JP3256090B2 - レーザ加熱ツール、レーザ加熱装置および方法 - Google Patents

レーザ加熱ツール、レーザ加熱装置および方法

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JP3256090B2
JP3256090B2 JP18941194A JP18941194A JP3256090B2 JP 3256090 B2 JP3256090 B2 JP 3256090B2 JP 18941194 A JP18941194 A JP 18941194A JP 18941194 A JP18941194 A JP 18941194A JP 3256090 B2 JP3256090 B2 JP 3256090B2
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laser
semiconductor laser
light
heating
laser heating
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光を用いて非接触に加熱
を行い半田付けやこれの修正等を行うための、レーザ
ツールとレーザ加熱装置および方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光を用いた非接触な加熱方法は図16に
示すものが実用されている。このものは、ランプ光源a
からの光を凹面鏡である反射笠bにより一点cに集光
し、この光が集光される一点cで半田付け部等の被加熱
部に光を照射することにより、半田付け部の半田を溶融
させて半田付けやこれの修正等を行っている。
【0003】このような加熱方法では、微細な部分でも
これに光を集中させて照射し、まわりに影響なく非接触
に局部加熱することができ、今日の電子回路基板のよう
な高密度化し微細化している電子回路の半田付けに好適
である。
【0004】一方、YAGレーザ等を利用した半田付け
や孔明けの技術、あるいは切断加工技術も開発されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光の照射に
よって加熱し、半田付けやこれの修正等を行うには、比
較的大きな光強度が必要である。これを満足するのにラ
ンプ光源aとしてはハロゲンやキセノンを利用したラン
プを用いている。しかし、このようなランプ光源aは寿
命が短く、例えば数百時間で交換する必要がある。また
これらのランプは電力を光に変換する光変換効率が10
%程度と低く、大きな駆動電力が必要であるし、光変換
効率が低い分だけランプ光源aの発熱量が大きく強力な
冷却装置とまわりへの熱影響の防止とが必要であるの
で、装置全体が大型化し、被加熱部が微細な電子回路基
板には向かない上、装置コストおよびランニングコスト
の高いものとなってしまう。
【0006】YAGレーザの場合、光が集中して出射し
直進性のあるレーザ光が得られるので、集光効率は高
い。しかし、電力を光エネルギーに変換する効率が2、
3%と極端に低いので、さらに大きな駆動電力が必要な
ため、装置が大型化し、装置コストおよびランニングコ
ストの高いものとなる。しかも、ランプの寿命は短いの
で、頻繁に加熱作業を行うような電子回路基板の大量生
産等にはあまり使われていない。
【0007】一方、半導体レーザを利用することも考え
られるが、半導体レーザのレーザ光の出力強度はまだ十
分でないし、半導体レーザからのレーザ光を光ファイバ
により導いて照射する一般の方式では半導体レーザから
のレーザ光は光ファイバによるロスが大きいと云ったこ
とのために、必要十分な光強度が得られない。
【0008】本発明は、上記従来のような問題点を解消
することを課題とし、電力の光強度への変換効率、およ
び集光効率が高く、静電気や熱影響のない電子部品の半
田付けやこれの修正等に適した、小型かつ長寿命で、装
置コストおよびランニングコストの安価なレーザ加熱
ールとレーザ加熱装置および方法を提供することを主た
る目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明のレーザ加熱ツールは、複数個の半
導体レーザを直線状に配列した半導体レーザアレイと、
この半導体レーザアレイから出射したレーザ光を帯状光
として出射させる第1のシリンドリカルレンズとを有す
ることを第1の特徴とするものである。
【0010】第1の特徴において、さらに、第1のシリ
ンドリカルレンズから出射した帯状の平行光を幅方向に
集光させる第2のシリンドリカルレンズを有することを
第2の特徴とするものである。 また、第1の特徴におい
て、第2の特徴とは別に、あるいはさらに、半導体レー
ザアレイが複数列配置されていることを第3の特徴とす
るものであるまた、第1の特徴において、第2の特徴
とは別に、あるいはさらに、照射光軸面から外れて配置
された半導体レーザアレイは、この半導体レーザアレイ
の出射側が照射光軸面方向に傾斜していることを第4の
特徴とするものである。
【0011】前記第1〜第4の特徴のいずれか1つにお
いて、さらに、半導体レーザアレイの半導体レーザを配
列した長手方向に放熱体を設けたことを第5の特徴とす
るものである。
【0012】 第5の特徴において、さらに、 放熱体の
部に冷却路を設け、この冷却路に送風する冷却送風手段
を設けたことを第6の特徴とするものである。
【0013】第6の特徴において、さらに、冷却路が貫
通孔であることを第7の特徴とするものである。
【0014】第6、第7の特徴のいずれか1つにおい
て、さらに、集光照射部を加熱する送風手段を有する
ことを第8の特徴とするものである。
【0015】 第8の特徴において、さらに、 送風手段
