JP3248445B2 - 多心テープ光ファイバの表面異状検出方法および表面状態測定装置 - Google Patents

多心テープ光ファイバの表面異状検出方法および表面状態測定装置

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JP3248445B2
JP3248445B2 JP05020997A JP5020997A JP3248445B2 JP 3248445 B2 JP3248445 B2 JP 3248445B2 JP 05020997 A JP05020997 A JP 05020997A JP 5020997 A JP5020997 A JP 5020997A JP 3248445 B2 JP3248445 B2 JP 3248445B2
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健 橋本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバの複数
本を1列に並べて共通樹脂で被覆した多心テープ光ファ
イバの表面異状検出方法および表面状態測定装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】多心テープ光ファイバの表面状態を観測
する従来の技術として、実開平3−44606号公報に
記載された外観形状判定装置は、多心テープ光ファイバ
の表面にストロボライトを当て、テープの外観(凹凸)
の画像観測をするものである。検出の方法については、
多心テープ光ファイバの表面に対して30〜45°の角
度範囲を投光軸としてストロボライトを当て、その反対
側から、45〜60°の角度範囲を受光軸としてTVカ
メラで観測するものであり、走行する多心テープ光ファ
イバの外観形状を判定することができる。
【0003】しかしながら、従来の多心光ファイバのテ
ープの製造においては、被覆した共通樹脂の表面状態が
製造条件により変わり、特に、共通樹脂の表面の凹凸や
内部に存在する気泡が問題となる。すなわち、この凹凸
が大きい場合、光ファイバの伝送特性を悪化させる。特
に、製造線速を大きくした場合、表面の凹凸が生じやす
くなる。そこで、製造の際には、テープ表面の凹凸の程
度を知り、凹凸が小さくなるような条件で製造すること
が必要である。
【0004】これに対して、上述した従来の外観形状判
定装置では、外観形状が判定できるだけであり、共通樹
脂の表面の凹凸や内部に存在する気泡をモニタすること
はできない。
【0005】光ファイバのテープ表面状態を計測する従
来技術としては、テープを切断し、その表面を接触式ま
たは、非接触式の粗さ測定器で測定する方法がある。こ
れらの方法では、表面の凹凸は測定は高精度でできる
が、測定エリアが小さく、測定に時間がかかる。また、
製造ラインでの検査には使用できず、製品全長での品質
を保証することができないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、走行する多心テープ光ファ
イバの表面の凹凸状態を観測でき、凹凸異常部の検出も
できる多心テープ光ファイバの表面異状検出方法および
表面状態測定装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、走行する多心テープ光ファイバの表面に入射光を所
定の角度で反射するように入射させ、前記所定の角度以
外の反射光の光量を検出し、検出した光量値に基づいて
前記多心テープ光ファイバの表面の凹凸異状部を検出す
ることを特徴とする多心テープ光ファイバの表面異常検
出方法において、走行する前記多心テープ光ファイバの
角度変化を測定し、測定した角度変化が所定範囲内であ
るときに検出した光量値に基づいて前記多心テープ光フ
ァイバの表面の凹凸異状部を検出することを特徴とする
ものである。
【0008】請求項2に記載の発明は、走行する多心テ
ープ光ファイバの表面に入射光を所定の角度で反射する
ように入射させ、前記所定の角度以外の反射光の画像情
報を検出し、検出した画像情報に基づいて前記多心テー
プ光ファイバの表面の凹凸異常部を検出することを特徴
とする多心テープ光ファイバの表面異状検出方法におい
て、走行する前記多心テープ光ファイバの角度変化を測
