JP3252954B2 - 乗算方法および乗算回路 - Google Patents

乗算方法および乗算回路

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JP3252954B2
JP3252954B2 JP07869598A JP7869598A JP3252954B2 JP 3252954 B2 JP3252954 B2 JP 3252954B2 JP 07869598 A JP07869598 A JP 07869598A JP 7869598 A JP7869598 A JP 7869598A JP 3252954 B2 JP3252954 B2 JP 3252954B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像・音声分野の
ディジタル信号処理などに用いられる固定小数点方式の
乗算命令を実行するための乗算方法および乗算回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】図9は従来の丸め込み機能付き乗算命令
における乗算方法を示す概念図である。
【0003】この従来の乗算方法は、乗数901と被乗
数902の乗算によって得られる乗算結果903に対し
て、丸め込み処理を行う所定の丸め位置905に、丸め
込み信号906として1を加えて丸め込み処理を行った
後、丸め位置905以下のビット範囲908を切り捨て
たものを、丸め込み処理を施した乗算結果907とする
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図9に示
した従来例のように、丸め込み処理を必要とする乗算を
実行する際に、続く処理においてその乗算結果907を
どのように用いるかに関係なく、一律に所定の丸め位置
905に1を加算する方法では、所定の丸め位置905
以下のビット範囲908が乗算結果として無意味になっ
てしまう。このため、乗算結果903の下位からmビッ
ト目を所定の丸め位置905とすると、丸め込み処理を
施した乗算結果907として切り出せるビット範囲が、
乗算結果903のうち下位からm+1ビット目を最下位
ビットとした上位ビット部分に限定されてしまう。
【0005】このため、例えば乗数と被乗数の小数点位
置が可変で、これらの乗算によって得られる乗算結果の
小数点以下に丸め込み処理を施した後、整数ビットのみ
を切り出したい場合には、乗算によって得られる乗算結
果の小数点位置が、乗数と被乗数の小数点位置に応じて
変動するため、乗算命令を実行するユーザーは、所定の
丸め位置905が小数点以下を丸め込むための適切な丸
め位置になるように、前もって乗数あるいは被乗数に対
してシフト演算を行っておく(例えば特開平5−224
888号公報参照)、あるいは、乗算を丸め込み処理な
しで行い、あらためて乗算結果の小数点以下に対して丸
め込み処理を行う必要があった。
【0006】以上のように、従来の乗算方法では、乗算
命令を実行するユーザーは、丸め込み処理を施した乗算
結果907を、切り出したいビット範囲とするために、
所定の丸め位置905が適切な丸め位置になるように、
前もって乗数あるいは被乗数に対してシフト演算を行っ
ておくか、あるいは、乗算を丸め込み処理なしで行った
後、その乗算結果の切り出したいビット範囲に応じて、
あらためて加算処理などによって丸め込み処理を行う必
要があり、処理量が増大するという課題があった。
【0007】本発明の目的は、処理量を増大させること
なく、丸め込み処理が施された乗算結果を用いる処理に
対して、ユーザー所望の適切な丸め位置での丸め込み処
理を実現できる乗算方法および乗算回路を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の乗算方法
は、部分積生成および部分積加算による乗算処理を高速
に行なうためにパイプライン化した乗算方法であって、
乗算処理による乗算結果の任意の切り出しビット範囲の
最下位ビットと基準切り出しビット範囲の最下位ビット
との差に対応したシフトビット数信号を基に、乗算処理
による乗算結果の任意の切り出しビット範囲の最下位ビ
ットの隣接下位ビットに加える丸め込み用数値からなる
丸め込み信号を生成する丸め込み信号生成処理と、乗算
命令によって得られる乗数と被乗数との部分積を生成す
る部分積生成処理と、部分積生成処理により生成した全
ての部分積と丸め込み信号とを加算することにより丸め
込み処理後の乗算結果を作成する加算処理と、加算処理
の途中結果を中間レジスタに格納する格納処理と、シフ
トビット数信号が示すシフトビット数の分だけ丸め込み
処理後の乗算結果をシフトさせることにより丸め込み処
理後の乗算結果を任意の切り出しビット範囲で切り出さ
せるシフト処理とを含み、加算処理は第1の部分積加算
処理と第2の部分積加算処理とからなり、第1の部分積
加算処理は部分積と丸め込み信号を2個の加数になるま
で加算し途中結果として中間レジスタへ出力し、第2の
部分積加算処理は中間レジスタに格納された途中結果を
加算することを特徴とする。
【0009】この乗算方法によれば、丸め込み処理後の
乗算結果をシフトさせるビット数に応じたシフトビット
数信号を基に生成した丸め込み信号を用いて丸め込み処
理を行うことにより、シフト処理により切り出すビット
範囲に、丸め込み処理によって乗算結果としては意味の
無くなったビットが含まれることなく、丸め込み処理が
施された乗算結果を用いる処理に対して、ユーザー所望
の適切な丸め位置での丸め込み処理を実現することがで
きる。また、従来のように前もって乗数あるいは被乗数
に対してシフト演算を行ったり、乗算を丸め込み処理な
しで行った後、その乗算結果の切り出したいビット範囲
に応じて、あらためて丸め込み処理を行う必要がないた
め、処理量の増大を防止できる。さらに、部分積生成処
理および加算処理からなる乗算処理中に、丸め込み処理
を含めて行うことにより、処理の高速化および処理回路
の規模の低減を実現できる。なお、加算処理により作成
した丸め込み処理後の乗算結果を、シフトさせて切り出
