JP3257769B2 - Ad変換器の評価装置 - Google Patents

Ad変換器の評価装置

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JP3257769B2 JP25356597A JP25356597A JP3257769B2 JP 3257769 B2 JP3257769 B2 JP 3257769B2 JP 25356597 A JP25356597 A JP 25356597A JP 25356597 A JP25356597 A JP 25356597A JP 3257769 B2 JP3257769 B2 JP 3257769B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体集積回路
やそれらを組み合わせて実現したアナログ信号をデジタ
ル信号に変換するAD変換器の有効ビット数を評価する
性能評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】AD変換器(以下ADCと記す)の性能
を評価する方法は、静的特性評価法と動的特性評価法に
わけられる。静的特性評価法では、精密な直流電圧を被
試験対象(DUT)であるADCへ印加し、応答を観測
しコンピュータなどで微分直線性誤差 Differential no
nliniarity(DNL)などをもちいて“実際のADCの
遷移電圧と理想ADCの遷移電圧の差”を推定する手法
である。ここで、DNLとは、隣り合う量子化コードを
出力させるアナログ信号の上限振幅の差(実際のステッ
プ幅)を1LSBに対応する理想ステップ幅と比較した
ものであり、ある特定のコードに依存する局在した欠陥
を検出できる。すなわち、ADCのDNLは DNL=Ain(Qm+1 )−Ain(Qm )−1[LSB] (1) と定義される。ここで、Qm+1 とQm は2つの隣り合う
量子化コードである。A in(Qn )は、量子化コードQ
n に対応するアナログの入力信号の振幅の上限である。
たとえば、すべての‘隣り合う遷移振幅間の差’が一定
で、1LSBに対応するステップサイズと等しければ、
DNLはゼロとなる。しかし、静的特性評価法では、印
加する信号の周波数に依存する被試験対象ADCの非線
形性を測定できない。
【0003】一方、動的特性評価法は、被試験対象AD
Cへ周期信号を印加し、応答を観測し、コンピュータな
どで“実際のADCの遷移電圧と理想ADCの遷移電圧
の差”を推定する手法である。この手法の長所は、被試
験対象ADCの実動作に近い特性を推定できることであ
る。特に、サイン波を入力信号として利用する動的特性
評価法としては、つぎのヒストグラム法、FFT法、カ
ーブ・フィット法が知られている。 (a)ヒストグラム法では、応答のデジタル波形から各
コードに対するヒストグラムをもとめる。つぎに、実際
のADCのヒストグラムと理想ADCのヒストグラムの
差をもとめ、さらに理想ADCのヒストグラムで除し、
DNLを推定する。ここで、ヒストグラムの差を理想A
DCのヒストグラムで規格化するのは、サイン波のヒス
トグラムが一様分布でないからである。 (b)FFT法では、応答のデジタル信号をFFT(高
速フーリエ変換)などによりフーリエ変換し、周波数領
域で信号(すなわち‘印加したサイン波の周波数のスペ
クトラム’)と雑音(すなわち‘量子化雑音のスペクト
ル’あるいは‘印加サイン波の周波数以外のスペクトル
の和’)に分離し、信号対雑音比(SNR)をもとめ
る。
【0004】即ち図17Aに示すようにサイン波発生器
11からのサイン波形信号が低域通過フィルタ12によ
り、不要成分が除去され、標本化保持回路13で周期的
に標本化保持されて被試験ADC14へ供給され、その
ADC14の出力はFFT15で周波数領域に変換さ
れ、SNR評価器16で図17Bに示すようなFFTの
結果から印加サイン波信号成分Gss(fo )を、雑音成
分Σf nn(f)(ただしf≠fo )で割算した値S
NRを求める。
【0005】故障のためにADC14の量子化雑音が大
きくなると、信号対雑音比SNRは小となり、ADC1
4の全ビット数のうち量子化雑音の影響をうけるビット
数も大きくなる。したがって、観測した信号対雑音比か
ら被試験対象ADCの有効ビット数(Effective Number
of Bits ENOB)を推定できる。 ENOB=(SNR[dB]−1.76)/6.02[bits] (2) このとき、サイン波の周波数fo を変えることにより、
有効ビット数の周波数依存性を測定できる。 (c)サイン波によるカーブ・フィット法では、サンプ
ルしたデジタル信号と理想サイン波の間の2乗誤差を最
小になるように、理想サイン波のパラメータ(すなわち
周波数、位相、振幅、オフセット)を決める。このよう
にしてもとめたrms誤差を、同じビット数の理想的A
DCの誤差と比較することにより有効ビット数を推定す
る。
【0006】サイン波などのアナログ信号を発生する手
段については、たとえば、LawrenceR. Rabiner, Bernar
d Gold, Theory and Application of Digital Signal P
rocessing, Prentice-Hall, 1975 の9.12 Hardware rea
lization of a Digital Frequency Synthesizerに詳し
く説明されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
(a)ヒストグラム法をもちいて高い精度でDNLを推
定しようとすると、非常に長い測定時間を必要とする。
たとえば、8ビットのADCのDNLを、99%の信頼
度をもって区間幅0.01ビットで推定できるには、2
68000サンプル必要である。12ビットのADCに
なると、4200000サンプル必要となる[Joey Doe
rnberg, Hae-Seung Lee, David A. Hodges, 1984].ま
た、被試験対象のADCがヒステリシスをもつと、故障
があってもヒストグラム法では検出できない可能性があ
る。ここで入力信号があるレベルを正の傾きでクロス
(横切る)ときには対応するコード幅が拡がり(観測度
数が大きくなり)、逆に入力信号があるレベルを負の傾
きでクロスするときには対応するコード幅が縮む(観測
度数が小となり)と仮定する。ヒストグラム法では入力
信号の変化の方向を区別しないで、正の傾きの度数も負
の傾きの度数も観測度数に加算する。この結果、度数の
大小は打ち消し合いコード幅は故障のない理想ADCに
近い値となってしまう[Ray K. Ushani, 1991 ].この
手法で推定できるDNLは、ある出力コード幅の平均値
の差を、1LSBに対応する理想ステップ幅と比べたも
のである。さらに、入力のサイン波の周波数とADCの
サンプリング周波数は、非整数倍の関係でなければなら
ない[Joey Doernberg, Hae-Seung Lee, David A. Hodg
es,1984]. (b)FFTをもちいた有効ビット数推定法の課題を説
明する。FFT法をもちいて被試験対象ADCの雑音ス
ペクトラムを正確に観測するには、基準化標準誤差ε
[G^aa]≒1/√Nを十分小とする必要がある[J.
S. Bendat and A. G.Piersol, 1986].すなわちサンプ
ル数Nを大きくしなければならない。サンプル数を4倍
とするとノイズレベルは6dB小となる。またFFTの
計算にはNlog2(N/2)−4回の実数乗算、(3/
2)N(log2N+1)−12回の実数加算を必要とす
る。
【0008】ADCは、入力信号の振幅に対応してアナ
ログ信号をデジタルの出力コードへ変換する。このAD
Cの変換特性を評価するとき、出力信号をフーリエ変換
する方法をもちいても、それぞれの出力コードにローカ
ライズしている局所的に存在している非理想性を分離す
ることはできない。というのは、異なるコードにある欠
陥は、雑音としてrms誤差に加算されてしまう。すな
わち、欠陥の間に相関がなく影響をあたえるコードが異
なっても、“同じコードにコヒーレントに影響をあたえ
る雑音の一部”として欠陥を評価してしまう。この結
果、有効ビット数を過小評価する可能性がある[Robert
E. Leonard Jr. ].同時に、有効ビット数を小さくす
る要因(DNL,積分直線性誤差 Integral nonliniari
ty(INL),アパーチャ・ジッタ,ノイズ)を個別に解析で
きない。すなわち、この手法で推定できる有効ビット数
は、各出力コードに対応する瞬時値ではなく、出力コー
ド全体にわたる平均値である。さらに、入力サイン波の
周波数とADCのサンプリング周波数を非整数倍の関係
にして、量子化誤差をランダマイズする必要がある[Pl
assche, 1994]. (c)最後に、カーブ・フィッティング法の課題を説明
する。この手法では理想サイン波のパラメータを最小2
乗法によって推定する必要がある。(1)理想サイン波
の周波数の推定には、仮定している単一周波数について
のみフーリエ変換をおこない、パワーをもとめる。この
パワーが極大になったとき、周波数が推定される。少な
くとも3回周波数推定をおこなわないと、極大値をみつ
けられない。したがって9N回の実数乗算、6N−3回
の実数加算をおこなう必要がある。(2)位相の推定に
は2N回の実数乗算、2N−2回の実数加算、1回の実
数除算と1回の逆正接計算が必要である。(3)振幅の
推定には2N回の実数乗算、2N−2回の実数加算、1
回の実数除算が必要である。
【0009】被試験対象のADCの動作が正常動作から
大きく隔たっているときや、ADCからのデジタル波形
のサンプル数が小さいときには、サイン波のパラメータ
を変えて2乗誤差を計算しても、2乗誤差がある一定値
に近づかない。すなわち、誤差が収束せずに発散してし
まう。たとえば周波数推定値の分散は1/N3 に比例す
るから、分散を小さくするには4096以上の十分大き
なサンプル数が必要である。この手法で推定できる有効
ビット数も、出力コード全体にわたる平均値に対応す
る。この結果、有効ビット数を小さくする要因(高調波
ひずみ、ノイズ、アパーチャ・ジッタ)を個別に解析で
きない。さらに、入力のサイン波の周波数とADCのサ
ンプリング周波数は、非整数倍の関係でなければならな
い。サンプリング周波数が入力のサイン波の周波数の整
数倍であると、入力信号がサンプリングにコヒーレント
になる。この結果、ある特定の量子化レベルのみ試験す
ることになってしまう[Ray K Ushani, 1991].従来の
ADCの動的特性を評価する方法の課題をつぎにまとめ
る。どの手法でも推定するDNLや有効ビット数は、瞬
時値でなく平均値である。このため、複合した故障要因
を独立に推定するのは困難である。サイン波を入力信号
として利用するADCの有効ビット数推定法では、入力
サイン波の周波数とADCのサンプリング周波数を非整
数倍の関係にしなければならない。このため、任意の周
波数を試験周波数に選択できない。さらに、どの手法も
非常に多いサンプルが必要である。サンプル数を512
とすると、必要な計算量は、 FFT法 4092 実数乗算, 7668 実数加算 カーブフィット法 6656 実数乗算, 4092 実数加算 となる。
【0010】この発明の第1の目的は、複合した故障要
因を独立にあつかえる瞬時有効ビット数推定を可能とす
るAD変換器の評価装置を提供することである。この発
明の第2の目的は、試験周波数を任意に選択できるAD
変換器の有効ビット数評価装置を提供することである。
この発明の第3の目的は、簡単なハードウェアで実現で
きる有効ビット数評価装置を提供することである。
【0011】この発明の第4の目的は、試験時間を長く
しなくても高い測定精度で有効ビット数推定を可能とす
るAD変換器の評価装置を提供することである。この発
明の第5の目的は、時間−瞬時有効ビット数を観測でき
るAD変換器の評価装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
A.瞬時振幅計算手段 2乗平均推定器であるフーリエ変換をもちいる方法や最
小2乗法をもちいるカーブ・フィット法では、第1の目
的、第2の目的、第3の目的を達成することはできな
い。このためには、ADCの各出力コードにローカライ
ズしている非理想性を分離できるあたらしい手段が必要
である。この点から、図1に示すようにこの発明では、
ADCの出力コードからなるデジタル信号を入力とする
瞬時振幅計算手段21を用いる。 B.瞬時振幅計算手段とデジタル移動差分手段 従来はフーリエ変換手段とSNR推定器の組み合わせに
より被試験対象ADCの平均有効ビット数を間接的に推
定していた。この発明では、フーリエ変換手段とSNR
推定器の組み合わせを、瞬時振幅計算手段21、インタ
リーブ信号生成手段20、デジタル移動差分手段または
ウエーブレット(wavelet)変換手段22と、極
値検出手段または最大値検出手段23の組み合わせに置
き換える。
【0013】つまりこの発明では図1に示すようにサイ
ン波発生器11よりのサイン波を被試験ADC14へ供
給し、そのADC14の出力の瞬時振幅を瞬時振幅計算
手段21で計算し、つぎに、その瞬時振幅と入力サイン
波の既知の振幅値をインタリーブ信号生成手段に入力
し、インタリーブ信号を生成し、そのインタリーブ信号
を移動差分手段またはウエイブレット変換手段で処理
し、その出力の絶対振幅値と最大値をピーク検出部でも
とめ、これより瞬時有効ビット数を求める。
【0014】
【作用】
A.瞬時振幅計算手段 FFT法やカーブ・フィット法は、被試験対象ADCの
各出力コードにローカライズしている非理想性を直接測
定できない。たとえばFFT法では、ADCの出力コー
ドからなるデジタル信号をフーリエ変換し、周波数領域
で理想サイン波に対応する線スペクトラムを推定する。
つぎに、フーリエ変換によりもとめたスペクトルからこ
の線スペクトラムを除いた差スペクトルをもとめる。最
後に、この差スペクトルを被試験対象ADCの非理想性
に対応させる。同様に、カーブ・フィット法では、サン
プルしたデジタル波形と理想サイン波の間の2乗誤差を
最小になるように繰り返し計算をおこない、理想サイン
波を推定する。被試験対象ADCの非理想性は、サンプ
ルしたデジタル波形ベクトルと理想サイン波ベクトルの
差ベクトルにより推定する。
【0015】一方、この発明では瞬時振幅計算手段21
をもちいており、被試験対象ADCの各出力コードにロ
ーカライズしている非理想性を直接測定できる。ここで
は簡単のため、入力信号をコサイン波とする。被試験対
象ADCからの応答デジタル波形X^[n]は、入力の
コサイン波と被試験対象ADCの量子化誤差などの非理
想性e[n]の和になる。
【0016】 X^[n]=A cos(2πf0 n+Φ)+e[n] (3) コサイン波の入力に対応する被試験対象ADCの応答デ
ジタル信号のなかには、コサイン波とHilbert変
換の関係をもつサイン波X^[m]が必ず存在する。 X^[m]=H(X[n])+e[m]=A sin(2πf0 n+Φ)+e[m] (4) 瞬時振幅計算手段へX^[n]とX^[m]を入力する
と、瞬時振幅z(n)が計算され出力される。
【0017】 z(n)≡√(X^[n]2 +X^[m]2 )≒ A+(e[n] cos(2πf0 n+Φ) +e[m] sin(2πf0 n+Φ)) (5) 無限のビット数をもつ理想ADCのときはe[n]やe
[m]がゼロであるから、一定振幅Aの包絡線となる。
逆に有限ビット数の被試験対象ADCは、図2Aに示し
た誤差信号の包絡線をもつ。すなわち、入力信号のコサ
イン波とサイン波を搬送波とし、これらの搬送波の振幅
が被試験対象ADCの非理想性e[n]やe[m]によ
り変調させられているとみなされる。したがって、被試
験対象ADCの故障情報は、式(5)の振幅変調信号項
にあらわれる。
【0018】被試験対象ADCの動的性能試験では、有
効ビット数の平均値より最悪値を評価することが重要で
ある。有効ビット数の最悪値推定には、式(5)であた
えられる振幅変調信号の最大値または最小値を利用すれ
ばよい。 −Δ/2e[n]Δ/2 (6.2) であるから、振幅変調信号の範囲は A−√2(Δ/2)z(n)A+√2(Δ/2) (6.1) となる。さらに、被試験対象ADCの有効ビット数の最
悪値を評価するとき、式(5)であたえられる振幅変調
信号の極大値と極小値を利用すれば、入力サイン波の周
期に対応した有効ビット数の瞬時値を測定できる。たと
えば、アパーチャ・ジッタは、ADCへの入力信号の傾
きに比例する。一方、ノイズは入力信号とは無相関に発
生する。したがって、振幅変調信号にあらわれる故障
が、周期的であるか、ほぼ一定か、あるいはほぼ一定の
ノイズに周期的パターンが重畳しているかにより、単一
故障か複合した故障かを判断できる。すなわち、この発
明で用いる瞬時振幅計算手段は、被試験対象ADCの各
出力コードにローカライズしている非理想性を直接測定
可能とする。
【0019】サンプル数を512とすると、必要な計算
量は、 FFT法 4092 実数乗算, 7668 実数加算 カーブフィット法 6656 実数乗算, 4092 実数加算 瞬時振幅計算手段 1024 実数乗算, 0512 実数加算 となる。
【0020】このように、この発明における瞬時振幅計
算手段は、第1の目的、第2の目的、第3の目的を実現
する方法と装置を提供する。 B.デジタル移動差分手段 デジタル移動差分手段の作用と効果について説明する。
量子化ステップ幅Δの振幅の単一パルス信号1−Δδ
(t−τT)(図2B)をこのデジタル移動差分手段へ
入力し、512サンプルだけサンプリングする。この量
子化ステップ幅の振幅のインパルス信号は、ADCから
の出力コードに対応する。図2Cに示すように、ADC
の量子化ステップ幅に比例した−20 log10(Δ/2)
を観測可能である。
【0021】同様に、量子化ステップ幅Δの振幅の単一
パルス信号1−Δδ(t−τ)をウエイブレット変換手
段へ入力し、512サンプルだけサンプリングする。図
3に示すように、ADCの量子化ステップ幅に比例した
−20 log10(Δ/2),−20 log10(Δ/4),
…,−20 log10(Δ/256)を8スケールの多重解
像度で観測可能である。スケールとは周波数の逆数であ
り、この例では28 から21 へと変化している。逆に、
時間軸にそって21 個から28 個のウエイブレットが存
在することがわかる。この周波数に対応するウエイブレ
ットの個数、すなわち2m のmをレベルと呼ぶ。ただ
し、Martin Vetterliらは周期に対応す
るスケール、すなわち2j のjをレベルと呼んでいる。
図3Bは、ウエイブレット変換結果を各スケール・レベ
ルで観測したものである。したがって、デジタル移動差
分手段またはウエイブレット変換手段をもちいれば、A
DCの量子化ステップ幅が正しく動作しているかどうか
を検出できる。一方、この単一パルス信号をフーリエ変
換すると、観測周波数帯域全体にスペクトラムが拡散し
てしまうため、ADCの量子化ステップ幅が正しく動作
しているかどうかを検知できない。なお、図3Bの各対
数周波数区間(例えば(0,1),(1,2)…,
(6,7),(7,8))内では全時間範囲(0〜25
0)をそれぞれ圧縮して観測していることになる。
【0022】サンプル数を512とすると、必要な計算
量は、 デジタル移動差分手段 1022 実数乗算, 0511 実数加算 Daubechies -Wavelet変換手段 4088 実数乗算, 3066 実数加算 となる。 C.インタリーブ信号生成手段とデジタル移動差分手段 インタリーブ信号生成手段の作用と効果について説明す
る。式(5)であたえられる振幅変調信号z(n)と印
加しているコサイン波の振幅Aをインタリーブ信号生成
手段へ入力すると、つぎの信号fが出力される。
【0023】f≡(A,z(1),A,z(2),…,
A,z(n),…) 信号fは(A,z(n))というサブ信号の列になって
いる。すなわち、高さA−z(n)のインパルス列から
構成されている。前節の単一パルス信号の理論から、デ
ジタル移動差分手段またはウエイブレット変換手段に信
号fを入力すると、インパルス列の高さを推定できるこ
とになる。
【0024】デジタル移動差分手段またはウエイブレッ
ト変換手段の出力の最大値が、被試験対象ADCのダイ
ナミック・レンジDRをあたえる。 DR≡−20 log10[(1/√2)(Δ/2)] =−20 log10[1/2 B+0.5 ](dB) (7) 逆に観測しているDRから、被試験対象ADCの瞬時有
効ビット数Bを推定可能である。
【0025】 B=(DR/20 log10 2 )−0.5(bit ) (8) 式(5)であたえられる振幅変調信号をデジタル移動差
分手段またはウエイブレット変換手段(図1)へ入力す
ると、図4Aに示すように時間−瞬時有効ビット数を観
測できる。さらに、デジタル移動差分手段またはウエイ
ブレット変換手段の出力の絶対値振幅をもとめ、最大値
検出手段へ入力し、出力される最大値は有効ビット数に
対応し又この値から式(8)をもちいて瞬時有効ビット
数を推定することも可能である。被試験対象ADCのビ
ット数を2から22まで変えて、瞬時有効ビット数の推
定法を検証した。結果を図4Bにあたえる。“+”は、
単一パルス信号を入力し推定した瞬時有効ビット数をあ
らわす。“O”は、サイン波を被試験対象ADCへ入力
し、瞬時振幅計算手段とデジタル移動差分手段またはH
aar−Wavelet変換手段、さらに最大値検出手
段を組み合わせて推定した瞬時有効ビット数をあらわ
す。“×”は、サイン波を被試験対象ADCへ入力し、
瞬時振幅計算手段とDaubechies−Wavel
et変換手段、最大値検出手段を組み合わせて推定した
瞬時有効ビット数をあらわす。どの手法も、被試験対象
ADCのビット数に対応した瞬時有効ビット数を推定し
ていることがわかる。
【0026】このように、この発明の瞬時振幅計算手段
とデジタル移動差分手段またはウエイブレット変換手段
の組み合わせは、第4の目的と第5の目的を実現する装
置を提供する。 D.まとめ この発明における瞬時振幅計算手段は、(1)複合した
故障要因を独立にあつかえる瞬時有効ビット数推定装
置、(2)試験周波数を任意に選択できる有効ビット数
推定装置、(3)簡単なハードウェアで実現できる有効
ビット数推定装置を提供する。
【0027】さらに、この発明における瞬時振幅計算手
段とデジタル移動差分手段またはウエイブレット変換手
段の組み合わせは、(4)試験時間を大きくしなくても
高い測定精度をえれる有効ビット数推定装置、(5)時
間−瞬時有効ビット数を観測できる装置を提供する。
【0028】
【発明の実施の形態】つぎに図面を参照してこの発明の
好ましい実施例を詳述する。図5はこの発明にもとづく
有効ビット数推定装置の構成図である。入出力や計算を
おこなうCPU31と浮動小数点演算チップ32、パラ
メータや命令を入力するためのキーボードまたはフロン
トパネル33と、ユーザの選択メニューや測定結果を表
示する表示装置34、ユーザ入力やデータを記憶するR
OM35やRAM36やディスクを備えている。さら
に、デジタル移動差分手段37を内蔵している。アナロ
グ信号を発生する信号発生器11は、サイン波を発生す
る。このサイン波は、DUTであるADC14へ印加さ
れる。タイミング制御器38はクロックを発生する。こ
のクロックはADC14へ供給され、ADC14のA/
D変換動作のタイミングをあたえる。波形メモリ(RA
M.Signal)39は、たとえばADC14からの
変換終了信号に同期して、ADC14の出力に接続され
ているバッファ41からこれに蓄積されているデジタル
信号を読み込む。波形メモリ39のサイズは例えば10
24(メモリの番地は0−1023)であるとする。ア
ナログ信号発生器11があたえるトリガー信号により、
残留サンプルカウンタ42が起動され、残留サンプルカ
ウンタ42の計数値が例えばゼロになったときに、バッ
ファ41を波形メモリ39に結合しているスイッチ43
がオープンとなり波形メモリ39に対するデジタル信号
の書き込みが停止する。このとき波形メモリ39への最
終書き込み番地が500(1023)であったとする
と、この最終書き込み番地をアドレス発生器44から読
みだし、剰余演算で+1すると501(0)番地とな
る。この番地には、最も古い標本点が記憶されている。
すなわち、波形メモリ39への最終書き込み番地をアド
レス発生器44から読みだし剰余演算で+1すると、最
も古い標本点から順番に各標本点を読みだせる。
【0029】サイン波の周波数f0 、振幅A、サンプリ
ング周波数fs や低域通過フィルタ12の通過帯域の最
高周波数fm さらにトリガー条件の残留サンプル数L
は、ユーザ(利用者)がキーボード33またはフロント
パネルから入力し選択できる。これらのパラメータは、
ディスクに保存されているファイルに書き込まれてい
て、試験開始のときにこのファイルから読みだしてもよ
い。CPU31は、これらのパラメータを信号発生器1
1や低域通過フィルタ12や波形メモリ39などの制御
レジスタへ書き込む。
【0030】図6はこの発明にもとづく有効ビット数推
定装置の他の構成図であり、図5と対応する部分に同一
符号を付けてあり、図5中のデジタル移動差分手段37
の代りにウエイブレット変換手段46が用いられている
点が図5と異なる。図7はこの発明にもとづく有効ビッ
ト数推定装置の他の構成図であり、図5、図6との相違
は制御用コンピュータ48により有効ビット数推定装置
を操作し制御するようにしたものであり、たとえば、サ
ン・マイクロシステズ社(SunMicrosyste
ms)のスパーク・コンピュータ(SPARC Com
puter)を用いることができ、図5,図6中のCP
U31と浮動少数点演算チップ32、キーボード33と
表示器34、ROM35やRAM36と、インタリーブ
信号生成手段やデジタル移動差分手段37又はウエイブ
レット変換手段46との機能を有する。
【0031】実施例1 図8Aはこの発明にもとづく有効ビット数推定装置の概
略図である。この装置は、サンプル保持回路を内蔵して
いるADC14の有効ビット数を推定するものである。
アナログ信号を発生する信号発生器11は、サイン波を
発生する。このサイン波は、DUTであるADC14へ
印加される。タイミング制御器38はクロックを発生す
る。このクロックはADC14へ供給され、ADC14
のA/D変換動作のタイミングをあたえる。波形メモリ
RAM39は、たとえばADC14からの変換終了信号
に同期して、ADC14からのデジタル信号を蓄積す
る。瞬時振幅計算手段は、取り込んだデジタル波形配列
の適当なデータX^[n]とX^[m]をペアーとし
て、式(5)にしたがい二乗和をもとめ、さらに二乗和
を開平し瞬時振幅z(n)を計算する。
【0032】インタリーブ信号生成手段20へは、この
瞬時振幅配列が入力としてあたえられる。インタリーブ
信号生成手段20は、サイン波の振幅Aと瞬時振幅配列
からインタリーブ信号を生成する。デジタル移動差分手
段37へは、このインタリーブ信号が入力としてあたえ
られる。デジタル移動差分手段37は、インタリーブ信
号の移動差分を計算する。現入力値とその直前の入力値
との差を順次出力する。入力インタリーブ信号は(…,
A,z(n),A,…)という順番になっているから、
同じ絶対値|A−z(n)|の差が2回連続して出力し
てしまう。ここでは、デジタル移動差分手段37は出力
のとき2サンプル毎に1サンプル出力するとする:絶対
値|A−z(n)|の差は1回しか出力されない。まと
めると、Mサンプルからなる瞬時振幅をインタリーブ信
号生成手段20へ入力し、出力をデジタル移動差分手段
37で処理すると、出力のサンプル数はMとなる。最大
値(ピーク)検出手段23は差信号配列を入力とし、最
大振幅を検出し出力する。さらに、この検出された最大
振幅の対数をとり、dB値として、式(8)に代入する
ことより瞬時有効ビット数Bを推定できる。図中に括弧
書で示すように移動差分手段37の代りにウエイブレッ
ト変換手段46を用いてもよい。
【0033】実施例2 図8Bはサンプル保持回路を内蔵していないADCの有
効ビット数を推定する実施例である。アナログ信号発生
器11からのサイン波は、クロック発生器38からあた
えられるクロック期間サンプル保持回路13で保持さ
れ、DUTであるADC14へ印加される。波形メモリ
RAM39は、ADC14からのデジタル信号を蓄積す
る。ADC14の変換動作は、サンプル保持器13のサ
ンプル保持の安定した状態で行うように遅延素子51で
クロックが遅延させる。その他は図8Aに示したものと
同様であり、従って移動差分手段37の代りにウエイブ
レット変換手段46を用いてもよい。
【0034】実施例3 図8Aに実線で示すように信号発生器11が発生するサ
イン波から歪み成分を低域通過フィルタ12により除去
し、サンプル保持回路を内蔵しているADC14へ供給
するようにしてもよい。図8Bにおいても信号発生器1
1の出力側に歪み除去用の低域通過フィルタ12を設け
てもよい。
【0035】実施例4 図9はこの発明の装置における波形メモリの周辺を詳し
く示している。アナログ信号発生器11からのサイン波
は、DUTであるADC14へ印加される。波形メモリ
39は、ADC14からのデジタル信号を蓄積する。 [A.トリガーによる信号捕捉]アナログ信号発生器1
1があたえるトリガー信号により、残留サンプル数Lが
設定されている残留サンプルカウンタ42が起動され
る。さらに、サンプルを取り込む毎に残留サンプルカウ
ンタ42の計数値は−1される。残留サンプルカウンタ
42の計数値がゼロになると、波形メモリ39に結合さ
れているスイッチ43がオープンとなり波形メモリ39
に対するデジタル信号の書き込みが停止する。 [B.内部タイミングによる信号捕捉]図5または図6
のCPU31や、図7の制御用コンピュータ48は、ユ
ーザのコマンド選択またはディスクから読みだしたファ
イルのコマンドをサブシステムとともに実行する。「入
力信号をホールドしろ」というコマンドがあたえられる
と、CPUまたは制御用コンピュータは、波形メモリ3
9に結合されているスイッチ43をオープンとし波形メ
モリ39に対するデジタル信号の書き込みを停止する。
【0036】いずれのときも、波形メモリ39からのデ
ジタル波形の読みだしはつぎのようになる。ここで波形
メモリ39のサイズは1024(メモリの番地は0−1
023)とする。波形メモリ39への最終書き込み番地
が500(1023)であったとすると、この最終書き
込み番地をアドレス発生器44から読みだし、剰余演算
で+1すると501(0)番地となる。この番地には、
最も古い標本点が記憶されている。すなわち、波形メモ
リ39への最終書き込み番地をアドレス発生器44から
読みたし剰余演算で+1すると、最も古い標本点から順
番に各標本点を読みだせる。
【0037】コサイン波とサイン波に対応する‘位相差
90度のデジタル波形を記録している波形メモリ間のオ
フセット・サンプル数’を計算する手段53は、サイン
波の周波数f0 とADC14のサンプリング周波数fs
をあたえられると、‘位相差90度のデジタル波形を記
録している波形メモリ39内のオフセット・サンプル数
k’を算出する。
【0038】 k=[fs /(4f0 )] (9) ここで、[y]はy以下の最大の整数をあらわす。瞬時
振幅計算手段21は波形メモリ39から、(M+k)サ
ンプルのデジタル波形を取り込む。ここで、Mは‘有効
ビット数推定のために選択されたサンプル数’である。
kは、オフセット・サンプル数計算手段53によりあた
えられた‘オフセット・サンプル数’である。つぎに、
瞬時振幅計算手段21は、剰余演算で+1して取り込ん
だデジタル波形配列のX^[0]とX^[k],X^
[1]とX^[k+1],…,X^[M]とX^[M+
1]を対として、式(5)にしたがい2乗和をもとめ、
さらに2乗和を開平し瞬時振幅z(n)を計算する。
【0039】インタリーブ信号生成手段20へは、この
瞬時振幅配列が入力としてあたえられる。インタリーブ
信号生成手段は、サイン波の振幅Aと瞬時振幅配列から
インタリーブ信号を生成する。デジタル移動差分手段3
7に、インタリーブ信号生成手段20によりもとめられ
たインタリーブ信号を入力する。デジタル移動差分手段
37は、インタリーブ信号の移動差分を計算する。最大
値検出手段23は、差信号配列を入力とし、最大振幅を
検出し出力する。さらに、この検出された最大振幅の対
数をとり、式(8)に代入することにより瞬時有効ビッ
ト数Bを推定できる。
【0040】あるいは、デジタル移動差分手段37に
は、瞬時振幅計算手段21によりもとめられた瞬時振幅
z(n)を時間の順番に入力し、ひとつまえの瞬時振幅
z(n−1)との移動差分を計算してもよい。最大値検
出手段23は、移動差分値を入力とし、記憶しているい
ままでの最大値とこの移動差分値を比較し大きい値を最
大振幅として記憶し出力する。さらに、この検出された
最大振幅の対数をとると、式(8)により瞬時有効ビッ
ト数Bを推定できる。この場合も括弧書で示すように移
動差分手段37の代りにウエイブレット変換手段46を
用いてもよい。この場合前記Mはウエイブレット変換サ
ンプル数である。
【0041】実施例5 図10はこの発明装置における波形メモリ39の周辺を
詳しく示している。実部波形メモリ39Rの残留サンプ
ルカウンタ42Rには残留サンプル数Lが設定されてい
るとする。コサイン波とサイン波に対応する‘位相差9
0度のデジタル波形のオフセット・サンプル数’を計算
する手段は、サイン波の周波数f0 とADCのサンプリ
ング周波数fs をあたえられると、‘位相差90度のデ
ジタル波形のオフセット・サンプル数k’を式(9)を
もちいて算出する。虚部波形メモリ39Iの残留サンプ
ルカウンタ42IにはL+kが設定される。さらに、波
形メモリ39の選択スイッチ43は、実部波形メモリ3
9Rを選択しているとする。アナログ信号を発生する信
号発生器11は、コサイン波を発生する。このコサイン
波は、DUTであるADC14へ印加される。実部波形
メモリ39Rは、ADC14からのデジタル信号を蓄積
する。アナログ信号発生器11があたえるトリガー信号
により、残留サンプルカウンタ42R,42Iが起動さ
れ、残留サンプルカウンタ42Rが例えばゼロになった
ときに、実部波形メモリ39Rに結合されているスイッ
チ43Rがオープンとなり実部波形メモリ39Rに対す
るデジタル信号の書き込みが停止する。つぎに、波形メ
モリ39の選択スイッチ43Iは、虚部波形メモリ39
Iを選択する。アナログ信号を発生する信号発生器11
は、コサイン波を発生する。このコサイン波は、DUT
であるADC14へ印加される。虚部波形メモリ49I
は、ADC14からのデジタル信号を蓄積する。同様
に、アナログ信号発生器11があたえるトリガー信号に
より、残留サンプルカウンタ42Iが起動され、残留サ
ンプルカウンタ42Iが例えばゼロになったときに、虚
部波形メモリ49Iに結合されているスイッチ43Iが
オープンとなり虚部波形メモリ39Iに対するデジタル
信号の書き込みが停止する。オフセット・サンプル数k
のため、虚部に対応するサイン波が波形メモリ39Iに
記録される。
【0042】瞬時振幅計算手段21は実部波形メモリ3
9Rと虚部波形メモリ39Iから、それぞれMサンプル
のデジタル波形を取り込む。ここで、Mは‘有効ビット
数推定のために選択されたサンプル数’である。つぎ
に、瞬時振幅計算手段21は、剰余演算で+1して取り
込んだデジタル波形配列のX^.re[0]とX^.i
m[0],X^.re[1]とX^.im[1],…,
X^.re[M]とX^.im[M]をペアーとして二
乗和をもとめる。さらに、二乗和の開平を計算し瞬時振
幅配列をもとめる。
【0043】 z(n)=√(X^.re[n]2 +X^.im[n]2 ) (10) インタリーブ信号生成手段20へは、この瞬時振幅配列
が入力としてあたえられる。インタリーブ信号生成手段
20は、サイン波の振幅Aと瞬時振幅配列からインタリ
ーブ信号を生成する。デジタル移動差分手段37、最大
値検出手段23の動作は先に述べた場合と同様である。
この図において、括弧書きで示すように移動差分手段3
7の代りにウエイブレット変換手段46を用いてもよ
い。この場合は、前記Mはウエイブレット変換サンプル
数となる。
【0044】図11にデジタル移動差分手段37の具体
例を示す。これは次式で表わせる非巡回型フィルタであ
る。 y(n)=h(N)x(n-N)+h(N-1)x(n-N+1)+…+h(1)x(n-1)+h(0)x(n) (11.1) ここで、h(0)=1/2,h(1)=−1/2ほかの
フィルタ係数はh(2)=…=h(N)=0とすると y(n)=−(1/2)x(n−1)+(1/2)x(n) (11.2) なる差分フィルタとなる。つまりx(n)は乗算器61
と1サンプル周期遅延素子62へ供給され遅延素子62
の出力は乗算器63へ供給される。乗算器61,63で
はその入力に対し、それぞれh(0)=1/2,h
(1)=−1/2が乗算され、その乗算結果は加算器6
4で加算され出力y(n)となる。すなわち、入力信号
のいまの値x(n)とひとつまえの値x(n−1)との
差が出力信号になる。さらに、最適なフィルタ係数をも
とめる手順は、たとえば、Alan V.Oppenheim,Ronald W.
Schafer,Discrete-Time Signal Processing,Prentice-H
all,1989の7.5.2 Discrete-Time Differentiators に説
明されている。この差分フィルタは、図16に示したデ
ジタル・フィルタでも、式(11.2)を計算するデジタル
移動差分手段でも、どちらでも実現可能である。
【0045】瞬時有効ビット数の極大値の時間分布を観
測する方法を説明する。Mサンプルをデジタル移動差分
手段に入力すると、(M−1)の差分が出力される。し
たがって、差分出力の周期は入力の周期に対応する。サ
イン波の周波数f0 とADCのサンプリング周波数fs
を入力として、‘周期当たりのサンプル数p’を算出す
る。
【0046】 p=[fs /f0 ] (12) この‘周期当たりのサンプル数p’をピーク検出器の制
御入力とする。p個の絶対値の差分サンプルが入力する
と、(a)極大値のみ、その絶対値の対数をとり、式
(8)により瞬時有効ビット数Bを推定し出力する。
(b)残り(p−1)個のデータは代わりにゼロを出力
する処理をおこなう。このような処理を加えると、時間
−極大瞬時有効ビット数を観測できる。
【0047】図12にウエイブレット変換手段46の処
理の流れの例を示す。ここでは、基底関数としてハー
(Haar)をもちいている。さらに、この図では正規
化係数として1/2をもちいている。この正規化係数
も、たとえばよく利用される1/√2でもよい。まずM
個の入力信号f(i),(i=1,2,…,M)よりn
=log2 Mを演算し、入力信号f(i)を出力信号a
(i)とする。k=n,n−1,…,2,1とし、m=
k-1 について、低域通過フィルタ処理としてx(i)
={a(2i−1)+a(2i)}/2(i=1,2,
…,m)を演算し、高域通過フィルタ処理としてy
(i)={−a(2i−1)+a(2i)}/2(i=
1,2,…,m)を演算する。この演算結果としてa
(i)=x(i),(i=1,…,m)を、a(i)=
y(i),(i=m+1,…,2m)を出力する。
【0048】図13、図14はドウブチーズ(Daub
echies)などの基底関数をもちいたときのウエイ
ブレット変換手段の処理の流れを示している。これらの
フローチャートでは、周期に対応するスケール、すなわ
ち2k-1 のkを[レベルk]としている。ウエイブレッ
ト変換のアルゴリズムについては、たとえば、MathinVe
tterli,Jelena Kovacevic,Wavelets and Subband Codin
g,Prentice-Hall,1995 に詳しく説明されている。ま
た、ウエイブレット変換のVLSI化は、たとえばAlek
sander Grezeszczakらが、つぎの論文で報告している:
Aleksander Grezeszczak,Mrinal K.Mandal,Sethuraman
Panchanathan,Tet Yeap,“VLSI Implementation of Dis
crete Wavelet Transform,”IEEE Trans.Very Large Sc
ale Integration(VLSI)Systems,vol.4,no.4,1996。した
がって、このウエイブレット変換器は図12、図13に
示したウエイブレット変換手段でも、VLSI化された
ウエイブレット変換器でも、どちらでも実現可能であ
る。
【0049】図15Aは、ドウブチーズウエイブレット
変換と高速フーリエ変換の実数乗算回数を比較したもの
である。1回のドウブチーズウエイブレット変換は、ほ
ぼハーウエイブレット変換を2回おこなった演算量に相
当する。512サンプルでは、ドウブチーズウエイブレ
ット変換と高速フーリエ変換の実数乗算回数はほぼ同じ
である。1024サンプル以上のとき、ドウブチーズウ
エイブレット変換の実数乗算回数は高速フーリエ変換の
実数乗算回数より小となる。
【0050】瞬時有効ビット数の極大値の時間分布を観
測する方法を説明する。Mサンプルをウエイブレット変
換手段に入力すると、最大(一般)のスケール・レベル
MA X (KMAX −i)に対してM/2(M/2i+1 )個
のウエイブレット変換結果が出力される。したがって、
ウエイブレット変換結果の周期は、入力の周期の1/2
(1+2i+1 に対応する。サイン波の周波数f0 とAD
Cのサンプリング周波数fs を入力として、‘スケール
・レベル(KMAX −i)に対する周期当たりのサンプル
数pi ’を算出する。
【0051】 pi =1/2i+1 [fs /f0 ] (13) この‘周期当たりのサンプル数pi ’をピーク検出器2
3の制御入力とする。“p i 1”なら、極大値処理を
おこなう、スケール・レベル(KMAX −i)に対応して
i 個のウエイブレット変換結果の絶対値が入力した
ら、(a)極大値のみ、その絶対値の対数をとり、式
(8)により瞬時有効ビット数Bを推定し出力する。
(b)残り(pi −1)個のデータは代わりにゼロを出
力する処理をおこなう。“pi <1”なら、入力データ
をゼロに換えて出力する。この処理を加えると、時間−
極大瞬時有効ビット数を観測できる。図16に10周期
のサイン波を256サンプリングし、極大値処理をおこ
なった結果を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の瞬時振幅計算手段とデジタル移動差
分手段またはウエイブレット変換手段の組み合わせの原
理図。
【図2】Aは4ビットADCの出力から推定した瞬時振
幅を示す図、Bは単一パルス信号を示す図、Cはその単
一パルス信号を入力したときのデジタル移動差分手段の
出力を示す図である。
【図3】単一パルス信号とそのウエイブレット変換(H
aar基底をもちいている)の結果を示す図。
【図4】Aは4ビットADCの出力から推定した瞬時振
幅をウエイブレット変換(Haar基底をもちいてい
る)した結果を示す図、Bはこの発明の方法による瞬時
DNLの推定結果を示す図である。
【図5】この発明にもとづくAD変換器評価装置の機能
構成図。
【図6】この発明にもとづくAD変換器評価装置の他の
例を示す機能構成図。
【図7】この発明にもとづくAD変換器評価装置の更に
他の実施例を示す機能構成図。
【図8】この発明と装置の概略機能構成例を示す図。
【図9】この発明装置のメモリ付近を詳細に示す機能構
成図。
【図10】この発明装置におけるメモリ付近の他の例の
機能構成図。
【図11】デジタル移動差分手段の具体例を示す図。
【図12】ハーウエイブレット変換手段の処理の流れを
示すフローチャート。
【図13】ドウブチーズウエイブレット変換手段の処理
の流れの一部を示すフローチャート。
【図14】図13の処理の流れの続きを示す図。
【図15】Aは実数乗算回数の比較(高速フーリエ変
換,Daubechies-Wavelet変換)を示す図、Bは実数加算
回数の比較(高速フーリエ変換,Daubechies-Wavelet変
換)を示す図である。
【図16】時間−極大瞬時DNLの関係例を示す図。
【図17】AはFFT法をもちいた有効ビット数推定装
置のブロック図、BはFFT法をもちいた有効ビット数
推定法の原理図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−181433(JP,A) 特開 昭64−60022(JP,A) Proceedings Sixth Asian Test Sympos ium(ATS’97),IEEE Co mput.Soc.,p188−p193,Y amaguchi,T.,Static testing of ADCs u sing wavelet trans forms Proceedings Inter national Test Conf erence 1997,IEEE Com put.Soc.,p379−388,Yam aguchi,T.et al,Dyn amic testing of AD Cs using wavelet t ransforms (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 1/00 - 1/88 G01R 31/00 - 31/28

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイン波のアナログ信号を発生する信号
    発生器と、 そのアナログ信号を被試験AD変換器へ供給するための
    クロックを発生するタイミング制御器と、 上記AD変換器から出力されるデジタル信号を蓄積記憶
    する波形メモリと、 上記波形メモリから記憶されたデジタル信号を取りだし
    瞬時振幅をもとめる瞬時振幅計算手段と、 上記瞬時振幅と上記サイン波の振幅値を入力として瞬時
    振幅とサイン波振幅をインタリーブしたインタリーブ信
    号を生成するインタリーブ信号生成手段と、 上記インタリーブ信号を入力として移動差分を計算する
    デジタル移動差分手段と、 を備えたことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  2. 【請求項2】 サイン波のアナログ信号を発生する信号
    発生器と、 上記アナログ信号を被試験AD変換器へ供給するための
    クロックを発生するタイミング制御器と、 上記AD変換器から出力されるデジタル信号を蓄積記憶
    する波形メモリと、 上記波形メモリから記憶されたデジタル信号を取りだし
    瞬時振幅をもとめる瞬時振幅計算手段と、 上記瞬時振幅と上記サイン波の振幅値を入力として瞬時
    振幅とサイン波振幅をインタリーブしたインタリーブ信
    号を生成するインタリーブ信号生成手段と、 上記インタリーブ信号を入力としてウエイブレット変換
    するウエイブレット変換手段と、 を備えたことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  3. 【請求項3】 請求項1及び請求項2のいずれかの評価
    装置において、 上記波形メモリから、印加信号がコサイン波に対応する
    デジタル信号またはサイン波に対応するデジタル信号の
    何れかを選択して取り出すデジタル信号選択手段、 を備えたことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の評価装置におい
    て、 上記波形メモリは、上記デジタル信号を蓄積記憶するた
    めの複数の波形メモリと、 コサイン波に対応するデジタル信号またはサイン波に対
    応するデジタル信号を蓄積記憶する波形メモリを選択す
    る選択手段と、 波形メモリを選択し蓄積記憶しているデジタル信号を取
    り出す読みだし手段、を備えたことを特徴とするAD変
    換器の評価装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の評価装置において、 上記波形メモリの書き込み回路と結合された入力デジタ
    ル信号の特定条件でトリガ信号を発生するトリガ回路
    と、 そのトリガ回路からのトリガ信号を基準としてデジタル
    信号を所定量取り込む制御手段、 を備えたことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載の評価装
    置において、 上記瞬時振幅計算手段は、上記波形メモリから複数のデ
    ジタル信号を読みだし、コサイン波に対応するデジタル
    信号の2乗信号とサイン波に対応するデジタル信号の2
    乗信号をもとめる乗算手段と、複数の2乗信号を加算し
    2乗振幅信号をもとめる加算手段と、 2乗振幅信号を開平して瞬時振幅信号をもとめる開平手
    段とよりなることを特徴とするAD変換器の評価装置。
  7. 【請求項7】 請求項1,3乃至6の何れかに記載の評
    価装置において、 上記デジタル移動差分手段は、差信号の絶対値をもとめ
    る絶対値計算手段と、絶対値信号を入力として、その最
    大値を検出する最大値検出手段との組み合わせをさらに
    備えたことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  8. 【請求項8】 請求項1,3乃至6の何れかに記載の評
    価装置において、 上記デジタル移動差分手段はさらに、上記AD変換器へ
    印加しているサイン波の周期を記憶する周期メモリをも
    ち、 差信号の絶対値をもとめる絶対値計算手段と、 絶対値信号を入力として、その極大値をサイン波の周期
    に対応して検出する極大値検出手段との組み合わせをさ
    らに備えたことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  9. 【請求項9】 請求項2,3乃至6の何れかに記載の評
    価装置において、 上記ウエイブレット変換手段はさらに、 ウエイブレット変換結果の信号の絶対値をもとめる絶対
    値計算手段と、 絶対値信号を入力として、その最大値を検出する最大値
    検出手段との組み合わせをさらに備えたことを特徴とす
    るAD変換器の評価装置。
  10. 【請求項10】 請求項2,3乃至6の何れかに記載の
    評価装置において、 上記ウエイブレット変換手段はさらに、 AD変換器へ印加しているサイン波の周期を記憶する周
    期メモリをもち、 ウエイブレット変換結果の信号の絶対値をもとめる絶対
    値計算手段と、 絶対値信号を入力として、その極大値をサイン波の周期
    に対応して検出する極大値検出手段、 との組み合わせをさらに備えたことを特徴とするAD変
    換器の評価装置。
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