定し、測定した角度変化が所定範囲内であるときに検出
した画像情報に基づいて前記多心テープ光ファイバの表
面の凹凸異常部を検出することを特徴とするものであ
る。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の多心テープ光ファイバの表面状態検出方法に
おいて、前記入射光は、出射方向に光が実質的に拡がら
ない光であることを特徴とするものである。
【0010】請求項4に記載の発明は、走行する多心テ
ープ光ファイバの表面に入射光を所定の角度で反射する
ように入射させる光源と、前記所定の角度以外の反射光
を受光する受光系を有する多心テープ光ファイバの表面
状態測定装置であって、前記多心テープ光ファイバの角
度変化を測定する測定手段を有し、測定した角度変化が
表面異状検出可能範囲内であるときに受光を有効とする
制御手段を有することを特徴とするものである。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の多心テープ光ファイバの表面状態測定装置において、
前記受光系は前記所定の角度以外の反射光も観測できる
位置で、前記所定の角度で反射してくる光を遮断する遮
断手段と、残余の反射光を集光する集光手段とを有する
ことを特徴とするものである。
【0012】請求項6に記載の発明は、請求項4または
5に記載の多心テープ光ファイバの表面状態測定装置に
おいて、前記反射光を受光する受光系は、焦点距離が実
質的に無限大であることを特徴とするものである。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項4ないし
6のいずれか1項に記載の多心テープ光ファイバの表面
状態測定装置において、前記受光系は、カセグレンタイ
プの反射式対物レンズに遮光板を付けた受光レンズを有
することを特徴とするものである。
【0014】請求項8に記載の発明は、請求項4ないし
6のいずれか1項に記載の多心テープ光ファイバの表面
状態測定装置において、前記受光系は、対向する実質的
に2群の凸レンズと、光軸近傍の光路を遮光する遮光板
を有することを特徴とするものである。
【0015】請求項9に記載の発明は、走行する多心テ
ープ光ファイバの表面に入射光を所定の角度で反射する
ように入射させる光源と、前記所定の角度の反射光以外
の反射光を受光する受光系と、該受光系が受光した画像
情報を処理する画像情報処理手段とを有する多心テープ
光ファイバの表面状態測定装置であって、前記多心テー
プ光ファイバの角度変化を測定する測定手段を有し、測
定した角度変化が表面異状検出可能範囲内であるときに
受光を有効とする制御手段を有することを特徴とするも
のである。
【0016】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の多心テープ光ファイバの表面状態測定装置におい
て、前記受光系は、前記所定の角度以外の位置で反射光
を受光するよう受光系位置調整手段を有することを特徴
とするものである。
【0017】請求項11に記載の発明は、走行する多心
テープ光ファイバの表面に入射光を所定の角度で反射す
るように入射させる光源と、前記所定の角度の反射光と
前記所定の角度以外の反射光を受光する受光系と、該受
光系が受光した画像情報を処理する画像情報処理手段と
を有する多心テープ光ファイバの表面状態測定装置であ
って、前記多心テープ光ファイバの角度変化を測定する
測定手段を有し、測定した角度変化が表面異状検出可能
範囲内であるときに受光を有効とする制御手段を有する
ことを特徴とするものである。
【0018】請求項12に記載の発明は、請求項4ない
し11のいずれか1項に記載の多心テープ光ファイバの
表面状態測定装置において、前記光源は、出射方向に光
が実質的に拡がらない光を出射することを特徴とするも
のである。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【発明の実施の形態】図2は、多心テープ光ファイバの
一例の説明図であり、図2(A)は光ファイバの断面
図、図2(B)は多心テープ光ファイバの断面図であ
る。図中、1は多心テープ光ファイバ、2は共通被覆、
3は光ファイバ、3aはコア、3bはクラッド、3cは
