JP3250501B2 - 苗植機 - Google Patents

苗植機

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JP3250501B2
JP3250501B2 JP30209597A JP30209597A JP3250501B2 JP 3250501 B2 JP3250501 B2 JP 3250501B2 JP 30209597 A JP30209597 A JP 30209597A JP 30209597 A JP30209597 A JP 30209597A JP 3250501 B2 JP3250501 B2 JP 3250501B2
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弘和 仲
士郎 浅野
哲 加藤
秀夫 井関
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可撓性を有する苗
箱で育成した苗が該苗箱とともに装填され、該装填され
た苗箱から苗を取出して圃場に植付ける構成とした植付
部を乗用型の走行車両である本機に昇降可能に装着した
苗植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の苗植機としては、植付部
を本機の前後方向中央側で操縦座席の前方側に装着する
とともに、操縦席前方の苗箱の装填位置から苗の取出し
位置へ向けて前側下方に苗箱を搬送し、その後、空の苗
箱の回収位置へ向けて機体側面視U字状に屈曲させて後
側上方に空の苗箱を搬送する搬送手段を設けたものがあ
った。この苗植機においては、前後方向において前記植
付部と車輪とがオ−バ−ラップしないように配置されて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成とした従来の
ものは、前後方向において上記植付部と車輪とがオ−バ
−ラップしないように配置されているので、機体の前後
長が長くなってしまうおそれがあった。更に、植付部か
らの空箱の回収を前記車輪が邪魔になって本機上の操縦
者が行いにくくなるおそれがあった。
【0004】そこで、この発明は、機体の前後長を長く
ならないようにし、また、植付部からの空箱の回収を本
機上の操縦者が行いやすいようにすることを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決するために、以下の構成のものとした。請求項1に
記載の発明は、可撓性を有する苗箱で育成した苗が該苗
箱とともに装填され、該装填された苗箱から苗を取出し
て圃場に植付ける構成とした植付部3を乗用型の走行車
両である本機2に昇降可能に装着し苗箱から苗を取出
す位置27を機体側面視で本機2の車輪2aと重複しな
い位置で該車輪2aの上端より下位に設定し、苗が取出
された空の苗箱の植付部3からの回収位置を機体側面視
で本機2の車輪2aの上端より上位で該車輪2aの上方
に重なる位置に設定すると共に、植付部3への苗箱の装
填位置から前記苗を取出す位置27へ向けて苗箱を搬送
し、更に空の苗箱の回収位置へ向けて空の苗箱を搬送す
る搬送手段を設けた苗植機において、苗を取出す位置2
7への苗箱の下降搬送路の前後方向の姿勢θ1 より空の
苗箱の回収位置への苗箱の上昇搬送路の前後方向の姿勢
θ2 を急傾斜に設けたことを特徴とする苗植機としたも
のである。
【0006】請求項2に記載の発明は、可撓性を有する
苗箱で育成した苗が該苗箱とともに装填され、該装填さ
れた苗箱から苗を取出して圃場に植付ける構成とした植
付部3を乗用型の走行車両である本機2に昇降可能に装
着し苗箱から苗を取出す位置27を機体側面視で本機
2の車輪2aと重複しない位置で該車輪2aの上端より
下位に設定し、苗が取出された空の苗箱の植付部3から
の回収位置を機体側面視本機2の車輪2aの上端より
上位で該車輪2aの上方に重なる位置に設定すると共
植付部3への苗箱の装填位置から前記苗を取出す位
置27へ向けて苗箱を搬送し、更に空の苗箱の回収位置
へ向けて空の苗箱を搬送する搬送手段を設けた苗植機に
おいて、苗箱の装填位置での苗箱の前後方向の姿勢より
も苗を取出す位置27での苗箱の下降搬送路の前後方向
の姿勢を急傾斜に設けるとともに、空の苗箱の回収位置
での苗箱の前後方向の姿勢よりも空の苗箱の回収位置へ
の苗箱の上昇搬送路の前後方向の姿勢を急傾斜に設けた
ことを特徴とする苗植機としたものである。
【0007】請求項3に記載の発明は、植付部3を本機
2の後側に装着するとともに、植付部3への苗箱の装填
位置を機体側面視で本機2の後輪2aの上方位置に設定
し、苗箱から苗を取出す位置27を機体側面視で後輪2
aの後方位置に設定し、苗が取出された空の苗箱の植付
部3からの回収位置を機体側面視で植付部3に苗箱を装
填する位置の下方で本機2の後輪2aの上端より上位で
該後輪2aの上方に重なる位置に設定し、前記苗箱の装
填位置から前記苗を取出す位置27へ向けて後側下方に
苗箱を搬送し、更に空の苗箱の回収位置へ向けて機体側
面視U字状に屈曲させて前側上方に空の苗箱を搬送する
搬送手段を設けたことを特徴とする請求項1或は請求項
2に記載の苗植機である。
【0008】
【発明の作用及び効果】この発明の苗植機は、上記構成
としたものであるから、以下の作用及び効果を奏する。
即ち、請求項1に記載の発明は、苗箱から苗を取出す位
置27を機体側面視で本機2の車輪2aと重複しない位
置で該車輪2aの上端より下位に設定し、苗が取出され
た空の苗箱の植付部3からの回収位置を機体側面視で本
機2の車輪2aの上端より上位で該車輪2aの上方に重
なる位置に設定し、植付部3への苗箱の装填位置から前
記苗を取出す位置27へ向けて苗箱を搬送し、更に空の
苗箱の回収位置へ向けて空の苗箱を搬送する搬送手段を
設けたので、植付部からの空箱の回収を本機側から車輪
2aが邪魔にならずに行なえて作業性が良く、しかも、
前後方向において植付部3と本機2の車輪2aとをオ−
バ−ラップさせて配置することができて、機体の前後長
をできるだけ短く構成できる。更に、苗を取出す位置2
7への苗箱の下降搬送路の前後方向の姿勢より空の苗箱
の回収位置への苗箱の上昇搬送路の前後方向の姿勢を急
傾斜に設けたものであるから、苗を取出す位置27で苗
が抜け落ちないように苗箱の下降搬送路の傾斜度を小さ
くしながら苗箱の上昇搬送路は空箱を搬送するので垂直
に近くすることとなり、植付部3を前後に短く構成でき
て機体の前後長を短くできると共に、苗箱の装填位置と
空の苗箱の回収位置とを近づけることができ、植付部へ
の苗箱の充填と植付部からの空箱の回収とを本機側から
車輪2aが邪魔にならずに行えて作業性が良くなる。
【0009】また、請求項2に記載の発明では、苗箱の
装填位置での苗箱の前後方向の姿勢よりも苗を取出す位
置27での苗箱の下降搬送路の前後方向の姿勢を急傾斜
に設けるとともに、空の苗箱の回収位置での苗箱の前後
方向の姿勢よりも空の苗箱の回収位置への苗箱の上昇搬
送路の前後方向の姿勢を急傾斜に設けたものであるか
ら、苗箱の上昇搬送路及び下降搬送路を機体側面視で車
輪の外周に沿うように配置できるため、苗箱の装填位置
と空の苗箱の回収位置とを前後方向において苗を取出す
位置27から離れた車輪2a側の位置に配置することが
できて本機側から車輪2aが邪魔にならない位置に配置
でき、植付部への苗箱の充填と植付部からの空箱の回収
とを本機側から車輪2aが邪魔にならずに行えて作業性
が良くなる。しかも、前後方向において植付部3と本機
2の車輪2aとのオ−バ−ラップ量を大きくとることが
できて、機体の前後長をより短く構成できる。
【0010】そして、請求項3に記載の発明は、植付部
3を本機2の後側に装着したものであるから、前記従来
の苗植機と比べて、本機2の車体構成を容易なものとす
ることができ、また、操縦時の前方視界が良好で操縦し
やすいものとすることができる。しかも、植付部3への
苗箱の装填位置を機体側面視で本機2の後輪2aの上方
位置に設定し、苗箱から苗を取出す位置27を機体側面
視で後輪2aの後方位置に設定し、苗が取出された空の
苗箱の植付部3からの回収位置を機体側面視で植付部3
に苗箱を装填する位置の下方で本機2の後輪2aの上端
より上位で該後輪2aの上方に重なる位置に設定し、前
記苗箱の装填位置から前記苗を取出す位置27へ向けて
後側下方に苗箱を搬送し、更に空の苗箱の回収位置へ向
けて機体側面視U字状に屈曲させて前側上方に空の苗箱
を搬送する搬送手段を設けたものであるから、植付部へ
の苗箱の充填及び空箱の回収を本機側から後輪2aが邪
魔にならずに行えて作業性も良く、更には、植付部3を
本機2に接近させて装着させることができて、植付部3
を本機2の後側に装着しながらも、機体の前後バランス
の悪化を小さく抑えられ、また、機体の前後長もできる
だけ短く構成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】この本発明の一実施例である田植
機1について、以下に詳細に説明する。田植機1は、図
1に示すように、四輪走行車両である本機2に6条植え
の植付部3と施肥装置4が装着されており、全体で乗用
型施肥田植機として構成されている。植付部3は本機2
の後部に設けたリンク装置5に取り付けられ、本機2に
対して昇降自在となっている。なお、リンク装置5は油
圧シリンダ6によって上下動させられる。
【0012】図2および図3に示すように、植付部3は
伝動ケース10と横パイプ9でフレームを構成し、該フ
レームに、苗を1株づつ所定の苗取り位置に供給する苗
供給装置11と、前記苗取り位置に供給された苗を圃場
面に植え付ける植付装置12とが植付条数分組み付けら
れている。植付用の苗としてはポット式の苗箱で育成さ
れたポット苗を用いる。
【0013】苗箱は可撓性を有する合成樹脂材料で一体
成形したもので、図4乃至図6に示す構造となってい
る。すなわち、苗箱300は、上部に開口する育苗ポッ
ト301,…が縦横に整列状態で並んでおり、各ポット
の底部に3本の放射状スリット302を有する苗押出し
孔303が形成されている。この苗押出し孔303は水
抜きも兼ねている。長手方向を縦、それと直交する方向
を横とすると、縦方向についてはポット間隔が一定ピッ
チpであり、横方向については中央部にポットとポット
の間隔が広くなった境界部306が設けられ、その両側
に横1列当たり同数づつ(例えば7個づつ)ポットが等
間隔で配置されている。したがって、帯状の境界部30
6を挟んで育苗ポットが左右2群に分けられた状態とな
っている。苗箱の左右縁部は案内用の耳部307となっ
ており、該耳部にポットの縦方向のピッチpと同ピッチ
で平面視四角形の爪穴308が形成されている。耳部3
07の先端部309はほぼ直角に下向きに屈曲してい
る。苗箱300は全体に薄肉に形成されており、前後お
よび左右方向の可撓性を有する。ポット301,…内に
床土を入れて播種し、一定大きさの成苗310になるま
で育成する。
【0014】この田植機1は苗箱ごと苗供給装置11に
装填する構成となっており、該苗供給装置は、苗箱搬送
経路となる苗箱送り台14、該苗箱送り台に設けた苗箱
自動送り装置15、苗箱送り台14の苗押出し位置で苗
箱から苗を押し出す苗押出し装置16、該苗押出し装置
によって押し出された苗を後記苗搬送ベルト18に受け
渡す苗受渡し装置17、該苗受渡し装置から受け取った
苗を植付装置12の苗取り位置へ搬送する苗搬送ベルト
18等からなる。
【0015】苗箱送り台14は、苗箱載せ部21と苗箱
搬送部22と空箱収納部23とからなる。苗箱載せ部2
1は上下2段になっており、いずれも前部が上位となる
よう傾斜させられている。上段の苗箱載せ部21(A)
の後部は下方に湾曲した導入部25となっており、該導
入部の下端で下段の苗箱載せ部21(B)の後端部に合
流している。そして、この合流部26で苗箱搬送部22
の始端に接続している。苗箱搬送部22は側面視で略U
字状を呈し、そのU字の後側の端部が始端で、U字の前
側の端部が終端となっている。空箱収納部23は苗箱搬
送部22の終端部の前方に設けられ、空の苗箱を複数枚
積み重ねて保持することのできるスペースを有する。
【0016】苗箱の流れについて述べると、苗箱載せ部
21に載置されている苗箱300が苗箱搬送部22を始
端側から終端側に送られ、苗箱搬送部22の終端部から
放出された苗箱が空箱収納部23に回収される。尚、こ
の空箱収納部23の操縦者に近い(本機2側の)上側の
端部が、本機2上の操縦者が空の苗箱をつかんで植付部
3から回収する回収位置となる。この苗箱の搬送は自動
苗箱送り装置15によって行われ、苗箱は前記1ピッチ
pづつ間欠的に移動する。搬送途中、苗箱搬送部22の
下部に設けた苗押出し位置27で苗箱内のポット苗が苗
押出し装置16によって後方に押し出される。苗箱30
0は可撓性を有するので、曲線状の搬送経路に沿って搬
送することが可能である。なお、上下苗箱載せ部の合流
部26には後述する分流機構が設けられており、始めは
下段の苗箱載せ部21(B)の苗箱を苗箱搬送部22に
送り込み、下段の苗箱載せ部21(B)の苗箱が無くな
ったならば上段の苗箱載せ部21(A)の苗箱を苗箱搬
送部22に送り込むようになっている。
【0017】苗箱載せ部21の前端から苗箱搬送部22
の苗押出し位置27に至るまでの部分が苗箱の供給側で
あり、苗押出し位置27から苗箱搬送部22の終端まで
の部分が苗箱(空箱)の戻り側である。供給側の前半部
分、換言すれば苗箱載せ部21の部分は、振動等によっ
て下位の苗箱に必要以上の荷重がかかるのを防止するた
めに傾斜度が比較的緩やかであるが、供給側の後半部
分、換言すれば苗箱搬送部22の部分は傾斜度が急にな
っている。また、苗箱搬送部22における供給側部分の
傾斜角度θ1 と戻り側部分の傾斜角度θ2 を比較した場
合、供給側部分よりも戻り側部分の方が斜度が急になっ
ている(θ1 >θ2 )。これは次の理由による。すなわ
ち、供給側部分は苗が入った苗箱を搬送するので苗が抜
け落ちないように傾斜度に制限があるが、これに対し
て、戻り側部分は空箱を搬送するので垂直に近くするこ
とができるからである。そして、空箱収納部23は苗箱
載せ部21の直下に位置し、本機2の後輪2aを回避す
るように苗箱載せ部21とほぼ平行に設けられている。
以上の構成は、機体の全長を短縮化するのに有効で、図
1から明らかなように本機2と植付部3の間に無駄なデ
ッドスペースが生じない配置となっている。
【0018】図7は図2におけるB−B断面図である。
苗箱載せ部21は、前後に長い複数本の苗箱支持部材3
0,…を平行に配し、これらを連結桟31,…によって
下面側で連結したもので、その左右中央部には苗箱支持
部材30よりも1段高くなった凸条32が形成されてい
る。苗箱供給に際しては、苗箱300の左右中心をプ苗
箱載せ部21の左右中心に合わせて載せるようにする。
苗箱支持部材30,…によって育苗ポット301,…の
底面を支持するとともに、凸条32が境界部306の裏
面側の溝状部分に係合することにより苗箱300が左右
にずれないようになっている。
【0019】図8は図2におけるC−C断面図である。
導入部25は湾曲しているので、苗箱載せ部の直線状部
分とは異なる構造となっている。すなわち、苗箱を支持
する底板35は断面波形のプレートで、その左右縁部3
5a,35aは他の部分よりも高くなっている。また、
各条を仕切る仕切板36が設けられており、該仕切板の
内面部に押え金具37が取り付けられている。縁部35
aと押え金具37の隙間部を苗箱の耳部307が通るよ
うになる。このように縁部35と押え金具37で耳部3
07を案内することにより、苗箱300が導入部25の
湾曲ラインに沿って円滑に送られるとともに、縁部36
によって苗箱300の左右方向の動きが拘束されるため
苗箱300が左右にずれない。さらに、仕切板36の適
所に一体形成した取付板39,39で上下一対の支持棒
40,40を支架し、これら支持棒に取り付けた支持板
41,41の先端部に押え棒42が固着されている。こ
の押え棒42は、苗箱の境界部306を上から押えるよ
うになっており、急角度に湾曲している導入部25を通
過する苗箱300の左右中央部が外方に飛び出すのを防
止する作用をしている。
【0020】図9は図2におけるD矢視図である。苗箱
搬送部22の供給側部分は、導入部25の底板35と同
様の底板44を備え、底板の縁部44aと押え金具45
で苗箱の耳部307を案内するようになっている。押え
金具45の下部には、上下に長い長方形の開口部45a
が形成されている。苗箱の縦方向の長さmよりも長い範
囲lで押え金具45を着脱可能としておけば、押え金具
45を取り外すことにより、作業終了時やトラブル発生
時に苗箱送り台14から苗箱300を容易に抜き取るこ
とができる。
【0021】苗箱搬送部22の下部の円弧状部分は、苗
箱の左右両端部を受ける左右一対のレール46,46
と、苗箱の左右境界部306を支えるガイド金具47と
を有する。図10は図2におけるE矢視図である。苗箱
搬送部22の戻し側部分は、苗箱の上面を沿わせる左右
一対の受けパイプ48,48と、苗箱の境界部306の
裏面側に嵌合する案内パイプ49とを備え、両パイプ4
8,48,49で苗箱を挟んだ状態となる。図示の如
く、左右一対の受けパイプ48,48はその終端部で連
結しており、その連結部48aは中央部が下方にくびれ
た形状となり、また、この連結部48aのくびれに対応
して、案内パイプ49の終端部付近49aは受けパイプ
寄りに屈曲している。このため、苗箱搬送部22の終端
から放出される直前の苗箱300(X)が、図示の如
く、下に凸となるよう送り方向と交差する方向に曲げら
れる。このようにすると苗箱300(X)の前後方向の
剛性が高くなるので、図11に示すように、放出時に苗
箱が送り方向(前後方向)に必要以上に折れ曲がらなく
なり、空箱収納部23にうまく回収できるのである。
【0022】自動苗箱送り装置15は図12および図1
3に示す如く構成されている。50は自動送り杆で、押
え金具45の開口部45aに挿入され苗箱の爪穴308
の下部壁面に係合する自動送り爪51を有する。この自
動送り杆50は、揺動アーム53の先端部に設けたロー
ラ軸54にトルクばね55を介して苗箱経路側に付勢さ
れた状態で取り付けられており、揺動アーム53が支軸
57を中心として揺動するのにともない上下動するよう
になっている。自動送り杆50が下限位置にあるとき、
自動送り爪51が苗押出し位置27に位置するよう設定
されている。揺動アーム53は苗送りロッド58を介し
て駆動される。60は制止杆で、前記開口部45aに挿
入され苗箱の爪穴308の上部壁面に係合する制止爪6
1を有する。この制止杆60は、支軸62に回動自在に
軸支されており、下端部は前記ローラ軸54に摺動自在
に当接している。このため、揺動アーム53が上動する
と、制止杆60の下部が右方へ押され制止爪61が爪穴
308から外れるようになっている。さらに、制止杆6
0が一定以上押されると、これが自動送り杆50の係合
片50aに係合して自動送り爪51も爪穴308から外
れる。また、65は板ばねブレーキで、フック部65a
が爪穴308に係合することにより、苗箱が自重で落下
するのを防止する作用をしている。次に、図14〜図1
6に基づいて苗送り動作を説明する。
【0023】図14は揺動アーム53が下に揺動した状
態をあらわし、自動送り杆50の自動送り爪51および
制止杆60の制止爪61が開口部45aに嵌合してお
り、制止爪61によって苗箱の爪穴308の上部壁面
(初期状態の場合は苗箱の下端面)が受け止められて苗
箱300が静止状態に保持されている。図15は揺動ア
ーム53が上に揺動した状態をあらわし、自動送り杆5
0が上動することにより自動送り爪51が爪穴308の
上部壁面に沿って摺動し自動送り爪51が爪穴308か
ら押し出されるとともに、ローラ軸54に押されて制止
杆60の下部が後方に回動して制止爪61も爪穴308
から外れる。板ばねブレーキ65の作用によって、苗箱
300はそのままの位置に保持される。
【0024】図15の状態から揺動アーム53が下向き
に回動すると、図16に示すように自動送り杆50の自
動送り爪51が爪穴308に嵌合する。この時点ではま
だ制止杆60の制止爪61は爪穴308から外れてい
る。この状態でさらに揺動アーム53が回動することに
より、自動送り爪51が爪穴308の下部壁面を押し下
げて苗箱300を1ピッチp分だけ搬送する。なお、上
部の苗箱は自重で落下する。揺動アーム53が下死点ま
で回動すると、ローラ軸54による規制が解除されて制
止爪61が爪穴308に嵌合し、図14の状態に戻る。
【0025】苗箱送り台14は上記自動苗箱送り装置1
5とは別に手動苗箱送り装置69を備えている。図12
および図13における70は手動送り杆で、前記自動送
り爪51と同様の手動送り爪71を有し、手動レバー7
3の中間部に設けたローラ軸74にトルクばね75を介
して苗箱搬送経路側に付勢された状態で取り付けられて
いる。常時は手動送り杆70が図12であらわされてい
る定位置にあり、苗箱が1ピッチp移動する周期で、手
動送り爪71が苗箱の爪穴308に嵌合する状態と手動
送り爪71が爪穴308から押し出される状態に揺動し
ている。手動レバー73を図17で示す範囲内で往復動
させると、手動レバー73が下向きに回動するときに手
動送り爪71が爪穴308の下部壁面を押し下げて苗箱
300を1ピッチpづつ送り方向に搬送する。なお、手
動レバー73を定位置よりも少し上動させると、ローラ
軸74が制止杆60の上部60aを押えることにより制
止杆60が左回りに回動して制止爪61が爪穴308か
ら外れるので、手動苗箱送り装置69による苗箱の搬送
が可能となるのである。
【0026】さらに、手動レバーを図18に示す位置ま
で上動させ、手動送り爪71を係止片76に係合させる
と、制止杆60が自動送り杆50の係合部50aに係合
して自動送り杆50を後方に回動させるので、自動送り
杆50の自動送り爪51も爪穴308から外れた状態と
なり、苗箱が自由落下するようになる。前記手動送り杆
70は苗箱装填時における苗箱の落下防止ストッパを兼
ねている。76は支軸77に回動自在に支持されたスト
ッパアームで、その先端屈曲部76aが手動送り杆70
の側面部に形成された突起70aに係合するようになっ
ている。ストッパアーム76は、苗箱の耳部307が通
る経路上に設けられており、スプリング78によって苗
箱の送り方向と逆向きに付勢されている。搬送経路上に
苗箱300が存在するときは、苗箱300に押されてス
トッパアーム76が図19において鎖線で示す位置にあ
り、手動送り杆70はフリーである。しかしながら、搬
送経路上に苗箱が無くなると、スプリング78力によっ
てストッパアーム76が図19において実線で示す位置
まで回動し、先端屈曲部76aと突起70aが係合する
ので、手動送り杆70の動作が拘束される。このため、
苗箱送り台14の苗箱が空のときに苗箱300を装填す
ると、苗箱300は手動送り杆70の手動送り爪71に
一旦受け止め保持される。このようにしておくと、苗箱
装填時に苗箱が苗箱搬送部22の下部まで急激に落下し
て苗や苗箱送り装置15にトラブルが発生するのを防止
できる。手動レバー73を操作して手動送り杆71を少
し持ち上げれば、ストッパアームの先端屈曲部76aと
突起70aが係合が外れ手動送り杆70がフリーとなる
ので、保持されていた苗箱が落下可能となる。苗箱が落
下することにより、ストッパアーム76は押されて鎖線
で示す位置になる。
【0027】前記スプリング78が遊嵌されているロッ
ド80は連結部材81によって揺動アーム53と連動す
るようになっており、揺動アーム53が上に揺動したと
き、すなわち自動送り爪51および制止爪61が爪穴3
08から外れたときに、スプリング78が押し縮められ
てストッパアーム76の付勢力が増大するようになって
いる。前述の如く、苗送りの直前に自動送り爪51およ
び制止爪61が爪穴308から外れたとき苗箱300は
板ばねブレーキ65によって保持されるようになってい
るが、上方の苗箱の重量がかかると板ばねブレーキ65
だけでは支えきれなくなる。そこで、このときにストッ
パアーム76が上方の苗箱が下動しようとするのを防止
するブレーキとして作用し、板ばねブレーキ65を補佐
するのである。
【0028】また、ストッパアーム76は前記分流機構
の一部を構成している。すなわち、上下苗箱載せ部の合
流部26に切替ストッパ90が回動自在に設けられてお
り、該切替ストッパとストッパアーム76が連結ロッド
91で連結されている。ストッパアーム76が図19に
おける鎖線の位置にあるときは、切替ストッパ90も鎖
線の位置にあり、上段の苗箱載せ部21(A)の苗箱搬
送経路が閉じた状態となっている。このため、始めは下
段の苗箱載せ部21(B)に載置されている苗箱300
が苗箱搬送部22に供給される。下段の苗箱載せ部21
(B)の苗箱が供給し終わり、苗箱300の最後尾がス
トッパアーム76を通過すると、ストッパアーム76に
連動して切替ストッパ90が実線の位置まで回動し、前
記苗箱搬送経路が開放されるので、上段の苗箱載せ部2
1(A)に載置されている苗箱が苗箱搬送部22に供給
されるようになる。
【0029】落下防止ストッパである手動送り杆70と
苗押出し位置27の間に苗箱の有無を感知する感知スイ
ッチ93が設けられており、その検出結果は例えばセン
ターマスコットの苗減少ランプ94等に表示されるよう
になっている。苗減少ランプ94が点灯したならば、作
業を停止して苗箱載せ部21に新たな苗箱を補給すると
ともに、空箱収納部23に積載されている空箱を取り除
く。本実施例の位置に感知スイッチ93を設けておく
と、苗が完全に無くなる前に苗を補給することができる
ので植付けの欠株が防止されるとともに、手動送り杆7
0がストッパとして機能しているときに感知スイッチ9
3が苗減少を感知するので、補給した苗箱が手動送り杆
70に一旦受け止められるようになり、衝撃等による苗
箱の位置ずれを防止できる。
【0030】苗押出し装置16は、図20および図21
に示すように、前記苗押出し位置27を通る線上に位置
する苗押出しピン100,…を備え、該苗押出しピンを
取り付けたスライド部材101がガイド棒102に沿っ
て苗押出しピン100の軸心方向に摺動可能に構成され
ている。スライド部材101の上方に設けた回動軸10
4に揺動アーム105が軸支されており、該揺動アーム
の下端部に形成された係合溝106にスライド部材10
1の側面に突出する係合凸部107が係合している。回
動軸104にはまた駆動アーム108が一体に設けられ
ており、該駆動アームに連結した苗押出しロッド109
を往復動させることにより揺動アーム105が揺動す
る。揺動アーム105が揺動するとスライド部材101
がガイド棒102に沿って往復動し、後方に移動すると
きに、苗押出しピン100が苗箱の苗押出し孔303に
挿入され、ポット301内の苗を後方に押し出す。ガイ
ド棒102の後端部には、苗押出しピンガイド孔110
を穿設したガイド板111が止着されている。このガイ
ド板111は、苗押出し位置27に待機している苗箱3
00が前方(ポット側)に撓むのを防止する役割も有す
る。
【0031】各条における左半分の苗を押し出す苗押出
しピン100(図示例では7本)と右半分の苗を押し出
す苗押出しピン100(図示例では7本)はそれぞれ別
のスライド部材101(L),101(R)に取り付け
られており、両群の苗押出しピン100,…は互いに1
80度の位相を保って交互に動作するようになってい
る。また、2条で1単位となっており、これら2条にお
いて、内側の苗押出しピン100,…同士が同時に動作
し、外側の苗押出しピン100,…同士が同時に動作す
る。内側の苗押出しピン用の回動軸104(I)と外側
の苗押出しピン用の回動軸104(O)が互いに干渉す
るのを避けるため、回動軸104(I)は筒軸に形成
し、その内側に中実の回動軸104(O)が嵌合されて
いる。
【0032】図22および図23は苗受渡し装置の側面
図と展開平面図である。苗受渡し装置17は、先端部に
苗ホルダ110を有する苗受渡しアーム111を備えて
いる。苗ホルダ110は、図24に示すように、1条分
の苗押出しピン100,…に対応させて苗310の床土
部分310aが嵌合し得るよう底部が半円状になった凹
部112,…が形成されている。苗受渡しアーム111
は、回動軸114回りに回動する回動枠115に前後に
進退自在に取り付けられており、回動枠115ごと図2
0におけるJ−Kの範囲内で上下に揺動するとともに、
下動位置Kにおいて回動枠115に対して前進位置Lま
で前進するようになっている。
【0033】苗ホルダ110の材質をアルミニウムと
し、その表面をテフロンコーティングすると、泥等の付
着が少なく好ましいものとなる。苗受渡しアーム111
は左右の部材111a,111aの先端部を連結部材1
11bで連結し、該連結部材の上に苗ホルダ110を取
り付けた構造となっている。このような構造を採用する
ことにより、苗受渡しアーム111自体の剛性が向上す
るとともに苗ホルダ110の補強となる。
【0034】図25に示す如く、苗ホルダ110の左右
中央部には上面部から前面部に至る側面視L形のガイド
溝116が形成されており、また、苗箱送り台14の前
記ガイド金具47の後部に、苗ホルダ110の移動経路
に沿う形状になった張出し部47aが形成されている。
苗ホルダ110がJ−K間を移動する時はガイド金具の
張出し部47aがガイド溝の前部116aに係合し、か
つ苗ホルダ110がK−L間を移動する時はガイド金具
の張出し部47aがガイド溝の上部116aに係合し、
苗受渡しアーム111が動作時に左右にずれないように
なっている。
【0035】また、下動した苗受渡しアームに対向する
位置に苗叩き具117が設けられている。この苗叩き具
117は、先端が苗ホルダ110の凹部112,…に挿
入し得るように分離しており、各先端分離部118は側
面視で図22であらわされるよう屈曲し、苗床310a
の底部を受ける部分118aと苗床310aの上側側面
に当接する部分118bが形成されている。苗叩き具1
17は苗叩き取付アーム120に取り付けられ、苗叩き
取付アーム120が揺動することにより図22において
実線および鎖線で示す範囲を間欠的に上下動する。苗叩
き取付アーム120は苗叩きロッド121を介して作動
させられる。122は戻しスプリングである。
【0036】苗受渡しアーム111がJ位置にあるとき
に前記苗押出しピン100,…によって苗箱300から
押し出された苗310,…が苗ホルダ110の凹部11
2,…に押し込まれる。苗受渡しアーム111はK位置
まで回動し、そこでL位置まで前進する。苗310,…
は苗叩き具の部分118aに受け止められるので、苗3
10,…が苗ホルダ110から外れる。それと時期をほ
ぼ同じにして苗叩き具117が下動し、苗ホルダ110
から外れた苗310,…を苗搬送ベルト18の上に叩き
落とす。苗受渡し装置17は前記苗押出し装置16の1
/2の周期で作動するので、内側の苗押出しピン100
で押し出された苗と外側の苗押出しピン100で押し出
された苗を交互に苗搬送ベルト18へ受け渡しすること
となる。
【0037】図26は苗搬送ベルトの側面図、図27は
そのM矢視図である。苗搬送ベルト18は直角三角形状
に張架した左右対称な一対のタイミングベルト130
(L),130(R)で1組となっている。タイミング
ベルト130を張架する3本のローラ軸131(1,
2,3)は前部が下位となるよう斜めなっており、苗搬
送ベルト18は側面視で前下がりの状態に支持されてい
る。苗310の床土部310aから葉310bの先端ま
でをカバーできる比較的広めのベルト幅を有し、タイミ
ングベルト130の外周面の下部すなわち苗の床土部3
10aが当たる部分に苗を1株づつ区分けする区分け突
起133,…が周方向に等間隔qで設けられているとと
もに、該区分け突起から周方向に前記間隔qの1/2ず
れた位置におけるタイミングベルトの下端縁部に床土部
310aの底部を受ける受け突起134,…が設けられ
ている。中央側下部のローラ軸131(1)が駆動軸
で、両タイミングベルト130(L),130(R)は
図26における矢印方向に常時移動する。左右のタイミ
ングベルト130(L),130(R)は苗が1個通る
ことのできる間隔部136で隔てられており、該間隔部
の下端部が苗取り口137となっている。この苗取り口
137には、苗を一旦保持するとともに後記植付杆14
1が苗を挟持する際の案内具となる左右一対のゴムガイ
ド138,138が取り付けられている。
【0038】苗受渡し装置17によって受け渡される苗
箱の左半分の苗群(7個)は左側のタイミングベルト1
30(L)の上辺部に載せられ、右半分の苗群(7個)
は右側のタイミングベルト130(R)の上辺部に載せ
られる。この苗の受渡しは左右交互に行われる。左右い
ずれかのタイミングベルト130の上辺部に載せられた
苗310,…は、タイミングベルト130の移動にとも
ない内側に搬送されたのち左右タイミングベルトの間隔
部136を通って下方に搬送され、苗取り口137に1
株づつ供給される(図28参照)。このうちの最後尾の
苗が間隔部136まで搬送されてくると、他方のタイミ
ングベルト130の上に苗310,…が載せられる(図
29参照)。このように、左右のタイミングベルトを常
時移動させながら、苗の受け渡しを左右交互に行わせる
ことにより、苗取り口137に苗を連続して供給させる
のである。なお、3本のローラ軸のうち苗取り口137
の近傍に位置するローラ軸131(1)を駆動させるの
で、苗供給タイミングの狂いが少ない。
【0039】植付装置12は、後記植付装置取付軸15
8を中心として回転するロータリケース140に一対の
植付杆141,141が取り付けられている。植付杆1
41は苗保持爪142と苗押出し具143を備え、該植
付杆が所定の軌跡144を描きながら上下動しつつ、軌
跡の上部で苗保持爪142が苗取り位置である前記苗取
り口137に供給された苗を挟持するとともに、軌跡の
下部で苗押出し具143が突出して保持されている苗を
押し出すことにより、苗を1株づつ圃場面に植え付けて
ゆくように構成されている。
【0040】前記ゴムガイド138は、図30および図
31に示すように、基部側で苗搬送ベルトの支持枠18
に取り付けられ、自由端部側が苗保持爪の軌跡144に
沿って前方下方に延びている。ゴムガイド138の内面
部には、軌跡144と交差する方向に溝状のスリット1
46と襞状のリブ147が前後に形成されている。苗搬
送ベルト18から落とされた苗はリブ147,147に
よって支持された状態となり、そこに苗保持爪142が
進入してきて苗を挟持し、苗を挟持した苗保持爪142
はゴムガイド138,138の先端部を押し広げながら
移動する。苗を一旦リブ147,147で支持するの
で、ゴムガイド138,138の基部の間隔rを広く取
ることができ、苗の落とし込みが確実である。苗保持爪
142の先端が薄肉で柔らかいリブ147に接触するの
でゴムガイド138が破損しにくい。また、スリット1
46を設けておくことにより、ゴムガイド138,13
8の先端部を押し広げても基部に影響がなく、苗取り口
137にある苗が落下したりすることを防止することが
できる。植付杆141がゴムガイド138,138を通
過した時点で次の苗が苗取り口137に落とされるよう
タイミングが設定されている。
【0041】伝動ケース10は、図32および図33に
示すように、リンク装置5の後部枠5aにローリング軸
150によってローリング自在に取り付けられる入力ケ
ース151と、該入力ケースの両側面部に突設した伝動
パイプ152,152と、入力ケース151の中央部お
よび伝動パイプ152,152の先端部から後方に延設
した計3個のL形ケース153,…とで構成されてい
る。L形ケース153は水平に伸びる水平部153aと
該水平部の後端部から垂直に立ち上がる立上り部153
bとからなり、水平部153aの後部両側に植付装置1
2,12が設けられるとともに、立上り部153bの上
端部に2条分の苗供給装置11,11の各部に伝動する
ための伝動ボックス153cが設けられている。
【0042】入力ケース151および伝動パイプ15
2,152内に支承された主軸155にユニバーサルジ
ョイント156を介して本機2より動力が入力され、該
主軸から各L形ケース水平部153aの後部に支承され
た植付装置取付軸158へチエン159を介して伝動さ
れる。植付装置取付軸158からその後部に設けたカウ
ンタ軸160へギヤ162,163を介して伝動され、
さらにチエン164を介してカウンタ軸160より伝動
ボックス153c内の各軸へ伝動するようになってい
る。
【0043】図34は伝動ボックスの展開断面図であ
り、伝動ボックス153c内には、常時一定方向に回転
する苗搬送ベルト駆動軸170、苗受渡し装置駆動軸1
71および苗箱送り駆動軸172と、上記各軸よりカム
駆動されて間欠的に反復回転する苗受渡しアームスライ
ド軸174、苗押出しピン作動軸175および苗送り作
動軸176とが支承されている。178,179,18
0,181は伝動ギヤで、苗搬送ベルト駆動軸170、
苗受渡し装置駆動軸171、苗箱送り駆動軸172の順
に伝動するようになっており、苗搬送ベルト駆動軸17
0と苗受渡し装置駆動軸171の回転速度は等しく、か
つ苗受渡し装置駆動軸171の回転速度は苗箱送り駆動
軸172の回転速度の2倍に設定されている。
【0044】苗搬送ベルト駆動軸170は、これと直交
する方向に設けた2条分、計4本のローラ軸131
(1)をベベルギヤ186,187を介して駆動する。
各条の一対のローラ軸131(1),131(1)は互
いに逆向きに回転するようになっている。苗受渡し装置
駆動軸171の一方の端部はケース外に突出し、そこに
苗受渡しアーム回動用クランク190が取り付けられて
いる。図22を参照にして苗受渡しアームの揺動機構に
ついて説明する。前記回動軸114には揺動アーム19
1が一体に設けられ、該揺動アームにガイド穴192を
有するピン193が回転自在に支承されている。そし
て、一端部がクランク190に回動自在に連結された伝
動ロッド195が上記ガイド穴192に摺動自在に挿通
されている。伝動ロッド195にはピン193を挟んで
両側にスプリング196,197が遊嵌されており、伝
動ロッド195とピン193の位置関係が弾性的に変動
可能となっている。また、伝動ロッド195と並んで、
所定間隔でストッパゴム199,200を嵌着したスト
ッパロッド201が支点202を中心として回動自在に
設けられている。クランク190が回転することによ
り、揺動アーム191が揺動させられ苗受渡しアーム1
11が上下動するが、揺動アーム191の揺動範囲はス
トッパゴム199,200によって規制されているた
め、苗受渡しアーム111の上限位置はJ、下限位置は
Kとなる。クランク動作の超過分はスプリング196,
197に吸収されるのである。したがって、苗の受取位
置であるJおよび苗の放出位置であるKで苗受渡しアー
ム111の上下回動が一定時間づつ静止することとな
り、苗の受渡しを確実に行うことができるのである。
【0045】苗受渡しアームスライド軸174は、スラ
イドカム210とカムフォロア211によって苗受渡し
装置駆動軸171の回転が伝えられて反復回転する。そ
して、苗受渡しアームスライド軸174の突出部に設け
たスライドアーム213の反復動作を苗受渡しアーム支
持軸111aに軸支したローラ214,214に伝え、
苗受渡しアーム支持軸111aを回動枠115に対して
摺動させる。スライドカム210とカムフォロア211
は苗受渡しアームスライド軸174を押出し方向に回転
させるよう作用し、戻し方向へはスプリング215で回
転させるようになっている。なお、スライドアーム21
3は苗受渡しアームスライド軸174に固定された押出
しアーム213aと該押出しアームにコイルスプリング
217で取り付けられた戻しアーム213bとからな
り、戻しアーム213b側にローラ214,214の逃
げが設けられている。
【0046】また、前記クランク190と一体に苗叩き
カム220が設けられており、このカム220とカムフ
ォロアローラ221で苗叩きアーム222を揺動させ、
苗叩きロッド121を駆動する。この場合も、苗叩き具
117を作用側に駆動させるのはスプリング225で行
い、苗叩きカム220とカムフォロア221で苗叩き具
117を元の位置に戻すようにしている。
【0047】ところで、苗叩き具117の動作は瞬間的
に行わせなければならないという必然性があり、そのた
めに駆動機構は図35に示す構成となっている。すなわ
ち、カム220は山部220aと谷部220bとからな
り、ローラ221が山部220aから谷部220bに落
ち込む時にスプリング225の作用で苗叩きアーム22
2が矢印方向に回動する。苗叩きに必要な苗叩きアーム
222の動作量はα1であり、それに要するカム220
の回転角はβ1 である。しかしながら、ローラ221が
コーナ部220cを通過する際にはカム220の回転量
に対して苗叩きアーム222の十分な動作量が得られな
いので、この部分は遊びとなっており、苗叩きアーム2
22の動作範囲α2 (カム220の回転範囲β2 )は苗
叩き具117が動作しないようになっている。
【0048】苗押出しピン作動軸175は内側用(I)
と外側用(O)とがあり、両軸は同心上で互いに回転自
在に支承されている。そして、内側用の苗押出しピン作
動軸175(I)の苗押出しアーム230(I)に前記
苗押出しロッド109(I)が取り付けられ、外側用の
苗押出しピン作動軸175(O)の苗押出しアームに苗
押出しロッド109(O)が取り付けられている。
【0049】苗押出しピン作動軸175の駆動機構は図
36の如く構成されている。232は苗受渡し装置駆動
軸171に取り付けた押出しカムで、内側用(I)と外
側用(O)は同位相となっている。233は苗箱送り駆
動軸172に取り付けた押出しストッパで、内側用
(I)と外側用(O)の位相が180度ずらせてある。
また、234(I),234(O)は内側用および外側
用の苗押出しピン作動軸175にそれぞれ同位相で設け
たローラ支持アームで、押出しカム232に対応するロ
ーラ236と押出しストッパ233に対応するローラ2
37がそれぞれ回転自在に支持されている。ローラ支持
アーム234はローラがカムと係合する側にスプリング
238によって付勢されており、該スプリングによって
ローラ支持アーム234が苗受渡し装置駆動軸171側
へ引き寄せられた時に苗押出しピン100が突出するよ
うになっている。
【0050】押出しカムの山部232aがローラ236
と係合する場合もしくは押出しストッパの山部233a
がローラ237と係合する場合は、ローラ支持アーム2
34が図において外側用234(O)が示されている位
置にあるので苗押出しピン100は突出せず、押出しカ
ムの谷部232bがローラ236と係合し、かつ押出し
ストッパの谷部233bがローラ237と対向する場合
に苗押出しピン100が突出するようになる。ところ
で、苗受渡し装置駆動軸171の回転速度は苗箱送り駆
動軸172の回転速度の2倍であるので、押出しカム2
32が2回転する間に押出しストッパ233が1回転す
る。したがって、苗箱送り駆動軸172が1回転するご
とに1度の割合で苗押出ししピン100が突出する。ま
た、内側用と外側用の両押出しストッパ233(I),
233(O)は位相が180度ずれているので、内側用
の苗押出しピンと外側用の苗押出しピンは180度位相
がずれた状態で交互に突出する。押出しストッパ233
(I,O)の山部233aおよび谷部233bがローラ
237と対向するタイミングは図37のタイミングに示
されている。
【0051】苗箱送り駆動軸172から苗送り作動軸1
76へは、苗送りカム240とカムフォロア241を介
して回転が伝えられる。苗送り作動軸176の左右両突
出部に枠状の苗送り作動アーム242が取り付けられ、
該アームの一端部に苗送りロッド58の後端部が回動自
在に連結されているとともに、他端部に苗送りロッド5
8を前方に押し出す方向に作用するスプリング243が
繋着されている。(図2に図示)前記苗送り揺動アーム
53を苗送り方向に回動させるのはスプリング243で
行い、戻し方向に回動させるのは苗送りカム240とカ
ムフォロア241で行う。
【0052】苗供給装置11の駆動機構は以上のように
構成され、苗送り装置15、苗押出し装置16、苗受渡
し装置17および苗搬送ベルト18の各部が互いに同期
して作動するようになっている。これら各部は伝動ケー
ス10の末端部分に設けた共通の軸(苗搬送ベルト駆動
軸170)より伝動されるようになっているので、位相
がずれることがなく、常に正確な苗供給動作を行うこと
ができる。また、これら各部は作用側の動作をスプリン
グで行わせ、戻し側の動作をカムとカムフォロアで行わ
せるようになっているので、作用動作が迅速で的確なも
のとなり、しかもカムが小型化されている。
【0053】苗供給装置11と植付装置12の動作タイ
ミングをタイムチャートで示すと図37のようになる。
この図は以下のことを意味している。 (1)「苗取り位置」a1 〜a14は、植込杆141の苗
保持142爪が苗取りロ137を通過するタイミングを
示す。 (2)「植込杆停止位置」b1 〜b14は、植付クラッチ
を切った時に植付装置12が停止するタイミングであ
り、植込杆141は苗取り口137を少し過ぎた位置で
停止する。
【0054】(3)「苗箱送り」は自動送り爪51の動
作を示し、c1 で上動を開始し、c2で下動に切り換わ
り、c3 で動作が停止する。送り爪51が下動する際に
苗箱を1ピッチ移動させる。 (4)「苗押出し」に関しては、d1 −d2 間で苗押出
しピン100が突出し、d3 −d4 間で苗押出しピン1
00が後退する。内側の苗押出しピン100(I)と外
側の苗押出しピン100(O)の動作位相は180度ず
れている。苗箱送りを開始する直前に内側の苗押出しピ
ン100(I)の動作が完了する。
【0055】(5)「苗受渡しアーム回動」に関して
は、e1 −e2 間で苗受渡しアーム111が下動し、e
3 −e4 間で苗受渡しアーム111が上動する。図のタ
イミングチャートからは明確に識別できないが、下動す
る時の方が上動する時よりもその動作速度が若干遅くな
っている。この理由は、苗ホルダ110に保持されてい
る苗が放出されたり、位置ずれしたりするのを防止する
ためである。
【0056】(6)「苗受渡しアームスライド」に関し
ては、f1 −f2 間で苗受渡しアーム111が前進し、
f3 −f4 間で苗受渡しアーム111が後退する。苗ホ
ルダ110からの苗抜き出しを確実なものとするため
に、前進速度の方が後退速度よりも遅くなっている。こ
のスライド動作は、苗受渡しアーム111が下動位置に
ある間に行われる。
【0057】(7)「苗叩き」に関しては、g1 − g
2 間で苗叩き具117が下動し、g3−g4 間で苗叩き
具117が上動する。この苗叩き動作は、苗受渡しアー
ム111が前進位置で停止している間に行われる。 (8)苗受渡しアーム回動動作、苗受渡しアームスライ
ド動作および苗叩き動作は1周期に2回行われ、両動作
の位相は180度ずれている。1回目の動作で外側の苗
押出しピン100(O)によって押し出された苗を苗搬
送ベルト18に受け渡し、2回目の動作で内側の苗押出
しピン(I)によって押し出された苗を苗搬送ベルト1
8に受け渡す。 (9)作業停止時には植付杆141が前記植込杆停止位
置b1 〜b14のいずれかで停止するが、苗押出しピン1
00が苗箱のポットに挿入されているときは苗箱送り台
14から苗箱を抜き出すことができない。そこで、苗押
出し装置14が非作動状態であり、苗箱の抜き出すが可
能であることを示す苗箱抜き出しOKランプ245を操
縦席に設けておくと好都合である。この苗箱抜き出しO
Kランプ245は、例えば苗押出しアーム230が動作
していない時にONになる苗押出し作動表示スイッチ2
46(図34に図示)によって切り替わるようにし、d
4−d1 間のとき点灯し、それ以外のときは消灯するよ
うになっている。
【0058】(10)苗箱送りと苗押出し(内側)の作
動開始時期をほぼ同じにすることにより、苗押出しピン
100の先端が苗押出し孔303に完全に挿入(d5 )
されてから制止爪61が苗箱の爪穴308から外れる
(c4 )までに若干の時間差(18度30分程度)が生
じ、苗箱が下方に落下するのを防止している。 (11)自動送り爪51が上動を行っている間(c1 −
c2 )に内外いずれか(図示例では内側)の苗押出しピ
ン100が進退動作を行う。自動送り爪51が上動を開
始すると、制止爪61が外れ、苗箱は板ばねブレーキ6
5のみで静止された状態となっている。このとき、苗押
出しピン100が苗箱の苗押出し孔303に挿入されて
いるならば、急激が外力や振動がかかっても苗箱がずれ
落ちることがない。
【0059】植付部3の下側には、整地用のフロートと
して、左右中心部に位置するセンターフロート250
(C)と、本機2の後輪2aの後方に位置するサイドフ
ロート250(L,R)とが設けられている。各フロー
ト250(L,C,R)は前部が広く後部は狭い形状を
しており、後部の左右両側部に苗移植用の溝を成形する
作溝器251,…が取り付けられている。フロート25
0(L,C,R)は、伝動ケース10に上下に回動自在
に設けたフロート支持杆252の後端部に支持ピン25
4で枢着されているとともに、前部が拡縮リンク255
によって吊られており、水田面の凹凸に応じて前部が上
下動するようになっている。
【0060】センターフロート250(C)は水田面高
さを検出するセンサであり、該センターフロートの上下
動に基づいて前記油圧シリンダ6制御用の油圧バルブ2
57のスプールが切り替わり、植付部3が水田面に対し
て一定高さになるよう制御する。このため、苗の植付深
さを常に一定に保たれる。前記フロート支持杆252を
回動させて各フロートの支持高さを変えることにより、
苗の植付深さを調節することができる。
【0061】施肥装置4は、肥料を貯蔵するホッパ26
0と、該ホッパ内の肥料を下方に繰り出す繰出器261
と、該繰出器から繰り出された肥料を苗植付用の溝に導
く施肥パイプ262とを備えている。施肥パイプ262
は、繰出器から空箱回収部の下面部および苗箱送り台1
4の前面部に沿って下方に伸び、さらに苗箱送り台14
の下端部と伝動ケース10の入力ケース151または伝
動パイプ152,152の間を通して後方に伸び、その
肥料吐出口263が前記作溝器251の内側で圃場面に
臨んでいる。
【0062】植付作業に際し、植付部3を図1に示す作
業位置まで下降させ、本機2を発進させると、植付部3
および施肥装置4が駆動され、進行にともなって圃場面
に形成される苗植付用の溝に肥料が供給されるととも
に、その直後に苗が植え付けられる。更に、上記構成の
田植機1は、図1、図2等に示されるように、植付部3
を本機2の後側に装着したものであるから、前記従来の
苗植機と比べて、本機2の車体構成を容易なものとする
ことができ、また、操縦時の前方視界が良好で操縦しや
すいものとすることができる。しかも、植付部3への苗
箱の装填位置を機体側面視で本機2の後輪2aの上方位
置に設定し、苗箱から苗を取出す位置27を機体側面視
で後輪2aの後方位置に設定し、苗が取出された空の苗
箱の植付部3からの回収位置を機体側面視で植付部3に
苗箱を装填する位置の下方で本機2の後輪2aの上端よ
り上位で該後輪2aの上方に重なる位置に設定し、前記
苗箱の装填位置から前記苗を取出す位置27へ向けて後
側下方に苗箱を搬送し、更に空の苗箱の回収位置へ向け
て機体側面視U字状に屈曲させて前側上方に空の苗箱を
搬送する搬送手段を設けたものであるから、植付部への
苗箱の充填及び空箱の回収を本機側から後輪2aが邪魔
にならずに行なえて作業性も良く、更には、植付部3を
本機2に接近させて装着させることができて、植付部3
を本機2の後側に装着しながらも、機体の前後バランス
の悪化を小さく抑えられ、また、機体の前後長もできる
だけ短く構成できる。
【0063】また、この田植機1は、苗箱の装填位置で
の苗箱の前後方向の姿勢よりも苗を取出す位置27への
苗箱の下降搬送路の前後方向の姿勢を急傾斜に設けると
ともに、空の苗箱の回収位置での苗箱の前後方向の姿勢
よりも空の苗箱の回収位置への苗箱の上昇搬送路の前後
方向の姿勢を急傾斜に設けたから、植付部3を前後に短
く構成できて機体の前後長を短くでき、機体の前後バラ
ンスの悪化を更に小さく抑えられる。
【0064】更に、この田植機1は、苗箱の装填位置を
上下に複数箇所設け、該複数箇所の苗箱装填位置から一
つに合流して苗を取出す位置27へ苗箱を搬送する構成
としたから、多数の苗箱を植付部3に装填でき、更にそ
れらの苗箱をそれぞれ苗を取出す位置27へ搬送でき
て、作業能率の良いものとなり、また、上下複数箇所の
苗箱の装填位置をできるだけ低く配置できて苗箱の装填
作業が行ないやすいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例である田植機の全体側面図で
ある。
【図2】植付部の側面図である。
【図3】植付部の平面図である。
【図4】苗箱の平面図である。
【図5】図4におけるA矢視図である。
【図6】育苗ポットの拡大平面図である。
【図7】図2におけるB−B断面図である。
【図8】図2におけるC−C断面図である。
【図9】図2におけるD矢視図である。
【図10】図2におけるE矢視図である。
【図11】苗箱放出部の作用を示す説明図である。
【図12】苗箱送り装置の側面図である。
【図13】図12におけるF矢視図である。
【図14】苗送り動作の説明図その1である。
【図15】苗送り動作の説明図その2である。
【図16】苗送り動作の説明図その3である。
【図17】手動苗送り装置の動作説明図その1である。
【図18】手動苗送り装置の動作説明図その2である。
【図19】手動苗送り装置の動作説明図その3である。
【図20】苗押出し装置の側面図である。
【図21】苗押出し装置の展開平面図である。
【図22】苗受渡し装置の側面図である。
【図23】図22におけるG矢視図である。
【図24】図22におけるH矢視図である。
【図25】図22におけるI断面図である。
【図26】苗搬送ベルトの側面図である。
【図27】図25におけるM矢視図である。
【図28】苗搬送ベルトの動作説明図その1である。
【図29】苗搬送ベルトの動作説明図その2である。
【図30】ゴムガイドの側面図である。
【図31】ゴムガイドの正面図である。
【図32】伝動ケースの側面図である。
【図33】伝動ケースの平面図である。
【図34】伝動ボックスの展開断面図である。
【図35】苗叩きカムの駆動機構を示す図である。
【図36】苗押出ピン作動軸の駆動機構をあらわす図で
ある。
【図37】各作動部の作動タイミングをあらわすタイム
チャートである。
【符号の説明】
1 田植機 2 本機 3 植付部 4 施肥装置 5 リンク装置 10 伝動ケース 11 苗供給装置 12 植付装置 14 苗箱送り台 15 苗箱送り装置 16 苗押出し装置 17 苗受渡し装置 18 苗搬送ベルト 21 苗箱載せ部 22 苗箱搬送部 23 空箱収納部 300 苗箱 310 苗θ1 苗箱搬送部における供給側部分の傾斜角度 θ2 苗箱搬送部における戻り側部分の傾斜角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井関 秀夫 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 佐伯 正文 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 名本 学 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (72)発明者 鈴木 隆 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 審査官 小林 英司 (56)参考文献 特開 昭62−138113(JP,A) 特開 平4−173005(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02 360 A01C 11/02 350 A01C 11/02 365

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性を有する苗箱で育成した苗が該苗
    箱とともに装填され、該装填された苗箱から苗を取出し
    て圃場に植付ける構成とした植付部3を乗用型の走行車
    両である本機2に昇降可能に装着し苗箱から苗を取出
    す位置27を機体側面視で本機2の車輪2aと重複しな
    い位置で該車輪2aの上端より下位に設定し、苗が取出
    された空の苗箱の植付部3からの回収位置を機体側面視
    で本機2の車輪2aの上端より上位で該車輪2aの上方
    に重なる位置に設定すると共に、植付部3への苗箱の装
    填位置から前記苗を取出す位置27へ向けて苗箱を搬送
    し、更に空の苗箱の回収位置へ向けて空の苗箱を搬送す
    る搬送手段を設けた苗植機において、苗を取出す位置2
    7への苗箱の下降搬送路の前後方向の姿勢θ1 より空の
    苗箱の回収位置への苗箱の上昇搬送路の前後方向の姿勢
    θ2 を急傾斜に設けたことを特徴とする苗植機。
  2. 【請求項2】 可撓性を有する苗箱で育成した苗が該苗
    箱とともに装填され、該装填された苗箱から苗を取出し
    て圃場に植付ける構成とした植付部3を乗用型の走行車
    両である本機2に昇降可能に装着し苗箱から苗を取出
    す位置27を機体側面視で本機2の車輪2aと重複しな
    い位置で該車輪2aの上端より下位に設定し、苗が取出
    された空の苗箱の植付部3からの回収位置を機体側面視
    本機2の車輪2aの上端より上位で該車輪2aの上方
    に重なる位置に設定すると共に植付部3への苗箱の装
    填位置から前記苗を取出す位置27へ向けて苗箱を搬送
    し、更に空の苗箱の回収位置へ向けて空の苗箱を搬送す
    る搬送手段を設けた苗植機において、苗箱の装填位置で
    の苗箱の前後方向の姿勢よりも苗を取出す位置27での
    苗箱の下降搬送路の前後方向の姿勢を急傾斜に設けると
    ともに、空の苗箱の回収位置での苗箱の前後方向の姿勢
    よりも空の苗箱の回収位置への苗箱の上昇搬送路の前後
    方向の姿勢を急傾斜に設けたことを特徴とする苗植機。
  3. 【請求項3】 植付部3を本機2の後側に装着するとと
    もに、植付部3への苗箱の装填位置を機体側面視で本機
    2の後輪2aの上方位置に設定し、苗箱から苗を取出す
    位置27を機体側面視で後輪2aの後方位置に設定し、
    苗が取出された 空の苗箱の植付部3からの回収位置を機
    体側面視で植付部3に苗箱を装填する位置の下方で本機
    2の後輪2aの上端より上位で該後輪2aの上方に重な
    る位置に設定し、前記苗箱の装填位置から前記苗を取出
    す位置27へ向けて後側下方に苗箱を搬送し、更に空の
    苗箱の回収位置へ向けて機体側面視U字状に屈曲させて
    前側上方に空の苗箱を搬送する搬送手段を設けたことを
    特徴とする請求項1或は請求項2に記載の苗植機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7841131B2 (en) 1993-01-04 2010-11-30 Ecolab Inc. Light trap for insects

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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