JP3251128B2 - 電気部品用ソケット及びコンタクトピン製造方法 - Google Patents

電気部品用ソケット及びコンタクトピン製造方法

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JP3251128B2 JP16260594A JP16260594A JP3251128B2 JP 3251128 B2 JP3251128 B2 JP 3251128B2 JP 16260594 A JP16260594 A JP 16260594A JP 16260594 A JP16260594 A JP 16260594A JP 3251128 B2 JP3251128 B2 JP 3251128B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はICパッケージ等の電気
部品を搭載する電気部品用ソケットに関し、また、その
電気部品用ソケットに用いるコンタクトピンの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ICパッケージ等の電気部品を搭載する
電気部品用ソケットは、一般に、ソケット本体に装設さ
れる多数のコンタクトピンを備えており、各コンタクト
ピンはソケット本体に搭載される電気部品の電極部に接
触される接触部を有する弾性変位可能な弾性接片と、ソ
ケット本体に装設される脚片と、該脚片および弾性接片
間に連設されソケット本体に当接される支持片とを有し
ている。各コンタクトピンのピッチ間隔が比較的大きい
場合は、ソケット本体に隔壁を一体成形してコンタクト
ピン間の電気的絶縁を確保することができるが、隔壁の
薄肉化には成形技術上限界があるため、コンタクトピン
の狭小ピッチ化が要求される電気部品用ソケットにおい
ては、コンタクトピンの側面に絶縁材の被膜を形成し、
この絶縁材被膜を介してコンタクトピンを密着並設する
方法が考えられている。例えば特開平1−3977号公
報には、支持片および弾性接片の一側面全体に絶縁材の
被膜を形成したコンタクトピンや、支持片或いは弾性接
片の側面の一部を残して他の部分に絶縁材の被膜を形成
したコンタクトピンが示されている。また、特開平2−
51882号公報には、支持片の一側面全体を絶縁材で
被覆すると共に、弾性接片の一側面に帯状の絶縁膜を支
持片側面の絶縁材と平行に形成したコンタクトピンが示
されている。また、両公報には予め絶縁材被膜を形成し
た帯材を打ち抜いてコンタクトピンを形成する方法が例
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】コンタクトピンの支持
片および弾性接片の側面に被着された絶縁材は母材との
線膨張率の差によって剥離しやすく、絶縁材の被着面積
が大きい程剥離が生じ易くなる。また、コンタクトピン
を絶縁材被膜と共に打ち抜いて形成した場合、コンタク
トピンの切断端縁の箇所から絶縁材が剥離し易い。さら
に、コンタクトピンの弾性接片は電気部品をソケット本
体に搭載するときの押圧力によって弾性変位し、これに
より、弾性接片の接触部と電気部品の電極部との間に所
要の接触圧を確保するようになっているが、電極部やコ
ンタクトピンの寸法公差等により、コンタクトピンの弾
性変位は必ずしも一定ではなく、隣り合うコンタクトピ
ン間で弾性接片の相対変位がしばしば生じ得る。このた
め、コンタクトピンの弾性接片に被着された絶縁材に僅
かでも剥離が生じると、隣り合うコンタクトピンの弾性
接片の相対変位により、絶縁材が擦れあって剥離を助長
させる結果となる。そして、剥離した絶縁材は弾性接片
の弾性変位を妨げたり、弾性接片の接触部と電気部品の
電極部との間に進入して電気的接触を妨げる原因とな
る。
【0004】したがって、本発明の目的は、コンタクト
ピンの狭小ピッチ並設が可能で、しかも、コンタクトピ
ンから絶縁材が剥離することを防止できる電気部品用ソ
ケットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、ソケット本体に装設される
多数のコンタクトピンを備え、各コンタクトピンがソケ
ット本体に搭載される電気部品の電極部に接触する接触
部を有する弾性変位可能な弾性接片と、ソケット本体に
装設される脚片と、該脚片および弾性接片間に連設され
ソケット本体に当接される支持片とを有し、各コンタク
トピンが支持片の一側面または両側面に形成した絶縁材
を介して互いに密着並設される電気部品用ソケットにお
いて、各コンタクトピンの弾性接片の一側面または両側
面に複数個の互いに離間したドットパターン形状の絶縁
材を設けたことを特徴とする。
【0006】また、請求項2記載の発明は、各コンタク
トピンの弾性接片の一側面のみに複数個の互いに離間し
たドットパターン形状の絶縁材が設けられている請求項
1記載の電気部品用ソケットにおいて、互いに隣り合う
コンタクトピンのうちの一方の弾性接片の側面の絶縁材
と他方のコンタクトピンの弾性接片との間に隙間が形成
されていることを特徴とする。
【0007】また、請求項3記載の発明は、各コンタク
トピンの弾性接片の両側面に複数個の互いに離間したド
ットパターン形状の絶縁材が設けられている請求項1記
載の電気部品用ソケットにおいて、弾性接片の側面のド
ットパターン形状の絶縁材が弾性接片の弾性変位の回動
中心と略同軸の多数の同心円に沿って配置されており、
互いに隣り合うコンタクトピンの弾性接片の相対向する
側面の絶縁材が互いに異なる半径の同心円に沿って配置
されて互いに離間した位置にあることを特徴とする。
【0008】また、請求項4記載の発明は、予め絶縁材
を被着した板材を打ち抜いて請求項1記載の電気部品用
ソケットのコンタクトピンを形成するコンタクトピン製
造方法において、各コンタクトピンの弾性接片の側面に
設けられる絶縁材の各ドットパターンを板材の弾性接片
打抜き部周縁よりも内方に形成した後、板材をコンタク
トピン形状に合わせて打ち抜いてコンタクトピンを形成
することを特徴とする。
【0009】さらに、上記課題を解決するために、請求
項6記載の発明は、ソケット本体に装設される多数のコ
ンタクトピンを備え、各コンタクトピンがソケット本体
に搭載される電気部品の電極部に接触される接触部を有
する弾性変位可能な弾性接片と、ソケット本体に装設さ
れる脚片と、該脚片および弾性接片間に連設されソケッ
ト本体に当接される支持片とを有し、各コンタクトピン
が支持片の一側面または両側面に形成した絶縁材を介し
て互いに密着並設される電気部品用ソケットにおいて、
各コンタクトピンの弾性接片の一側面または両側面に連
続波線状のパターン形状を有する絶縁材を設けたことを
特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1記載の電気部品用ソケットにおいて
は、各コンタクトピンの弾性接片の一側面または両側面
に形成される絶縁材を複数個の互いに離間したドットパ
ターン形状としたので、コンタクトピン母材との線膨張
率の差による境界剥離を最小限に抑えることができる。
【0011】請求項2記載の電気部品用ソケットにおい
ては、各コンタクトピンの弾性接片の一側面のみに複数
個の互いに離間したドットパターン形状の絶縁材が設け
られており、且つ、互いに隣り合うコンタクトピンのう
ちの一方の弾性接片の側面の絶縁材と他方のコンタクト
ピンの弾性接片との間に隙間が形成されているので、隣
り合うコンタクトピン間で一方の弾性接片側面の絶縁材
と他方の弾性接片とが常時擦れ合うことによる絶縁材の
剥離を防止できるとともに、弾性接片の捩れや横振れに
よるコンタクトピン間のショートを絶縁材により防止す
ることができる。
【0012】請求項3記載の電気部品用ソケットにおい
ては、各コンタクトピンの弾性接片の両側面に複数個の
互いに離間したドットパターン形状の絶縁材が設けら
れ、且つ、弾性接片の側面のドットパターン形状の絶縁
材が弾性接片の弾性変位の回動中心と略同軸の多数の同
