JP4631046B2 - マイクロ波励起プラズマ装置及びシステム - Google Patents
マイクロ波励起プラズマ装置及びシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4631046B2 JP4631046B2 JP2004290339A JP2004290339A JP4631046B2 JP 4631046 B2 JP4631046 B2 JP 4631046B2 JP 2004290339 A JP2004290339 A JP 2004290339A JP 2004290339 A JP2004290339 A JP 2004290339A JP 4631046 B2 JP4631046 B2 JP 4631046B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plasma
- microwave
- substrate
- strip line
- input
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Plasma Technology (AREA)
Description
また、低圧力の条件下ではさまざまな処理ガスを用いた非平衡プラズマにより各種表面処理が行われているが、高価な真空装置が必要でかつすぐに試料を真空容器から取り出すことができず、装置にコストがかかるだけでなく、処理に時間がかかり、結果として製品のコストが高くなるなど、工業的には不利であった。そのため、大気圧下で非平衡プラズマを発生させる方法が要求されている。
この様な要求に答えるべく、大気圧下で直流電源、RF(radio frequency)電源、またはパルス電源を用いた非平衡マイクロプラズマを発生させる方法が提案されている。
一方、マイクロ波電源を用いたマイクロ波励起プラズマ装置の場合は、上述のような電源を用いたプラズマ装置に比べて、次のような利点が知られている。
(1) マイクロ波電源が安い。
(2) 無電極運転が可能。
(3) マッチングが簡単な素子で可能。
(4) マイクロ波とプラズマのカップリング効率がよい。
(5) マイクロ波励起プラズマは比較的に安定であり、放電維持寿命が長い。(周波数が高いのでシースとシース電圧が低い、これによりシース中のイオンを加速する際に失われるエネルギーが減少する。結果的に、装置全体の効率が上がるし、電極の損傷が低くなる。)
そこで、現在、通信分野に多く使われているマイクロストリップ技術を用いて、マイクロ波励起マイクロプラズマを発生させる方法が提案されている(非特許文献1−4参照)。
AttilaM. Bilgic, Edgar Voges, Ulrich Engel, and Jose A. C. Broekaert, "A low-power2.45GHz microwave induced helium plasma source at atmospheric pressure based onmicrostrip technology", J. Anal. At. Spectrum., 2000, 15, pp.579-580. SusanneSchermer, Nicolas H. Bings, Attila M. Bilgic, Robert Stonies, Edgar Voges, JoseA.C. Broekaert, "An improved microstrip plasma for optical emissionspectrometry of gaseous species", Spectrochimica. Acta., Part. B, Vol.58, 2003,pp. 1585-1596. FelipeIza and Jeffrey A. Hopwood, "Low-Power Microwave Plasma Source Based on aMicrostrip Split-Ring Resonator", IEEE Transaction on Plasma Science, Vol.31,No.4, August 2003, pp.782-787. Ulrich Engel, Attila M.Bilgic, Oliver Haase, Edgar Voges, and Jose A. C. Broekaert, "Amicrowave-induced Plasma Based on Microstrip Technology and Its Use for theAtomic Emission Spectrometric Determination of Mercury with the Aid of theCold-Vapor Technique", Analytical Chemistry, Vol.72, No.1, January 2000,pp.193-197.
