JP3506289B2 - 電子部品用Fe−Ni系合金薄板およびその製造方法 - Google Patents

電子部品用Fe−Ni系合金薄板およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リードフレーム等
の電子部品材料として使用するのに適したFe−Ni系
合金の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】低熱膨張特性を持ち、加工性、耐食性に
優れているFe−Ni系合金は、電子部品用材料として
広く使用されている。例えば集積回路用素子のリードフ
レーム用材料してはFe−42Ni、Fe−50Ni、
Fe−29Ni−17Co(コバール)等のFe−Ni
系合金が使用されている。また特に低熱膨張特性を利用
する材料としてはFe−36Ni(インバー)、Fe−
31Ni−5Co(スーパーインバー)等が知られてい
る。
【0003】上述したようなFe−Ni系材料を電子部
品用途に適用する場合においては、材料には、例えばプ
レス打抜き加工やフォトエッチング加工のような、微細
な加工が施される。そして、リードフレームを代表とす
る電子部品材料においては、半導体装置の高集積化に伴
う薄板化および微細加工化がいっそう求められている。
このような薄板で微細加工を行ったFe−Ni系電子部
品材料では、強度不足が原因で組み立て、搬送、実装な
どの際に反り、曲がりなどが起こり易く、また使用中の
衝撃で座屈するなど種々問題がある。そのためFe−N
i系電子部品材料に対して、強度の向上が強く求められ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような要求に対し
て、Fe−Ni系合金の強度の改良について多くの提案
がなされている。例えば、合金元素を添加して強度を高
める方法としては、Si、Mn、Crを含有させて強化
する試み(特開昭55−131155号)がある。しか
しこれは主要元素の他に酸化し易い強化元素を含有する
ため、表面酸化が起こり易くハンダ性、メッキ性をやや
劣化させる傾向がある。また、固溶強化の効果が著しい
Beを少量添加することによる高強度化の提案(特開平
2−159348号)がある。しかしBeは他の強化元
素に比較して著しく高価であるため少量でもコストの上
昇がある。また表面酸化によりハンダ性、メッキ性もや
や劣化する。
【0005】合金元素を添加する以外の強化機構を用い
るものとしては本出願人が先に提案した、Fe−Ni−
Coの2相組織強化によるもの(特開平3−16634
0号)がある。しかし2相組織の制御には高度な製造技
術が必要である。また最終冷間圧延前の焼鈍による結晶
粒の制御と所定の加工度で最終冷間圧延を行う高強度化
の提案(特開昭59−33857、特開平4−1601
12号)がある。この方法は加工硬化を利用するもので
あるため添加元素を必要とせず、製造が容易であるとい
う利点がある。しかし、これらの方法においても上述し
たさらなる高強度化を十分に満足するものとは言えな
い。
【0006】本発明は以上の点に鑑み、Fe−Ni系電
子部品用材料においてハンダ性、メッキ性を害すること
なく、またコストを大きく上げることなく、十分な高強
度を得るための製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、Fe−Ni
系合金の圧延工程の強度への影響について詳細な調査を
行った。そして特定の条件において圧延率を高くしてい
くと、一次加工硬化の後に急激に硬さが高くなり、強度
が高まる二次加工硬化領域が存在することを突き止め、
この領域の圧延率を適用すれば、ハンダ性、メッキ性を
害することなく、またコストを大きく上げることなく、
さらに強度の異方性も少なくできることを見出し本発明
に到達した。
【0008】すなわち、本発明材料の製造方法は、重量
%にて、Ni28〜55%、あるいはさらにCoを12
%以下含み、残部実質的にFeである合金を、熱間圧延
を施した後に、あるいは熱間圧延後少なくとも1回以上
の冷間圧延と焼鈍を施した後に、圧延率に対して急激に
硬さが上昇する二次加工硬化領域に対応する圧延率でビ
ッカース硬さHV≧220+0.5[Ni](%)+
0.7[Co](%)、Coを含有しない場合は〔C
o〕=0として計算する、となるように最終冷間圧延を
施すものである。
【0009】本発明において、最終冷間圧延とは、その
後に再結晶温度以上を適用する焼鈍を施さない冷間圧延
を示すものである。したがって、再結晶温度以下の焼鈍
