JP3264113B2 - 画像読取装置の光学読取系調整方法および装置 - Google Patents

画像読取装置の光学読取系調整方法および装置

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JP3264113B2 JP30239894A JP30239894A JP3264113B2 JP 3264113 B2 JP3264113 B2 JP 3264113B2 JP 30239894 A JP30239894 A JP 30239894A JP 30239894 A JP30239894 A JP 30239894A JP 3264113 B2 JP3264113 B2 JP 3264113B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像読取装置の光学系
調整方法および装置に関し、特に光電変換素子アレイ、
例えばライン型CCDを使用している装置におけるレン
ズと光電変換素子との位置合わせの自動化方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】CCDイメージセンサ等の光電変換素子
を用いた画像読取装置の光学読取系は、図2に示すよう
に、原稿位置の近傍に設けられた光源1とレンズ2を有
するレンズブロック3と、光電変換素子4と、取付基板
5とを有する。また、光電変換素子4は、レンズ2の光
軸6に対して直角に設置された取付基板5に組付けられ
ており、取付基板5はレンズブロック3にネジ7a、7
bで取付けられている。そして、取付基板5は、光電変
換素子4の主走査方向(横方向)8と、副走査方向(縦
方向)9に移動できるとともに、レンズ2の光軸6を中
心に回転できるようになっている。この光電変換素子4
の位置調整をする場合は、原稿位置11に調整パターン
10を正しく配置する。そして、調整パターン10に光
源1から光を照射し、パターン像をレンズ2を通して光
電変換素子4で読み取り、読み取った情報から光電変換
素子4の位置を調整している。また、同様に、レンズ
2、レンズブロック3の位置調整も前記パターン像をレ
ンズ2を通して光電変換素子4で読み取った情報から、
その位置を調整している。この際、光源1として一般的
に用いられている蛍光灯等では、特性的に発光強度が中
央部より両端部で低いので、このような光源1で照明し
た画像を単純に光電変換素子4で読み取ると、中央部に
比較して両端部の明度が低下することになる。そこで、
現在の画像読取装置では、光源1で反射したパターンを
光電変換素子4で読み取り、その出力波形が水平な直線
状になるようにシェーディング補正を実行するようにな
っている。しかし、シェーディング補正もある許容範囲
を超えると実行できないため、前記光電変換素子4の出
力波形の出力不均一性を計測している。
【0003】ここで、各種調整および計測に用いる調整
パターン10の具体例を示す。光電変換素子4の主走査
方向8と副走査方向9の位置調整には、例えば図3
(a)に示すように、主走査方向に延ばした黒帯状パタ
ーン31と、この黒帯状パターン31の長手方向の両端
部から主走査方向に延ばした一対の黒線状パターン32
を有するものがあり、これは、特開平1−30178号
公報に記載されている。また、特開昭63−13572
号公報に開示された技術では、図3(b)のように、5
箇所の線図形A〜Eの組み合わせよりなり、そのうち3
箇所の線図形A、C、Eは主走査方向に対し直角に形成
され、他の2箇所の線図形B、Dは主走査方向に対し4
5度傾斜して形成されているパターンが提案されてい
る。また、特開平3−56506号公報に開示された技
術では、図3(c)のように、上下逆向きの関係の三角
形状のマーク33が中央部のスリット34に対称に配置
されたパターンが提案されている。また、レンズ2位置
の調整(合焦位置調整)には、図3(c)の主走査方向
に直交する黒白のパターン35が知られている。また、
レンズブロック3の位置調整には、特開昭63−135
72号公報に記載されているように、定距離のスリット
(図3(b)のA、E)を形成したパターンが用いられ
ている。また、出力不均一性の計測は、例えば特開平2
−23771号に記載されているように、上記パターン
に替え、全面に濃度が均一な原稿パターンにより行なっ
ている。このように、画像読取装置の光学読取系の調整
は、光電変換素子4からの出力信号に基づいてレンズ
2、レンズブロック3、光電変換素子4等の光学部材の
位置を動かし、相対的な位置合わせを行なっている。ま
た、これらの調整項目のためには複数のチャートを用い
るのが一般的である。
【0004】しかし、このような光学読取系調整方法で
は、光電変換素子4の画素列が組付け状態のバラツキに
より、調整の初期には光軸6に対してずれている場合が
ある。この場合、調整パターンを全く読み取れず、かつ
そのずれ量もわからないため、電気的な制御ができない
という問題がある。また、レンズ2位置の調整について
は、光電変換素子4の各画素のバラツキがあり、調整精
度が低い等の問題がある。また、出力不均一性の計測で
は、特開平2−23771号公報に示された方法等によ
れば、出力レベルが低下し、精度が低下することにな
り、さらにレンズ2を移動させることは、その駆動機構
や制御機構等を設ける必要があるので、画像読取装置の
小型軽量化や生産性向上を阻害することになり、光電変
換素子4とレンズ2との位置精度も低下するので、通常
の読取読精度も低下することになる。さらに、光学部品
に付着したゴミやキズ、あるいは光学変換素子自身の部
分的な出力の不均一性の影響を受けて、光電変換素子の
出力信号に図4に示す凹凸が生じ、正確な出力不均一性
が計測できないという問題がある。すなわち、原稿読み
取り時に上述の出力信号波形を乗除算しても、正確な判
断ができなかった。
【0005】上述のような部分的な出力の不均一性を求
める方法としては、例えば、「CCDリニアイメージセ
ンサデータブック、(株)東芝半導体事業部 半導体営
業統括部、1991年8月発行」に開示されている算定
式が知られている。
【数1】
【数2】 しかし、これらの方法では、部分的な出力の不均一性が
隣接して出現しても検出されない場合や、逆に、許容範
囲内であっても許容範囲外と判定される場合がある。例
えば、図5(a)に示す例のように、部分的な出力の不
均一性が高出力側に連続している場合、「数式1」によ
