JP3261739B2 - リードフレーム材料 - Google Patents

リードフレーム材料

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慎一郎 矢萩
廣志 山田
和久 石田
義和 山迫
貴光 大熊
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  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リードフレーム材料、
とくにレジンモールドにより形成するIC用のリードフ
レーム材であって、従来の42Ni−Fe材より廉価で
ありながらほぼ同等の性能を示す材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ICのリードフレーム材として、42N
i−Fe合金は最もポピュラーなものである。 いうま
でもなくNiは高価な金属であるから、その使用量を低
減することによってコストを下げることが望ましい。
しかし、従来は所望の熱膨脹係数を実現するため、この
系統のリードフレーム材は42%のNiを含有すること
を余儀なくされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の要望にこたえて、Niの含有量を低減してコストを下
げ、しかもリードフレーム材に要求される性能は従来の
42Ni−Fe材のそれに劣らないものを提供すること
にある。
【0004】本発明のレジンモールドIC用リードフレ
ーム材は、重量で、Ni:32〜35%、Cu:0.1
〜1.0%および(または)Mo:0.1〜1.0%
(ただし、Cu+Mo:1.0%以下)を含有し、残部
が実質上Feからなる合金組成を有する。
【0005】このリードフレーム材のひとつの代表的な
態様は、重量で、Ni:33〜35%およびCu:0.
2〜0.6%を含有し、残部が実質上Feからなる合金
組成のものである。
【0006】いまひとつの代表的な態様は、重量で、N
i:32〜34%、Cu:0.2〜0.6%およびM
o:0.1〜0.4%を含有し、残部が実質上Feから
なる合金組成のものである。
【0007】
【作用】発明者らは、リードフレーム材に対する第一の
要求である熱膨脹係数は、最も多量に使用されるレジン
モールド用の場合、モールド温度である200℃近辺の
値が問題であることに着目し、42%より低い種々の量
でNiを含有するNi−Fe合金の熱膨脹係数を測定し
た。 その結果、図1に示すように、200℃近辺の温
度において、34Ni−Fe合金が42Ni−Fe合金
とほぼ同じ熱膨脹係数を示すことを見出した。 次に、
34%内外のNi含有量のNi−Fe合金の160〜2
40℃における熱膨脹係数を測定し、42Ni−Fe合
金の熱膨脹係数との差を算出して、図2に示すグラフを
得た。
【0008】これらのデータから、Niが32〜36%
のものが、42Ni−Feと同等に使用できることが確
認できた。 Ni36%の場合、熱膨脹係数は35%と
ほとんど差がないので、Ni量低減の目的に沿って、上
限を35%と定めた。
【0009】ところが、Ni量の低下は、良好な耐食性
やハンダ付け性をもつという、リードフレーム材に対す
る第二の要求に応じ難くするので、これをカバーする合
金成分を探したところ、CuおよびMoが耐食性を高め
ることを知った。 Cuは、さらにハンダ付け性やメッ
キ性にとって有用であることがわかり、Moがオーステ
ナイト組織の安定化に役立つことも確認できた。
【0010】CuおよびMoのこれらの効果は0.1%
程度の添加で認められ、比較的少量の領域では増大につ
れて効果が高まるが、間もなく飽和する。 一方、これ
ら第三の合金成分の存在は34Ni−Fe合金の熱膨脹
係数を変えてしまう(大きくする)ので、多量に加える
ことはできない。 どちらも1.0%が限界であり、併
用の場合も合計で1.0%以内に止めなければならな
い。
【0011】このような観点から、前記した2種の代表
的態様が決定された。 すなわちNi:33〜35%で
あってCu:0.2〜0.6%を含有し、耐食性とハン
ダ付け性、メッキ性を良好にした第一の態様、ならび
に、Ni:32〜34%と低目にし、Mo:0.1〜
