JP3256650B2 - 車両用静止形補助電源装置 - Google Patents
車両用静止形補助電源装置Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の照明や空
調装置などに電力を供給する車両用静止形補助電源装置
に関するものである。
調装置などに電力を供給する車両用静止形補助電源装置
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図４は、例えば電氣車研究會刊行の「電
氣車の科学」１９９４年４月号に記載された従来の車両
用静止形補助電源装置の基本構成を示す回路図である。
図において、１はインバータ、２と３はインバータ１の
入力側に接続したフィルタリアクトルおよびフィルタコ
ンデンサ、４はインバータ１の出力側絶縁変圧器、５と
６はインバータ１出力側の電圧センサおよび電流セン
サ、７は基準電圧生成回路、８は基準電流生成回路、９
は制御回路、１０は電源、１１は負荷である。電源１０
は電車線の架線による直流電源を意味している。
氣車の科学」１９９４年４月号に記載された従来の車両
用静止形補助電源装置の基本構成を示す回路図である。
図において、１はインバータ、２と３はインバータ１の
入力側に接続したフィルタリアクトルおよびフィルタコ
ンデンサ、４はインバータ１の出力側絶縁変圧器、５と
６はインバータ１出力側の電圧センサおよび電流セン
サ、７は基準電圧生成回路、８は基準電流生成回路、９
は制御回路、１０は電源、１１は負荷である。電源１０
は電車線の架線による直流電源を意味している。
【０００３】次に動作について説明する。インバータ１
は、電源１０が供給する直流電力を交流電力に変換し、
絶縁変圧器４を介して負荷１１へ供給する。フィルタリ
アクトル２およびフィルタコンデンサ３とで構成するＬ
Ｃフィルタ（いわゆる、チョーク入力形ＬＣフィルタを
構成している）によってインバータ１を構成するスイッ
チング素子の動作にともなって生じる高調波成分を吸収
する。制御回路９は電圧センサ６が検出する変圧器４の
２次側電圧と、基準電圧生成回路７からの基準電圧との
偏差が零になるように、インバータ１の出力電圧を制御
する。また、基準電流生成回路８より出力される電流基
準により、出力電流が増大して所定の過負荷状態に達す
ると出力電圧に垂下特性をもたせ、一定の出力電流にな
るよう、電流リミッタ機能を動作させて電流制御を行
う。
は、電源１０が供給する直流電力を交流電力に変換し、
絶縁変圧器４を介して負荷１１へ供給する。フィルタリ
アクトル２およびフィルタコンデンサ３とで構成するＬ
Ｃフィルタ（いわゆる、チョーク入力形ＬＣフィルタを
構成している）によってインバータ１を構成するスイッ
チング素子の動作にともなって生じる高調波成分を吸収
する。制御回路９は電圧センサ６が検出する変圧器４の
２次側電圧と、基準電圧生成回路７からの基準電圧との
偏差が零になるように、インバータ１の出力電圧を制御
する。また、基準電流生成回路８より出力される電流基
準により、出力電流が増大して所定の過負荷状態に達す
ると出力電圧に垂下特性をもたせ、一定の出力電流にな
るよう、電流リミッタ機能を動作させて電流制御を行
う。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両用静止形補
助電源装置は以上のように構成されているが、電源電圧
の低下や出力電流の増大などが原因で、フィルタリアク
トル２とフィルタコンデンサ３のインピーダンスで決ま
るＬＣフィルタの固有周波数で共振し、入力電流が上記
固有周波数で動揺する場合があるという問題があった。
より具体的に説明すると、車両用静止形補助電源装置で
はその出力が一定電圧あるいは一定電流になるように制
御するため、入力側の電圧が変動する状態で出力電流が
急激に増大あるいは減少すると入力側の電圧変動を助長
することになり、ＬＣフィルタがその固有周波数で共振
を引き起こし、振動が継続することになる。この発明は
上記のような不都合を解消するためになされたものであ
り、ＬＣフィルタの共振を防止し、ＬＣフィルタの共振
を原因とする入力電圧および入力電流の動揺を抑制しよ
うとするものである。
助電源装置は以上のように構成されているが、電源電圧
の低下や出力電流の増大などが原因で、フィルタリアク
トル２とフィルタコンデンサ３のインピーダンスで決ま
るＬＣフィルタの固有周波数で共振し、入力電流が上記
固有周波数で動揺する場合があるという問題があった。
より具体的に説明すると、車両用静止形補助電源装置で
はその出力が一定電圧あるいは一定電流になるように制
御するため、入力側の電圧が変動する状態で出力電流が
急激に増大あるいは減少すると入力側の電圧変動を助長
することになり、ＬＣフィルタがその固有周波数で共振
を引き起こし、振動が継続することになる。この発明は
上記のような不都合を解消するためになされたものであ
り、ＬＣフィルタの共振を防止し、ＬＣフィルタの共振
を原因とする入力電圧および入力電流の動揺を抑制しよ
うとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】チョーク入力形ＬＣフィ