ると、最終的に許容範囲外となるべき場合であっても許
容範囲外と判断されないという問題がある。また、図5
(b)に示すように、高出力と低出力が連続している場
合、周辺の出力平均値から見れば最終的に許容範囲内と
なるべき場合であっても、「数式2」によると、許容範
囲外と判断されてしまうという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、次
の(1)〜(3)の問題がある。 (1)光電変換素子の画素列が組付け状態のバラツキに
よる光軸とのずれによって、調整パターンを読み取れ
ず、ずれ量も不明なため、電気的な制御が難しい。 (2)光電変換素子の各画素のバラツキによって、レン
ズ位置の調整精度を高めることが難しい。 (3)出力不均一性の計測を正確に行なうことが難し
い。 本発明の目的は、このような問題点を改善し、画像読取
装置の光学読取系の調整を自動的に効率よく高精度に行
なうことができる画像読取装置の光学読取系調整方法お
よび装置を提供することにある。また、調整項目に漏れ
のない調整システムを実現することを目的とする。さら
に、基板の把持部を棒状部材で構成し、基板に設けた把
持穴に把持部を嵌合するように構成した場合、基板の把
持状態を把握して、基板を動作させるパルスモータの制
御が続行されても把持部が基板を損傷させることがない
ようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の画像読取装置の光学読取系調整方法および
装置は、調整パターン(図1の10)と光電変換素子
(図1の4)と取付基板(図1の5)と把持部(図1の
16a、16b)と制御手段(図7の40、50、6
0、70)と駆動手段(図1の12〜15)を有し、調
整パターンは、原稿載置面に光電変換素子の画素列に対
応して設置され、副走査方向に頂点があり主走査方向に
沿う複数の波状のマークが表示された第2パターン(図
6のF〜I)と、中央と中央から一定距離離れた両端部
に対称させて光電変換素子の画素ピッチと光電変換素子
上の投影像のピッチが異なる間隔で交互に黒と白の短冊
形状を形成し光電変換素子の画素列に直行させて配置し
た第1パターン(図6のA〜C)と、中央から等間隔に
配置された画素列に直交する第4パターン(図6のD、
E)と、主走査方向に連続する無地白色の第3パターン
(図6のJ)を含み、光電変換素子は、調整パターンか
らの反射光を読み取り電気信号に変換するものであって
複数の画素を有し、取付基板は、光電変換素子アレイを
取り付けて支持するものであって複数の把持用穴(図1
の17、18)を有し、把持部は、取付基板を把持して
光電変換素子の位置を調整するものであって、取付基板
の把持用穴に嵌合する把持軸を有し、駆動手段は、その
把持軸の位置を移動する駆動手段(図1の12、13)
と、レンズおよびレンズブロックを光軸方向に移動する
駆動手段(図1の14、15)であり、制御手段は、各
駆動手段の制御を行なうものであり、光電変換素子から
の読取情報と予め設定されている基準情報とを比較し、
各駆動手段を駆動して把持軸を主走査方向と副走査方向
に移動させ、またレンズとレンズブロックを光軸方向に
移動させるものであって、これらの手段を用い、副走査
方向の粗調整(図8のステップ801)、合焦位置調整
(図8のステップ803)、倍率調整(図8のステップ
805)、副走査方向と主走査方向の調整(図8のステ
ップ807)、および出力の不均一性の計測(図8のス
テップ809)を行ない、レンズブロックに光電変換素
子を固定すること等に特徴がある。さらに、上記把持部
を摺動自在に保持するホルダ(図16の20a)を有
し、その内部には把持部に常時定圧を加える弾性体(図
16の21a)を有するとともに、ホルダ端部にはセン
サ(図16の22a,22b)を配置して、そのセンサ
が把持ミスを検出した場合には異常状態を通知する信号
を出力し、装置異常を通知するとともに把持部の主走査
方向および副走査方向への移動を停止させるように構成
したことに特徴がある。
【0008】
【作用】本発明においては、光電変換素子の取付基板を
把持部で保持することにより、光電変換素子の歪みを防
止して、位置調整前後の出力信号にずれが生じることを
防ぐことができる。また、光電変換素子からの読取情報
と基準情報とを比較した結果に基づいて位置調整を自動
的にすることができるので、作業性を大幅に向上させる
とともに、均一な製品を得ることができる。さらに、把
持部の移動量を取付基板の把持用穴と読取走査ラインの
両端部の位置関係で補正するので、位置調整精度を高め
ることができる。例えば、合焦位置調整に先立つ「粗調
整」では、調整パターンをレンズ系によって光電変換素
子の画素列に縮小投影し、第4パターンによって光電変
換素子から得られる信号の出力値により、レンズ系の光
軸位置になるようにY軸パルスモータで把持部を下降さ
せ、光電変換素子を副走査方向に移動して副走査方向の
粗調整を行ない、調整完了信号を制御部から調整部へ出
力する。また、「合焦位置調整」では、第1パターンに
より光電変換素子から出力される読取信号の黒と白の出
力電圧の差の変動量に基づき、レンズ移動用パルスモー
タを駆動させレンズ系を光軸方向に移動制御し(あるい
は、レンズを固定して光電変換素子側を光軸方向に移動
制御し)、調整完了信号を制御部から調整部へ出力す
る。なお、合焦位置調整が一度で完了しない場合には、
同様の調整動作を複数回繰り返すか、レンズ系を光軸方
向に移動制御する際のパルスモータの送り量を変更する
か、あるいはレンズを所定量回転させる。これにより、
光電変換素子に対するレンズの合焦位置調整を高速、高
精度に行なうことができる。また、電気的な制御が可能
であるため自動化を効率良く実現することができ、作業
性を大幅に向上させるとともに均質な製品を得ることが
できる。また、「倍率調整」では、第4パターンにより
光電変換素子から得られる信号の間隔値の変動量に基づ
き、レンズブロック移動用パルスモータを駆動させレン
ズ系を支持するレンズブロックを光軸方向に移動制御
し、調整完了信号を制御部から調整部へ出力する。ま
た、「副走査方向、主走査方向調整」では、第2パター
ンにより光電変換素子から得られる信号の間隔値の変動
量に基づき、Y軸パルスモータを駆動させて光電変換素
子を副走査方向に移動制御するとともに、第4パターン
のうち読取開始側のパターンにより光電変換素子から得
られる信号の間隔値の変動量に基づき、X軸パルスモー
