JPH0858067A - 印刷物のインキ変動量算出方法及び装置並びに印刷機のインキ供給量制御方法及び装置 - Google Patents

印刷物のインキ変動量算出方法及び装置並びに印刷機のインキ供給量制御方法及び装置

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JPH0858067A
JPH0858067A JP6217988A JP21798894A JPH0858067A JP H0858067 A JPH0858067 A JP H0858067A JP 6217988 A JP6217988 A JP 6217988A JP 21798894 A JP21798894 A JP 21798894A JP H0858067 A JPH0858067 A JP H0858067A
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ink
reflectance
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JP6217988A
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Koichi Iino
浩一 飯野
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷物の絵柄から直接に各インキの変動量、
特にベタインキの変動量の算出を行えるようにする。 【構成】 基準印刷物の可視光域及び赤外域の反射率を
測定し、基準印刷物と同一位置の検査対象印刷物の可視
光域及び赤外域の反射率を測定し、基準印刷物及び検査
対象印刷物の可視光域の反射率から色差を求め、基準印
刷物の可視光域及び赤外域の反射率と印刷機の標準的な
印刷特性とから網点面積率の組み合わせを求め、検査対
象印刷物の可視光域及び赤外域の反射率と印刷機の標準
的な印刷特性とから網点面積率の組み合わせを求め、印
刷機の標準的な各単色のインキの網点面積率とインキ量
の関係L1と印刷機の変動し得る各単色のインキの網点
面積率とインキ量の関係L2〜L4とから変動したイン
キ量Dpを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シアン、マゼンタ、イ
エロー、ブラックの4色のインキを用いた印刷におい
て、基準印刷物に対する検査対象印刷物のインキの変動
量を算出する印刷物のインキ変動量算出方法及び装置に
関する。この方法及び装置は、印刷中の印刷物の色を安
定して印刷させるために用いられる。また、本発明は、
そのインキ変動量算出方法及び装置を利用する印刷機の
インキ供給量制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】実際の印刷処理においては、得られた印
刷物の濃度すなわち反射率が、基準となる印刷物の濃度
と異なることがある。これは、印刷に供したインキ量が
変動することによって発生するものと考えられる。高品
質の印刷物を得るためには、インキ量の変動量を検出し
て、その変動を補償して色の調整を行う必要がある。
【0003】インキの変動量を検出するため、従来は、
印刷物中の絵柄と基準印刷物の絵柄とを目視によって比
較観察していた。また、別の方法として、印刷物の余白
に各インキのベタ(網点面積率100%)及びある網点
面積率の組み合わせのカラーパッチを多数入れ、それを
色彩計や濃度計で測定することによって各インキの変動
量を測定するという方法もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような目視観察を用いた従来方法においては、印刷機の
オペレータの熟練の度合いによって測定誤差が生じると
いう問題があった。また、余白にカラーパッチを入れて
それを測定するという従来方法では、余白が無くてカラ
ーパッチを入れることができない印刷物についてはイン
キの変動量を求めることができず、従って色の調整を行
うことができなかった。また、カラーパッチを用いた方
法では、色を合わせたい絵柄の色を直接測定して合わせ
るわけではないので、カラーパッチの色は希望する色に
合わせられても、絵柄の色が希望する色に一致しないと
いう場合があった。
