JP3265159B2 - 定着用ローラ及び定着装置 - Google Patents
定着用ローラ及び定着装置Info
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Description
静電写真画像形成装置の加熱定着部の定着用ローラ及び
定着装置に関するものである。
置の加熱定着装置においては、加熱部材とそれに圧接さ
れた加圧部材を圧接させ、その間をトナー像が形成され
た記録紙を通過させてトナーを加熱し、トナーを記録紙
に溶融定着させる定着方法が採用されている。
と呼び、特に加熱部材を加熱ローラ、加圧部材を加圧ロ
ーラと呼んでいる。
求され、表面層がシリコーンゴムからなる場合は、トナ
ー離型性向上の為に、シリコーンゴムにシリコーンオイ
ルを配合する手法の採用がよく知られている。例えば、
特公平6−46337号では粘度が異なるジメチルシリ
コーンオイルを最適量配合する記載、実公平6−339
8号には50cs〜60000csのジメチルシリコー
ンオイルを最適量配合することが記載されている。
い材料は、架橋密度は低く、あるいは充填剤の添加量も
少ない。両要素とも配合されたオイルのしみ出し速度は
速くなる傾向がある。
た低硬度のシリコーンゴムを表層に用いた定着用ローラ
は、オイル枯れを早期に起し、トナー離型性の耐久が充
分でなく、また、しみ出しオイルは次々に記録紙に吸収
される為、ローラの外径に細りが生じ、結果として搬送
性の維持に問題を生じていた。
み、定着装置と前工程のあるもう一つの搬送系でもある
転写装置との距離が短くなっている。この場合、1枚の
記録紙が同時に2ヶ所で搬送されるケースが生じ、定着
装置の駆動ローラの外径細りによる搬送スピード低下
は、定着装置と転写装置間での未定着トナー像の形成さ
れた記録紙の撓みを生じさせ、未定着トナー像の乱れ、
あるいは定着装置通過時の記録紙シワ等の問題を発生す
る場合がある。
装置の小型化も進み、加圧力の低減によりローラの低硬
度化が望まれている。
離型性の耐久に優れた低硬度シリコーンゴム定着用ロー
ラを提供するものである。
ない低硬度シリコーンゴム定着用ローラを提供するもの
である。
性および耐久性を有する定着装置を提供するものであ
る。
の目的は、定着用ローラであって、粘度が10万cs以
上のジメチルシリコーンオイルを付加型液状シリコーン
ゴム材料に配合して加熱硬化したゴム層を芯金の外周に
被覆してなるシリコーンゴムローラであって、該ゴム層
のJIS−A硬度が5〜30°の範囲である定着ローラ
の提供によって達成される。
ジメチルシリコーンオイルを付加型液状シリコーンゴム
材料100重量部に対して5〜18重量部の範囲で用い
ることによって達成される。
とそれに圧接する加圧部材を有し、未定着像を支持した
転写材を該部材間で、挟持搬送して加熱定着を行なう定
着装置において上記の定着用ローラを駆動側に具備する
定着装置の提供によって達成される。
されたシリコーンゴム材料からなる定着用ローラは、使
用段階での熱と圧縮変形により僅かずつ表面に析出し、
ゴム表面に薄い膜を形成することにより、そのトナー離
型性が維持される。
との接触により記録紙に移行する。従って、使用時のト
ナー離型性を長期間維持する為には、シリコーンオイル
の析出スピードと記録紙へのオイル移行量のバランスが
重要となってくる。すなわち、析出スピードが遅すぎる
と、ローラ表面のオイルが記録紙への移行量に追いつけ
ず、充分なトナー離型性を保てなくなり、析出スピード
が速すぎると、早期に配合されたオイル枯れが生じ、ト
ナー離型性が低下する。
イル粘度のバランスによって決定される。一般的にゴム
硬度の低い材料は、架橋密度は低く、充填剤の量も少な
い為、配合オイルの析出スピードは速くなる。オイル粘
度が低いと析出スピードは速くなり、高いと遅くなる傾
向がある。また配合量にも析出スピードは左右され、例
えば配合量が多いと初期の析出スピードは速くなる。
行も押えられる事から、配合されるジメチルシリコーン
オイルの粘度は10万cs以上であることが必要であ
り、少量の析出量でも、トナー離型性が維持できる。ジ
メチルシリコーンオイルの粘土範囲は一般的には200
万cs迄の範囲である。200万csを超えるものは、
加工性に問題が生じる場合がある。