タを駆動させて光電変換素子を主走査方向に移動制御
し、調整完了信号を制御部から調整部へ出力する。この
場合、光電変換素子の電気信号からその画素列の傾き具
合、ずれ具合が即時に判断でき、画素列を合致させる動
作がスムーズに行なえて位置合わせ作業が容易になるた
め、調整された製品の品質を確保することができ、ま
た、従来よりもコストを上昇させずに製造できる。ま
た、「出力不均一性の計測」では、第3パターンにより
光電変換素子から出力される全画素の出力電圧をn画素
ごとに分け、そのn画素ごとの最大値および最小値から
出力不均一性を判断する。この場合、部分的な出力の不
均一性の計測を、自動的に効率良く高精度に行なうこと
ができる。従って、一つの調整パターンにて光学読取系
の調整を自動的に効率よく高精度に行なうことでき、調
整項目に漏れのない調整システムの実現が可能である。
なお、調整を始める際、光電変換素子を任意位置ではな
く光軸から外した状態とすることにより、位置検出を容
易に行ない、位置調整精度を高めることができる。な
お、把持部が基板の把持用穴に入らなかった場合には、
基板が把持軸を押し戻して基板に負荷を与えることを防
ぎ損傷を防止できるため、装置に対する信頼性が向上す
る。すなわち、把持ミスをセンサにて検知することで装
置の状態が正常か異常かを把握でき、異常信号を加工す
ることで、視覚および聴覚から装置の異常状態を通知す
ることができる。また、異常信号によって基板移動用パ
ルスモータの制御を停止させることにより、把持部が基
板上面をこすって基板を損傷させることがない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。図1は、本発明の一実施例における光学読取系調整
装置の構成図である。図1において、原稿位置11に調
整パターン10を配置し、この調整パターン10に対向
し、またレンズ2の光軸6に対して直角の関係になるよ
うに、光電変換素子(CCD)4が取付基板5に取付け
られている。また、レンズ2と取付基板5は、レンズブ
ロック3に取付けられており、レンズ2は光軸6方向に
移動可能である。取付基板5は、主走査方向8、副走査
方向9に移動可能であり、また、光軸6を中心として回
転可能であるばかりでなく、主走査方向8へ移動させる
X軸パルスモータ12と副走査方向9へ移動させるY軸
パルスモータ13がそれぞれ連結されている。さらに、
レンズ2には、レンズ2を光軸6方向へ移動させるレン
ズ移動用パルスモータ14が連結されており、レンズブ
ロック3には、レンズブロック3を光軸6方向へ移動さ
せるレンズブロック移動用パルスモータ15が連結され
ている。そして、各パルスモータ12〜15は、光電変
換素子4からの読み取り信号を基に制御信号を生成する
制御回路(図7にて後述)に接続されてコントロールさ
れる。なお、図1において、16a、16bは取付基板
の把持部、17、18は把持穴である。
【0010】ここで、本実施例の光学読取系調整に用い
るパターンについて述べる。図6は、本発明の一実施例
における調整パターンを示す図である。図6において、
A、B、Cのパターンでは、レンズ2を通して光電変換
素子4上に結像された時の白と黒の間隔が、光電変換素
子4の画素間隔「P」に対して「P+α」の間隔になる
ように配置している。また、このパターンは調整パター
ン10長手方向の中央と、中央から一定距離離れた両端
部に対称させて配置されている。また、D、Eは、中央
から等間隔に配置された画素列に直交した白抜きのスリ
ット像である。また、F、G、H、Iは、副走査方向9
に頂点がくるように配置され主走査方向8に沿った白抜
きのスリット像であり、これらのスリット像F〜Iは
「波状のマーク」を形成している。また、Jは、主走査
方向8に連続した無地の白色パターンである。なお、2
3は基準走査線を示す。
【0011】次に、本実施例の制御系について述べる。
図7は、本発明の一実施例における計測部を含む制御系
の構成図である。本実施例の制御部50は、CRT、プ
リンタ、パーソナルコンピュータ等から構成され、パラ
レル処理により調整部40をシーケンス制御するととも
に、CCDデータ処理部(計測部40)の制御、データ
転送、判定制御、および、制御回路70を介してパスル
モータ制御を行なう等の機能を有する。また、制御回路
70は、制御部50からの指示に従い、各パルスモータ
(図1の12〜15)の駆動を制御する。すなわち、レ
ンズ2、レンズブロック3、光電変換素子4等の光学部
品の位置状態を制御する。また、調整部60は、各パル
スモータ(図1の12〜15)と、ランプ/CCD基板
給電スイッチ、ソレノイド、シリンダ、位置センサ、イ
ンデクステーブル、およびこれらの順序制御用のシーケ
ンサとから構成され、シリンダ制御、ランプスイッチ制
御を行なうとともに、インデクステーブルとのインタフ
ェースをとるものである。また、計測部40は、CCD
ドライバ部/タイミング発生部24a、CCD出力アン
プ部24b、I/O部25、CPU部26、バス切替部
27、A/D変換部28、画像データメモリ部29、電
源30等から構成され、読み取った調整パターン10か
らレンズ2、レンズブロック3、光電変換素子4等の光
学部品の位置状態を検出し、制御部50を介してそれら
の位置状態を制御するためのものである。具体的には、
CCD駆動制御、CCDデータ取り込み、MTF演算、
倍率設定、主走査位置設定、副走査位置設定、出力不均
一性検出等を行なう。
【0012】上記CCDドライバ部/タイミング発生部
24aは、水晶発振子で基準となるクロックを発生し、
基準クロックを分周、遅延してCCD駆動のために複数
のクロックを生成している。さらに、CCD駆動のため
のクロックを増幅して光電変換素子(CCD)4に与え
ると同時に、A/D変換部28、画像データメモリ部2
9に駆動クロックとして供給している。また、光電変換
素子4からのアナログ画素データの増幅も行なう。ま
た、I/O部25は、パラレル処理部およびシリアル処
理部から構成されている。このパラレル処理部では、C
PU部26からの命令により、A/D変換部28、バス
切替部27、画像データメモリ部29との間で制御信号
の送出、受渡しを行なっている。また、CPU部26
は、16ビットのCPU、プログラム格納用ROM、お
よびCPU作業RAMから構成されている。なお、画像
データのディジタル変換後のデータ長、処理速度、調整
工法プログラム開発環境により、16ビットのCPUを
