JP3248307B2 - 角度センサ - Google Patents

角度センサ

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JP3248307B2
JP3248307B2 JP19551793A JP19551793A JP3248307B2 JP 3248307 B2 JP3248307 B2 JP 3248307B2 JP 19551793 A JP19551793 A JP 19551793A JP 19551793 A JP19551793 A JP 19551793A JP 3248307 B2 JP3248307 B2 JP 3248307B2
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文年 増田
雅典 大嶋
弘武 奥西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、静電容量の変化量に
より、回転角度などを検出する無接触静電容量式の角度
センサに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】傾斜角
度や回転角度を検出するための従来の角度センサとして
は、例えば、光学的に角度を検出する角度センサや、ポ
テンショメータを使用して電気的に角度を検出する角度
センサなどが知られている。
【0003】しかし、光学的な角度センサは、高い精度
を得ようとすると構造が複雑になり、製造コストが増大
するという問題点があり、また、デジタル式にすると分
解能が低下するという問題点がある。
【0004】一方、ポテンショメータを使用した角度セ
ンサは、有接点であるため、摺動によってコンタクトが
耗し、測定精度が低下するという問題点があり、ま
た、寿命が短いという問題点がある。
【0005】さらに、従来の他の角度センサとしては、
例えば、特開昭61−80002号公報に開示された角
度検出装置のように、円筒の中心に配置された中心電極
と、円筒の内面に2等分して配設された検出電極とを備
え、誘電率の異なる2種の誘電体として、円筒内に気体
及び液体を封入してなる角度センサがある。
【0006】しかし、このような液体を用いた角度セン
サ(角度検出装置)においては、液体に振動が加わる
と、液面が波立って角度の測定が困難になったり、測定
精度が低下したりするという問題点がある。また、液体
の粘度に起因するヒステリシスにより測定誤差が生じる
という問題点がある。
【0007】この発明は、上記問題点を解決するもので
あり、特に複雑な構造を必要とすることなく、角度を高
精度に検出することが可能で、かつ、耐久性にも優れた
角度センサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明(請求項1)の角度センサは、互に対向す
るように配設された固定電極と、接触することなく前記
固定電極間に挿入され、シャフトにより回転可能に支持
された可動電極とを具備し、前記固定電極と前記可動電
極との間に形成される静電容量の変化量を測定すること
により角度を検出する無接触静電容量式の角度センサに
おいて、前記固定電極を、それぞれ、互に導通しない第
1及び第2の分割電極から構成し、かつ、各固定電極を
構成する第1の分割電極、及び各固定電極を構成する第
2の分割電極をそれぞれ電気的に接続するとともに、
記可動電極を、それぞれ、互に導通しない第1及び第2
の2つの分割電極から構成し、かつ、2つの分割電極の
重量及び形状の少なくとも一方を異ならせることによ
り、前記可動電極に、重力により角度センサ本体の回転
位置いかんにかかわらず一定の位置に保たれるような重
量と重心の偏りを付与したことを特徴としている。
【0009】また、請求項2の角度センサは、基準状態
における可動電極の位置を、該基準状態から所定の傾斜
が生じた場合に形成される静電容量の大きさが、正負い
ずれの傾斜が生じた場合にも静電容量が略直線的に変化
する範囲の略中央の大きさとなる位置に設定したことを
特徴としている。
【0010】さらに、請求項3の角度センサは、前記可