【0005】本発明は、上記の問題点を解消するために
なされたものであって、印刷物の絵柄から直接に各イン
キの変動量、特にベタインキの変動量の算出を行えるよ
うにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る印刷物のインキ変動量算出方法は、
(1)基準印刷物の可視光域及び赤外域の反射率又は濃
度を測定し、(2)基準印刷物と同一位置の検査対象印
刷物の可視光域及び赤外域の反射率又は濃度を測定し、
(3)基準印刷物の可視光域及び赤外域の反射率又は濃
度と、印刷機の標準的な印刷特性とから、基準印刷物の
網点面積率の組み合わせを求め、(4)検査対象印刷物
の可視光域及び赤外域の反射率又は濃度と、印刷機の標
準的な印刷特性とから、検査対象印刷物の網点面積率の
組み合わせを求め、(5)印刷機の標準的な各単色のイ
ンキの網点面積率とインキ量の関係と、印刷機の変動し
得る各単色のインキの網点面積率とインキ量の関係とか
ら、変動したインキ量を求めることを特徴としている。
【0007】構成要件(5)の「印刷機の標準的な各単
色のインキの網点面積率とインキ量の関係」というの
は、例えば、図4のグラフにおける曲線L1によって表
される。また、「印刷機の変動し得る各単色のインキの
網点面積率とインキ量の関係」というのは、例えば、図
4のグラフにおける各曲線L2,L3,L4によって表
される。
【0008】また、本発明に係る印刷物のインキ変動量
算出装置は、印刷物の反射率又は濃度を測定する反射率
測定手段と、反射率測定手段によって反射率又は濃度を
測定された印刷物内の位置を測定する位置測定手段と、
反射率測定手段によって測定された反射率又は濃度を記
憶する反射率記憶部と、位置測定手段によって測定され
た位置を記憶する位置記憶部と、印刷機の標準的な印刷
特性を記憶する標準データ記憶部と、印刷物の網点面積
率の組み合わせを求める網点面積率換算部と、印刷機の
標準的な各単色のインキの網点面積率とインキ量の関係
と、印刷機の変動し得る各単色のインキの網点面積率と
インキ量の関係とから、変動したインキ量を求めるイン
キ量算出部とを有する。
【0009】また、本発明に係る印刷機のインキ供給量
制御方法及び装置は、上記のインキ変動量算出方法又は
インキ変動量算出装置によって求められるインキ量に基
づいて各単色のインキ供給量を制御することを特徴とし
ている。
【0010】
【作用】本発明では、印刷中の印刷物の反射率又は濃度
を測定し、どのインキの変動によって色が変化している
のかを検出し、そのインキ量を求め、そして、基準とな
る印刷物の絵柄と同一の色になるように調整すべきイン
キの変動量を求める。
【0011】印刷物中の注目する絵柄を直接測定するの
で、絵柄の色の変動が直接評価される。しかも、各イン
キの変動量が算出されるので、オペレータの熟練度に依
存することなく絵柄の色を定量的に評価できる。以上の
結果、色の変化が少ない安定した印刷物が得られる。
【0012】
【実施例】図1は、本発明に係る印刷物のインキ変動量
算出方法を実施するための装置の一実施例を示してい
る。この装置は、CPU6、メモリ7、入力インターフ
ェース5及び出力インターフェース8を備えたコンピュ
ータ10を有している。入力インターフェース5には、
印刷物の反射率を測定する反射率測定手段1と、反射率
が測定された印刷物中の位置を測定する位置測定手段2
と、キーボード等によって構成される標準データ入力手
段4といった各機器が接続されている。反射率測定手段
1は、周知の反射率計によって構成できる。位置測定手
段2は、エンコーダその他の位置検出素子によって構成
できる。
【0013】出力インターフェース8には、計算結果を
表示するための計算結果表示手段9、反射率測定手段1
の測定位置を制御する位置制御手段3及び印刷機におい
てインキの供給量を制御するインキ供給量制御手段30
が接続されている。計算結果表示手段9は、CRT、プ
リンタ等によって構成できる。また、位置制御手段3
は、パルスモータ等を用いた周知のX−Y座標移動系等
によって構成できる。メモリ7には、基準となる印刷物
の反射率や、検査対象である印刷物に関する測定データ
が記憶される。CPU6は、それらのデータに基づいて
基準印刷物と検査対象印刷物の色差及びインキ量の差を
