JP3256745B2 - 超音波探傷方法及び装置 - Google Patents

超音波探傷方法及び装置

Info

Publication number
JP3256745B2
JP3256745B2 JP33201099A JP33201099A JP3256745B2 JP 3256745 B2 JP3256745 B2 JP 3256745B2 JP 33201099 A JP33201099 A JP 33201099A JP 33201099 A JP33201099 A JP 33201099A JP 3256745 B2 JP3256745 B2 JP 3256745B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
shield
ultrasonic
ultrasonic flaw
flaw detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP33201099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001147221A (ja
Inventor
敬 住友
洋司 小川
正人 田中
実雄 榊原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP33201099A priority Critical patent/JP3256745B2/ja
Publication of JP2001147221A publication Critical patent/JP2001147221A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3256745B2 publication Critical patent/JP3256745B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を利用して
非接触的に物体の損傷部を探知する方法及び装置に関す
るものである。さらに詳しくいえば、シールド水を伝播
媒体として用いる超音波探傷方法において、シールド水
の飛散、漏出、空気の巻き込みなどにより精度や感度が
低下するのを防止するための改良方法及びそれに用いる
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】陸上の高速道路の橋脚やトンネル、ビル
などの鋼構造体、コンクリート構造体及びこれらの組み
合せ構造体の表面に、非接触的に配置した超音波センサ
ーを用いて構造体の内部の損傷を探知する方法は公知で
ある。この際、超音波センサーは、構造体表面の1個所
で固定して探傷するだけでなく、検査の自動化のため、
あるいは収集データの信頼性向上のために、連続的に超
音波センサーを移動させて、構造体の強度に重大な影響
を与える内部欠陥を診断することも行われている。
【0003】ところで、超音波は、伝播経路に空気層が
存在するとそこで反射し、ほとんど通過しなくなるた
め、通常、探傷しようとする物体の表面にグリースや機
械油を塗布し、超音波振動子をこれに押しつけた状態で
空気を排除して、物体内部への超音波の入反射を行って
いる。
【0004】しかしながら、このような接触方式は、超
音波センサーを物体表面の1個所に固定して、得られる
反射波形から物体内部を診断する場合には問題はない
が、超音波センサーを走査しながら探傷する場合には利
用することができない。
【0005】他方、超音波センサーと物体上面とを一定
間隔に保ち、超音波センサーの外周部に外筒を設置し、
両者の間に水を満たしたり、あるいは水を流しながら非
接触的に行う、水を伝播媒体とする探傷方法も知られて
いる。そして、この非接触方式では、外筒の下部にスポ
ンジやラバーなどの保水材を配置して、できるだけ効率
的に水を保持することが行われている。
【0006】しかしながら、物体の探傷を行う場合に
は、超音波センサーを上面に配置するだけでなく、側面
や下面に横向き又は上向きに配置することも必要である
し、さらに、超音波センサーを走査しながら内部からの
超音波エコーの情報を各測定点で継続的に収集し、エコ
ーのアナログ情報をデジタル変換して解析、画像化をは
かるような場合においては、従来の方法では解決できな
い、いろいろな問題が起る。
【0007】すなわち、超音波センサーと物体の間の水
媒体中への周辺の空気の巻き込みによる気泡の発生やセ
ンサー走査による保水材の摩滅、表面の凹凸、ノズルギ
ャップの変動などにより安定な水媒体の維持が困難とな
る。その結果、水シールド効果の低減をもたらし、これ
によって電気的な雑音を生じるために安定した探傷が行
えなくなり、探傷性能が著しく低下する。また、水が漏
出して作業者や周辺箇所をぬらして、作業の進行に支障
をきたす。このため、実用上の観点から、検査環境、条
件が変わっても気泡を発生しない良質な水媒体を維持で
きる方法が要望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水を伝播媒
体として非接触的に超音波探傷する際に、超音波振動子
と探傷しようとする物体との間に気泡のないシールド水
を形成させ、物体内部への効率的な超音波の入反射を行
わせる方法及びそのための装置を提供することを目的と
してなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、シールド
水を伝播媒体として超音波探傷を行う場合に、シールド
水が外部空気と接触して種々のトラブルを生じるのを防
止する方法について鋭意研究を重ねた結果、シールド水
の外側に水幕を設けて、シールド水と外部空気との接触
を遮断することにより、その目的を達成しうることを見
出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0010】すなわち、本発明は、シールド水を伝播媒
体とし、超音波エコーを物体に入反射して非接触的に探
傷する方法において、シールド水と周辺空気との接触部
に、水を薄膜状に噴出させることにより水幕を形成さ
せ、シールド水と周辺空気とを隔離することを特徴とす
る超音波探傷方法、及び水供給口を備え、下方を開放
し、物体との接触部とした断面円形状の水シールドノズ
ルの中心部に超音波振動子を配設してなる超音波探傷装
置であって、該水シールドノズルを内側水路及びスリッ
ト状断面をもつ外側水路の同心円状断面の筒型二重ノズ
ル構造に構成するとともに、内側水路と外側水路のそれ
ぞれに独立した水供給口を設けたことを特徴とする超音
波探傷装置を提供するものである。そして、本発明にお
いては、上記の装置に集水フードを配設し、使用済の噴
出水を捕集し、循環再利用することにより、水の有効利
用をはかることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明方法及び装置を添付
図面に従って、さらに詳細に説明する。図1は、本発明
装置の1例を示す側方断面図、図2は同平面図であっ