用いるものとする。また、プログラム格納用ROMに
は、複数の調整工法プログラム、制御部との通信プログ
ラム(I/O部用シリアル制御用)、およびI/O部内
パラレル処理部の制御プログラムが固定化されている。
また、CPU作業用RAMには、上記プログラム格納用
ROM内に固定化されたプログラムにより処理された途
中経過およびパラメータが、CPUにより格納される。
また、バス切替部27は、I/O部内パラレル処理部よ
り制御され、画像データのアナログからディジタルへの
変換を行なっており、ディジタルデータを画像データメ
モリ部29へ送出している。また、画像データメモリ部
29は、1画素毎のCCDディジタル化画素データを格
納するためのRAMである。
【0013】次に、計測部40の動作について述べる。
本実施例では、CPU部26は、I/O部25、バス切
替部27をA/D変換部28へと切り替える。これによ
り、光電変換素子4のアナログ画像信号は、A/D変換
部28によりディジタル化され、画像データメモリ部2
9へと転送される。画像データメモリ部29への転送終
了は、I/O部25経由によりCPU部26へ通知され
る。CPU部26は、I/O部25に対してバス切替部
27をCPU側へ切り替える。次に、CPU部26は、
CPU部内にある作業用RAMを使用しながら、CPU
部内にある調整工法プログラムを実行し、実行過程で画
素データメモリ部内のディジタル化された画像を読み出
す。こうして調整工法プログラムにより処理した画像デ
ータおよび結果は、CPUによってI/O部内のシリア
ル処理部経由で制御部に送出される。なお、CPU部内
のプログラム格納用ROMに固定化された調整工法プロ
グラムは複数あるため、制御部により送出された命令を
CPU部内で解読し、何れの調整工法を採用するかを判
断して実行する。
【0014】次に、図6に示した調整パターンを用いた
調整方法について述べる。図8は、本発明の一実施例に
おける光学読取系の調整方法を示すフローチャートであ
る。本実施例では、まず「粗調整」を行なう(ステップ
801)。これは、光電変換素子4の画素列の全領域で
原稿情報が読み取れるように、基準原稿に対する画素列
の傾き調整を行なうものである。この「粗調整」を図9
および図10を用いて説明する。本実施例の原稿位置1
1には、光電変換素子4とレンズ2とレンズブロック3
の位置調整をするための調整パターン10が配置されて
いる。まず、取付基板把持部16を前進して取付基板5
を保持する。このとき、図9(a)に示すように、光電
変換素子4の画素列19は、調整パターン10の像の中
心より下側または上側に位置をずらしておく。これは、
光軸上の任意位置からでは光学部品の位置検出が難しい
ため、最初は光軸位置から外れた状態とするためであ
る。次に、画素列19の読取終了点21が調整パターン
10の基準走査線23に相当する「波状のマーク」(図
6に示したスリット像F〜Iで表わされる形状)の中心
を越えない位置まで、取付基板5を、把持穴a17に挿
入された把持部16aを中心に回転させる。例えば、図
9(a)に示すように、画素列19を調整パターン10
の像の中心より下側にずらしてある場合には、把持穴1
7に挿入した把持部16bを所定量だけ上昇させ、図9
(b)に示すように、読取終了点21を波状のマークの
中心に移動する。こうして把持部16bを所定量だけ上
昇させ取付基板5を回転させた後、この回転による読取
開始点20の移動量を演算し、図9(c)に示すよう
に、読取開始点20の移動量だけ把持穴a17に挿入し
た把持部16aを、Y軸パルスモータ13で下降させ
る。これは、読取開始点20が調整パターン10の中心
を越えることを防止して演算を簡略化するためである。
その後、光電変換素子4で調整パターン10の波状のマ
ークを読み取りながら把持部16bを上昇させ、取付基
板5を把持部16aを中心に回転させる。そして、読取
終了点21が調整パターン10の波状のマーク22の中
心と一致すると、把持部16bの上昇を停止する。次
に、把持部16aを上昇させて取付基板5を把持部16
bを中心に回転させ、読取開始点20を調整パターン1
0の波状のマークの中心に一致させる。
【0015】このように、把持部16a、すなわち把持
穴17を中心に取付基板5を回転させて読取終了点21
を調整パターン10の波状のマークの中心と一致させた
後、取付基板5を把持部16b、すなわち把持穴18を
中心に回転させると、この回転によって読取終了点21
が調整パターン10の波状のマークの中心から幾分ずれ
る。そこで、取付基板5を把持部16bを中心に回転さ
せたときの回転角と、把持穴17、18の距離(図10
のL)と、読取終了点21と読取開始点20に対する把
持穴17、18の位置関係(図10の距離a、bおよび
角度α、β)とから、ずれを補正する補正値を求め、把
持部16a、16bを交互に移動してその位置を補正す
る。なお、図10において、Cは読取終了点21と読取
開始点20の距離、19は光電変換素子4の画素列であ
る。ここで、取付基板5を把持部16aを中心に回転さ
せた時の回転角を「θ」とすると、この回転により読取
終了点21の波状のマークの中心からのずれ量「δ」
は、読取終了点21から把持穴18までの距離「a」と
角度「α」により次式で表わされる。
【数3】 このずれ量δに応じて把持部16bを移動し、取付基板
5を把持部16aを中心にして回転してずれ量δを補正
する。そして、図9(d)に示すように、読取終了点2
1と読取開始点20が調整パターン10の波状のマーク
の中心に一致すると、把持部16a、16bの移動を停
止する。このようにして、光電変換素子4の画素列19
を調整パターン10の波状のマークの中心に自動的に合
わせることができる。
【0016】なお、本実施例においては、読取終了点2
1の位置合わせをした後、取付基板5の把持部16a、
16bの位置を補正した場合について説明したが、把持
部16a、16bをそれぞれ移動するときに取付基板5
の回転による読取終了点21と読取開始点20のずれ量
を補正すると、この処理を省略することもできる。ま
た、本実施例においては、光電変換素子4の読取終了点
21と読取開始点20が調整パターン10の波状のマー
クの中心に一致するような位置合わせの方法について説
明したが、調整パターン10の出力値から、例えば図6
に示したA部、C部、またはD部、E部等、読取開始点
20と読取終了点21近傍のパターンの出力値が所定出
