JP3256692B2 - エルボ溶接部検査装置およびエルボ溶接部検査方法 - Google Patents

エルボ溶接部検査装置およびエルボ溶接部検査方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子力発
電所の炉内構造物であるジェットポンプのライザ管とエ
ルボとの溶接部の非破壊検査や改造工事等を行う場合等
に適用されるエルボ溶接部検査装置および同装置を用い
たエルボ溶接部検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉の原子炉内構造物である
ジェットポンプにおいて、このジェットポンプを構成す
る直管としてのサーマルスリーブの一端にエルボを接続
し、そのエルボにさらに他の管であるライザ管を溶接部
により接続した構造物が用いられている。この構造物を
検査対象とし、しかもそのサーマルスリーブの他端側開
口部からの挿入により溶接部を検査することが必要な場
合がある。
【0003】図26は、このような検査を必要とする沸
騰水型原子炉の原子炉圧力容器内構造物であるジェット
ポンプの外観を示している。
【0004】図26に示すように、原子炉圧力容器1と
炉心シュラウド2との間にジェットポンプ3が配置され
ている。ジェットポンプ3は、吸い込み側となるサーマ
ルスリーブ3a、エルボ3b、ライザ管3c、および吐
出側であるジェットポンプノズル3d、スロート3e、
ディフューザ3f等からなっている。ライザ管3cは、
原子炉圧力容器1の炉壁1aにライザブレース3g、ブ
ラケット3h、トランジションピース3i等によって固
定支持されている。
【0005】このようなジェットポンプ3において、ラ
イザ管3cとエルボ3bとは、互いに端部が溶接部4に
よって接続されており、この溶接部4に万一でも欠陥が
発生することがないように、定期点検等の際に熱処理な
どの実施による対策工事が計画される。
【0006】ところで、溶接部4は略水平なサーマルス
リーブ3aの径から外れた位置、つまり上側周壁よりも
高い位置にあり、サーマルスリーブ3aの開口から直接
観察することはできない。そして、ジェットポンプ3の
上方には炉心シュラウド2の上部胴2aがオーバハング
しており、また周辺部にはライザブレース3g、トラン
ジションピース3i、ブラケット3h等の存在によって
障害物が多く、原子炉圧力容器1の内側からライザ管3
cとエルボ3bとの溶接部4の検査を行うことは困難で
ある。
【0007】そこで、原子炉圧力容器1の外側でジェッ
トポンプ3のサーマルスリーブ3aに連結される配管
(RPVノズル)3jを切断し、その切断により開口し
たRPVノズル3jの開口部3kを介して原子炉圧力容
器1の外側からサーマルスリーブ3aに検査装置を挿入
し、ライザ管3cとエルボ3bとの溶接部4を内側から
検査することが考えられている。この場合には、炉内で
検査する場合と異なり干渉物が少ないので、比較的簡単
な構成の装置を使用して容易に検査することが可能とな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この作業に
ついては溶接部4の異常を正確に確認するため検査装置
を精度よく慎重に位置決めする必要がある反面、作業環
境が高放射線領域であるため、装置取付けに要する時間
をできるだけ短縮する必要があるという相反する要請が
ある。これに対し、これまではファイバスコープを用い
た簡易的な外観確認を実施するもの、あるいはエルボ3
bの曲り部を通過して移動できる移動手段にカメラや他
の非破壊検査用のアタッチメントを取付けて検査を実施
するものが考えられているが、これらの手段は上記要請
の両方を満足できるものではなかった。
【0009】すなわち、ファイバスコープによる目視検
査は、視野が狭いため探傷範囲を抜けなく確実に確認す
ることは困難で、位置の再現性にも問題が有るであるう
え、より詳細な確認が必要となった場合には、移動手段
を持つ他の装置を適用する必要があった。
【0010】また、移動手段にカメラを取付ける方法に
おいては、ジェットポンプ3内の検査が放射線環境下と
なるため、小型である撮像素子を用いたカメラでは放射
線ノイズの影響を受けて使用することができず、撮像管
式の耐放射線型テレビカメラ等を用いる必要があるが、
この撮像管式のカメラは全長が長くなり、装置がエルボ
3b部分を通過する際にそのサイズが問題になり易い。
【0011】このように、装置を配管内に入れ、目的位
置まで遠隔操作で移動させるための手段は、段取り調整
など手間がかかり、簡便に検査を実施することは困難で
あった。特に従来の技術においては、ジェットポンプ3
のライザ管3cとエルボ3bとの溶接部4に簡便に接近
し、かつ正確に位置決めすることはほとんど不可能な状
況であり、準備調整まで含め、検査にかなりの時間を要
する状況であった。
【0012】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、ジェットポンプのサーマルス
リーブの一端にエルボを接続し、そのエルボにさらにラ
イザ管を溶接部により接続した構造物を検査対象とし、
サーマルスリーブの他端側開口部からの挿入により溶接
部を容易かつ確実に検査することができるエルボ溶接部
検査装置を提供することにある。
【0013】また、本発明の他の目的は、ジェットポン
プのサーマルスリーブに装置を挿入するだけでライザ管
の真下の位置に検査ヘッドを簡便にアクセスでき、ここ
より正確に検査ヘッドを昇降、旋回させることで、簡便
に装置がセッティングでき、高精度の検査が可能となる
エルボ溶接部検査装置を提供することにある。
【0014】さらに、本発明の他の目的は、原子炉圧力
容器の炉壁の外側からの操作により、その原子炉圧力容
器内に配置されているジェットポンプのエルボ溶接部の
検査を容易かつ安全に行うことができるエルボ溶接部検
査方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、原子炉内構造物であるジェ
ットポンプを構成する直管としてのサーマルスリーブの
一端にエルボを接続し、そのエルボにさらに他の管であ
るライザ管を溶接部により接続した構造物を検査対象と
し、前記サーマルスリーブの反エルボ側の開口部から挿
入して前記溶接部を検査するためのエルボ溶接部検査装
置であって、前記サーマルスリーブ内に抜き差し可能に
挿入し得る第1ロッドと、この第1ロッドの前記サーマ
ルスリーブ内への挿入端部に設けられ、前記エルボの大
径湾曲部内面に沿って前記ライザ管側へ転動できるガイ
ドローラと、前記第1ロッドの同端部から前記ライザ管
側に向って突出する伸縮可能な第2ロッドと、この第2
ロッドの先端に回動可能に取付けられ、前記溶接部を光
学的に認識できる検査ヘッドと、前記第2ロッドの伸縮
動作および前記検査ヘッドの回動をそれぞれ行わせる駆
動機構とを備えたことを特徴とするエルボ溶接部検査装
置を提供する。
【0016】請求項2の発明では、請求項1記載のエル
ボ溶接部検査装置において、検査ヘッドは対物レンズを
有するとともに、第1ロッドおよび第2ロッドは中空管