は、冷却送風手段による放熱体からの排気を導くもので
あることを第9の特徴とするものである。
【0016】第9の特徴において、さらに、送風手段
は、放熱体からの排気を加熱する加熱手段を有すること
を第10の特徴とするものである。
【0017】第5〜第10の特徴のいずれか1つにおい
て、さらに、放熱体の周囲に設けたツールカバーと、こ
のツールカバーと前記放熱体との間に絶縁層を設けたこ
とを第11の特徴とするものである。
【0018】第1の特徴において、さらに、帯状光を平
行な2つの帯状光として出射させる回折格子を有するこ
とを第12の特徴とするものである。
【0019】上記のような目的を達成するために、本発
明のレーザ加熱装置は、前記第1〜第12のいずれか1
つのレーザ加熱ツールと、レーザ光の集光照射部の温度
を検出するセンサと、このセンサからの出力に応じて半
導体レーザの駆動電流を制御するフィードバック制御手
段とを有することを第1の特徴とするものである。
【0020】この第1の特徴において、さらに、予め設
定した温度プロファイルを記憶する記憶手段と、この温
度プロファイルに応じて半導体レーザを駆動制御する制
御手段を有することを第2の特徴とするものである。
【0021】上記のような目的を達成するために、本発
明のレーザ加熱方法は、複数の半導体レーザを直線状に
配列した半導体レーザアレイから出射したレーザ光をシ
リンドリカルレンズにより帯状の平行光として出射させ
ることを第1の特徴とするものである。
【0022】この第1の特徴において、さらに、帯状の
平行光を幅方向に集光させることを第2の特徴とするも
のである。
【0023】これら第1、第2の特徴のいずれか1つに
おいて、さらに、半導体レーザアレイを冷却することを
第3の特徴とするものである。
【0024】この第3の特徴において、さらに、半導体
レーザアレイを冷却した排気を加熱して集光照射部に送
風することを第5の特徴とするものである。
【0025】
【作用】本発明のレーザ加熱ツール、レーザ加熱装置お
よび方法は、加熱に必要な発光容量分を、通常用いられ
る半導体レーザにても、それを複数用いることにより、
半導体レーザが電力の光強度への変換率が高い特徴、お
よびレーザ光は半導体レーザから一方向に出射される直
進性のあるもので集光性がよく照射効率が高い特徴を活
かして得られる上に、直線状に配列された半導体レーザ
から出射される各レーザ光を少なくとも1つの帯状光に
集光させて、必要なら、この帯状の平行光をさらに幅方
向にも集光させて、必要な集光形状にて被加熱部に照射
することができ、ランプ光源や光ファイバを用いる場合
に比し高い熱交換効率で前記必要な発光量分を利用でき
るようにするので、被加熱部を十分に局部加熱して光を
用いた非接触な加熱を満足しながら、半導体レーザを駆
動する必要電力、および半導体レーザに必要な光容量を
小さく抑えて熱の発生を少なくし、これらに弱い電子部
品の光加熱にも問題なく適用でき、小型で寿命が長く、
装置コストおよびランニングコストも低減する。
【0026】特に、レーザ加熱ツールでは、各半導体レ
ーザにより光強度補償を行うのに、各レーザ光を1つの
帯状光に集光させるのに共用した1つの第1のシリンド
リカルレンズはもとより、この帯状の平行光をさらに幅
方向に集光させる1つの第2のシリンドリカルレンズを
含め、集光光学系を扁平なかさ低い配列として全体をコ
ンパクトなものとして前記方法の発明を実現することが
できる。同時に、各半導体レーザの露出面積が大きくな
る配列状態となることによって、まわりへの放熱が図り
やすく熱影響のさらに少ないものとすることができる。
また、レーザ加熱装置では、フィードバック制御手段
が、半導体レーザを、集光照射部から実際に検出される
センサからの温度情報に基づいて駆動制御することによ
り、光照射によるどのような自動加熱をも、環境温度の
影響による温度のばらつきなく正確に達成することがで
きる。
【0027】レーザ加熱装置において、半導体レーザか
ら出射するレーザ光について予め設定し記憶した温度プ
ロファイルに応じて半導体レーザを駆動制御すると、加
熱に必要な温度プロファイルを予め設定してこれを記憶
しておくだけで、設定通りの加熱状態を得るように半導
体レーザを時間経過とともに駆動するのに、どのような
条件での加熱をも正確に繰り返し自動的に達成すること
ができる。
【0028】
【0029】また、半導体を駆動するとき、半導体レー
ザに接した放熱体にてまわりへの放熱を図る構成では、
半導体レーザの必要な光容量に比し発熱量が小さいこと
と相まって、装置を大型化せずに十分に冷却しまわりへ
の熱影響を防止することができる。
【0030】
【0031】また、半導体レーザのまわりにこれと接す
るように位置して内部に冷却路が設けられた放熱体と、
この放熱体の冷却路に冷却空気を送風する冷却送風手段
とを備えた構成では、半導体レーザが駆動されることに
より発熱しても、これを放熱体に直接伝導するととも
に、放熱体に設けられた放熱孔とこれに冷却送風手段に
よって送風する冷却空気とによって放熱体に伝導された
半導体レーザからの熱を放熱体から強制的に奪い去るの
で、半導体レーザからの熱を効率よくかつ迅速に放熱さ
せることができ、まわりへの熱影響を防止することがで
きる。
【0032】レーザ光の集光照射部に送風する送風手段
を備えた構成では、集光照射し加熱している被加熱部か
ら発生する煙等を排除するので、被加熱部に煙の粒子が
付着するのを防止し、かつ被加熱部を外部観察しやすく
することができる。
【0033】送風手段が、冷却送風手段による放熱体か
らの排気を導く構成では、この送風のためのダクトだけ
があればよいので、この送風のためのファン等が必要に