本発明は、以上の点に鑑み、低気圧に限らず高気圧及び大気圧でも低温の非平衡プラズマを安定して、小形の装置で発生させることができるマイクロ波励起プラズマ装置及びシステムを提供することを目的とする。また、本発明は、アレイ化により大規模化ができるマイクロ波励起プラズマ発生装置及びシステムを提供することを目的とする。
誘電体の基板と、
前記基板の第1の面の一方の端部から他方の端部に渡って設けられたストリップ線路と、
前記基板の第1の面の反対の第2の面の一方の端部から他方の端部に渡って設けられたアース導体と、
前記基板の一方の端部において、前記ストリップ線路と前記アース導体との間にマイクロ波を入力するための入力部と、
前記基板の他方の端部の断面において、前記ストリップ線路と前記アース導体との間に形成された隙間に、前記入力部から入力されて伝播したマイクロ波によりプラズマを発生するためのプラズマ発生部と、
を備えたマイクロ波励起プラズマ装置が提供される。
上述のようなマイクロ波励起プラズマ装置を前記ストリップ線路及び前記アース導体を共用して、積層することで、複数の隙間にプラズマを発生させるようにしたマイクロ波励起プラズマシステムが提供される。
前記基板の一方の端部から他方の端部に渡って前記基板の内部に設けられたストリップ線路と、
前記基板の第1の面の一方の端部から他方の端部に渡って設けられた第1のアース導体と、
前記基板の第1の面の反対の第2の面の一方の端部から他方の端部に渡って設けられた第2のアース導体と、
前記基板の一方の端部において、前記ストリップ線路と前記第1のアース導体との間及び前記ストリップ線路と第2のアース導体との間にマイクロ波を入力するための入力部と、
前記基板の他方の端部の断面において、前記ストリップ線路と前記第1及び第2のアース導体との間にそれぞれ形成された第1及び第2の隙間に、前記入力部から入力されて伝搬したマイクロ波によりプラズマを発生するためのプラズマ発生部と、
を備えたマイクロ波励起プラズマシステムが提供される。
また、本発明によると、そのマイクロプラズマをアレイ化することにより大面積のマイクロ波励起非平衡プラズマの発生・維持が可能となる。
本発明によると、以上の結果、大気圧(又は、低気圧若しくは高気圧)でマイクロ波励起非平衡マイクロプラズマ、または大面積マイクロ波励起非平衡プラズマを用いた表面改質、エッチング、アッシング、クリーニング、酸化・窒化及びCVD(Chemical Vapor Deposition)成膜等の材料プロセシングが可能となる。
以下に、本発明による、マイクロストリップを用いたマイクロ波励起大気圧プラズマの詳細な効果を列挙する。
(1)大気圧プラズマによる効果
−真空装置が必要ない。
(2)マイクロ波励起プラズマによる効果
−電源が安い。
−装置の制作および運転コストが安い。
−大気圧でアークからグロー放電まで発生可能。
−無電極運転が可能。
−マッチングが簡単な素子で可能。
−マイクロ波とプラズマのカップリング効率がよい。
−比較的にプラズマが安定であり、タイフタイムが長い。(周波数が高いのでシースとシース電圧が低い、これによりシース中のイオンを加速する際に失われるエネルギーが減少する。結果的に、装置全体の効率が上がり、電極の損傷が低くなる。)
(3)マイクロストリップの利用による効果
−通信分野で多く使われている技術であるので、技術が確保されている。
−制作が安価で簡単に作れるし、小型が可能。
−低電力運転が可能。
−小型で安い通信用マイクロ波電源の使用が可能。
図1に、マイクロプラズマ発生装置の構成図及び断面図を示す。
本実施の形態のプラズマ発生装置は、誘電体基板1、マイクロストリップ(ストリップ線路)2、アース(アース導体)3、入力部4、プラズマ発生部5を備える。
誘電体基板1は、プラズマ発生装置にマイクロ波を伝搬するための基板である。誘電体基板1は、例えば、アルミナ、溶融石英、サファイア、ポリスチロール系、ポリスチレン系の適宜の材料が用いられる。なお、誘電体基板1は、曲げられる(フレキシブル)材料でもよい。マイクロストリップ2は、誘電体基板1の第1の面の一方の端部から他方の端部に渡って設けられる。なお、ここでは、一例として、マイクロストリップという語句を用いたが、マイクロ波を伝播するためのものであれば他の導体を適宜用いることができる。アース3は、誘電体基板1の第1の面の反対の第2の面の一方の端部から他方の端部に渡って設けられる。アース3は、誘電体基板1の前面に渡る導体で構成しても、または、部分的な導体で構成してもよい。マイクロストリップ2及びアース3は、例えば、誘電体基板1に、金や銀等の蒸着、エッチング等の通常のIC製作技術を用いて作成することや、通常の電極等の適宜の導電体で構成することができる。入力部4は、誘電体基板1の一方の端部において、マイクロストリップ2と前記アース3との間にマイクロ波を入力するためものである。例えば、SMAコネクタ、OSMコネクタ等を用いることができる。
プラズマ発生部5は、誘電体基板1の他の端部の断面において、マイクロストリップ2とアース3との間に形成された隙間に、入力部4から入力されたマイクロ波を伝播・印加することによりプラズマを発生するためのものである。プラズマ発生部5を形成する電極は、マイクロストリップ2及びアース3と一体になっていても、別の導体で電気的にそれらと接続されていてもよい。マイクロストリップ2及びアース3に電気的に接続されている隙間における電極形状は、断面形状又は平面(正面)形状が、フラットに限らず、凸、凹、V字、楔、テーパー、三角等の適宜の形状とすることができる。
