JP3263848B2 - カラーテレビジョンカメラ装置 - Google Patents

カラーテレビジョンカメラ装置

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JP3263848B2
JP3263848B2 JP06372291A JP6372291A JP3263848B2 JP 3263848 B2 JP3263848 B2 JP 3263848B2 JP 06372291 A JP06372291 A JP 06372291A JP 6372291 A JP6372291 A JP 6372291A JP 3263848 B2 JP3263848 B2 JP 3263848B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮像手段により得られ
る3原撮像出力信号をディジタル化して、ディジタル的
な信号処理によりNTSC(National Television Syst
em Committee)方式やPAL(Phase Alternation by L
ine )方式のカラービデオ信号を形成して出力するカラ
ーテレビジョンカメラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラーテレビジョンカメラ装置
は、撮像手段により得られる被写体像の3原撮像出力信
号から、NTSC方式やPAL方式などの標準テレビジ
ョン方式に適合した輝度信号と色差信号を形成するよう
になっている。そして、従来のカラーテレビジョンカメ
ラ装置は、標準テレビジョン方式毎の装置として提供さ
れていた。
【0003】ここで、3原色信号R,G,Bを輝度信号
Yと色差信号I,Qに変換して伝送するNTSC方式で
は、3原色信号R,G,Bに対して、 Y=0.30R+0.59G+0.11B なる式でY信号が与えられ、また、 I=0.60R−0.28G−0.32B Q=0.21R−0.52G+0.31B なる各式でI,Q信号が与えられる。そして、上記I信
号の帯域特性は、1.3MHzでの減衰が2dB以下
で、3.6MHzでの減衰が20dB以上の範囲に入る
ように規定されている。また、上記Q信号の帯域特性
は、0.4MHzでの減衰が2dB以下で、0.5MH
zでの減衰が6dB以下、0.6MHzでの減衰が6d
B以上の範囲に入るように規定されている。
【0004】そこで、NTSC方式のカラーテレビジョ
ンカメラ装置では、撮像手段により得られる被写体像の
3原撮像出力信号R,G,Bからマトリクス演算により
上記Y信号とI,Q信号を形成し、上記帯域特性の条件
を満たすように、上記I,Q信号に対してローパスフィ
ルタにより帯域制限を施すようにしている。
【0005】また、3原色信号R,G,Bを輝度信号Y
と色差信号U,Vに変換して伝送するPAL方式では、
3原色信号R,G,Bに対して、 Y=0.30R+0.59G+0.11B なる式でY信号が与えられ、また、 V=R−Y U=B−Y なる式でV,U信号が与えられる。そして、上記U,V
信号の各帯域特性は、1.3MHzでの減衰が3dB以
下で、4MHzでの減衰が20dB以上の範囲に入るよ
うに規定されている。
【0006】そこで、PAL方式のカラーテレビジョン
カメラ装置では、撮像手段により得られる被写体像の3
原撮像出力信号R,G,Bからマトリクス演算により上
記Y信号とU,V信号を形成し、上記帯域特性の条件を
満たすように、上記U,V信号に対してローパスフィル
タにより帯域制限を施すようにしている。
【0007】また、従来より、電荷結合素子(CCD:charg
e coupled device) 等により形成した離散的な絵素構造
を有する固体イメージセンサを撮像部に用いた固体撮像
装置では、上記固体イメージセンサ自体がサンプリング
系であるために、上記固体イメージセンサによる撮像出
力信号に空間サンプリング周波数fs からの折り返し成
分が混入することが知られている。そして、カラー画像
を撮像するカラーテレビジョンカメラ装置では、緑色画
像撮像用の固体イメージセンサと赤色絵素および青色絵
素用の色コーディングフィルタを設けた固体イメージセ
ンサにより三原色画像を撮像する二板式固体撮像装置
や、三原色画像を個別の固体イメージセンサにより撮像
する三板式固体撮像装置等の多板式固体撮像装置が実用
化されている。
【0008】さらに、従来より、上記多板式固体撮像装
置における解像度の向上を図るための手法として、緑色
画像撮像用の固体イメージセンサに対して、絵素の空間
サンプリング周期の1/2だけ、赤色画像撮像用および
青色画像撮像用の固体イメージセンサをずらして配置す
るようにした所謂空間絵素ずらし法が知られている。こ
の空間絵素ずらし法を採用することによって、アナログ
出力の多板式固体撮像装置では、固体イメージセンサの
画素数の限界を越える高い解像度を実現することができ
る。
【0009】また、ディジタル技術の普及に伴い、映像
関連機器のディジタル化が進められており、4:2:2
ディジタルコンポーネント映像信号(D1規格)やディ
ジタルコンポジット映像信号(D2規格)を取り扱うビ
デオテープレコーダも開発されている。
【0010】上記4:2:2ディジタルコンポーネント
映像信号(D1規格)では、NTSC方式及びPAL方
式ともに13.5MHzのサンプリング周波数fsが1
3.5MHzが採用され、また、ディジタルコンポジッ
ト映像信号(D2規格)では、NTSC方式及びPAL
方式ともに色副搬送周波数fSCの4倍のサンプリング周
波数fs=4fSCが採用されている。さらに、PAL方
式の映像関連機器では、クロックレートfsとして上記
13.5MHz,4fSC=17.7MHzの他に、PA
L方式における水平走査周波数fH の908倍のクロッ