なって構造が複雑化するようなことを防止することがで
き、放熱体からの廃熱を集光照射部での光加熱を補助す
ることもできる。
【0034】集光照射部に導く冷却送風手段による放熱
体からの排気を加熱する加熱手段を有する構成では、放
熱体からの排気を加熱してさらに昇温させてから、集光
照射部に送風することになるので、前記光加熱の送風に
よる補助機能を高めることができる。
【0035】
【0036】
【0037】また、半導体レーザアレイが、複数列配置
されている、前記平でかさ低い半導体レーザ配列の
利点を損なわずに、使用する半導体レーザ数を配列数分
だけ確実に増大することができる。
【0038】射光軸面から外れて配置され半導体レ
ーザアレイが、この半導体レーザアレイの出射側が照射
光軸面方向に傾斜していると、半導体レーザアイレイか
ら出射するレーザ光が集光光学系の光軸面に沿い、また
はその近傍に入射させられて、複数列の半導体レーザ
レイから出射するレーザ光のそれぞれを光軸面に沿って
重ね、あるいは隣接するように入射させることができ
ので、1つの集光光学系を用した一点への集光を効率
よく達成ることができる。
【0039】さらに、直線状に並べられた半導体レーザ
のまわりに密接し内部に冷却孔が設けられた放熱体と、
この放熱体の冷却孔に送風する送風手段とを備えた構成
では、前記半導体レーザの露出面積の大きさを利用し
て、半導体レーザの熱を放熱体に効率よく伝導すること
ができ、放熱体の冷却孔に冷却送風手段からの冷却空気
を送風して、放熱体の放熱効率を高めることと相まっ
て、半導体レーザの発熱によるまわりへの熱影響をさら
に確実に防止することができる。
【0040】また、ツールカバーと放熱体との間に絶縁
層が設けられた構成では、ツールカバーの内側の絶縁層
によって放熱体をまわりから絶縁することができるの
で、これを放熱に有利な熱伝導性のよい金属部材とし
て、半導体レーザの放熱性能を向上しながら、静電気が
まわりに影響するのも十分に防止することができる。
【0041】帯状光を平行な2つの帯状光として出射さ
せる回折格子を有していると、パッケージ型の多ピン電
子部品の相対向する2辺に直線状に並各半田付け部
を、同時に均一に加熱処理することができ
【0042】
【0043】
【実施例】本発明のレーザ加熱方法およびその装置とこ
れらに用いられるレーザ加熱ツールにつき、以下幾つか
の実施例を示しながら具体的に説明する。
【0044】図1〜図4は本発明の第1の実施例として
のレーザ加熱装置を示している。本実施例のレーザ加熱
装置は、図1を参照して、加熱に必要な発光容量分の半
導体レーザ1を用いてこれを駆動しながら、半導体レー
ザ1から出射されるレーザ光Lを集光光学系2に直接透
過させて必要な形状に集光することにより被加熱部Aを
集光照射し、この被加熱部Aを加熱するのに用いるもの
である。
【0045】このような加熱方法によると、加熱に必要
な発光容量分の半導体レーザ1を用いて、半導体レーザ
1の必要な発光容量分を、半導体レーザ1が電力の光強
度への変換率が高い特徴、およびレーザ光Lは半導体レ
ーザ1から一方向に出射される直進性のあるもので集光
性がよく照射効率が高い特徴を活かした上に、半導体レ
ーザ1から出射されるレーザ光Lを直接透過させて必要
な形状に集光して被加熱部Aを照射することにより、ラ
ンプ光源や光ファイバを用いる場合に比し高い熱変換効
率で前記必要な発光容量分を利用するので、微小な被加
熱部を十分に局部加熱して光を用いた非接触な加熱を満
足に達成しながら、半導体レーザ1を駆動する必要電
力、および半導体レーザ1に必要な光容量を小さく抑え
て静電気や熱の発生を少なくし、これらに弱い電子部品
の光加熱にも問題なく適用でき、小型で寿命が長く、装
置コストおよびランニングコストも低減する。
【0046】そして加熱コントロールによる粘度制御や
ガラスを通しての化学合成等、また半導体レーザにより
YAGロッド端面励起光源としても利用できる。
【0047】本実施例のレーザ加熱装置の具体的な構成
は、図1、図2に示すように、必要な発光容量を得るた
めの複数の半導体レーザ1、およびこれら半導体レーザ
1から出射される各レーザ光Lを一点に集光する1つの
集光光学系2を持ったレーザ加熱ツール3と、前記半導
体レーザ1に電源6を接続して駆動する駆動回路4を備
え、この駆動回路4は電源6から半導体レーザ1に供給
する駆動電流を制限する電流制限回路5を備えている。
【0048】これにより、各半導体レーザ1を駆動回路
4により駆動するのに、この駆動回路4による電源6か
らの駆動電流を電流制限回路5により制限することによ
り、過度な電流で駆動する操作や制御で半導体レーザ1
が破壊するのを防止することができる。
【0049】半導体レーザ1の特性は、図5の(a)に
示すようにある規定の電流IL を越えると破壊する。そ
こで、本実施例の電流制限回路5としては、図3に示す
ようにトランジスタ11のベース電圧を分割抵抗12と
電圧安定化のためのツェナーダイオード13とで電流制
限するようにしている。また、半導体レーザ1は図5の
(b)に示すように、一定の電圧Vl を越えても、電流
が規定値を越えることになり破壊するので、本実施例の
電流制限回路5としては、図4に示すような、高速のダ
イオード14を電圧制限をかけることにより保護してい
る。なお、ダイオード14の代わりに図4に仮想線で示
す高速のツェナーダイオード15を用いて電圧制限をか
けることもできる。
【0050】複数の半導体レーザ1は、支持部材16に
図1に示すようにレーザ光Lの出射方向に直角な向きで
直線状に配列し保持した半導体レーザアレイ17とさ
れ、電極17aとともに、組付けおよび駆動上1つのも
のとして取り扱えるものとなっている。
【0051】集光光学系2は、半導体レーザアレイ17
の各半導体レーザ1から一列に並んで出射される各レー
ザ光Lを、第1のシリンドリカルレンズ18により帯状
の平行光とし、第1のシリンドリカルレンズ18をへた
平行な帯状光は、第2のシリンドリカルレンズ19によ
って帯状光を幅方向に集光し、これによってレーザ光L
を一点に集光させて被加熱部Aをスポット照射できるよ
うにしている。
【0052】これにより、出射方向と直角な向きに直線
状に並べられた複数の半導体レーザ1から出射するレー
ザ光Lを、集光光学系2によって一点に集光させるの
で、複数の半導体レーザ1により光強度補償を行うの
に、半導体レーザ1および集光光学系2を偏平なかさ低
い配列として全体をコンパクトなものとすることができ
るし、各半導体レーザ1の露出面積が大きくなる配列で
あることによって、まわりへの放熱を図りやすく熱影響
のさらに少ないものとすることができる。しかも、レー
ザ光Lを一点へに集光した照射により局部加熱効率をさ
らに向上することができるし、被加熱部Aが微小な場合
に適する。しかも前記集光光学系2による必要な集光
が、入出射面が円筒面である単純な形状のシリンドリカ
ルレンズ2つを用いるだけで達成することができ、構造
の簡単なものとなる。
【0053】なお、第1、第2の各シリンドリカルレン
ズ18、19のいずれも、入出射面の双方が円筒面であ
ってもよいし、片方だけが円筒面で他方を平面にするこ
ともでき、これらの取り合わせは必要に応じ自由に設計
することができる。
【0054】図6、図7は本発明の第2の実施例として
のレーザ加熱装置を示している。本実施例のーレーザ加
熱装置は、主として、集光性を高めた点と、レーザ加熱
ツール3に冷却構造を持たせた点で異なっている。
【0055】これら異なった点について説明すると、集
光光学系2は、第1の実施例における2つのシリンドリ
カルレンズ18、19に加え、第2のシリンドリカルレ
ンズ19を出たレーザ光Lを凸レンズ20を使い使用す
るだけで、さらに小さく集光させて、レンズ構造を特に
複雑にすることなく集光性能を向上し、より小さな照射
スポットBにて被加熱部Aを照射することができ、さら
に微細な部分の加熱をさらに熱効率よく達成できるよう
にしてある。なお、第1のシリンドリカルレンズ18は
円柱状のものを用いており、加工が容易となる利点があ
る。
【0056】また、半導体レーザアレイ17のまわりに
これに密着する放熱体21を設けている。放熱体21は
アルミニウム製で円柱状をなし、後半部に半径方向の切
り込み21aを後端部から形成している。この切り込み
21aに半導体アレイ17を収容し、これの表裏両面に
当てがわれている電極17aの外面に切り込み21aの
両側面21bが密接し、半導体レーザアレイ17の各半
導体レーザ1が駆動されるときに発生する熱を、放熱体
21に伝導し放熱されやすくする。
【0057】この放熱のために、放熱体21にはこれを
軸線方向に縦通する冷却路21cを多数形成する一方、
これら放熱孔21cに冷却空気を送風する冷却送風手段
としての冷却ファン22を設けてある。したがって、半
導体レーザ1が駆動されることにより発熱しても、これ
を放熱体21によく伝導するとともに、放熱体21に設
けられた冷却路21cとこれに冷却ファン22によって
送風する冷却空気とによって放熱体21に伝導された半
導体レーザ1からの熱を放熱体21から効率よく奪い去
るので、各半導体レーザ1の熱を迅速かつ十分に放熱さ
せることができる。
【0058】さらに本実施例では、放熱体21、冷却フ
ァン22、および集光光学系2を含む全体のまわりに、
ツールカバー23を施し、全体を1つのツールとして取
扱い使用しやすいストレートな外観とまとまりを与えて
いる。放熱体21と第1のシリンドリカルレンズ18と
の間の部分には四方への排気孔23aを形成し、冷却フ
ァン22はツールカバー23の一部を送風ガイドに共用
しながら、ツールカバー23の後端から外気を吸入して
これを冷却空気として冷却路21cに送り込み、前記排
気孔23aを通じツールカバー23の外まわり四方へ排
出するようにしてあり、簡単な構造で半導体レーザ1の
放熱を図ることができる。またツールカバー23と放熱
体21との間にセラミックスコーティングされた絶縁層
29を設けてあり、放熱体21が金属製であっても静電
気の外部影響を防止することができる。
【0059】なお、放熱体21の前半部には、前記後半
部の切り込み21aにまで達する横断面矩形のくり孔2
1dが形成され、切り込み21a内の半導体レーザアレ
イ13の一直線状に並んだ各半導体レーザ1から出射さ
れる帯状に並んだ各レーザ光Lにけられが生じるのを防
止している。くり孔21dはレーザ光Lのけられを防止
できればよいが、放熱体21の前半部でもできるだけ冷
却路21cを持った冷却に有利なものとするため、本実
施例ではレーザ光Lのけられを防止するのに最小限必要
なだけの大きさおよび形状にしてある。
【0060】なお、本発明者等の実験によれば、50W
の発熱をする半導体レーザアレイ13に対し、放熱体2
1は直径30mm、長さ40mm以上、冷却路21cの
直径3mm〜5mm程度で、半導体レーザアレイ13ま
わりの温度を10℃上昇程度に抑えることができ、実用
上問題のない取り扱いやすく使用しやすものでとなっ
た。また、本実施例では冷却送風手段としてレーザ加熱
ツール3に内蔵した冷却ファン22を用いたが、外部の
冷却空気送風手段から送風するようにすることもでき
る。
【0061】また、半導体レーザアレイ17の温度が一
定になるように冷却ファン22の風量を制御するように
してもよい。これにより波長ロックができ、YGAロッ
ドの端面励起光源としても使える。
【0062】また、半導体レーザアレイ17の表裏に電
極17aを設けてあるが、半導体レーザ1の放熱を図る
には放熱体21との間に電極17aがあっても熱的には
放熱体21が直接半導体レーザ1に接しているのと同じ
と見なせる。しかし、放熱体21を直接半導体レーザ1
に接するようにしてこれが電極として働くようにするこ
ともできる。
【0063】また本実施例では、放熱体21が導電性の
ものとして電極に直接接しているが、非導電性の放熱体
を用いることもでき、この場合ツールカバー23と放熱
体21の間の絶縁層29を省略することができる。
【0064】集光光学系2は、2つのシリンドリカルレ
ンズ18、19と1つの凸レンズ20とを用いたが、凸
レンズ20はこれに入射するレーザ光のスポット形状に
よっては非球面形状とすることができる。凸レンズ20
を非球面形状にする場合、これ1つによって一点への集
光を図ることもできる。また、集光光学系2は種々のレ
ンズの組み合わせ構造のものとすることもできる。
【0065】また、冷却路21cを丸孔としたが、角孔
は勿論どのような横断面形状のものとしてもよい。さら
に、冷却路21cは本実施例の場合直線状に形成した
が、これに限らず螺旋形状に形成してもよいのは勿論で
ある。
【0066】図8は本発明の第3の実施例として、前記
第1、第2の各実施例で示されたものと代替できる他の
レーザ加熱ツールを示している。
【0067】本実施例のレーザ加熱ツール3は、出射方
向と直角な向きに直線状に並べられた複数の半導体レー
ザ1を、複数列並べて設けた点を特徴としている。
【0068】これにより、直線状に並べられた複数の半
導体レーザ1が偏平でかさ低い配列の利点を持っている
のを損なうことなく、使用する半導体レーザ数を配列数
分だけ増大することができる。本実施例では上下2列に
並べてある。
【0069】特に本実施例では、照射光軸31を通り半
導体レーザ1の列方向に平行な照射光軸面から外れて配
置される上下各列の半導体レーザ1が、これらから出射
するレーザ光Lが照射光軸面上ないしはこれの近傍に沿
って入射するように先端側が照射光軸面寄りになる傾斜
した配置としてある。
【0070】これにより、各列の半導体レーザ1から出
射するレーザ光Lのそれぞれを光束厚みdを持って集光
光学系2の照射光軸面に沿って重ね、あるいは隣接する
ように入射させることができ、1つの集光光学系2を共
用して効率よく一点へ集光させることができる。本実施
例での集光光学系2は第1の実施例の場合と同様なもの
としてあるが、第2の実施例のものと同様なものとして
もよいし、レーザ光Lを所定形状の照射スポットBを得
るように集光するものであればどの様に構成されたもの
を用いてもよい。
【0071】本発明者の実験では10Wの半導体レーザ
出力に対し、0.3mm×1mmの照射スポットBが得
られた。
【0072】図9、図10は本発明の第4の実施例を示
し、前記第2の実施例のものにおいてさらに、図9に示
すように各半導体レーザ1から出射するレーザ光Lにつ
いて予め設定される温度プロファイル32を記憶してお
く記憶手段としての、図10に示すシーケンサ33と、
このシーケンサ33に記憶されたプロファイルに応じて
半導体レーザ1を駆動するように駆動回路24を制御す
る制御手段としてのマイクロコンピュータ34と、レー
ザ光Lの集光照射部の温度を検出するセンサ35とを備
え、このセンサ35からの出力に応じて半導体レーザ1
の駆動電流を前記マイクロコンピュータ34の内部機能
を利用してフィードバック制御するようにしてある。
【0073】これにより、加熱処理に必要な温度プロフ
ァイルを予め設定して、これをシーケンサ33に記憶し
ておくことにより、マイクロコンピュータ34がこの設
定通りの加熱状態を得るように半導体レーザ1を駆動す
るので、どのような条件での加熱処理をも繰り返し自動
的に達成することができる。
【0074】また、半導体レーザ1の駆動電流がマイク
ロコンピュータ34によって、集光照射部から実際に検
出されるセンサ35からの温度情報に基づいて制御され
るので、光照射によるどのような加熱処理をも自動的な
制御で正確に達成することができる。
【0075】マイクロコンピュータ34によるシーケン
サ33を用いたデータ処理の具体例は図10に示してあ
り、マイクロコンピュータ34には、例えばノートパー
ソナルコンピュータ、各種ターミナル、パームトップパ
ーソナルコンピュータ、ディスクトップパーソナルコン
ピュータ等が利用され、マウス35の操作で作られた温
度プロファイル情報32を、アナログまたはデジタル出
力できるシーケンサ33用のデータに変換され、RS2
32C等の通信回路36を介し、シーケンサ33に送ら
れる。シーケンサ33ではそのデータを記憶するととも
に、タイマデータ等として取扱い、時間経過に応じた電
流出力設定ができるように予めプログラミングされてい
る、これにより、半導体レーザアレイ17に時々刻々に
変化する電流が流れるように制御することができる。
【0076】図11は本発明の第5の実施例を示し、第
2〜第4の実施例のものが用いているレーザ加熱ツール
3と代替できるさらに他のレーザ加熱ツール3である。
【0077】本実施例のレーザ加熱ツール3は、レーザ
光Lのスポット照射部に送風する送風手段41を備えて
いる。
【0078】したがって、スポット照射し加熱している
被加熱部Aから発生する煙C等を、送風手段41からの
送風により排除するので、被加熱部Aに煙の粒子が付着
するのを防止することができるし、被加熱部Aを外観し
易くすることができ加熱処理の作業管理に便利である。
【0079】もっとも、送風をレーザ加熱ツール3の外
部から行ってもよいのは勿論である。
【0080】送風手段41は、冷却ファン22による放
熱体21からの排気を非加熱部Aに導くようにしてあ