このようなプラズマ発生装置において、入力部4からマイクロ波を供給し、マイクロストリップ2の基板である誘電体基板1を縦に、すなわち、マイクロ波が伝搬する方向に対して垂直に誘電体基板1を切って、その断面にマイクロストリップ2とアース3の間によるプラズマ発生部5の隙間を形成することにより電界を集中させ、そこにプラズマ、特に、低温の非平衡マイクロプラズマを発生させる。
本実施の形態では、電極配置の工夫により、具体的にマイクロ波の進行方向に対し、垂直な断面にストリップラインであるマイクロストリップ2とアース3による電極を設置することにより、放電隙間にマイクロ波電界を効率よく集中させることが主なポイントのひとつである。そして、誘電体基板1、マイクロストリップ2、アース3等の材料・素材、大きさ、厚さ、長さなどは適宜採用することができる。また、マイクロ波の周波数、波形等も適宜採用することができる。
なお、本実施の形態のマイクロ波励起プラズマ装置は、プラズマ発生環境としては大気中に限らず適宜の使用ガス(反応性ガス)中でプラズマを発生してもよく、また、運転圧力としては、大気圧以外に低気圧又は高気圧への応用も可能である。
図2に、マイクロ波電界についての説明図を示す。
一般に、マイクロストリップ2の基板に垂直な断面を構成し、図示のようにストリップラインとアース3をつなげると断面には時変電流(周波数は電源のマイクロ波周波数と同じ)が発生する。そこで、本実施の形態のように電流が流れる断面に図に示すように隙間を作ると、両端に時変電荷が集中する。その電荷もマイクロ波周波数で変化する。その結果、隙間にマイクロ波電界が集中する。
自発放電に関して、本実施の形態では、誘電体基板1の垂直な断面にストリップライン(マイクロストリップ2)とアース3による隙間(プラズマ発生部5)を設置することによって、従来の方法により少ない放射損失で選択された部分、すなわち隙間にマイクロ波電力を集中させることができる。このような構成により、本実施の形態では、大気圧(又は、低気圧若しくは高気圧)・大気中(又は、反応性ガス中)で自発放電し(self-ignition)、放電が維持できる。
一般に、自発放電を可能にするためには、放電を維持するための電界より強い放電開始電界が必要である。従来法では自発放電ができず、放電を開始するために高電圧スパーク、電気ライタからのピエゾ放電(Piezo discharge from an electric lighter)、または、低気圧で放電を開始し圧力を上げる方法を利用している。ただし、非特許文献ではヘリウムガスを利用した場合は自発放電したと報告している。しかし、アルゴンガスの場合は自発放電ができなかったと報告してある。
これに対して、本実施の形態では、大気圧(又は、低気圧若しくは高気圧)・大気中(又は、反応性ガス中)で自発放電が可能になったのは、従来法よりも放電隙間に電界を集中させる能力が優れたためだと考えられる。
以下に、マイクロ波電力の集中効率に関して、3次元計算機コードを用いて計算した電界分布について説明する。(なお、一例として、電源:2.45GHzマイクロ波、圧力:大気圧、ガス:空気、入力部4:SMAコネクタ、マイクロストリップ2:幅6mmアルミニウムテープ、誘電体基板1:厚さ2mmアルミナ板、アース3:裏面全体アルミニウムテープ、プラズマ発生部5:隙間約0.2mm、プラズマ維持電力=入射電力―反射電力:約1W、を採用することができる。)
図3に、電界強度分布の計算結果の説明図を示す。 図3(a)は、従来のマイクロストリップラインの端を開放したときの電界強度分布を示している。ストリップの開放端に電界が強くなり、電界の強い部分がマイクロ波の波長に従って分布している(図中、白部分参照)。従来の方法では、これらの電界が強い部分を利用し、マイクロストリップが形成されている平面にプラズマを発生させている。 図3(b)は、本実施の形態のプラズマ装置における電界強度分布を示している。yz断面の電界分布を見ると、図3(a)で示した電界分布と同様、電界の強い部分がマイクロ波の波長に従って分布しているが、それらの電界強度より強い電界が垂直断面に設置されている隙間に集中している(図中、白部分参照)。また、xy断面の電界分布を見ると隙間の周りに放射が少なく隙間に強い電界が集中している(図中、白部分参照)。 これらの結果から、本実施の形態の装置は従来の方法に比べ、選択された部分(隙間)に放射損失が少なくマイクロ波電界を集中させる特性を持っていると考えられる。
図4は、幅の長いプラズマを発生するための構成図である。
図示のように、プラズマ発生部5は、マイクロストリップ2に電気的に接続された電極21の幅とアース3に電気的に接続された電極の幅が、マイクロストリップ2の幅より長い。このように、マイクロストリップ2の幅より長い電極を設けることで、マイクロストリップ2の幅より長いプラズマ発生に成功した。
図5に、無電極プラズマ発生のための断面図を示す。
この例は、プラズマ発生部5において、隙間を形成しているマイクロストリップ2側とアース3側の両方の電極に対して誘電体バリア51をそれぞれ備えた構成である。この誘電体バリア51は、マイクロストリップ2側又はアース3側の電極に対して、一方の近傍又は一方に接してひとつだけ設けてもよいし、両方の近傍又は両方に接してふたつ又は複数設けてもよい。また、この誘電体バリア51は、基板の誘電体基板1と一体に構成してもよいし、別々に構成してよい。また、誘電体バリア51の材料は、例えばガラス板等を用いることができるが、これに限らず、誘電体基板1の材料と同じものでも異なる適宜の誘電体材料を用いてもよい。
このように、誘電体バリア51を用いることにより、熱による電極の変化が見られず、このことにより、低温のプラズマを実現することができる。また、無電極でプラズマを発生することにより、電流が制限され、マイクロ波特有の放電モードを実現することができる。
一般に、マイクロ波の伝搬に関しては、伝送線路の特性インピーダンスを考慮しなければならない。特性インピーダンス(Z0)は、誘電体基板1の誘電率(εr)と厚み(d)、ストリップラインの幅(W)と厚み(t)などに依存する。また、インピーダンスマッチングのために、マッチング素子またはストリップラインでマッチング回路を構成する必要がある。マッチング回路の具体的構成は、一般的なマイクロ波を用いた通信技術を、本実施の形態のようなプラズマ発生装置に適宜採用することができる。
図6に、マイクロストリップの回路パラメータの説明図を示す。また、この場合の特性インピーダンスZ0について次式に示す(参考文献、「マイクロウェーブ技術入門講座[基礎編]」、森栄二、CQ出版社、2003年)。
・Wが大きくなるとZ0は小さくなる。
・dが小さくなるとZ0は小さくなる。
・εrが大きくなるとZ0は小さくなる。
図示のように、マイクロストリップ2は、インピーダンスをマッチングするためのマッチング部22、23をさらに備えることができる。マッチングのための具体的構成は、マイクロ波を用いた通信に関する公知又は周知の技術を適宜適用することができ、図示の形状に限らない。
(1)横方向のアレイ化
図8に、マイクロプラズマのアレイ化についての構成図を示す。
マイクロストリップ2は、一方の端部にひとつの入力端25と、入力端25から入力されたマイクロ波を分岐する分岐部26と、分岐部26から分けられた複数のライン27と、複数のライン27に対応する他方の端部に複数の出力端28とを備える。プラズマ発生部5は、複数の出力端28に対応して、プラズマを発生するための複数の隙間を備える。
このように、マイクロストリップ2をアレイ化することにより、プラズマ発生部5で発生するマイクロプラズマをアレイ化し、プラズマを大規模化することができる。
本実施の形態のプラズマ発生装置は、yz平面に伝送線路を設置し、xy平面にプラズマを発生させる構造になっているので、アレイによる一次元に長いプラズマを提供することができる。なお、必要に応じて、yz平面にインピーダンスマッチング回路を設置してもよい。
また、図9に、長軸無電極マイクロ波励起プラズマ装置の構成図を示す。
本実施の形態は、マクロストリップを複数本用いてアレイ化し、且つ、プラズマ発生部5において、マクロストリップの幅より長い電極を用い、且つ、誘電体バリア51を複数の隙間に渡ってマイクロストリップ2側とアース3側の両方に設けたものである。このプラズマ装置により、大気圧(又は、低気圧若しくは高気圧)で、1次元的に長い長軸マイクロプラズマを発生することができる。
図10に、縦方向のアレイ化されたプラズマ発生システム(1)の構成図を示す。
このマイクロ波励起プラズマ発生システムは、図示のように、上述のプラズマ装置をマイクロストリップ2及びアース31及び32を共用して、積層することで、複数の隙間にプラズマを発生させるようにしたものである。この例では、2層構造について示すが、これに限らず、多層構造とすることができる。
また、図11に、縦方向のアレイ化されたプラズマ発生システム(2)の構成図を示す。
このプラズマ発生システムは、誘電体基板1と、マイクロストリップ2と、第1及び第2のアース31及び32と、入力部4と、プラズマ発生部5を備える。
このようなプラズマ装置により、大気圧(又は、低気圧若しくは高気圧)で、縦方向にマイクロプラズマを重ねて発生することができる。
また、「(1)横方向のアレイ化」で示したような1次元に長いプラズマを発生する装置において、ストリップラインに縦方向にアレイ化する技術を応用すると、一次元の長いプラズマを重ねることができ、2次元の大面積プラズマの発生が可能になる。
将来、マイクロストリップ2で作製したマッチング回路を本プラズマ発生システムに追加することにより、より小電力でプラズマの発生・維持が可能になり、通信用マイクロ波発信機を利用した携帯用小型マクロプラズマ発生システムが可能になり、材料プロセスや環境応用などに携帯用プラズマ発生システムとして利用することができる。
2 マイクロストリップ(ストリップ線路)
3 アース(アース導体)
4 入力部
5 プラズマ発生部
Claims (10)
- 誘電体の基板と、
前記基板の第1の面の一方の端部から他方の端部に渡って設けられたストリップ線路と、
前記基板の第1の面の反対の第2の面の一方の端部から他方の端部に渡って設けられたアース導体と、