保護被覆である。この例では、8本の光ファイバ3を一
列に並べて樹脂による共通被覆2を施してテープ状に形
成された多心テープ光ファイバが構成されている。
【0026】図3は、多心テープ光ファイバに光を当て
た状態の説明図である。図中、1は多心テープ光ファイ
バ、4は投射光、5は多心テープ光ファイバの走行方向
を示す矢印である。多心テープ光ファイバの製造工程に
おいて、矢印5の方向に走行する多心テープ光ファイバ
1に投射光4を照射する。その反射光は、多心テープ光
ファイバ1の表面の凹凸状態によって方向が変化する。
【0027】図1は、本発明の測定原理の説明図であ
る。図中、1は多心テープ光ファイバ、1aは異常部、
4は投射光、6は正常部からの正反射光、7は異常部か
らの反射光である。光源から投射された投射光4は、多
心テープ光ファイバ1のテープ表面で反射される。テー
プ表面に異常部が存在しない場合には、正常部からの正
反射光6が反射される。テープ表面に凹凸等のわずかな
異常部1aがあると、この異常部1aに投射された光の
反射方向は、正常部のように正反射光の方向にならず、
わずかに反射方向が異なる角度となり、異常部からの反
射光7が、正常部からの反射光6とは異なる角度で反射
される。
【0028】図4,図5で、異常部がある場合の反射光
の光量分布について説明する。図4は、投射光と反射光
の角度の説明図、図5は、反射光の光量分布の一例のグ
ラフである。投光部10の投射光の垂直線に対する角度
をθ1 とし、受光部20が受光する反射光の垂直線に対
する角度をθ2 として、受光角度θ2 を変えて光量を測
定すると、図5における正常部からの反射光の光量分布
が測定できる。
【0029】図5において、横軸は、(θ1 −θ2 )を
表わしたから、中心に破線で示した角度0の位置は、θ
2 がθ1 と等しい角度、すなわち、正反射の角度であ
る。理想的には、正常部からの反射光の光量分布は、角
度0のところだけに集中する筈であるが、実際は、投射
光に幅があり、また、完全な平行光線でない場合は、角
度0の近傍においても受光光量が存在するから、正常部
からの反射光は、角度0の近傍にも存在し、図5の曲線
のようになる。
【0030】多心テープ光ファイバのテープ表面に異常
部が存在すると、図1で説明したように、正反射光の範
囲外に異常部からの反射光が存在するから、図5の角度
0から離れた角度位置において、反射光の増加が検出さ
れる。図5では、正常部からの反射光の曲線の裾の方に
異常部からの反射光による光量の増加が観測されてい
る。
【0031】多心テープ光ファイバの異常部は、テープ
表面の凹凸状態として説明したが、共通被覆であるテー
プ層の内部の気泡が存在している場合には、気泡の存在
によって、テープ表面に凹凸が生じれば、上述した理由
によって凹凸が観測できる。また、気泡が存在して凹凸
が生じない場合でも、通常はテープ層が完全に不透明で
はないから、照射光の一部はテープ層内に入り、気泡で
反射する。この反射光は、正反射光と異なる角度方向の
ものが含まれることは明らかであり、気泡の存在も異常
部として検出できる。したがって、本発明でいう凹凸に
は、気泡も含まれる。
【0032】上述した実施の形態では、受光部の光軸方
向を調整することによって正反射光を抑制してテープ表
面を観測するようにした。正反射光の抑制は、受光部の
角度を調整することに限られない。例えば、図4におい
てθ1 =θ2 となるような位置、すなわち、正常部から
の正反射光も異常部からの反射光もともに観測できる位
置に投光部、受光部を設定しておいて、画像処理によっ
て、正反射光を抑制するようにしてもよい。例えば、あ
らかじめ異常部が存在しないテープ表面からの画像情報
を参照情報として記憶させておき、観測した画像情報か
ら、参照情報を減殺する演算を行なうようにすれば、正
反射光の影響を受けることなく、異常部からの反射光の
画像情報を得ることができる。
【0033】図6は、本発明の多心テープ光ファイバの
表面状態観測方法の実施の形態の一例を示す構成図であ
る。図中、図1〜図4と同様の部分には同じ符号を付し
て説明を省略する。11はレーザダイオード、12はス
リット、21は対物レンズ、22は鏡筒、23はセンサ
である。この例では、画像を検出するようにしたから、
センサ23としては、二次元の画像情報を取り込むこと
ができるCCDを用いた。多心テープ光ファイバ1が走
行している場合は、一元センサを用いても、画像情報を
取り込むことができる。センサ23として、光量を検出
するようにしてもよく、その場合は、フォトダイオード
等の光電変換素子を用いることができる。
【0034】投光部10と受光部20は、角度θ1 ,θ
2 を独自に調整できるように適当な基台に支持されてい
る。投光部10からの投射光4が図5で説明したような
光量の角度分布をもっているから、受光部20の受光角
度を△θをずらすと、異常部のみの反射光の画像を対物
レンズ21から取り込んで、センサ23で検出すること
ができる。異常部が存在しない場合は、受光部20で観
測される光量は少なく、また、画像はほぼ一様である。
異常部があると、図5で説明した異常部からの反射光に
よる画像が受光され、センサ23で検出した画像情報
(VIDEO信号)から、図7で示すように、異常部1
aの画像が観測される。この画像情報を画像処理装置に
より処理することによって、輝度の大きい部分の面積、
個数を算出することにより表面状態の凹凸、気泡の位
置、大きさを知ることができる。
【0035】図8は、本発明の多心テープ光ファイバの
表面状態観測方法の実施の形態の他の一例を示す構成図
である。図中、図1〜図4,図6と同様の部分には同じ
符号を付して説明を省略する。8は遮蔽板、24は反射
鏡、25はセンサである。この実施の形態では、投光部
10の開き角度θ1 と受光部20の開き角度θ2 とが同
じになるように、投光部10と受光部20を図示しない
基台等に支持し、正反射光6が反射される光路の近傍を
覆う遮蔽板8を設けた。遮蔽板8により、正反射光6は
遮蔽され、図9に示すように、正反射光近傍の反射光が
マスクされ、受光部20には、異常部からの反射光7が
入射される。
【0036】受光部20の光学系には、望遠鏡タイプの
光学系が適当である。この例では、反射鏡24によっ
て、カセグレン型の反射対物レンズを用いた。遮蔽板8
の大きさと位置は、検出する異常部の大きさに合わせ、
適当なものを用いる。なお、遮蔽板8は、光学系の外に
設けたが、内部に配置してもよい。受光部20のセンサ
25として、フォトダイオードを用いて受光量を検出し
ている。受光量に基づく検出電気信号を所定値と比較し
て、この値を超えたときに、異常が検出された警報を出
すようにしてもよい。また、検出電気信号が小さくなる
ように、共通被覆の押し出し条件等、製造条件を制御す
るようにしてもよい。
【0037】図10は、図8の実施の形態における光学
系の他の実施の形態の説明図である。図中、図8と同様
な部分には同じ符号を付して説明を省略する。26,2
7はレンズである。この実施の形態では、レンズ26,
27で無限焦点系レンズを構成した。レンズ26の前側
焦点位置からの光は、レンズ26で平行になりレンズ2
7の後側焦点位置に集束するから、レンズ26とレンズ
27の間の適当な位置に適当な大きさの遮蔽板8を配置
することによって、正反射光近傍角度範囲の反射光をマ
スクできる。なお、遮蔽板8の位置は、レンズ26,2
7の間には限られない。レンズ26の入射側、あるい
は、レンズ27の出射側でもよい。図10では、レンズ
26の前側焦点位置を検出点より少し後側においた。し
たがって、レンズ26により屈折される反射光の光路
は、光軸と平行よりも、やや光軸側に向けて位屈折され
ているが、検出する異常部の大きさにより、適宜のレン
ズ系と位置を設定すればよい。
【0038】図11は、投光部からの投光光源の説明図
である。投射光4の拡がり角が大きく、平行でない投射
光成分4aが存在する場合、テープ表面が正常な場合の
反射角度が異なってしまう。すなわち、投射光4による
正反射光6に対して、平行でない投射光成分4aの正反
射光6aは、正反射光6に対して、大きな広がり角度と
なり、異常部からの反射光と区別がつかなくなることが
ある。これをなくすためには、投射部からの投射光は、
実質的に平行光が好ましい。
【0039】図12は、受光部の受光位置の説明図であ
る。投射光4により照射されたテープ表面からの反射光
は、正反射光6に対して、異常部からの反射光7が反射
角度が相違することは図1で説明したとおりである。こ
の反射光の受光にあたっては、受光部の位置は、テープ
表面の検出位置から遠い方がよい。テープ表面に近いP
の位置では、正反射光6と異常部からの反射光7とが接
近しているが、テープ表面から離れるにしたがって、正
反射光6と異常部からの反射光7とが離れ、Qの位置で
は、分離がしやすくなる。したがって、受光部の位置
は、検出位置より離した方がよいといえる。
【0040】図13は、測定するテープ表面の振れの説
明図である。製造中に、正常な角度θa で走行している
テープ表面がライン走行中で振れることがある。例え
ば、テープ表面の角度がθb に変わると、正常では、所
定の角度で反射していた正反射光6が、6’に変化して
しまう。これにより、異常部があったと誤認することが
ある。
【0041】図14は、テープ表面の振れに対する対策
のための実施の形態の一例である。テープ表面の基準位
置において、投光部10の出射光の角度と、受光部20
の受光角度をあらかじめ設定して、正反射光を抑制し
て、異常光が効率よく受光できるように設定しておく。
遮光板を用いた方式では、遮光板の位置を設定してお
く。角度センサ9は、テープ表面の角度を検出するもの
である。この角度センサ9によってテープ表面の振れの
角度をモニタしながら、テープ表面が基準位置になった
ときに、角度センサ9からの信号により制御部30は、
受光部20に取り込み信号を送って、画像観測を行うよ
うにする。受光部20からの信号により、画像処理を行
なう場合には、制御部30は、角度センサ9で測定した
角度変化が表面異状検出可能範囲内であるときに画像処
理を行なうように指令する信号を送るようにしてもよ
い。また、受光部が光量を検出するものである場合に
は、受光部からの出力動作や信号処理等を制御部30が
指令するようにしてもよい。このようにすれば、テープ
表面の振れによる誤検出を防止できる。
【0042】
【発明の効果】請求項1,2に記載の発明によれば、走
行するテープ表面の僅かな凹凸の部分に光源を当てる
と、正常な表面からの反射光の方向より僅かにずれた角
度に反射する。正常な部分からの正反射光の方向から観
測すると正反射光にまぎれて、異常な部分からの反射光
を識別することができない。この表面からの正反射光を
抑制できるような受光系にすることで異常部からの反射
光の画像情報や光量を検出することができる。また、走
行するテープの角度振れが、異常部からの反射光の正反
射光からの角度差より大きい場合にも、正反射光を制限
できる角度が分かり、受光をするタイミングがわかる。
したがって、誤検出や未検出が生じることを防ぐことが
できる。
【0043】請求項4,10に記載の発明によれば、走
行するテープ表面からの正反射光をさけることのできる
角度に受光系を設定することにより、正反射光を抑制で
き、異常部からの反射光を検出することができる。ま
た、走行するテープの角度振れが、異常部からの反射光
の正反射光からの角度差より大きい場合にも、正反射光
を制限できる角度が分かり、受光をするタイミングがわ
かる。したがって、誤検出や未検出が生じることを防ぐ
ことができる。
【0044】請求項5に記載の発明によれば、正反射光
を遮断することにより、正反射光を抑制でき、異常部か
らの反射光を検出することができる。
【0045】請求項6に記載の発明によれば、反射光を
受光する受光系として、焦点距離が実質的に無限大であ
る受光系を用いる。焦点距離が実質的に無限大とは、平
行光線が入射した場合、射出光線も平行となる光学系の
ことで、望遠鏡系に用いられており、反射位置からの距
離を離すことができる望遠鏡系を用いることで、異常部
分の反射光を正反射光から分離することが容易となり、
異常部からの反射光を有効に検出できる。
【0046】請求項7,8に記載の発明によれば、受光
系として、カセグレンタイプの反射式対物レンズに遮光
板を付けた受光レンズ用い、または、対向する実質的に
2群の凸レンズと、光軸近傍の光路を遮光する遮光板を
有するものを用いることによって、正反射光を効率よく
抑制できる。
【0047】請求項9に記載の発明によれば、走行する
テープ表面の僅かな凹凸の部分に光源を当てると、正常
な表面からの反射光の方向より僅かにずれた角度に反射
する。正常な部分からの正反射光の方向から観測すると
正反射光にまぎれて、異常な部分からの反射光を識別す
ることができない。この表面からの正反射光を抑制でき
るような受光系にすることで異常部からの反射光の画像
情報や光量を検出することができる。また、走行するテ
ープの角度振れが、異常部からの反射光の正反射光から
の角度差より大きい場合にも、正反射光を制限できる角
度が分かり、受光をするタイミングがわかる。したがっ
て、誤検出や未検出が生じることを防ぐことができる。
【0048】請求項11に記載の発明によれば、走行す
るテープ表面からの正反射光を正反射光と異常部からの
反射光を取り込み、画像処理により正反射光を抑制する
ことによって、異常部からの反射光の画像を検出するこ
とができる。また、走行するテープの角度振れが、異常
部からの反射光の正反射光からの角度差より大きい場合
にも、正反射光を制限できる角度が分かり、受光をする
タイミングがわかる。したがって、誤検出や未検出が生
じることを防ぐことができる。
【0049】テープ表面に投光する光源の拡がり角度が
大きいと、正常部からの正反射光の拡がりも大きくな
り、異常部からの反射光の範囲まで正反射光がひろがる
ため、正反射光と異常部の反射光とを分離することがで
きなくなるという問題があるが、請求項3,12に記載
の発明によれば、入射光は、出射方向に光が実質的に拡
がらない光であることにより、正常部からの正反射光の
拡がりを押さえることができ、正反射光と異常部からの
反射光の分離が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測定原理の説明図である。
【図2】多心テープ光ファイバの一例の説明図であり、
図2(A)は光ファイバの断面図、図2(B)は多心テ
ープ光ファイバの断面図である。
【図3】多心テープ光ファイバに光を当てた状態の説明
図である。
【図4】投射光と反射光の角度の説明図である。
【図5】反射光の光量分布の一例の線図である。
【図6】本発明の多心テープ光ファイバの表面状態観測
方法の実施の形態の一例を示す構成図である。
【図7】観測画像の一例の説明図である。
【図8】本発明の多心テープ光ファイバの表面状態観測
方法の実施の形態の他の一例を示す構成図である。
【図9】遮蔽板を設けた場合の反射光の光量分布の一例
の線図である。
【図10】図8の実施の形態における光学系の他の実施
の形態の説明図である。
【図11】投光部からの投光光源の説明図である。
【図12】受光部の受光位置の説明図である。
【図13】測定するテープ表面の振れの説明図である。
【図14】テープ表面の振れに対する対策のための実施
の形態の一例である。
【符号の説明】
1…多心テープ光ファイバ、2…共通被覆、3…光ファ
イバ、3a…コア、3b…クラッド、3c…保護被覆、
4…投射光、6…正常部からの正反射光、7…異常部か
らの反射光、8…遮蔽板、9…角度センサ、10…投光
部、11…レーザダイオード、12…スリット、20…
受光部、21…対物レンズ、22…鏡筒、23…セン
サ、24…反射鏡、25…センサ、26,27…レン
ズ、30…制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01M 11/00 - 11/08 G01N 21/00 - 21/958 G02B 6/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する多心テープ光ファイバの表面に
    入射光を所定の角度で反射するように入射させ、前記所
    定の角度以外の反射光の光量を検出し、検出した光量値
    に基づいて前記多心テープ光ファイバの表面の凹凸異状
    部を検出することを特徴とする多心テープ光ファイバの
    表面異常検出方法において、走行する前記多心テープ光
    ファイバの角度変化を測定し、測定した角度変化が所定
    範囲内であるときに検出した光量値に基づいて前記多心
    テープ光ファイバの表面の凹凸異状部を検出することを
    特徴とする多心テープ光ファイバの表面異状検出方法。
  2. 【請求項2】 走行する多心テープ光ファイバの表面に
    入射光を所定の角度で反射するように入射させ、前記所
    定の角度以外の反射光の画像情報を検出し、検出した画
    像情報に基づいて前記多心テープ光ファイバの表面の凹
    凸異常部を検出することを特徴とする多心テープ光ファ
    イバの表面異状検出方法において、走行する前記多心テ
    ープ光ファイバの角度変化を測定し、測定した角度変化
    が所定範囲内であるときに検出した画像情報に基づいて
    前記多心テープ光ファイバの表面の凹凸異常部を検出す
    ることを特徴とする多心テープ光ファイバの表面異状検
    出方法。
  3. 【請求項3】 前記入射光は、出射方向に光が実質的に
    拡がらない光であることを特徴とする請求項1または2
    に記載の多心テープ光ファイバの表面異常検出方法。
  4. 【請求項4】 走行する多心テープ光ファイバの表面に
    入射光を所定の角度で反射するように入射させる光源
    と、前記所定の角度以外の反射光を受光する受光系を有
    する多心テープ光ファイバの表面状態測定装置であっ
    て、前記多心テープ光ファイバの角度変化を測定する測
    定手段を有し、測定した角度変化が表面異状検出可能範
    囲内であるときに受光を有効とする制御手段を有するこ
    とを特徴とする多心テープ光ファイバの表面状態測定装
    置。
  5. 【請求項5】 前記受光系は前記所定の角度以外の反射
    光も観測できる位置で、前記所定の角度で反射してくる
    光を遮断する遮断手段と、残余の反射光を集光する集光
    手段とを有することを特徴とする請求項4に記載の多心
    テープ光ファイバの表面状態測定装置。
  6. 【請求項6】 前記反射光を受光する受光系は、焦点距
    離が実質的に無限大であることを特徴とする請求項4ま
    たは5に記載の多心テープ光ファイバの表面状態測定装
    置。
  7. 【請求項7】 前記受光系は、カセグレンタイプの反射
    式対物レンズに遮光板を付けた受光レンズを有すること
    を特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載の
    多心テープ光ファイバの表面状態測定装置。
  8. 【請求項8】 前記受光系は、対向する実質的に2群の
    凸レンズと、光軸近傍の光路を遮光する遮光板を有する
    ことを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記
    載の多心テープ光ファイバの表面状態測定装置。
  9. 【請求項9】 走行する多心テープ光ファイバの表面に
    入射光を所定の角度で反射するように入射させる光源
    と、前記所定の角度の反射光以外の反射光を受光する受
    光系と、該受光系が受光した画像情報を処理する画像情
    報処理手段とを有する多心テープ光ファイバの表面状態
    測定装置であって、前記多心テープ光ファイバの角度変
    化を測定する測定手段を有し、測定した角度変化が表面
    異状検出可能範囲内であるときに受光を有効とする制御
    手段を有することを特徴とする多心テープ光ファイバの
    表面状態測定装置。
  10. 【請求項10】 前記受光系は、前記所定の角度以外の
    位置で反射光を受光するよう受光系位置調整手段を有す
    ることを特徴とする請求項9に記載の多心テープ光ファ
    イバの表面状態測定装置。
  11. 【請求項11】 走行する多心テープ光ファイバの表面
    に入射光を所定の角度で反射するように入射させる光源
    と、前記所定の角度の反射光と前記所定の角度以外の反
    射光を受光する受光系と、該受光系が受光した画像情報
    を処理する画像情報処理手段とを有する多心テープ光フ
    ァイバの表面状態測定装置であって、前記多心テープ光
    ファイバの角度変化を測定する測定手段を有し、測定し
    た角度変化が表面異状検出可能範囲内であるときに受光
    を有効とする制御手段を有することを特徴とする光ファ
    イバの表面状態測定装置。
  12. 【請求項12】 前記光源は、出射方向に光が実質的に
    拡がらない光を出射することを特徴とする請求項4ない
    し11のいずれか1項に記載の多心テープ光ファイバの
    表面状態測定装置。
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