力値に達するように、把持部16a、16bをそれぞれ
移動することもできる。このようにして、把持部16
a、16bを移動させて粗調整が完了すると、制御部
(図7の50)から調整部(図7の60)へ粗調整完了
信号を出し(ステップ802)、次のステップ803へ
進む。
【0017】ステップ803では、「合焦位置調整」を
行なう。これは、解像力(MTF)が光電変換素子4の
画素列の全領域ででるように、レンズ2と光電変換素子
4間の距離を調整するものである。この「合焦位置調
整」を図11および図12を用いて説明する。図11に
おいて、(A)は調整パターン10の図6に示したA〜
C部を示す。また(B)は、光電変換素子4で調整パタ
ーン10の読み取りを行なったときの光電変換素子4の
画素列19と、それに対応する読み取り信号波形(ア)
〜(ウ)を示す。一方、図12において、「ア〜ウ」は
レンズ2の設定位置を示し、「イ」は合焦位置にあっ
て、「ウ」および「ア」は合焦位置「イ」に対し、それ
ぞれ前後にずれでいることを示している。それに対応す
る読取信号波形は図11の(ア)〜(ウ)に示す。この
場合、レンズ2は、光電変換素子4の受光面側前方にあ
って、レンズ2の光軸6方向に摺動自在に取り付けられ
ているばかりでなく、光軸6方向へ移動させるレンズ移
動用パルスモータ14と連結されている。そして、レン
ズ移動用パルスモータ14は、光電変換素子4からの読
み取り信号を基に制御信号を生成する制御回路(図7の
70)に接続されてコントロールされる。より詳しく
は、光電変換素子4が調整パターン10を読み取って光
信号をアナログ電気信号に光電変換し、その信号を増幅
して計測部(図7の40)のA/D変換部28へ送る。
A/D変換部28では、増幅されて送られたアナログ電
気信号をディジタル電気信号に変換し、このディジタル
信号は画像データとして画像データメモリ部29に格納
される。次に、計測部40のCPUは、画像データメモ
リ部29のRAMとCPU部26のROMから画像デー
タおよび基準データを読み出し、両データを比較演算し
て光軸方向のずれ量を求め、それぞれのずれ量に応じ
て、レンズ移動用パルスモータ14の駆動制御を行な
う。
【0018】さらに、調整パターン10による合焦位置
調整手順について詳述する。図11(A)に示すよう
に、調整パターン10は、白と黒の間隔が光電変換素子
4の画素間隔「P」に対して「P+α」(あるいは「P
−α」)の間隔となるように配置している。この「P」
と「P+α」のずれにより、読み取り信号は順次読み出
されながら大小比較されて、読み取り信号のレベル中、
最大値と最小値とがそれぞれ周期的に抽出される。この
時、例えば図11(B)に示す3周期中の高出力の上位
3出力(max1、max2、max3)の平均と下位3出力(mi
n1、min2、min3)の平均の差が最大になった位置に
レンズ2を移動させることにより、光電変換素子4をレ
ンズ2の合焦位置に位置決めする。これによって、光電
変換素子4の各画素の出力のバラツキを平均化できる。
そして、この操作を読み取り範囲の両端と中央で行なう
ことにより、読み取り範囲の全領域において、高精度な
合焦位置合わせを行なうことができる。例えば、図12
に示した「ア〜ウ」の位置に対応する読み取り信号は、
図11の(ア)〜(ウ)に示すとおりであり、(ア)で
あればレンズ位置を光電変換素子4から遠ざける方向
に、(ウ)であれば光電変換素子4に近づける方向に、
それぞれ修正する。すなわち、位置「ア」を原点として
レンズ2を光電変換素子4から離れる方向へレンズ移動
用パルスモータ14で移動させる。このとき、読み取り
範囲の両端部と中央部のデータを取り込み、空間周波数
特性(MTF:Modulation Transfer Function)の計算
を行なう。こうして移動させながらMTFの計算を行な
い、読み取り範囲の両端部と中央部のMTFが全て基準
データ以上であり、かつ最大値を示す位置にレンズ2を
移動して合焦位置を合わせる。なお、MTFの算定式は
次に示すとおりである。
【数4】 なお、本実施例では光電変換素子4を固定し、レンズ2
を移動して合焦位置を合わせたが、勿論この逆(光電変
換素子4のみを光軸方向へ移動する駆動手段を設け、レ
ンズ2を固定する方法)でも合焦位置調整は可能であ
る。また、一度で合焦位置調整が完了しない場合には、
前記調整動作を数回繰り返したり、レンズ移動用パルス
モータ14の送り量を変えて調整動作を繰り返したり、
あるいはレンズ2を所定量回転させて調整動作を行なう
ことにより、合焦位置不良を回避する。このようにして
合焦位置調整が完了すると、制御部(図7の50)から
調整部(図7の60)へ合焦位置調整完了信号を出し
(ステップ804)、次のステップ805へ進む。
【0019】ステップ805では、「倍率調整」を行な
う。これは、原稿を読み取る倍率が所定の倍率になるよ
うに、原稿位置11とレンズブロック3間の距離を調整
するものである。この「倍率調整」を図6および図13
を用いて説明する。図6に示した調整パターン10のス
リット像DE間の距離、すなわち図13に示す光電変換
素子4の出力信号eの画素数から、所定倍率に対する原
稿位置11とレンズブロック3の位置のずれ量が求ま
る。ここで、DE間の所定倍率における基準画素数を
「N」、スリット像DEを読み取ったときの光電変換素
子の測定画素数を「n」とすれば、下記の式で光軸方向
のずれ量「Δz」が求まる。
【数5】 この式での算定結果が、正の場合はレンズブロック3を
原稿側に、負の場合はその逆に、レンズブロック3をレ
ンズブロック移動用パルスモータ15で移動させる。こ
のようにして倍率調整が完了すると、制御部(図7の5
0)から調整部(図7の60)へ倍率調整完了信号を出
し(ステップ806)、次のステップ807へ進む。
【0020】ステップ807では、「主走査、副走査方
向調整」を行なう。これは、主走査方向8および副走査
方向9について、光電変換素子4の画素列(図10およ
び図11の19)のずれ量を調整するものである。この
「主走査、副走査方向調整」を図6、図13、図14を
用いて説明する。図6における調整パターン10のスリ
ット像F〜Iに示したような、副走査方向9に頂点があ
り主走査方向8に沿う規則的な複数の波状のマークを読
み取ったときの光電変換素子4の信号の画素数から、ず
れ量が求まる。この波状のマークは、基準走査線23に
対し例えば45度で交差するように形成してある。
【0021】まず、副走査方向9の位置調整について説