したものを、丸め込み処理が施された乗算結果という。
【0010】請求項2記載の乗算方法は、請求項1記載
の乗算方法において、シフトビット数信号は一時保持さ
れた後で、丸め込み信号生成処理およびシフト処理に用
いられることを特徴とする。
【0011】これにより、シフトビット数信号の設定
を、乗算命令より以前の別の命令で前もって行えばよ
く、乗算命令において行う必要はなく、命令コード長の
増加を回避することができる。
【0012】請求項3記載の乗算方法は、請求項2記載
の乗算方法において、一時保持されたシフトビット数信
号と零ビットを示す零信号とのうち一方を選択して丸め
込み信号生成処理およびシフト処理に用い、零信号を選
択して用いた際には、丸め込み信号生成処理では乗算処
理による乗算結果の基準切り出しビット範囲の最下位ビ
ットの隣接下位ビットに加える丸め込み用数値からなる
丸め込み信号を生成し、シフト処理では丸め込み処理後
の乗算結果のシフトを行わないことを特徴とする。
【0013】これにより、零信号を選択して用いた際に
は、予め設定された固定位置を丸め位置とする丸め込み
処理を行い、シフト処理を行わない従来の乗算方法を行
うことも可能となる。
【0014】請求項4記載の乗算回路は、部分積生成お
よび部分積加算による乗算処理を高速に行なうためにパ
イプライン化した乗算回路であって、乗算処理による乗
算結果の任意の切り出しビット範囲の最下位ビットと基
準切り出しビット範囲の最下位ビットとの差に対応した
シフトビット数信号を基に、乗算処理による乗算結果の
任意の切り出しビット範囲の最下位ビットの隣接下位ビ
ットに加える丸め込み用数値からなる丸め込み信号を生
成する丸め込み信号生成手段と、乗算命令によって得ら
れる乗数と被乗数との部分積を生成する部分積生成手段
と、部分積生成手段により生成した全ての部分積と丸め
込み信号生成手段により生成した丸め込み信号とを加算
することにより丸め込み処理後の乗算結果を作成する加
算手段と、加算手段の途中結果を格納する中間レジスタ
と、シフトビット数信号が示すシフトビット数の分だけ
加算手段の作成した丸め込み処理後の乗算結果をシフト
させて丸め込み処理後の乗算結果を任意の切り出しビッ
ト範囲で切り出させるシフト手段とを設け、加算手段は
第1の部分積加算手段と第2の部分積加算手段とからな
り、第1の部分積加算手段は部分積と丸め込み信号を2
個の加数になるまで加算し途中結果として中間レジスタ
へ出力し、第2の部分積加算手段は中間レジスタに格納
された途中結果を加算するようにしたことを特徴とす
る。
【0015】この構成によれば、丸め込み処理後の乗算
結果をシフトさせるビット数に応じたシフトビット数信
号を基に生成した丸め込み信号を用いて丸め込み処理を
行うことにより、シフト手段が切り出すビット範囲に、
丸め込み処理によって乗算結果としては意味の無くなっ
たビットが含まれることなく、丸め込み処理が施された
乗算結果を用いる処理に対して、ユーザー所望の適切な
丸め位置での丸め込み処理を実現することができる。ま
た、従来のように前もって乗数あるいは被乗数に対して
シフト演算を行ったり、乗算を丸め込み処理なしで行っ
た後、その乗算結果の切り出したいビット範囲に応じ
て、あらためて丸め込み処理を行う必要がないため、処
理量の増大を防止できる。さらに、部分積生成手段およ
び加算手段による乗算処理中に、丸め込み処理を含めて
行うことにより、処理の高速化および処理回路の規模の
低減を実現できる。
【0016】請求項5記載の乗算回路は、請求項4記載
の乗算回路において、シフトビット数信号を一時保持
し、丸め込み信号生成手段およびシフト手段へ出力する
シフト数保存手段を設けたことを特徴とする。
【0017】このように、シフト数保存手段を設けたこ
とにより、シフトビット数信号の設定を、乗算命令より
以前の別の命令で前もって行えばよく、乗算命令におい
て行う必要はなく、命令コード長の増加を回避すること
ができる。
【0018】請求項6記載の乗算回路は、請求項5記載
の乗算回路において、シフト数保存手段と丸め込み信号
生成手段およびシフト手段との間に、シフト数保存手段
のシフトビット数信号と零ビットを示す零信号とのうち
一方を選択して丸め込み信号生成手段およびシフト手段
へ出力するシフト数選択手段を設け、このシフト数選択
手段が零信号を選択して出力した際には、丸め込み信号
生成手段は乗算結果の基準切り出しビット範囲の最下位
ビットの隣接下位ビットに加える丸め込み用数値からな
る丸め込み信号を生成し、シフト手段では丸め込み処理
後の乗算結果のシフトを行わないようにしたことを特徴
とする。
【0019】これにより、シフト数選択手段が零信号を
選択して出力した際には、予め設定された固定位置を丸
め位置とする丸め込み処理を行い、シフト処理を行わな
い従来の乗算方法を行うことも可能となる。
【0020】請求項7記載の乗算回路は、請求項4,5
または6記載の乗算回路において、加算手段とシフト手
段との間に、加算手段の出力信号と他の信号とのうち一
方を選択してシフト手段へ出力するシフト入力切換手段
を設けたことを特徴とする。
【0021】このように、シフト入力切換手段を設けた
ことにより、乗算を行うことなく、他の信号のシフトの
みを行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】画像・音声分野のディジタル信号
処理などを行うプロセッサに用いられる、固定小数点方
式の乗算命令を実行するための本発明の実施の形態にお
ける乗算方法および乗算回路について、図面を参照しな
がら説明する。
【0023】はじめに、本発明の実施の形態の乗算回路
の基礎となる乗算回路の例について説明する。
【0024】図1は本発明の実施の形態の乗算回路の基
礎となる乗算回路の例を示すブロック図である。図1に
おいて、101は乗数、102は被乗数、103は乗算
手段、104は乗算手段103の出力としての乗算結
果、105は丸め込み信号生成手段、106は丸め込み
信号生成手段105の出力としての丸め込み信号、10
7はプロセッサの命令制御手段、108は命令制御手段
107によって制御されるシフトビット数信号、109
は加算手段、110は加算手段109の出力としての丸
め込み処理後の乗算結果、111は丸め込み処理後の乗
算結果110を格納する手段としてのレジスタ、112
はシフト手段としてのバレルシフタ、113はバレルシ
フタ112の出力を格納する手段としてのレジスタであ
る。
【0025】プロセッサの発行する乗算命令によって得
られる乗数101と被乗数102とが乗算手段103に
入力され、乗算手段103は乗算結果104を出力す
る。丸め込み信号生成手段105は命令制御手段107
の出力するシフトビット数信号108を入力とし、丸め
込み信号106を生成する。加算手段109は乗算結果
104と丸め込み信号106を入力とし、丸め込み処理
後の乗算結果110を出力する。丸め込み処理後の乗算
結果110は一旦乗算結果格納手段としてのレジスタ1
11に格納される。レジスタ111の出力はシフト手段
としてのバレルシフタ112に入力され、命令制御手段
107の出力するシフトビット数信号108に応じて入
力信号をシフトし、その出力をシフト出力を格納する手
段としてのレジスタ113に格納する。
【0026】この構成により、乗算命令が発行されると
乗算手段103によって乗数101と被乗数102の乗
算が行われ、乗算結果104が算出される。同時に命令
制御手段107より前もって出力されるシフトビット数
信号108を受けて、丸め込み信号生成手段105が丸
め込み信号106を生成する。乗算結果104と丸め込
み信号106を加算手段109で加算することにより、
丸め込み処理を施した乗算結果110が算出され、乗算
結果格納レジスタ111に格納されて乗算命令は終了す
る。
【0027】続いて、乗算結果格納レジスタ111を用
いたシフト命令が発行されると、バレルシフタ112に
よって乗算結果格納レジスタ111に格納された乗算結
果のシフト演算が行われる。バレルシフタ112のシフ
ト数は命令制御手段107によって乗算命令のときにも
発行されたシフトビット数信号108によって決定され
るので、乗算結果格納レジスタ111に格納された乗算
結果を、シフトビット数信号108で示されるシフト数
だけシフトした値がシフト結果格納レジスタ113に格
納される。
【0028】ここで、図1の乗算回路により実行される
乗算方法について、図6〜図8を参照しながら説明す
る。図7,図8は本発明の乗算方法の基礎となる図1の
乗算回路における乗算方法を示す概念図である。なお、
図6は図7,図8の乗算方法と比較のために示した従来
の乗算方法において乗算結果のシフトを行う処理を付加
した場合の概念図である。
【0029】まず、図6について説明する。図6におい
て、601は乗数、602は被乗数、603は乗算結
果、604は乗算結果603のうち切り出したいビット
範囲、605は丸め込み処理を行う所定の丸め位置、6
06は丸め込み信号、607は丸め込み処理後の乗算結
果、608は丸め込み処理によって乗算結果として意味
の無くなったビット範囲、609はビットの切り出しの
ためのシフト演算の例としてのkビット左シフト、61
0はシフト演算後の出力のシフト結果出力である。
【0030】ここで、乗算結果603に対しての丸め位
置605が下位からmビット目に位置するとすると、丸
め込み処理として下位からmビット目に“1”を加算し
た後、丸め込み処理後の乗算結果607についてシフト
演算を行わず、つまり0ビットシフトして出力したとき
のシフト結果出力610は、乗算結果607で言うとこ
ろの下位からm+1ビット目を最下位ビットとした上位
ビット部分になるとする。
【0031】乗算結果603のうち、ユーザー所望のビ
ット範囲をシフト処理によって切り出す場合、ここでは
一例としてビット範囲604で示された範囲を切り出す
場合に、従来の乗算方法の丸め込み処理を行っては、所
定の丸め位置605で一意に丸め込みが行われてしまう
ため、kビット左シフト609のシフト演算によって切
り出した所望のシフト結果出力610に、乗算結果とし
ては意味の無いビットが含まれる結果となる。このた
め、従来の乗算方法でビット範囲604で示された範囲
を切り出したい場合には、丸め込み処理を行わずに切り
捨て処理によって切り出すことになってしまう。これで
は、丸め込み処理を行わなかったための演算誤差が大き
くなるか、または別の処理によって丸め込み演算を施さ
なければならず処理サイクルが増大してしまう。
【0032】これに対し、図7,図8に示す本発明の乗
算方法の基礎となる図1の構成における乗算方法を説明
する。
【0033】図7において、701は乗数、702は被
乗数、703は乗算結果、704は乗算結果のうち切り
出したいビット範囲、705は丸め込み処理を行う丸め
位置、706は丸め込み信号、707は丸め込み処理後
の乗算結果、708は丸め込み処理によって乗算結果と
して意味の無くなったビット範囲、709はビットの切
り出しのためのシフト演算の例としてkビット左シフ
ト、710はシフト演算後の出力のシフト結果出力、7
11は図6の従来の所定の丸め位置605と同じ所定の
丸め位置である。
【0034】ここでも従来と同様に、乗算結果703に
対しての所定の丸め位置711が下位からmビット目に
位置するとすると、所定の丸め位置711で丸め込み処
理を施した後、丸め込み処理後の乗算結果707につい
てシフト演算を行わず、つまり0ビットシフトして出力
したときのシフト結果出力710は、乗算結果707で
言うところの下位からm+1ビット目を最下位ビットと
した上位ビット部分であるとする。なお、所定の丸め位
置711が乗算結果703の下位からmビット目に位置
するとすると、乗算結果703のうち下位からm+1ビ
ット目を最下位ビットとした上位ビット部分が基準切り
出しビット範囲である。
【0035】ここで、乗算結果703のうちビット範囲
704で示された範囲を切り出したい場合に、切り出す
ためのシフト演算に必要なシフト数がkビット左シフト
709で示されていることを反映し、丸め込み信号70
6としては、所定の丸め位置711である下位からmビ
ット目を基準とすると、m−kビット目が“1”の信号
