JPH04261567A - 像加熱装置 - Google Patents

像加熱装置

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JPH04261567A
JPH04261567A JP4433491A JP4433491A JPH04261567A JP H04261567 A JPH04261567 A JP H04261567A JP 4433491 A JP4433491 A JP 4433491A JP 4433491 A JP4433491 A JP 4433491A JP H04261567 A JPH04261567 A JP H04261567A
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Takeshi Setoriyama
武 世取山
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱体に圧接させて移
動駆動させた耐熱性フィルムの加熱体側とは反対面側に
、顕画像を支持する記録材を導入して密着させてフィル
ムと一緒に加熱体位置を通過させることで加熱体の熱を
フィルムを介して導入記録材に与える方式(フィルム加
熱方式)の加熱装置に関する。
【0002】この装置は、電子写真複写機・プリンタ・
ファックス等の画像形成装置における画像加熱定着装置
、即ち電子写真・静電記録・磁気記録等の適宜の画像形
成プロセス手段により加熱溶融性の樹脂等より成るトナ
ーを用いて記録材(転写材シート・エレクトロファック
スシート・静電記録シート・印刷紙など)の面に間接(
転写)方式もしくは直接方式で形成した、目的の画像情
報に対応した未定着のトナー画像を、該画像を担持して
いる記録材面に永久固着画像として加熱定着処理する画
像加熱定着装置として活用できる。また、例えば、画像
を担持した記録材を加熱して表面性を改質(つや出しな
ど)する装置、仮定着処置する装置に使用できる。
【0003】
【従来の技術】従来、例えば画像の加熱定着のための記
録材の加熱装置は、所定の温度に維持された加熱ローラ
と、弾性層を有して該加熱ローラに圧接する加圧ローラ
とによって、記録材を挟持搬送しつつ加熱する熱ローラ
方式が多用されている。
【0004】その他、フラッシュ加熱方式、オーブン加
熱方式、熱板加熱方式、ベルト加熱方式、高周波加熱方
式など種々の方式のものが知られている。
【0005】一方、本出願人は例えば特開昭63−31
3182 号公報、特願平2− 153602〜153
610号等において、固定支持された加熱体(以下ヒー
タと記す)と、該ヒータに対向圧接しつつ搬送(移動駆
動)される耐熱性フィルムと、該フィルムを介して記録
材をヒータに密着させる加圧部材を有し、ヒータの熱を
フィルムを介して記録材へ付与することで記録材面に形
成担持されている未定着画像を記録材面に加熱定着させ
る構成の装置を提案している。
【0006】より具体的には、薄肉の耐熱性フィルム(
又はシート)と、該フィルムの移動駆動手段と、該フィ
ルムを中にしてその一方面側に固定支持して配置された
ヒータと、他方面側に該ヒータに対向して配置され該ヒ
ータに対して該フィルムを介して画像定着するべき記録
材の顕画像担持面を密着させる加圧部材を有し、該フィ
ルムは少なくとも画像定着実行時は該フィルムと加圧部
材との間に搬送導入される画像定着すべき記録材と順方
向に略同一速度で走行移動させて該走行移動フィルムを
挟んでヒータと加圧部材との圧接で形成される定着部と
してのニップ部を通過させることにより該記録材の顕画
担持面を該フィルムを介して該ヒータで加熱して顕画像
(未定着トナー像)に熱エネルギーを付与して軟化・溶
融せしめ、次いで定着部通過後のフィルムと記録材を分
離点で離間させることを基本とする加熱装置である。
【0007】この様なフィルム加熱方式の装置において
は、昇温の速い加熱体と薄膜のフィルムを用いるためウ
エイトタイムの短縮化(クイックスタート)が可能とな
る、その他、従来装置の種々の欠点を解決できるなどの
利点を有し、効果的なものである。
【0008】図9に耐熱性フィルムとしてエンドレスフ
ィルムを使用したこの種方式の画像加熱定着装置の一例
の概略構成を示した。
【0009】51はエンドレスベルト状の耐熱性フィル
ム(以下定着フィルム又はフィルムと記す)であり、左