動電極は、その平面形状が略半円状に形成されているこ
とを特徴とする。
【0011】さらに、請求項4の角度センサは、前記固
定電極と前記可動電極の間隔を調整するための固定電極
位置調整機構を備えたことを特徴とする。
【0012】さらに、請求項5の角度センサは、前記固
定電極及び可動電極を複数組積み重ねるための積重ね機
構を有していることを特徴とする。
【0013】
【作用】この発明の角度センサは、無接触式で耗部
(コンタクト部)がないため、耐久性と電気的特性がコ
ンタクト部の寿命や接触状態に依存することがなく、耐
久性及び信頼性を向上させることが可能になる。
【0014】また、可動電極を、第1及び第2の2つの
分割電極から構成し、2つの分割電極の重量または形状
の少なくとも一方を異ならせるようにしているので、可
動電極が、角度センサ本体の回転位置いかんにかかわら
ず、可動電極を一定の位置に保つことが可能になる。
【0015】また、角度センサ本体の回転位置いかんに
かかわらず、可動電極が一定の位置に保たれることか
ら、可動電極と固定電極の位置関係を角度に対応して連
続的に変化させることが可能になり、分解能を向上させ
て、微小な角度の変化を精度よく検出することができる
ようになる。
【0016】また、可動電極を互に導通しない第1及び
第2の2つの分割電極から構成することにより、静電容
量の角度当たりの変化量を大きくして、感度をさらに向
上させることが可能になる。
【0017】また、請求項2の角度センサのように、
準状態(例えば傾斜のない水平状態)における可動電極
の位置を、該基準状態から所定の傾斜が生じた場合に形
成される静電容量の大きさが、正負いずれの傾斜が生じ
た場合にも静電容量が略直線的に変化する範囲の略中央
の大きさとなる位置に設定することにより、傾斜の方向
が、正負のいずれの方向である場合にも、その角度を確
実に精度よく検出することができるとともに、傾斜の方
向が正負のいずれの方向であるかを検出することができ
るようになる。
【0018】また、請求項3の角度センサのように、可
動電極として、その平面形状が略半円状のものを用いる
ことにより、可動電極を、角度センサ本体の回転位置い
かんにかかわらず、確実に一定の位置に保つことが可能
になる。
【0019】また、請求項4の角度センサのように、
定電極と可動電極の間隔を調整するための固定電極位置
調整機構を設けることにより、容易に固定電極と可動電
極の間隔を微調整することが可能になり、形成される静
電容量の精度を高めることができるとともに、耐圧異常
などの問題の発生を防止することが可能になる。
【0020】さらに、請求項5の角度センサのように、
固定電極及び可動電極を複数組積み重ねる積重ね機構を
設けることにより、必要に応じて固定電極及び可動電極
を増やすことが可能になり、所望の静電容量を得ること
が可能になる。
【0021】
【実施例】以下、この発明の前提技術及び実施例を図に
基づいて説明する。
【0022】[前提技術] 図1は、この発明の前提技術となる角度センサを示す分
解斜視図である。また、図2は、組み立てられた角度セ
ンサを示す図であり、(a)はその正面断面図、(b)
は側面図である。
【0023】この角度センサAにおいては、図1,図2
に示すように、互に対向するように配設された第1の固
定電極1と第2の固定電極2の間に可動電極3が接触す
ることなく挿入されている。そして、この可動電極3
は、シャフト本体6aの上端側に取り付けられた可動電
極固定部材6bにより、固定電極1,2に対して接触す
ることなく回転可能に保持されている。なお、可動電極
固定部材6bはPPS樹脂、LCP樹脂などの合成樹脂
やセラミックなどの絶縁体から形成されており、金属製
のシャフト本体6aとともにシャフト7を構成してい
る。但し、シャフト本体6aを構成する材料は、金属に
限られるものではなく、PPS樹脂、LCP樹脂などの
合成樹脂やセラミックなどの絶縁材料から構成すること
も可能である。
【0024】第1の固定電極1は、互に導通しない、略
半円状で、取付ねじ8を通す穴11が形成された突出部
を有する第1及び第2の分割電極1a,1bから構成さ
れた一対の電極構造を有しており、第2の固定電極2も