クレートfs =908fH や944倍のクロックレート
fs =944fH などが採用される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、NTS
C方式やPAL方式などの標準テレビジョン方式では、
方式毎に色差信号の帯域特性が規定されているので、上
記NTSC方式やPAL方式などの標準テレビジョン方
式の撮像動作を行うカラーテレビジョンカメラ装置で
は、撮像手段により得られる被写体像の3原撮像出力信
号R,G,Bから形成される色差信号に、各方式におけ
る帯域特性の条件を満たすように、ローパスフィルタに
より帯域制限を施す必要がある。また、撮像出力信号に
対する信号処理をディジタル信号処理により行うカラー
テレビジョンカメラ装置では、そのクロックレートfs
として、NTSC方式の場合、D1規格に対応する1
3.5MHzやD2規格に対応する4fSCが採用され、
また、PAL方式の場合、D1規格に対応する13.5
MHzやD1規格に対応する4fSC=17.7MHzや
908fH ,944fH が採用されるため、テレビジョ
ン方式別に、またクロックレートfs 毎にディジタル信
号処理部を構成する必要があった。
【0012】そこで、本発明は、上述の如き問題点に鑑
み、CCD等の離散的な絵素構造を有する固体イメジー
センサによる撮像出力についてディジタル信号処理を施
すカラーテレビジョンカメラ装置において、共通のロー
パスフィルタにより色差信号の帯域制限を行い、NTS
C方式の輝度信号及び色差信号I,QとPAL方式の輝
度信号及び色差信号U,Vを選択的に得ることができる
ようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカラーテレ
ビジョンカメラ装置は、上述の目的を達成するために、
被写体像を撮像して3原色撮像信号を出力する撮像手段
と、上記撮像手段により得られる3原色撮像信号をディ
ジタル化するアナログ・ディジタル変換手段と、上記ア
ナログ・ディジタル変換手段により得られるディジタル
3原色撮像信号に基づいて第1の標準テレビジョン方式
の輝度信号及び色差信号I,Q又は第2の標準テレビジ
ョン方式の輝度信号及び色差信号U,Vを選択的に形成
する形成手段と、第1の周波数特性を有する第1の低域
通過フィルタと、第2の周波数特性を有する第2の低域
通過フィルタとを備え、上記形成手段から出力される第
2の標準テレビジョン方式の色差信号U,Vに対して、
上記第1の低域通過フィルタにより第2の標準テレビジ
ョン方式において規定された所定の帯域制限を施し、上
記形成手段から出力される第1の標準テレビジョン方式
の色差信号Qに対して、上記第1の低域通過フィルタ及
び第2の低域通過フィルタにより、第1の標準テレビジ
ョン方式において規定された所定の帯域制限を施すよう
にしたことを特徴とするものである。
【0014】
【0015】
【作用】本発明に係るカラーテレビジョンカメラ装置で
は、撮像手段により得られる3原色撮像信号をディジタ
ル化したディジタル3原色撮像信号に基づいて、第1の
標準テレビジョン方式の輝度信号及び色差信号I,Q又
は第2の標準テレビジョン方式の輝度信号及び色差信号
U,Vを形成し、第2の標準テレビジョン方式の色差信
号U,Vに対して第1の低域通過フィルタにより第2の
標準テレビジョン方式において規定された所定の帯域制
限を施し、また、第1の標準テレビジョン方式の色差信
号Qに対して、上記第1の低域通過フィルタ及び第2の
低域通過フィルタにより、第1の標準テレビジョン方式
において規定された所定の帯域制限を施す。
【0016】
【0017】
【実施例】以下、本発明に係るカラーテレビジョンカメ
ラ装置の一実施例について、図面に従い詳細に説明す
る。
【0018】本発明に係るカラーテレビジョンカメラ装
置は、例えば図1に示すように構成される。
【0019】この図1に示すカラーテレビジョンカメラ
装置は、撮像レンズ1から光学的ローパスフィルタ2を
介して入射される撮像光Li を色分解プリズム3により
三原色光成分に分解して、被写体像の三原色画像を三枚
のCCDイメージセンサ4R,4G,4Bにより撮像す
る三板式固体撮像装置に本発明を適用し、NTSC方式
及びPAL方式のアナログコンポジットビデオ信号を選
択的に出力できるようにしたしたものである。
【0020】この実施例において、カラーテレビジョン
カメラ装置の撮像部を構成している上記三枚のCCDイ
メージセンサ4R,4G,4Bは、空間絵素ずらし法を
採用して、図2に示すように、緑色画像撮像用のCCD
イメージセンサ4Gに対して、絵素の空間サンプリング
周期τs の1/2だけ、赤色画像撮像用および青色画像
撮像用のCCDイメージセンサ4R,4Bをずらして配
置されている。
【0021】そして、上記三枚のCCDイメージセンサ
4R,4G,4Bは、図示しないCCD駆動回路によっ
て駆動され、次に述べる第1乃至第6の動作モードに応
じて設定されるサンプリング周波数fs の読み出しクロ
ックにより各絵素の撮像電荷が読み出される。
【0022】上記第1及び第2の動作モードはNTSC
方式の撮像動作を行う動作モードであって、この第1の
動作モードではD1規格に対応する13.5MHzの読
み出しクロックにより各絵素の撮像電荷が読み出され、
また、上記第2の動作モードではNTSC方式の色副搬
送周波数fSCの4倍のサンプリング周波数fs すなわち
D2規格に対応するサンプリング周波数fs =4fSC
読み出しクロックにより各絵素の撮像電荷が読み出され
る。
【0023】また、上記第3乃至第6の動作モードは、
PAL方式の撮像動作を行う動作モードであって、上記
第3の動作モードではD1規格に対応する13.5MH
zの読み出しクロックにより各絵素の撮像電荷が読み出
