JP3253721B2 - 紙葉類計数処理機 - Google Patents

紙葉類計数処理機

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JP3253721B2
JP3253721B2 JP02037093A JP2037093A JP3253721B2 JP 3253721 B2 JP3253721 B2 JP 3253721B2 JP 02037093 A JP02037093 A JP 02037093A JP 2037093 A JP2037093 A JP 2037093A JP 3253721 B2 JP3253721 B2 JP 3253721B2
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屋 浩 一 守
澤 正 浩 池
藤 友 康 佐
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グローリー工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば紙葉類計数機や
紙葉類識別計数機等の紙葉類計数処理機、すなわち、紙
幣、小切手、伝票等の計数処理を行う装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の紙葉類計数処理機の要部につい
て、図8(a),(b)を用いて説明する。
【0003】同図において、キッカローラ32、回転軸
41の両端のフィードローラ33,33(図8(b)参
照)およびゲートローラ34は、ホッパ部31内に集積
された紙葉類を繰り出す繰出手段を構成する。この繰出
手段の各部は、図示しない駆動モータによって駆動され
る。
【0004】また、中央部のフィードローラ33′、こ
のフィードローラ33′と対向するローラ35および加
速ローラ36,37は、繰出手段で繰り出された紙葉類
を搬送する搬送手段を構成する。かかる加速ローラ3
6,37も、上述の駆動モータによって駆動される。上
述の繰出手段で繰り出された紙葉類は、この搬送手段に
より、ガイド板39a,39bによって形成された搬送
路に沿って、搬送される。また、加速ローラ36は、慣
性が大きくなるように構成されており、これにより、加
速ローラ36,37は、駆動モータの停止後も慣性で駆
動して紙葉類を搬送する。
【0005】スタッカファン38は、搬送手段によって
搬送されてきた紙葉類をスタッカ40内に集積する。こ
のスタッカファン38は、独立したモータによって駆動
される。
【0006】発光素子Sおよび受光素子S′は、上述の
搬送手段で搬送された紙葉類の枚数を計数する計数手段
を構成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の紙葉
類計数処理機においては、スタッカファン38を常に一
定速度で回転させていた。
【0008】しかし、例えば日本の紙幣のように紙葉類
の種類による長さの違いが非常に小さい場合はよいが、
この違いが大きい場合にはスタッカファン38によるス
タッカ40への集積を行う際に、以下のような欠点が生
じていた。
【0009】例えば、短い紙葉類の計数処理を行う場
合、紙葉類がスタッカファン38の羽根38aの間に十
分入り切らない状態でスタッカファン38が回転するこ
とになり、スタッカ40に集積されたときに紙葉類が不
揃いとなる場合があった。さらに、極端な場合には、ス
タッカファン38から紙葉類が脱落してしまったり、次
に搬送されてきた紙葉類と接触してジャムの原因となっ
たりする場合もあった。
【0010】一方、長い紙葉類の計数処理を行う場合、
このスタッカファン38の羽根38aの間の奥まで紙葉
類が押し込まれて変形してしまったり、さらに、この変
形のために羽根38aの間から抜き取る際に破れてしま
う場合があった。また、このような変形のために、スタ
ッカ40に集積されたときに紙葉類が不揃いとなる場合
があった。
【0011】本発明は、このような従来技術の欠点に鑑
みてなされたものであり、被処理紙葉類の変形・破損や
不揃いを防止できる紙葉類計数処理機を提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の紙葉類計数処理
機によれば、ホッパ部に集積された紙葉類を一枚づつ繰
り出す繰出手段と、この繰出手段で繰り出される前記紙
葉類を搬送する搬送手段と、この搬送手段で搬送された
前記紙葉類をスタッカに集積する回転式集積手段とを有
する紙葉類計数処理機であって、前記紙葉類の搬送方向
の長さが長さ基準値以上の長さのときは前記回転式集積
手段を高速で回転させ、前記紙葉類の搬送方向の長さが
長さ基準値よりも短いときは前記回転式集積手段を低速
で回転させる制御部をさらに有することを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明によれば、紙葉類の搬送方向の長さが長
さ基準値以上の長さのときは回転式集積手段を高速で回