前記基板の一方の端部において、前記ストリップ線路と前記アース導体との間にマイクロ波を入力するための入力部と、
前記基板の他方の端部の断面において、前記ストリップ線路と前記アース導体との間に形成された隙間に、前記入力部から入力されて伝播したマイクロ波によりプラズマを発生するためのプラズマ発生部と、
を備えたマイクロ波励起プラズマ装置。 - 前記プラズマ発生部は、前記ストリップ線路に電気的に接続され、一方の端部と他方の端部を結ぶ方向に対して垂直な面における、前記隙間を形成するための第1の電極の幅が、前記ストリップ線路の幅より長い請求項1に記載のマイクロ波励起プラズマ装置。
- 前記プラズマ発生部は、前記ストリップ線路に電気的に接続され、前記隙間を形成するための第1の電極と、前記アース導体に電気的に接続されて前記隙間を形成するための第2の電極との間に、ひとつ又は複数の誘電体バリアをさらに備えた請求項1に記載のマイクロ波励起プラズマ装置。
- 前記ストリップ線路は、インピーダンスをマッチングするためのマッチング部をさらに備えた請求項1に記載のマイクロ波励起プラズマ装置。
- 前記ストリップ線路は、
一方の端部にひとつの入力端と、
前記入力端から入力されたマイクロ波を分岐する分岐部と、
前記分岐部から分けられた複数のラインと、
前記複数のラインに対応する他方の端部に複数の出力端と
を備え、
前記プラズマ発生部は、前記複数の出力端と前記アース導体との各間にプラズマを発生するための複数の隙間を備えた請求項1に記載のマイクロ波励起プラズマ装置。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載のマイクロ波励起プラズマ装置を前記ストリップ線路及び前記アース導体を共用して、積層することで、複数の隙間にプラズマを発生させるようにしたマイクロ波励起プラズマシステム。
- 誘電体の基板と、
前記基板の一方の端部から他方の端部に渡って前記基板の内部に設けられたストリップ線路と、
前記基板の第1の面の一方の端部から他方の端部に渡って設けられた第1のアース導体と、
前記基板の第1の面の反対の第2の面の一方の端部から他方の端部に渡って設けられた第2のアース導体と、
前記基板の一方の端部において、前記ストリップ線路と前記第1のアース導体との間及び前記ストリップ線路と第2のアース導体との間にマイクロ波を入力するための入力部と、
前記基板の他方の端部の断面において、前記ストリップ線路と前記第1及び第2のアース導体との間にそれぞれ形成された第1及び第2の隙間に、前記入力部から入力されて伝搬したマイクロ波によりプラズマを発生するためのプラズマ発生部と、
を備えたマイクロ波励起プラズマシステム。 - 前記ストリップ線路は、
一方の端部にひとつの入力端と、
前記入力端から入力されたマイクロ波を分岐する分岐部と、
前記分岐部から分けられた複数のラインと、
前記複数のラインに対応する他方の端部に複数の出力端と
を備え、
前記プラズマ発生部は、前記複数の出力端と前記第1のアース導体との間及び前記複数の出力端と前記第2のアース導体との間にそれぞれプラズマを発生するための複数の隙間を備えた請求項7に記載のマイクロ波励起プラズマシステム。 - 前記プラズマ発生部は、前記ストリップ線路に電気的に接続され、前記第1及び第2の隙間を形成するための第1の電極と、前記第1及び第2のアース導体に電気的に接続され、それぞれ前記第1の隙間及び前記第2の隙間を形成するための第2及び第3の電極との間に、ひとつ又は複数の誘電体バリアをさらに備えた請求項7に記載のマイクロ波励起プラズマシステム。
- 大気中又は反応性ガス中で、大気圧又は低気圧又は高気圧においてプラズマを発生するようにした請求項1に記載のマイクロ波励起プラズマ装置又は請求項7に記載のマイクロ波励起プラズマシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004290339A JP4631046B2 (ja) | 2004-10-01 | 2004-10-01 | マイクロ波励起プラズマ装置及びシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004290339A JP4631046B2 (ja) | 2004-10-01 | 2004-10-01 | マイクロ波励起プラズマ装置及びシステム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006107829A JP2006107829A (ja) | 2006-04-20 |
JP4631046B2 true JP4631046B2 (ja) | 2011-02-16 |
Family
ID=36377291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004290339A Active JP4631046B2 (ja) | 2004-10-01 | 2004-10-01 | マイクロ波励起プラズマ装置及びシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4631046B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105684558A (zh) * | 2013-08-30 | 2016-06-15 | 独立行政法人产业技术综合研究所 | 微波等离子体处理装置 |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007242596A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-09-20 | Univ Of Tokyo | プロセスプラズマ発生装置及び材料プロセシング方法 |