側の駆動ローラ52と、右側の従動ローラ53と、これ
等駆動ローラ52と従動ローラ53間の下方に配置した
低熱容量線状加熱体54の互いに並行な該3部材52・
53・54間に懸回張設してある。
【0010】定着フィルム51は駆動ローラ52の時計
方向回転駆動に伴ない時計方向に所定の周速度、即ち不
図示の画像形成部側から搬送されてくる未定着トナー画
像Taを上面に担持した被加熱材としての記録材シート
Pの搬送速度(プロセススピード)と略同じ周速度をも
って回転駆動される。
【0011】55は加圧部材としての加圧ローラであり
、前記のエンドレスベルト状の定着フィルム51の下行
側フィルム部分を挟ませて前記加熱体54の下面に対し
て不図示の付勢手段により圧接させてあり、記録材シー
トPの搬送方向に順方向の反時計方向に回転する。
【0012】加熱体54はフィルム51の面移動方向と
交差する方向(フィルムの幅方向)を長手とする低熱容
量線状加熱体であり、ヒータ基板(ベース材)56・通
電発熱抵抗体(発熱体)57・表面保護層58・検温素
子59等よりなり、断熱材60を介して支持体61に取
付けて固定支持させてある。
【0013】不図示の画像形成部から搬送された未定着
のトナー画像Taを上面に担持した記録材シートPはガ
イド62に案内されて加熱体54と加圧ローラ55との
圧接部Nの定着フィルム51と加圧ローラ55との間に
進入して、未定着トナー画像面が記録材シートPの搬送
速度と同一速度で同方向に回動駆動状態の定着フィルム
51の下面に密着してフィルムと一緒の重なり状態で加
熱体54と加圧ローラ55との相互圧接部N間を通過し
ていく。
【0014】加熱体54は所定のタイミングで通電加熱
されて該加熱体54側の熱エネルギーがフィルム51を
介して該フィルムに密着状態の記録材シートP側に伝達
され、トナー画像Taは圧接部Nを通過していく過程に
おいて加熱を受けて軟化・溶融像Tbとなる。
【0015】回動駆動されている定着フィルム51は断
熱材60の曲率の大きいエッジ部Sにおいて、急角度で
走行方向が転向する。従って、定着フィルム51と重な
った状態で圧接部Nを通過して搬送された記録材シート
Pはエッジ部Sにおいて定着フィルム51から曲率分離
し排紙されてゆく。排紙部へ至る時までにはトナーは十
分冷却固化し記録材シートPに完全に定着Tcした状態
となっている。
【0016】
【発明が解決しようとする問題点】このようなフィルム
加熱方式の装置は問題点として次のようなことが挙げら
れている。即ち、駆動ローラ52と従動ローラ53間や
、それ等のローラと加熱体54間の平行度などアライメ
ントが狂った場合には、移動フィルム51にこれ等の部
材52・53・54の長手に沿ってフィルムの移動方向
と直行するフィルム幅方向の一端側又は他端側への寄り
力が働く。
【0017】フィルム51の幅方向への寄り位置によっ
てはフィルムの搬送力のバランスが崩れたり、定着時の
加圧力のバランスが均一にならなかったり、加熱体19
の温度分布のバランスが崩れる等の問題が生じることも
ある。部品精度のバラツキ(表面粗さ、摩擦係数、ロー
ラ形状、温度分布、バネ定数等)により生じるフィルム
の寄り方向は限定できず、寄り方向制御手段は複雑化し
、高価となる。例えば、フィルムの幅方向への寄り移動
を光電的に検知するセンサ手段、その検知情報に応じて
フィルムを寄り移動方向とは逆方向に戻し移動させる手
段例えばソレノイド等を用いてフィルムピンチローラ等
の角度を変化させる手段機構等からなるフィルム寄り移
動制御機構を付加してフィルム寄りを規制するの処置構
成をとると、装置構成の複雑化・大型化・コストアップ
化等の一因となる。
【0018】またフィルム寄り移動規制手段としてフィ
ルムの幅方向両端部を夫々受け止めるフィルム端部規制
部材を配設することでフィルムの幅方向への寄り移動規
制を行う(フィルム両側端部規制式)、或いはフィルム
にその幅方向一方側への寄り移動力を作用させてその寄
り側のフィルム端部を受け止めるフィルム端部規制部材
を配設することでフィルムの幅方向への寄り移動規制を
行なう(フィルム片側端部規制式)構成は簡素であるが
、フィルム移動時にフィルム端部が規制部材に対して当
接しつつ移動するのでフィルム寄り力が大きいときは、
薄膜で腰が弱いフィルムの端部にシワや傷、座屈等のダ
メージを生じさせやすく、フィルム端部の耐久性は十分
ではなかった。