転させ、紙葉類の搬送方向の長さが長さ基準値よりも短
いときは回転式集積手段を低速で回転させることによ
り、紙葉類が長い場合にこの紙葉類が変形してしまうこ
とや紙葉類が短い場合にこの紙葉類が回転式集積手段に
充分に保持されないことを防止できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係わる紙葉類計数処理機の一
実施例について、搬送方向の長さが50mm〜100m
mの紙幣の計数処理を行うことができる紙幣計数処理機
を例にとって説明する。
【0015】本実施例に係わる紙幣計数処理機の機構系
を、図1に示す。また、この紙幣計数処理機の電気回路
系を、図2に示す。
【0016】同図において、筐体23内のキッカローラ
12、フィードローラ13およびゲートローラ14は、
ホッパ部11内に集積された紙幣10を繰り出す繰出手
段を構成する。この繰出手段の各部は、DCモータM1
によって駆動される。なお、フィードローラ13は、図
8(b)と同様、搬送手段を構成するフィードローラ1
3′(後述)の両側に位置してフィードローラの軸に固
定させた状態でそれぞれ設けられている。
【0017】ここで、キッカローラ12としては、40
φ(外周約125mm)で、摩擦部12aの角度巾が約
60度のものを使用した。また、フィードローラ13と
しては40φ(外周約125mm)で摩擦部13aの角
度巾が約75度のものを使用し、この摩擦部13aがキ
ッカローラの摩擦部12aよりも4度遅れて回転するよ
うに構成した。
【0018】フィードローラの軸に固定される中央部の
フィードローラ13′、このフィードローラ13′と対
向するローラ15および加速ローラ16,17は、繰出
手段で繰り出された紙幣10を搬送する搬送手段を構成
する。このフィードローラ13′としては、上述のフィ
ードローラ13と同様、40φ(外周約125mm)で
摩擦部13a′の角度巾約155度のものを使用し、こ
の摩擦部13a′がキッカローラの摩擦部12aよりも
4度遅れるように構成した。それ故摩擦部13a′の始
端と摩擦部13a′の始端とは同じ角度位置となる。加
速ローラ16,17は、上述のDCモータM1 とワンウ
ェイクラッチによって連結されている。また、加速ロー
ラ16にはフライホイル16aが取り付けられ、慣性を
大きくしている。これにより、加速ローラ16,17
は、DCモータM1 の停止後も慣性によって駆動し、紙
幣10を搬送することができる。
【0019】ガイド板19a,19bは、搬送される紙
幣10を、後述するスタッカファン18に導くための搬
送路を形成する。
【0020】スタッカファン18は、搬送手段によって
搬送されてきた紙幣10を羽根内に1枚ずつ取り込み、
スタッカ20内に集積する。このスタッカファン18
は、独立のモータM2 によって駆動されるように構成さ
れている。
【0021】ここで、これらの各構成部は、キッカロー
ラ12の周速をV1 とすると、フィードローラの周速が
1 、加速ローラ16,17の周速が1.2V1 、スタ
ッカファン18の周速がV1 /3となるように構成され
ている。
【0022】ホッパセンサS1 は、ホッパ部1内の紙幣
10の有無を検出する。本実施例では、このホッパセン
サS1 とゲートローラ14との距離は、30mmとし
た。
【0023】受光素子S2 ′および発光素子S2 ″は、
上述の搬送手段で搬送された紙幣10の枚数を計数する
計数センサS2 を構成している。本実施例では、この計
数センサS2 と上述のゲートローラ14との間の搬送距
離を70mmとし、また、ホッパセンサS1 と計数セン
サS2 との間の搬送距離を100mmとした。
【0024】スタッカセンサS3 は、スタッカ10内の
紙幣10の有無を検出する。エンコーダS4 は、スリッ
ト板兼用のフライホイル6aの周縁部分に一定間隔で形
成されたスリットを検出することによりその周速を計測
する。これによって、紙幣10の繰出速度及び搬送速度
が算出される。
【0025】制御部21は、操作パネル22や各センサ
1 ,S2 ,S3 ,S4 から入力した信号に基づいて、
DCモータM1 ,M2 を制御する。
【0026】なお、本実施例では上述のように各駆動モ
ータとしてDCモータを使用することとしたが、ACモ
ータ等であってもよいことはもちろんである。また、D
CモータM1 ,M2 のブレーキングとしては、ショート
ブレーキを採用した。
【0027】以下、本実施例に係わる紙幣計数処理機の
動作について、図3〜図7のフローチャートを用いて説
明する。
【0028】処理機の主電源がオンされると、制御部2
1は、操作パネル22による処理モードの指定がなされ
たか否かのチェックを繰り返す(図3;ST301)。
操作者が処理モードを指定すると、次に制御部21は、
指定された処理モードの種類を判断し(ST302)、
バッチ処理が指定されたときはST303以降を実行
し、通常の計数処理モード(単に紙幣10の総数を計数
するモード)が指定されたときは後述のST601以降