明する。上記波状のマークを原稿位置11に装着して光
電変換素子4で読み取ると、図13のような信号出力が
得られる。この場合、光電変換素子4の画素列19が、
図14の(あ)〜(え)の状態のとき、信号出力は図1
4の(ア)〜(エ)のようになる。一方、光電変換素子
4の画素列19と調整パターン10の基準走査線23
が、主走査方向8でも副走査方向9でも合致していると
き(図14の(お))の信号出力は、図14の(オ)の
状態となる。すなわち、望ましい状態(図14の
(お))では、光電変換素子4の信号の間隔が等間隔で
規則的に現われ、他の状態では、何れも不等間隔で現わ
れる。従って、光電変換素子4がどのように傾いても、
波状のマーク(図6に示したスリット像F〜Iで表わさ
れる形状)22を読み取ることで即時にその傾きを判定
できる。また、光電変換素子4の画素列19が基準走査
線23に交差しない場合(図14の(あ)、(う))で
も、必ず波状のマーク22とは交差するので、信号出力
の画素数(図14のb、c、d)を把握することにより
どの程度基準走査線から離れているかを判断できる。ま
た、図13、図14で波状のマークを読み取らせたとき
の信号出力の画素数を「b」、「c」、「d」とする
と、基準走査線23に対する画素列の傾き「θ」は、
【数6】 で求められる。さらに、図14における(あ)、(う)
のような基準走査線23に対する平行ずれ量「Δy」
は、
【数7】 これらの数式でθが正の場合は取付基板5を時計回り
に、負の場合は反時計回りに、それぞれ移動し、Δyが
正の場合は取付基板5を上方へ、負の場合は下方へ移動
する。
【0022】次に、主走査方向8の位置調整について説
明する。本実施例では、スリット像(図6のEあるいは
D)を利用する。図13において、信号の立上りからス
リット像EあるいはDの立上りまでの画素数は「a」あ
るいは「a+e」であり、これと基準画素数の差により
主走査方向のずれ量が定量的に求められる。主走査方向
のずれ量を「Δx」、基準画素数を「N」、光電変換素
子画素ピッチを「P」、aあるいはa+eの画素数を
「n」とすると、
【数8】 となる。ここで、Δxが正の場合、図1に示した取付基
板5を右側へずれ量分移動させ、Δxが負の場合には、
左側へずれ量分、X軸パルスモータ12によって移動さ
せる。このようにして主走査、副走査方向調整が完了す
ると、制御部(図7の50)から調整部(図7の60)
へ主走査副走査方向調整完了信号を出し(ステップ80
8)、次のステップ809へ進む。
【0023】ステップ809では、「出力不均一性、合
焦位置、倍率、主走査、副走査位置計測」を行なう。こ
れは、それぞれの調整の後に次の調整が行なわれると、
当初の調整値が基準値に対して調整機構、調整手順によ
りずれることがあるため、ずれの有無を確認するもので
ある。また、光学部品に付着したゴミや傷、あるいは光
電変換素子4自身の出力不均一性を検出するものであ
る。本実施例では、まず、合焦位置、倍率、主走査、副
走査の位置計測を前述の方法で再度行なう。次に、図6
に示した調整パターンを副走査方向にずらし、主走査方
向に連続した無地の白色パターンJ部を読み取らせる。
具体的には、まず全画素をn画素毎に分け、各n画素毎
の変化率と最大値、最小値を求める。この変化率は、例
えば、
【数9】 によって算出する。この「数式9」では、分母として出
力の最小値を用いているため、ここでは、極端な凹凸の
有無が判断できる。上記の演算結果が所定の変化率以外
であれば、該当するn画素において最大値、最小値を除
く(n−2)画素の出力平均値を求め、凸部分について
は、
【数10】 凹部分については、
【数11】 により、再度、部分的な出力の不均一性を算出する。上
記の2段階の出力不均一性の判断は、まず分母として出
力の最小値を用いている「数式9」により極端な凹凸の
有無を判断し、これで該当するものがない場合には、全
体として出力の不均一性が小さいという判断が可能であ
り、ここで該当するものがある場合にのみ、「数式1
0、11」を用いてより詳細な演算を行なうことを示し
ている。本実施例によれば、部分的な出力の不均一性の
計測を、自動的に効率良く、高精度に行なうことが可能
になる。なお、本実施例に限らず、上記の三つの計算式
を他の式、例えば「大島光雄著、イメージセンサの選び
方使い方、第88頁、日刊工業新聞社刊(昭和60年1
月)」記載の式等を応用した式に替えてもよい。
【0024】次に、図15〜図17を用い、上記把持部
が完全に把持穴に挿入されたか否かを検出することによ
り、把持穴に把持部が入らず取付基板に負荷がかかり
(把持部が取付基板上面をこすって)基板を損傷させる
ことがないように構成した実施例を説明する。図15
は、本発明の一実施例における画像読取装置および光学
系調整装置の構成図である。図15において、原稿位置
に調整パターン10を配置し、この調整パターンに対向
し、またレンズ2の光軸6に対してほぼ直角の関係にな
るように光電変換素子(CCD)4が取付基板5に取り
付けられている。その基板5は、レンズブロック3に取
り付けられており、主走査方向8、副走査方向9に移動
可能であるばかりでなく、主走査方向8へ移動させるX
軸パルスモータ12と副走査方向9へ移動させるY軸パ
ルスモータ13とがそれぞれ基板5の把持部を介して連
結されている。そして、各パルスモータ12,13は、
CCD4からの読み取り信号を基に制御信号を生成する
制御回路(図7の70)に接続されてコントロールされ
ている。なお、本実施例の制御系は図7に示したものと
概ね同様の構成・機能を有するものとする。また、基板
5の両端部には把持用穴17,18が設けられている。
把持部16a,16bは基板5の把持用穴17,18に
それぞれ嵌合する把持軸19a,19bを有し、図16
に示すように、ホルダ20により摺動自在に保持されて
いる。また、把持軸19a,19bは、弾性体21にて
包まれ保持されている。なお、弾性体21は好ましくは
バネまたはゴムから構成され、バネとしてはコイルバネ
が経済性という点から好ましい。本実施例では、圧縮コ
イルバネを使用するものとする。
【0025】上記のCCD4を位置決めするときの動作
を説明する。まず、把持部16a,16bを前進させて
(図17のステップ1701)、図16に示したよう
に、基板5の把持用穴17,18に把持軸19a,19
bを挿入して基板5を把持する。次に、把持部16a,
16bを所定量だけ上昇(下降)させる(図17のステ