【0019】従って上記のフィルム両側端部規制式また
は片側端部規制式の場合はフィルムの幅方向寄り力がフ
ィルム端部にダメージを生じさせない程度のものである
ときには有効である。
【0020】また、例えば加圧回転体によりフィルムの
加熱体に対する密着と記録材とフィルムの一体密着搬送
を行なわせるものでは記録材を搬送する際の記録材サイ
ズとフィルムの幅方向への寄り移動力の関係は、フィル
ムの有効幅域(最大通紙幅域)より小サイズの記録材を
搬送すると、フィルムは記録材の非搬送域側に寄り移動
を生じる。つまり記録材の搬送域ではフィルムは記録材
を介して加圧回転体により駆動され、記録材の非搬送域
では加圧回転体の直接接触で駆動され、従ってフィルム
の搬送力は記録材の搬送域よりも非搬送域側の方が強く
、その結果小サイズ記録材の通紙時にはフィルムには記
録材の非搬送域側への寄り力が働く。
【0021】このことから、フィルムの寄り移動制御を
フィルム片側端部規制式とし、記録材の搬送をフィルム
の端部規制側とは反対側を基準とした片側搬送基準で搬
送する場合には、小サイズ記録材の通紙時にフィルム端
部規制側と同側が記録材非搬送域となりフィルムに端部
規制側方向への寄り力が働いて規制側のフィルム端部の
規制部材に対する突き当り力(寄り力)が増長される結
果となり、該フィルム端部の耐久性を更に劣化させてい
た。
【0022】本発明はこの種の加熱装置において装置駆
動状態時のフィルム寄り力を軽減させるように工夫して
、フィルム端部を規制部材に受け止めさせてフィルム寄
り移動を規制する場合でもフィルム端部にダメージを与
えるおそれなくフィルムの寄り移動規制を可能とするこ
とを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置である。 (1)エンドレスで耐熱性を有するフィルムを介して記
録材を加熱体に密着させてフィルムと一緒に搬送させフ
ィルムを介して加熱体から記録材に熱エネルギーを付与
する加熱装置であり、フィルムにはフィルム駆動時にお
いてフィルム移動方向と直交するフィルム幅方向の一方
側へ常に寄り力が作用する関係構成にし、そのフィルム
寄り側のフィルム端部を受け止めてフィルムの寄り移動
を規制する部材を有し、記録材はフィルム端部規制側と
同側を基準とする片側搬送基準にて搬送させることを特
徴とする加熱装置。 (2)フィルムを加熱体に密着させると共に記録材とフ
ィルムを一体密着状態で搬送する加圧回転体を備え、こ
の加圧回転体の形状によりフィルムにフィルム駆動時に
おいてフィルム移動方向と直交するフィルム幅方向の一
方側への寄り力を付与するようにしたことを特徴とする
請求項1記載の加熱装置。
【0024】
【作用】上記の構成、即ちフィルムの片側端部規制側と
同側を基準とする片側搬送基準にて記録材を搬送するこ
とにより、小サイズ記録材の通紙時はフィルムの片側端
部規制側とは反対側が記録材の非搬送域となるからフィ
ルムには片側端部規制側とは反対方向への寄り力が働く
ことになりフィルムの規制側端部の規制部材に対する突
き当て力が軽減化される。従ってフィルムの端部のダメ
ージを防止し、耐久性を向上させることが可能となる。
【0025】
【実  施  例】図1〜図7は本発明の一実施例装置
(画像加熱定着装置100)を示したものである。
【0026】(1)装置100の全体的概略構造図1は
装置100の縦断正面図、図2は横断面図、図3・図4
は装置の右側面図と左側面図、図5は要部の分解斜視図
である。
【0027】1は板金製の横断面上向きチャンネル(溝
)形の横長の装置フレーム(底板)、2・3はこの装置
フレーム1の左右両端部に該フレーム1に一体に具備さ
せた左側壁板と右側壁板、4は装置の上カバーであり、
左右の側壁板2・3の上端部間にはめ込んでその左右端
部を夫々左右側壁板2・3に対してねじ5で固定される
。ねじ5をゆるめ外すことで取り外すことができる。
【0028】6・7は左右の各側壁板2・3の略中央部
面に対称に形成した縦方向の切欠き長穴、8・9はその
各長穴6・7の下端部に嵌係合させた左右一対の軸受部
材である。
【0029】10は後述する加熱体19との間で後述す
るフィルム21を挟んでニップ部N(図6・図7)を形
成し、フィルムを駆動する加圧回転体としてのフィルム
加圧ローラ(圧接ローラ、バックアップローラ)であり
、中心軸11と、この軸に外装したシリコンゴム等の離
型性のよいゴム弾性体からなるローラ部12とからなり