を生成する。つまり丸め位置がkビット右に移動したこ
とになり、これによって乗算結果として切り出したいビ
ット範囲704は、乗算結果としては意味の無いビット
範囲を含むことなく、適切な丸め込み処理が施されてシ
フト結果出力710として出力される。なお、乗算結果
703のうち乗算結果として切り出したいビット範囲7
04が任意の切り出しビット範囲である。
【0036】また、図8において、801は乗数、80
2は被乗数、803は乗算結果、804は乗算結果のう
ち切り出したいビット範囲、805は丸め込み処理を行
う丸め位置、806は丸め込み信号、807は丸め込み
処理後の乗算結果、808は丸め込み処理によって乗算
結果として意味の無くなったビット範囲、809はビッ
トの切り出しのためのシフト演算の例としてのkビット
右シフト、810はシフト演算後の出力のシフト結果出
力、811は図6の従来の所定の丸め位置605と同じ
所定の丸め位置である。
【0037】ここで、乗算結果803のうちビット範囲
804で示された範囲を切り出したい場合に、切り出す
ためのシフト演算に必要なシフト数がkビット右シフト
809で示されていることを反映し、丸め込み信号80
6としては、所定の丸め位置811である下位からmビ
ット目を基準とすると、m+kビット目が“1”の信号
を生成する。つまり丸め位置がkビット左に移動したこ
とになり、これによって乗算結果として切り出したいビ
ット範囲804に対して適切な丸め込み処理が施されて
シフト結果出力810として出力される。なお、所定の
丸め位置811が乗算結果803の下位からmビット目
に位置するとすると、乗算結果803のうち下位からm
+1ビット目を最下位ビットとした上位ビット部分が基
準切り出しビット範囲であり、乗算結果803のうち乗
算結果として切り出したいビット範囲804が任意の切
り出しビット範囲である。
【0038】以上のように図1の構成によれば、命令制
御手段107の出力するシフトビット数信号108は、
バレルシフタ112に入力されるとともに、丸め込み信
号生成手段105に入力され、丸め込み信号生成手段1
05でシフトビット数信号108に応じて異なる丸め込
み信号106を生成し、この丸め込み信号106を用い
て丸め込み処理を行うことにより、丸め込み処理が施さ
れた乗算結果を用いた処理に必要なビット幅をシフト演
算によって切り出す場合に、ユーザー所望の適切な丸め
位置での丸め込み処理を行うことができ、演算誤差の発
生、または処理サイクルの増大を抑制することができ
る。また、従来のように前もって乗数あるいは被乗数に
対してシフト演算を行ったり、乗算を丸め込み処理なし
で行った後、その乗算結果の切り出したいビット範囲に
応じて、あらためて丸め込み処理を行う必要がないた
め、処理量の増大を防止できる。
【0039】また、図1の構成において、パイプライン
化を行い、乗算および丸め込み処理と乗算結果のシフト
演算による必要ビットの切り出しとを1命令として実行
する場合に、乗算手段103による乗算から加算手段1
09による丸め込み処理を介してバレルシフタ112に
よるシフト演算までに3サイクル必要となる。
【0040】つぎに、図2も本発明の実施の形態の乗算
回路の基礎となる乗算回路の例を示すブロック図であ
る。図2において、201は乗数、202は被乗数、2
03は乗算手段、204は乗算手段203の出力として
の乗算結果、205は丸め込み信号生成手段、206は
丸め込み信号生成手段205の出力としての丸め込み信
号、207はプロセッサの命令制御手段、208は命令
制御手段207によって制御されるシフト数設定信号、
209は加算手段、210は加算手段209の出力とし
ての丸め込み処理後の乗算結果、211は丸め込み処理
後の乗算結果210を格納する手段としてのレジスタ、
212はシフト手段としてのバレルシフタ、213はバ
レルシフタ212の出力を格納する手段としてのレジス
タ、214はシフト数設定信号208の保存手段として
のシフト数保存手段、215はシフト数保存手段214
の出力としてのシフトビット数信号である。
【0041】この図2の構成では、シフト数保存手段2
14を設けたことが、図1の構成と異なり、他の構成お
よび動作は図1の構成と同様であるので、ここでは説明
を省略する。
【0042】シフト数設定信号208は、シフト数保存
手段214に一旦格納され、シフト数保存手段214の
出力をシフトビット数信号215として、丸め込み信号
生成手段205およびバレルシフタ212に入力する。
すなわち、この図2の構成では、図1の構成にシフト数
保存手段214を付加することによって、乗算命令より
以前にシフト数保存手段214にシフト数を設定するこ
とを可能にしたものである。
【0043】以上のように図2の構成によれば、図1の
構成の場合の効果に加え、シフト数保存手段214を設
けたことにより、シフト数の設定は別の命令で前もって
行えばよく、図1の説明で述べたように乗算命令とその
乗算結果を用いたシフト命令との2度に渡ってシフト数
設定を行うという必要が無くなり、命令コードに対する
シフト数設定フィールドの増設の必要がなくなり、また
命令制御手段207の回路の簡素化が実現可能となる。
【0044】(第1の実施の形態) 図3は本発明の第1の実施の形態の乗算回路のブロック
図である。図3において、301は乗数、302は被乗
数、303は乗算手段、304は乗算手段303の構成
要素としての部分積生成手段、305は部分積生成手段
304の出力としての部分積、306は乗算手段303
の構成要素としての第一の部分積加算手段、307は第
一の部分積加算手段306の途中結果を一時保存する中
間レジスタ、308は乗算手段303の構成要素として
中間レジスタ307の出力を加算する第二の部分積加算
手段、309は第二の部分積加算手段308の出力とし
ての丸め込み処理後の乗算結果、310はシフト手段と
してのバレルシフタ、311はバレルシフタ310の出
力を格納する手段としてのレジスタ、312は命令制御
手段、313は命令制御手段312の出力としてのシフ
トビット数信号、314は丸め込み信号生成手段、31