され、また、上記第4の動作モードでは、PAL方式の
色副搬送周波数fSCの4倍のサンプリング周波数fsす
なわちD2規格に対応するサンプリング周波数fs =4
SCの読み出しクロックにより各絵素の撮像電荷が読み
出され、また、上記第5の動作モードでは、PAL方式
の水平走査周波数fH の908倍のサンプリング周波数
fs =908fH の読み出しクロックにより各絵素の撮
像電荷が読み出され、さらに、上記第6の動作モードで
は、PAL方式の水平走査周波数fH の944倍のサン
プリング周波数fs =944H の読み出しクロックによ
り各絵素の撮像電荷が読み出される。
【0024】上記空間絵素ずらし法を採用した三枚のC
CDイメージセンサ4R,4G,4Bは、被写体像の三
原色画像について、上記緑色画像撮像用のCCDイメー
ジセンサ4Gと上記赤色画像撮像用および青色画像撮像
用の各CCDイメージセンサ4R,4Bとがτs /2だ
けずれた位置を空間サンプリングする。従って、上記各
CCDイメージセンサ4R,4G,4Bによる三原色撮
像出力信号SR*,SG*,SB*は、その信号スペクトラム
を図3の(A)及び図4の(A)に示してあるように、
上記CCDイメージセンサ4Gによる緑色撮像出力信号
G*の上記サンプリング周波数fs の成分と上記各CC
Dイメージセンサ4R,4Bによる赤色撮像出力信号S
R*および青色撮像出力信号SB*の上記各サンプリング周
波数fsの成分とが互いに逆位相となっている。
【0025】ここで、上記図3の(A)には、上記第1
及び第2の動作モードすなわちNTSC方式の撮像動作
を行う場合に、上記各CCDイメージセンサ4R,4
G,4Bにより得られる三原色撮像出力信号SR*
G*,SB*の信号スペクトラムを示してある。また、上
記図4の(A)には、上記第2乃至第6の動作モードす
なわちPAL方式の撮像動作を行う場合に、上記各CC
Dイメージセンサ4R,4G,4Bにより得られる三原
色撮像出力信号SR*,SG*,SB*の信号スペクトラムを
示してある。
【0026】そして、上記サンプリング周波数fs の読
み出しクロックにより上記CCDイメージセンサ4R,
4G,4Bから読み出される各撮像出力信号SR*
G*,SB*は、それぞれバッファアンプ5R,5G,5
Bを介してアナログ・ディジタル(A/D)変換器6
R,6G,6Bに供給される。
【0027】これら各A/D変換器6R,6G,6B
は、上記各撮像出力信号SR*,SG*,SB*のサンプリン
グレートfs に等しいクロックレートすなわち上記CC
Dイメージセンサ4R,4G,4Bの読み出しクロック
と同じクロック周波数fs のクロックが図示しないタイ
ミングジェネレータにより与えられている。上記A/D
変換器6R,6G,6Bは、上記各撮像出力信号SR*
G*,SB*について、0%レベルが32で100%レベ
ルが856の量子化レベルに割り付けた10ビット/サ
ンプルの直線量子化を行うもので、上記クロックレート
fsで上記直線量子化を行うことにより、上記各撮像出
力信号SR*,SG*,SB*の上記図3の(A)又は上記図
4の(A)に示したスペクトルと同じ出力スペクトルの
各ディジタル色信号DR*,DG*,DB*を形成する。
【0028】上記A/D変換器6R,6G,6Bにより
得られる各ディジタル色信号DR*,DG*,DB*は、補間
処理部7R,7G,7Bに供給される。これら補間処理
部7R,7G,7Bは、上記fsレートの各撮像出力信
号SR*,SG*,SB*にそれぞれ補間処理を施すことによ
って、上記クロックレートfsの2倍のクロックレート
2fs の各ディジタル色信号DR** ,DG** ,DB**
形成する。
【0029】すなわち、このカラーテレビジョンカメラ
装置では、上記空間絵素ずらし法を採用した三枚のCC
Dイメージセンサ4R,4G,4Bによる撮像部と、上
記CCDイメージセンサ4R,4G,4Bからfs のサ
ンプリングレートで読み出される各撮像出力信号SR*
G*,SB*を上記サンプリングレートfs に等しいfs
レートでディジタル化する上記A/D変換器6R,6
G,6Bと、これらのA/D変換器6R,6G,6Bに
より得られる各ディジタル色信号DR*,DG*,DB*にそ
れぞれ補間処理を施すことによって上記fs レートの2
倍の2fs レートの各ディジタル色信号DR**
G** ,DB** を形成する上記補間処理部7R,7G,
7Bとにより、図3の(B)又は図4の(B)に示すよ
うな周波数分布の2fs レートのディジタル3原色撮像
出力信号として上記各ディジタル色信号DR**
G** ,DB** を出力するようになっている。
【0030】ここで、上記空間絵素ずらし法を採用した
各CCDイメージセンサ4R,4G,4Bによる3原色
撮像出力信号SR*,SG*,SB*は、上述のように緑色撮
像出力信号SG*の位相と赤色撮像出力信号SR*及び青色
撮像出力信号SB*の各位相とがπずれているので、これ
らを直接演算できないが、上記補間処理部7R,7G,
7Bにより補間処理を施すことによって、上記2fs レ
ートの各ディジタル色信号DR** ,DG** ,DB** とす
ることにより位相が揃うので、後段側でプロセス処理等
をディジタル演算処理で行うことができる。
【0031】上記補間処理部7R,7G,7Bにより得
られる2fs レートの各ディジタル色信号DR** ,D
G** ,DB** は、エンコーダ回路8に供給される。
【0032】上記エンコーダ回路8は、上記2fs レー
トの各ディジタル色信号DR** ,DG** ,DB** から、
D1規格に適合するディジタルコンポーネント信号D
Y** ,DC1* ,DC2* やD2規格に適合するディジタル
コンポジット信号DCSなどを形成して出力するもので、
例えば図5に示すように構成される。
【0033】すなわち、この図5に示すエンコーダ回路
8は、上記2fs レートの各ディジタル色信号DR**
G** ,DB** が供給される第1のマトリクス回路11
を備え、この第1のマトリクス回路11により上記ディ
ジタル色信号DR** ,DG** ,DB** からディジタル輝
度信号DY** を形成する。
【0034】上記第1のマトリクス回路11により形成
されたディジタル輝度信号DY** は、黒レベルクリップ
回路12により黒レベルがクリップされてから第1のゲ
イン調整回路13を介してブランキングミキサ回路14
に供給され、このブランキングミキサ回路14において
ブランキング・スロープ発生回路15により与えられる
ブランキングデータが挿入される。上記ブランキングミ
キサ回路15においてブランキングデータが挿入された
ディジタル輝度信号DY** は、第1のセットアップ回路
16を介してシンクミキサ回路17に供給されるととも
に、第2のセットアップ回路18を介して第1のセレク
タ回路19に供給される。
【0035】上記第1のセットアップ回路16は、上記
ブランキングデータが挿入されたディジタル輝度信号D
Y** にD2規格におけるセットアップデータを与える。
また、上記シンクミキサ回路17は、シンク・スロープ
発生回路20により与えられるシンクデータを上記ディ
ジタル輝度信号DY** に挿入する。上記シンクデータが
挿入されたディジタル輝度信号DY** は、上記第1のセ
レクタ回路19に供給されるとともに、遅延回路21を
介してYCミキサ回路22に供給される。また、上記シ
ンクミキサ回路17によりシンクデータが挿入されたデ
ィジタル輝度信号DY** は、ビューファインダ用のモニ
タ出力データDVFとして出力端子23から出力される。
また、上記第2のセットアップ回路18は、上記ブラン
キングデータが挿入されたディジタル輝度信号DY**
D1規格におけるセットアップデータを与える。
【0036】そして、上記第1のセレクタ回路19は、
上記シンクミキサ回路17から供給されるディジタル輝
度信号DY** と上記第2のセットアップ回路18から供
給されるディジタル輝度信号DY** とを選択的に第2の
セレクタ回路24に供給するようになっている。
【0037】また、上記第1のマトリクス回路11によ
り形成されたディジタル輝度信号DY** は、第2のマト
リクス回路25に供給される。
【0038】上記第2のマトリクス回路25は、上記デ
ィジタル色信号DR** ,DB** が遅延回路26を介して
供給されており、これらディジタル色信号DR** ,D
B** と上記ディジタル輝度信号DY** からディジタル色
差信号DR-Y** ,DB-Y** を形成する。この第2のマト
リクス回路25により形成された各ディジタル色差信号
R-Y** ,DB-Y** は、プリフィルタ27から第2のゲ
イン調整回路28を介してブランキングミキサ回路29
に供給され、このブランキングミキサ回路29において
上記ブランキング・スロープ発生回路15により与えら
れるブランキングデータが挿入される。上記ブランキン
グミキサ回路29においてブランキングデータが挿入さ
れた各ディジタル色差信号DR-Y** ,DB-Y** は、上記
第2のセレクタ回路24に供給されるとともに、第1の
ダウンサンプル回路30を介して第3のマトリクス回路
31に供給される。
【0039】上記第2のセレクタ回路24には、上記デ
ィジタル色信号DR** ,DG** ,DB** が黒レベルクリ
ップ回路32とブランキングミキサ回路33を介して供
給されている。そして、この第2のセレクタ回路24
は、上記ディジタル色信号DR** ,DG** ,DB** と上
記第1のセレクタ回路19により選択されたディジタル
輝度信号DY** 及び上記各ディジタル色差信号D
R-Y** ,DB-Y** を選択的に出力端子34,35,36
から出力する。
【0040】また、上記第1のダウンサンプル回路30
は、上記ブランキングデータが挿入された各2fsクロ
ックレートのディジタル色差信号DR-Y** ,DB-Y**
ダウンサンプルして、fsクロックレートの各ディジタ
ル色差信号DR-Y* ,DB-Y*を形成し、このfsクロッ
クレートの各ディジタル色差信号DR-Y* ,DB-Y*を形
成を上記第3のマトリクス回路31に供給する。そし
て、この第3のマトリクス回路31は、上記fsクロッ
クレートの各ディジタル色差信号DR-Y*,DB-Y*から、
NTSC方式で規定された色差信号Iに対応するディジ
タル色差信号DI*とPAL方式で規定された各色差信号
U,Vに対応するディジタル色差信号DU*,DV*を選択
的に形成する。
【0041】上記第3のマトリクス回路31により形成
されるNTSC方式のディジタル色差信号DI*とPAL
方式のディジタル色差信号DV*は、ローパスフィルタ3
7に供給され、このローパスフィルタ37により所定の
帯域制限処理が施される。また、上記第3のマトリクス
回路31により形成されるPAL方式のディジタル色差
信号DU*は、第3のセレクタ回路38を介してローパス
フィルタ39に供給され、このローパスフィルタ39に
より所定の帯域制限処理が施される。
【0042】ここで、上記第3のマトリクス回路31に
より形成されるディジタル色差信号DC1すなわち上記第
1及び第2の動作モードにおけるNTSC方式のディジ
タル色差信号DI*又はPAL方式のディジタル色差信号
V*が供給される上記ローパスフィルタ37は、NTS
C方式において規定された色差信号Iの帯域特性の条件
を満たすように帯域制限するディジタルフィルタリング
処理を上記NTSC方式のディジタル色差信号DI*に施
し、また、PAL方式において規定された色差信号Vの
帯域特性との条件を満たすように帯域制限するディジタ
ルフィルタリング処理を上記PAL方式のディジタル色