状でそれらの内部に光伝送路を有し、かつ前記第1ロッ
ドは非挿入端部に前記光伝送路を介して送られた被検査
部からの光を結像するテレビカメラを有し、前記光伝送
路には前記第2ロッドの伸縮に伴う光伝送距離の変動に
よる焦点ずれを補正するための光学的補正機構を設けた
ことを特徴とするエルボ溶接部検査装置を提供する。
【0017】請求項3の発明では、請求項1または2記
載のエルボ溶接部検査装置において、検査ヘッドによる
視軸レベル位置にスプレイノズルを設けるとともに、こ
のスプレイノズルに各種試験剤を供給するフレキシブル
チューブを設け、このチューブを介して供給する試験剤
を前記スプレイノズルから被検査部に噴出することによ
り、前記被検査部の浸透探傷試験による微細な欠陥の検
出を可能としたことを特徴とするエルボ溶接部検査装置
を提供する。
【0018】請求項4の発明では、請求項1から3まで
のいずれかに記載のエルボ溶接部検査装置において、第
1ロッドの非挿入端部に、テレビカメラに代え、光ファ
イバまたは導光管を介してレーザ発振器を接続し、被検
査部にレーザ光を照射することにより、前記被検査面に
付着している異物等の除去、表面応力の圧縮側改質、欠
陥の溶融除去を可能としたことを特徴とするエルボ溶接
部検査装置を提供する。
【0019】請求項5の発明では、請求項1から4まで
のいずれかに記載のエルボ溶接部検査装置において、第
1ロッドと第2ロッドとを関節部により回動可能に連結
し、かつ前記関節部に前記各ロッドの回動角度に対応し
て光伝送を可能とする光学要素を設けたことを特徴とす
るエルボ溶接部検査装置を提供する。
【0020】請求項6の発明では、請求項1から5まで
のいずれかに記載のエルボ溶接部検査装置を使用して、
原子炉内構造物であるジェットポンプのライザ管とエル
ボとの溶接部を検査するエルボ溶接部検査方法であっ
て、原子炉圧力容器の外部に突出している前記ジェット
ポンプのRPVノズルを切断した後、前記原子炉圧力容
器の炉壁外方から前記RPVノズルの切断による開口を
介して前記ジェットポンプのサーマルスリーブに前記装
置を導入して前記溶接部の検査を行うことを特徴とする
エルボ溶接部検査方法を提供する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るエルボ溶接部
検査装置およびエルボ溶接部検査方法の実施形態につい
て、図1〜図25を参照して説明する。
【0022】第1実施形態(図1〜図13) 図1は本実施形態によるエルボ溶接部検査装置を一部断
面で示す全体構成図であり、図2は同装置を一部断面で
示す平面図である。図3〜図10は同装置の各部を詳細
に示す拡大図であり、図11〜図13は作用説明図であ
る。なお、本実施形態は沸騰水型原子炉におけるジエッ
トポンプのエルボとライザ管との溶接部を検査対象とす
るものである。このジェットポンプの構成については、
図26に示したものと同様であるから、図26をそのま
ま参照する。
【0023】また、本発明のエルボ溶接部検査装置は種
々の角度や姿勢で用いることができるものであるが、本
実施形態ではジェットポンプ3の略水平なサーマルユニ
ット3aから装置を挿入して、略直角に湾曲したエルボ
3bを介してその上方に溶接接合されている垂直なライ
ザ管3cの当該溶接部4を検査するものであるため、こ
れらの配置に合せた向きを基準として装置構成および作
用を説明する。
【0024】本実施形態のエルボ溶接部検査装置11は
図1および図2に示すように、中空管状の長尺な第1ロ
ッド12と、この第1ロッド12の一端から略直交する
方向に突出する伸縮可能な中空筒状の第2ロッド13
と、この第2ロッド13の先端に設けられ、第2ロッド
13の軸心周りで回動可能な検査ヘッド14とを有す
る。第1ロッド12の先端、すなわちサーマルスリーブ
3a内への挿入端部には、ガイドローラ15が設けら
れ、このガイドローラ15がエルボ3bの大径湾曲部内
面に沿ってライザ管3c側へ転動できるようになってい
る。検査ヘッド14にはエルボ3bとライザ管3cとの
溶接部4を視取するための対物レンズ16が設けられ、
この対物レンズ16によって取り込まれた画像は第2ロ
ッド13および第1ロッド12内の光伝送路17を介し
て、第1ロッド12の基端部に設けられたテレビカメラ
(例えばCCDカメラ)18に送られ、ここで結像する
ようになっている。テレビカメラ18の画像信号は、図
示しないケーブル等を介して所定の表示装置に送られ
る。
【0025】このような構成のエルボ溶接部検査装置1
1は、原子炉圧力容器1の外部で切断されるジェットポ
ンプ3のRPVノズル3jの開口部3k側から、サーマ
ルスリーブ3a内に挿入して使用される。このため、第
1ロッド12はRPVノズル3jの端面からエルボ3b
の湾曲部までの距離よりも十分長い構成とされており、
この第1ロッド12の基端部、すなわちサーマルスリー
ブ3aへの非挿入側の端部は、原子炉圧力容器1の外方
に突出し、その突出部分に把持等の取扱いを行うための
取扱い部19が設けられている。また、このエルボ溶接
部検査装置11は、サーマルスリーブ3a内を介して挿
脱するために、第1ロッド12を水平にした状態におい
て第2ロッド13を最大限収縮させたときに、第1ロッ
ド12の下側外面から検査ヘッド14の頂部までの高さ
がサーマルスリーブ3aの内径よりも小さくなる構成と
してある。
【0026】図3〜図10によって各構成部分について
詳述すると、以下の通りである。
【0027】まず、第1ロッド12は、サーマルスリー
ブ3a内の所定挿入位置に、位置決め手段によって固定
設置できるようになっている。この位置決め手段は、第
1ロッド12の取扱い部19近傍をRPVノズル3jの
開口部3k近傍に位置決めする基端側位置決め手段20
と、第1ロッド12の挿入端側をサーマルスリーブ3a
内に位置決めする先端側位置決め手段21とからなる。
【0028】基端側位置決め手段20は、RPVノズル
3jに着脱できる位置決めプレート22と、この位置決
めプレート22に組合う第1ロッド12の係止機構23
とによって構成されている。図3は、この位置決めプレ
ート22を示す正面図であり、図4は同側面図である。
図5は図3の一部を拡大し、位置決めプレート22に係
止機構23が係止した状態を一部断面で示す図である。
【0029】これらの図に示すように、位置決めプレー
ト22は円板状で、その中心部よりも少し高い位置から
下向きに開口する一定幅の縦長な溝孔24が形成してあ
り、この溝孔24を挟んで対向する位置に、互いに対向
する1対の縦長な係止板25が平行に突設してある。各
係止板25の対向面には、複数の係止孔26が上下に等
間隔で穿設されている。この位置決めプレート22の外
周面部位には、RPVノズル3jの内面に当接できる複
数のピン状の圧接子27が間隔的に突出している。これ
らの圧接子27は、図示しないスプリングによって、位
置決めプレート22の内部から遠心方向に付勢されてお
り、位置決めプレート22の表面に設けた回動レバー2
8によってスプリングに抗して出没操作できるようにな