ップ1702)。このときの最初のステップ1701
で、把持軸19a,19bが把持用穴17,18に何ら
かの理由(例えば、部品のばらつき、組み立てのばらつ
き等)で挿入できなかった場合には、把持軸19a,1
9bは基板5により押し戻され基板5と反対側に突きで
た状態になる。本実施例では、この位置にセンサ22
a,22bを配置し、検出信号(突き出た把持軸を検出
したときの信号)を異常状態通知手段(図示していない
ブザー、パトライト、CRT等)に送出する。なお、セ
ンサ22a,22bは、遮蔽によりON/OFFするタ
イプであればよく、近接センサが、大きさおよび性能と
いう点から好ましい。一方、上記検出信号(図7には示
さず)は制御部(図7の50)にも送られ、制御回路7
0を介して把持部16a,16bの主走査方向8、副走
査方向9移動用パルスモータ12,13の動作を停止さ
せる。この停止制御によって、把持軸19a,19bが
基板5の把持用穴17,18に完全に入らないまま調整
作業を続けることを防ぐ。こうして、把持部16a,1
6bが基板5に正常に設定されると、以降、図8に示し
たと同様の初期調整(ステップ801〜811)を行
う。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、光電変換素子の取付基
板に把持用穴を設け、取付基板を把持軸で保持し、取付
基板に把持圧が加わらないようにしたため、光電変換素
子に歪みを与えることを防止できる。従って、位置調整
前後の光電変換素子の出力信号にずれが生じることを防
ぐことができる。なお、把持部が基板の把持用穴に入ら
なかった場合には、位置不正を検出し通知するとともに
パルスモータの制御を停止することにより、基板の損傷
を防止できるため、装置に対する信頼性が向上する。ま
た、光電変換素子からの情報と予め設定されている基準
情報とを比較した結果に基づいて、把持軸を移動し光電
変換素子の位置調整をすることにより、光電変換素子の
位置調整を自動的に行なうことができ、作業性を大幅に
向上させることができるとともに、制御の品質のバラツ
キをなくし均一な製品を得ることができる。さらに、把
持軸の移動量を取付基板の把持用穴と読取走査ラインの
両端部の位置関係で補正することにより、位置調整精度
を高めることができる。特に、合焦位置調整について
は、光電変換素子に対するレンズの合焦位置調整を高
速、高精度に行なうことができる。また、電気的な制御
も可能となり自動化を効率良く実現することができ、作
業性を大幅に向上させることができるとともに、製品の
品質のバラツキをなくし、均質な製品を得ることができ
る。また、主走査、副走査方向調整については、光電変
換素子の電気信号からその画素列の傾き具合、ずれ具合
が即時に判断でき、画素列を合致させる動作がスムーズ
に行なえて位置合わせ作業が容易になり、このため調整
された製品の品質を確保することができ、また、従来よ
りもコストを上昇させずに製造できる。また、出力不均
一性の計測については、部分的な出力の不均一性の計測
を、自動的に効率良く高精度に行なうことが可能な出力
不均一性計測方法を実現できる。さらに、調整パターン
の作製も容易であり、各光学部品の位置合わせ、位置合
わせのための計測が調整パターンを交換することなく1
枚のパターンで可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における光学読取系調整装置
の構成図である。
【図2】従来の光学読取系調整装置の構成図である。
【図3】従来の光学読取系の調整パターンを示す図であ
る。
【図4】従来の光学読取系調整方法による光電変換素子
の出力信号を示す図である。
【図5】従来の光学読取系調整方法による部分的な出力
不均一性を示す図である。
【図6】本発明の一実施例における調整パターンを示す
図である。
【図7】本発明の一実施例における計測部を含む制御系
の構成図である。
【図8】本発明の一実施例における光学読取系の調整方
法を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施例における光電変換素子と調整
パターンの位置関係および出力信号波形を示す図であ
る。
【図10】本発明の一実施例における取付基板回転時の
把持穴と読取開始/終了点との位置関係を示す図であ
る。
【図11】本発明の一実施例における調整パターンの一
部およびパターン読み取り時の出力信号波形を示す図で
ある。
【図12】本発明の一実施例における合焦位置調整とレ
ンズ位置の関係を示す図である。
【図13】本発明の一実施例における調整パターン読み
取り時の光電変換素子の出力信号波形を示す図である。
【図14】本発明の一実施例における波状マーク読み取
り時の画素列と基準走査線の位置関係および出力信号波
形を示す図である。
【図15】本発明の一実施例における本発明の一実施例
における画像読取装置および光学系調整装置の構成図で
ある。
【図16】本発明の一実施例における把持部ホルダの構
成を示す断面図である。
【図17】本発明の一実施例における把持軸挿入動作を
含む光学読取系の調整方法を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1:光源、2:レンズ、3:レンズブロック、4:光電
変換素子、5:取付基板、6:光軸、7a,7b:ネ
ジ、8:主走査方向、9:副走査方向、10:調整パタ
ーン、11:原稿位置、12:X軸パルスモータ、1
3:Y軸パルスモータ、14:レンズ移動用パルスモー
タ、15:レンズブロック移動用パルスモータ、16
a,16b:把持部、17,18:把持穴、19a,1
9b:把持軸、20a:ホルダ、21a:弾性体、22
a,22b:センサ、24a:CCDドライバ部/タイ
ミング発生部、24b:CCD出力アンプ部、25:I
/O部、26:CPU部、27:バス切替部、28:A
/D変換部、29:画像データメモリ部、30:電源、
40:計測部、50:制御部、60:調整部、70:制
御回路。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光電変換素子を取り付けた基板およびレ
    ンズからなるレンズブロックを有する画像読取装置の光
    学読取系調整方法において、光電変換素子の画素ピッチ
    と光電変換素子上の投影像のピッチが異なるように、光
    電変換素子上に結像されたときの黒と白の短冊形状の間