差信号DV*に施すものである。
【0043】上記ローパスフィルタ37は、図6に上述
の各動作モードにおけるI信号およびU,V信号の減衰
規定値を示してあるように、NTSC方式におけるI信
号の帯域特性を規定している1.3MHzでの減衰が2
dB以下となる条件を上記第1の動作モードすなわちN
TSC方式のD1規格の撮像動作において満たし、PA
L方式におけるV信号の帯域特性を規定している4MH
zでの減衰が20dB以上となる条件を満たすフィルタ
特性とすることにより、上述の第1乃至第6の動作モー
ドにおいて、上記NTSC方式におけるI信号の帯域特
性及びPAL方式におけるV信号の帯域特性の各規定を
満たす帯域制限処理を行うことができる。
【0044】上記ローパスフィルタ37としては、例え
ば数1で与えられる伝達関数H37(z)で示されるフィ
ルタリング処理を施すものが用いられ、図7に等価的な
ブロック構成を示すように第1乃至第4のフィルタブロ
ック37A,37B,37C,37Dにより構成され
る。
【数1】
【0045】上記第1のフィルタブロック37Aは、上
記第3のマトリクス回路31から供給される上記ディジ
タル色差信号DC1* (DI*/DV*)に対して、数2で与
えられる伝達関数H37A (z)で示されるフィルタリン
グ処理を施す。そして、この第1のフィルタブロック3
7Aは、その出力信号を上記第2のフィルタブロック3
7Bに供給する。
【数2】
【0046】上記第2のフィルタブロック37Bは、上
記第1のフィルタブロック37Aの出力信号に対して、
数3で与えられる伝達関数H37B (z)で示されるフィ
ルタリング処理を施す。そして、この2のフィルタブロ
ック37Bは、その出力信号を上記第3のフィルタブロ
ック37Cに供給する。
【数3】
【0047】上記第3のフィルタブロック37Cは、上
記第2のフィルタブロック37Bの出力信号に対して、
数4で与えられる伝達関数H37C (z)で示されるフィ
ルタリング処理を施す。そして、この第3のフィルタブ
ロック37Cは、その出力信号を上記第4のフィルタブ
ロック37Dに供給する。
【数4】
【0048】上記第4のフィルタブロック37Dは、上
記第3のフィルタブロック37Cの出力信号に対して、
数5で与えられる伝達関数H37D (z)で示されるフィ
ルタリング処理を施す。
【数5】
【0049】上記ローパスフィルタ37により所定の帯
域制限処理が施されたディジタル色差信号DI*は、遅延
回路40を介して第4のセレクタ回路41に供給され
る。また、上記ローパスフィルタ37により所定の帯域
制限処理が施されたディジタル色差信号DV*は、上記第
4のセレクタ回路41に直接供給される。この第4のセ
レクタ回路41は、上記NTSC方式のディジタル色差
信号DI*とPAL方式のディジタル色差信号DV*を選択
してバーストミキサ回路42を介して変調回路43に供
給する。上記バーストミキサ回路42は、上記第4のセ
レクタ回路41により選択された上記NTSC方式のデ
ィジタル色差信号DI*又はPAL方式のディジタル色差
信号DV*に対して、バースト・スロープ発生回路44に
より与えられるバーストデータを挿入する。
【0050】また、上記ローパスフィルタ39により所
定の帯域制限処理が施されたPAL方式のディジタル色
差信号DU*は、第5のセレクタ回路45からバーストミ
キサ回路46を介して上記変調回路43に供給される。
【0051】さらに、このエンコーダ回路8は、上記2
fs クロックレートの各ディジタル色信号DR** ,D
G** ,DB** が供給される第4のマトリクス回路47を
備え、この第4のマトリクス回路47により上記ディジ
タル色信号DR** ,DG** ,DB** からNTSC方式に
おいて規定された色差信号Qに対応するディジタル色差
信号DQ** を形成する。上記第4のマトリクス回路47
により形成されたNTSC方式のディジタル色差信号D
Q** は、プリフィルタ48を介して第2のダウンサンプ
ル回路49に供給される。
【0052】上記第2のダウンサンプル回路49は、上
記2fs クロックレートのディジタル色差信号DQ**
ダウンサンプリングすることにより、fs /2クロック
レートのディジタル色差信号DQ を形成する。この第2
のダウンサンプル回路49により形成されたfs /2ク
ロックレートのディジタル色差信号DQ は、上記第3の
セレクタ回路38を介して上記ローパスフィルタ39に
供給され、このローパスフィルタ39により所定の帯域
制限処理が施される。そして、上記所定の帯域制限処理
が施されたfs /2クロックレートのディジタル色差信
号DQ は、補間回路50により補間処理が施されること
により、fs クロックレートのディジタル色差信号DQ*
に変換される。上記補間回路50により得られるfs ク
ロックレートのディジタル色差信号DQ*は、ブランキン
グミキサ回路51に供給される。
【0053】上記ブランキングミキサ回路51は、ブラ
ンキング・スロープ発生回路52により与えられるブラ
ンキングデータを上記NTSC方式のディジタル色差信
号DQ*に挿入する。このブランキングミキサ回路51に
よりブランキングデータが挿入された上記NTSC方式
のディジタル色差信号DQ*は、上記第5のセレクタ回路
45からバーストミキサ回路46を介して上記変調回路
43に供給される。
【0054】ここで、上記第3のセレクタ回路38によ
り選択されたディジタル色差信号DC2* すなわち上記第
1及び第2の動作モードにおけるNTSC方式のディジ
タル色差信号DQ*又は上記第3乃至第6の動作モードに
おけるPAL方式のディジタル色差信号DU*が供給され
る上記ローパスフィルタ39は、例えば数6で与えられ
る伝達関数H39Q (z)で示されるフィルタリング処理
を上記NTSC方式のディジタル色差信号DQ*に施し、