、中心軸11の左右端部を夫々前記左右の軸受部材8・
9に回転自由に軸受支持させてある。
【0030】13は、板金製の横長のステーであり、後
述するフィルム21の内面ガイド部材と、後述する加熱
体19・断熱部材20の支持・補強部材を兼ねる。
【0031】このステー13は、横長の平な底面部14
と、この底面部14の長手両辺から夫々一連に立ち上が
らせて具備させた横断面外向き円弧カーブの前壁板15
と後壁板16と、底面部14の左右両端部から夫々外方
へ突出させた左右一対の水平張り出しラグ部17・18
を有している。
【0032】19は横長の低熱容量線状加熱体であり、
横長の断熱部材20に取付け支持させてあり、この断熱
部材20を加熱体19側を下向きにして前記ステー13
の横長底面部14の下面に並行に一体に取付け支持させ
てある。
【0033】21はエンドレスの耐熱性フィルムであり
、加熱体19・断熱部材20を含むステー13に外嵌さ
せてある。このエンドレスの耐熱性フィルム21の内周
長と、加熱体19・断熱部材20を含むステー13の外
周長はフィルム21の方を例えば3mmほど大きくして
あり、従ってフィルム21は加熱体19・断熱部材20
を含むステー13に対して周長が余裕をもってルーズに
外嵌している。
【0034】23はステー13の右端部の水平張り出し
ラグ部18に対して嵌着して取付け支持させたフィルム
端部規制フランジ部材である。
【0035】25はそのフランジ部材23の外面から外
方へ突出させた水平張り出しラグ部であり、前記ステー
13側の外向き水平張り出しラグ部18はこのフランジ
部材23の上記水平張り出しラグ部25の肉厚内に具備
させた差し込み用穴部に十分に嵌入していてフランジ部
材23をしっかりと支持している。
【0036】本実施例装置においてはフィルム21の左
側にはその側のフィルム端部を規制するフランジ部材を
特には配設しておらずステー13の左側の水平張り出し
ラグ部17にはばね受けとしてのラグ部24を外嵌して
ある。
【0037】装置の組み立ては、左右の側壁板2・3間
から上カバー4を外した状態において、軸11の左右端
部側に予め左右の軸受部材8・9を嵌着したフィルム加
圧ローラ10のその左右の軸受部材8・9を左右側壁板
2・3の縦方向切欠き長穴6・7に上端開放部から嵌係
合させて加圧ローラ10を左右側壁板2・3間に入れ込
み、左右の軸受部材8・9が長穴6・7の下端部に受け
止められる位置まで下ろす(落し込み式)。
【0038】次いで、ステー13、加熱体19、断熱部
材20、フィルム21、右フランジ部材23、左ラグ部
24を図のような関係に予め組み立てた中間組立て体を
、加熱体19側を下向きにして、かつ断熱部材20の左
右の外方突出端と左右の外方水平張り出しラグ部24・
25を夫々左右側壁板2・3の縦方向切欠き長穴6・7
に上端開放部から嵌係合させて左右側壁板2・3間に入
れ込み、下向きの加熱体19がフィルム21を挟んで先
に組み込んである加圧ローラ10の上面に当って受け止
められるまで下ろす(落し込み式)。
【0039】そして左右側壁板2・3の外側に長穴6・
7を通して突出している、左右の各外方張り出しのラグ
部24・25の上に夫々コイルばね26・27をラグ部
上面に設けた支え凸起で位置決めさせて縦向きにセット
し、上カバー4を、該上カバー4の左右端部側に夫々設
けた外方張り出しラグ部28・29を上記セットしたコ
イルばね26・27の上端に夫々対応させて各コイルば
ね26・27をラグ部24・28、25・29間に押し
縮めながら、左右の側壁板2・3の上端部間の所定の位
置まで嵌め入れてねじ5で左右の側壁板2・3間に固定
する。
【0040】これによりコイルばね26・27の押し縮
め反力で、ステー13、加熱体19、断熱部材20、フ
ィルム21、右フランジ部材23、左ラグ部24の全体
が下方へ押圧付勢されて加熱体19と加圧ローラ10と
がフィルム21を挟んで例えば総圧4〜7kgの当接圧
をもって圧接した状態に保持される。
【0041】30・31は左右の側壁板2・3の外側に
長穴6・7を通して突出している断熱部材20の左右両
端部に夫々嵌着した、加熱体19に対する電力供給用の
給電コネクタである。
【0042】32は装置フレーム1の前面壁に取付けて
配設した被加熱材入口ガイドであり、装置へ導入される
被加熱材としての顕画像(粉体トナー像)Taを支持す