り、この送風のためのダクト42だけがあればよいの
で、構造が特に複雑化するようなことを防止することが
できるし、前記排気は放熱体21からの熱を奪ったもの
であるので、被加熱部Aを加熱する補助とすることがで
きる。
【0081】本実施例において、放熱体21の放熱孔2
1cを液体で埋めておき、これを送風によって気化させ
るようにすると、放熱体21での放熱を促進し、半導体
アレイ13の冷却効率を向上することができる。また、
冷却路21cにヒートパイプを挿入することにより、放
熱孔21cでの放熱面積を増大し、半導体レーザアレイ
17の冷却効率を向上させることもできる。このような
改良は、前記第2実施例〜第4の実施例のものにも採用
することができる。
【0082】また、本実施例では、集光照射部に導く冷
却ファン22による放熱体21からの排気を加熱する加
熱手段43を有している。これにより、放熱体21から
の排気の温度が低くても、これを加熱して集光照射部に
送風することになるので、被加熱部Aの前記温度補償を
より有利に達成することができる。加熱手段43として
は本実施例のようにヒータを用いるのが好適である。加
熱手段43は専用のヒータ電源44によって駆動するよ
うにしてある。しかし、これに限られるものではない。
【0083】図12は本発明の第6の実施例を示し、レ
ーザ加熱ツール3を自動作業機51の作業軸52に切換
え使用される1つの工具として取付けてある。また、図
13は本発明の第7の実施例を示し、作業ロボット53
の作業アーム54に着脱して用いられるターレット工具
55の一工具として利用されるようにしてある。これら
により、レーザ加熱ツール3を種々な作業工程と組み合
わせて適宜に使用され、半田付けやこれの修正、その他
の加熱加工ができるようにしてある。
【0084】図14は本発明の第8の実施例を示し、半
導体レーザアレイ17の各半導体レーザ1から出射され
る各レーザ光Lをシリンドリカルレンズ18と集光また
は拡大特性を有するレンズ19とによってライン状に集
光させるようにしてある。
【0085】これにより、半導体レーザ1から出射され
るレーザ光Lをライン状の照射スポットB1として均一
に集光させることができ、QFP型等、パッケージ型の
多ピン電子部品Eのように、半田付け部が微小ピッチで
直線状に並んでいるような場合に、これら直線状に並ん
だ各半田付け部の全てにライン状に均一に集光したレー
ザ光Lにて同時に均一に照射し、複数の被加熱部を同時
に均一に加熱処理することができる。
【0086】特に本実施例では、ライン状の集光を、連
続したあるいは連続しない四辺をなすようにしてあり、
パッケージ型の多ピン電子部品Eの四辺に、直線状に並
んでいる多数の半田付け部を同時に均一に加熱処理でき
る。
【0087】図15は本発明の第9の実施例を示し、回
折格子61を利用して、ライン状の照射スポットB1を
形成する集光が相対向する平行な2辺につき得られるよ
うにしてある。これにより、パッケージ型の多ピン電子
部品Eの相対向する2辺に直線状にならぶ各半田付け部
を、同時に均一に加熱処理することができる。
【0088】なお、回折格子61の設計によっては、適
宜なライン状に並んだ半導体レーザ1からのレーザ光L
を円形や多角形等の適宜なライン状照射スポットを形成
するように集光させることができる。
【0089】
【発明の効果】本発明のレーザ加熱ツール、レーザ加熱
装置および方法によれば、加熱に必要な発光容量分を、
通常用いられる半導体レーザにても、それを複数用いる
ことにより、半導体レーザが電力の光強度への変換率が
高い特徴、およびレーザ光は半導体レーザから一方向に
出射される直進性のあるもので集光性がよく照射効率が
高い特徴を活かして得られる。その上、直線状に配列さ
れた半導体レーザから出射される各レーザ光を少なくと
も1つの帯状光に集光させて、必要なら、この帯状の平
行光をさらに幅方向にも集光させて、必要な集光形状に
て被加熱部に照射することができる。これにより、ラン
プ光源や光ファイバを用いる場合に比し高い熱交換効率
で前記必要な発光量分を利用できるようにするので、被
加熱部を十分に局部加熱して光を用いた非接触な加熱を
満足しながら、半導体レーザを駆動する必要電力、およ
び半導体レーザに必要な光容量を小さく抑えて熱の発生
を少なくし、これらに弱い電子部品の光加熱にも問題な
く適用でき、小型で寿命が長く、装置コストおよびラン
ニングコストも低減する。また、加熱制御による粘度制
御やガラスを通しての化学合成等、あるいは半導体レー
ザによるYAGロッド端面励起光源としても利用するこ
とができる。
【0090】特に、レーザ加熱ツールでは、各半導体レ
ーザにより光強度補償を行うのに、各レーザ光を1つの
帯状光に集光させるのに共用した1つの第1のシリンド
リカルレンズはもとより、この帯状の平行光をさらに幅
方向に集光させる1つの第2のシリンドリカルレンズを
含め、集光光学系を扁平なかさ低い配列として全体をコ
ンパクトなものとすることができる。同時に、各半導体
レーザの露出面積が大きくなる配列状態となることによ
って、まわりへの放熱が図りやすく熱影響のさらに少な
いものとすることができる。また、レーザ加熱装置で
は、フィードバック制御手段が、半導体レーザを、集光
照射部から実際に検出されるセンサからの温度情報に基
づいて駆動制御することにより、光照射によるどのよう
な自動加熱をも、環境温度の影響による温度のばらつき
なく正確に達成することができる。
【0091】レーザ加熱装置において、半導体レーザか
ら出射するレーザ光について予め設定し記憶した温度プ
ロファイルに応じて半導体レーザを駆動制御すると、加
熱に必要な温度プロファイルを予め設定してこれを記憶
しておくだけで、設定通りの加熱状態を得るように半導
体レーザを時間経過とともに駆動するのに、どのような
条件での加熱をも正確に繰り返し自動的に達成すること
ができる。
【0092】
【0093】また、半導体を駆動するとき、半導体レー
ザに接した放熱体にて直接まわりへの放熱を図る構成の
ものによれば、半導体レーザの必要な光容量に比し発熱
量が小さいことと相まって、装置を大型化せずに十分に
冷却しまわりへの熱影響を防止することができる。
【0094】
【0095】また、半導体レーザのまわりにこれと接す
るように位置して内部に冷却路が設けられた放熱体と、
この放熱体の冷却路に冷却空気を送風する冷却送風手段
とを備えた構成のものによれば、半導体レーザが駆動さ
れることにより発熱しても、これを放熱体に直接伝導す
るとともに、放熱体に設けられた放熱孔とこれに冷却送
風手段によって送風する冷却空気とによって放熱体に伝
導された半導体レーザからの熱を放熱体から強制的に奪
い去るので、半導体レーザからの熱を効率よくかつ迅速
に放熱させることができ、まわりへの熱影響を防止する
ことができる。
【0096】レーザ光の集光照射部に送風する送風手段
を備えた構成のものによれば、集光照射し加熱している
被加熱部から発生する煙等を排除するので、被加熱部に
煙の粒子が付着するのを防止し、かつ被加熱部を外部観
察しやすくすることができる。
【0097】送風手段が、冷却送風手段による放熱体か
らの排気を導く構成のものによれば、この送風のための
ダクトだけがあればよいので、この送風のためのファン
等が必要になって構造が複雑化するようなことを防止す
ることができ、放熱体からの廃熱を集光照射部での光加
熱を補助することもできる。
【0098】集光照射部に導く冷却送風手段による放熱
体からの排気を加熱する加熱手段を有する構成のものに
よれば、放熱体からの排気を加熱してさらに昇温させて
から、集光照射部に送風することになるので、前記光加
熱の送風による補助機能を高めることができる。
【0099】
【0100】
【0101】また、半導体レーザアレイが、複数列配置
れている、前記扁平でかさ低い半導体レーザ配列の
利点を損なわずに、使用する半導体レーザ数を配列数分
だけ確実に増大することができる。
【0102】射光軸面から外れて配置され半導体レ
ーザアレイが、この半導体レーザアレイの出射側が照射
光軸面方向に傾斜していると、半導体レーザアイレイか
ら出射するレーザ光が集光光学系の光軸面に沿い、また
はその近傍に入射させられて、複数列の半導体レーザ
レイから出射するレーザ光のそれぞれを光軸面に沿って
重ね、あるいは隣接するように入射させることができ
ので、1つの集光光学系を用した一点への集光を効率
よく達成ることができる。
【0103】さらに、直線状に並べられた半導体レーザ
のまわりに密接し内部に冷却孔が設けられた放熱体と、
この放熱体の冷却孔に送風する送風手段とを備えた構成
のもによれば、前記半導体レーザの露出面積の大きさを
利用して、半導体レーザの熱を放熱体に効率よく伝導す
ることができ、放熱体の冷却孔に冷却送風手段からの冷
却空気を送風して、放熱体の放熱効率を高めることと相
まって、半導体レーザの発熱によるまわりへの熱影響を
さらに確実に防止することができる。
【0104】また、ツールカバーと放熱体との間に絶縁
層が設けられた構成のものによれば、ツールカバーの内
側の絶縁層によって放熱体をまわりから絶縁することが
できるので、これを放熱に有利な熱伝導性のよい金属部
材として、半導体レーアザの放熱性能を向上しながら、
静電気がまわりに影響するのも十分に防止することがで
きる。
【0105】帯状光を平行な2つの帯状光として出射さ
せる回折格子を有していると、パッケージ型の多ピン電
子部品の相対向する2辺に直線状に並各半田付け部
を、同時に均一に加熱処理することができ
【0106】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としてのレーザ加熱装置
を示す全体構成の平面図である。
【図2】図1の装置の側面図である。
【図3】図1、図2の装置の電流制限回路の具体的な一
部の構成を示す回路図である。
【図4】図1、図2の装置の電流制限回路の具体的な残
りの構成を示す回路図である。
【図5】半導体レーザの光出力−電流/電圧特性からL
D破壊の電流/電圧限界を示すグラフである。
【図6】本発明の第2の実施例を示すレーザ加熱装置を
示す全体構成の縦断側面図、および横断面図である。
【図7】図6の装置の縦断平面図、および半導体レーザ
アレイと放熱体の斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施例を示すレーザ加熱ツール
を示す概略構成の側面図および平面図である。
【図9】本発明の第4の実施例を示すレーザ加熱装置を
示す全体構成図である。
【図10】図9の装置のマイクロコンピュータの入出力
関係を含む全体構成図である。
【図11】本発明の第5の実施例を示すレーザ加熱ツー
ルの全体構成図である。
【図12】本発明の第6の実施例を示すレーザ加熱ツー
ルを自動作業機に装着した場合のレーザ加熱装置の一部
を示す正面図である。
【図13】本発明の第7の実施例を示すレーザ加熱ツー
ルをロボットの作業アームに装着して用いる場合のレー
ザ加熱装置を示す斜視図である。
【図14】本発明の第8の実施例を示すレーザ加熱ツー
ルを示し斜視図である。
【図15】本発明の第9の実施例を示すレーザ加熱ツー
ルを示し斜視図である。
【図16】ランプ光源を利用した従来の光による非接触