である歪取り焼鈍は、本発明の最終冷間圧延の後におこ
なっても差し支えないものである。さらに本発明におい
ては、最終冷間圧延前にビッカース硬さHV≧125+
0.5[Ni](%)+0.7[Co](%)、Coを
含有しない場合は〔Co〕=0として計算する、に調整
することにより、上述した二次加工硬化領域を容易に達
成することができ好ましいものとなる。
【0010】上述した本発明の製造方法により得られる
本発明の電子部品用Fe−Ni系合金薄板は、Ni28
〜55%、あるいはさらにCoを12%以下含み残部実
質的にFeである組成を有し、組織は圧延により結晶粒
が展伸された組織であり、硬さがビッカース硬さでHV
≧220+0.5[Ni](%)+0.7[Co]
(%)を満足するものである。
【0011】また、本発明の電子部品用Fe−Ni系合
金薄板は、二次加工硬化領域の適用により、水素雰囲気
中において900℃で15分間加熱したときに、X線回
折による結晶面の相対X線強度において(200)面の
強度が80%以上となる特性を有するものがよい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の最大の特徴とするところ
は、最終冷間圧延を一次加工硬化に引き続いて加工硬化
する二次加工硬化領域で行うことで高強度化を行うこと
ある。本発明においては、この二次加工硬化領域での圧
延率を適用することにより、従来問題であった冷間加工
による歪の付与によって生ずる圧延方向と圧延直角方向
との強度の差、すなわち強度異方性を低減し、かつ薄板
の強度を飛躍的に高めることを可能にしたものである。
本発明で利用する二次加工硬化領域において強度異方性
が大きくならないのは、二次加工硬化領域以下の圧延率
では冷間圧延方向の影響で分布が偏っていた転位密度
が、二次加工硬化領域では圧延方向と圧延直角方向のい
ずれもが飽和するためと考えられる。さらに、この領域
では、硬さが急激に高まり、材料強度を著しく高めるこ
とが可能であり、強度の確保と異方性の低減という従来
にない二つの利点を得ることが可能である。
【0013】具体的に二次加工硬化領域の一例を図1に
示しておく。図1はFe−42Niの冷間圧延率と硬さ
の関係を示すものである。図1においては、冷間圧延前
の硬さを予めビッカース硬度で152と高く設定したも
のである。図1に示すように、圧延率を高くすると、大
きく3つの領域に分けることができる。すなわち、低圧
延率領域においては圧延率にほぼ比例して硬さが高くな
っている(領域I)。そして圧延率が高くなると、圧延
率を高めても硬さがあまり高くならない鈍化領域となる
(領域II)。そして、さらに圧延率を高くすると、硬さ
が著しく高まる二次加工硬化領域となる(領域III)。
【0014】本発明で利用するのは、上述した領域III
に対応する二次加工硬化領域である。二次加工硬化領域
は、図1に示す如き圧延率と硬さの関係を示す加工硬化
曲線を作成した場合に、硬さの増加率が低下から上昇に
転じる点すなわちその材料の加工硬化曲線の変曲点以上
として特定できるものである。ただし、図1は加工硬化
曲線の一例を示すもので材質と冷間開始時の材料の硬さ
(HV)によって曲線の形状は異なる。したがって、二次加
工硬化が始まる最終冷間圧延率は図1では約80%である
が、その値は一定でなく、上下に変化し得るものであ
る。たとえば、冷間圧延前の硬さがビッカース程度で1
74の場合、図2のaのような曲線になり、二次加工硬
化の開始の最終冷間圧延率は70%となる。また、冷間
圧延前の硬さがビッカース硬度で131の場合は図2の
bのような曲線になり、二次加工硬化の開始の最終冷間
圧延率は83%となる。望ましくは変曲点より5%以上
高い圧延率を利用する。そして、二次加工硬化領域で圧
延した材料は加熱再結晶させると(200)面の相対X
線強度が80%以上、望ましい圧延率の材料は90%以
上と著しく高くなるという特徴を持つ。
【0015】このような領域IIIでの圧延によってもな
お材料に残された強度異方性は、再結晶温度以下の適当
な条件で歪取り焼鈍を施すことによって、強度を大きく
低下させることなくさらに低減させることができる。
【0016】また最終冷間圧延の前においては、硬さが
できるだけ高いことが望ましい。本発明者はさらに最終
冷間圧延前の硬さが高い程、低い圧延率で二次加工硬化
領域に入ることを見出した。すなわちさらなる高強度を
得ることができる。
【0017】そして上述した方法により、硬さはビッカ
ース硬さでHV≧220+0.5[Ni](%)+0.