っている。すなわち、回動レバー28により圧接子27
が退入した状態にして、位置決めプレート22をRPV
ノズル3jの開口部3kに嵌合した後、回動レバー28
を戻して圧接子27を図示しないスプリングにより突出
させることで、この位置決めプレート22をRPVノズ
ル3jの開口部3kに内側から圧接固定することができ
る。
【0030】一方、位置決めプレート22に対する係止
機構23は、図5に示すように、第1ロッド12の外周
側に突出する四角形の係止鍔29と、この係止鍔29の
両側縁部から相対する方向に突出する係止ピン30とに
よって構成されている。係止鍔29は図5に示すよう
に、位置決めプレート22の溝孔24部分にその両側縁
部を嵌合して上下にスライドできる構成となっている。
係止ピン30はこの係止鍔29からスプリング31によ
って外向きに付勢されて出没でき、図1に示すように、
第1ロッド12の取扱い部19の下側に設けられた昇降
レバー31にチェーン32を介して連結され、この昇降
レバー31を上下に回動操作することにより係止鍔29
から出没できるようになっている。そして、図5に示す
ように、各係止ピン30を位置決めプレート22の係止
板25の対向する係止孔26に選択的に挿入することに
より、第1ロッド12の基端側をサーマルスリーブ3a
内の軸心位置の所定高さに位置決めできるとともに、位
置決めポイントとなっている係止ピン30を支点として
第1ロッド12の上下方向への回動は許容するが、第1
ロッド12の軸心周りでの捩りは阻止できるようになっ
ている。
【0031】次に、第1ロッド12の挿入端側をサーマ
ルスリーブ3a内に位置決めする先端側位置決め手段2
1は、第1ロッド12に回動可能に設けられた位置決め
脚33と、この位置決め脚33を固定するための位置決
め脚固定機構34とによって構成されている。
【0032】位置決め脚33は、図1および図2に示す
ように、第1ロッド12の挿入端側に水平な支軸35を
介して回動自在に設けられた脚体33aと、この脚体3
3aの先端に取付けられたローラ36とを有し、この脚
体33aは自然状態ではローラ36側の自重により先端
側が下降するようになっている。サーマルスリーブ3a
への挿入状態においては、図1に示すように、サーマル
スリーブ3aの下側内面にローラ36が当接した傾斜状
態で停止する。
【0033】また、位置決め脚固定機構34は位置決め
脚33の反ローラ側の端部に設けられた例えば上向き凹
形状の受け部37と、第1ロッド12の軸方向に沿って
スライドし、受け部37と係脱可能に係合して位置決め
脚33を所定回動位置で係止できる爪形のストッパ38
と、このストッパ38を操作するためのストッパ操作機
構39とにより構成されている。
【0034】図6は、このストッパ操作機構39を説明
するためのもので、図1に示した第1ロッド12の取扱
い部19を拡大するとともに一部断面として示した構成
図である。この図6に示すように、ストッパ操作機構3
9は、第1ロッド12の取扱い部19の外周側にブラケ
ット40を介して支持されて第1ロッド12の軸心と平
行な方向にスライド可能な操作ノブ41と、この操作ノ
ブ41を締付け固定できる固定ねじ42と、取扱い部1
9の外側で操作ノブ41と一体的にスライドできるスラ
イダ43とを有する構成となっている。スライダ43の
先端には、第1ロッド12の上半分の外周側にスライド
可能に配置された半割り管状のスライドカバー44が連
結され、このスライドカバー44は第1ロッド12の軸
方向略中間部まで伸びている。そして、スライドカバー
44の先端に、図1および図2に示すように、位置決め
脚33の回動を阻止するための前記の爪形ストッパ38
が連結されている。なお、スライドカバー44は、第1
ロッド12に間隔的に設けられた締結冠45によって外
側から保持されている。
【0035】したがって、作業者が操作ノブ41を取扱
い部19側(図1、図6等の右側)に引いた状態では、
ストッパ38が位置決め脚33の受け部37に当接せ
ず、位置決め脚33はフリーな状態にあるが、操作ノブ
41を第1ロッド12の挿入端側(図1、図6等の左
側)に向って所定距離スライドさせることにより、スト
ッパ38を位置決め脚33の受け部37に当接させ、そ
の位置で操作ノブ41を固定ねじ42にて締付け固定す
ることにより、位置決め脚33の回動を阻止することが
できる。つまり、第1ロッド12を例えば水平にした状
態でサーマルスリーブ3a内に挿入したとき、位置決め
脚33の先端側は支軸35を中心として自重により最大
限下方に傾動してサーマスルリーブ3aの下部内壁面に
当接するので、この状態でストッパ38により位置決め
脚33を固定状態とし、これにより第1ロッド12の先
端側を一定高さに保持できる。このように、第1ロッド
12を基端側位置決め機構20と先端側位置決め機構2
1とにより2点支持することで、第1ロッド12を水平
に固定保持することが可能となる。なお、基端側位置決
め機構20においては、係止ピン30を位置決めプレー
ト22の係止板25の係止孔26に選択的に挿入して支
持高さを溝孔24の範囲で上下に調整することができる
ので、これに先端側位置決め機構21による支持高さを
追従させることにより、第1ロッド12を必要な高さ、
例えばサーマルスリーブ3aの軸心よりも高い位置に、
水平に配置固定することが可能となる。
【0036】次に、図7〜図10も使用して、第2ロッ
ド13および検査ヘッド14の連結および駆動構成等に
ついて説明する。図7は第2ロッド13等の駆動源の構
成部分を説明するためのもので、第1ロッド12の取扱
い部19を拡大して一部断面で示す平面図である。図8
は第1ロッド12と第2ロッド13との連結部分および
第2ロッド13と検査ヘッド14との連結部分等を示す
縦断面図であり、図9は図8の左側面図で要部を断面で
示したものであり、図10は図8の平面図である。
【0037】図8〜図10に示すように、第2ロッド1
3は第1ロッド12の先端の上側壁12aから略垂直に
立上がる内筒46と、この内筒46に上下方向にスライ
ド可能に被嵌された外筒47とからなる二重筒状をな
し、外筒47が内筒46に対して昇降することにより、
全体として上下に伸縮する構成とされている。また、検
査ヘッド14は、第2ロッド13の外筒47の上端に被
嵌状態で搭載されて垂直軸心周りで回転できる縦形の支
持筒48と、この支持筒48の上端部から横向きに突出
して一体回転できる筒状のヘッド本体49とからなって
いる。これにより、ヘッド本体49は第2ロッド13の
伸縮により高さ調節可能であるとともに、自身の水平回
転により360度以上の向き調節も可能とされている。
【0038】次に、第2ロッド13を伸縮させるための
第2ロッド伸縮機構50と、検査ヘッド14を回転させ
るための検査ヘッド回転機構51とについて説明する。
これらの第2ロッド伸縮機構50および検査ヘッド回転
機構51は、それぞれ第1ロッド12の取扱い部19の
位置に設けた操作部52,53と、これらの操作部5
2,53から与えられる動力を第2ロッド13および検
査ヘッド14側にそれぞれ伝達する動力伝達部54,5
