JP3259639B2 - 強冷却型プラグおよびその冷却方法 - Google Patents
強冷却型プラグおよびその冷却方法Info
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Description
の製造において、特に、ピアサーやエロンゲータでの穿
孔に使用される冷却効率の良い強冷却型プラグおよびそ
の冷却方法に関するものである。
の製造は、通常、以下の通りである。丸鋼(以下、「ビ
レット」という)を加熱炉に装入し、約1100〜13
50℃の温度に加熱し、穿孔用のマーク(例えば案内
孔)を設けてから、穿孔用のプラグ(以下、「プラグ」
という)を用いた第一穿孔機(以下、「ピアサー」とい
う)によって穿孔されてホローシェルとなる。次いで、
プラグを用いた第二穿孔機(以下、「エロンゲー
タ」)、または、内面工具としてバーを用いるマンドレ
ルミルなどによってホローシェルの拡管、延伸を行う。
際、プラグはビレットから受ける熱、加工発熱および摩
擦熱等によって高温となり溶損等の障害が発生する。そ
の対策として、従来からプラグの内部に冷却水等の冷却
液を送り込んで冷却することが行われてきたが、プラグ
内面と冷却液との温度差が小さいために冷却能力に限界
があった。
は、あまり重要視されていなかったが、近年、クロムを
多く含む高強度鋼または高耐食鋼からなるビレットの穿
孔を実施する際に、プラグ温度上昇による溶損が問題と
なっている。特に、高合金鋼のビレットを穿孔中のプラ
グの表面温度は、一般炭素鋼(以下、普通鋼)のビレッ
トを穿孔するよりも100〜200℃ほど高くなること
が発明者らの詳細な実施により認められた。これは、圧
延時間が長くなるためと、加工発熱量が多くなるためで
ある。
は、実開昭56−175101号公報、特開昭58−1
68405公報等に開示されるように、マンドレルバー
を通してプラグ内側に冷却水を送り込み、且つ、プラグ
先端部あるいは外周に設けた開孔部より冷却水等を噴射
する方法が提案されている(以下、「先行技術1」とい
う)。
特開昭61−219404号公報、特開昭62−259
603号公報に開示されるように、プラグに通じるマン
ドレルバー内に冷却水を送水し、プラグを冷却する方法
が提案されている(以下、「先行技術2」という)。
めるため、特開平3−291106号公報に開示される
ように、プラグ内面に凹凸上の冷却孔を設けたプラグが
開発されている(以下、「先行技術3」という)。
ホローシェル内のデスケーリングや冷却を目的として開
発されたものである。従って、プラグそのものを冷却す
る能力はない。また、この技術はエロンゲータに関する
ものであり、ビレットを穿孔するピアサーのプラグには
使用しにくい技術であった。
とができないといった問題がある。また、穿孔中のビレ
ット内に冷却水を噴射しても、プラグ全体、特にプラグ
先端外表面には冷却水が行き渡らないため、充分なプラ
グの冷却ができなかった。特に、穿孔をする表面と冷却
をする内面とでは温度差が大きいため、内面から冷却を
行なっても表面上の熱を十分に吸収できなかった。その
ため、プラグ表面の摩耗が激しかった。
温度差が小さい為、内面の側の冷却効率を高めても冷却
能力に限界がある為、プラグの耐用度はほとんど上がら
なかった。
解決し、穿孔機そのものを改造することなく、プラグの
設計のみを変更することによって、プラグの耐用度を上
げることにある。特に高合金鋼からなるビレットの穿孔
について、優れた冷却能力を有する強冷却型プラグおよ
びその冷却方法を提供することにある。
使用されるピアサーおよびエロンゲータ用のプラグにお
いて、プラグの外径と内径との間の部分である肉厚断面
部内に冷却液を通すための冷却孔が設けられていること
に特徴を有するものである。
ラグを取り付けるためのマンドレルバーを、前記プラグ
に冷却液を供給するための一方の管と、前記プラグから
排出された冷却液を排出するための他方の管とを有する
二重管構造とし、前記プラグに取り付けた前記マンドレ
ルバーの前記一方の管から前記プラグに冷却液を供給
し、前記プラグを冷却後前記プラグから排出された冷却
液を前記マンドレルバーの前記他方の管を通じて排出す
ることに特徴を有するものである。
冷却とプラグ内面からの冷却を併用する。プラグ外面か
らの冷却は、穿孔後のプラグ高温表面に冷却液が直接接
触して冷却するので冷却能力が高いが、穿孔工程終了後
の数秒間しか冷却が行えないのであまり有効的でない。