7[Co](%)、Coを含有しない場合は〔Co〕=
0として計算する、という従来にない高い硬さのFe−
Ni系合金薄板を得ることができる。本発明中の[N
i](%)、[Co](%)はそれぞれNi、Coの重
量百分率の値を示す。本発明において、硬さを規定した
のは硬さが強度にほほ比例するためであり、最も精度良
く材料を同定できるためである。上述した硬さを表す関
係式におけるNi、Coの係数は、それぞれの元素を添
加したとき得られる硬さから0.5、0.7と決定し
た。
【0018】次に本発明の組成の限定理由を述べる。N
i含有量は、その材料を用いて製造される電子部品の熱
膨張係数を調整するものであり、その36%付近で熱膨
張係数を極小化する。Niは28%より少ないか55%
より多いと熱膨張が大きくなり過ぎ、Fe−Ni合金の
特徴の一つである低熱膨張のメリットがなくなる。但し
熱膨張特性の点においてはNiは一部Coで置換が可能
である。このためNi含有量は28〜55%に限定す
る。
【0019】Coは前述のように熱膨張の点でNiとの
置換が可能である。Coは他の元素のようにハンダ性、
メッキ性を害することはなく、Fe−Ni合金に固溶し
て焼鈍時の硬さを上昇させる効果があり、これによって
最終冷間圧延後の硬さも上昇させる。すなわちCoを添
加することによって、前記の二次硬化領域の圧延率で最
終冷間圧延を施す効果がさらに顕著となる。しかし12
%以上の添加では更なる効果は見られない。このためC
o含有量は12%以下に限定する。
【0020】以下に示す元素は、不純物もしくは添加物
としてFe−Ni系合金薄板中に含有する元素として規
定することが望ましい。Cは0.02%を超えると素材
のエッチング性を著しく劣化させ、さらに炭化物の過剰
析出によりハンダ性、メッキ性を悪くするため、0.0
2%以下とすることが望ましい。Mnは脱酸剤および加
工性向上の目的で添加されるが、1.0%を超えると熱
膨張係数を増大させ、またハンダ性、メッキ性を劣化さ
せるので1.0%以下が望ましい。Siは脱酸剤として
添加され、材料中に残存しない方が望ましいが、0.5
%までは熱膨張係数の極端な上昇や、ハンダ性、メッキ
性の極端な劣化は生じないので許容できる。また、耐食
性、強度、あるいは酸化被膜の付着特性の向上等の目的
でCr,Cu,Ti,Vなどの元素の添加を行なっても
良い。しかし、これらの元素はエッチング性、メッキ
性、ハンダ付け性等を劣化する元素であるため、添加す
る場合であっても、総量で10%以下とすることが望ま
しい。
【0021】なお、本発明の材料は、上述した極めて高
い硬さだけではなく、その材料を再結晶化熱処理した時
の再結晶集合組織によっても特定することが可能であ
る。実際の電子部品材料としては、使用する場合は、こ
のような再結晶化熱処理は行わないのであるが、本発明
の材料かどうかを判別する上では有効である。すなわ
ち、二次加工硬化領域で圧延された材料においては、こ
れを再結晶化熱処理を行うと、(200)面が従来にな
いほと強く集合した再結晶集合組織となる。なお、再結
晶化熱処理の条件が異なると、(200)面の集合度も
異なってくるくるため、本発明においては、900℃で
15分間加熱した時にX線回折による結晶面の相対X線
強度において(200)面の強度が80%以上と規定し
た。好ましくは90%以上である。なお、本発明におい
て相対X線強度とは、X線回折によって(111)、
(200)、(220)、(311)各面の回折X線強
度が得られ、その総和に対する各面の比によって定義さ
れる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。Fe
−Ni系合金として表1に示すFe−42Ni合金、F
e−36Ni合金、Fe−50Ni合金、Fe−31N
i−5Co合金、Fe−34Ni−10Co合金、Fe
−38Ni−5Co合金を真空高周波誘導炉にて溶解、
鋳造した後、鍛造、熱間圧延を厚さ3mmまで行い、表
面のスケール除去により厚さ2.5mmとした。
【0023】
【表1】
【0024】熱間圧延後、中間行程を経ないで直接最終
冷間圧延を適用してFe−Ni系合金薄板を得る場合
は、この2.5mmの素材に表2に示す圧延率で最終冷
間圧延を施した。本発明の試料1、15、31、比較例
の試料19がこれに該当する。また熱間圧延後、冷間圧
延を施し、次いで焼鈍してから最終圧延を行ないFe−
Ni系合金薄板を得る場合はこの熱間圧延により得られ
た素材に、冷間圧延を1.5mm以下の厚さになるまで
施し、次に中間焼鈍を表に示す硬さになるように施した
後、表2に示すような圧延率で最終冷間圧延を施した。
【0025】
【表2】
【0026】表2に、上述した最終冷間圧延の圧延率、
図1と同様に評価した最終冷間圧延の領域、最終冷間圧
延前のビッカース硬さに加えて、最終冷間圧延で得られ
た最終ビッカース硬さ、ハンダ性、メッキ性、引張強
さ、異方性を測定した。前述したように、本発明の試料
は二次加工硬化領域(領域III)のものである。
【0027】ハンダ性はフラックス処理後、235℃×
5秒ハンダ浴中に浸漬し、ハンダ濡れ面積が100%の
ものを○で評価した。メッキ性は脱脂、酸化処理後、厚
さ0.5μmのNiストライクメッキを施し、その上に
厚さ3μmのAgを施した後、450℃で3分間大気中
で加熱し、メッキ膨れおよび90度曲げて剥がれの無い
ものを○で評価した。機械的特性は、JISZ2241
に示される金属材料引張方法によって測定した。試験片
は各試料から圧延方向と圧延直角方向でJISZ220
1に示される13B号試験片を採取し、これをテンシロ
ン試験機を用いて、0.2%耐力は歪増加率1%/mi
nで引っ張り、オフセット法によって求め、その後歪増
加率20%/minで引張強さを求めた。表2中の引張
強さは圧延方向の値である。また、異方性は圧延直角方
向の0.2%耐力を“T”とし、それに対する圧延方向
の0.2%耐力を“L”とした時の100×(L−T)
/L(%)の値である。また、得られた試料を評価する
ために900℃で15分間加熱する再結晶化熱処理を施
した後の(200)面の相対X線強度に示す。
【0028】表中のいかなる組成においても、最終冷間
圧延率を二次加工硬化領域(領域III)で施した本発明の
試料はいずれも最終の硬さ、引張強さが領域I、IIで施
した材料に比較して高く、優れた強度を示す。また表1
および表2に示す試料(3、4、5)、(10、11、
12)等の同一組成の合金グループ内での最終冷間圧延
率が同じものを比較すると、最終冷間圧延率が同じであ
っても最終冷間圧延前の硬さが高いものほど最終の硬
さ、引張強さが高くなり、より優れた強度を示すことが
わかる。全体的にNiを多く含むものほど高い強度が得
られ、またCoの添加によっても高い強度が得られるこ
とがわかる。本発明の試料の中でもより好ましい製造条
件を用いた2、26、31は、この組成では従来得られ
なかった高強度を達成している。最終冷間圧延を領域II
Iで最終冷間圧延を施した本発明の試料の強度異方性
は、領域Iで施した材料よりは大きいものの、領域IIで
施した材料と比較すると同等以下であり、二次加工硬化
領域で強度異方性が低減することがわかる。
【0029】また、表1に示す試料は電子部品材料とし
て不可欠なハンダ性、メッキ性は、いずれも良好であ
る。また本発明の試料は900℃で15分間加熱後の
(200)面の相対X線強度がいずれも80%以上と高
く、比較材料はいずれも80%より低い。加熱後の相対