ルタを構成するフィルタコンデンサの端子電圧を電圧セ
ンサによって検出して、高域フィルタにより電圧センサ
の検出信号から振動成分を抽出しインバータの出力電圧
の基準となる基準電圧に加算し、インバータを制御す
る。
ルタを構成するフィルタコンデンサの端子電圧を電圧セ
ンサによって検出して、高域フィルタにより電圧センサ
の検出信号から振動成分を抽出しインバータの出力電圧
の基準となる基準電圧に加算し、インバータを制御す
る。
【０００６】
【発明の実施の形態】実施形態１． 以下、この発明の第１の実施形態による車両用静止形補
助電源装置を図を用いて説明する。図１は、この発明の
第１の実施形態による車両用静止形補助電源装置を示し
ている。図中、先に説明した従来の車両用静止形補助電
源装置を示す図４と同一あるいは相当する部分には同じ
符号を付し、機能や動作についての重複する説明は省略
する。図において、１２はフィルタコンデンサ３の端子
電圧を検出する電圧センサ、１３は電圧センサ１２の検
出出力から振動成分のみを抽出する高域フィルタ、１４
は基準電圧生成回路７からの基準電圧信号に高域フィル
タ１４の出力を加算する加算器である。
助電源装置を図を用いて説明する。図１は、この発明の
第１の実施形態による車両用静止形補助電源装置を示し
ている。図中、先に説明した従来の車両用静止形補助電
源装置を示す図４と同一あるいは相当する部分には同じ
符号を付し、機能や動作についての重複する説明は省略
する。図において、１２はフィルタコンデンサ３の端子
電圧を検出する電圧センサ、１３は電圧センサ１２の検
出出力から振動成分のみを抽出する高域フィルタ、１４
は基準電圧生成回路７からの基準電圧信号に高域フィル
タ１４の出力を加算する加算器である。
【０００７】次に動作について説明する。電圧センサ１
２で検出するフィルタコンデンサ３の印加電圧から、高
域フィルタ１３で振動成分を抽出し、基準電圧生成回路
７からの基準電圧信号に加算する結果、インバータ１の
出力電圧が、フィルタコンデンサ３の端子電圧の変動に
同調して変動する。このため、フィルタコンデンサ３の
電圧の動揺が抑制されることになり、その結果ＬＣフィ
ルタの共振が防止できる。もちろん、電流リミッタ機能
が作動する条件下においても上記の動作は有効に作用す
る。インバータ１の出力電圧変動は比較的短期間に収束
するため、照明装置や他の車両内負荷に悪影響をおよぼ
すことはない。
２で検出するフィルタコンデンサ３の印加電圧から、高
域フィルタ１３で振動成分を抽出し、基準電圧生成回路
７からの基準電圧信号に加算する結果、インバータ１の
出力電圧が、フィルタコンデンサ３の端子電圧の変動に
同調して変動する。このため、フィルタコンデンサ３の
電圧の動揺が抑制されることになり、その結果ＬＣフィ
ルタの共振が防止できる。もちろん、電流リミッタ機能
が作動する条件下においても上記の動作は有効に作用す
る。インバータ１の出力電圧変動は比較的短期間に収束
するため、照明装置や他の車両内負荷に悪影響をおよぼ
すことはない。
【０００８】なお、フィルタコンデンサの端子電圧を検
出する電圧センサ１２の検出出力から振動成分を抽出す
る手段として高域フィルタ１３を用いる場合について説
明したが、図２に示すように、減算器１５と低域フィル
タ１６を用いて、電圧センサ１２の検出出力から低域フ
ィルタ１６で抽出する電圧センサ１２の検出出力中の低
周波成分を減算し、高域フィルタ１３によって得るのと
同様の振動成分を得るようにしてもよい。この場合は減
算器１５を必要とするが、一般に高域フィルタより低域
フィルタの方が製作が容易であるという利点がある。
出する電圧センサ１２の検出出力から振動成分を抽出す
る手段として高域フィルタ１３を用いる場合について説
明したが、図２に示すように、減算器１５と低域フィル
タ１６を用いて、電圧センサ１２の検出出力から低域フ
ィルタ１６で抽出する電圧センサ１２の検出出力中の低
周波成分を減算し、高域フィルタ１３によって得るのと
同様の振動成分を得るようにしてもよい。この場合は減
算器１５を必要とするが、一般に高域フィルタより低域
フィルタの方が製作が容易であるという利点がある。
【０００９】なお、図１では、電圧センサ１２の出力を
そのまま加算器１４へ入力しているが、図３に示すよう
に、電圧センサ１２の出力をリミッタ要素１７によって
制限して制御回路９に与えることによって、過大な入力
電圧の変動に対し、インバータ１の出力変動を抑えるこ
とができ、より出力安定性を高めることができる。もち
ろん、図２の場合にも、リミッタ要素１７を設けること
により、同様の効果を得ることができる。
そのまま加算器１４へ入力しているが、図３に示すよう
に、電圧センサ１２の出力をリミッタ要素１７によって
制限して制御回路９に与えることによって、過大な入力
電圧の変動に対し、インバータ１の出力変動を抑えるこ
とができ、より出力安定性を高めることができる。もち
ろん、図２の場合にも、リミッタ要素１７を設けること
により、同様の効果を得ることができる。
【００１０】この発明における車両用静止形補助電源装
置は、入力フィルタでの共振をなくし、入力フィルタで
の共振を原因とする入力電流および入力電圧の変動を抑
制するので、インバータ出力をより安定なものにする。
さらにはフィルタリアクトルの騒音低減、フィルタコン
デンサの温度上昇低減という効果もある。
置は、入力フィルタでの共振をなくし、入力フィルタで
の共振を原因とする入力電流および入力電圧の変動を抑
制するので、インバータ出力をより安定なものにする。
さらにはフィルタリアクトルの騒音低減、フィルタコン
デンサの温度上昇低減という効果もある。
【図１】 この発明による車両用静止形補助電源装置の
基本構成を示す回路図である。
基本構成を示す回路図である。
【図２】 図１の変形例を示す回路図である。
【図３】 図１の他の変形例を示す回路図である。
【図４】 従来の車両用静止形補助電源装置における基
本構成を示す回路図である。
本構成を示す回路図である。
１ インバータ ２ フィルタリアクトル ３
フィルタコンデンサ ４ 絶縁変圧器 ５ 出力側電圧センサ ６
出力側電流センサ ７ 基準電圧生成回路 ８ 基準電流生成回路 ９
制御回路 １０ 直流電源 １１ 負荷 １２
電圧センサ １３ 高域フィルタ １４ 加算器 １５
減算器 １６ 低域フィルタ １７ リミッタ要素
フィルタコンデンサ ４ 絶縁変圧器 ５ 出力側電圧センサ ６
出力側電流センサ ７ 基準電圧生成回路 ８ 基準電流生成回路 ９
制御回路 １０ 直流電源 １１ 負荷 １２
電圧センサ １３ 高域フィルタ １４ 加算器 １５
減算器 １６ 低域フィルタ １７ リミッタ要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H02M 7/48 H02P 7/63
Claims (2)
- 【請求項１】 その入力をチョーク入力形ＬＣフィルタ
を介して直流電源に接続し、その出力を車両内負荷に供
給するインバータと、該インバータの出力電圧および出
力電流に基づいて、前記インバータの出力電圧および出
力電流を制御する制御回路とを有する車両用静止形補助
電源装置において、 前記チョーク入力形ＬＣフィルタを構成するフィルタコ
ンデンサの端子電圧を検出する電圧センサと、該電圧セ
ンサの出力信号から振動成分を抽出する高域フィルタ
と、該高域フィルタの出力信号を前記インバータの出力
電圧の基準となる基準電圧に加算する加算器を備え、前
記直流電源の電圧変動、前記車両内負荷の負荷変動を含
む変動によって生じる前記ＬＣフィルタの共振を制御す
るようにしたことを特徴とする車両用静止形補助電源装
置。 - 【請求項２】 前記高域フィルタの出力信号をリミッタ
要素を介して前記インバータの出力電圧の基準となる基
準電圧に加算するようにしたことを特徴とする請求項１
に記載の車両用静止形補助電源装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29834595A JP3256650B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 車両用静止形補助電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29834595A JP3256650B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 車両用静止形補助電源装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09140150A JPH09140150A (ja) | 1997-05-27 |
| JP3256650B2 true JP3256650B2 (ja) | 2002-02-12 |
Family
ID=17858479
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29834595A Expired - Lifetime JP3256650B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 車両用静止形補助電源装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3256650B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012228132A (ja) * | 2011-04-22 | 2012-11-15 | Fuji Electric Co Ltd | 電力変換装置 |
| WO2016051567A1 (ja) * | 2014-10-02 | 2016-04-07 | 三菱電機株式会社 | チョッパ回路制御装置 |
-
1995
- 1995-11-16 JP JP29834595A patent/JP3256650B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09140150A (ja) | 1997-05-27 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20011113 |
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