JP4916776B2 (ja) * | 2006-05-01 | 2012-04-18 | 国立大学法人 東京大学 | 吹き出し形マイクロ波励起プラズマ処理装置 |
DE102007020419A1 (de) * | 2007-04-27 | 2008-11-06 | Forschungsverbund Berlin E.V. | Elektrode für Plasmaerzeuger |
JP4953163B2 (ja) * | 2007-05-09 | 2012-06-13 | 国立大学法人 東京大学 | マイクロ波励起プラズマ処理装置 |
FR2921538B1 (fr) * | 2007-09-20 | 2009-11-13 | Air Liquide | Dispositifs generateurs de plasma micro-ondes et torches a plasma |
EP2425459A4 (en) * | 2009-04-28 | 2014-07-16 | Tufts College | MICROPLASM AGENERATOR AND METHOD THEREFOR |
JP5906455B2 (ja) * | 2011-04-28 | 2016-04-20 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 霧化装置 |
KR101262545B1 (ko) | 2011-11-15 | 2013-05-08 | 주식회사 포스코 | 스트립라인 공진기를 이용한 대기압 마이크로파 플라즈마 발생기 |
DE102015101391B4 (de) * | 2015-01-30 | 2016-10-20 | Leibniz-Institut für Plasmaforschung und Technologie e.V. (INP Greifswald) | Plasmaerzeugungseinrichtung, Plasmaerzeugungssystem, Verfahren zur Erzeugung von Plasma und Verfahren zur Desinfektion von Oberflächen |
KR20170118867A (ko) * | 2015-02-27 | 2017-10-25 | 고쿠리츠겐큐가이하츠호진 산교기쥬츠소고겐큐쇼 | 마이크로파 플라스마 처리장치 |
TWI758589B (zh) * | 2018-03-01 | 2022-03-21 | 美商應用材料股份有限公司 | 電漿源組件和提供電漿的方法 |
JP2020181752A (ja) * | 2019-04-26 | 2020-11-05 | ウシオ電機株式会社 | マイクロ波プラズマ発生装置 |
CN113573456B (zh) * | 2021-08-03 | 2022-07-29 | 四川大学 | 基于平行平板传输线的微波大气压等离子源 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0432281A (ja) * | 1990-05-29 | 1992-02-04 | Toshiba Corp | マイクロ波励起気体レーザ装置 |
JPH06333697A (ja) * | 1993-05-21 | 1994-12-02 | Hitachi Ltd | マイクロ波プラズマ処理装置 |
JPH07106814A (ja) * | 1993-09-30 | 1995-04-21 | Nec Corp | マイクロストリップ共振器 |
JPH09321031A (ja) * | 1996-03-29 | 1997-12-12 | Hitachi Ltd | プラズマ処理装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10108717C1 (de) * | 2001-02-23 | 2002-07-11 | Bosch Gmbh Robert | Vorrichtung und Verfahren zur Entladung von dielektrischen Oberflächen |
-
2004
- 2004-10-01 JP JP2004290339A patent/JP4631046B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0432281A (ja) * | 1990-05-29 | 1992-02-04 | Toshiba Corp | マイクロ波励起気体レーザ装置 |