同様に、第1及び第2の分割電極2a,2bから構成さ
れている。
【0025】また、この角度センサAにおいては、可動
電極3は略半円状に形成されており、かつ、所定の重量
を有し得るだけの大きさに形成されている。これは、可
動電極3がシャフト7の回転位置にかかわらず一定の位
置に保たれるように、シャフト7とこれを回転可能に支
持する軸受5との静止摩擦力やシャフト7の重量などに
打ち勝つだけの重量と重心の偏りを持たせたものであ
る。なお、この角度センサAでは、シャフト7を支持す
る軸受5として、トルクの小さいころがり軸受であるベ
アリングを用いている。
【0026】なお、この第1及び第2の固定電極1,2
と可動電極3を構成する材料としては、金属などの導電
性を有する種々の材料を用いることが可能である。ま
た、樹脂などの絶縁材料の表面に金属メッキなどを施し
て導電性を付与することにより電極を形成することも可
能である。
【0027】また、この角度センサAにおいては、シャ
フト7を構成するシャフト本体6aを回転可能に支持す
るベアリング5が、絶縁材料からなるベース(固定電極
取付部材)4に形成された穴4aにはめ込まれている。
【0028】そして、ベアリング5は、スラスト方向の
ガタをなくし、形成される静電容量のふらつきを防止す
るために、ベース4の下面側から穴4aに挿入されたブ
ッシュ9と可動電極固定部材6bにより挾持されてい
る。
【0029】また、可動電極3は、曲率を有しない方の
辺3cの中央に形成された凹部3dを、可動電極固定部
材6bの周囲に形成された溝6cに係合させる(はめ込
む)ことにより、可動電極固定部材6bに固定されてい
る。
【0030】そして、第1及び第2の固定電極1,2
は、その穴11を通して、固定電極1,2と同じ導電性
を有する材料からなる取付ねじ8をベース4のねじ穴1
0に螺合させることによりベース4に取り付けられてお
り、その中央部には、シャフト7を通すための切欠き部
14が形成されている。そして、第1及び第2の固定電
極1,2の間には、両者の間に所定の間隔を確保するた
めのワッシャ状のスペーサ12が配設されており、ま
た、ベース4と第2の固定電極(下側の固定電極)2の
間には、可動電極3と固定電極1,2の位置関係を定め
るための円筒状のベーススペーサ13が配設されてい
る。このスペーサ12及びベーススペーサ13のうち、
少なくともスペーサ12は導電性を有する材料から形成
されており、上記取付ねじ8は、スペーサ12及びベー
ススペーサ13を貫通してベース4のねじ穴10に螺合
されている。
【0031】なお、スペーサ12及びベーススペーサ1
3の寸法、あるいは可動電極固定部材6bの寸法や溝6
cの配設位置などを調節することにより、固定電極1,
2と可動電極3との位置関係を任意に調整することが可
能になる。
【0032】このように、固定電極1,2と可動電極3
との位置関係を調整する機構(固定電極位置調整機構)
を設けることにより、静電容量の精度を高めることがで
きるとともに、耐圧異常などの問題の発生を未然に防止
することが可能になる。
【0033】また、上記取付ねじ8、スペーサ12によ
り、第1及び第2の固定電極1,2を構成する第1の分
割電極1aと2a、及び第2の分割電極1bと2bが電
気的に接続されており、さらに、第1及び第2の分割電
極(1a,2a),(1b,2b)はそれぞれ出力端子
(図示せず)に電気的に接続されている。
【0034】そして、上記の各構成部材を、導電材料か
らなり、浮遊容量の影響を防ぐためにアースすることが
できるように構成されたケース21(図2(a))に収
納することにより角度センサA(図2(a),(b))
が形成されている。
【0035】次に、この角度センサAにおける、可動電
極3と第1及び第2の固定電極1,2との位置関係と、
静電容量の関係を図3を参照しつつ説明する。図3に示
すように、可動電極3の水平な片3cと、第1または第
2の固定電極1,2を構成する半円状の分割電極1a,
1b及び2a,2bのギャップ部分1c,2c(図1,
図2(b))との角度(回転角)θが0゜及び180゜
のときに、形成される静電容量が最小(CMIN)とな