る記録材シートP(図7)をフィルム21を挟んで圧接
している加熱体19と加圧ローラ10とのニップ部(加
熱定着部)Nのフィルム21とローラ10との間に向け
て案内する。
【0043】33は装置フレーム1の後面壁に取付けて
配設した被加熱材出口ガイド(分離ガイド)であり、上
記ニップ部を通過して出た記録材シートを下側の排出ロ
ーラ34と上側のピンチコロ38とのニップ部に案内す
る。
【0044】排出ローラ34はその軸35の左右両端部
を左右の側壁板2・3に設けた軸受36・37間に回転
自由に軸受支持させてある。ピンチコロ38はその軸3
9を上カバー4の後面壁の一部を内側に曲げて形成した
フック部40に受け入れさせて自重と押しばね41とに
より排出ローラ34の上面に当接させてある。このピン
チコロ38は排出ローラ34の回転駆動に従動回転する
【0045】G1は、右側壁板3から外方へ突出させた
ローラ軸11の右端に固着した第1ギア、G3はおなじ
く右側壁板3から外方へ突出させた排出ローラ軸35の
右端に固着した第3ギア、G2は右側壁板3の外面に枢
着して設けた中継ギアとしての第2ギアであり、上記の
第1ギアG1と第3ギアG3とに噛み合っている。
【0046】第1ギアG1は不図示の駆動源機構の駆動
ギアG0から駆動力を受けて加圧ローラ10が図2上反
時計方向に回転駆動され、それに連動して第1ギアG1
の回転力が第2ギアG2を介して第3ギアG3へ伝達さ
れて排出ローラ34も図2反時計方向に回転駆動される
【0047】(2)動  作 本実施例においてはエンドレスの耐熱性フィルム21は
非駆動時においては図6の要部部分拡大図のように加熱
体19と加圧ローラ10とのニップ部Nに挟まれている
部分を除く残余の大部分の略全周長部分がテンションフ
リー(テンションが加わらない状態)である。
【0048】第1ギアG1に駆動源機構の駆動ギアG0
から駆動が伝達されて加圧ローラ10が所定の周速度で
図7上反時計方向へ回転駆動されると、ニップ部Nにお
いてフィルム21に回転加圧ローラ10との摩擦力で送
り移動力がかかり、エンドレスの耐熱性フィルム21が
加圧ローラ10の回転周速と略同速度をもってフィルム
内面が加熱体19面を摺動しつつ時計方向Aに回動移動
駆動される。
【0049】このフィルム21の駆動状態においてはニ
ップ部Nよりもフィルム回動方向上流側のフィルム部分
に引き寄せ力fが作用することで、フィルム21は第7
図に実線で示したようにニップ部よりもフイルム回動方
向上流側であって該ニップ部近傍のフイルム内面ガイド
部分、即ちフィルム21を外嵌したステー13のフィル
ム内面ガイドとしての外向き円弧カーブ前面板15の略
下半面部分に対して接触して摺動を生じながら回動する
【0050】その結果、回動フィルム21には上記の前
面板15との接触摺動部の始点部Oからフィルム回動方
向下流側のニップ部Nにかけてのフィルム部分Bにテン
シヨンが作用した状態で回動することで、少なくともそ
のフィルム部分面、即ちニップ部Nの記録材シート進入
側近傍のフィルム部分面B、及びニップ部Nのフィルム
部分についてのシワの発生が上記のテンションの作用に
より防止される。
【0051】そして上記のフィルム駆動と、加熱体19
への通電を行わせた状態において、入口ガイド32に案
内されて被加熱材としての未定着トナー像Taを担持し
た記録材シートPがニップ部Nの回動フィルム21と加
圧ローラ10との間に像担持面上向きで導入されると記
録材シートPはフィルム21の面に密着してフィルム2
1と一緒にニップ部Nを移動通過していき、その移動通
過過程でニップ部Nにおいてフィルム内面に接している
加熱体19の熱エネルギーがフィルムを介して記録材シ
ートPに付与されトナー画像Taは軟化溶融像Tbとな
る。
【0052】ニップ部Nを通過した記録材シートPはト
ナー温度がガラス転移点より大なる状態でフィルム21
面から離れて出口ガイド33で排出ローラ34とピンチ
コロ38との間に案内されて装置外へ送り出される。記
録材シートPがニップ部Nを出てフィルム21面から離
れて排出ローラ34へ至るまでの間に軟化・溶融トナー
像Tbは冷却して固化像化Tcして定着する。
【0053】上記においてニップ部Nへ導入された記録
材シートPは前述したようにテンションが作用していて
シワのないフィルム部分面に常に対応密着してニップ部
Nをフィルム21と一緒に移動するのでシワのあるフィ
ルムがニップ部Nを通過する事態を生じることによる加