5と、これらの動力伝達部54,55により伝達された
動力によって第2ロッド13の伸縮動作および検査ヘッ
ド14の回転動作を行わせる動作部56,57とを有す
る構成とされている。これらの構成を、図1、図2、図
7、図9および図10等に示してある。
【0039】第2ロッド伸縮機構50の操作部は、図7
に平面視(一部断面)で詳細に示すように、手動操作用
の回転ノブ58を有する構成とされている。この回転ノ
ブ58は、第1ロッド12の取扱い部19の一側面位置
に突設したケース状の支持体59に支持されており、こ
の支持体59の内部には回転ノブ58の軸58aに連結
された減速用のギア機構60が設けられている。このギ
ア機構60の出力軸60aに動力伝達機構として回転軸
61が連結され、この回転軸61が第1ロッド12の軸
心と平行な配置でその先端まで伸びている(図2参
照)。
【0040】また、図7に示すように、検査ヘッド回転
機構51の操作部53は、図示しない手動スイッチを有
する電動式モータ62を有する構成とされている。この
モータ62は、第1ロッド12の取扱い部19の他側面
位置に突設したケース状の支持体63に支持され、この
支持体63の内部にもモータ62の軸62aに連結され
た減速用のギア機構64が設けられている。ギア機構6
4の出力軸64aには動力伝達機構として別の回転軸6
5が連結され、この回転軸65も第1ロッド12の軸心
と平行な配置でその先端部まで伸びている(図2参
照)。そして、各回転軸61,65の先端側は図9およ
び図10に示すように、それぞれ第1ロッド12の先端
位置で第2のギア機構66,67を介して、第2ロッド
伸縮機構50の動作部56と検査ヘッド回転機構51の
動作部57とに連結されている(図1参照)。
【0041】第2ロッド伸縮機構50の動作部56は、
回転ねじ式伸縮軸構造とされている。すなわち、第2ロ
ッド13の上端部外周位置には大径な円筒状のハウジン
グ68が同軸的に、かつ一体的に設けられており、この
ハウジング68の底壁68aが第1ロッド12の先端の
平坦な上側壁12aに対向している。これらハウジング
68の底壁68aと第1ロッド12の上側壁12aとの
間に、外周側に雄ねじを有するねじ軸69と、その雄ね
じに螺合する雌ねじを内周側に有する中空軸70とが垂
直に配置されている。そして、ねじ軸69の下端部は第
1ロッド12側に支持され、その上端側はハウジング6
8に対してフリーな状態とされており、逆に中空軸70
の上端部はハウジング68に固定され、その下端部は第
1ハウジング68に対してフリーな状態とされている。
このねじ軸69の下端部に傘歯車71が設けられ、回転
軸61の先端の傘歯車72と噛合して前記のギア機構6
6を構成している。このような構成のもとで、前記の回
転ノブ58から回転軸61を介して伝達される回転力が
ギア機構66によりねじ軸69に伝達され、このねじ軸
69が回転すると固定式の中空軸70が螺合部分を介し
て上下動することになり、この中空軸70の上端と一体
に連結されているハウジング68ひいては第2ロッド1
3の外筒47が内筒46に対して昇降動作するようにな
る。なお、本実施形態では昇降範囲が、例えば約60m
mとなっている。
【0042】また、検査ヘッド回転機構51の動作部5
7は伸縮を許容できる二重軸体からなる回転軸構造とさ
れている。すなわち、ハウジング68の底壁68aと第
1ロッド12の上側壁12aとの間に、第2ロッド伸縮
機構50のねじ軸69と平行に内側軸73と外側軸74
とが配置されている。外側軸74は中空で下端部が開口
し、第1ロッド12に対してフリーな状態とされるとと
もに、上端側がハウジング68の底壁68aに回転可能
に支持されており、この上端部には平歯車75が設けら
れている。この平歯車75は、検査ヘッド14と一体に
回転できる前述した支持筒48の下端部に設けた大径な
平歯車76に噛合している。また、この外側軸74の周
壁には、下端側が開口するスリット77が上下方向に沿
って形成されている。
【0043】これに対し、内側軸73は外側軸74内に
下側から上下方向にスライド可能に挿入されており、そ
の下端側が第1ロッド12側に支持される一方、ハウジ
ング68に対してはフリーな状態とされている。そし
て、この内側軸73の上端側にその軸心と直行するピン
78が取付けられ、このピン78が外側軸74のスリッ
ト77に係合し、これにより内側軸73が外側軸74に
対して上下方向のスライドは許容されるが、軸心周りに
おいては外側軸74と一体回転できるようになってい
る。この内側軸73の下端部には傘歯車79が設けら
れ、回転軸65の先端の傘歯車80と噛合して前記のギ
ア機構67を構成している。
【0044】このような構成のもとで、前記のモータ6
2から回転軸65を介して伝達される回転力がギア機構
67により内側軸73に伝達され、この内側軸73が軸
心周りに回転すると、ピン78およびスリット77を介
して外側軸74も回転し、上端の平歯車75とこれに噛
合する大径な平歯車76とを介して支持筒48が回転
し、この支持筒48と一体の検査ヘッド14が回転す
る。なお、第2ロッド13が第2ロッド伸縮機構50に
よって上下に伸縮するときに、検査ヘッド回転機構51
では、伸縮を行う第2ロッド13の外筒47に連動して
支持筒48およびハウジング68とともに外側軸74が
内側軸73に対して昇降することで伸縮する。したがっ
て、この検査ヘッド回転機構51は回転とともに、第2
ロッド13の伸縮に対しても追随して伸縮することがで
きる。
【0045】なお、図8および図9に示すように、検査
ヘッド本体49の前面には、照明具81が設けられ、ま
た検査ヘッド49の内部には前述した対物レンズ16が
設けられている。さらに、第1ロッド12および第2ロ
ッド13の内部には前述したように、光伝送路17が形
成されている。この光伝送路17は光伝送要素として、
検査ヘッド本体49と第2ロッド13との間、および第
2ロッド13と第1ロッド12との間に、それぞれ屈折
用のプリズム82,83を有している。これにより、対
物レンズ16を介して導入される映像としての光は第2
ロッド13内および第1ロッド12内を介して、第1ロ
ッド12内のテレビカメラ18に導かれる。第1ロッド
12内には図2に示すように、リレーレンズ84が設け
られ、取扱い部19に設けられたテレビカメラ18に検
査ヘッド14の対物レンズ16で得た映像が中継される
ようになっている。
【0046】また、第2ロッド13が伸縮すると、対物
レンズ16とテレビカメラ18との距離が変化し、テレ
ビカメラ18の焦点に狂いが生じるので、第1ロッド1
2内にはこの焦点ずれを補正するための光学的補正機構
として、第2ロッド13と連動して動作する補正レンズ
85が組み込まれている。すなわち、図8に示すよう
に、この補正レンズ85は筒状ケース86を介して第1
ロッド12内にスライド可能に設けられ、この筒状ケー
ス86は第1ロッド12の外周側のスライダ87にピン
88を介して連結されて一体にスライドできるようにな
っている。そして、図2および図10に示すように、ス
ライダ87は第2ロッド伸縮機構50の回転軸61にボ
ールねじ等の連結具89を介して連結され、回転ノブ5
8の回動操作による第2ロッド13の伸縮量に対応した
量だけ、軸方向に連動するようになっている。
【0047】なお、取扱い部19に組み込まれたテレビ
カメラ18は、焦点モータ90により前後に移動可能と
され、遠隔操作によって焦点微調整または画像サイズ調
整等を行えるようになっている。
【0048】次に、作用を説明する。
【0049】図11は、本実施形態のエルボ溶接部検査
装置11をジェットポンプ3のRPVノズル3jから挿
入し、検査位置に位置決めした状態を示し、図12は検
査ヘッド14が溶接部位置に来るまで装置全体を持ち上
げた状態を示している。図13は第2ロッド13を伸ば
して検査ヘッド14のみ溶接部4より上方まで上昇させ
た状態を示している。
【0050】まず、ジェットポンプ改造工事等の際に、
図11に示すように、ジェットポンプ3のRPVノズル
3j部を切断して開口し、この開口部3kよりサーマル
スリーブ3a内にエルボ溶接部検査装置11を挿入し、
位置決めプレート22で固定する。すなわち、第1ロッ
ド12の先端側を第2ロッド13および検査ヘッド14
が上方に立上がる姿勢でサーマルスリーブ3aに挿入
し、ガイドローラ15がエルボ3bの屈曲部に当接して
第1ロッド12の軸心がサーマルスリーブ3aの軸心と
一致した水平設置状態で一旦停止する。このとき、位置
決め脚33は自重によって先端側が下方に回動した状態
にあり、第1ロッド12の下側周壁内面に接するととも
に、サーマルスリーブ3aとエルボ3bとの溶接部91
付近に配置される。この状態でストッパ38および固定
ねじ42により位置決め脚33を一旦固定する。そし
て、位置決めプレート22をサーマルスリーブ3aの開
口部3k内に装着固定し、その位置決めプレート22の
溝孔24に第1ロッド12の係止鍔29を挿入するとと
もに、その位置決めプレート22の最下部の係止孔26
に係止ピン30を挿入係止させる(図5参照)。これに
よって検査ヘッド14は自動的にライザ管3cとエルボ
3bとの溶接部4の軸心の直下に略水平に位置決めさ
れ、例えば図11に示すように、検査ヘッド14が溶接
部4の下方約60mmの検査位置に位置決めされる。
【0051】この状態で検査ヘッド14の照明具81の
明るさと対物レンズ16の焦点とを、映像を確認しなが
ら調節することができる(図8,9参照)。また、この
状態では第2ロッド13の垂直な軸心がライザ管3cの
軸心と略一致するので、モータ62(図7参照)により
検査ヘッド14を回転させることができ、対物レンズ1
6の画角に応じた視野範囲の目視検査が可能となる。
【0052】この図11に示した高さ位置から、装置全
体の水平度を保ちながら第1ロッド12をさらにエルボ
3b側に挿入することにより、検査ヘッド14を図12
に示す溶接レベルまで上昇させることができる。この場
合、位置決めプレート22の係止孔26への係止ピン3
0の係止位置を上位の係止孔26へと変えるとともに
(図5参照)、位置決め脚33の角度を固定ねじ42の
操作により変化させて行う。このように装置全体を一定
ピッチで持ち上げることにより、定量的に検査位置を変
えることができる。なお、係止ピン30挿入用の係止孔
26のピッチは、対物レンズ16の画角に応じた視野範
囲の高さよりも小さく構成することが望ましい。
【0053】図12の状態まで装置全体を持ち上げる
と、第1ロッド12がサーマルスリーブ3aの上側壁内
面頂部に当接合することになるため、これより上側に対
しては、検査ヘッド14のみ昇降させて検査を実施する
こととなる。検査ヘッド14の昇降量は回転ノブ58の
回転操作量によって定量的にコントロールすることがで
きる(図7参照)。
【0054】図13は、このようにして検査ヘッド14
のみ溶接部4より上まで昇降させ、検査を実施する状態
を示している。このように、検査ヘッド14が設けられ
た第2ロッド13を上下させるか、または装置全体を水
平を保ちながら昇降させることで、検査ヘッド14をジ
ェットポンプ3のライザ管3cとエルボ3bとの溶接部
4、およびその近傍の被検査位置に位置決めすることが
できる。
【0055】溶接部4の検査については、このような第
2ロッド13をの伸縮、および検査ヘッド14の回転に
より、主に目視検査を主体とした非破壊検査により溶接
部4およびその熱影響部等に対する検査を実施すること
ができる。この場合、対物レンズ16からの光をテレビ
カメラ18に結像してその映像により溶接部4を探し、
さらにここを基準として検査すべき範囲に対して第2ロ
ッド13を伸縮させながら検査ヘッド14を回転させる
ことにより、定量的に検査ヘッド14の位置をコントロ
ールでき、よって装置装着、位置決めが簡便にできると
ことに加えて、定量的位置決めを伴う正確な検査が可能
となる。
【0056】なお、第2ロッド13が伸縮して対物レン
ズ16とテレビカメラ18との距離が変化しても、第1
ロッド12内の補正レンズ85により焦点のずれを確実
に補正することができる。また、取扱い部19に組込ま
れたテレビカメラ18は、焦点モータ90により前後に
移動可能とされ、これにより被検査面の結像のための焦
点調整も可能となる。しかも、テレビカメラ18は原子
炉圧力容器1の外方に配置されるので、放射線量の高い
ジェットポンプ3のライザ管3cとエルボ3bとの溶接
部4に接近させる必要がなく、放射線量の比較的低い原
子炉圧力容器の外部において、放射線ノイズの影響を受
けない鮮明な映像を得ることが可能となる。
【0057】さらに、検査ヘッド14の回転および第2
ロッド13の伸縮動作は、それぞれ取扱い部19に配置
したモータ62および回転ノブ58によって行えるの
で、万一の駆動系トラブルに対しても容易に対処でき
る。さらにまた、検査ヘッド回転機構51は第2ロッド
伸縮機構50による伸縮動作に追随して長さが変化でき
る構成であるため、検査ヘッド14の回転力伝達に何ら
の支障も来さない。
【0058】なお、本実施形態では第2ロッド13の伸
縮について微小量の制御が可能となるように、回転ノブ
58を手動により回転操作する構成にしたが、これに限
られない。検査ヘッド14の回転もモータに代えて、他
の駆動系を用いてもよい。
【0059】以上の構成を有する本実施形態のエルボ溶
接部検査装置11によれば、ジェットポンプ3のRPV
ノズル3jの開口部3kから見えない配置で、直接接近
することが困難なエルボ3bとライザ管3cとの溶接部
4に対し、検査ヘッド14を簡便かつ精度よく接近させ
ることができ、定量的に検査ヘッド14を位置決めして
精度良い検査を行うことが可能となる。
【0060】特に溶接熱影響部に発生し易い応力腐食割
れ(以降SCCと略す)や、疲労割れ等の欠陥の有無を
検査することにより、ジェットポンプ3の健全性の確
認、ひいては原子炉の安全性向上に大きく寄与すること
ができる。
【0061】第2実施形態(図14) 図14は本発明の第2実施形態によるエルボ溶接部検査
装置を示している。
【0062】本実施形態は、第1実施形態で示したエル
ボ溶接部検査装置11の検査ヘッド14にスプレイノズ