て、この装置は、内側水路2と外側水路3からなる筒状
の二重ノズル1を主体とし、内側水路2には、供給ポン
プ6に連結した貯水部4から給水され、これから放出さ
れた水は、シールド水Aを形成する。一方、外側水路3
には、供給ポンプ7に連結した貯水部5から給水され、
これから噴出された水が水幕Bを形成する。この二重ノ
ズル1の中央部には超音波センサー8が取り付けられ、
その超音波振動子9はシールド水Aを介して物体表面C
に対向している。本発明方法によれば、このように内側
水路2内のシールド水Aは、外側水路3のスリットから
噴出する水により形成される水幕Bにより外部空気との
接触が防止されている。この二重ノズル1は、通常、直
径約10〜50mmの大きさに形成され、外側水路3は
0.3〜0.5mmの間隙で形成されている。
【0012】貯水部4から内側水路2に送られる水は、
約30mPaという低圧を印加して、低速度のものであ
り、貯水部5から外側水路3に送られる水は、内側水路
2のシールド水Aを保持し、周囲の外部空気を巻き込ん
で気泡を発生させないために、比較的高速で逆円錐台状
に噴出させ、逆円錐台状の水幕Bを形成させる。外側水
路3から供給される水幕形成用の水の水圧は、二重ノズ
ルと物体表面との間の距離に応じて適宜調節することが
できる。
【0013】この外側水路3は、スリット状に形成され
るが、所望に応じそのスリットを構成する上部壁面に部
分らせん状の多数の溝を並行的に設けることにより、噴
出水を旋回させ、水幕を安定化すると同時に噴出水が物
体表面に衝突の際の水流の跳ね返りを抑制することがで
きる。このらせん状の溝は、法線との間の角度が60度
以上、すなわち物体表面との接触角が30度以下になる
ように付するのが好ましい。また、このらせん溝は噴出
口付近においては深さがほとんどゼロになるように付す
るのがよい。
【0014】次に、図3は二重ノズル1の水幕外周部の
一部に集水フード10を配設した例の側面図(1)及び
平面図(2)、図4は二重ノズル1の水幕外周部の全部
に集水フード10を配設した例の側面図(1)及び平面
図(2)である。図中のBは水幕、Cは物体表面、11
は排水用ホースを示す。この集水フード10によってノ
ズルの外側水路3から噴射される水により形成される水
幕Bからの飛散水、漏水の大部分が捕集される。なお、
図3及び図4のように集水フード10の形状は円筒状で
もよいし、空気掃除機の吸い口状のものを設置してもよ
い。フードの材質は柔軟性を有するポリ塩化ビニル、ポ
リエチレン、ポリプロピレンなどが適当である。検査時
に超音波センサーを走査する場合は、センサー移動部に
取り付け、同時に上記集水フード10を移動させる。
【0015】図5は集水した水の排出及び循環系の例を
示す斜視図である。これらは市販のポンプ式の水供給装
置12、市販の水排出装置13、フィルター14、ポン
プ15,15′、補給水口16、排気口17及びこれら
をつなぐホース類より構成される。水排出装置13には
負圧を印加し、排水を吸引するとともに、水に混入した
空気を放出し、フィルター14を通過し、浄化された排
水は水供給装置12に送給して二重ノズルへと循環させ
る。これらの装置と前述の超音波センサー8、二重ノズ
ル1、集水フード10及び必要に応じ市販の超音波セン
サーの機械式走査機構などを用いての超音波探傷システ
ムを構成し、屋外の高速道路橋脚、トンネル壁面、橋梁
など大型構造物の非破壊検査を行うことができる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、超音波の伝播媒体とし
て、シールド水を用い、周囲空気の混入による気泡の発
生なしに高い信頼性をもって、超音波探傷を行うことが
できる。また、集水フードを設けることにより、作業中
の水によるトラブルを防止し、かつ飛散水、漏水を捕集
し、循環してシールド水として再利用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の1例の側方断面図。
【図2】 本発明装置の例の平面図。
【図3】 本発明装置の集水フードの装着例を示す側面
図及び平面図。
【図4】 本発明装置の集水フードの図3とは別の装着
例を示す側面図及び平面図。
【図5】 本発明装置の水の集水及び循環系システム例
を示す斜視図。
【符号の説明】
1 二重ノズル 2 内側水路 3 外側水路 4,5 貯水部 6,7 供給ポンプ 8 超音波センサー 9 超音波振動子 10 集水フード A シールド水 B 水幕 C 物体表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榊原 実雄 香川県高松市林町2217番14 工業技術院 四国工業技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−214352(JP,A) 特開 昭61−8036(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド水を伝播媒体とし、超音波エコ
    ーを物体に入反射して非接触的に探傷する方法におい
    て、シールド水と周辺空気との接触部に、水を薄膜状に
    噴出させることにより水幕を形成させ、シールド水と周
    辺空気とを隔離することを特徴とする超音波探傷方法。
  2. 【請求項2】 使用済の噴出水を捕集し、循環再利用す
    る請求項1記載の超音波探傷方法。
  3. 【請求項3】 水供給口を備え、下方を開放し、物体と
    の接触部とした断面円形状の水シールドノズルの中心部
    に超音波振動子を配設してなる超音波探傷装置であっ
    て、該水シールドノズルを内側水路及びスリット状断面
    をもつ外側水路の同心円状断面の筒型二重ノズル構造に
    構成するとともに、内側水路と外側水路のそれぞれに独
    立した水供給口を設けたことを特徴とする超音波探傷装
    置。
  4. 【請求項4】 水幕の外周の全部又は一部に集水フード
    を配設した請求項3記載の超音波探傷装置。
JP33201099A 1999-11-22 1999-11-22 超音波探傷方法及び装置 Expired - Lifetime JP3256745B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33201099A JP3256745B2 (ja) 1999-11-22 1999-11-22 超音波探傷方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33201099A JP3256745B2 (ja) 1999-11-22 1999-11-22 超音波探傷方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001147221A JP2001147221A (ja) 2001-05-29
JP3256745B2 true JP3256745B2 (ja) 2002-02-12

Family

ID=18250142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33201099A Expired - Lifetime JP3256745B2 (ja) 1999-11-22 1999-11-22 超音波探傷方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3256745B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5193950B2 (ja) * 2009-05-28 2013-05-08 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 超音波探触子
JP2013156187A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Gnes Corp 材料試験装置及び材料試験方法
JP6498341B1 (ja) * 2018-06-19 2019-04-10 株式会社日立パワーソリューションズ 超音波検査装置、制御装置及び検査方法
JP7202765B2 (ja) * 2018-08-29 2023-01-12 株式会社Subaru 超音波検査装置及び超音波検査方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001147221A (ja) 2001-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5205174A (en) Scavenger submersible visual and acoustical tank inspection system and method
KR102053800B1 (ko) 향상된 초음파 탐지
EP0552044A2 (en) Method and apparatus for detecting the position of an abnormal site of a buried pipe
JPH0772124A (ja) 管の超音波検査方法並びにそのためのトランスデューサ組立体
KR101736641B1 (ko) 균열 측정 장치 및 방법
TWI699531B (zh) 超音波檢查裝置、控制裝置及檢查方法
JP3256745B2 (ja) 超音波探傷方法及び装置
WO2010116791A1 (ja) 管端部の超音波探傷装置
JPH09257764A (ja) 手動走査型超音波探傷装置
NL1003857C1 (nl) Werkwijze voor het inspecteren van pijpleidingen, voor het reinigen van pijpleidingen en een inrichting voor het uitvoeren van dergelijke werkwijzen.
GB1601995A (en) Method and apparatus for scanning with a focussed ultrasonic beam
JPS59198352A (ja) 超音波顕微鏡
JPH09304358A (ja) 電線用鉛シースパイプの欠陥検出方法
JP3759050B2 (ja) 超音波探触子ホルダ、超音波探傷器、及び管体の超音波探傷方法
JPH09325133A (ja) ハニカムパネルの接合部検査方法
JP2001235579A (ja) 原子力発電所の貯水構造物内水中点検装置
JP2835000B2 (ja) 超音波探傷装置
JP2002082100A (ja) 中ぐり軸の超音波探傷装置
JP2001083123A (ja) 局部水浸式超音波プローブ及びこれを備えた超音波検査装置
US20230393101A1 (en) UT Sensor Interface for Scanning Complex Environments
JP2002082099A (ja) 中ぐり軸の超音波探傷装置
JPH05172799A (ja) 超音波センサ用水柱アダプタ、及びこれに用いる水循環システム
JP3430950B2 (ja) 合成樹脂被覆材の剥離検査方法及び剥離検査装置
JPS5841492Y2 (ja) 丸鋼の超音波探傷装置におけるヘツドのシユ−
JP3430949B2 (ja) 合成樹脂被覆材の剥離検査方法及び剥離検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3256745

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term