熱ムラ・定着ムラの発生、フィルム面の折れすじを生じ
ない。
【0054】フィルム21は非駆動時も駆動時もその全
周長の一部N又はB・Nにしかテンションが加わらない
から、即ち非駆動時(図6)においてはフィルム21は
ニップ部Nを除く残余の大部分の略全周長部分がテンシ
ョンフリーであり、駆動時(図7)もニップ部Nと、そ
のニップ部Nの記録材シート進入側近傍部のフィルム部
分Bについてのみテンションが作用し残余の大部分の略
全周長部分がテンションフリーであるから、また全体に
周長の短いフィルムを使用できるから、フィルム駆動の
ために必要な駆動トルクは小さいものとなり、フィルム
装置構成、部品、駆動系構成は簡略化・小型化・低コス
ト化される。
【0055】またフィルム21の非駆動時も駆動時もフ
ィルム21には上記のように全周長の一部N又はB・N
にしかテンションが加わらないので、フィルム駆動時に
フィルム21にフィルム幅方向への寄り移動を生じても
、その寄り力は小さいものである。
【0056】(3)フィルム21の寄り移動制御と記録
材搬送基準 本実施例装置においては加熱体19を加圧ローラ10に
当接させる為の左右一対の加圧用コイルばね26・27
について加圧ローラ10の駆動側(第1ギアG1を取付
けた右端側)である右側ばね27の加圧力f27を、加
圧ローラ10の非駆動側(第1ギアG1を取付けた右端
側とは反対の左端側)である左側ばね26の加圧力f2
6よりも例えば200g〜1.5Kg位高く設定するこ
とでフィルム21が駆動されているときに該フィルム2
1には常にステー13の長手に沿ってフィルム幅方向右
方へ向かう寄り力FR(図1)が作用するようにしてあ
る。
【0057】そしてそのフィルム21の寄り側のフィル
ム端部21Rのみを規制部材としての右側フランジ部材
23の規制面23aで受け止めて規制することにより、
フィルムの寄り制御を安定にかつ容易に行なうことを可
能としている。図1においてXはフィルムの片側端部規
制基準面(線)であり、右側フランジ部材23の規制面
23aに対応する。Yは記録材Pの搬送基準線であり、
上記フィルムの片側端部基準面Xと同じ側に設定してあ
る。記録材Pはこの基準線Yに右側辺が対応して片側搬
送基準にて搬送される。
【0058】而して前記作用の項で述べたように小サイ
ズ記録材の通紙時はフィルムの片側端部規制基準面X側
とは反対側が記録材の非搬送域となるからフィルム21
には規制基準面X側とは反対の非基準面側への寄り力F
Lが働くことになり、フィルム規制側端部のフランジ部
材規制面23aに対する突き当て力が軽減化(FR−F
L)される。従ってフィルムの端部ダメージを防止し耐
久性を向上させることができる。
【0059】封筒やハガキ等の小サイズの記録材を搬送
する際には、フィルム端部21Rを規制基準面であるフ
ランジ部材規制面23aに当接させる力FRよりも非基
準面側への寄り力FLの方が大きくなるように設定すれ
ば、記録材搬送中にはフィルム端部21Rは基準面23
aから離間し、記録材の搬送が終了するとまた基準面2
3aに当接させることも可能である。
【0060】フィルムの寄り規制手段は本実施例装置の
ように簡単なフランジ部材23で足りるので、装置構成
の簡略化・小型化・低コスト化がなされ、安価で信頼性
の高い装置を構成できる。
【0061】フィルム寄り規制手段としては本実施例装
置の場合のフランジ部材23の他にも、例えばフィルム
21の寄り側端部にエンドレスフィルム周方向に耐熱性
樹脂から成るリブを設け、このリブを規制してもよい。
【0062】更に、使用フィルム21としては上記のよ
うに寄り力が低下する分、剛性を低下させることができ
るので、より薄肉で熱容量が小さいものを使用して装置
のクイックスタート性を向上させることができる。
【0063】またフィルム21を駆動時において常にそ
の幅方向の一方側へ寄り移動させる手段としては本実施
例装置のように左右の加圧ばね26・27の加圧力を異
ならせる他にも、加熱体19の形状やローラ10の形状
や加熱体19の長手に沿う温度分布を駆動端側と非駆動
端側とで変化をつけてフィルムの搬送力をコントロール
してフィルムの寄り方向を常に一方向のものとなるよう
にするなどの手段をとることができる。
【0064】(4)フィルム21について。
【0065】フィルム21は熱容量を小さくしてクイッ
クスタート性を向上させるために、フィルム21の膜厚
Tは総厚100μm以下、好ましくは40μm以下、2
0μm以上の耐熱性・離形性・強度・耐久性等のある単
層或は複合層フィルムを使用できる。
【0066】例えば、ポリイミド・ポリエーテルイミド
(PEI)・ポリエーテルサルホン(PES)・4フッ
化エチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合体樹脂(PFA)・ポリエーテルエーテルケトン(P
EEK)・ポリパラバン酸(PPA)、或いは複合層フ
ィルム例えば20μm厚のポリイミドフィルムの少なく
とも画像当接面側にPTFE(4フッ化エチレン樹脂)
・PAF・FEP等のフッ素樹脂・シリコン樹脂等、更
にはそれに導電材(カーボンブラック・グラファイト・
導電性ウイスカなど)を添加した離型性コート層を10
μm厚に施したものなどである。
【0067】(5)加熱体19・断熱部材20について
【0068】加熱体19は図6のようにヒータ基板19
a・通電発熱抵抗体(発熱体)19b・表面保護層19
c・検温素子19d等よりなる。
【0069】ヒータ基板19aは耐熱性・絶縁性・低熱
容量・高熱伝導性の部材であり、例えば、厚み1mm・
巾10mm・長さ240mmのアルミナ基板である。
【0070】発熱体19bはヒータ基板19aの下面(
フィルム21との対面側)の略中央部に長手に沿って、
例えば、Ag/Pd(銀パラジウム)、Ta2N、Ru
O2等の電気抵抗材料を厚み約10μm・巾1〜3mm
の線状もしくは細帯状にスクリーン印刷等により塗工し
、その上に表面保護層19cとして耐熱ガラスを約10
μmコートしたものである。
【0071】検温素子19dは一例としてヒータ基板1
9aの上面(発熱体19bを設けた面とは反対側の面)
の略中央部にスクリーン印刷等により塗工して具備させ
たPt膜等の低熱容量の測温抵抗体である。低熱容量の
サーミスタなども使用できる。
【0072】本例の加熱体19の場合は、線状又は細帯
状をなす発熱体19bに対し画像形成スタート信号によ
り所定のタイミングにて通電して発熱体19bを略全長
にわたって発熱させる。
【0073】通電はAC100Vであり、検温素子19
cの検知温度に応じてトライアックを含む不図示の通電
制御回路により通電する位相角を制御することにより供
給電力を制御している。
【0074】加熱体19はその発熱体19bへの通電に
より、ヒータ基板19a・発熱体19b・表面保護層1
9cの熱容量が小さいので加熱体表面が所要の定着温度
(例えば140〜200℃)まで急速に温度上昇する。
【0075】そしてこの加熱体19に接する耐熱性フィ
ルム21も熱容量が小さく、加熱体19側の熱エネルギ
ーが該フィルム21を介して該フィルムに圧接状態の記
録材シートP側に効果的に伝達されて画像の加熱定着が
実行される。
【0076】上記のように加熱体19と対向するフィル
ムの表面温度は短時間にトナーの融点(又は記録材シー
トPへの定着可能温度)に対して十分な高温に昇温する
ので、クイックスタート性に優れ、加熱体19をあらか
じめ昇温させておくいわゆるスタンバイ温調の必要がな
く、省エネルギーが実現でき、しかも機内昇温も防止で
きる。
【0077】断熱部材20は加熱体19を断熱して発熱
を有効に使うようにするもので、断熱性・高耐熱性を有
する、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)・
PAI(ポリアミドイミド)・PI(ポリイミド)・P
EEK(ポリエーテルエーテルケトン)・液晶ポリマー
等の高耐熱性樹脂である。
【0078】(6)画像形成装置例 図8は図1〜8例の画像加熱定着装置100を組み込ん
だ画像形成装置の一例の概略構成を示している。
【0079】本例の画像形成装置は転写式電子写真プロ
セス利用のレーザービームプリンタである。
【0080】60はプロセスカートリッジであり、回転
ドラム型の電子写真感光体(以下、ドラムと記す)61
・帯電器62・現像器63・クリーニング装置64の4
つのプロセス機器を包含させてある。このプロセスカー
トリッジは装置の開閉部65を開けて装置内を開放する
ことで装置内の所定の位置に対して着脱交換自在である
【0081】画像形成スタート信号によりドラム61が
矢示の時計方向に回転駆動され、その回転ドラム61面
が帯電器62により所定の極性・電位に一様帯電され、
そのドラムの帯電処理面に対してレーザースキャナ66