0.4%による組織の安定化と耐食性向上の効果に、C
u:0.2〜0.6%による耐食性とハンダ付け性、メ
ッキ性向上の効果をあわせて得る第二の態様である。
【0012】(32〜35)Ni−Fe合金の電気抵抗
は42Ni−Fe合金のそれより高いが、最大50%程
度の増大であって、とくに問題はない。 硬さは42N
i−Fe合金より若干軟く、Hvにして10%強低い値
であって、打抜き加工には適切である。
【0013】
【実施例】表1に示す合金組成のNi−Fe(−Cu/
Mo)合金を溶製した。 そのインゴットを鍛造して厚
さ20mm×幅70mmの長い片をつくり、機械加工により
皮削りしたのち、熱間圧延、表面研削、および冷間圧延
と真空焼鈍の繰り返しにより、厚さ0.25mmのシート
にした。
【0014】各シートを対象に、耐食性およびハンダ付
け性をしらべ、一部のシートについて200℃における
熱膨脹係数を測定した。
【0015】耐食性は、JIS−Z2371に規定する
塩水噴霧試験を行なって、24時間後の錆の発生状況を
つぎのように評価した。 A:錆発生なし、B:少し錆発生、C:かなり錆発生、
D:ほぼ全面に錆発生 ハンダ付け性は、シートを幅5mm×長さ50mmの短冊形
に切り、長手方向にハンダ浴中に押し込んで、完全な濡
れに至るまでに要する時間で評価した。
【0016】それらの結果を、表1にあわせて示す。
【0017】
【表1】 No. 合金組成(重量%、残部Fe) 熱膨脹係数 耐食性 ハンダ付け性 Ni Cu Mo α (200℃) (秒) 1 34.0 0.2 − − C 1.09 2 34.0 0.4 − − C 0.98 3 34.0 0.6 − C〜B 0.86 4 34.0 − 0.2 − C 1.23 5 34.0 − 0.4 − C 1.12 6 34.0 − 0.6 C〜B 0.93 7 32.5 0.5 0.1 C〜B 0.92 8 34.5 0.3 − − C 1.03 9 33.7 − 0.3 − C 1.19 10* 41.6 − − C〜B 0.80 *参考例(在来の42Ni−Fe合金)
【0018】
【発明の効果】本発明のリードフレーム材料は、レジン
モールドICの製造に使用したとき重要な200℃近辺
の熱膨脹係数が、42Ni−Fe合金のそれとほぼ同等
であり、耐食性もまたCuおよび(または)Moの添加
により、大差ないレベルに維持できる。 ハンダ付け性
やメッキ性などに関しても、遜色ない性能を示す。 一
方、Ni含有量を42Ni−Fe合金にくらべると約2
割低減したから、それに伴って製造コストが低廉にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 34Ni−Fe合金の200℃近辺の温度に
おける熱膨脹係数の変化を、42Ni−Fe合金のそれ
と比較して示したグラフ。
【図2】 34%内外のNiを含有するNi−Fe合金
の熱膨脹係数の、42Ni−Fe合金のそれとの差を、
Ni量にもとづいて示したグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大熊 貴光 岐阜県本巣郡糸貫町上保802 (56)参考文献 特開 昭56−5948(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 302 C22C 38/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量で、Ni:32〜35%、Cu:
    0.1〜1.0%および(または)Mo:0.1〜1.
    0%(ただし、Cu+Mo:1.0%以下)を含有し、
    残部が実質上FeからなるレジンモールドIC用リード
    フレーム材。
  2. 【請求項2】 重量で、Ni:33〜35%およびC
    u:0.2〜0.6%を含有し、残部が実質上Feから
    なるレジンモールドIC用リードフレーム材。
  3. 【請求項3】 重量で、Ni:32〜34%、Cu:
    0.2〜0.6%およびMo:0.1〜0.4%を含有
    し、残部が実質上FeからなるレジンモールドIC用リ
    ードフレーム材。
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