JP3257239B2 - 電気集塵エレメントのスペーサ突起およびそれを有する電極板積層体 - Google Patents
電気集塵エレメントのスペーサ突起およびそれを有する電極板積層体Info
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スペーサ突起およびそれを有する電極板積層体に関す
る。
清浄化されるべき空気の経路中の、イオン化部の下流側
に配設されており、イオン化部によって、上記清浄化さ
れるべき空気に含まれる塵埃を予め一方の極性(例えば
プラスの極性)に荷電するとともに、集塵部によって荷
電された塵埃を捕集するようにしている。
集塵電極板とを有している。両電極板は、交互に積層さ
れて、巻回され、或いは平行に配置されて電極板積層体
を構成している。この電極板積層体は、所定のケーシン
グ内に収容され、電気集塵機の空気経路中において、イ
オン化部の下流側に配設されている。二種の電極板のう
ち、少なくとも一方は、導電材料を樹脂シートで被覆し
た被覆電極板である。そして、両電極板を積層する際に
は、積層方向に突出するスペーサ突起を各電極板の間に
介装することにより、互いに隣接する電極板の間に積層
間隔を隔てて空気の流通を許容していた。
空気の圧力損失防止、並びに製造コストの低減化を図る
ために、金属製の板状部材を波形に起伏させたものが知
られている(例えば、特開平4−126558号参
照)。
は、製造が容易であり、しかも、薄肉でも充分な強度を
有することから空気の圧力損失防止を図ることが可能に
なる。しかしながら、上記スペーサ突起は、金属製の板
状部材を起伏させて形成されたものなので、そのエッジ
が被覆電極板に角当たりしてしまい、振動等が生じた際
に、当該被覆電極板の樹脂シートを損傷し、絶縁性が劣
化するという不具合があった。
に起伏する板状部材により形成されているので、各電極
板が平行に延びた状態で積層される形式のいわゆる平行
平板形電極板積層体に採用した場合、スペーサ突起の成
形時における起伏寸法のばらつきによって樹脂シートを
積層して形成された電極板が平行に延びなくなり、全体
として波打ち状に変形するという不具合もあった。ま
た、積層される電極板の枚数が多い場合には、上記起伏
寸法のばらつきにより、電極板積層体がケーシング内に
収まらなくなり、組立が困難になるという不具合もあっ
た。
のであり、樹脂製の電極板を損傷することを防止できる
とともに、起伏寸法のばらつきによる不具合を解消する
ことのできる電気集塵エレメントのスペーサ突起および
それを有する電極板積層体を提供することを目的として
いる。
に、本発明の請求項1記載の構成は、導電部材を樹脂シ
ートにより被覆している平板状の被覆電極板と、被覆電
極板と平行且つ交互に積層される平板状の対向電極板と
の間に介装され、電極板同士の積層間隔を維持するべ
く、当該電極板の積層方向に起伏する板状の金属製スペ
ーサ突起において、上記金属製スペーサ突起は、上記被
覆電極板に当接する当接部を有し、当該金属製スペーサ
突起は、そのエッジが被覆電極板の表面から離反するよ
うに当該当接部が形成されていることを特徴とするスペ
ーサ突起である。
に一体形成されている請求項1記載のスペーサ突起であ
る。また、請求項3記載の構成は、導電部材を樹脂シー
トにより被覆している平板状の被覆電極板と、被覆電極
板と平行且つ交互に積層される平板状の対向電極板と、
両電極板の間に介装されたスペーサ突起とを備えた電極
板積層体において、上記金属製スペーサ突起は、上記被
覆電極板に当接する当接部を有し、 当該金属製スペーサ
突起は、そのエッジが被覆電極板の表面から離反するよ
うに当該当接部が形成されていることを特徴とする電極
板積層体である。
極板に当接することにより、被覆電極板と対向電極板と
の間に積層間隔が維持される。エッジは、当該当接部が
当接している被覆電極板の表面から離反しているので、
エッジが、この被覆電極板の表面と接触することはな
い。
電極板にスペーサ突起が一体形成されているので、当該
電極板の成形時にスペーサ突起を同時成形することが可
能になる。
い実施例について詳述する。図1は、本発明の一実施例
におけるスペーサ突起およびそれを用いた電極板積層体
の要部を示す一部破断斜視図であり、図2は、図1の電
極板積層体を採用した集塵部の断面略図であり、図3