JPH06333697A (ja) * | 1993-05-21 | 1994-12-02 | Hitachi Ltd | マイクロ波プラズマ処理装置 |
JPH07106814A (ja) * | 1993-09-30 | 1995-04-21 | Nec Corp | マイクロストリップ共振器 |
JPH09321031A (ja) * | 1996-03-29 | 1997-12-12 | Hitachi Ltd | プラズマ処理装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105684558A (zh) * | 2013-08-30 | 2016-06-15 | 独立行政法人产业技术综合研究所 | 微波等离子体处理装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006107829A (ja) | 2006-04-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4631046B2 (ja) | マイクロ波励起プラズマ装置及びシステム | |
EP3041324B1 (en) | Microwave plasma processing device | |
US8736174B2 (en) | Plasma generation device with split-ring resonator and electrode extensions | |
KR20120023030A (ko) | 마이크로플라즈마 생성기 및 마이크로플라즈마 생성 방법들 | |
JP4916776B2 (ja) | 吹き出し形マイクロ波励起プラズマ処理装置 | |
JP4803179B2 (ja) | 表面波励起プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 | |
JP2010525155A (ja) | プラズマ発生装置 | |
EP3264866A1 (en) | Microwave plasma treatment apparatus | |
WO2005091687A1 (ja) | マイクロプラズマジェット発生装置 | |
JP2003151797A (ja) | プラズマプロセス装置および処理装置 | |
JP2003086581A (ja) | 大面積プラズマ生成用アンテナ | |
JP5419055B1 (ja) | プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 | |
KR20140102757A (ko) | 플라즈마 처리 장치 및 플라즈마 처리 방법 | |
JP4134226B2 (ja) | 分配器および方法、プラズマ処理装置および方法、並びに、lcdの製造方法 | |
US7159536B1 (en) | Device and method for generating a local by micro-structure electrode dis-charges with microwaves | |
Yasaka et al. | Production of large-diameter uniform plasma in mTorr range using microwave discharge | |
JP5273759B1 (ja) | プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 | |
WO2007129520A1 (ja) | 大気圧プラズマ発生装置及び発生方法 | |
CN109219226B (zh) | 一种等离子体发生装置 | |
JP2013175480A (ja) | プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 | |
US11152193B2 (en) | Plasma generation apparatus | |
CN104837292B (zh) | 一种平面小功率微波微等离子体线性阵列源 | |
TWI242231B (en) | Distributor and method, plasma treatment device and method, and LCD manufacturing method | |
JPH10241892A (ja) | プラズマ処理装置 | |
Yoshida | Holey-plate structure surface-wave plasma source |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070912 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100803 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100902 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101019 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |