JP3253200B2 - スクライバー - Google Patents

スクライバー

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JP3253200B2
JP3253200B2 JP30779993A JP30779993A JP3253200B2 JP 3253200 B2 JP3253200 B2 JP 3253200B2 JP 30779993 A JP30779993 A JP 30779993A JP 30779993 A JP30779993 A JP 30779993A JP 3253200 B2 JP3253200 B2 JP 3253200B2
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scriber
roller
rotating roller
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JP30779993A
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昭史 井上
山崎  進
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Yamaha Corp
Yamaha Fine Technologies Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Corp
Yamaha Fine Technologies Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス板又はシ
リコンウェハ等のように硬質材料により構成された板材
の切断に使用されるスクライバーに関し、回転ローラー
により前記板材にクラックを発生させると共に前記回転
ローラーの両側に硬質のスペーサを配置して軸受部材の
摩耗を抑制するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のスクライバーの一例を示
す模式図である。このスクライバーは、支持部材12の
先端にダイヤモンド等の硬質の材料により構成された尖
頭状部材11を取り付けたものである。板材10を切断
する場合は、先ず、このスクライバーの尖頭状部材11
を切断すべき板材10に押し付けつつ移動させて、板材
10に線状に傷を付ける。次いで、板材10の表面側か
らこの傷を広げる方向に応力を加え、傷の部分に応力を
集中させて、この傷に沿って板材10を破断させる。こ
のようにして、板材10を切断することができる。この
スクライバーは、ガラス板等の切断に使用されている。
【0003】図7は、従来のスクライバーの他の例を示
す模式図である。このスクライバーは、回転軸16と、
この回転軸16に固定された円板状の砥石15とにより
構成されている。板材10を切断する場合には、先ず、
回転軸16を高速で回転させ、砥石15を板材10の厚
さ方向に少しづつ送り込み、砥石15を板材10の表面
に平行であると共に回転軸12に直交する方向に複数回
往復移動させて切れ込みを形成する。次いで、板材10
の表面側からこの切れ込みを広げる方向に応力を加え、
切れ込み部分に応力を集中させて、この切れ込みに沿っ
て板材10を破断させる。このようにして、板材10を
切断することができる。このスクライバーは、例えば、
集積回路の製造工程においてシリコンウェハの切断に使
用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のスクライバーには、以下に示す問題点がある。
即ち、図6に示すスクライバーにおいては、セラミック
ス板又はシリコン板(ウェハ)等のように硬度が高い部
材を切断しようとすると、尖頭状部材11を例えばダイ
ヤモンドで形成しても、尖頭状部材11の摩耗が激し
く、実用的でない。一方、図7に示すスクライバーにお
いては、砥石15を板材10の厚さ方向に少しづつ送り
込み、更に砥石15を往復移動させて切れ込みを形成す
るため、切れ込みの形成に時間がかかるという欠点があ
る。また、切粉を除去すると共に摩擦熱により加熱され
る砥石15及び板材10を冷却する必要上、切断部に冷
却液を供給する必要があり、装置構成が複雑になるとい
う欠点もある。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、装置構成が簡単であると共に、セラミック
ス板及びシリコン板等のように硬度が高い部材を容易に
切断できるスクライバーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスクライバ
ーは、その外周が尖頭状に成形され回転軸を介して軸受
部材に回転可能に支持された回転ローラーと、前記回転
軸に嵌合し前記回転ローラーを両側から挟む1対のスペ
ーサとを有し、前記スペーサの硬度が前記回転ローラー
の硬度と実質的に等しいことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明においては、その外周が尖頭状の回転ロ
ーラーが設けられており、この回転ローラーを切断すべ
き部材の表面に押圧しつつ転がすことにより、前記部材
の表面にクラック(マイクロクラック:微小な割れ目)
を発生させる。この場合に、前記回転ローラーはその移
動に伴って回転するだけであるので、摩耗量が極めて少
ないと共に、熱及び切粉等が殆ど発生しない。従って、
冷却液等は不要である。また、前記回転ローラーはその
外周の尖頭状の部分で切断すべき部材に接触するため、
単位面積当たりの接触圧が大きく、小さな押圧力でクラ
ックを発生させることができる。このクラックは、回転
ローラーの移動に伴って線状に延びる。更に、通常、1
回のローラーの移動によりクラックを発生させることが
できるので、クラックを発生させるのに要する時間は図
7に示す従来のスクライバーに比して極めて短い。この
ようにして切断すべき部材にクラックを発生させた後、
クラックを広げるように応力を加えることにより、応力
がクラックに集中し、クラックに沿って前記部材を破断
することができる。
【0008】ところで、スクライバーは、硬質の部材の
切断に使用されるものであるため、前記回転ローラーは
切断すべき部材よりも更に硬質の材料(例えば、ダイヤ
モンド)により形成する必要がある。従って、回転ロー
ラーの側面が金属等により形成された軸受部材に接触す
ると、軸受部材は容易に摩耗し、回転ローラーの軸方向
のぶれ(がたつき)が大きくなって、クラックを所望の
位置に発生させることが困難になる。そこで、本発明に
おいては、回転軸の回転ローラーと軸受部材との間に回
転ローラーと実質的に等しい硬度の1対のスペーサ(例
えば、ダイヤモンドにより形成されたスペーサ)を嵌合
し、この1対のスペーサで前記回転ローラーを挟む。そ
うすると、通常、硬質の部材同士の接触においては摩擦
係数が小さく、硬度が大きく異なる部材同士間では摩擦
係数が大きいため、前記回転ローラーはスペーサに摺動
しつつ回転し、一方、スペーサは軸受部材に対して殆ど
回転しない。これにより、軸受部材の摩耗を抑制するこ
とができる。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例について、添付の図面
を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施例に
係るスクライバーを示す模式的断面図である。回転ロー
ラー1は、例えばダイヤモンド等のように硬度が高い材
料により構成されており、回転軸3を介して軸受部材4
に回転可能に支持されている。また、ローラー1と軸受
部材4との間には、ダイヤモンド等により構成されたリ
ング状のスペーサ2が軸3に嵌合して配置されている。
【0010】本実施例に係るスクライバーは、図2に示
すように、回転ローラー1を切断すべき板材10の表面
に押圧しつつ転がす。これにより、板材10の表面にマ
イクロクラック20を発生させる。この場合に、ローラ
ー1はその移動に伴って回転するだけであるので、摩耗
量が極めて少ないと共に、熱及び切粉等が殆ど発生しな
い。従って、本実施例に係るスクライバーには、冷却液
等が不要である。また、回転ローラー1はその外周の尖
頭状の部分で切断すべき板材10に接触するため、単位
面積当たりの接触圧が大きく、小さな押圧力でクラック
20を発生させることができる。このクラック20は、
ローラー1の移動に伴って線状に延びる。更に、通常、
1回のローラーの移動によりクラックを発生させること
ができるので、クラックを発生させるのに要する時間は
図7に示す従来のスクライバーに比して極めて短時間で
ある。このようにして板材10にクラック20を発生さ
せた後、板材10の表面側からクラック20を広げる方
向に応力を加えると、応力がクラック20に集中し、ク
ラック20に沿って板材10を破断することができる。
【0011】ところで、ローラー1を回転可能に支持す
る方法としては、軸3を軸受部材4に、圧入、接着又は
止めネジ等によって固定し、この軸3にローラー1を回
転可能に嵌合する方法と、ローラー1に軸3を圧入し、
軸受部材4によりこの軸3を回転可能に支持する方法と
がある。いずれの方法においても、図3に示すようにス
ペーサが設けられていないとすると、ローラー1aの側
面が軸受部材4aに摺動し、摩擦抵抗が大きくなってロ
ーラー1aの回転が阻害される。特に、軸方向のぶれを
回避しようとして回転ローラー1aに軸方向に予圧をか
けると、より一層摩擦抵抗が大きくなる。また、硬質材
料により形成されたローラー1aが摺動することにより
軸受部材4aが摩耗し、軸方向のぶれ(がたつき)が大
きくなって、所定の位置にマイクロクラックを発生させ
ることが困難になるという問題点が発生する。
【0012】そこで、本実施例においては、図1に示す
ように、ローラー1と軸受部材4との間にダイヤモンド
等の硬質材料により構成されたリング状のスペーサ2を
配設する。一般的に、硬質部材同士の接触の場合は摩擦
係数が小さいため、ローラー1とスペーサ2との間で滑
りが生じ、スペーサ2と軸受部材4との間では滑りは生
じない。つまり、本実施例においては、回転ローラー1
はスペーサ2に摺動して回転するが、この両者はいずれ
もダイヤモンド等の硬質の材料により形成されているた
め、摩耗が少ない。また、スペーサ2は殆ど回転しない
ため、軸受部材4の摩耗を回避できる。これにより、本
実施例に係るスクライバーは、長期間に亘って回転ロー
ラー1のぶれの発生を回避でき、常に所望の位置にクラ
ックを発生させることができる。
【0013】図4は、本発明の第2の実施例に係るスク
ライバーを示す模式的断面図、図5は図4のA−A線に
おける断面図である。スペーサ7は、第1の実施例と同
様にダイヤモンド等の高硬度の材料により形成されてい
る。また、このスペーサ7は、軸受部材4の先端部の形
状に倣って成形されており、接着剤により軸受部材4の
先端部内側の面に接着されている。
【0014】本実施例においては、第1の実施例と同様
の効果を得ることができるのに加えて、スペーサ7が軸
受部材4に接着固定されているため、軸受部材4が摩耗
する虞れがない。また、スペーサ7が軸受部材4の形状
に倣って成形されているため、仮にスペーサ7が軸受部
材4から剥がれた場合は、軸受部材4とスペーサ7との
間にずれが生じ、スペーサ7の異常を目視により容易に
検出することができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るスクラ
イバーは、その外周が尖頭状の回転ローラーを有し、こ
の回転ローラーを切断すべき部材の表面に転がすことに
よりクラックを発生させた後、このクラックを広げる方
向に応力を加えることにより前記クラックに沿って前記
部材を分割するから、熱及び切粉が殆ど発生せず冷却液
が不要であると共に、部材の切断に要する時間が短い。
また、本発明においては、前記回転ローラーの両側に回
転ローラーと同等の硬度のスペーサが配設されているた
め、軸受部材の摩耗を回避でき、回転ローラーのぶれの
発生を長期間に亘って回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係るスクライバーを
示す模式的断面図である。
【図2】 同じくそのスクライバーを使用した板材の切
断方法を示す模式図である。
【図3】 スペーサがない場合の問題点を示す模式的断
面図である。
【図4】 本発明の第2の実施例に係るスクライバーを
示す模式的断面図である。
【図5】 図4のA−A線における断面図である。
【図6】 従来のスクライバーの一例を示す模式図であ
る。
【図7】 従来のスクライバーの他の例を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1,1a…回転ローラー、2,7…スペーサ、3,16
…回転軸、4,4a…軸受部材、10…板材、11…尖
頭状部材、12…支持部材、15…砥石、20…クラッ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B28D 5/00 H01L 21/301

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その外周が尖頭状に成形され回転軸を介
    して軸受部材に回転可能に支持された回転ローラーと、
    前記回転軸に嵌合し前記回転ローラーを両側から挟む1
    対のスペーサとを有し、前記スペーサの硬度が前記回転
    ローラーの硬度と実質的に等しいことを特徴とするスク
    ライバー。
  2. 【請求項2】 前記回転ローラー及び前記スペーサはい
    ずれもダイヤモンドにより形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のスクライバー。
JP30779993A 1993-12-08 1993-12-08 スクライバー Expired - Lifetime JP3253200B2 (ja)

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JP2003229382A (ja) * 2002-02-05 2003-08-15 Disco Abrasive Syst Ltd 切削装置
JP4890104B2 (ja) * 2006-05-30 2012-03-07 株式会社ナガセインテグレックス スクライブ方法及びその装置
JP6013211B2 (ja) * 2013-01-29 2016-10-25 三星ダイヤモンド工業株式会社 スクライビングホイール用ホルダー、ホルダーユニット及びスクライブ装置
JP6076770B2 (ja) * 2013-02-12 2017-02-08 三星ダイヤモンド工業株式会社 ホルダーユニット及びスクライブ装置

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