また、数7で与えられる伝達関数H39U (z)で示され
るフィルタリング処理を上記PAL方式のディジタル色
差信号DU*を施すものであって、図8に等価的なブロッ
ク構成を示すように、第1乃至第7のフィルタブロック
39A,39B,39C,39D,39E,39F,3
9Gにより構成される。
【数6】
【数7】
【0055】上記第1のフィルタブロック39Aは、上
記第3のセレクタ回路38から供給される上記ディジタ
ル色差信号DC2* (DQ*/DU*)に対して、上記第1及
び第2の動作モードと上記第3乃至第6の動作モードと
で切り換えられる2種類の伝達関数H39AQ(z),H
39AU(z)で示されるフィルタリング処理を施す。そし
て、この第1のフィルタブロック39Aは、その出力信
号を上記第2のフィルタブロック39Bに供給する。
【0056】すなわち、この第1のフィルタブロック3
9Aは、上記第1及び第2の動作モードにおいて上記第
4のマトリクス回路47により形成されるNTSC方式
のディジタル色差信号DQ** に対して、数8で与えられ
る伝達関数H39AQ(z)で示されるフィルタリング処理
を施し、その出力信号を上記第2のフィルタブロック3
9Bに供給する。
【数8】
【0057】また、この第1のフィルタブロック39A
は、上記第3乃至第6の動作モードにおいて上記第3の
マトリクス回路31により形成されるPAL方式のディ
ジタル色差信号DU*に対して、数9で与えられる伝達関
数H39AU(z)で示されるフィルタリング処理を施し、
その出力信号を上記第2のフィルタブロック39Bに供
給する。
【数9】
【0058】上記第2のフィルタブロック39Bは、上
記第1のフィルタブロック39Aの出力信号に対して、
数10で与えられる伝達関数H39B (z)で示されるフ
ィルタリング処理を施す。そして、この第2のフィルタ
ブロック39Bは、その出力信号を上記第3のフィルタ
ブロック39Cに供給する。
【数10】
【0059】上記第3のフィルタブロック39Cは、上
記第2のフィルタブロック39Bの出力信号に対して、
数11で与えられる伝達関数H39C (z)で示されるフ
ィルタリング処理を施す。そして、この第3のフィルタ
ブロック39Cは、その出力信号を上記第4のフィルタ
ブロック39Dと第5のフィルタブロック39Eに供給
する。
【数11】
【0060】上記第4のフィルタブロック39Dは、上
記第3のフィルタブロック39Cの出力信号に対して、
数12で与えられる伝達関数H39D (z)で示されるフ
ィルタリング処理を施す。
【数12】
【0061】上記第5のフィルタブロック39Eは、上
記第1及び第2動作モードにおいて、上記第3のフィル
タブロック39Cの出力信号に対して、数13で与えら
れる伝達関数H39E (z)で示されるフィルタリング処
理を施す。そして、この第5のフィルタブロック39E
は、その出力信号を上記第6のフィルタブロック39F
に供給する。
【数13】
【0062】上記第6のフィルタブロック39Fは、上
記第1及び第2の動作モードにおいて、上記第5のフィ
ルタブロック39Eの出力信号に対して、数14で与え
られる伝達関数H39F (z)で示されるフィルタリング
処理を施す。そして、この第5のフィルタブロック39
Fは、その出力信号を上記第7のフィルタブロック39
Gに供給する。
【数14】
【0063】上記第7のフィルタブロック39Gは、上
記第1及び第2の動作モードにおいて、上記第6のフィ
ルタブロック39Fの出力信号に対して、数15で与え
られる伝達関数H39G (z)で示されるフィルタリング
処理を施す。
【数15】
【0064】ここで、上記ローパスフィルタ39の第1
のフィルタブロック39Aは、例えば図9に示すように
構成される。この第1のフィルタブロック39Aは、そ
れぞれ入力信号に1サンプリング周期に相当する遅延量
を与える縦続接続された第1乃至第8の遅延回路101
〜108を備え、第1の遅延回路101の出力信号と第
2の遅延回路102の出力信号が第1の切換回路111
を介して第3の遅延回路103に選択的に供給されると
ともに、第6の遅延回路106の出力信号と第7の遅延
回路107の出力信号が第2の切換器112を介して第
8の遅延回路108に選択的に供給されるようになって
いる。
【0065】また、この第1のフィルタブロック39A
は、第1乃至第4の加算器121〜124を備え、上記
第3の遅延回路103の出力信号と第4の遅延回路10
4の出力信号が第1の加算器121により加算され、こ
の第1の加算器121の加算出力信号と第5の遅延回路
105の出力信号が第2の加算器122により加算され
るようになっている。そして、上記第1の遅延回路10
1に供給される入力信号と第8の遅延回路108の出力
信号とが第3の加算器123により加算され、上記第2
の加算器122の加算出力信号に係数回路130により
係数”2”を掛けた信号から上記第3の加算器の加算出
力信号を第4の加算器により減算して、所定のフィルタ
リング処理済の出力信号を出力するようになっている。
【0066】このような構成の第1のフィルタブロック
39Aは、上記第2の遅延回路102の出力信号を上記
第3の遅延回路103に供給するように上記第1の切換
器111を切り換えるとともに、上記第7の遅延回路1
07の出力信号を上記第8の遅延回路108に供給する
ように上記第2の切換器112を切り換えることによ
り、上述の第1及び第2の動作モードにおいて、上記第
4のマトリクス回路47により形成されるNTSC方式
のディジタル色差信号DQ** に対して、上記数8で与え
られる伝達関数H39AQ(z)で示されるフィルタリング
処理を施すことができる。
【0067】また、この第1のフィルタブロック39A
は、上記第1の遅延回路101の出力信号を上記第3の
