JP3253756B2 - 薄膜コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜コンデンサおよびその製造方法

Info

Publication number
JP3253756B2
JP3253756B2 JP13531693A JP13531693A JP3253756B2 JP 3253756 B2 JP3253756 B2 JP 3253756B2 JP 13531693 A JP13531693 A JP 13531693A JP 13531693 A JP13531693 A JP 13531693A JP 3253756 B2 JP3253756 B2 JP 3253756B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
lower electrode
thin film
film capacitor
insulating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13531693A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06325969A (ja
Inventor
昭宏 増子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SPC Electronics Corp
Original Assignee
SPC Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SPC Electronics Corp filed Critical SPC Electronics Corp
Priority to JP13531693A priority Critical patent/JP3253756B2/ja
Publication of JPH06325969A publication Critical patent/JPH06325969A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3253756B2 publication Critical patent/JP3253756B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜コンデンサおよび
その製造方法に関し、さらに詳細には、表面に凹部や凸
部などの欠陥がある基板上に形成することのできる薄膜
コンデンサおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、マイクロ波用IC(Mono
lithic MicrowaveIC(MMIC)や
Microwave IC(MIC)など)などに使用
される電気素子の一つとして、薄膜コンデンサが知られ
ている。
【0003】こうした薄膜コンデンサは、これまでは以
下に説明するような方法で製造されていた。
【0004】まず、コンデンサの基板としての電気的特
性が良好な基板の表面に、基板に対して略垂直方向から
蒸着あるいはスパッタリングなどを行い下部電極を形成
する(第一の工程)。そして、この下部電極表面に、基
板に対して略垂直方向からプラズマCVD法(Chem
ical Vapor Deposition:化学的
気相成長法)などにより絶縁膜を形成する(第二の工
程)。さらに、この絶縁膜表面に、基板に対して略垂直
方向からの蒸着あるいはスパッタリングなどにより上部
電極を形成する(第三の工程)ことにより、基板上に薄
膜コンデンサを製造するものであった。
【0005】また、上記のようにして製造される薄膜コ
ンデンサの小型化を図るためには、下部電極と上部電極
との間に配置される絶縁膜の膜厚を、より薄くすること
が望ましいものであった。
【0006】即ち、コンデンサの静電容量は、 C=εS/d (C:コンデンサの静電容量、ε=絶縁膜の誘電率、
S:対向している電極の面積、d=絶縁膜の膜厚)で求
められる。
【0007】従って、コンデンサの静電容量Cは、対向
している電極の面積Sに比例する一方で、絶縁膜の膜厚
dには反比例するため、絶縁膜の膜厚dを薄くすること
が、同じ静電容量を維持しながらコンデンサを小型化す
るための必須の条件となっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、薄膜コンデ
ンサの製造コストの増大を抑制するためには、薄膜コン
デンサの基板としては、電気的特性が良好であって、し
かも材料コストが比較的安価である材料を使用すること
が好ましい。このため、アルミナなどの多結晶基板の使
用が検討されている。
【0009】しかしながら、アルミナは焼結体であるた
め、基板の表面を完全な平坦面に形成することは極めて
困難であり、ガリウム砒素やサファイヤなどにより形成
された基板などの表面と比較すると平坦性に劣るもので
あり、その表面は0.5μm乃至数μm程度の凹部や凸
部などの欠陥が多数存在した凹凸面となっている。
【0010】図4乃至図6には、表面の欠陥として凹部
12のあるアルミナの基板10上に、薄膜コンデンサが
形成される状態が示されている。
【0011】第一の工程においては、基板10に対して
略垂直方向から蒸着あるいはスパッタリングなどにより
下部電極14を形成するため、このような凹部12が存
在すると、凹部12の基板10に対して勾配が急な壁面
12aには、下部電極14が添着され難くなる(図