    隔を設定し、中央と中央から一定距離離れた両端部に対
    称させ、一列に配列された光電変換素子の画素列に直交
    させて配置した第1パターンと、副走査方向に頂点があ
    る波状のマークを主走査方向に連続して形成した第2パ
    ターンと、主走査方向に連続する白色無地の第3パター
    ンと、中央から等間隔に配置され前記画素列に直交する
    第4パターンとからなる調整用パターンを原稿載置面に
    設置し、該調整パターンをレンズ系によって光電変換素
    子の画素列に縮小投影し、第4パターンによって光電変
    換素子から得られる信号の出力値により、レンズ系の光
    軸位置になるように光電変換素子を副走査方向に移動制
    御して副走査方向の粗調整を行ない、次に、第1パター
    ンにより光電変換素子から出力される読取信号の黒と白
    の出力電圧の差の変動量に基づき、レンズ系を光軸方向
    に移動制御して合焦位置調整を行ない、次に、第4パタ
    ーンにより光電変換素子から得られる信号の間隔値の変
    動量に基づき、レンズ系を支持するレンズブロックを光
    軸方向に移動制御して倍率調整を行ない、次に、第2パ
    ターンにより光電変換素子から得られる信号の間隔値の
    変動量に基づき、光電変換素子を副走査方向に移動制御
    するとともに、第4パターンのうち読取開始側のパター
    ンにより光電変換素子から得られる信号の間隔値の変動
    量に基づき、光電変換素子を主走査方向に移動制御する
    ことにより、副走査方向および主走査方向の調整を行な
    い、次に、第3パターンにより光電変換素子から出力さ
    れる全画素の出力電圧をn画素ごとに分け、該n画素ご
    との最大値および最小値から出力の不均一性の計測を行
    ない、レンズブロックに光電変換素子を固定することを
    特徴とする光学読取系調整方法。
  2. 【請求項2】 上記光電変換素子をレンズ系の光軸位置
    から外した状態から、各光学部品の調整を開始すること
    を特徴とする請求項1記載の光学読取系調整方法。
  3. 【請求項3】 上記合焦位置調整を行なう場合、第1パ
    ターンにより光電変換素子から出力される読取信号の黒
    と白の出力電圧の差の変動量に基づき、光電変換素子を
    光軸方向に移動制御することを特徴とする請求項1記載
    の光学読取系調整方法。
  4. 【請求項4】 上記合焦位置調整が一度で完了しない場
    合には、該調整動作を複数回繰り返すか、レンズ系を光
    軸方向に移動制御する際のパルスモータの送り量を変更
    するか、レンズを所定量回転させるかすることを特徴と
    する請求項1記載の光学読取系調整方法。
  5. 【請求項5】 上記基板に設けた複数の把持用穴に、先
    端部分にテーパを付けた把持軸の先端部分を嵌合させ、 該把持軸をホルダ内に摺動自在に保持すると共に、該ホ
    ルダの内部に設けた弾性体で前記把持軸を上記把持用穴
    に常時定圧で嵌合させ、 上記把持軸と上記弾性体および上記ホルダからなる把持
    部を移動制御することにより、上記基板および該基板に
    取り付けた上記光電変換素子を主走査方向と副走査方向
    に移動させることを特徴とする請求項1から請求項4の
    いずれかに記載の光学読取系調整方法。
  6. 【請求項6】 上記ホルダの端部にセンサを配置し、該
    センサが、把持ミスにより上記基板によって押し戻され
    た上記把持部の後端部を検出した場合には、異常状態を
    通知する信号を出力することを特徴とする請求項5記載
    の光学読取系調整方法。
  7. 【請求項7】 上記異常通知信号により、上記把持部の
    主走査方向および副走査方向への移動を停止させること
    を特徴とする請求項6記載の光学読取系調整方法。
  8. 【請求項8】 光電変換素子アレイを取り付けた基板お
    よびレンズからなるレンズブロックを備え、光電変換素
    子が原稿載置面に設定された所定パターンからの反射光
    を読み取ることにより、光学読取系の調整を行なう画像
    読取装置において、 該取付基板には複数の把持用穴を設け、該把持用穴に嵌
    合する軸部を有し、該取付基板を保持する手段と、該軸
    部を主走査方向および副走査方向に移動させる駆動手段
    と、レンズおよびレンズブロックを光軸方向に移動させ
    る駆動手段と、光電変換素子よる読取情報と予め設定さ
    れた基準情報とを比較して該光電変換素子を含む光学部
    品の位置状態を検出し、当該駆動手段を制御してレン
    ズ、レンズブロック、および前記軸部を移動させる制御
    手段とを備え、 さらに、 上記所定パターンは、光電変換素子の画素ピッチと光電
    変換素子上の投影像のピッチが異なるように、光電変換
    素子上に結像されたときの黒と白の短冊形状の間隔を設
    定し、中央と中央から一定距離離れた両端部に対称さ
    せ、一列に配列された光電変換素子の画素列に直交させ
    て配置した第1パターンと、副走査方向に頂点がある波
    状のマークを主走査方向に連続して形成した第2パター
    ンと、主走査方向に連続する白色無地の第3パターン
    と、中央から等間隔に配置され前記画素列に直交する第
    4パターンとからなり、 上記制御手段には、CRT、プリンタ、およびパーソナ
    ルコンピュータからなり、読取情報処理、データ転送、
    比較判定処理、およびパルスモータ制御を行なうととも
    に、調整完了信号を出力する手段と、 該調整完了信号出力手段との間でデータ授受を行ない、
    光学部品の位置状態を検出して光学読取系のスイッチ制
    御を行なう手段と、 該光電変換素子の駆動、MTF演算、倍率演算、出力不
    均一性演算を含む計測処理を行ない、前記調整完了信号
    出力手段との間でデータ授受を行なう手段と、 該調整完了信号出力手段の命令により上記レンズおよび
    レンズブロックを光軸方向に移動させ、上記軸部を主走
    査方向および副走査方向に移動させるようにパルスモー
    タの駆動を制御する手段とを備えたことを特徴とする光
    学読取系調整装置。
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