X線強度によって本発明材料の特定が可能であることが
わかる。(200)面の相対X線強度が90%以上の本
発明の試料はより高い強度を有していることがわかる。
【0030】
【発明の効果】以上に述べたように本発明は、二次加工
硬化領域を適用することにより、エッチング性やハンダ
性を劣化する添加元素に依存することなく、極めて高い
強度を有すると共に、材料の異方性を抑制することが可
能である。したがって、本発明のFe−Ni系合金薄板
は、リードフレーム等の電子部品材料の薄板化に対応す
ることが可能であり、工業上の効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】Fe−42Ni合金の最終冷間圧延率と硬さの
関係を示す図である。
【図2】Fe−42Ni合金の最終冷間圧延率と硬さの
関係を示す別の図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C22F 1/10 C22F 1/10 A (56)参考文献 特開 平6−145904(JP,A) 特開 平3−97831(JP,A) 特開 昭62−149819(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 8/02 C22C 19/03 C22C 38/00 302 C22F 1/00 694 C22F 1/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%にて、Ni28〜55%、残部実
    質的にFeである組成を有し、組織は二次加工硬化領域
    での圧延を経て結晶粒が展伸された組織であり、硬さが
    ビッカース硬さでHV≧220+0.5[Ni](%)
    を満足することを特徴とする電子部品用Fe−Ni系合
    金薄板。
  2. 【請求項2】 重量%にて、Ni28〜55%、Co1
    2%以下、残部実質的にFeである組成を有し、組織は
    二次加工硬化領域での圧延を経て結晶粒が展伸された組
    織であり、硬さがビッカース硬さでHV≧220+0.
    5[Ni](%)+0.7[Co](%)を満足するこ
    とを特徴とする電子部品用Fe−Ni系合金薄板。
  3. 【請求項3】 900℃で15分間加熱したときに、X
    線回折による結晶面の相対X線強度において(200)
    面の強度が80%以上となることを特徴とする請求項1
    または2のいずれかに記載のFe−Ni系合金電子部品
    用薄板。
  4. 【請求項4】 重量%にて、Ni28〜55%、あるい
    はさらにCoを12%以下含み、残部実質的にFeであ
    る合金を、熱間圧延を施した後に、あるいは熱間圧延後
    少なくとも1回以上の冷間圧延と焼鈍を施した後に、圧
    延率に対して一次加工硬化の後で急激に硬さが上昇する
    二次加工硬化領域に対応する圧延率でビッカース硬さH
    V≧220+0.5[Ni](%)+0.7[Co]
    (%)、Coを含有しない場合は〔Co〕=0として計
    算する、となるように最終冷間圧延を施すことを特徴と
    する電子部品用Fe−Ni系合金薄板の製造方法。
  5. 【請求項5】 最終冷間圧延前の熱間圧延あるいは焼鈍
    をビッカース硬さHV≧125+0.5[Ni](%)
    +1[Co](%)、Coを含有しない場合は〔Co〕
    =0として計算する、を満足するように施すことを特徴
    とする請求項4に記載の電子部品用Fe−Ni系合金薄
    板の製造方法。
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