遅延回路103に供給するように上記第1の切換器11
1を切り換えるとともに、上記第6の遅延回路106の
出力信号を上記第8の遅延回路108に供給するように
上記第2の切換器112を切り換えることにより、上述
の第3乃至第6の動作モードにおいて、上記第3のマト
リクス回路31により形成されるPAL方式のディジタ
ル色差信号DU*に対して、上記数9で与えられる伝達関
数H39AU(z)で示されるフィルタリング処理を施すこ
とができる。
【0068】このような構成の上記ローパスフィルタ3
9は、図8に示した等化回路における上記第1乃至第3
のフィルタブロック39A,39B,39C及び第5乃
至第7のフィルタブロック39E,39F,39Gによ
る上記数6で与えられる伝達関数H39Q(z)で示さ
れるフィルタリング処理を上記NTSC方式のディジタ
ル色差信号D に施すことにより、NTSC方式にお
いて規定されたQ信号の帯域特性に対応する帯域制限を
行い、また、上記第1乃至第4のフィルタブロック39
A,39B,39C,39Dによる上記数7で与えられ
る伝達関数H39U(z)で示されるフィルタリング処
理を上記PAL方式のディジタル色差信号DU*を施す
ことにより、PAL方式において規定されたU信号の帯
域特性に対応する帯域制限を行うことができる。しか
も、上記ローパスフィルタ39は、上記第4のマトリク
ス回路47により形成される2fsのクロックレートの
NTSC方式のディジタル色差信号DQ*を上記第2の
ダウンサンプル回路49によりダウンサンプリングした
fs/2のクロックレートのディジタル色差信号D
ついて帯域制限処理を施すようになっているので、2f
sのクロックレートのディジタル色差信号DQ**
直接帯域制限するのに比較して、ハードウエアを大幅に
削減することができる。
【0069】上記ローパスフィルタ39により所定のフ
ィルタリング処理が施された上記NTSC方式のディジ
タル色差信号DQ*又はPAL方式のディジタル色差信号
U*が上記第5のセレクタ回路45を介して供給される
上記バーストミキサ回路46は、上記第5のセレクタ回
路45により選択された上記NTSC方式のディジタル
色差信号DQ*又はPAL方式のディジタル色差信号DU*
に対して、上記バースト・スロープ発生回路44により
与えられるバーストデータを挿入する。
【0070】そして、上記変調回路43は、上記各ロー
パスフィルタ37,39により所定の帯域制限が施され
た図3の(D)又は図4の(D)に示すような信号スペ
クトラムの各ディジタル色差信号DC1* (DI*
V*),DC2* (DQ*/DU*)により、搬送波発生器5
3により与えられる色副搬送波を直交2軸変調する変調
処理を行う。
【0071】上記変調回路43により得られるfs レー
トの変調色差信号MOD.C* は、上記第1及び第2の
動作モードでは、NTSC方式における色副搬送波の周
波数fSCの奇数次高調波を含む図3の(E)に示すよう
な周波数分布の変調色信号に対応するものとなり、ま
た、上記第3乃至第6の動作モードでは、PAL方式に
おけるサンプリング周波数fsと色副搬送波周波数fSC
との差周波数fs−fSC及び和周波数fs+fSCの信号
成分を含む図4の(E)に示すような周波数分布の変調
色信号に対応するものとなる。この変調回路43により
得られるfs レートの変調色差信号MOD.C* は、直
接及びレート変換回路54を介して第6のセレクタ回路
55に供給され、この第6のセレクタ回路55から上記
YCミキサ回路22に供給されるとともに信号出力端子
56から出力される。
【0072】ここで、上記変調回路43により得られる
fs レートの変調色差信号MOD.C* は、上述のよう
に、上記第1及び第2の動作モードではNTSC方式に
おける色副搬送周波数fSCの奇数次高調波を含んでいる
ので、このままでは3fSCの周波数成分がコンポジット
ビデオ信号に影響を与えることになり、また、上記第3
乃至第6の動作モードではPAL方式におけるサンプリ
ング周波数fsと色副搬送波周波数fSCとの差周波数f
s−fSC及び和周波数fs+fSCの信号成分を含んでい
るので、このままではfs−fSCの周波数成分がコンポ
ジットビデオ信号に影響を与えることになる。
【0073】そこで、上記レート変換回路54は、上記
変調回路43により得られる上記fs レートの変調色差
信号MOD.C* について、上記第1及び第2の動作モ
ードでは図3の(F)に示すようなフィルタ特性により
SCの周波数成分と7fSCの周波数成分を抽出するディ
ジタルフィルタリング処理を行い、8fSCの周波数に対
応する2fs レートの図3の(G)に示すような周波数
分布の変調色差信号MOD.C**を形成する。また、上
記第3乃至第6の動作モードでは、図4の(F)に示す
ようなフィルタ特性によりfSCの周波数成分と2fs−
SCの周波数成分を抽出するディジタルフィルタリング
処理を行い、2fs レートの図4の(G)に示すような
周波数分布の変調色差信号MOD.C**を形成する。
【0074】ここで、上記レート変換回路54は、色副
搬送周波数fsc成分を通過し、fs−fscの周波数成分
の通過を阻止するフィルタ特性を呈するディジタル・フ
ィルタにより構成される。このレート変換回路54に用
いられるディジタル・フィルタは、fscの周波数で微係
数が略0で、fs −fscの周波数近傍に少なくとも1個
の零点を有するフィルタ特性を呈する構成とすれば良
い。
【0075】上記レート変換回路54は、上記変調回路
43により得られる上記fs レートの変調色差信号MO
D.C* について、このようなディジタルフィルタリン
グ処理を施すことにより、上記第1乃至第3の動作モー
ドで2fs レートの変調色差信号MOD.C**を形成
し、この2fs レートの変調色差信号MOD.C**を上