5は丸め込み信号生成手段314の出力としての丸め込
み信号である。
【0045】乗数301と被乗数302は部分積生成手
段304に入力され、得られた部分積305は第一の部
分積加算手段306に入力される。一方、命令制御手段
312の出力するシフトビット数信号313を入力する
丸め込み信号生成手段314は、丸め込み信号315を
生成し、丸め込み信号315は第一の部分積加算手段3
06に入力される。第一の部分積加算手段306は2つ
の加数となったところで途中結果を中間レジスタ307
に格納する。中間レジスタ307の出力は、第二の部分
積加算手段308に入力されて加算され、丸め込み処理
後の乗算結果309として出力される。丸め込み処理後
の乗算結果309は、バレルシフタ310に入力され、
バレルシフタ310で命令制御手段312の出力するシ
フトビット数信号313に応じてシフトされ、乗算結果
として切り出したいビット範囲が切りだされ、乗算出力
格納レジスタ311に格納される。
【0046】この構成により、乗算命令が発行されると
部分積生成手段304によって乗数301と被乗数30
2の部分積の生成が行われる。同時に命令制御手段31
2より出力されるシフトビット数信号313を受けて、
丸め込み信号生成手段314が丸め込み信号315を生
成しているので、部分積305と丸め込み信号315を
第一の部分積加算手段306で加算する。第一の部分積
加算手段306により2個の加数になるまで加算したと
ころで、一旦中間レジスタ307に値を格納する。中間
レジスタ307の出力は、2入力加算器で構成される第
二の部分積加算手段308で加算され、丸め込み処理後
の乗算結果309が出力される。丸め込み処理後の乗算
結果309は、バレルシフタ310に入力され、命令制
御手段312の出力しているシフトビット数信号313
で設定されたビット数分だけシフトされ、乗算結果とし
て切り出したいビット範囲が切りだされ、乗算出力格納
レジスタ311に格納される。
【0047】以上のように本実施の形態によれば、図1
の構成の場合の効果に加え、図1の構成における乗算手
段103および加算手段109に代えて、部分積生成手
段304,第一の部分積加算手段306,中間レジスタ
307および第二の部分積加算手段308からなる乗算
手段303を用い、高速乗算器構成として一般的な反復
セル型配列乗算器の構成要素である部分積加算手段にお
いて丸め込み信号315の加算を行うことによって、丸
め込み処理を乗算処理中に取り込んで演算時間の高速化
と回路規模低減を可能にしている。これによって、パイ
プライン化を行い、乗算および丸め込み処理と乗算結果
のシフト演算による必要ビットの切り出しとを1命令と
して実行する場合に、部分積生成と第一の部分積加算ま
でを1サイクル、第二の部分積加算とバレルシフタ31
0によるシフト演算までを1サイクルとして2サイクル
でパイプライン化することができ、3サイクル必要とな
図1の構成と比較して処理量の軽減につながる。
【0048】(第2の実施の形態) 図4は本発明の第2の実施の形態の乗算回路のブロック
図である。図4において、401は乗数、402は被乗
数、403は乗算手段、404は乗算手段403の構成
要素としての部分積生成手段、405は部分積生成手段
404の出力としての部分積、406は乗算手段403
の構成要素としての第一の部分積加算手段、407は第
一の部分積加算手段406の途中結果を一時保存する中
間レジスタ、408は乗算手段403の構成要素として
中間レジスタ407の出力を加算する第二の部分積加算
手段、409は第二の部分積加算手段408の出力とし
ての丸め込み処理後の乗算結果、410はシフト手段と
してのバレルシフタ、411はバレルシフタ410の出
力を格納する手段としてのレジスタ、412は命令制御
手段、413は命令制御手段412の出力としてのシフ
ト数設定信号、414は丸め込み信号生成手段、415
は丸め込み信号生成手段414の出力としての丸め込み
信号、416はシフト数設定信号413の保存手段とし
てのシフト数保存手段、417はシフト数保存手段41
6の出力としてのシフトビット数信号である。
【0049】この第2の実施の形態では、シフト数保存
手段416を設けたことが、第1の実施の形態と異な
り、他の構成および動作は第1の実施の形態と同様であ
るので、ここでは説明を省略する。
【0050】シフト数設定信号413は、シフト数保存
手段416に一旦格納され、シフト数保存手段416の
出力をシフトビット数信号417として、丸め込み信号
生成手段414およびバレルシフタ410に入力する。
すなわち、この第2の実施の形態では、第1の実施の形
態の構成に、シフト数保存手段416を付加したことに
より、乗算命令より前の命令で、シフト数保存手段41
6にシフト数を設定しておくことを可能にしたものであ
る。
【0051】以上のように本実施の形態によれば、第1
の実施の形態の効果に加え、シフト数保存手段416を
設けたことにより、シフト数の設定は別の命令で前もっ
て行えばよく、第1の実施の形態のように乗算命令とそ
の乗算結果を用いたシフト命令との2度に渡ってシフト
数設定を行うという必要が無くなり、命令コードに対す
るシフト数設定フィールドの増設を回避することができ
る。
【0052】(第3の実施の形態) 図5は本発明の第3の実施の形態の乗算回路のブロック
図である。図5において、501は乗数、502は被乗
数、503は乗算手段、504は乗算手段503の構成
要素としての部分積生成手段、505は部分積生成手段
504の出力としての部分積、506は乗算手段503
の構成要素としての第一の部分積加算手段、507は第
一の部分積加算手段506の途中結果を一時保存する中
間レジスタ、508は乗算手段503の構成要素として
中間レジスタ507の出力を加算する第二の部分積加算
手段、509は第二の部分積加算手段508の出力とし
ての丸め込み処理後の乗算結果、510はシフト手段と
してのバレルシフタ、511はバレルシフタ510の出
力を格納する手段としてのレジスタ、512は命令制御
手段、513は命令制御手段512の出力としてのシフ