(図6参照)を実行する。
【0029】バッチ処理においては、まず、操作パネル
22による速度の指定が行われたか否かのチェックを繰
り返す(ST303)。そして、速度が指定されると、
続いて、スタート釦がオンされたか否かのチェックを繰
り返す(ST304)。
【0030】スタート釦がオンされると、まず、ホッパ
部11内に紙幣10が集積されているか否かをホッパセ
ンサS1 によってチェックし、オフであれば紙幣10が
無いと判断して処理機を停止させ、アラーム等によっ
て、操作者にその旨を知らせる(ST312)。
【0031】一方、ホッパセンサS1 がオンの場合は、
続いて、処理機内に紙幣10が詰まっていないかどうか
を計数センサS2 を用いてチェックする(ST30
6)。そして、オンであれば、紙幣10が存在するとし
て処理機を停止させ(ST312)、オフであれば、続
いて、スタッカ20内に紙幣10が在留していないかど
うかをスタッカセンサS3 によってチェックする(ST
307)。そして、オンであれば、紙幣10が存在する
として処理機を停止させる(ST312)。一方、オフ
であれば、異常なしとして、DCモータM1 ,M2 の回
転をスタートさせる(ST308)。
【0032】続いて、操作パネル22によって入力され
たバッチ枚数が1枚であるか複数枚であるかをチェック
し(ST309)、一枚であれば、後述のST701以
降を実行する(図7参照)。
【0033】一方、バッチ枚数が複数枚である場合は、
まず、1枚目に搬送される紙幣10によって、被処理紙
幣の搬送方向の長さを測定する(ST310)。この測
定は、計数センサS2 がオンとなる時間とその時間内の
エンコーダS4 によるフライホイル6aのスリット個数
検出即ちパルス数カウントとによって測定することがで
きる。
【0034】次に、紙幣長さの測定結果および速度モー
ド(すなわち、DCモータM1 の周速)にしたがって、
DCモータM2 の回転数(すなわち、スタッカファン1
8の回転数)を、表1に示した値に再設定する(ST3
11)。
【0035】
【表1】 このように、本実施例の紙幣計数処理機では、紙幣の搬
送方向の長さが91mm以上のときはスタッカファン1
8を高速で回転させ、91mm未満のときは低速で回転
させることとしたので、紙幣が長い場合にこの紙幣が変
形してしまうことや紙幣が短い場合にこの紙幣が回転式
集積手段に充分に保持されないことを防止できる。
【0036】続いて制御部21は、速度モードが500
枚/分であるか、1000枚/分または1500枚/分
であるかを判断し(図4;ST401)、500枚/分
である場合は後述するST501(図5参照)以降を実
行する。
【0037】一方、1000枚/分または1500枚/
分である場合は、計数センサS2 による計数値が予め定
められた枚数(本発明の「所定枚数よりも一定枚数手
前」)に達したか否かのチェックを繰り返す(ST40
2)。
【0038】ここで、バッチ枚数を100枚とすると、
速度モードが1500枚/分である場合は、96枚目の
紙幣10の先端が計数センサS2 上に達したときに、計
数値が当該枚数に達したものとして、DCモータM1
500枚/分の速度にむけて減速させる(ST40
3)。そして、次に、計数センサS2 の計数値がバッチ
枚数(ここでは100枚)に達したか否かの判断を繰り
返す(ST404)。
【0039】バッチ枚数目の紙幣10の先端が計数セン
サS2 上に達っしたとき、紙幣の長さの測定値Lx が長
さ基準値L0 (ここでは「60mm」とする)よりも大
きく、且つ、DCモータM1 の速度(エンコーダS4
よる測定値)が速度基準値(ここでは「1000枚/
分」とする)よりも小さければ、制御部21は、この紙
幣10を所定距離だけ搬送した後、DCモータM1 ,M
2 のブレーキングを順次行い(ST405〜ST40
9)、これらのモータを停止させる。ここで、このとき
の「所定距離」すなわち紙幣10の搬送量は、Lx −L
0 で与えられる。また、DCモータM2 のブレーキング
は、DCモータM1 のブレーキングを行った後所定時間
(例えば500msec)経過後或いはエンコーダS4
からパルスが出力されなくなった後の、いずれか遅い方
の時期とする。
【0040】このように、紙幣長さLx が長さ基準値L
0 よりも大きく且つDCモータM1の速度が速度基準値
よりも小さいときに、この紙幣10を所定距離だけ搬送
してからDCモータM1 のブレーキングを行うことによ
り、最後の紙幣10がスタッカファン18に取り込まれ
る前にDCモータM1 が停止してしまうことを防止する
ことができる。
【0041】一方、紙幣の長さLx が60mmより大で
且つDCモータM1 の速度(エンコーダS4 による測定
値)が1000枚/分以上のとき、および、紙幣の長さ
xが60mm以下のときは(ST405,406)、
制御部21は直ちにDCモータM1 のブレーキングを行
い(ST408)、このDCモータM1 を停止させる。
そして、上述の場合と同じ手順によって、DCモータM
2 のブレーキングを行う(ST409)。
【0042】このように、紙幣長さLx が長さ基準値L
0 よりも大きく且つDCモータM1の速度が速度基準値
以上のときや、紙幣長さLx が長さ基準値L0 と等しい
かそれよりも小さいときは、直ちにDCモータM1 のブ
レーキングを行うことにより、次の紙葉類(101枚
目)がローラ13,14から繰り出されてしまうことを
防止できる。
【0043】また、速度モードが1000枚/分である
場合は、97枚目の紙幣10の先端が計数センサS2
に達したときに、DCモータM1 を500枚/分にむけ
て減速させる(ST403)。
【0044】そして、計数センサS2 の計数値が100
枚に達したか否かの判断を繰り返し(ST404)、1
00枚目の紙幣10の先端が計数センサS2 上に達っし
たとき、紙幣の長さLx が長さ基準値L0 (60mm)
よりも大きく、且つ、DCモータM1 の速度(エンコー
ダS4 による測定値)が速度基準値(ここでは「100
0枚/分」とする)よりも小さければ、制御部21は、
この紙幣10を所定距離(Lx −L0 )だけ搬送した
後、各DCモータM1 ,M2 のブレーキングを順次行な
い(ST405〜ST409)、これらのモータを停止
させる。なお1000枚/分から減速させるので速度基
準値(1000枚/分)よりは必ず小となり、Lx がL
0 より大の場合は必ずこの動作をとることになる。
【0045】一方、紙幣の長さLx が60mm以下のと
きは(ST405〜406)、制御部21は、100枚
目の紙幣先端が係数センサS2 に達した時点で直ちにD
CモータM1 のブレーキングを行い(ST408)、こ
れを停止させる。そして、上述の場合と同じ手順によっ
て、DCモータM2 のブレーキングを行う(ST40
9)。
【0046】さらに、速度モードが500枚/分のとき
は、まず、計数センサS2 の計数値が100枚目に達し
たか否かの判断を繰り返し(図5;ST501)、10
0枚数目の紙幣10の先端が計数センサS2 上に達っし
たときに、紙幣の長さLx が長さ基準値L0 (60m
m)よりも大きければ、制御部21は、この紙幣10を
所定距離(Lx −L0 )だけ搬送した後、ST408,
ST409と同様の手順でDCモータM1 ,M2 のブレ
ーキングを行い(ST502〜ST505)、これらの
モータを停止させる。これにより、最後の紙幣10がス
タッカファン18に取り込まれる前にDCモータM1
2 が停止してしまうことを防止することができる。
【0047】一方、紙幣の長さLx が60mm以下のと
きは、制御部21は直ちにDCモータM1 ,M2 のブレ
ーキングを行い(ST502〜ST505)、これらの
モータを停止させる。これにより、次の紙葉類(101
枚目)がローラ13,14から繰り出されてしまうこと
を防止できる。
【0048】次に、ST302(図3参照)における判
断の結果、通常の計数処理モードが指定された場合につ
いて説明する。
【0049】この場合には、制御部21は、まず操作パ
ネル22による速度の指定が行われたか否かのチェック
を繰り返し(図6;ST601)、速度が指定される
と、続いて、スタート釦がオンされたか否かのチェック
を繰り返す(ST602)。
【0050】スタート釦がオンされるとホッパセンサS
1 をチェックし(ST603)、オフであればホッパ部
11内に紙幣10が無いと判断して処理機を停止させ、
アラーム等によって操作者に告知する(ST610)。
【0051】一方、ホッパセンサS1 がオンの場合は、
続いて計数センサS2 をチェックし(ST604)、オ
ンであれば紙幣10が存在するとして処理機を停止させ
(ST610)、オフであれば、続いて、スタッカセン
サS3 をチェックする(ST605)。そして、オンで
あれば、紙幣10が存在するとして処理機を停止させ
(ST610)、オフであれば異常なしとしてDCモー
タM1 ,M2 の回転をスタートさせる(ST606)。
【0052】そして、これらのホッパセンサS1 および
計数センサS2 を用いて、すべての紙幣10がホッパ部
11からスタッカ20に搬送されたかどうか(すなわち
計数処理が終了したかどうか)のチェックを繰り返し
(ST607)、計数処理が終了するとST408,S
T409と同様の手順でDCモータM1 ,M2 のブレー
キングを行って(ST608,609)、これらのモー
タを停止させる。
【0053】続いて、ST309(図3参照)における
判断の結果、指定されたバッチ枚数が1枚であった場合
について説明する。
【0054】この場合には、まず、紙幣10の先端が係
数センサS2 に達したか否かのチェックを繰り返す(図
7;ST701)。
【0055】そして、紙幣10の先端が係数センサS2
に達すると、速度モードが500枚/分のときは、この
紙幣10を所定距離だけ搬送した後、ST408,ST
409と同様の手順でDCモータM1 ,M2 のブレーキ
ングを行って(ST702〜ST705)、これらのモ