後述する方法によって計算する。そして、その計算結果
が計算結果表示手段9に表示される。
【0014】図2は、上記装置を機能的に示す機能ブロ
ック図である。同図において、印刷機及びインキに固有
の標準データを標準データ入力手段4を用いて標準デー
タ記憶部17に記憶する。この印刷機及びインキに固有
の標準データというのは、例えば、表1〜表5に示すよ
うな、各版単色の網点面積率と反射率との関係がインキ
のベタ濃度をパラメータとして記述されているようなデ
ータである。また、紙の反射率もデータとして蓄えられ
る。
【0015】なお、表1〜表5において、「α」は反射
率を示している。表1〜表4は、シアン、マゼンタ、イ
エロー、ブラックの各色インキの量をMAX−標準−M
INの間で変化させたとき、各網点面積率のときに反射
率がいくつになるかを測定したものである。表5は、各
色の網点面積率100%に対するB,G,R,IRの各
波長域における反射率を示している。なお、Bはイエロ
ーに対する波長域を,Gはマゼンタに対する波長域を、
Rはシアンに対する波長域を、そしてIRは赤外域の波
長域を示している。表5において、例えばα55は、シア
ン100%のときのBにおける反射率を示す。また、α
71は、シアン100%とマゼンタ100%との重ね合わ
せのときのBにおける反射率を示す。
【0016】表1〜表4のうちのいずれか1つに着目し
てそれを、縦軸に反射率をとり、横軸に網点面積率をと
ったグラフ上に表すと、図4に示すようなグラフが得ら
れる。このグラフにおいて、各曲線L1〜L4は、イン
キ量を変化させたときの濃度と網点面積率との関係の変
化の様子を示している。
【0017】
【表1】(シアン:インキ量と網点面積率を変えたとき
の反射率αの変化)
【0018】
【表2】(マゼンタ:インキ量と網点面積率を変えたと
きの反射率αの変化)
【0019】
【表3】(イエロー:インキ量と網点面積率を変えたと
きの反射率αの変化)
【0020】
【表4】(ブラック:インキ量と網点面積率を変えたと
きの反射率αの変化)
【0021】
【表5】(ベタインクの各波長域での反射率αの値)
【0022】次に、基準印刷物の可視光域及び赤外域の
反射率を反射率測定手段1によって測定し、その測定結
果を反射率記憶部15に記憶する。同時に、反射率を測
定した基準印刷物内の場所を位置測定手段2によって測
定し、その測定結果を位置記憶部16に記憶する。
【0023】次に、検査対象印刷物に関して測定が行わ
れる。具体的には、位置記憶部16に記憶されている測
定位置を読み出し、さらに、反射率測定手段1による測
定位置を位置制御手段3によって調節して、その測定位
置を基準印刷物に関する測定位置と同じ位置にセットす
る。セットされた反射率測定手段1は、検査対象印刷物
のうちの基準印刷物と同じ位置にある部分の可視光域及
び赤外域の反射率を測定し、その測定結果を反射率記憶
部15に記憶する。
【0024】反射率測定手段1は、可視光域と赤外域と
の両方の反射率を測定できる測定装置によって構成され
る。例えば、可視光域を測定するものとして、分光反射
率を測定する反射率計や、三刺激値直読方式の色彩色差
計や、シアン、マゼンタ、イエローの反射率の特性を捉
えられる3つの分光感度を持った濃度計又は反射率計等
を用いることができる。また、赤外域を測定するものと
して、分光反射率を測定する反射率計によって測定域を
赤外域まで延長させて測定するようにしても良いし、赤
外域に感度を持つ検出器と赤外光を発生する光源との組
み合わせを用いて測定しても良い。
【0025】次に、これら基準印刷物及び検査対象印刷
物に関する分光反射率又は色彩色差計のデータを反射率
記憶部15から読み出し、CIELAB又はCIELU
V等の均等色空間の値を基準印刷物及び検査対象印刷物
のそれぞれについて求める。そして、基準印刷物に対す
る検査対象印刷物の色差及び色のずれている方向を色差
換算部18によって求める。求められた色差及び色のず
れている方向は、位置記憶部16に記憶されたその色差
を求めた印刷物上の位置と共に計算結果表示手段9に表
示される。
【0026】求められた色差は色差判定部22へ送られ
る。ここで、予め設定された色差以上の差があると判断
された場合、各版のインキの量と変動量とが以下の手順
よって計算され、その結果が、計算結果表示手段4に表