4)。
【0012】同様に第二の工程においては、基板10に
対して略垂直方向からプラズマCVD法などにより絶縁
膜16を形成するため、基板10に対して勾配が急な下
部電極14の壁面14aには、絶縁膜16が添着され難
くなり、下部電極14の壁面14aが露出することにな
る(図5)。即ち、コンデンサの小型化を図るために絶
縁膜16の膜厚を、例えば、2000オングストローム
乃至4000オングストローム程度に薄くした場合に
は、凹部12の深さによっては、下部電極14の壁面1
4aが絶縁膜16により被覆されない状態が発生するこ
とになる。
【0013】従って、第三の工程において、基板10に
対して略垂直方向から蒸着あるいはスパッタリングなど
により上部電極18が形成されると、下部電極14と上
部電極18とが接触する状況が発生する場合があった
(図6)。
【0014】このため、下部電極14と上部電極18と
が短絡して絶縁破壊が生ずるようになり、製品としての
歩留まりの低下を招来するという問題点があった。
【0015】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、表面に凹部や凸部などの欠陥のある安価なアル
ミナなどの基板上に、絶縁膜の膜厚の薄い小型の薄膜コ
ンデンサを形成する際において、下部電極と上部電極と
の短絡を確実に防止し、製品として歩留まりおよび信頼
性を格段に向上した薄膜コンデンサおよびその製造方法
を提供しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による薄膜コンデンサは、基板の表面に、下
部電極と絶縁膜と上部電極とを順次着膜してなる薄膜コ
ンデンサにおいて、上記下部電極が、上記基板の表面と
の間に所定の空隙を有する架橋部位を備えたエアブリッ
ジ形状に配置され、上記架橋部位が上記基板の表面の欠
陥を跨ぐようにして上記基板の表面上に浮いた状態であ
るとともに、上記架橋部位上に上記絶縁膜ならびに上記
上部電極が順次着膜されるようにしたものである。
【0017】また、本発明による薄膜コンデンサの製造
方法は、基板の表面に、レジストと下部電極と絶縁膜と
上部電極とをこの順番で順次着膜した後に、上記レジス
ト、上記下部電極、上記絶縁膜ならびに上記上部電極を
着膜された上記基板を、上記レジストのみを溶解可能な
溶剤中に浸漬して上記レジストのみを溶解させ、上記基
板上にエアブリッジ形状に形成された上記下部電極を備
えた薄膜コンデンサを製造するようにしたものである。
【0018】
【作用】本発明によれば、下部電極がエアブリッジ形状
に構成されて、下部電極の一部が基板の表面との間に所
定の空隙を有した架橋部位として形成されることにな
る。従って、架橋部位が基板の表面の凹部や凸部などの
欠陥を跨ぐようにして、基板の表面上に浮いた状態にな
るため、架橋部位の表面に絶縁物ならびに上部電極を着
膜して形成した薄膜コンデンサは、基板の表面に存在す
る凹部や凸部などの欠陥による影響を全く受けることが
ない。
【0019】このため、表面に凹部や凸部などの欠陥が
存在する基板上に薄膜コンデンサを形成する場合におい
て、例えば、2000オングストローム乃至4000オ
ングストローム程度に膜厚を薄くした絶縁膜の表面に上
部電極を着膜しても、基板の欠陥のために上部電極と下
部電極とが接触する恐れがなく、上部電極と下部電極と
の短絡が確実に防止されるので、小型で高耐電圧の信頼
性の高い薄膜コンデンサを、高歩留まりで効率良く製造
することができる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明による薄
膜コンデンサおよびその製造方法の一実施例を詳細に説
明するが、「発明が解決しようとする課題」の項で説明
したと同様に、表面の欠陥として凹部12のある基板1
0上に、薄膜コンデンサを形成した場合について説明す
る。
【0021】本発明による薄膜コンデンサを製造するに
は、まず、基板10の表面10aに、有機溶剤で溶解す
るレジスト20をパターニングする。これにより、基板
10の凹部12にレジスト20が充填されるとともに、
レジスト20の表面20aが平坦化される。即ち、基板
10の表面10aを、レジスト20により平坦にコーテ
ィングすることになる。
【0022】そして、基板10の表面10aにパターニ
ングされたレジスト20の平坦な表面20a上に、基板
10に対して略垂直方向から蒸着あるいはスパッタリン
グなどを行い、下部電極14を形成する。
【0023】次に、基板10に対して略垂直方向からプ
ラズマCVD法などを行い、下部電極14表面に絶縁膜
16を形成する。
【0024】さらに、絶縁膜16表面に、基板10に対
して垂直方向からの蒸着あるいはスパッタリングなどに
より上部電極18を形成する。
【0025】なお、下部電極14、絶縁膜16ならびに
上部電極18を着膜する際には、レジスト20の一部が
外部に露出するようにしておく。
【0026】次に、上記したようにしてレジスト20、
下部電極14、絶縁膜16ならびに上部電極18を順次
着膜した基板10を、有機溶剤に浸漬してレジスト20
を溶解する。これにより、基板10と下部電極14との
間に空隙Aが形成されることになり、下部電極14によ
りエアブリッジが構成される。
【0027】従って、下部電極14には、基板10の表
面10aから浮いた架橋部位14bが形成されることに
なり、この架橋部位14bは凹部12を跨ぐようにして
形成される。このため、架橋部位14bならびに架橋部
位14b上に着膜された絶縁膜16および上部電極18