シリコーンゴムのJIS−A硬度は、5〜30°の範囲
でなければならない。10万cs以上のオイルを配合し
たシリコーンゴムのJIS−A硬度が30°を越える様
な材料は材料粘度が高いので加工性に問題が生じる場合
があり、また硬化後のシリコーンゴムローラ表面への配
合オイルの析出スピードが遅すぎる為、充分なトナー離
型性が保てない。また、10万cs以上のオイルを配合
したシリコーンゴムのJIS−A硬度の5°以下になる
様な材料は強度が低く、本発明の対象とする画像形成装
置の加熱定着装置の定着用ローラには適さない。
ンオイルを配合するシリコーンゴム材料は、強度と離型
性のバランス及び混合時の作業性から、付加型液状シリ
コーンゴム材料の採用が特に適している。
付加型液状シリコーンゴム材料としては、一般にLTV
ゴム,RTVゴムあるいは、LSR,LIMS材と呼ば
れるもののうちヒドロシリル化反応で硬化するタイプの
ものが用いられ、例えばKE1603,KE1940…
(信越化学)、TSE3454,YE5822(東芝シ
リコーン)、DY35−561,DY35−562,C
Y52−205(トーレ・ダウコーニング・シリコー
ン)が挙げられる。
万cs以上のジメチルシリコーンオイルを付加型シリコ
ーンゴム材料100重量部に対して5〜18重量部の範
囲で用いることによって達成される。
ンオイルは、記録紙への移行が少なく、比較的少量の析
出量でローラ表面のトナー離型性を保つことができる。
ジメチルシリコーンオイルの配合量が5重量部以下で
は、長期間の使用には耐えられず、オイル枯れを生じ易
い。一方、配合量が18重量部を越えると、使用初期で
のオイル析出スピードが速くなりすぎて使用中での外径
細りが大きくなり、搬送性に問題が生じる場合がある。
それに圧接する加圧部材を有し、未定着像を支持した転
写材を該部材間で挟持搬送して加熱定着を行なう定着装
置において、上記した定着用ローラを駆動側に具備する
加熱定着装置の提供によって達成される。
用時の外径細りが少ない為、これを定着装置の駆動側に
用いても、安定した搬送スピードが保たれ、更に良好な
トナー離型性を保つ為、ローラ汚れに起因する搬送不良
も起きにくく、これを駆動側に組込むことによって安定
した搬送性、耐久性を有する静電写眞画像形成装置の加
熱定着装置とすることが可能である。
ローラの断面概略図の1例である。
に、粘度10万cs以上のジメチルシリコーンオイル
(例えば、商品名SH200、トーレ・ダウコーニング
・シリコーン)を配合した付加型液状シリコーンゴム材
料(例えば、商品名DY35−561、トーレ・ダウコ
ーニング・シリコーン)からなるゴム層3を被覆するこ
とによって形成されている。
液状で2液タイプである。
添加して一緒に攪拌混合するか、あるいは予め2液それ
ぞれにシリコーンオイルを添加攪拌混合しておき、その
後にオイル添加された2液を攪拌混合することにより混
合液を得ることができる。この混合液を所定の金型に注
入して加熱することによりローラに成型する。
熱装置の一実施例としての加熱定着装置の要部の横断側
面図、図3は加熱定着装置の縦断正面図である。
4075〜44083号公報等に開示の所謂テンション
レスタイプの装置である。
ヒータ保持部材である。この保持部材201の線状加熱
体202(以下ヒータと記す)を支持させてある。
1に対して円筒型の耐熱性の定着フィルム203をルー
ズに外嵌させてある。即ち、円筒型の定着フィルム20
3の内周長とヒータ202を含むヒータ保持部材201
の外周長は、フィルム203の方を例えば3mm程度大
きくしてあり、従ってフィルム203はヒータ202を
含む保持部材201に対して周長が余裕をもってルーズ
に外嵌している。また、フィルム走行時に、フィルム形
状が円を保って回転できるように、フィルム内面支持部
材(キャップ)216a保持部材201上部に取りつけ
られている。
40μmのポリイミド製円筒状フィルムにフッ素樹脂を
厚み15μm被覆したものを用いた。
アップローラ)であり、前記第2の発明の定着用ローラ
を用いている。加圧ローラの外径は16mmであり、ゴ
ム層厚みは3mmに仕上げてある。この加圧ローラ20
4とヒータ202との間にフィルム203を挟ませて加
圧ローラ204をヒータ202に対して圧接させてあ
る。
その両端軸部243、243をそれぞれ軸受245、2
45を介して装置のボディーボックス210の両端板2
11、211間に回転自由に保持させてあり、この加圧
ローラ204の上にフィルム203を外嵌させたヒータ
202付のヒータ保持部材201を配置し、ボディーボ
ックス210の上部に蓋板212をネジ止めして取り付
けてある。そしてこの蓋板212の両端ラグ部213、
213と、ヒータ保持部材201の両端ラグ部214、
214との間にそれぞればね215、215を縮設して
あり、このばね215、215によりフィルム203を
外嵌させたヒータ202付のヒータ保持部材201が下
方に押圧されることで、ヒータ202と加圧ローラ20
4とがフィルム203を挟んで圧接して定着ニップ部N
が形成される。ヒータ202と加圧ローラ204との当
接圧は、例えばA4幅で総圧3〜6Kgfである。
したギヤ246が画像形成装置等の本体の駆動系のギヤ
(不図示)に噛合しており、所定の周速度をもって回転
駆動されることで加圧ローラ204の表面摩擦力で円筒
型の定着フィルム203がヒータ202の下面に密着摺
動してヒータ保持部材201の回りを回転駆動される。
定着フィルム両端部の内面を支持することによって、フ
ィルムの姿勢を加圧部材からの駆動力に対して垂直に保
ち、長手方向への寄り力を規制する働きを持っている。
ム203と加圧ローラ204との間に未定着トナー画像
Tを担持させた記録材Pが導入されて回転するフィルム
203に密着してフィルムと一緒に定着ニップ部Nを通
過することで記録材Pが定着ニップ部Nを通過する過程
でヒータ202の熱エネルギーがフィルム201を介し
て記録材Pに与えられてトナー像の加熱定着がなされ
る。
部N内では、回転加圧ローラ204のヒータ202に対
する当接圧によって滑ることなく、定着フィルム20
3、加圧ローラ204と同一速度で送られる。この定着
ニップ部N通過過程を加熱および加圧工程として、ヒー
タ202の熱は定着フィルム203を介して記録材Pへ
伝達され、記録材P上の未定着トナー画像Tが溶融、加
圧される。定着ニップ部Nを通過した後、定着フィルム
203と記録材Pは引き続き溶融、軟化したトナーTの
粘着力により密着したまま搬送される。この搬送過程を
冷却工程として、軟化、溶融したTの熱が放熱され、ト
ナーTは冷却固化し記録材P上に永久固着像が形成され
る。冷却工程後、定着フィルム203と記録材Pはトナ
ー冷却固化により容易に曲率分離し、記録材Pは装置よ
り排出される。
スタ223によるヒータ202の検知温度が一定となる
ように通電発熱体であるヒーター202への通電が制御
される。例えばサーミスタ223の出力をA/D変換
し、CPU(中央演算装置)(不図示)に取り込み、そ
の情報をもとにトライアック(不図示)によりヒータ2
02、即ち通電発熱体層に通電するAC電源のAC電圧
を位相あるいは波数制御等のパルス幅変調をかけ、ヒー
タ通電電力を制御することで行う。或はサーミスタ22
3とCPUとによる温調系によりヒータ202への給電
をon、offすることによってヒータ温度を適切な定
着温度、例えば170℃に制御する。
るフェノール樹脂にガラスを交ぜ、剛性を上げたもので
あり、外面のヒータ嵌め込み部から内面までの肉厚は約
3.5mmある。 実施例1〜9および比較例1〜2 本発明の加熱定着装置の上流15cmの位置に、もう一
つの搬送系もかねる転写ローラ方式の転写装置を設け、
未定着画像パターンによるA4サイズ紙による3万枚通
紙耐久テストを表1に示す加圧ローラ実施例1〜5、比
較例1〜2について行ない、ローラ表面のトナー付着、
搬送性について調べた。各ローラはベースゴム材、配合
オイル粘度、配合オイル量を表1に示すように変えて作
成してある。
その硬度に合せてヒータと加圧ローラの当接圧は調整し
てある。
ものである。
グシリコーン,25°品) SE6746 (トーレ・ダウコーニングシリコー
ン,60°品) 実施例1〜3は、いずれも3万枚耐久テスト終了後も加
圧ローラ表面のトナー付着汚れはなかった。搬送性につ
いては、テスト終了間際でも定着装置と転写装置間の記
録紙の撓みは僅かなものであり、特に問題はなかった。
適切で、径細りも小さい為である。以上の様に実施例1
〜3の加圧ローラを具備した加熱定着装置は安定した搬
送性と耐久性を示した。
しては良好であった。しかし、搬送性に関しては2万枚
を越えたあたりから外径細りに起因する記録紙の撓みが
目立ちはじめ、3万枚間際では記録紙の撓みによりニッ
ブ部突入前に未定着画像が定着フィルムと接触してしま
う場合が生じ、画像乱れが発生した。また2万枚前後か
ら紙シワの発生頻度も徐々に増えてきた。これはオイル
の配合量が多い為に、初期のオイル析出量が多くなり、
その結果、径細りが目立ったことによる。
枚の前後でトナー付着が発生した。その後、3000枚
毎にローラ表面の清掃を行ないテストを継続したが、搬
送性に関してはテスト終了まで問題なかった。ローラ表
面の清掃はUSP5,138,390のクリーニングシ
ートを用いた。
目立ち出し、9000枚時点で記録紙の加圧ローラ巻き
付きが発生した。これはオイル粘度が低い為、析出スピ
ードが速く、初期の段階で一気にオイルが抜けてしまっ
た為である。
幅を確保する為には当接圧を上げる必要があり、その
為、通紙時に紙シワが発生する場合があった。トナー付
着は、7000枚前後で目立ち始め、充分なトナー離型
性を有していなかった。オイルの析出スピードが著しく
遅い為と考えられる。
第1の発明によればトナー離型性の耐久に優れた低硬度
定着用ローラを具備することができる。
の耐久に優れた外径細りの少ない低硬度定着用ローラを
提供することができる。
性、耐久性を有する定着装置を提供できる。
る。
例である。
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 粘度が10万cs以上のジメチルシリコ
ーンオイルを付加型液状シリコーンゴム材料に配合して
加熱硬化したゴム層を芯金の外周に被覆してなるシリコ
ーンゴムローラであって、該ゴム層のJIS−A硬度が
5〜30°の範囲内であることを特徴とする定着用ロー
ラ。 - 【請求項2】 配合するジメチルシリコーンオイルが付
加型液状シリコーンゴム材料100重量部に対して5〜
18重量部の範囲であることを特徴とする請求項1記載
の定着用ローラ。 - 【請求項3】 加熱部材とそれに圧接する加圧部材を有
し、未定着像を支持した転写材を該部材間で、挟持搬送
して加熱定着を行なう定着装置において請求項2記載の
定着用ローラを駆動側に具備することを特徴とする加熱
定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21642695A JP3265159B2 (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | 定着用ローラ及び定着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21642695A JP3265159B2 (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | 定着用ローラ及び定着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0962128A JPH0962128A (ja) | 1997-03-07 |
JP3265159B2 true JP3265159B2 (ja) | 2002-03-11 |
Family
ID=16688384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21642695A Expired - Fee Related JP3265159B2 (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | 定着用ローラ及び定着装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3265159B2 (ja) |
-
1995
- 1995-08-25 JP JP21642695A patent/JP3265159B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0962128A (ja) | 1997-03-07 |
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