は、図2のA矢視図である。
集塵部Eは、内部に空気経路PHを区画するケーシング
10を備えており、この図外のケーシング10内には、
イオン化部20と、イオン化部20の下流側に配設され
る電極板積層体30とを備えている。上記イオン化部2
0は、上記ケーシング10の空気導入口近傍に張設され
て、プラスの極性の高電圧(本実施例では5KV)が印
加されるイオン化線21と、イオン化線21に対し、上
記空気経路PHと直交する方向に対向するアース側の対
向極板22とを備えている。
気を流通可能な間隔を隔てて交互に積層されている被覆
電極板31および対向電極板32と、両電極板31、3
2の間に介装され、電極板31、32同士の積層間隔を
維持するべく、当該電極板31、32の積層方向Lに起
伏する板状のスペーサ突起33とを備えている。図2で
は簡略化されているが、各電極板31、32は、実際に
は、互いに1.5mm程度の狭い積層間隔hを隔てて例
えば50〜90段に積層されている。
同一極性の高電圧(本実施例では3KV)が印加される
導電部材311と、導電部材311を被覆する被覆部材
312を含む印加側の電極板である。より詳細に説明す
ると、本実施例の被覆電極板31は、例えばポリエチレ
ンテレフタレート等により構成されるシート材の上に、
導電性樹脂をプリントし、その上に、ポリエチレンテレ
フタレートのシート材を積層した、いわゆるモールド式
電極板であり、上記導電性樹脂が導電部材311を構成
するとともに、ポリエチレンテレフタレートのシート材
が被覆部材312を構成している。
ース側の電極に接続される、剥き出しの導電部材321
を含んでいる。本実施例の対向電極板32は、例えば厚
さ50μmのばね鋼により具体化されている。そして、
本実施例における対向電極板32は、切り起こし加工に
よって一体に形成された上記スペーサ突起33を有して
いる。
突起33は、対向電極板32の一部を板状に切り起こし
て積層方向Lに沿い起伏させたものである。各スペーサ
突起33は、当該対向電極板33の幅方向(上記空気経
路PHに沿う方向)において、上向きに突出するものと
下向きに突出するものとが交互に並設されており、それ
ぞれ同一方向に突出するものが長手方向(上記空気経路
PHと直交方向)に間隔を隔てて並んでいる。
に沿う方向に開く略アーチ形に形成されており、上記対
向電極板32から立ち上がる基部331と、基部331
に連続して対応する被覆電極板31の表面に、面接触状
態で当接する、当接部としての当接面332と、この当
接面332を区画するエッジ333とを一体に備えてい
る。
32は、図1に示すように、いわゆる絞り加工により丸
みが形成されており、上記エッジ333は、この絞り加
工によって、当該当接面332が当接している被覆電極
板31の表面から離反している。さらに、各対向電極板
32に形成されたスペーサ突起33の当接面333は、
図2および図3に示すように、対応する被覆電極板31
を挟んでそれぞれ積層方向Lに対向している。なお、本
実施例においては、上記基部331にリブ334を設
け、基部331の補強を行なっているとともに、この基
部331の補強によって当接面332の近傍部分が圧縮
されやすくなるようにしている。
由状態における起伏寸法Hは、組立時における各電極板
31、32の積層間隔hよりも僅かに高く設定されてお
り、これによって組立時において、互いに積層方向に弾
性的に圧縮可能に構成されている。各スペーサ突起33
の当接面332は、本実施例のように、被覆電極板31
に面接触可能な平らな形状のものが好ましいが、当接部
分の全周を区画するエッジが被覆電極板31から離反し
ている限り、被覆電極板31に対して線接触する湾曲面
で当接部を構成することも可能である。
接面332が、被覆部材312により被覆されている被
覆電極板31に当接することにより、被覆電極板31と
これに対向する対向電極板32との間に積層間隔hが維
持される。他方、当接面332を区画しているエッジ3
33は、当該当接面332が当接している電極板32の
表面から離反しているので、エッジ333が被覆電極板
31の表面と接触することはない。従って、本実施例に
よれば、スペーサ突起33と被覆電極板31とが擦れ合
うことによる絶縁損傷を確実に防止することが可能にな
るという利点がある。
電極板31の表面に面接触状態で接触しているので、摩
擦抵抗の作用する接触面積が大きくなる分、各電極板3
1、32間のがさつきを防止することができる。また、
積層方向Lに各電極板31、32を強く押え込んでも、
上記エッジ333の効果と相俟って、被覆電極板31に
傷を付ける虞れがない。さらに、面接触していることか
ら、スペーサ突起33と被覆電極板31との間に相対変
位が生じても、被覆電極板31の接触面に傷が入りにく
いという利点がある。
て、各電極板32を交互に積層し、互いに積層方向Lに
加圧することにより、各スペーサ突起33が互いに被覆
電極板31を挟んで向かい合った状態で加圧し合うこと
になる結果、各スペーサ突起33は、組立時において、
互いに圧縮されることになる。このスペーサ突起33の
圧縮によって、各スペーサ突起33の突出高さのばらつ
きが吸収され、所望の積層間隔hを確実に得ることが可
能になるという利点がある。
を短く設定し、集塵効率の向上を図ったものにおいて
は、各スペーサ突起33の公差のばらつきが大きい場合
にも、各スペーサ突起33の公差のばらつきを上述のよ
うに吸収することにより、確実にケーシング10内に電
極板積層体30を収容することができるという利点があ
る。
具体例を例示したものに過ぎず、例えば、イオン化線2
1及び被覆電極板31にマイナスの極性の高電圧を印加
し、対向電極板32にプラスの極性の電極と電気的に接
続するようにしたものを採用してもよい。また、各スペ
ーサ突起は、アーチ形のものに限らず、例えば一方の基
部のみを有する片持ち状のものでもよい。
部材で構成してもよい。但し、本実施例のように、各ス
ペーサ突起を対向電極板と一体に形成した場合には、当
該電極板の成形時にスペーサ突起を同時成形することが
可能になる結果、その分、加工が容易になり、しかも、
部品点数並びに加工工数を低減することができるという
利点がある。
極板を巻回して形成したいわゆるスクロール形の電極板
積層体に適用してもよい。その他、本発明の要旨を変更
しない範囲内で種々の設計変更が可能であることは云う
までもない。
1,3記載の構成では、当接部を区画しているエッジが
電極板から離反しているので、電極板に振動等が加わっ
た場合においても、エッジによる擦り傷が生じなくなる
結果、スペーサ突起と被覆電極板とが擦れ合うことによ
る絶縁損傷を確実に防止することが可能になるという利
点がある。
成形時にスペーサ突起を同時成形することが可能になる
ので、その分、加工が容易になるという利点がある。ま
た、スペーサ突起が電極板と別部材で構成されているも
のに比べて、部品点数並びに加工工数を低減することが
できるという利点がある。
を損傷することを防止できるとともに、起伏寸法のばら
つきによる不具合を解消することができるという顕著な
効果を奏する。
それを用いた電極板積層体の要部を示す一部破断斜視図
である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】導電部材(311)を樹脂シート(31
2)により被覆している平板状の被覆電極板(31)
と、被覆電極板(31)と平行且つ交互に積層される平
板状の対向電極板(32)との間に介装され、電極板
(31、32)同士の積層間隔(h)を維持するべく、
当該電極板(31、32)の積層方向(L)に起伏する
板状の金属製スペーサ突起において、上記金属製スペーサ突起は、 上記被覆電極板(31)に
当接する当接部(332)を有し、当該金属製スペーサ突起は、その エッジが被覆電極板
(31)の表面から離反するように当該当接部(33
2)が形成されていることを特徴とするスペーサ突起。 - 【請求項2】対向電極板(32)に一体形成されている
請求項1記載のスペーサ突起。 - 【請求項3】導電部材を樹脂シートにより被覆している
平板状の被覆電極板(31)と、 被覆電極板(31)と平行且つ交互に積層される平板状
の対向電極板(32)と、 両電極板(31、32)の間に介装されたスペーサ突起
(33)とを備えた電極板積層体において、上記金属製スペーサ突起は、上記被覆電極板(31)に
当接する当接部(332)を有し、 当該金属製スペーサ突起は、そのエッジが被覆電極板
(31)の表面から離反するように当該当接部(33
2)が 形成されていることを特徴とする電極板積層体。
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