それに対して、プラグ内面冷却は常時冷却が行えるの
で、冷却能力を高めることができれば、有効的な冷却方
法である。本発明では、プラグ肉厚断面部内に冷却液を
通すための複数の冷却孔を設ける。そのため、冷却液は
プラグ断面内の高温部分に触れることにより、高い冷却
能力を得ることができる。
すための複数の冷却孔を設定し、連続穿孔時に冷却液を
通すことにより、プラグ全体が冷却され高い冷却能力を
得ることができる。この冷却技術により、特に13Cr
等の高合金製のビレットの穿孔に関して、穿孔ピッチを
短くすることができ、且つ、穿孔プラグの耐用度が向上
することにより、高い生産効率を得ることができる。
面を参照しながら説明する。図1はこの発明のプラグの
一実施態様を示す側面図、図2は図1のA−A線断面図
である。プラグ1は内孔4を有する中空体であり、プラ
グ1の肉厚断面部1a内には、プラグ底部2からプラグ
1の先端部まで冷却孔3が設けられている。冷却孔3の
先端(図2の左側)はプラグ1の先端部で内孔4と連通
しており、冷却孔3の後端(図2の右側)はプラグ底部
2において開放されている。また、冷却孔3はプラグ1
の周方向に所定間隔をあけて複数設けられている(図1
参照)。図1において、冷却孔は、プラグ断面円周上に
12個均等に配設されているが、配設方法および内径の
大きさは限定されない。プラグ1はマンドレルバーの先
端に固定され、該マンドレルバーを通してプラグ1に冷
却液が送り込まれる。
ラグ底部2から内孔4に導入され、内孔4を通ってプラ
グ先端部から冷却孔3に入り、冷却孔3を通ってプラグ
底部2から外部に排出される。または、マンドレルバー
を通して排出される(後述する図3参照)。
れる。本発明プラグにおいては、プラグの内孔4ととも
に外周部の冷却孔3において肉厚断面部が冷却されるた
め、内孔4のみを冷却する方式に比べ冷却効率が極めて
良好となっている。冷却液としては、工水、上水または
潤滑剤等の適当な冷却媒体を使用できる。
ある。プラグ部分は、プラグの型を作りそれに溶鋼を流
し込むことにより鋳造する一般的な方法により製造す
る。冷却孔の部分においては、溶鋼を流し込んだ際に溶
鋼の温度よりも融点が高い材質の直棒あるいは一定に曲
がった棒を鋳型内に差し込み、凝固後、前記の棒を取り
外す方法により製造する。ただし、以上の製造方法は例
示であり、これに限られるものではない。
排出する方法を説明する断面図である。図3に示すよう
に、マンドレルバー5は、内部に内管6を有する二重管
構造となっている。内管6(一方の管)と内孔4とが、
そして、冷却孔3と内管6の外側とマンドレルバー5の
内側との間(他方の管)とが、それぞれ導通されてお
り、プラグ1とマンドレルバー5とは、治具8によって
接続されている。この治具8としては、適宜、適当なも
のを用いればよい。7はプラグ内孔4からの水漏れを防
ぐためのフランジである。
れ、プラグ1の内孔4を通り、冷却孔3へと入る。プラ
グ1を冷却後、冷却孔3から排出された冷却液は、内管
6の外側とマンドレルバー5の内側との間を通ってマン
ドレルバー5から排出される。
鋼管を製造した。製造するに当たり、図1に示すこの発
明の強冷却型プラグの内孔にマンドレルバー(図示せ
ず)を接続し、プラグの冷却孔にはマンドレルバーを接
続せず、内孔から供給された冷却水がプラグ底部の冷却
孔から外部に放出されるように設定した。このようにし
てマンドレルバーに取り付けられたプラグを用いてピア
サーおよびエロンゲータによる連続穿孔の実験を行っ
た。実験条件は下記の通りであった。
約2.0mであった。 ビレットは加熱炉で約1270℃まで加熱したもの
を用いた。 1パス当たりの全工程は約30秒で、各工程の時間
は、穿孔工程が約13秒、ビレットからの引き抜き工程
が約5秒、プラグ外面冷却工程が約7秒、そして、ビレ
ット前までの押し出し工程が約5秒であった。
レルバーを通して工水を約60l(リットル)/min
の流量で送水し続けた。本実験においては冷却液に工水
を用いたが、上水または潤滑剤等の適当な冷却媒体を使
用しても効果は同様である。
た。冷却孔は、プラグ断面円周上に12個均等に配設
し、内径は10mmであった。上記の条件で冷却実験を
繰り返した結果、本発明プラグは平均で25パスまで連
続穿孔することができた。
13Cr鋼穿孔用プラグを用いて、実施例と同じ条件
〜で13Cr鋼ビレットの連続穿孔の実験を行った。
なお、使用した従来のプラグの構造は、冷却孔を有しな
い点が図1、図2に示す本発明プラグと異なるのみであ