ータを停止させる。
【0056】ここで、バッチ枚数が1枚のときは、紙幣
の長さを測定することができないので、「所定距離」す
なわち紙幣10の搬送量をLx −L0 に設定することが
できない。したがって、この紙幣長さを90mmとみな
して、Lx −L0 を算出する(これにより本実施例の場
合は「所定距離」は30mmとなる)。バッチ枚数が1
枚のときは、通常、搬送速度が指定値(速度モードの
値)にした直後にあるいは達する前にブレーキングが行
われるので、1枚目の紙幣10がスタッカファン18に
取り込まれる前にDCモータM1 が停止してしまうこと
を防止するために、この紙幣長さの擬制値は長めに設定
することが望ましい。
【0057】一方、速度モードが1000枚/分または
1500枚/分の場合は直ちにDCモータM1 のブレー
キングを行って(ST702、ST704)、このモー
タを停止させる。そして、ST409と同じ手順でDC
モータM2 を停止させる(ST705)。
【0058】以上説明したように、本実施例に係わる紙
幣計数処理機では、紙幣の搬送方向の長さおよび搬送速
度に応じてスタッカファン18の回転速度を決定するこ
ととしたので、紙幣が長い場合にこの紙幣が変形してし
まうことや紙幣が短い場合にこの紙幣が回転式集積手段
に充分に保持されないことを防止できる。
【0059】なお表1の値は本実施例の構造のもので実
験的に求めた最適値を選定したものであり、本実施例の
構造との関連性は否定できない。それ故、紙幣計数処理
機の構造によっては、紙幣長さの範囲を3区分以上に分
けてスタッカファンの速度も3区分以上に分けてもよ
い。また、紙幣長さとスタッカファンの回転速度を正比
例の関係をもって変化させる方が都合のよい場合はそう
設定してもよく、その例も本発明の範囲に含まれるもの
である。
【0060】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、被処理紙葉類の変形・破損や不揃いを防止できる
紙葉類計数処理機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる紙幣計数処理機の機
構系を示す断面図である。
【図2】図1に示した紙幣計数処理機の電気系を示すブ
ロック図である。
【図3】図1に示した紙幣計数処理機の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図4】図1に示した紙幣計数処理機の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図5】図1に示した紙幣計数処理機の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図6】図1に示した紙幣計数処理機の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図7】図1に示した紙幣計数処理機の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図8】従来の紙幣計数処理機の機構系の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】 10 紙幣 11 ホッパ部 12 キッカローラ 13,13′ フィードローラ 14 ゲートローラ 15 ローラ 16,17 加速ローラ 18 スタッカファン 19a,19b ガイド板 20 スタッカ 21 制御部 22 操作パネル S1 ホッパセンサ S2 計数センサ S3 スタッカセンサ S4 エンコーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−60372(JP,U) 実開 昭57−179767(JP,U) 実開 平1−74514(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06M 7/00 - 11/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホッパ部に集積された紙葉類を一枚づつ繰
    り出す繰出手段と、この繰出手段で繰り出される前記紙
    葉類を搬送する搬送手段と、この搬送手段で搬送された
    前記紙葉類をスタッカに集積する回転式集積手段とを有
    する紙葉類計数処理機であって、 前記紙葉類の搬送方向の長さが長さ基準値以上の長さの
    ときは前記回転式集積手段を高速で回転させ、前記紙葉
    類の搬送方向の長さが長さ基準値よりも短いときは前記
    回転式集積手段を低速で回転させる制御部をさらに有す
    ることを特徴とする紙葉類計数処理機。
JP02037093A 1993-02-08 1993-02-08 紙葉類計数処理機 Expired - Fee Related JP3253721B2 (ja)

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