より形成される薄膜コンデンサは、凹部12の影響を受
けることがなく、凹部12の影響に基づく下部電極14
と上部電極18との接触の発生が確実に防止される。即
ち、下部電極14と上部電極18との間の短絡による絶
縁破壊の発生を、確実に防ぐことができるようになる。
【0028】なお、下部電極14は、基板10との間に
位置するレジスト20が溶解された際に、エアブリッジ
形状に保持される必要があるので、構造的に強度の高い
材料により形成されることが望ましい。また、電極とし
ての電気伝導性も良好であることが必要であるので、例
えば、窒化チタンなどを用いることができる。
【0029】また、窒化チタンは安価であるので、構造
的な強度を増大するために膜厚を厚く形成しても、製造
コストの増大を抑止できる。
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0031】下部電極がエアブリッジ形状に構成され
て、下部電極の一部が基板の表面との間に所定の空隙を
有した架橋部位とされ、この架橋部位は基板の表面の凹
部や凸部などの欠陥を跨ぐようにして、基板の表面上に
浮いた状態になるため、架橋部位の表面に絶縁物ならび
に上部電極を着膜して形成した薄膜コンデンサは、基板
の表面に存在する凹部や凸部などの欠陥による影響を全
く受けることがないので、例えば、2000オングスト
ローム乃至4000オングストローム程度に膜厚を薄く
した絶縁膜の表面に上部電極を着膜しても、基板の表面
の欠陥のために上部電極と下部電極とが接触する恐れが
なく、上部電極と下部電極との短絡が確実に防止される
ことになり、小型で高耐電圧の信頼性の高い薄膜コンデ
ンサを、高歩留まりで効率良く製造することができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による薄膜コンデンサの製造
方法の工程において、基板の表面にレジストをパターニ
ングした状態を示す断面構成図である。
【図2】基板の表面にパターニングされたレジストが溶
解されていない状態における、本発明の一実施例による
薄膜コンデンサの断面構成図である。
【図3】基板の表面にパターニングされたレジストが溶
解された状態における、本発明の一実施例による薄膜コ
ンデンサの断面構成図である。
【図4】従来の薄膜コンデンサの製造方法によって、基
板上に下部電極を形成した状態を示す薄膜コンデンサの
断面図である。
【図5】従来の薄膜コンデンサの製造方法によって、下
部電極を形成した基板上に絶縁膜を形成した状態を示す
薄膜コンデンサの断面図である。
【図6】従来の薄膜コンデンサの製造方法によって、下
部電極および絶縁膜を形成した基板上に上部電極を形成
した状態を示す薄膜コンデンサの断面図である。
【符号の説明】
10 基板 10a 基板の表面 12 凹部 12a 壁面 14 下部電極 14a 壁面 14b 架橋部位 16 絶縁膜 18 上部電極 20 レジスト 20a レジストの表面 A 空隙
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/10 H01G 4/14 - 4/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に、下部電極と絶縁膜と上部
    電極とを順次着膜してなる薄膜コンデンサにおいて、 前記下部電極は、前記基板の表面との間に所定の空隙を
    有する架橋部位を備えたエアブリッジ形状に配置され、
    前記架橋部位が前記基板の表面の欠陥を跨ぐようにして
    前記基板の表面上に浮いた状態であるとともに、前記架
    橋部位上に前記絶縁膜ならびに前記上部電極が順次着膜
    されたことを特徴とする薄膜コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記下部電極は、窒化チタンよりなる請
    求項1記載の薄膜コンデンサ。
  3. 【請求項3】 基板の表面に、レジストと下部電極と絶
    縁膜と上部電極とをこの順番で順次着膜した後に、前記
    レジスト、前記下部電極、前記絶縁膜ならびに前記上部
    電極を着膜された前記基板を、前記レジストのみを溶解
    可能な溶剤中に浸漬して前記レジストのみを溶解させ、
    前記基板上にエアブリッジ形状に形成された前記下部電
    極を備えた薄膜コンデンサを製造することを特徴とする
    薄膜コンデンサの製造方法。
JP13531693A 1993-05-13 1993-05-13 薄膜コンデンサおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3253756B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13531693A JP3253756B2 (ja) 1993-05-13 1993-05-13 薄膜コンデンサおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13531693A JP3253756B2 (ja) 1993-05-13 1993-05-13 薄膜コンデンサおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06325969A JPH06325969A (ja) 1994-11-25
JP3253756B2 true JP3253756B2 (ja) 2002-02-04