心円に沿って配置され、しかも、互いに隣り合うコンタ
クトピンの弾性接片の相対向する側面の絶縁材が互いに
異なる半径の同心円に沿って配置されて互いに離間した
位置にあるので、隣り合うコンタクトピンの弾性接片が
相対的に弾性撓み変位しても弾性接片側面の絶縁材が干
渉し合うことを防止できる。したがって、弾性接片側面
の絶縁材の剥離を防止できる。
【0013】請求項4記載のコンタクトピン製造方法に
よれば、板材を打ち抜く際にコンタクトピンの弾性接片
の側面に設けられる絶縁材の各ドットパターンが切断さ
れることがないので、弾性接片周縁からの絶縁材の剥離
を防止することができる。
【0014】請求項5記載の電気部品用ソケットにおい
ては、各コンタクトピンの弾性接片の一側面または両側
面に設けられる絶縁材が連続波線状のパターン形状を有
するので、絶縁材とコンタクトピンの母材との線膨張率
の差を絶縁材の連続波線状のパターンにより吸収して絶
縁材とコンタクトピンの母材との境界剥離を防止するこ
とができる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につき
説明する。
【0016】図1から図3までは本発明をICパッケー
ジの製品検査用ソケットに適用した場合の一実施例を示
したものである。はじめに図1および図2を参照する
と、ソケットは矩形のソケット本体2と、このソケット
本体2に対し開閉動可能な押えカバー3とを有し、押え
カバー3はソケット本体2の一端に設けられた支軸4に
回動可能に支持され、ばね5で開放側に付勢されてい
る。押えカバー3にはソケット本体2に係合してこの押
えカバー3を閉位置にロックするためのフック6が枢着
されている。ソケット本体2に搭載される略矩形のIC
パッケージ7はその各辺の下面に電極部(不図示)を有
する。ソケット本体2にはICパッケージ7の各コーナ
部に係合してICパッケージ7を位置決めするための位
置決め片2aが設けられている。
【0017】ICパッケージ7の電極部配列に対応し
て、ソケット本体2には狭小ピッチ間隔で配列された多
数のコンタクトピン8が装設されている。図3(a),
(b)に示すように、各コンタクトピン8は金属板から
なり、弾性変位可能な弾性接片8aと、ソケット本体2
の取付孔2b(図1,図2参照)に挿設される脚片8b
と、該脚片8bおよび弾性接片8a間に連設されソケッ
ト本体2に当接される支持片8cとを有する。弾性接片
8aはICパッケージ7の電極部に接触される接触部8
dを有する。ソケット本体2に搭載したICパッケージ
7を押えカバー3にて上から押圧すると、その押圧力で
コンタクトピン8の弾性接片8aが弾性変位し、これに
より、コンタクトピン8の接触部8dとICパッケージ
7の電極部とが所要の接触圧にて電気的に接続される。
コンタクトピン8の脚片8bの先端部はソケット本体2
の底面より下方に突出している。コンタクトピン8の脚
片8bの先端部を図示しない製品検査装置の回路基板に
着脱可能に挿着することにより、コンタクトピン8を介
してICパッケージ7と回路基板とを電気的に接続する
ことができる。
【0018】図1に示すように、コンタクトピン8の脚
片8bはコンタクトピン8の配列方向に沿って交互に支
持片8bの一端または中央近傍の異なる位置に垂設され
ており、これによりコンタクトピン8の脚片8bは交互
に2列状態で配列されるものとなっている。
【0019】図2に示すように、コンタクトピン8の脚
片8bを挿設する取付孔2bはスリット状の長孔であ
り、ソケット本体2には隣り合うコンタクトピン8間の
電気的絶縁を確保し且つそれらの配列ピッチを規制する
隔壁等は存在しない。
【0020】そこで、取付孔2bに挿設されるコンタク
トピン8間の電気的絶縁を確保し且つそれらの配列ピッ
チを規制するために、各コンタクトピン8の支持片8c
の一側面にはそのほぼ全面を覆う絶縁材9が設けられて
いる。図3(a)に示すように、互いに隣り合うコンタ
クトピン8の内うちの一方の支持片8c上の絶縁材9を
他方のコンタクトピン8の支持片8cに密着させること
により、コンタクトピン8の支持片8c間の電気的絶縁
が確保されるとともに、コンタクトピン8の配列ピッチ
が定まる。
【0021】さらに、各コンタクトピン8の弾性接片8
aの一側面には複数個の互いに離間した略長円形のドッ
トパターン形状の絶縁材10が設けられている。この実
施例では、図3(a)に示すように、弾性接片8a上の
絶縁材10は支持片8c上の絶縁材9よりも厚みが小さ
く、これにより、互いに隣り合うコンタクトピン8のう
ちの一方の弾性接片8aの側面の絶縁材10と他方のコ
ンタクトピン8の弾性接片8aとの間に隙間11が形成
される。
【0022】絶縁材9,10は、例えばエポキシアクリ
レート樹脂やウレタンアクリレート樹脂等に代表される
エネルギー線硬化型樹脂をマトリックスとした絶縁材
や、エポキシ系樹脂、ポリイミド樹脂等に代表される熱
硬化型の樹脂をマトリックスとした絶縁材や、ポリテト
ラフルオルエチレン等の耐熱ポリマーをマトリックスと
した絶縁材等からなる有機系絶縁材料、或いはセラミッ
クに代表される無機系材料などの各種絶縁材料で形成す
ることができる。また、使用する素材に応じて印刷、蒸
着、インサート成形、焼付け塗装、エッチング、エネル
ギー線硬化、接着等の方法によりコンタクトピン8の支
持片8cまたは弾性接片8aの側面に設けることができ
る。
【0023】コンタクトピン8の製造方法の一例として
は、ベリリウム銅などの金属板材を打抜き加工した後、
表面全体にニッケルを下地メッキし、その上に金などの
メッキを施し、更にメッキの上に所定パターンの絶縁材
9,10をスクリーン印刷により設ける。このとき、支
持片8c上も弾性接片8a上と同様にドットパターン形
状に絶縁材9を設けてもよい。
【0024】また、コンタクトピン8の他の製造方法と
して、例えばステンレス鋼などからなる金属板材12に
予め絶縁材9,10を設け、次に図4に示すように、打
抜き加工によりコンタクトピン8の形状を作り、最後に
脚片8bの部分を切断してコンタクトピン8を製造する
ことができる。そして、この場合、弾性接片8a上に設
けられる絶縁材10は弾性接片8aの周縁よりも内側に
位置するように予め板材12上にパターン形成されるこ
とが好ましい。また、特に限定はされないが、支持片8
c上に設けられる絶縁材9をドットパターン形状とし、
支持片8cの周縁よりも内側に位置するように予め板材
12上に形成することができる。このように、絶縁材
9,10を支持片8c、弾性接片8a等の内側にパター
ン形成すればコンタクトピン8の打抜き時に絶縁材9,
10のパターンが切断されることを防止できるので、絶
縁材9,10が切断箇所から剥離する問題を解消するこ
とができる。
【0025】上記構成のコンタクトピン8を有するIC
ソケットにおいては、各コンタクトピン8の弾性接片8
aの一側面に形成される絶縁材10を複数個の互いに離
間したドットパターン形状としているので、コンタクト
ピン母材との線膨張率の差による境界剥離を最小限に抑
えることができる。
【0026】また、この実施例では、各コンタクトピン
8の弾性接片8aの一側面のみに複数個の互いに離間し
たドットパターン形状の絶縁材10が設けられており、
且つ、互いに隣り合うコンタクトピン8のうちの一方の
弾性接片8aの側面の絶縁材10と他方のコンタクトピ
ン8の弾性接片8aとの間に隙間11が形成されている
ので、隣り合うコンタクトピン8間で一方の弾性接片8
a側面の絶縁材10と他方の弾性接片10とが常時擦れ
合うことによる絶縁材10の剥離を防止できるととも
に、弾性接片8aの捩れや横振れによるコンタクトピン
8間のショートを絶縁材10により防止することができ
る。また、ドットパターン形状の絶縁材10は丸みを帯
びた表面形状を有するので、コンタクトピン8の弾性変
位により絶縁材10が隣りのコンタクトピン8の弾性接
片8aと接触しても、絶縁材10が剥離しにくくなる。
【0027】なお、万一絶縁材10が剥離した場合に絶
縁材10が接触部8dとICパッケージ7の電極部との
間に進入する可能性をより小さくするために、接触部8
dの近傍には絶縁材10を設けない方がよい。また、弾
性接片8aの基部すなわち支持片8cとの接続部近傍で
は絶縁材10の配設を省略してもよい。
【0028】現在、狭小電極ピッチのICパッケージと
して電極ピッチが0.3mmのものが多用されている
が、上記構成のコンタクトピン8を用いたICソケット
では例えばコンタクトピン8を板厚0.1mmの板材で
形成し、また、支持片8c上の絶縁材9を0.2mmと
することで、そのような狭小電極ピッチのICパッケー
ジに十分対応可能である。また、電極ピッチが0.15
mmのICパッケージに対応可能なICソケットを実現
することも十分可能である。
【0029】上記構成のコンタクトピン8をソケット本
体2の取付孔2bに装設する作業を容易にするために、
例えば図5(a),(b)に示すようなホルダ13を使
用することが好ましい。すなわち、コンタクトピン8の
弾性接片8aと支持片8cとの間にホルダ13を嵌合さ
せて所要数のコンタクトピン8をホルダ13上に配列
し、ホルダ13を治具(不図示)で把持して全コンタク
トピン8の脚片8bを同時にソケット本体2の取付孔2
b内に圧入することにより、コンタクトピン8の挿設作
業を大幅に短縮することができる。絶縁材9,10がコ
ンタクトピン8の支持片8cおよび弾性接片8aの周縁
から各々適度に離間して配置されている場合、ホルダ1
3の外周面に形成した溝に支持片8cまたは弾性接片8
aの周縁部を係合させることにより、コンタクトピン8
をホルダ13上に安定に位置決め保持することができ
る。
【0030】図6は本発明の他の実施例を示すコンタク
トピンの正面図である。この実施例においては、各コン
タクトピン8の支持片8cの両側面に絶縁材9が設けら
れており、隣り合うコンタクトピン8は絶縁材9同士を
密着させることにより、所要のピッチ間隔で密着並設さ
れるものとなっている。一方、弾性接片8aの一側面に
形成されているドットパターン形状の絶縁材10は支持
片8c上の絶縁材9と同一厚に形成するようにすれば、
絶縁材9,10の形成工程が簡素化されるとともに、絶
縁材10と隣のコンタクトピン8の弾性接片8aとの間
に隙間11を確保することができる。
【0031】図7(a),(b)は本発明の更に他の実
施例を示すもので、同図(a)は密着並設されたコンタ
クトピンの正面図、同図(b)はコンタクトピンの側面
図である。この実施例においては、絶縁材9,10がそ
れぞれコンタクトピン8の支持片8cおよび弾性接片8
aの両側面に形成されている。また、絶縁材9,10は
ほぼ同一厚である。弾性接片8aの両側面に設けられて
いる絶縁材10は略円形のドットパターン形状を有す
る。また、図7(b)に示すように、各絶縁材10は弾
性接片8aの弾性変位の回動中心14と略同軸の多数の
同心円に沿って配置されており、しかも、図7(a)か
ら判るように、互いに隣り合うコンタクトピン8の弾性
接片8aの相対向する側面の絶縁材10は互いに異なる
半径rの同心円に沿って配置されて互いに離間した位置
にある。
【0032】図7に示す実施例の場合、コンタクトピン
8の弾性接片8aが回動中心14を中心として弾性撓み
変位するとき、弾性接片8a上の絶縁材10はそれぞれ
回動中心14からの距離をほぼ一定に保って移動するの
で、隣り合うコンタクトピン8間で弾性接片8aが相対
的に弾性変位した場合であっても、隣り合うコンタクト
ピン8間の絶縁材10同士が干渉し合うことを防止でき
る。したがって、絶縁材10同士の衝突による剥離を防
止することができる。
【0033】図8は本発明の更に他の実施例を示すコン
タクトピンの側面図である。この実施例では、上記実施
例と同様に、コンタクトピン8の弾性接片8a上の各絶
縁材10は弾性接片8aの弾性変位の回動中心14と略
同軸の多数の同心円に沿って配置されている。そして、
この実施例の各絶縁材10は上記同心円の円周方向に長
く延びた湾曲長円形状をなしている。他の構成は図7の
実施例と同様である。したがって、この実施例において
は、図7の実施例と同様の作用効果が得られるととも
に、弾性接片8aに対する各絶縁材10の固着面積を大
きくできるので、各絶縁材10が一層剥離しにくいもの
となる。
【0034】図9から図11までは本発明を所謂QFP
(Quad Flat Package) 型ICパッケージ用ソケットに
適用した場合の他の実施例を示すもので、図9はソケッ
ト本体に設けられた取付孔の配置状態を示す平面図、図
10は図9に示すソケット本体にコンタクトピンを装設
した状態を示す平面図、図11はICパッケージのリー
ド端子とコンタクトピンとの接触状態を示す一部断面斜
視図である。
【0035】この実施例においては、ソケット本体2の
各辺部に複数個(例えば3個)の取付孔2bが千鳥状に
形成されている。そして、一側面または両側面に絶縁体
9,10を設けた所要数(図示例では仮に一辺につき9
個とする)のコンタクトピン8は3つのグループに分け
られて各グループ毎に密接配列されて各取付孔2bに装
設される。この実施形態によれば、各取付孔2b内に装
設されるコンタクトピン8の本数を少なくすることがで
きるので、コンタクトピン8の取付強度および安定度を
高めることができる。
【0036】さらに、この実施例においては、各コンタ
クトピン8の一側面に絶縁材9,10が設けられてお
り、また、脚片8bの変形を防止するために、脚片8b
の、取付孔2b内に位置する部分の一側面にも絶縁材1
5が設けられている。そのため、各取付孔2bの長さは
コンタクトピン8の厚みと絶縁材15の厚みとを考慮し
て定められている。各コンタクトピン8の絶縁材9,1
5は同一厚みに形成することが好ましい。この場合、各
取付孔2b内のコンタクトピン8は絶縁材9,15を介
して密接配列されるので、隣り合う取付孔2bの端部を
同一平面上に配置することにより、コンタクトピン8の
配列ピッチを各グループ内および各グループ間において
一定にすることができる。勿論、各グループ内のコンタ
クトピン8のうちのグループ一端のコンタクトピン8に
ついてはその一側面の絶縁材9,10を省略することが
できる。したがって、この場合、隣り合う取付孔2bの
孔端部を同一平面上に配置せず、絶縁材15の厚み分だ
けシフトさせることにより、コンタクトピン8の配列ピ
ッチを各グループ内および各グループ間において一定に
することができる。
【0037】さらに、この実施例においては、図11に
示すように、各ソケット本体2の各辺部の外側に位置す
る取付孔2b内のコンタクトピン8の接触部8dはIC
パッケージのリード端子16の先端寄りの部分と接触
し、一方、ソケット本体2の各辺部の内側に位置する取
付孔2b内のコンタクトピン8の接触部8dはICパッ
ケージのリード端子16の基部寄りの部分と接触するこ
ととなるが、ソケット本体2の各辺部のコンタクトピン
8の接触部8dが一列に整列するように形状の異なるコ
ンタクトピンを用いてもよい。
【0038】なお、千鳥状配列の各取付孔2b内に同一
形状のコンタクトピン8を挿設した場合、内側取付孔2
bと外側取付孔2bとの距離が小さくなり、内側取付孔
2bと外側取付孔2bとの間のソケット本体2の製造が
困難になるとともに、ソケット本体2の強度が低下する
原因となる。そこで、図11に示すように、内側取付孔
2b内に挿設されるコンタクトピン8の接触部8dに対
する脚片8bの位置と、外側取付孔2b内に挿設される
コンタクトピン8の接触部8dに対する脚片8bの位置
とを異ならせることにより、内側取付孔2bと外側取付
孔2bとの距離を大きくしてソケット本体2の製造を容
易にし、且つ、ソケット本体2の強度低下を防止するこ
とができる。
【0039】図12(a),(b)は本発明の更に別の
実施例を示したものであり、同図(a)は密着並設され
たコンタクトピン8の弾性接片8aの箇所の縦断面図、
同図(b)は弾性接片8aの一部の側面図である。この
実施例においては、各コンタクトピン8の支持片8cお
よび弾性接片8aの一側面に連続波線状のパターン形状
を有する絶縁材15が設けられている。更に詳しくは、
この実施例の絶縁材15は縦横の連続波線を一体に交差
させた一定高さ(厚み)の網状ないし格子状のパターン
形状を有する。他の構成は図1〜図3の実施例と同様で
ある。
【0040】この実施例においては、絶縁材17とコン
タクトピン8の母材との線膨張率の差を絶縁材15の連
続波線状のパターンにより吸収して絶縁材17とコンタ
クトピン8の母材との境界剥離を防止することができ
る。
【0041】なお、図12の実施例では絶縁材17は縦
横連続波線条からなる網状乃至格子状パターン形状を有
するが、図13(a)に例示するように、絶縁材17は
縦または横方向に延びる複数本の連続波線条からなるパ
ターン形状であってもよい。また、図13(b)に示す
ように、絶縁材17は矩形連続波線状のパターン形状を
有するものであってもよい。さらに、絶縁材17はコン
タクトピン8の接触部近傍を除く弾性接片および支持片
の一側面または両側面全体に設けることができるが、支
持片に側面には図1〜図3の実施例と同様に膜状の絶縁
材を設け、弾性接片の側面のみに連続波線状のパターン
形状を有する絶縁材17を設けてもよい。
【0042】以上、図示実施例につき説明したが、本発
明は上記実施例の態様のみに限定されるものではなく、
例えば、ソケット本体の構成やコンタクトピンの外形を
必要に応じて変更することができる。また、本発明は狭
小電極ピッチの要求が高いリードレス型ICパッケージ
用ソケットに好適に用いることができるが、上述したI
Cパッケージ以外の電子部品を搭載するソケットにも適
用可能である。さらに、本発明は、製品検査用ソケット
に限らず、ICパッケージ等実装用のソケットにも適用
することができる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、コンタクトピンの狭小ピッチ並設が可能で、
しかも、コンタクトピンから絶縁材が剥離することを防
止できる電気部品用ソケットを提供することができる。
また、本発明方法によれば、コンタクトピンの狭小ピッ
チ並設が可能で、しかも、コンタクトピンから絶縁材が
剥離することを防止できるコンタクトピンを容易に製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す検査用ICソケットの
縦断面正面図である。
【図2】図1に示すICソケットの押えカバーを開いた
状態の平面図である。
【図3】図1の実施例に用いるコンタクトピンを示した
もので、(a)は密着並設したコンタクトピンの正面
図、(b)はコンタクトピンの側面図である。
【図4】図3に示すコンタクトピンの製造方法を示す帯
状板材の平面図である。
【図5】図3に示すコンタクトピンをソケット本体に装
設する前にホルダに保持した状態を示すのもで、(a)
は概略正面図、(b)は側面図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す複数個のコンタクト
ピンの正面図である。
【図7】本発明の更に他の実施例を示すもので、(a)
は密着並設したコンタクトピンの正面図、(b)はコン
タクトピンの側面図である。
【図8】本発明の更に他の実施例を示すコンタクトピン
の側面図である。
【図9】本発明をQFP型ICパッケージ用ソケットに
適用した場合の他の実施例を示すもので、ソケット本体
に設けられた取付孔の配置状態を示す部分平面図であ
る。
【図10】図9に示すソケット本体にコンタクトピンを
装設した状態を示す部分平面図である。
【図11】図10に示すコンタクトピンとICパッケー
ジのリード端子との接触状態を示す一部断面斜視図であ
る。
【図12】本発明の更に他の実施例を示すもので、
(a)は密着並設したコンタクトピンの弾性接片箇所の
縦断面図、(b)はコンタクトピンの一部の側面図であ
る。
【図13】(a)および(b)はそれぞれ図12の実施
例の変形例を示すコンタクトピンの弾性接片の一部側面
図である。
【符号の説明】
2 ソケット本体 2b 取付孔 7 ICソケット 8 コンタクトピン 8a 弾性接片 8b 脚片 8c 支持片 8d 接触部 9 支持片上の絶縁材 10 ドットパターン形状の絶縁材 11 隙間 12 帯状板材 13 ホルダ 14 回動中心 15 脚片上の絶縁材 16 リード端子 17 連続波線パターン形状の絶縁材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 33/76 H01L 23/32 H01R 43/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソケット本体に装設される多数のコンタ
    クトピンを備え、各コンタクトピンがソケット本体に搭
    載される電気部品の電極部に接触される接触部を有する
    弾性変位可能な弾性接片と、ソケット本体に装設される
    脚片と、該脚片および弾性接片間に連設されソケット本
    体に当接される支持片とを有し、各コンタクトピンが支
    持片の一側面または両側面に形成した絶縁材を介して互
    いに密着並設される電気部品用ソケットにおいて、各コ
    ンタクトピンの弾性接片の一側面または両側面に複数個
    の互いに離間したドットパターン形状の絶縁材を設けた
    ことを特徴とする電気部品用ソケット。
  2. 【請求項2】 各コンタクトピンの弾性接片の一側面の
    みに複数個の互いに離間したドットパターン形状の絶縁
    材が設けられている請求項1記載の電気部品用ソケット
    において、互いに隣り合うコンタクトピンのうちの一方
    の弾性接片の側面の絶縁材と他方のコンタクトピンの弾
    性接片との間に隙間が形成されていることを特徴とする
    電気部品用ソケット。
  3. 【請求項3】 各コンタクトピンの弾性接片の両側面に
    複数個の互いに離間したドットパターン形状の絶縁材が
    設けられている請求項1記載の電気部品用ソケットにお
    いて、弾性接片の側面のドットパターン形状の絶縁材が
    弾性接片の弾性変位の回動中心と略同軸の多数の同心円
    に沿って配置されており、互いに隣り合うコンタクトピ
    ンの弾性接片の相対向する側面の絶縁材が互いに異なる
    半径の同心円に沿って配置されて互いに離間した位置に
    あることを特徴とする電気部品用ソケット。
  4. 【請求項4】 予め絶縁材を被着した板材を打ち抜いて
    請求項1記載の電気部品用ソケットのコンタクトピンを
    形成するコンタクトピン製造方法において、各コンタク
    トピンの弾性接片の側面に設けられる絶縁材の各ドット
    パターンを板材の弾性接片打抜き部周縁よりも内方に形
    成した後、板材をコンタクトピン形状に合わせて打ち抜
    いてコンタクトピンを形成することを特徴とするコンタ
    クトピン製造方法。
  5. 【請求項5】 ソケット本体に装設される多数のコンタ
    クトピンを備え、各コンタクトピンがソケット本体に搭
    載される電気部品の電極部に接触される接触部を有する
    弾性変位可能な弾性接片と、ソケット本体に装設される
    脚片と、該脚片および弾性接片間に連設されソケット本
    体に当接される支持片とを有し、各コンタクトピンが支
    持片の一側面または両側面に形成した絶縁材を介して互
    いに密着並設される電気部品用ソケットにおいて、各コ
    ンタクトピンの弾性接片の一側面または両側面に連続波
    線状のパターン形状を有する絶縁材を設けたことを特徴
    とする電気部品用ソケット。
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