から出力される、目的の画像情報の時系列電気デジタル
画素信号に対応して変調されたレーザビーム67による
主走査露光がなされることで、ドラム61面に目的の画
像情報に対応した静電潜像が順次に形成されていく。そ
の潜像は次いで現像器63でトナー画像として顕画化さ
れる。
【0082】一方、給紙カセット68内の記録材シート
Pが給紙ローラ69と分離パッド70との共働で1枚宛
分離給送され、レジストローラ対71によりドラム61
の回転と同期取りされてドラム61とそれに対向圧接し
ている転写ローラ72との定着部たる圧接ニップ部73
へ給送され、該給送記録材シートP面にドラム1面側の
トナー画像が順次に転写されていく。
【0083】転写部73を通った記録材シートPはドラ
ム61面から分離されて、ガイド74で定着装置100
へ導入され、前述した該装置100の動作・作用で未定
着トナー画像の加熱定着が実行されて出口75から画像
形成物(プリント)として出力される。
【0084】転写部73を通って記録材シートPが分離
されたドラム61面はクリーニング装置64で転写残り
トナー等の付着汚染物の除去を受けて繰り返して作像に
使用される。
【0085】本発明の加熱装置は上述例の画像形成装置
の画像加熱定着装置としてだけでなく、その他、画像面
加熱つや出し装置、仮定着装置としても効果的に活用す
ることができる。
【0086】
【発明の効果】以上のように本発明のフィルム加熱方式
の加熱装置は、フィルムの寄り方向を常に一方向になる
ようにし、またフィルムの搬送基準面と同側を基準とし
て記録材を片側基準搬送することにより、フィルムを基
準面に突き当てる力(寄り力)を軽減することが可能と
なり、フィルムの端部ダメージを防止し、耐久性を向上
させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】  一実施例装置の縦断正面図
【図2】  横
断側面図
【図3】  右側面図
【図4】  左側面図
【図5】  要部の分解斜視図
【図6】  非駆動時のフィルム状態を示した要部の拡
大横断面図
【図7】  駆動時の同上図
【図8】  画像形成装置例の概略構成図
【図9】  
フィルム加熱方式の画像加熱定着装置の公知例の概略構
成図
【符号の説明】
19  加熱体 21  エンドレスフィルム 23  フィルム端部規制フランジ部材10  加圧回
転体としてのローラ X  フィルムの搬送基準面 Y  記録材の片側搬送基準線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  エンドレスで耐熱性を有するフィルム
    を介して記録材を加熱体に密着させてフィルムと一緒に
    搬送させフィルムを介して加熱体から記録材に熱エネル
    ギーを付与する加熱装置であり、フィルムにはフィルム
    駆動時においてフィルム移動方向と直交するフィルム幅
    方向の一方側へ常に寄り力が作用する関係構成にし、そ
    のフィルム寄り側のフィルム端部を受け止めてフィルム
    の寄り移動を規制する部材を有し、記録材はフィルム端
    部規制側と同側を基準とする片側搬送基準にて搬送させ
    ることを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】  フィルムを加熱体に密着させると共に
    記録材とフィルムを一体密着状態で搬送する加圧回転体
    を備え、この加圧回転体の形状によりフィルムにフィル
    ム駆動時においてフィルム移動方向と直交するフィルム
    幅方向の一方側への寄り力を付与するようにしたことを
    特徴とする請求項1記載の加熱装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1115315A (ja) * 1997-06-23 1999-01-22 Fuji Xerox Co Ltd 定着用部材およびそれを用いた定着装置ならびに画像形成方法
JP2013104928A (ja) * 2011-11-10 2013-05-30 Canon Inc 像加熱装置
JP2013218195A (ja) * 2012-04-11 2013-10-24 Canon Inc 像加熱装置

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