Family

ID=15148898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13531693A Expired - Fee Related JP3253756B2 (ja) 1993-05-13 1993-05-13 薄膜コンデンサおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3253756B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1170797A3 (en) * 2000-07-04 2005-05-25 Alps Electric Co., Ltd. Thin-film capacitor element and electronic circuit board on which thin-film capacitor element is formed
JP6213234B2 (ja) * 2013-12-27 2017-10-18 Tdk株式会社 薄膜キャパシタ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06325969A (ja) 1994-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4337115A (en) Method of forming electrodes on the surface of a semiconductor substrate
JP5225879B2 (ja) 多層膜キャパシタ構造及び方法
US4731696A (en) Three plate integrated circuit capacitor
US7479424B2 (en) Method for fabricating an integrated circuit comprising a three-dimensional capacitor
US20100044831A1 (en) Multi-layer film capacitor with tapered film sidewalls
KR20010006086A (ko) 집적 회로의 커패시터
US4450048A (en) Method of manufacturing capacitors integrated in microelectronic structure
US5915188A (en) Integrated inductor and capacitor on a substrate and method for fabricating same
JPS5815250A (ja) 半導体装置の製造方法
JPS6276653A (ja) 半導体集積回路
JP3253756B2 (ja) 薄膜コンデンサおよびその製造方法
JP3820003B2 (ja) 薄膜キャパシタの製造方法
JP2002025854A (ja) 薄膜キャパシタ素子
US5751019A (en) Method and structure for reducing short circuits between overlapping conductors
JPH0992786A (ja) Mimキャパシタ並びに同キャパシタおよび配線の形成方法
JP2560639B2 (ja) Mimキャパシタ
JPH03241864A (ja) マイクロ波集積回路用キャパシタ
JPH03263833A (ja) テーパエツチング方法
JPH06314629A (ja) 薄膜コンデンサの製造方法
KR0166041B1 (ko) 커플링 노이즈 감소를 위한 반도체 장치 및 그 제조방법
JPH05251259A (ja) 薄膜積層コンデンサの製造方法
JP2736362B2 (ja) マイクロ波集積回路のキャパシタ製造方法
JPH09205179A (ja) 薄膜回路素子およびその製造方法
JPH02228062A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH08335667A (ja) コンデンサの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081122

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081122

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091122

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees