JP3249709B2 - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JP3249709B2
JP3249709B2 JP12818295A JP12818295A JP3249709B2 JP 3249709 B2 JP3249709 B2 JP 3249709B2 JP 12818295 A JP12818295 A JP 12818295A JP 12818295 A JP12818295 A JP 12818295A JP 3249709 B2 JP3249709 B2 JP 3249709B2
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博一 小玉
司 竹林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽電池、燃料電池な
どの直流電源からインバータを介して一般家庭用負荷と
か商用系統等に連携するシステムに使用されるインバー
タ装置に係り、特には、商用系統等に連携する直流分流
出の検出および制御を必要とするインバータ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】太陽電池、燃料電池等を直流電源とし
て、このような直流電源から供給される直流電力を交流
電力に変換してこれを一般家庭用負荷や商用系統等に連
携するように構成されてある従来のこの種のインバータ
装置としては、従来、たとえば図5に示す構成のものが
提供されている。
【0003】図5に示したインバータ装置において、太
陽電池、燃料電池等の直流電源1から入力される直流電
力は、この直流電源1に並列に接続された入力コンデン
サ4を介してインバータ回路3に導かれる。
【0004】インバータ回路3は、たとえばGTOサイ
リスタなどのスイッチング素子をブリッジ型に接続して
なるインバータブリッジで構成されており、そのスイッ
チング素子が後述のインバータ制御回路20'によって
スイッチング制御されることによって直流が交流に変換
される。
【0005】インバータ回路3からの交流出力は、コイ
ル5およびコンデンサ6からなるフィルタを通して高調
波成分が除去された後、負荷7を介して商用系統2に連
携される。
【0006】前記フィルタの後段側には変流器で構成さ
れた電流検出回路8が設けられており、この回路8でイ
ンバータ回路3から負荷7側に供給される交流のインバ
ータ出力電流が検出され、これがフィードバック制御の
ための検出信号としてインバータ制御回路20'に出力
される。
【0007】インバータ制御回路20'においては、上
記の電流検出回路8で検出された検出信号がバンドパス
フィルタ9に入力され、このバンドパスフィルタ9にお
いてその検出信号の成分の中から50/60Hzの周波
数成分をもつ検出信号のみが抽出され、この抽出された
検出信号が誤差増幅回路12の一方側の入力部に入力さ
れる。
【0008】基準正弦波発生回路11からは、インバー
タ回路3から出力されるインバータ出力電流の制御目標
値となる、50/60Hz〜数百Hzの基準正弦波信号が
出力されており、したがって、直流電源1の出力変動に
応じて基準正弦波信号の振幅値が変化されるようになっ
ている。この基準正弦波発生回路11からの基準正弦波
信号が誤差増幅回路12の他方側の入力部に入力され
る。
【0009】誤差増幅回路12は、基準正弦波発生回路
11からの基準正弦波信号に対するバンドパスフィルタ
9からの検出信号の誤差を演算して誤差信号として増幅
出力し、この誤差信号が一対のコンパレータ13a,1
3bにそれぞれ入力される。
【0010】また、キャリア発振回路10からは、一定
の周波数(数10KHz以上)および振幅を有するパルス
幅変調(PWM)用の三角波キャリア信号が出力されて
おり、この三角波キャリア信号は、一方のコンパレータ
13aに対しては直接に入力され、他方のコンパレータ
13bに対しては反転増幅回路15でレベル反転された
後に入力される。
【0011】一方のコンパレータ13aは、誤差増幅回
路12からの誤差信号のレベルとキャリア発振回路10
からの三角波キャリア信号のレベルとを比較し、他方の
コンパレータ13bは、誤差信号のレベルと三角波キャ
リア信号の反転出力のレベルとを比較することによっ
て、図6(a)に示すようにパルス幅変調を行う。
【0012】すなわち、図6(a)は、誤差信号の半周期
分の波形を示しており、図中実線で示される据歯状波が
三角波キャリア信号、図中破線で示される据歯状波が三
角波キャリア信号の反転出力である。そして、誤差信号
のレベルよりも三角波キャリア信号あるいはその反転出
力のレベルが大きくなった場合にはコンパレータ13か
らはローレベルのパルス信号が、そうでない場合はハイ
レベルのパルス信号が出力される。こうしたローとハイ
のパルス信号の組み合わせからなるパルス列信号をゲー
トパルス発生回路14でゲート処理を行うことで符号Q
1〜Q4で示すゲートパルスが得られる。
【0013】そして、これらの各ゲートパルスQ1〜Q
4によってインバータ回路3を構成する複数のスイッチ
ング素子、この従来例では単相交流であるために4つの
スイッチング素子、のオン/オフ制御を行ってインバー
タ回路3のインバータ出力電流の制御を実現する。これ
により、基準正弦波発生回路11から出力される基準正
弦波信号の制御目標となる振幅値に応じて図6(b)に示
すような交流のインバータ出力電流(ただし、ここでは
交流の半周期分のみを示す)を得ている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図5に示し
た構成のインバータ装置は、小型化、軽量化および低価
格化を図れるという利点を有するが、インバータ回路3
の交流出力に直流成分が混入して商用系統2に流出する
可能性がある。
【0015】すなわち、インバータ回路3に使用してい
るスイッチング素子の個々の特性差や、インバータ制御
回路20'の各部の異常により、スイッチング素子がオ
ン/オフするタイミングが正規のものからずれたり、あ
るいは運転中における一部素子の破壊などが発生したり
すると、インバータ回路3からのインバータ出力電流に
直流分が重畳する。
【0016】こうしてインバータ出力電流に直流分が重
畳してしまうと、よく知られているように商用系統とか
他の需要家などに不都合な現象である、柱上変圧器の偏
磁現象による過熱を引き起こしてしまう原因となること
がある。
【0017】このような現象が引き起こされないように
する対策の一つとしての従来技術のインバータ装置に
は、インバータ回路3からの交流のインバータ出力電流
のみならず、これに混入して流出してくる直流分も検出
できるように、電流検出回路8を、コンデンサと抵抗と
からなる直列回路とか、あるいはホール効果を利用した
ホールCTなどで構成するとともに、インバータ停止回
路16を設け、電流検出回路8で直流分の流出が検出さ
れた時にはインバータ停止回路16でインバータ交流出
力を強制的に停止するようにしたものがある。
【0018】たとえば、インバータ停止回路16は、電
流検出回路8で検出される直流分が予め設定されたしき
い値としてたとえば定格交流電流の1%以上、検出時限
0.5秒以内であると定め、このしきい値以上になった
場合には、インバータ停止信号をゲートパルス発生回路
14に出力して、インバータ回路3の動作を強制的に停
止させるとともに、商用系統からの解列を行なうように
していた。
【0019】しかしながら、この従来技術のようにイン
バータ回路3を完全に停止させてしまったのでは太陽電
池、燃料電池等の直流電源1で発生する電力を有効に利
用することができなくなる結果、系統連携動作に支障を
来してしまうことになる。
【0020】上記現象が引き起こされないようにする他
の従来技術のインバータ装置としては、インバータ回路
3の出力側に商用周波トランスを設けて所要の出力電圧
の交流を得るようにしたものもある。このような構成の
インバータ装置では、インバータ出力側にたとえ直流分
が重畳したとしても、その直流分は商用トランスによっ
て商用系統等への流出が防止されるから、インバータの
出力電流に重畳した直流分を懸念することなしに商用系
統等と連携し、太陽電池等の直流電源から電力を供給す
ることができる利点がある。
【0021】しかしながら、このようにして商用周波ト
ランスを用いたものにあっては、電力損失が大きくなる
とともに、このトランスが装置全体に占める重量比、容
積比も大きく、インバータ効率の低下、およびコスト面
での負担が増大し、装置の小型化、軽量化及び低価格化
を阻んでしまう要因となって好ましくない。
【0022】本発明は、商用周波トランスを用いないイ
ンバータ装置における小型、軽量、低価格という利点を
活かせるとともに、インバータ出力電流に重畳した直流
分による上述した好ましくない現象が引き起こされない
ようにして、直流電源から供給される電力の有効利用が
図れて商用系統等とも連携できるようにすることを解決
すべき課題としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明では、直流電源か
らの電力を交流に変換して、負荷や既存の商用電源に供
給するインバータ装置において、次の構成を採用するこ
とによって上述した課題の解決を達成したものである。
【0024】すなわち、本発明に係るインバータ装置
は、直流電源から入力される直流電力を交流に変換する
インバータ回路と、このインバータ回路から出力される
交流出力を、フィルタ回路に通した後、直接、負荷を介
して商用系統に連携するように構成されたインバータ装
置であって、前記フィルタの後段側には電流検出回路が
配置され、この電流検出回路からの出力をインバータ制
御回路にフィードバックし、前記インバータ回路を制御
する構成とし、さらに、前記インバータ制御回路は、前
記電流検出回路で検出されるインバータ出力電流に重畳
する直流分を、その直流分レベルに比例し、かつ、正負
の極性を持った電圧レベル信号として検出する直流分検
出手段と、この直流分検出手段からの前記電圧レベル信
号に基づいて、前記インバータ出力電流のレベルを直流
分を打ち消す方向にシフトさせる直流分抑制手段と、
備えている。
【0025】特に、直流分検出手段としては、インバー
タ出力電流の正極側および負極側のそれぞれの平均値を
算出してから両者のレベル差を求めるレベル差算出手段
で構成したり、あるいは、インバータ出力電流の零レベ
ルと正弦波信号とで囲まれた正側、及び負側の各々の面
積を積算してから両者の面積差を求める面積差算出手段
で構成することができる。
【0026】また、直流分抑制手段としては、直流分検
出手段で検出された電圧レベル信号に比例した信号をオ
フセットレベル信号として、PWM変調用の三角波キャ
リア信号に加算する加算手段で構成したり、直流分検出
手段で検出された電圧レベル信号に比例した信号をオフ
セットレベル信号として、インバータ出力電流の制御目
標値となる基準正弦波信号に加算する加算手段で構成し
たり、さらには、直流分検出手段で検出された電圧レベ
ル信号に比例した信号をオフセットレベル信号として、
基準正弦波信号とインバータ出力電流信号との間の誤差
として得られる誤差信号に加算する加算手段で構成した
りすることができる。
【0027】
【作用】上記構成を有する本発明においては、交流のイ
ンバータ出力電流を変流器(CT)などの電流検出回路で
検出して得られる検出信号は、インバータ出力電流に比
例した交流信号となる。そこで、直流分検出手段におい
て、この検出信号の正極側および負極側のそれぞれの平
均値を算出してから両者のレベル差を求めたり、あるい
は検出信号の零レベルと正弦波信号とで囲まれた正側、
及び負側の各々の面積を積算してから両者の面積差を求
めることで、インバータ出力電流に重畳する直流分を、
その直流分レベルに比例し、かつ、正負の極性を持った
電圧レベル信号として検出される。
【0028】次に、直流分抑制手段において、この直流
分検出手段からの電圧レベル信号に基づいて、この電圧
レベルに比例した信号をオフセットレベル信号として、
PWM変調用の三角波キャリア信号、またはインバータ
出力電流の制御目標値となる基準正弦波信号、さらには
基準正弦波信号とインバータ出力電流信号との間の誤差
として得られる誤差信号に加算する。
【0029】これにより、PWM制御を行った結果とし
て得られるインバータ出力電流波形にオフセット(正弦
波中点の零レベルからのずれ)が与えることにより、イ
ンバータ出力電流のレベルが直流分を打ち消す方向にシ
フトされる。つまり、直流分が零レベルになるようにフ
ィードバック制御が行われる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係るインバータ装
置について図1を参照して説明すると、1は直流電源、
2は商用系統、3はインバータ回路、4は入力コンデン
サ、5および6はそれぞれフィルタを構成するコイルと
コンデンサ、7は負荷、8は変流器で構成された電流検
出回路である。
【0031】インバータ制御回路20において、9はバ
ンドパスフィルタ、10はキャリア発振回路、11は基
準正弦波発生回路、12は誤差増幅回路、13aおよび
13bはそれぞれコンパレータ、14はゲートパルス発
生回路、15は反転増幅回路である。
【0032】これら各構成は図5の装置と同様であるか
らその詳しい説明は省略する。
【0033】この実施例においては、上記インバータ制
御回路20内においてさらに直流分検出回路16と直流
分抑制手段22とを備えたことに特徴を有している。
【0034】直流分検出回路16は、インバータ出力電
流に重畳する直流分を、その直流分レベルに比例し、か
つ、正負の極性を持った電圧レベル信号として検出する
ものであって、インバータ出力電流の正極側および負極
側のそれぞれの平均値を算出してから両者のレベル差を
求めるレベル差算出手段とか、あるいは、インバータ出
力電流の零レベルと正弦波信号とで囲まれた正側および
負側の各々の面積を積算してから両者の面積差を求める
面積差算出手段で構成することができる。
【0035】前記レベル差算出手段の具体的な構成とし
ては、たとえば極性の向きを互いに逆にした2つの整流
ダイオードにそれぞれ平滑コンデンサを接続して一対の
半波整流平滑回路を構成し、両半波整流平滑回路の出力
側に差動増幅器を接続することで実現できる。
【0036】前記面積差算出手段の具体的な構成として
は、たとえば極性の向きを互いに逆にした2つの整流ダ
イオードにそれぞれ積分回路を接続するとともに、各積
分回路の出力側に差動増幅器を接続することで実現でき
る。また、前記双方の算出手段は、マイクロコンピュー
タ等を用いたソフトウェア処理で行うこともできる。
【0037】直流分抑制手段22は、直流分検出回路1
6からの電圧レベル信号に基づいて、直流分を打ち消す
方向にインバータ出力電流のレベルをシフトさせるもの
であって、この実施例においては、直流分検出回路16
で検出された電圧レベル信号に比例した信号をオフセッ
トレベル信号として生成するオフセットレベル信号生成
回路18と、このオフセットレベル信号をキャリア発振
回路10から出力されるPWM変調用の三角波キャリア
信号、あるいはその三角波キャリア信号を反転増幅回路
15でレベル反転した出力にそれぞれ加算する加算器1
9a,19bとで構成される。
【0038】動作について説明する。
【0039】基本的な動作は、図5に示された装置に基
づいて説明されてある従来の装置の動作と同様にして、
直流電源1からの直流電力はインバータ回路3に導か
れ、このインバータ回路3でその直流電力が交流電力に
変換され、変換されてインバータ回路3から出力されて
くる交流電力はそれに含まれる高調波成分がコイル5お
よびコンデンサ6からなるフィルタによって除去されて
から、負荷7を経て商用系統2に連携される。
【0040】インバータ回路3からの交流電力はそれが
有する電流がインバータ出力電流として電流検出回路8
で検出され、この電流検出回路8で検出された電流がフ
ィードバック制御のための検出信号としてインバータ制
御回路20に出力される。この場合の検出信号は、イン
バータ出力電流に比例した交流電流である。
【0041】電流検出回路8からの検出信号は、従来と
同様にしてバンドパスフィルタ9において、それに含ま
れる50/60Hzの周波数成分のみが抽出されたうえ
で、誤差増幅回路12において基準正弦波発生回路11
から出力されるインバータ出力電流の制御目標値である
基準正弦波信号と比較されて両者の誤差が演算され、そ
の結果として得られた誤差信号が各コンパレータ13
a,13bそれぞれの一方側の入力部に入力される。
【0042】電流検出回路8からの検出信号は、バンド
パスフィルタ9に入力される前に直流分検出回路16に
入力される。直流分検出回路16は、インバータ出力電
流に重畳されている直流分に対してその直流分レベルに
比例し、かつ、正負の極性を有した電圧レベル信号とし
て検出する。
【0043】たとえば、直流分検出回路16がレベル差
算出手段で構成される場合には、図2(a)に示すよう
に、電流検出回路8からの検出信号を整流ダイオードを
用いて正側と負側の2つのそれぞれの半波整流信号に分
割した後、平滑コンデンサによって正側と負側の双方で
信号平滑して2つの直流電圧レベルV+,V-を有する信
号を得て、差動増幅器によって両者のレベル差Vs(=V
+−V-)を出力する。
【0044】この場合、正側を平滑した電圧レベルV+
と負側を平滑した電圧レベルV-が等しい場合には、レ
ベル差Vsは零となる。また、インバータ出力電流に直
流分が重畳し、その重畳した直流分がインバータ回路3
から流れ出す方向にあるならば、その直流分の大きさに
比例した電圧レベルを有し、かつ、極性が正の電圧レベ
ル信号Vsが得られる。さらに、インバータ出力電流に
直流分が重畳し、その重畳した直流分がインバータ回路
3に流れ込む方向にあるならば、その直流分の大きさに
比例した電圧レベルを有し、かつ、極性が負の電圧レベ
ル信号Vsが得られる。
【0045】一方、直流分検出回路16が面積差算出手
段で構成される場合には、図2(b)に示すように、出
力電流検出回路8からの検出信号を整流ダイオードを用
いて正側と負側の2つのそれぞれの半波整流信号に分割
した後、積分回路によって正側と負側の双方でその半波
整流した正弦波波形の接地レベルとの間で囲まれる面
積、この場合は正側の面積と負側の面積とを積算した
後、差動増幅器によって両者の面積差を出力する。これ
によっても、上記と同様に、インバータ出力電流に重畳
している直流分に比例した電圧レベル信号Vsを得るこ
とができる。
【0046】この電圧レベル信号Vsがオフセットレベ
ル生成回路18に入力されるので、オフセットレベル生
成回路18は、この電圧レベル信号Vsを用いて、この
直流分を打ち消す方向にフィードバック制御をかけるた
めのオフセットレベル信号k・Vsを生成する。ここで前
記kは実験的に決定される係数である。このオフセット
レベル信号がキャリア発振回路10から出力されている
三角波キャリア信号、および反転増幅回路15による反
転出力にそれぞれ加算器19a,19bによって加算され
る。このため、加算後の出力は、三角波キャリア信号の
零レベルにオフセットレベル分だけオフセットのかかっ
た信号となる。
【0047】たとえば、キャリア発振回路10から出力
されるキャリア信号の振幅値が図3(a)に示すようにα
であるとし、また、本例ではインバータ出力電流に重畳
する直流分はインバータ回路3に流れ込む方向にあると
した場合、オフセットレベル生成回路18で得られるオ
フセットレベル信号は同図(b)に示すように−k・Vsと
なる。したがって、両者が加算されると、同図(c)に示
すように正側振幅がα−k・Vs、負側振幅がα+k・Vs
の三角波キャリア信号となる。つまり、中性点に対して
−k・Vs分だけオフセットのかかった、すなわち、図3
(a)の三角波キャリア信号がk・Vs分だけ下方にシフト
された三角波キャリア信号となる。なお、図3の例で
は、オフセットレベル信号が負の極性をもつので負方向
にオフセットがかかっているが、オフセットレベル信号
が正の極性の場合には、正方向にオフセットがかるのは
勿論である。
【0048】そして、このようにオフセットのかかった
三角波キャリア信号およびその反転出力が各コンパレー
タ13a,13bの他方側の入力部に入力されるので、コ
ンパレータ13a,13bは、これらの信号を誤差信号と
それぞれ比較することで、図4(a)に示すようにパルス
幅変調を行う。そして、パルス幅変調により得られるパ
ルス列信号をゲートパルス発生回路14でゲート処理を
行うことで符号Q1〜Q4で示すゲートパルスが発生さ
れる。
【0049】図4(a)に示す例では、誤差信号の正の半
周期分の波形のみを示しており、三角波キャリア信号お
よびその反転出力は、中性点に対して−k・Vs分だけオ
フセットがかかっていて、つまり、図6(a)に示したオ
フセットのない三角波キャリア信号がk・Vs分だけ下方
にシフトされているので、その結果、ゲートパルス発生
回路14から出力される各ゲートパルスQ1〜Q4は、
図6(a)に示した場合と比較してハイレベルの期間のパ
ルス幅が長くなる。
【0050】そして、このような各ゲートパルスQ1〜
Q4によってインバータ回路3を構成する複数のスイッ
チング素子、この実施例では単相交流のため4つのスイ
ッチング素子のオン/オフ制御を行うので、インバータ
回路3からのインバータ出力電流波形は、図4(b)に示
すように、三角波キャリア信号のオフセットレベルk・
Vsに比例した分だけ接地レベルよりも正の極性側にシ
フトされた出力となる。
【0051】つまり、直流分検出回路16で検出した直
流分のレベルと同レベルだけ、逆方向にオフセットレベ
ルが加算されるために、インバータ回路3からのインバ
ータ出力電流に含まれる直流分が打ち消される。これ
は、誤差信号の負の半周期分についても同様である。
【0052】このため、インバータ回路3から負荷7や
商用系統2に供給される交流には直流分が混入しないの
で、負荷7や商用系統2への悪影響を除くことができ
る。
【0053】上記の実施例では、直流分検出回路で検出
された電圧レベル信号に比例した信号をオフセットレベ
ル信号として、PWM制御で用いるキャリア信号および
その反転出力に対して加算しているが、オフセットレベ
ル信号を基準正弦波信号発生回路11の出力に加算した
り、あるいは、オフセットレベル信号を誤差増幅回路1
2の出力に加算しても同様の効果を得ることができる。
【0054】また、この実施例のように、直流分を打ち
消すフィードバック制御を行っても、設定値以上の直流
分が流出して直流分を完全に抑制することができない場
合には、従来と同様に、インバータを停止する制御を加
えることも可能である。
【0055】さらに、この実施例では、インバータ制御
回路20の構成を分かりやすく説明するためにアナログ
回路構成で示しているが、実際にはキャリア発生からP
WM演算までをソフトウェア処理で行い、キャリア信号
に微少なオフセットレベル信号を加算する操作について
もソフトウェア処理を用いてディジタル的に行うことも
可能である。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、次の効果
を奏する。
【0057】(1) 商用トランスを用いることなくイン
バータ出力電流に重畳される直流分を抑制することが可
能となるので、装置の小型、軽量化、高効率化、また低
コスト化を実現することができるとともに、直流分の系
統への混入により生じる負荷、柱上トランスの過熱等の
悪影響を懸念することなしに商用系統と連携することが
可能となる。
【0058】(2) 特に、インバータ出力電流に混入す
る直流分を検出する直流分検出手段、およびインバータ
出力電流のレベルを直流分を打ち消す方向にシフトさせ
る直流分抑制手段はいずれも比較的簡単な回路構成によ
って実現でき、しかも、これらの手段を従来構成のイン
バータ装置に付加するだけでよいので、コストアップを
招来することなく実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るインバータ装置のブロッ
ク図である。
【図2】図1のインバータ装置を構成する直流分検出手
段による直流分の検出方法の説明図である。
【図3】図1のインバータ装置を構成する直流分抑制手
段によって、PWM変調用の三角波キャリア信号にオフ
セットレベル信号を加算する場合の信号波形を示す図で
ある。
【図4】図1のインバータ装置によるPWM変調と、こ
れにより得られるインバータ出力電流の波形図である。
【図5】従来例に係るインバータ装置のブロック図であ
る。
【図6】図5のインバータ装置によるPWM変調と、こ
れにより得られるインバータ出力電流の波形図である波
形図である。
【符号の説明】
1:直流電流 2:商用系統 3:インバータ回路 4:入力コンデンサ 5:フィルタ 7:負荷 8:電流検出回路 9:バンドパスフィルタ 10:キャリア発振回路 11:基準信号発生回路 12:誤差増幅回路 13a,13b:コンパレータ 14:ゲートパルス発生回路 15:反転増幅回路 16:直流分検出回路 18:オフセットレベル生成回路 22:直流分抑制手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 哲 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−15879(JP,A) 特開 平5−284751(JP,A) 特開 平6−165391(JP,A) 特開 平5−83955(JP,A) 実開 平6−57097(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/537 H02M 7/48

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源から入力される直流電力を交流
    に変換するインバータ回路と、このインバータ回路から
    出力される交流出力を、フィルタ回路に通した後、直
    接、負荷を介して商用系統に連携するように構成された
    インバータ装置であって、 前記フィルタの後段側には電流検出回路が配置され、こ
    の電流検出回路からの出力をインバータ制御回路にフィ
    ードバックし、前記インバータ回路を制御する構成と
    し、 さらに、前記インバータ制御回路は、前記電流検出回路
    で検出されるインバータ出力電流に重畳する直流分を、
    その直流分レベルに比例し、かつ、正負の極性を持った
    電圧レベル信号として検出する直流分検出手段であり、
    この直流分検出手段は、インバータ出力電流の零レベル
    と正弦波信号とで囲まれた正側および負側それぞれの面
    積を積算してから両者の面積差を求める面積差検出手段
    である手段と、 前記直流分検出手段からの前記電圧レベル信号に基づい
    て、前記インバータ出力電流のレベルを打ち消す方向に
    シフトさせる直流分抑制手段であり、この直流分抑制手
    段は、前記直流分検出手段で検出された電圧レベル信号
    に比例した信号をオフセットレベル信号として、PWM
    変調用の三角波キャリア信号に加算する加算手段である
    手段と、を備えることを特徴とするインバータ装置。
  2. 【請求項2】 直流電源から入力される直流電力を交流
    に変換するインバータ回路と、このインバータ回路から
    出力される交流出力を、フィルタ回路に通した後、直
    接、負荷を介して商用系統に連携するように構成された
    インバータ装置であって、 前記フィルタの後段側には電流検出回路が配置され、こ
    の電流検出回路からの出力をインバータ制御回路にフィ
    ードバックし、前記インバータ回路を制御する構成と
    し、 さらに、前記インバータ制御回路は、前記電流検出回路
    で検出されるインバータ出力電流に重畳する直流分を、
    その直流分レベルに比例し、かつ、正負の極性を持った
    電圧レベル信号として検出する直流分検出手段と、 この直流分検出手段からの前記電圧レベル信号に基づい
    て、前記インバータ出力電流のレベルを直流分を打ち消
    す方向にシフトさせる直流分抑制手段と、を備え、 前記直流分抑制手段が、直流分検出手段で検出された電
    圧レベル信号に比例した信号をオフセットレベル信号と
    して、インバータ出力電流の制御目標値となる基準正弦
    波信号に加算する加算手段で構成されている ことを特徴
    とするインバータ装置。
  3. 【請求項3】 直流電源から入力される直流電力を交流
    に変換するインバータ回路と、このインバータ回路から
    出力される交流出力を、フィルタ回路に通した後、直
    接、負荷を介して商用系統に連携するように構成された
    インバータ装置であって、 前記フィルタの後段側には電流検出回路が配置され、こ
    の電流検出回路からの出力をインバータ制御回路にフィ
    ードバックし、前記インバータ回路を制御する構成と
    し、 さらに、前記インバータ制御回路は、前記電流検出回路
    で検出されるインバータ出力電流に重畳する直流分を、
    その直流分レベルに比例し、かつ、正負の極性を持った
    電圧レベル信号として検出する直流分検出手段と、 この直流分検出手段からの前記電圧レベル信号に基づい
    て、前記インバータ出力電流のレベルを直流分を打ち消
    す方向にシフトさせる直流分抑制手段と、を備え、 前記直流分抑制手段が、直流分検出手段で検出された電
    圧レベル信号に比例した信号をオフセットレベル信号と
    して、基準正弦波信号とインバータ出力電流信号との間
    の誤差として得られる誤差信号に加算する加算手段で構
    成されている ことを特徴とするインバータ装置。
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