記YCミキサ回路22に供給する。
【0076】そして、上記YCミキサ回路22は、上記
シンクミキサ回路17から上記遅延回路21を介して供
給される上記2fs レートのディジタル輝度信号DY**
に、上記レート変換回路54により得られる2fs レー
トの変調色差信号MOD.C**を加算合成することによ
り、図3の(H)又は図4の(H)に示すような周波数
分布の2fs レートのディジタルコンポジットビデオ信
号DCS**を形成する。この2fs レートのディジタルコ
ンポジットビデオ信号DCS**は、出力端子57から出力
される。
【0077】
【発明の効果】本発明に係るカラーテレビジョンカメラ
装置では、撮像手段により得られる3原色撮像信号をデ
ィジタル化したディジタル3原色撮像信号に基づいて、
第1の標準テレビジョン方式例えばNTSC方式の輝度
信号及び色差信号I,Q又は第2の標準テレビジョン方
式例えばPAL方式の輝度信号及び色差信号U,Vを形
成し、第2の標準テレビジョン方式の色差信号Uに対し
て第1の低域通過フィルタにより第2の標準テレビジョ
ン方式において規定された所定の帯域制限を施し、ま
た、第1の標準テレビジョン方式の色差信号Qに対し
て、上記第1の低域通過フィルタ及び第2の低域通過フ
ィルタにより、第1の標準テレビジョン方式において規
定された所定の帯域制限を施すことができ、上記第1の
低域通過フィルタを共用することによってローパスフィ
ルタを簡略化することができる。
【0078】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラーテレビジョンカメラ装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したカラーテレビジョンカメラ装置に
おける各CCDイメージセンサの配設状態を示す模式図
である。
【図3】図1に示したカラーテレビジョンカメラ装置の
NTSC方式の撮像動作の説明に供する特性図である。
【図4】図1に示したカラーテレビジョンカメラ装置の
PAL方式の撮像動作の説明に供する特性図である。
【図5】図1に示したカラーテレビジョンカメラ装置に
おけるエンコーダ回路の具体的な構成例を示すブロック
図である。
【図6】図1に示したカラーテレビジョンカメラ装置に
おいて、NTSC方式の色差信号IとPAL方式の色差
信号Vを共通のローパスフィルタにより帯域制限を行う
ためのフィルタ特性を示す特性線図である。
【図7】図1に示したカラーテレビジョンカメラ装置に
おいて、マトリクス回路により形成されるfs レートの
一方のディジタル色差信号が供給されるローパスフィル
タの等価的な構成を示すブロック図である。
【図8】図1に示したカラーテレビジョンカメラ装置に
おいて、マトリクス回路により形成されるfs レートの
他方のディジタル色差信号が供給されるローパスフィル
タの等価的な構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示したローパスフィルタを構成している
第1のフィルタブロックの構成例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
4R,4G,4B・・・・・CCDイメージセンサ 6R,6G,6B・・・・・A/D変換器 7R,7G,7B・・・・・補間処理部 8・・・・・・・・・・・・エンコーダ回路 11,25,31,47・・・マトリクス回路 13,28・・・・・・・・・ゲイン調整回路 22・・・・・・・・・・・・YCミキサ回路 37,39・・・・・・・・・ローパスフィルタ 39A〜39G・・・・・・・フィルタブロック 43・・・・・・・・・・・・変調回路 44・・・・・・・・・・・・ダウンサンプル回路 50・・・・・・・・・・・・補間回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−89088(JP,A) 特開 昭58−191590(JP,A) 特開 平1−246988(JP,A) 特開 平2−104122(JP,A) 特開 平4−278793(JP,A) 実開 昭63−198290(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/00 H04N 9/44 - 9/78 H04N 11/00 - 11/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体像を撮像して3原色撮像信号を出
    力する撮像手段と、 上記撮像手段により得られる3原色撮像信号をディジタ
    ル化するアナログ・ディジタル変換手段と、 上記アナログ・ディジタル変換手段により得られるディ
    ジタル3原色撮像信号に基づいて第1の標準テレビジョ
    ン方式の輝度信号及び色差信号I,Q又は第2の標準テ
    レビジョン方式の輝度信号及び色差信号U,Vを選択的
    に形成する形成手段と、 第1の周波数特性を有する第1の低域通過フィルタと、 第2の周波数特性を有する第2の低域通過フィルタとを
    備え、 上記形成手段から出力される第2の標準テレビジョン方
    式の色差信号U,Vに対して、上記第1の低域通過フィ
    ルタにより第2の標準テレビジョン方式において規定さ
    れた所定の帯域制限を施し、上記形成手段から出力され
    る第1の標準テレビジョン方式の色差信号Qに対して、
    上記第1の低域通過フィルタ及び第2の低域通過フィル
    タにより、第1の標準テレビジョン方式において規定さ
    れた所定の帯域制限を施すようにしたことを特徴とする
    カラーテレビジョンカメラ装置。
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