ト数設定信号、514は丸め込み信号生成手段、515
は丸め込み信号生成手段514の出力としての丸め込み
信号、516はシフト数設定信号513の保存手段とし
てのシフト数保存手段、517はシフト数保存手段51
6の出力としてのシフトビット数信号、518はシフト
数選択手段、519はシフト数選択手段518の選択信
号としての乗算モード切換信号、520はシフト命令の
入力切換手段、521はシフト命令の入力切換手段52
0の切換信号としてのシフト命令制御信号、522はシ
フト命令時の入力である。なお、乗算モード切換信号5
19は、乗算結果のシフトとそのシフト数による丸め込
み処理を行う本発明による乗算方法を実現するモード
と、乗算結果のシフトやそれに応じた丸め込みを行わな
い通常の乗算方法を実現するモードとを切り換えるため
の信号である。
【0053】この第3の実施の形態では、シフト数保存
手段516の出力および“0”のうち一方を選択するシ
フト数選択手段518と、シフト命令の入力切換手段5
20とを設けたことが、第2の実施の形態と異なり、他
の構成および動作は第2の実施の形態と同様であるの
で、ここでは説明を省略する。
【0054】命令制御手段512の出力するシフト数設
定信号513はシフト数保存手段516に入力され、シ
フト数保存手段516の出力は、シフト数選択手段51
8の一方の入力に入力される。シフト数選択手段518
は2入力セレクタで構成されており、他方の入力は
“0”に固定されている。また、命令制御手段512の
出力する乗算モード切換信号519はシフト数選択手段
518の選択信号として入力される。シフト数選択手段
518の出力は、シフトビット数信号517として、丸
め込み信号生成手段514とバレルシフタ510に入力
される。また、命令制御手段512の出力するシフト命
令制御信号521は、2入力セレクタで構成されている
シフト命令の入力切換手段520の選択信号として入力
される。シフト命令の入力切換手段520の2入力のう
ち、一方は乗算手段503の出力としての乗算結果50
9、もう一方はシフト命令時の入力522である。
【0055】この構成により、シフト命令の入力切換手
段520が乗算手段503からの入力、すなわち丸め込
み処理後の乗算結果509を出力とする場合に、命令制
御手段512の出力する乗算モード切換信号519によ
って、シフト数選択手段518の出力が“0”かシフト
数保存手段516に保存されているシフト数かに切り替
わる。例えばシフト数選択手段518の出力としてシフ
ト数保存手段516に保存されているシフト数が出力さ
れるとすると、それを受けた丸め込み信号生成手段51
4は図7、図8に示したような丸め込み信号を発生し、
また、バレルシフタ510は、入力をシフト数保存手段
516に保存されていたシフト数分だけシフトして出力
する。また、シフト数選択手段518の出力として
“0”が出力されるとすると、それを受けた丸め込み信
号生成手段514は、丸め込み信号としてある固定の信
号、例えば下位からmビット目のみが“1”の信号を発
生し、また、バレルシフタ510は、入力を0ビットシ
フト、つまりシフトすることなく出力する。
【0056】なお、シフト数選択手段518の無い図4
の構成においても、シフト数設定信号413として
“0”をシフト数保存手段416に保存しておいた場合
には、図5の構成においてシフト命令の入力切換手段5
20が丸め込み処理後の乗算結果509を出力とし、シ
フト数選択手段518が“0”を選択して出力する場合
と同様の動作が得られる。しかしながら、図5の構成の
ようにシフト数選択手段518を設けることにより、シ
フト数選択手段518の出力すなわちシフトビット数信
号517として“0”を選択する前後で同じシフト数を
選択する場合には、“0”を選択する前に選択されてい
たシフト数が、“0”を選択後にもシフト数保存手段5
16に保存されているため、シフト数選択手段518が
“0”を選択後に命令制御手段512がシフト数保存手
段516にシフト数を設定しなおす必要がなくなり、高
速処理が可能となる。
【0057】また、シフト命令の入力切換手段520を
設けているため、乗算手段503を介さずに、シフト命
令の入力切換手段520へ直接入力したシフト命令時の
入力522をバレルシフタ510へ出力することによ
り、シフト命令だけを単独に実行できる。
【0058】以上のように本実施の形態によれば、第2
の実施の形態の効果に加え、シフト数選択手段518を
設けたことにより、乗算モード切換信号519によりシ
フト数選択手段518の出力を切り替えることにより、
乗算結果のシフトとそのシフト数による丸め込み処理を
行う本発明による乗算方法と、乗算結果のシフトやそれ
に応じた丸め込みを行わない通常の乗算方法とを、同一
回路で実現することができる。
【0059】また、シフト命令の入力切換手段520を
設けたことにより、シフト命令のみの単独実行も容易に
実現できる。
【0060】なお、シフト命令の入力切換手段520
を、図3,図4に示す第1,第2の実施の形態の構成に
同様に付加することもできる。
【0061】
【発明の効果】本発明の乗算方法によれば、乗算処理に
よる乗算結果の任意の切り出しビット範囲の最下位ビッ
トと基準切り出しビット範囲の最下位ビットとの差に対
応したシフトビット数信号を基に、乗算処理による乗算
結果の任意の切り出しビット範囲の最下位ビットの隣接
下位ビットに加える丸め込み用数値からなる丸め込み信
号を生成し、この丸め込み信号を用いて丸め込み処理を
行うことにより、シフト処理により切り出すビット範囲
に、丸め込み処理によって乗算結果としては意味の無く
なったビットが含まれることなく、丸め込み処理が施さ
れた乗算結果を用いる処理に対して、ユーザー所望の適
切な丸め位置での丸め込み処理を実現することができ
る。また、従来のように前もって乗数あるいは被乗数に
対してシフト演算を行ったり、乗算を丸め込み処理なし
で行った後、その乗算結果の切り出したいビット範囲に
応じて、あらためて丸め込み処理を行う必要がないた
め、処理量の増大を防止できる。そして、部分積生成処
理および加算処理からなる乗算処理中に、丸め込み処理
を含めて行うことにより、処理の高速化および処理回路
の規模の低減を実現できる。
【0062】また、シフトビット数信号は一時保持され
た後で、丸め込み信号生成処理およびシフト処理に用い
ることにより、シフトビット数信号の設定を、乗算命令
より以前の別の命令で前もって行えばよく、乗算命令に
おいて行う必要はなく、命令コード長の増加を回避する
ことができる。
【0063】さらに、一時保持されたシフトビット数信
号と零ビットを示す零信号とのうち一方を選択して丸め
込み信号生成処理およびシフト処理に用い、零信号を選
択して用いた際には、丸め込み信号生成処理では乗算処
理による乗算結果の基準切り出しビット範囲の最下位ビ
ットの隣接下位ビットに加える丸め込み用数値からなる
丸め込み信号を生成し、シフト処理では丸め込み処理後
の乗算結果のシフトを行わないことにより、予め設定さ
れた固定位置を丸め位置とする丸め込み処理を行い、シ
フト処理を行わない従来の乗算方法を行うことも可能と
なる。
【0064】また、本発明の乗算回路によれば、丸め込
み信号生成手段により上記シフトビット数信号を基に上
記丸め込み信号を生成し、加算手段により丸め込み信号
を用いて丸め込み処理を行うことにより、シフト手段が
切り出すビット範囲に、丸め込み処理によって乗算結果
としては意味の無くなったビットが含まれることなく、
丸め込み処理が施された乗算結果を用いる処理に対し
て、ユーザー所望の適切な丸め位置での丸め込み処理を
実現することができる。また、従来のように前もって乗
数あるいは被乗数に対してシフト演算を行ったり、乗算
を丸め込み処理なしで行った後、その乗算結果の切り出
したいビット範囲に応じて、あらためて丸め込み処理を
行う必要がないため、処理量の増大を防止できる。そし
て、部分積生成手段および加算手段による乗算処理中
に、丸め込み処理を含めて行うことにより、処理の高速
化および処理回路の規模の低減を実現できる。
【0065】さらに、シフトビット数信号を一時保持
し、丸め込み信号生成手段およびシフト手段へ出力する
シフト数保存手段を設けることにより、シフトビット数
信号の設定を、乗算命令より以前の別の命令で前もって
行えばよく、乗算命令において行う必要はなく、命令コ
ード長の増加を回避することができる。
【0066】さらに、シフト数保存手段と丸め込み信号
生成手段およびシフト手段との間に、シフト数保存手段
のシフトビット数信号と零ビットを示す零信号とのうち
一方を選択して丸め込み信号生成手段およびシフト手段
へ出力するシフト数選択手段を設け、このシフト数選択
手段が零信号を選択して出力した際には、丸め込み信号
生成手段は乗算結果の基準切り出しビット範囲の最下位
ビットの隣接下位ビットに加える丸め込み用数値からな
る丸め込み信号を生成し、シフト手段では丸め込み処理
後の乗算結果のシフトを行わないようにすることによ
り、予め設定された固定位置を丸め位置とする丸め込み
処理を行い、シフト処理を行わない従来の乗算方法を行
うことも可能となる。
【0067】また、加算手段とシフト手段との間に、加
算手段の出力信号と他の信号とのうち一方を選択してシ
フト手段へ出力するシフト入力切換手段を設けたことに
より、乗算を行うことなく、他の信号のシフトのみを行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の乗算回路の基礎となる乗
算回路の例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の乗算回路の基礎となる乗
算回路の例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の乗算回路のブロッ
ク図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の乗算回路のブロッ
ク図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の乗算回路のブロッ
ク図である。
【図6】従来の乗算方法において乗算結果のシフトを行
う処理を付加した場合の概念図である。
【図7】本発明の乗算方法の基礎となる乗算方法を示す
概念図である。
【図8】本発明の乗算方法の基礎となる乗算方法を示す
概念図である。
【図9】従来の乗算方法を示す概念図である。
【符号の説明】
101,201,301,401,501 乗数 102,202,302,402,502 被乗数 103,203,303,403,503 乗算手段 104,204 乗算結果 105,205,314,414,514 丸め込み信
号生成手段 106,206,315,415,515 丸め込み信
号 107,207,312,412,512 命令制御手
段 108,215,313,417,517 シフトビッ
ト数信号 109,209 加算手段 110,210,309,409,509 丸め込み処
理後の乗算結果 111,211 乗算結果格納レジスタ 112,212,310,410,510 バレルシフ
タ 113,213 シフト結果格納レジスタ 208,413,513 シフト数設定信号 214,416,516 シフト数保存手段 304,404,504 部分積生成手段 305,405,505 部分積 306,406,506 第一の部分積加算手段 307,407,507 中間レジスタ 308,408,508 第二の部分積加算手段 311,411 乗算出力格納レジスタ 511 シフト及び乗算結果格納レジスタ 518 シフト数選択手段 519 乗算モード切換信号 520 シフト命令の入力切換手段 521 シフト命令制御信号 522 シフト命令時の入力 701,801 乗数 702,802 被乗数 703,803 乗算結果 704,804 乗算結果として切り出したいビット範
囲 705,805 丸め位置 706,806 丸め込み信号 707,807 丸め込み処理後の乗算結果 708,808 丸め込みによって乗算結果として意味
の無くなったビット範囲 709 kビット左シフト 809 kビット右シフト 710,810 シフト結果出力 711,811 所定の丸め位置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−188624(JP,A) 特開 平5−80978(JP,A) 特開 平6−348455(JP,A) 特開 平7−114454(JP,A) 特開 平1−111229(JP,A) 特開 昭63−298526(JP,A) 特開 平7−93132(JP,A) 特開 平1−230127(JP,A) 実開 平4−73249(JP,U)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部分積生成および部分積加算による乗算
    処理を高速に行なうためにパイプライン化した乗算方法
    であって、 前記乗算処理による乗算結果の任意の切り出しビット範
    囲の最下位ビットと基準切り出しビット範囲の最下位ビ
    ットとの差に対応したシフトビット数信号を基に、前記
    乗算処理による乗算結果の任意の切り出しビット範囲の
    最下位ビットの隣接下位ビットに加える丸め込み用数値
    からなる丸め込み信号を生成する丸め込み信号生成処理
    と、 乗算命令によって得られる乗数と被乗数との部分積を生
    成する部分積生成処理と、 前記部分積生成処理により生成した全ての部分積と前記
    丸め込み信号とを加算することにより丸め込み処理後の
    乗算結果を作成する加算処理と、 前記加算処理の途中結果を中間レジスタに格納する格納
    処理と、 前記シフトビット数信号が示すシフトビット数の分だけ
    前記丸め込み処理後の乗算結果をシフトさせることによ
    り前記丸め込み処理後の乗算結果を前記任意の切り出し
    ビット範囲で切り出させるシフト処理とを含み、 前記加算処理は第1の部分積加算処理と第2の部分積加
    算処理とからなり、前記第1の部分積加算処理は前記部
    分積と前記丸め込み信号を2個の加数になるまで加算し
    前記途中結果として前記中間レジスタへ出力し、前記第
    2の部分積加算処理は前記中間レジスタに格納された前
    記途中結果を加算する ことを特徴とする乗算方法。
  2. 【請求項2】 シフトビット数信号は一時保持された後
    で、丸め込み信号生成処理およびシフト処理に用いられ
    ることを特徴とする請求項1記載の乗算方法。
  3. 【請求項3】 一時保持されたシフトビット数信号と零
    ビットを示す零信号とのうち一方を選択して丸め込み信
    号生成処理およびシフト処理に用い、前記零信号を選択
    して用いた際には、前記丸め込み信号生成処理では乗算
    処理による乗算結果の基準切り出しビット範囲の最下位
    ビットの隣接下位ビットに加える丸め込み用数値からな
    る丸め込み信号を生成し、前記シフト処理では丸め込み
    処理後の乗算結果のシフトを行わないことを特徴とする
    請求項2記載の乗算方法。
  4. 【請求項4】 部分積生成および部分積加算による乗算
    処理を高速に行なうためにパイプライン化した乗算回路
    であって、 前記乗算処理による乗算結果の任意の切り出しビット範
    囲の最下位ビットと基準切り出しビット範囲の最下位ビ
    ットとの差に対応したシフトビット数信号を基に、前記
    乗算処理による乗算結果の任意の切り出しビット範囲の
    最下位ビットの隣接下位ビットに加える丸め込み用数値
    からなる丸め込み信号を生成する丸め込み信号生成手段
    と、 乗算命令によって得られる乗数と被乗数との部分積を生
    成する部分積生成手段と、 前記部分積生成手段により生成した全ての部分積と前記
    丸め込み信号生成手段により生成した丸め込み信号とを
    加算することにより丸め込み処理後の乗算結果を作成す
    る加算手段と、 前記加算手段の途中結果を格納する中間レジスタと、 前記シフトビット数信号が示すシフトビット数の分だけ
    前記加算手段の作成した丸め込み処理後の乗算結果をシ
    フトさせて前記丸め込み処理後の乗算結果を前記任意の
    切り出しビット範囲で切り出させるシフト手段とを設
    け、 前記加算手段は第1の部分積加算手段と第2の部分積加
    算手段とからなり、前記第1の部分積加算手段は前記部
    分積と前記丸め込み信号を2個の加数になるまで加算し
    前記途中結果として前記中間レジスタへ出力し、前記第
    2の部分積加算手段は前記中間レジスタに格納された前
    記途中結果を加算するようにした ことを特徴とする乗算
    回路。
  5. 【請求項5】 シフトビット数信号を一時保持し、丸め
    込み信号生成手段およびシフト手段へ出力するシフト数
    保存手段を設けたことを特徴とする請求項4記載の乗算
    回路。
  6. 【請求項6】 シフト数保存手段と丸め込み信号生成手
    段およびシフト手段との間に、前記シフト数保存手段の
    シフトビット数信号と零ビットを示す零信号とのうち一
    方を選択して前記丸め込み信号生成手段およびシフト手
    段へ出力するシフト数選択手段を設け、このシフト数選
    択手段が零信号を選択して出力した際には、前記丸め込
    み信号生成手段は乗算結果の基準切り出しビット範囲の
    最下位ビットの隣接下位ビットに加える丸め込み用数値
    からなる丸め込み信号を生成し、前記シフト手段では丸
    め込み処理後の乗算結果のシフトを行わないようにした
    ことを特徴とする請求項5記載の乗算回路。
  7. 【請求項7】 加算手段とシフト手段との間に、前記加
    算手段の出力信号と他の信号とのうち一方を選択して前
    記シフト手段へ出力するシフト入力切換手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項4,5または6記載の乗算回路。
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