ル等を付設し、被検査部である溶接部に試験剤を噴出し
て浸透探傷試験による微細な欠陥の検出を行えるように
したものである。
【0063】すなわち、図14に示すように、検査ヘッ
ド14の対物レンズ16の視軸と同一レベル位置にその
レンズの向きと90゜以上異なる方向(例えば180°
異なる方向)に向けて、スプレイノズル92が設けられ
ている。このスプレイノズル92にはフレキシブルチュ
ーブ93が取付けられ、原子炉圧力容器外方、つまりジ
ェットポンプ3のRPVノズル外方に置かれた給液ユニ
ット94に連結されている。給液ユニット94には例え
ば前洗浄用溶剤、浸透探傷試験浸透液、洗浄液、現像剤
および乾燥温風エアを圧送するためのタンク95が備え
られ、各タンク95に設けたバルブ96の操作により、
エア圧によって任意の浸透探傷試験剤を供給できる構成
となっている。また、第1ロッド12と第2ロッド13
との接合部近傍の下面側、例えば図14には示していな
いが前述した位置決め脚33の部位に、フレキシブルチ
ューブである吸引用ホース97の吸引口が設けられ、こ
の吸引用ホース97接続されている吸引ポンプ98を作
動させることにより、浸透探傷試験で発生する廃液、微
粉末条のクラッド等、例えば第1ロッド12の下側部に
溜まる浸透探傷試験剤を吸引除去できるようになってい
る。
【0064】浸透探傷試験を行う場合には、例えば検査
範囲の上側部に対して検査ヘッド14を回転させながら
各浸透探傷試験剤をスプレイする。目視検査用の対物レ
ンズ41と同一レベルにスプレイノズル92が設けられ
ているので、常時スプレイされた状況を確認しながら検
査作業を進めることが可能となる。
【0065】浸透探傷試験手順は、通常の浸透探傷試験
と同様に、前洗浄用溶剤スプレイによる前洗浄、乾燥温
風エア供給による乾燥、浸透液スプレイ、浸透時間保
持、洗浄液スプレイによる余剰浸透液除去、乾燥温風エ
ア供給による乾燥、現像剤スプレイ、現像時間保持、目
視検査による観察の手順で実施することが望ましい。
【0066】なお、蛍光浸透液を使用する場合には、検
査ヘッド14に紫外線照射灯を備えるなどにより、被検
査面に紫外線を当てる必要があるが、現像剤供給は省略
することができる。
【0067】本実施形態によれば、浸透探傷試験により
溶接部の微細な欠陥まで検出することができ、検査精度
を高めることができる。
【0068】第3実施形態(図15〜図17) 図15〜図17は本発明の第3実施形態によるエルボ溶
接部検査装置を示している。図15は検査ヘッド部分の
正面図であり、図16および図17はそれぞれ図15の
左側面図および平面図である。
【0069】本実施形態のエルボ溶接部検査装置11は
第1実施形態で示した構成に加え、検査ヘッド14によ
る視軸レベル位置、または対物レンズ16から一定量シ
フトした位置に、渦流探傷試験用センサ(ECTセン
サ)99を設け、渦電流の変化を確認することにより、
溶接位置および欠陥を検出可能としたものである。EC
Tセンサ99は、エアシリンダ100にガイドシャフト
101を介して前後方向にスライド可能に支持されてい
る。
【0070】通常時、ECTセンサ99はライザ管3c
の内壁面から離れた状態で検査ヘッド14に取付けられ
る。そして、渦流探傷試験を実施するときに、エアシリ
ンダ100を作動させてECTセンサ99を押し出し、
壁面にECTセンサ99を接触させる。
【0071】このECTセンサ99を具備することによ
り、溶接部4の位置が仕上げられたり、境界部が不明確
で認識できない場合にも、溶接部4に析出するδフェラ
イトの存在でECTセンサ99が溶接境界を跨いで通過
する場合に、表層部に発生した渦電流のバランスが変化
するので、これを確認することで溶接境界位置の検出が
可能となり、溶接部4に対する装置の正確な位置決めが
可能となる。
【0072】さらに、目視検査により欠陥と疑わしい映
像が確認された場合においても、同一箇所をECTセン
サ99にてスキャンすることにより、確認された線状模
様が単なる検査面に付いた汚れであるか、実際の深さを
持つ欠陥であるかが確認でき、欠陥であった場合におい
てはその深さも確認することができる。
【0073】第4実施形態(図18〜図20) 図18〜図20は本発明の第4実施形態によるエルボ溶
接部検査装置を示している。図18は検査ヘッド部分の
正面図であり、図19および図20はそれぞれ図18の
左側面図および平面図である本実施形態は、第3実施形
態で示したECTセンサ99に代えて超音波センサ10
2を設けたものである。超音波センサ102はジンバル
機構103によって三次元に向き変化可能に支持され、
第3実施形態と同様に、エアシリンダ100おおびガイ
ドシャフト101により駆動され、ライザ管3cの内壁
面に押し付けられる。
【0074】本実施形態によれば、超音波センサ102
を用いることにより、材料内部や裏面側に有る欠陥の検
出も可能となる。
【0075】なお、この超音波センサ102をコイルと
マグネットからなる電磁超音波センサとしてもよい。こ
れにより、液体である接触媒質を供給する必要がなくな
るだけでなく、コイルに供給する電流の周波数等をコン
トロールすることにより、任意の角度で超音波を材料中
に入射することができ、これにより詳細な探傷が可能と
なる。
【0076】第5実施形態(図21) 図21は本発明の第5実施形態によるエルボ溶接部検査
装置を示している。
【0077】本実施形態は、基本的な構成については第
1実施形態と同様であるが、第1ロッド12の非挿入端
部に、テレビカメラ18に代え、光ファイバまたは導光
管104を介してレーザ発振器105を接続し、被検査
部にレーザ光を照射することにより、被検査面に付着し
ている異物等の除去、表面応力の圧縮側改質、欠陥の溶
融除去を可能としたものである。すなわち、前述した対
物レンズ16、リレーレンズ84およびプリズム82,
83等を備え、ライザ管3cとエルボ3bとの溶接部4
近傍にレーザ光を照射するようになっている。
【0078】本実施形態では、レーザ発振器105とし
て例えばYAGレーザ発振器が適用されている。このレ
ーザ発振器105から発振されたレーザ光はリレーレン
ズ84およびプリズム83,82を順次に通過して対物
レンズ16の焦点調整により必要なだけ集光されて、溶
接部4近傍の表面に照射される。
【0079】この対物レンズ16による集光の度合と、
レーザ発振器105に設けられたQスイッチによるレー
ザ光のパルス化、波長変換器などの存在により、任意の
エネルギを持つレーザ光が照射でき、照射されるエネル
ギの度合に応じて表面に付着した酸化スケールの除去、
表層部溶融を伴う熱処理による鋭敏化領域の除去、プラ
ズマ圧力による表面応力の圧縮化、欠陥部開口部の溶融
による除去等が可能となる。
【0080】第6実施形態(図22、図23) 図22および図23は本発明の第6実施形態を示してい
る。図22は要部を拡大して示す横断面図であり、図2
3は側面図(図22の上方からの側面図)である。本実
施形態は、第1ロッド12の側面側に水平な軸心周りで
回転支持する関節部106を設け、これにより第2ロッ
ド13を第1ロッド12に対して上下方向に回動可能に
連結し、かつ関節部106に各ロッド12,13の回動
角度に対応して光伝送を可能とする光学要素として、関
節106の軸心O周りで回動するプリズム83a,83
bを設けたものである。
【0081】すなわち、図22および図23に示すよう
に、本実施形態では、第1ロッド12側のプリズム83
aに向かい合わせて第2ロッド13側にも回転自在なプ
リズム83bが取付けられ、これらにより第1ロッド1
2に対して第2ロッド13が回動する場合に、いずれの
回動角度であっても光路が一致するようになっている。
したがって、第2ロッド13側が任意の角度に回転して
も、検査ヘッド14により得られた映像は光伝達路17
により途切れることなく、テレビカメラ(CCDカメ
ラ)18まで届くこととなる。よって、図示しない操作
機構によって角度操作することにより、第2ロッド13
をより長い寸法とした場合でも、ジェットポンプ3また
は他の各種構造物の直管部を容易に通過できる構成とす
ることができる。
【0082】本実施形態をジェットポンプ3の検査に適
用する場合には、装置取付け時に第2ロッド13を第1
ロッド12と水平にして挿入し、検査ヘッド14がエル
ボ3b部まで届いたところで、第2ロッド13を起立さ
せながら装置全体を更に押し込むことにより、検査ヘッ
ド14がエルボ3bに沿って立ち上がり、エルボ3bの
かなり上部まで検査ヘッド14を位置決めすることがで
きる。なお、前記各実施形態と異なり、第2ロッド13
を下向きとすることも可能であるから、サーマルスリー
ブ3aとエルボ3bとの溶接部4の検査にも対応するこ
とが可能となる。
【0083】第7実施形態(図24、図25) 図24および図25は本発明の第7実施形態を示してい
る。
【0084】図24は本実施形態によるエルボ溶接部検
査装置11を示す全体構成図であり、図25は同装置の
要部を示す拡大図である。本実施形態は、前記各実施形
態と異なり、検査ヘッドに被検査部を直接撮影すること
が可能なテレビカメラを設け、このテレビカメラより映
像信号を出力する構成としたものである。
【0085】すなわち、図24および図25に示すよう
に、本実施形態の装置も、第1ロッド12に対して、第
2ロッド3を伸縮可能とし、検査ヘッド14を回転可能
としてある点では前記各実施形態と略同様であるが、伸
縮機構、回転機構、テレビカメラ配置等が異なってい
る。
【0086】すなわち、本実施形態の装置では検査ヘッ
ド14内の対物レンズ16の直後に小型テレビカメラ1
07が配設されている。このテレビカメラ107は、検
査ヘッド14内に設けられた焦点距離調節モータ108
にギア機構109を介して連結されている。なお、検査
ヘッド14にはレンズを具備し遠隔操作により明るさの
調整が可能な照明具81が設けられている。
【0087】また、第2ロッド13は三重の多重管構成
となっており、ねじ式伸縮および回転が各管要素によっ
て直接行われるようになっている。すなわち、検査ヘッ
ド14と第2ロッド13とは回転可能に連結され、検査
ヘッド14は内蔵するヘッド回転モータ110により垂
直軸心周りで時計回りおよび反時計回りに360゜以上
回転可能となっている。さらに、第1ロッド12の先端
に伸縮駆動モータ111が設けられ、第2ロッドのねじ
管部分を直接回転させて伸縮させるようになっている。
なお、第1ロッド12の先端には前記実施形態と同様
に、エルボに沿って回転するガイドローラ15が設けら
れている。
【0088】なお、本実施形態の位置決めプレート22
aは第1ロッド12を挿通する孔23aを有し、ボルト
等の締付け具112によって第1ロッド12を固定する
ようになっている。また、位置決め脚を持たない簡易な
構成とされ、第1ロッド12自体を図24に仮想線で示
すように、傾動させてエルボ3a側に挿入後、そのエル
ボ3aへのガイドローラ15の転接により水平に据付け
るようになっている。
【0089】本実施形態によれば、伸縮駆動モータ11
1を駆動させて第2ロッド13を伸縮させ、テレビカメ
ラ107による映像で溶接部4を探し、ここを基準とし
て検査すべき範囲に対して第2ロッド13を伸縮させな
がら検査ヘッド14を回転させることにより、伸縮駆動
モータ111、ヘッド回転モータ110の回転数コント
ロールにより、定量的に検査ヘッド14位置をコントロ
ールすることができ、よって装置装着、位置決めが簡便
にできるにもかかわらず、定量的位置決めを伴う正確な
検査が可能となる。本実施形態の場合は、ジェットポン
プにも適用できるが、原子力施設以外の配管に好適であ
る。
【0090】他の実施形態 なお、図示しないが、第1ロッドと第2ロッドとの接合
部は外部から大きな力が加わった場合において、ケーブ
ル類を残して分離する構造とすることにより、伸縮、回
転機構等の故障を想定し、容易に装置を分解でき、構造
物より撤去可能とすることができる構成とすることが望
ましい。
【0091】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、通常の手段では接近のための段取りが複雑となる原
子炉内構造物であるジェットポンプのエルボ溶接部につ
いて、簡便に位置決めができるうえ、定量的に検査ヘッ
ドを動かすことができ、主に目視検査を主体とした非破
壊検査により溶接部およびその影響部に対する検査を実
施することができる。特に、溶接熱影響部に発生しやす
い応力腐食割れや、疲労割れ等の欠陥の有無を検査する
ことにより、ジェットポンプの健全性確認等に有効に適
用することができ、ひいては原子炉の安全性向上等に大
きく寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す全体構成図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1の検査ヘッド部分を拡大して示す断面図。
【図4】図3の側面図で、一部を断面とした図。
【図5】図3の平面図で、一部を断面とした図。
【図6】図1の取扱い部を拡大して示す断面図。
【図7】図6の平面図で、一部を断面とした図。
【図8】図1の位置決めプレートを拡大して示す外形
図。
【図9】図8の側面図。
【図10】図9に示す位置決めプレートに第1ロッドを
係止した状態を示す拡大図。
【図11】前記実施形態の作用説明図。
【図12】前記実施形態の作用説明図。
【図13】前記実施形態の作用説明図。
【図14】本発明の第2実施形態を示す図。
【図15】本発明の第3実施形態を示す図。
【図16】図15の側面図。
【図17】図15の平面図。
【図18】本発明の第4実施形態を示す図。
【図19】図18の側面図。
【図20】図18の平面図。
【図21】本発明の第5実施形態を示す図。
【図22】本発明の第6実施形態を示す断面図。
【図23】図22の平面図。
【図24】本発明の第7実施形態を示す図。
【図25】図24の要部拡大図。
【図26】ジェットポンプおよびその周辺構成を示す
図。
【符号の説明】
1 原子炉圧力容器 1a 炉壁 2 炉心シュラウド 2a 上部胴 3 ジェットポンプ 3a サーマルスリーブ 3b エルボ 3c ライザ管 3d ジェットポンプノズル 3e スロート 3f ディフューザ 3g ライザブレース 3h ブラケット 3i トランジションピース 3j 配管(RPVノズル) 3k 開口部 4 溶接部 11 エルボ溶接部検査装置 12 第1ロッド 13 第2ロッド 14 検査ヘッド 15 ガイドローラ 16 対物レンズ 17 光伝送路 18 テレビカメラ(CCDカメラ) 19 取扱い部 20 基端側位置決め手段 21 先端側位置決め手段 22 位置決めプレート 23 係止機構 24 溝孔 25 係止板 26 係止孔 27 圧接子 28 回動レバー 29 係止鍔 30 係止ピン 31 スプリング 32 チェーン 33 位置決め脚 34 位置決め脚固定機構 35 支軸 36 ローラ 37 受け部 38 ストッパ 39 ストッパ操作機構 40 ブラケット 41 操作ノブ 42 固定ねじ 43 スライダ 44 スライドカバー 45 締結冠 46 内筒 47 外筒 48 支持筒 49 ヘッド本体 50 第2ロッド伸縮機構 51 検査ヘッド回転機構 52,53 操作部 54,55 動力伝達部 56,57 動作部 58 回転ノブ 59 支持体 58a 軸 60 ギア機構 60a 出力軸 61 回転軸 62 電動式モータ 63 支持体 64 ギア機構 65 回転軸 66,67 第2のギア機構 68 ハウジング 68a 底壁 69 ねじ軸 70 中空軸 71,72 傘歯車 73 内側軸 74 外側軸 75 平歯車 76 平歯車 77 スリット 78 ピン 79,80 傘歯車 81 照明具 82,83 プリズム 83a,83b プリズム 84 リレーレンズ 85 補正レンズ 86 筒状ケース 87 スライダ 88 ピン 89 連結具 90 焦点モータ 91 溶接部 92 スプレイノズル 93 フレキシブルチューブ 94 給液ユニット 95 タンク 96 バルブ 97 吸引用ホース 98 吸引ポンプ 99 渦流探傷試験用センサ(ECTセンサ) 100 エアシリンダ 101 ガイドシャフト 102 超音波センサ 103 ジンバル機構 104 導光管 105 レーザ発振器 106 関節部 107 テレビカメラ 108 焦点距離調節モータ 109 ギア機構 110 ヘッド回転モータ 111 伸縮駆動モータ 112 締付け具
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−195549(JP,A) 特開 昭50−109392(JP,A) 特開 平10−30992(JP,A) 特開 平1−132961(JP,A) 特開 平1−112141(JP,A) 実開 平6−4654(JP,U) 実開 昭55−3718(JP,U) 実開 昭61−132746(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/91 G01N 21/954 G21C 17/017

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉内構造物であるジェットポンプを
    構成する直管としてのサーマルスリーブの一端にエルボ
    を接続し、そのエルボにさらに他の管であるライザ管を
    溶接部により接続した構造物を検査対象とし、前記サー
    マルスリーブの反エルボ側の開口部から挿入して前記溶
    接部を検査するためのエルボ溶接部検査装置であって、
    前記サーマルスリーブ内に抜き差し可能に挿入し得る第
    1ロッドと、この第1ロッドの前記サーマルスリーブ内
    への挿入端部に設けられ、前記エルボの大径湾曲部内面
    に沿って前記ライザ管側へ転動できるガイドローラと、
    前記第1ロッドの同端部から前記ライザ管側に向って突
    出する伸縮可能な第2ロッドと、この第2ロッドの先端
    に回動可能に取付けられ、前記溶接部を光学的に認識で
    きる検査ヘッドと、前記第2ロッドの伸縮動作および前
    記検査ヘッドの回動をそれぞれ行わせる駆動機構とを備
    えたことを特徴とするエルボ溶接部検査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエルボ溶接部検査装置に
    おいて、検査ヘッドは対物レンズを有するとともに、第
    1ロッドおよび第2ロッドは中空管状でそれらの内部に
    光伝送路を有し、かつ前記第1ロッドは非挿入端部に前
    記光伝送路を介して送られた被検査部からの光を結像す
    るテレビカメラを有し、前記光伝送路には前記第2ロッ
    ドの伸縮に伴う光伝送距離の変動による焦点ずれを補正
    するための光学的補正機構を設けたことを特徴とするエ
    ルボ溶接部検査装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のエルボ溶接部検
    査装置において、検査ヘッドによる視軸レベル位置にス
    プレイノズルを設けるとともに、このスプレイノズルに
    各種試験剤を供給するフレキシブルチューブを設け、こ
    のチューブを介して供給する試験剤を前記スプレイノズ
    ルから被検査部に噴出することにより、前記被検査部の
    浸透探傷試験による微細な欠陥の検出を可能としたこと
    を特徴とするエルボ溶接部検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかに記載の
    エルボ溶接部検査装置において、第1ロッドの非挿入端
    部に、テレビカメラに代え、光ファイバまたは導光管を
    介してレーザ発振器を接続し、被検査部にレーザ光を照
    射することにより、前記被検査面に付着している異物等
    の除去、表面応力の圧縮側改質、欠陥の溶融除去を可能
    としたことを特徴とするエルボ溶接部検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかに記載の
    エルボ溶接部検査装置において、第1ロッドと第2ロッ
    ドとを関節部により回動可能に連結し、かつ前記関節部
    に前記各ロッドの回動角度に対応して光伝送を可能とす
    る光学要素を設けたことを特徴とするエルボ溶接部検査
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれかに記載の
    エルボ溶接部検査装置を使用して、原子炉内構造物であ
    るジェットポンプのライザ管とエルボとの溶接部を検査
    するエルボ溶接部検査方法であって、原子炉圧力容器の
    外部に突出している前記ジェットポンプのRPVノズル
    を切断した後、前記原子炉圧力容器の炉壁外方から前記
    RPVノズルの切断による開口を介して前記ジェットポ
    ンプのサーマルスリーブに前記装置を導入して前記溶接
    部の検査を行うことを特徴とするエルボ溶接部検査方
    法。
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