る。従って、比較例においても内孔の部分に冷却水を送
水し冷却を行った。上記の条件で冷却実験を繰り返した
結果、比較例では平均で6パスまでしか連続穿孔できな
かった。
を通して冷却を行う本発明強冷却型プラグは、冷却孔を
有しない比較例よりも耐用度に優れ穿孔効率が向上する
ことが分かった。
トから継目無鋼管を製造した。製造するに当たり、図3
に示すマンドレルバーが取り付けられたこの発明の強冷
却型プラグを用いてピアサーおよびエロンゲータによる
連続穿孔の実験を行った。実験条件は下記の通りであっ
た。
約2.0mであった。 ビレットは加熱炉で約1270℃まで加熱したもの
を用いた。 1パス当たりの全工程は約30秒で、各工程の時間
は、穿孔工程が約13秒、ビレットからの引き抜き工程
が約5秒、プラグ外面冷却工程が約7秒、そして、ビレ
ット前までの押し出し工程が約5秒であった。
レルバーを通して工水を約60l(リットル)/min
の流量で送水し続けた。プラグの最大外径は140m
m、マンドレルバーの外径は、接続部以外が130m
m、接続部は138mmであった。また、内管の外径は
60mmであった。冷却孔は、プラグ断面円周上に12
個均等に配設し、内径は10mmであった。
本発明プラグは平均で26パスまで連続穿孔することが
できた。
ば、以下に示す工業上有用な効果がもたらされる。
により優れた冷却能力が得られ、特に高合金鋼からなる
ビレットの穿孔において、温度上昇によるプラグ溶損等
の障害が防止され、プラグの耐用度が向上する。
く、プラグのみの改造で適用することができる。 プラグ耐用度の向上によりプラグ交換間隔が長くな
り、プラグの交換回数、また、それにかかる工数を減ら
すことができる。
より、外面冷却による冷却期間を短くすることができ、
1ピッチ当たりの間隔が短くなる。上記〜の効果に
より継目無鋼管の生産性が向上する。
ある。
発明のプラグの冷却方法を説明する断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】継目無鋼管製造に使用されるピアサーおよ
びエロンゲータ用のプラグにおいて、プラグの外径と内
径との間の部分である肉厚断面部内に冷却液を通すため
の冷却孔が設けられていることを特徴とする強冷却型プ
ラグ。 - 【請求項2】請求項1記載のプラグを取り付けるための
マンドレルバーを、前記プラグに冷却液を供給するため
の一方の管と、前記プラグから排出された冷却液を排出
するための他方の管とを有する二重管構造とし、前記プ
ラグに取り付けた前記マンドレルバーの前記一方の管か
ら前記プラグに冷却液を供給し、前記プラグを冷却後前
記プラグから排出された冷却液を前記マンドレルバーの
前記他方の管を通じて排出することを特徴とするプラグ
の冷却方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20567296A JP3259639B2 (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | 強冷却型プラグおよびその冷却方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20567296A JP3259639B2 (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | 強冷却型プラグおよびその冷却方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1043804A JPH1043804A (ja) | 1998-02-17 |
JP3259639B2 true JP3259639B2 (ja) | 2002-02-25 |
Family
ID=16510788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|---|---|---|
JP5182629B2 (ja) * | 2008-07-30 | 2013-04-17 | 三菱マテリアル株式会社 | 押し出しによる金属管の製造方法、マンドレル及び押出装置 |
JP6330741B2 (ja) * | 2015-07-03 | 2018-05-30 | Jfeスチール株式会社 | 継目無鋼管の製造方法 |
-
1996
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