加熱装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 集光光学系 3 レーザ加熱ツール 4 駆動回路 5 電流制限回路 17 半導体レーザアレイ 18、19 シリンドリカルレンズ 20 凸レンズ 21 放熱体 22 冷却ファン 23 ツールカバー 29 絶縁層 32 温度プロファイル 33 シーケンサ 34 マイクロコンピュータ 35 センサ 41 送風手段 43 加熱手段 51 自動作業機 52 作業軸 53 作業ロボット 54 作業アーム A 被加熱部 B、B1 照射スポット L レーザ光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 23/467 H01S 3/00 B H01S 3/00 H05K 3/34 507E H05K 3/34 507 H01L 23/46 C (56)参考文献 特開 平3−161163(JP,A) 特開 昭61−253170(JP,A) 特開 平2−142695(JP,A) 特開 平7−301764(JP,A) 特開 平6−232508(JP,A) 特開 平7−205303(JP,A) 特開 平2−278210(JP,A) 実開 昭64−49368(JP,U) 実開 平3−62662(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/06 B23K 1/005 B23K 26/00 B23K 26/14 H01L 23/467 H01S 3/00 H05K 3/34

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の半導体レーザを直線状に配列し
    た半導体レーザアレイと、この半導体レーザアレイから
    出射したレーザ光を帯状光として出射させる第1のシリ
    ンドリカルレンズとを有することを特徴とするレーザ
    ツール。
  2. 【請求項2】 第1のシリンドリカルレンズから出射し
    た帯状の平行光を幅方向に集光させる第2のシリンドリ
    カルレンズを有することを特徴とする請求項1に記載の
    レーザ加熱ツール。
  3. 【請求項3】 半導体レーザアレイが複数列配置されて
    いることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記
    載のレーザ加熱ツール。
  4. 【請求項4】 照射光軸面から外れて配置された半導体
    レーザアレイは、この半導体レーザアレイの出射側が照
    射光軸面方向に傾斜していることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1項に記載のレーザ加熱ツール。
  5. 【請求項5】 半導体レーザアレイの半導体レーザを配
    列した長手方向に放熱体を設けたことを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか1項に記載のレーザ加熱ツール。
  6. 【請求項6】 放熱体の内部に冷却路を設け、この冷却
    路に送風する冷却送風手段を設けたことを特徴とする請
    求項5に記載のレーザ加熱ツール。
  7. 【請求項7】 冷却路が貫通孔であることを特徴とする
    請求項6に記載のレーザ加熱ツール。
  8. 【請求項8】 集光、照射部を加熱する送風手段を有す
    ることを特徴とする請求項6、7のいずれか1項に記載
    のレーザ加熱ツール。
  9. 【請求項9】 送風手段は、冷却送風手段による放熱体
    からの排気を導くものであることを特徴とする請求項8
    に記載のレーザ加熱ツール。
  10. 【請求項10】 送風手段は、放熱体からの排気を加熱
    する加熱手段を有することを特徴とする請求項9に記載
    のレーザ加熱ツール。
  11. 【請求項11】 放熱体の周囲に設けたツールカバー
    と、このツールカバーと前記放熱体との間に絶縁層を設
    けたことを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項に
    記載のレーザ加熱ツール。
  12. 【請求項12】 帯状光を平行な2つの帯状光として出
    射させる回折格子を有することを特徴とする請求項1に
    記載のレーザ加熱ツール。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項に記載
    のレーザ加熱ツールと、レーザ光の集光照射部の温度を
    検出するセンサと、このセンサからの出力に応じて半導
    体レーザの駆動電流を制御するフィードバック制御手段
    とを有することを特徴とするレーザ加熱装置。
  14. 【請求項14】 予め設定した温度プロファイルを記憶
    する記憶手段と、この温度プロファイルに応じて半導体
    レーザを駆動制御する制御手段を有することを特徴とす
    る請求項13に記載のレーザ加熱装置。
  15. 【請求項15】 複数の半導体レーザを直線状に配列し
    た半導体レーザアレイから出射したレーザ光をシリンド
    リカルレンズにより帯状の平行光として出射させること
    を特徴とするレーザ加熱方法。
  16. 【請求項16】 帯状の平行光を幅方向に集光させるこ
    とを特徴とする請求項15に記載のレーザ加熱方法。
  17. 【請求項17】 半導体レーザアレイを冷却することを
    特徴とする請求項15、16のいずれか1項に記載のレ
    ーザ加熱方法。
  18. 【請求項18】 半導体レーザアレイを冷却した排気を
    加熱して集光照射部に送風することを特徴とする請求項
    17に記載のレーザ加熱方法。
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