JP3265902B2 - 色評価装置 - Google Patents

色評価装置

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JP3265902B2
JP3265902B2 JP06929695A JP6929695A JP3265902B2 JP 3265902 B2 JP3265902 B2 JP 3265902B2 JP 06929695 A JP06929695 A JP 06929695A JP 6929695 A JP6929695 A JP 6929695A JP 3265902 B2 JP3265902 B2 JP 3265902B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷物等の各種製品の色
を評価する色評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の製品、例えば印刷物が顧客
の指定する所定の色に仕上がっているか否かの判断は、
専門の検査者により目視で行なわれていた。この判断は
主観的であり、検査者により目視基準が異なるので、客
観的な判断ができなかった。このため、大量に印刷され
た印刷物中に色のバラツキが生じることが避けられず、
このバラツキが大きい場合には、顧客から苦情が寄せら
れ、印刷のやり直しという事態にもなる。
【0003】そこで、計測器を利用して客観的に色を評
価することも考えられている。一例として、濃度計の利
用が考えられる。しかし、濃度計は単に墨(BK)、シ
アン(C)、マゼンタ(M)、黄(Y)の分光フィルタ
を介したベタ部分の濃度を測定するだけであり、これら
4色の単色は正確に測定・評価できるが、各フィルタの
帯域の間の分光反射率が異なっている色の組合せ部分は
測定・評価できない。このため、印刷物中の絵柄の部分
は殆ど測定・評価できない。
【0004】第2の方法として、近年実用化されている
測色計を用いることが考えられる。測色計によれば、微
妙な色の違いも数値化して表現できる。このため、基準
となる印刷物の所定の点の色彩値を標準値として記憶し
ておいて、実際の印刷物中の対応する点の色を測定し、
測定値を標準値と比較することにより、各点毎の客観的
な色の評価をすることができる。比較は、一般に、標準
値と測定値との差がある一定の許容値以下であるか否か
により行なわれる。
【0005】しかし、このような方法によれば、色の評
価の基になる許容値が固定的であるため、色によっては
人間の目にとってはよく見えるものを不可と判断した
り、逆に人間の目にとっては悪く見える色を可と判断す
るといった問題が生じるおそれがある。これを防ぐため
に、パッケージ等のように定期的に同じ絵柄を印刷する
場合等に限り、熟練した検査者が過去に良品と判断した
印刷物の測定値をデータベース化して、許容値を学習さ
せることが考えられる。この方法は定期的に印刷する同
じ絵柄を含むごく限られた印刷物に対しては、人間の見
た目と同じ判断を下すことができるが、新規の絵柄には
対処できない。一般に商業印刷物では毎回毎回絵柄が異
なるので、この方法は使用不可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の色評
価装置は人間の基準に合わない評価をすることがあると
いう欠点があった。本発明は上述した事情に対処すべく
なされたもので、その目的は人間の目視評価基準に合っ
た客観的な評価をすることができる色評価装置を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による色評価装置
は、対象物の色の測定値と標準値との差が許容値以下か
否かに応じて色の評価を行なう色評価装置において、
色系の色座標が複数の領域に分割されており、前記許容
とは、前記測定値と標準値との差を許容できるか否か
を、人間の目視評価基準に則するよう色の該領域毎に設
定されてあることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明による色評価装置によれば、基準印刷物
に関して測定した複数の指定点の色彩値を標準値として
記憶し、実際のサンプリングされた印刷物上の対応する
指定点で測定した色彩値と標準値との差が許容値以下か
否かに応じて色を評価する際に、色彩値の色空間を複数
の領域に分割し、各領域毎に人間の評価基準に即した許
容値を設定することができる。これにより、色差がかな
り大きい場合でも人間の目にとって許容できる色は許容
し、僅かの色差でも人間の目にとって許容できない場合
は不可とするように、人間の評価に近い客観的な評価を
することができる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明による色評価装
置の第1実施例を説明する。図1は第1実施例の全体構
成を示す概略図である。下端が手前側となるように鉛直
面に対して多少傾けられ、印刷物10を載置するための
原稿台12が設けられている。原稿台12の下端、左右
端には印刷物10を位置決めするための、当て部材1
4、16が設けられている。図示していないが、印刷物
10はエアー吸着により原稿台12に吸い寄せられ、固
定される。
【0010】原稿台12上にはX方向、Y方向に自在に
移動可能なX−Yアーム18が設けられ、アーム18に
は刺激値直読式の色彩計、または分光測色式の分光測色
計等の測色計20が取り付けられる。アーム18は制御
信号に応じて自動的に移動可能であるとともに、手動に
よっても移動可能である。このため、測色計20は印刷
物10上の任意の位置の色を測定可能である。測色計2
0は印刷物10の色を各種の表色系で数値表現された色
彩値として出力する。
【0011】アーム18には測色計20以外にも印刷物
10上のトンボを検出する反射式のスポットセンサ2
2、印刷物上に測定点の位置を印すためのボールペン2
4、トンボ検出開始ポイント指定や色彩値測定開始ポイ
ント指定のための入力ボタン26も取り付けられる。原
稿台12の横には種々の操作キーからなる操作パネル2
8が設けられる。
【0012】以上の要素から構成される本体30とは別
にコントローラとしてのパーソナルコンピュータ32が
別途設けられる。パーソナルコンピュータ32はモニタ
34、キーボード36、プリンタ38も含む。
【0013】次に、本実施例の動作を説明する。一般に
印刷においては、実際の印刷を行なう前に基準サンプル
を印刷し、これを基準として実際の印刷の色を調整す
る。基準サンプルとしては、顧客の校閲済みの校正刷
り、顧客の立会いの下に実際の印刷を行い顧客の承認を
得た印刷物、あるいは熟練した検査者が確認した印刷物
等がある。そして、基準サンプルが定まると、それを原
稿台12上に載置する。印刷物10は当て部材14、1
6に当接するように載置し、その後、エアー吸引を開始
し、原稿台12に固定させる。用紙に対する絵柄の印刷
位置が一定であれば、この当て部材14、16との当接
により、原稿台12に対する印刷物の位置が決まる。
【0014】この後、絵柄内の指定点の色を測定するた
めに,指定点の座標を入力する必要がある。しかし、印
刷物の位置が原稿台12に対してずれて、あるいは傾い
て設置されている場合もあるので、原稿台12固有の座
標系により指定点を表わすと、各印刷物において指定点
の位置がずれてしまうことがある。そのため、測定点の
座標(X−Yアーム18の座標)は各絵柄に対して所定
の位置に予め印刷されている少なくとも2つのトンボの
位置に応じて修正される。2つのトンボを用いることに
より、絵柄の傾きを検出でき、各印刷物上で必ず同じ点
の色を測定することができる。
【0015】そのため、測定の前に先ずトンボの検出を
行なう。通常、トンボは十字形のマークからなり、十字
の交点がトンボの位置を表わす。しかし、図2(a)〜
(e)に示すように、トンボには種々の形状がある。た
だし、少なくとも直交、あるいは延長線が直交する2つ
の線分からなる形状を有する。図2の小さい丸印がトン
ボの交点を示す。
【0016】トンボの検出はトンボをイメージセンサに
より取り込んでから画像処理を行い、形状を認識するも
のもあるが、本発明では、X−Yアーム18に取り付け
られた1つのスポットセンサ22でトンボ上を走査し
て、トンボを構成する2つの直交する線分を検出するこ
とにより行なう。これにより、安価、小型の検出機構に
よりトンボを検出できる。しかも、この方法では印刷物
中のどこにトンボがあっても容易にトンボを入力するこ
とができ、またトンボの印刷位置が印刷物毎に多少ずれ
ていても確実に検出できる利点もある。
【0017】先ず、操作者はX−Yアーム18を手動操
作して図3に示すように印刷物上に印刷されている2つ
のトンボのうち片方のトンボMaにセンサ22を合わせ
る。ここでは、図2(a)に示す形状のトンボが印刷さ
れているとする。操作者はトンボMaの交点にセンサ2
2のスポット光が照射されるように位置合せする。この
状態で入力ボタン26を押すことによりトンボの交点の
座標が入力される。この座標はX−Yアーム18が規定
する座標である。この後、同様にしてトンボMbの交点
を座標入力する。なお、図2(b)のようにトンボの交
点がない場合は仮の交点を座標入力する。
【0018】次に、交点を原点とした座標において走査
開始点を第何象限にするのかを操作パネル28から入力
する。図3の場合は、第3象限を入力することになる。
その後、トンボの交点からどれだけ離れた位置から走査
を行なえば、トンボの直交する縦横の線分を検出できる
かを示すオフセット値Δを同じく操作パネル28から入
力する。これにより走査開始点Pa、Pbが決まる。
【0019】この後、操作者はX−Yアーム18を手動
で操作し、絵柄内の複数の点を指定する。指定は複数の
点を印刷物全面にわたって均等に行なってもよいし、特
に慎重に色を合わせたい箇所(女性の肌等)に重点的に
行なってもよい。測定点の指定はトンボ座標入力時と同
様にスポットセンサを測定点に合わせ、入力ボタンを押
すことにより行なう。
【0020】これらの入力が終了したら、基準サンプル
の測定を行なう。測定は先ずトンボの読取りから始ま
り、トンボMaの走査開始点PaからX−Yアーム18
によりスポットセンサ22が象限によって決まる所定の
方向にオフセット値によって決まる所定の距離だけX、
Y移動をして走査することにより、トンボMaを構成す
る2つの線分を検出し、その交点を計算することにより
トンボMaの交点を求める。所定の方向とは、第3象限
の場合はX、Yともに正の方向、第1象限の場合はX、
Yともに負の方向、第2象限の場合はXが正、Yが負、
第4象限の場合はXが負、Yが正である。所定の距離と
はオフセット値よりわずかに大きい値(Δ+α)であ
る。同様に、トンボMbの走査開始点PbからX−Yア
ーム18によりスポットセンサ22が走査することによ
り、トンボMbの交点を求める。2つのトンボの交点が
求められると、それらを結ぶ線分の傾きから原稿台12
に対する印刷物の傾きがわかる。これから原稿台12固
有の座標系に対する印刷物の座標系のずれ、あるいは傾
きがわかる。これを基に、X−Yアーム18の座標を修
正することにより、常に同一の座標系における指定点の
座標を得ることができる。
【0021】なお、上述の説明では、トンボの交点、オ
フセット値、象限を入力し、交点とオフセット値とから
走査開始点を計算し、オフセット値に応じた距離だけ走
査していたが、走査距離を一定とし、走査距離を考慮し
て走査開始点と象限のみを入力してトンボを検出する形
としても良い。すなわち、トンボの交点から走査距離以
内の点を走査開始点として入力すれば、交点、オフセッ
ト値は入力する必要がない。
【0022】また、トンボの形状が図2(c)に示す場
合には、円周を検出しないように、走査開始点を外側の
円の内側、または外側に指定することが必要であり、図
2(b)、(d)の場合には、走査開始点は第1象限に
指定することが必要であり、図2(e)に示す場合に
は、他の交点を検出しないように走査開始点とオフセッ
ト値を指定する必要がある。
【0023】なお、一般に、反射式のスポットセンサが
トンボを横切ると、検出光量(センサ出力:アナログ電
圧)は図4のように変化する。トンボの無い部分は一定
の低レベルであるが、トンボがある部分では出力はパル
ス的に増加する。この検出光量をある電圧しきい値と比
較し、それ以上をトンボとして認識する。
【0024】しかし、トンボの無い部分、トンボのある
部分の反射率(または透過率)は印刷物によって一様で
はなく、非常に異なっている。したがって、電圧しきい
値を一定に固定すると、図5のような不具合が生じる。
波形aを適正な状態とすると、波形b、cの場合は誤差
が多く、波形d、eの場合は検出不能である。
【0025】そのため、ここでは、印刷物上でトンボが
確実に無いとされる部分でセンサ出力を取り込み、その
部分を強制的に0Vにシフト(オートゼロ)した後に、
実際のトンボの読取りを行なう。これにより、図5のよ
うな場合でも、図6のようになり、全ての場合に適切に
検出が行える。さらに、回路上の電圧は最低レベルが必
ず0Vとなるので、検出光量の最大値がアンプの出力の
最大値になるように、検出光量を増幅することができ、
トンボの無い部分の反射率が高い印刷物、あるいはトン
ボのコントラストが低い印刷物の場合でも、正しくトン
ボを検出できる。すなわち、アンプの増幅率出力には限
界幅がある。図7に示すように、波形を単に2倍に増幅
すれば、最低レベル(Vo×2)がかなり高い値になり
最高レベル(Vp×2)が上限を越えてしまい、アンプ
の出力に不確実な部分が含まれてしまう。しかし、本発
明のようにオートゼロ処理を行なえば、図8に示すよう
に、によれば、Voが常に0Vであるので、Vpが上限
を越えない範囲で有効に増幅でき、検出能力が増す。
【0026】図9にオートゼロ回路の一例を示す。入力
信号が第1の演算増幅器OP1の反転入力端子に供給さ
れる。出力信号は抵抗Rを介して反転入力端子にフィー
ドバックされるとともに、第2の演算増幅器OP2の反
転入力端子に供給される。第2の演算増幅器OP2の非
反転入力端子は接地され、出力端子はアナログスイッチ
SWを介して第1の演算増幅器OP1の非反転入力端子
に供給される。第1の演算増幅器OP1の非反転入力端
子はキャパシタCを介して接地される。
【0027】アナログスイッチSWがオンの時は、入力
電圧のレベルに関係なく出力は強制的に0レベルにな
り、スイッチSWがオフすると、オフする直前の入力電
圧レベルを0として入力電圧の変動に追従する出力が得
られる。このため、入力電圧の変化(振幅)が高くても
低くても出力電圧は常に0レベルから動作する。
【0028】このようなトンボの検出が終了すると、ト
ンボの印刷位置を基準とする座標系が定まる。このた
め、各印刷物の測定点をこの座標系で表わせば、どのよ
うな印刷物に対しても、正確に対応する点を測定点とし
て指定でき、色彩値の比較が正しく行える。
【0029】トンボの検出が終わると、実際の色の測定
を行なう。測定値は測定点の座標とともにパーソナルコ
ンピュータ32に入力される。また、印刷物10上に測
定点が印されるとともに、モニタ34上にトンボのマー
クとともに測定点が表示される。測定点は何番目の点で
あるかを示す序数として表示される。測定点は30点で
あった。なお、測色計20はハンディタイプで分光測色
が可能なものを使用した。
【0030】色を数値で表わす表色系としては次のよう
な種々のものがある。国際照明委員会(CIE)が規定
したL* a* b* 表色系(CIELAB系とも称す
る)、L* C* h表色系、ハンターLab表色系、XY
Z(Yxy)表色系、色相(H)、明度(V)、彩度
(C)からなるマンセル表色系がある。どの表色系を用
いてもよいが、CIELab系が人間の見た目と良く合
うし、最もポピュラーであるので、ここではこれを使用
する。すなわち、各指定点のL* 値、a* 値、b* 値が
各指定点の色彩値の標準値としてパーソナルコンピュー
タ32に入力される。CIELab系では、明度をL*
、色相と彩度を示す色度をa* 、b* で表わす。a*
、b* は色の方向を示し、a* は赤方向、−a* は緑
方向、b* は黄方向、−b* は青方向を示す。数値が大
きくなるに従って色が鮮やかになり、中心になるに従っ
てくすんだ色になる。なお、彩度は(a* 2 +b* 2
1/2 である。
【0031】実際の印刷が開始され、安定した色の印刷
物が得られるようになると、印刷物の抜取り検査を行な
う。抜取り検査は1000部に1枚行なう。測定は原稿
台に印刷物をセットし、キーボード操作を行なうだけ
で、基準サンプル測定と同様にトンボ読取り後に指定し
た測定点を測定する。測定データはパーソナルコンピュ
ータ32に入力される。印刷物の各点の色彩値と標準値
との色差が所定の許容値以下であるか否かが判定され、
判定結果に応じて色の評価が行なわれる。色差は次のよ
うに定義される。
【0032】 色差(ΔE)=(ΔL* 2 +Δa* 2 +Δb* 21/2 ここで、ΔL*は基準印刷物と評価対象印刷物との明度
差、Δa* 、Δb* は基準印刷物と評価対象印刷物との
色度差である。
【0033】このように測色計20で測定した色差を用
いて色評価することにより、実際の印刷物の色がどのく
らい基準の色と離れているのかが、定量的に把握でき
る。ここで、人間の目は全ての色に対して均等な感度を
有するのではないので、同じ数値だけ色差が異なって
も、色によって感じ方が異なる。すなわち、肌色、グレ
ー等は僅かな色差も認識されるが、純色系の色、例えば
黄色等は色差がかなり変わっても人間の目にとっては殆
ど認識されない。
【0034】このため、色によって色評価の基準となる
許容値を異ならせるために、表色系の色座標をいくつか
の領域に分けて、各領域毎に許容値を設けている。図1
0(a)、(b)に示すように、CIELAB空間のL
* =50のa* b* 面上を彩度方向に3分割、色相方向
に12分割して、計36の領域に分けた。この領域分割
方式は実態に合うように変えることは可能である。許容
値は各領域毎に色差(ΔE)を用い、人間の目に合うよ
うに数値を決めた。
【0035】測定値と基準値との色差が測定値の含まれ
る領域に応じた許容値以下か否かに応じて、印刷物が良
品であるか不良品であるかが客観的に評価できる。上述
したように許容値を設定しているので、色が僅かに違う
だけでも人間の目に違和感を感じる色(グレー、肌色
等)は厳しく判定し、そうでない色(純色系)は緩く判
定しているので、人間の判断基準に即した、しかも客観
的な評価ができる。
【0036】なお、評価結果は図11に示すようにパー
ソナルコンピュータ32のモニタ34上に表示される。
画面の右半分に各測定点毎の色差(ここでは、ΔEのみ
ならず、各インキ色成分毎の濃度差ΔC、ΔM、ΔY
も)が表示される。判定の欄には色差が当該領域に固有
の許容値以下である場合は「OK」、許容値以下である
が許容値にほど近い場合には「!?」が、許容値以上の
場合は「NG」が表示される。色差ΔEのみならず、各
インキ色成分毎の濃度差ΔC、ΔM、ΔYも表示するの
は、色が基準色と一致していない場合、各色のインキ量
を調整して色を合わせ必要があるので、その際、濃度差
表示があると、調整がしやすいからである。しかし、表
示するデータの種類は図示のものに限定されず、種々変
更可能である。
【0037】表示する数値の例としては、 (a)L* ,a* ,b* 表示 (b)ΔL* ,Δa* ,Δb* ,ΔE表示 (c)BK,C,M,Y表示 (d)ΔBK,ΔC,ΔM,ΔY表示 (e)ΔC,ΔM,ΔY,ΔE表示 等があり、適宜、オペレータの事情に合わせて表示すれ
ばよい。
【0038】モニタ画面の左半分の上側には各測定点1
〜40の位置を示す表示が行なわれ、下側にはY,M,
C,BKの濃度差をインキキー毎に示すバーグラフ表示
が行なわれる。この表示に基づいてインキキーの開度を
調整することにより、基準の色を忠実に再現することが
できる。すなわち、濃度差を示すバーが上側にある場合
は濃度差が+であり開度を小さくする必要があり、下側
にある場合は反対に開度を大きくする必要があることが
分かる。なお、印刷物全面の濃度が下がっていたり、上
がっている場合には、元ローラの回転数を調整すること
により行なう。
【0039】なお、図11の表示内容はプリンタ38か
ら印刷することができる。以上説明したように、本実施
例によれば、人間の評価基準と合うように色毎に評価の
許容範囲を設定したので、印刷物の絵柄中のどの色に関
しても人間の目に合った客観的な評価を行なうことがで
きる。このため、少しでも色差が生じれば違和感を感じ
る色の範囲や、顧客の重視する色(イメージカラー)等
については、許容範囲を狭くし、逆に違和感を感じにく
い色については許容範囲を大きくすることにより、高品
質と良好な生産性の両者の要求を満たすことができる。
また、新規の絵柄であっても常に正しく評価できる。
【0040】本発明は上述した実施例に限定されず、種
々変形して実施可能である。例えば、上述の説明では印
刷物の色を評価する例を説明したが、評価対象物は印刷
物に限らず、種々の製品に本発明は適用できる。また、
評価は色差に基づいて行なったが、明度、彩度、色相毎
に比較してもよい。すなわち、領域毎に明度、彩度、色
相毎に許容値を設ければ、さらに人間の目に合った評価
を行なうことができる。一般に、基準の色との色差が同
じであっても、明度、彩度のみが変わった場合には、人
間の目にはそれほど違和感を感じないが、色相が変わる
と、非常に違和感を感じることがあるが、この方法では
これに対応できる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、人
間の基準に合った客観的な評価をすることができる色評
価装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による色評価装置の第1実施例の構成を
示すブロック図。
【図2】印刷物上に印刷される各種のトンボの形状を示
す図。
【図3】単一のスポットセンサにより2つのトンボを検
出する原理を示す概略図。
【図4】トンボを検出する際のスポットセンサの出力波
形を示す図。
【図5】印刷物によるスポットセンサの出力波形の変化
を示す図。
【図6】図5に示したスポットセンサの出力をオートゼ
ロ処理した後の波形を示す図。
【図7】スポットセンサの出力を単に増幅した場合の波
形図。
【図8】図7に示したスポットセンサの出力をオートゼ
ロ処理した後に増幅した場合の波形図。
【図9】オートゼロ回路の回路図。
【図10】CIE表色系のLab色座標空間を複数の領
域に分割する様子を示す図。
【図11】本発明の色評価装置の第1実施例の表示画面
の一例を示す図。
【符号の説明】
10…印刷物、12…原稿台、14,16…当て部材、
18…X−Yアーム、20…測色計、22…スポットセ
ンサ、24…ボールペン、26…入力ボタン、28…操
作パネル、30…本体、32…パーソナルコンピュー
タ。
フロントページの続き (72)発明者 小湊 隆 神奈川県愛甲郡愛川町中津4021番地 厚 木エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−163219(JP,A) 特開 昭63−145928(JP,A) 特開 平4−301530(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 3/00 - 3/52 実用ファイル(PATOLIS) 特許ファイル(PATOLIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物の色の測定値と標準値との差が許
    容値以下か否かに応じて色の評価を行なう色評価装置に
    おいて、表色系の色座標が複数の領域に分割されており、 前記許
    容値とは、前記測定値と標準値との差を許容できるか否
    かを、人間の目視評価基準に則するよう色の該領域毎に
    設定されてあることを特徴とする色評価装置。
  2. 【請求項2】 色の測定値は明度、彩度、色相からなる
    色座標空間内の値として表わされ、前記許容値は該色座
    標空間が分割されてなる複数の領域毎に設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の色評価装置。
  3. 【請求項3】 前記許容値は明度、彩度、色相に関して
    設定されていることを特徴とする請求項2に記載の色評
    価装置。
JP06929695A 1995-03-28 1995-03-28 色評価装置 Expired - Fee Related JP3265902B2 (ja)

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