示される。一般的にインキ量のコントロールはベタ(す
なわち、網点面積率100%)の部分を基準に行われる
ことが多いので、ここでは、インキの量を表すものの一
例として、各版のベタインキの濃度を便宜的に用いる。
この色差判定部22で判定基準の色差を0(ゼロ)と設
定しておけば、全ての測定結果に対して各版のベタ(す
なわち、網点面積率100%)の量を表す値又は変動量
が計算される。
【0027】以下、各版のベタ(網点面積率100%)
インキの濃度又は変動量の求め方について説明する。
【0028】反射率記憶部15から基準印刷物の反射率
データを読み出す。今、このデータが分光反射率だとす
る。図3に示すように、シアン、マゼンタ、イエローの
各インキを紙に印刷した場合の光吸収のピーク波長を、
それぞれ、Pc、Pm、Pyとすると、それらの各ピー
クに対して各インキ毎にある一定の波長域Nc、Nm、
Nyを定め、これらの波長域内で各インキの特徴量を特
定する。本来であれば、各ピーク波長Pc、Pm、Py
そのものが各インキの特徴量として理想的なのである
が、ノイズがある場合を考慮して波長域Nc、Nm、N
yを設定するのである。また、赤外域のデータも、シア
ンとブラックとの分光反射率が著しく異なる波長域を定
める。図3の場合には、800nmから850nmあた
りを用い、これをNkとする。これらは、インクの種類
によって適切に選択する。これら各波長域での反射率の
積分値は、積分している領域の分光感度を持ったセンサ
に対する反射率の関係となる。このことから、便宜上、
イエローに対する波長域をB,マゼンタに対する波長域
をG、シアンに対する波長域をR、そして赤外域の波長
域をIRと呼ぶことにする。
【0029】紙における上記の各波長領域の反射率を積
分し、この印刷機で標準状態における各インキ単色のベ
タ(網点面積率100%)及び各インキの組み合わせ全
ての反射率を同じく各波長領域で積分し、その比率を求
める。この積分値の比率は各波長域のセンサにおいて紙
を基準とする反射率となる。また、紙における反射率の
積分値に対する比率ではなく、完全拡散反射率に対する
比率を求めても良い。各IR、R、G、Bの分光領域に
おける反射率は必要に応じて濃度の定義に従って濃度へ
と変換される。
【0030】これらの値は予め測定しておいて標準デー
タ入力手段4から入力して標準データ記憶部17に記憶
しておいても良いし、あるいは、反射率測定手段1によ
って直接測定して反射率記憶部15に記憶しておいても
良い。また、標準データ記憶部17には、各版単色の網
点面積率と反射率(又は濃度)との関係が、インキのベ
タ濃度をパラメータとして記憶されている。この関係
も、標準データ入力手段4からの指示に基づいて記憶さ
れたり、あるいは、サンプルを反射率測定手段1によっ
て直接測定することによって記憶される。
【0031】基準印刷物の可視光域及び赤外域の反射率
の関係から、絵柄の各版の網点面積率を網点面積率換算
部19を用いて算出する。この網点面積率を求めるに
は、各センサにおける各ベタインキの組み合わせ全ての
反射率から、ノイゲバウアー(Neugebauer)式又は修正
ノイゲバウアー式を逐次近似を用いて求めることができ
る。また、濃度の比例則が成立するとしてマスキング方
程式を逆に解くことによって簡易的に求めることもでき
る。
【0032】ノイゲバウアー(Neugebauer)式は、印刷
の分解色、すなわちシアン(C)、マゼンタ(M)、イ
エロー(Y)と、それらによって再現される色について
の視覚の三刺激値(X,Y,Z:CIE1931表色
系)との関係を表す代表的なモデル式であり、この方程
式によると、 印刷する用紙の三刺激値をXw,Yw,Zw シアン100%のときの三刺激値をXc,Yc,Zc マゼンタ100%のときの三刺激値をXm,Ym,Zm イエロー100%のときの三刺激値をXy,Yy,Zy シアン100%とマゼンタ100%の刷り重ねで得られ
る色の三刺激値をXb,Yb,Zb シアン100%とイエロー100%の刷り重ねで得られ
る色の三刺激値をXg,Yg,Zg マゼンタ100%とイエロー100%の刷り重ねで得ら
れる色の三刺激値をXr,Yr,Zr シアン100%とマゼンタ100%とイエロー100%
の刷り重ねで得られる色の三刺激値をXk,Yk,Zk とし、さらに 刷り重ねをする前のシアンの網点面積率をc、マゼンタ
の網点面積率をm、そしてイエローの網点面積率をy とすると、これら三色が刷り重なったときに得られる再
現色の三刺激値X,Y,Zは、以下の式で得られる。
【0033】X=(1-c)(1-m)(1-y)Xw +c(1-m)(1-y)X
c +(1-c)m(1-y)Xm+(1-c)(1-m)yXy +cm(1-y)Xb +
c(1-m)yXg +(1-c)myXr+cmyXk Y=(1-c)(1-m)(1-y)Yw +c(1-m)(1-y)Yc +(1-c)m(1
-y)Ym+(1-c)(1-m)yYy +cm(1-y)Yb +c(1-m)yYg
+(1-c)myYr +cmyYk Z=(1-c)(1-m)(1-y)Zw +c(1-m)(1-y)Zc +(1-c)m(1
-y)Zm+(1-c)(1-m)yZy +cm(1-y)Zb +c(1-m)yZg
+(1-c)myZr +cmyZk 。
【0034】修正ノイゲバウア式は、支持体である紙で
の光散乱を近似的に表しているユールとニールセン(Yu
le-Nielsen)の式をノイゲバウア式に取り入れて、より
実用性を高めた式である。このユールとニールセンの式
によれば、紙の反射率をSw、インキの反射率をSi 、
そしてインキの面積率をaとしたときに得られる印刷物
の反射率Sは S1/n=aSi1/n+(1−a)Sw1/n で近似できるとしている。但し、nは紙での光散乱を考
慮した係数である。
【0035】そして、修正ノイゲバウア方程式は、 X1/nX=(1-c)(1-m)(1-y)Xw1/nX +c(1-m)(1-y)Xc
1/nX +(1-c)m(1-y)Xm1/nX +(1-c)(1-m)yXy1/nX +c
m(1-y)Xb1/nX +c(1-m)yXg1/nX +(1-c)myXr1/nX
cmyXk1/nX1/ny=(1-c)(1-m)(1-y)Yw1/ny +c(1-m)(1-y)Yc
1/ny+(1-c)m(1-y)Ym1/ny +(1-c)(1-m)yYy1/ny +cm
(1-y)Yb1/ny+c(1-m)yYg1/ny +(1-c)myYr1/ny +cm
yYk1/ny1/nz=(1-c)(1-m)(1-y)Zw1/nz +c(1-m)(1-y)Zc
1/nz+(1-c)m(1-y)Zm1/nz +(1-c)(1-m)yZy1/nz +cm
(1-y)Zb1/nz+c(1-m)yZg1/nz +(1-c)myZr1/nz +cm
yZk1/nz で表される。但し、nx,ny,nzは紙での光散乱を
考慮した係数である。
【0036】以上のようにして、基準印刷物の絵柄の網
点面積率が求められる。こうして求められた基準の絵柄
の網点面積率をCs,Ms,Ys,Ksとする。
【0037】次に、検査対象印刷物の反射率を反射率記
憶部15から読み出し、各センサに対する値から同様に
して網点面積率を求める。実際には、網点面積率はほぼ
一定で、各色のインキ量に変動が生じるが、ここではイ
ンキ量の変動はなく、基準印刷物の網点面積率を求めた
ときと同じである標準とするインキ量を用い、便宜上、
各網点面積率が変化したものとして計算する。このとき
に求められた網点面積率をCp,Mp,Yp,Kpとす
る。
【0038】インキ量算出部20では、標準データ記憶
部17から各版単色の網点面積率とインキ量との関係が
読み出されるが、ここではその関係としてインキのベタ
濃度を用いていると仮定しているので、インキのベタ濃
度をパラメータとして、すなわち、印刷機でとり得る濃
度範囲での変動をパラメータとして記述されているデー
タとして説明する。網点面積率と濃度との関係からベタ
濃度の変動分を計算することを考える。
【0039】この計算方法の原理の概略を図4に示す。
この図は、表1に示したデータをグラフとして表示した
ものに相当する。今、シアンの網点面積率だけを考え
る。マゼンタ、イエロー、ブラックについても同様に処
理すれば良い。シアンのベタインキの濃度をパラメータ
とすると図のような曲線L1〜L4が描ける。横軸のC
sは基準印刷物の網点面積率を示し、Cpは検査対象印
刷物の網点面積率を示す。このグラフにおいて、標準状
態の曲線L1上における各濃度Ds及びDpを求める。
ここで、Csの網点面積率でDpを再現している点Cd
pを求める。ベタ濃度を変化させることによって作成し
た曲線L2,L3,L4から、このCdpを通る曲線、
実施例の場合は曲線L3を求め、その曲線のベタ濃度を
検査対象印刷物のシアンのベタ濃度Dp100と定める。
【0040】上記のようにして求めた検査対象印刷物の
シアンのベタ濃度と基準時のベタ濃度との差分Ddをイ
ンキ量差分算出部21によって算出し、その差分Dd及
びそれぞれの濃度を計算結果表示手段9に表示する。そ
して、この結果を用いて、例えば、印刷機のインキ供給
量制御手段30によって印刷機のインク供給量を制御す
る。例えば、図5に示すような印刷機のインキ供給量制
御機構を考えた場合、各インキキー24a〜24eの傾
斜角度θを個別に制御してインキ胴25に対する各イン
キキーのギャップを調節することにより、そこを通過す
るインキIの量を調節し、もって、版胴26から用紙2
7へ供給されるインキ量を調節する。
【0041】以上、好ましい実施例をあげて本発明を説
明したが、本発明はその実施例に限定されるものではな
く、請求の範囲に記載した技術的範囲内で種々に改変で
きる。
【0042】例えば、反射率測定手段1をCCDライン
センサーのような自己走査型のセンサによって構成すれ
ば、測定位置を変化させる必要がないので、その場合に
は位置制御手段3は不要となる。また、上記の実施例で
は、印刷物の反射率に基づいてインキの変動量を求めた
が、当然のことながら印刷物の濃度に基づいてインキの
変動量を求めることもできる。また、上記実施例では、
色差が一定以上ある場合にインキの変動量を求めること
にしているが、色差とは無関係に常にインキの変動量を
求めるようにしても良い。この場合には、色差換算部1
8、色差判定部22等は必ずしも必須の要素機器とはな
らない。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、印刷物中の注目する絵
柄を直接測定するので、絵柄の色の変動が、間接的では
なくて、直接評価される。また、そのときの各インキの
変動量も算出される。従って、オペレータの熟練度に依
存することなく、インキの供給量の変動を正確に検出で
きる。すなわち、定量的な絵柄の色の評価ができる。こ
の結果、色の変化のが少ない安定した印刷物を得ること
ができる。また、墨版(K)とC,M,Yの各版とをき
れいに分割することは一般にはかなり難しいが、本発明
のように可視光域の反射率又は濃度に加えて赤外域の反
射率又は濃度をも測定するようにしておけば、KとC,
M,Yとを良好に分離できる。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷物のインキ量算出装置の一実
施例を示す電気ブロック図である。
【図2】同インキ量算出装置の機能ブロック図である。
【図3】インキの分光反射率から各インキの特徴量を検
出するための分光感度の設定の一例を示す説明図であ
る。
【図4】基準印刷物の網点面積率と検査対象印刷物の網
点面積率とからベタインキの濃度の変動を算出する過程
を説明するための図である。
【図5】印刷機の要部の一例を示す斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41F 31/02 C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック
    の4色のインキを用いた印刷において基準印刷物に対す
    る検査対象印刷物のインキの変動量を算出する印刷物の
    インキ変動量算出方法において、 基準印刷物の可視光域及び赤外域の反射率又は濃度を測
    定し、 基準印刷物と同一位置の検査対象印刷物の可視光域及び
    赤外域の反射率又は濃度を測定し、 基準印刷物の可視光域及び赤外域の反射率又は濃度と、
    印刷機の標準的な印刷特性とから、基準印刷物の網点面
    積率の組み合わせを求め、 検査対象印刷物の可視光域及び赤外域の反射率又は濃度
    と、印刷機の標準的な印刷特性とから、検査対象印刷物
    の網点面積率の組み合わせを求め、 印刷機の標準的な各単色のインキの網点面積率とインキ
    量の関係と、印刷機の変動し得る各単色のインキの網点
    面積率とインキ量の関係とから、変動したインキ量を求
    めることを特徴とする印刷物のインキ変動量算出方法。
  2. 【請求項2】 シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック
    の4色のインキを用いた印刷において基準印刷物に対す
    る検査対象印刷物のインキの変動量を算出する印刷物の
    インキ変動量算出装置において、 印刷物の反射率又は濃度を測定する反射率測定手段と、 反射率測定手段によって反射率又は濃度を測定された印
    刷物内の位置を測定する位置測定手段と、 反射率測定手段によって測定された反射率又は濃度を記
    憶する反射率記憶部と、 位置測定手段によって測定された位置を記憶する位置記
    憶部と、 印刷機の標準的な印刷特性を記憶する標準データ記憶部
    と、 印刷物の網点面積率の組み合わせを求める網点面積率換
    算部と、 印刷機の標準的な各単色のインキの網点面積率とインキ
    量の関係と、印刷機の変動し得る各単色のインキの網点
    面積率とインキ量の関係とから、変動したインキ量を求
    めるインキ量算出部とを有することを特徴とする印刷物
    のインキ変動量算出装置。
  3. 【請求項3】 シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック
    の4色のインキを用いる印刷機においてインキの供給量
    を制御するインキ供給量制御方法において、 基準印刷物の可視光域及び赤外域の反射率又は濃度を測
    定し、 基準印刷物と同一位置の検査対象印刷物の可視光域及び
    赤外域の反射率又は濃度を測定し、 基準印刷物の可視光域及び赤外域の反射率又は濃度と、
    印刷機の標準的な印刷特性とから、基準印刷物の網点面
    積率の組み合わせを求め、 検査対象印刷物の可視光域及び赤外域の反射率又は濃度
    と、印刷機の標準的な印刷特性とから、検査対象印刷物
    の網点面積率の組み合わせを求め、 印刷機の標準的な各単色のインキの網点面積率とインキ
    量の関係と、印刷機の変動し得る各単色のインキの網点
    面積率とインキ量の関係とから、変動したインキ量を求
    め、 求めたインキ量に基づいて各単色のインキ供給量を制御
    することを特徴とする印刷機のインキ供給量制御方法。
  4. 【請求項4】 シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック
    の4色のインキを用いる印刷機においてインキの供給量
    を制御するインキ供給量制御装置において、 印刷物の反射率又は濃度を測定する反射率測定手段と、 反射率測定手段によって反射率又は濃度を測定された印
    刷物内の位置を測定する位置測定手段と、 反射率測定手段によって測定された反射率又は濃度を記
    憶する反射率記憶部と、 位置測定手段によって測定された位置を記憶する位置記
    憶部と、 印刷機の標準的な印刷特性を記憶する標準データ記憶部
    と、 印刷物の網点面積率の組み合わせを求める網点面積率換
    算部と、 印刷機の標準的な各単色のインキの網点面積率とインキ
    量の関係と、印刷機の変動し得る各単色のインキの網点
    面積率とインキ量の関係とから、変動したインキ量を求
    めるインキ量算出部と、 求められたインキ量に基づいて各単色のインキ供給量を
    制御するインキ供給量制御手段とを有することを特徴と
    する印刷機のインキ供給量制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7573613B2 (en) 2003-08-07 2009-08-11 Mitsubishi Heavy Industries Ltd. Method and apparatus for controlling picture color tone of printing press
JP2011059532A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Ricoh Co Ltd 画像形成制御装置、画像形成装置、および画像形成制御方法

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