り、90゜及び270°のときに最大(CMAX)にな
る。
【0036】そして、この角度センサAにおいては、基
準状態における可動電極3と固定電極1,2との位置関
係が、該基準状態から所定の傾斜が生じた場合に形成さ
れる静電容量の大きさが、正負いずれの傾斜が生じた場
合にも静電容量が略直線的に変化する範囲(すなわちC
MIN〜CMAXの範囲)の略中央値となるように、すなわ
ち、回転角θが図3の点Pで表される値になるように構
成されている。但し、測定する傾斜が、正負のいずれか
一方に偏るような用途に限定して使用するような場合に
は、可動電極3の設定位置を、この角度センサAの場合
のように、静電容量の直線的変化範囲の中央値付近に限
定する必要はなく、その偏る方向に対応して好ましい位
置に設定することが可能である。
【0037】次に、上記のように構成された角度センサ
Aの動作について説明する。角度センサAにおいては、
可動電極3が、シャフト7とベアリング5との静止摩擦
力やシャフト7の重量などに打ち勝つだけの重量と重心
の偏りを持つように、所定の重量を有する半円状の形状
に形成され、回転可能なシャフト7(を構成する可動電
極固定部材6b)に取り付けられている。したがって、
角度センサAを所定の位置に配設して使用する場合、図
2(b)に示すように、角度センサAの本体が、基準状
態から矢印XまたはYで示す方向に回転した(傾いた)
場合、可動電極3は角度センサAの本体の傾きに対して
重心を低く保とうとする。その結果、可動電極3は図2
(b)に示す位置に保たれ、第1及び第2の固定電極
1,2との位置関係が変化して、可動電極3と固定電極
1,2との対向面積が変化する。そして、それによって
生じる、可動電極3と固定電極1,2間の静電容量の変
化量を測定することにより傾斜角を検出することが可能
になる。
【0038】さらに、この角度センサAにおいては、所
定の傾斜が生じた場合に形成される静電容量の大きさ
が、正負いずれの傾斜が生じた場合にも略直線的に変化
するように、基準状態における可動電極3と固定電極
1,2との位置関係が設定されているため、傾斜の方向
が、正負のいずれの方向である場合にも、傾斜角度を確
実に精度よく検出することができる。
【0039】なお、この角度センサAでは、シャフト本
体6aと可動電極固定部材6bを接続することによりシ
ャフト7を構成した場合について説明したが、シャフト
本体6aと可動電極固定部材6bをPPSやLCP樹脂
のような合成樹脂やセラミックなどの絶縁材料を用いて
一体に成形することによりシャフト7を構成することも
可能である。また、インサートモールドなどの方法によ
り、可動電極3と可動電極固定部材6bを一体に成形す
ることも可能である。
【0040】さらに、可動電極,可動電極固定部材及び
シャフト本体を絶縁材料を用いて一体に形成し、電極部
分にのみメッキなどの表面処理を施すことにより導電性
を付与することも可能である。
【0041】また、この角度センサAのスペーサ12及
びベーススペーサ13を固定電極1,2と一体化するこ
とも可能である。
【0042】さらに、この角度センサAでは、2つの固
定電極と、該固定電極間に挿入された可動電極からなる
組合せ(機構)が一つだけ形成された角度センサAにつ
いて説明したが、この発明の角度センサにおいては、上
記固定電極と可動電極の組合せが複数組形成されるよう
に、固定電極及び可動電極を積み重ねるための積重ね機
構を設け、固定電極及び可動電極を複数組積み重ねるこ
とにより、CMAXとCMINとの間の静電容量の差ΔCをさ
らに大きくすることが可能である。なお、積重ね機構と
しては、複数の可動電極を挿入固定することができるよ
うに、シャフト(またはシャフトを構成する可動電極固
定部材)に複数の溝を形成するとともに、複数の固定電
極を配設することができるように、シャフトや固定電極
の取付ねじを長く形成し、スペーサを複数個配設するな
ど、種々の構成とすることが可能であり、その具体的な
構成に特別の制約はない。
【0043】また、この角度センサAでは、シャフト7
はケース21(図2(a))から突出しないように構成
されているが、ケース21から突出するように構成して
外部からシャフト7を操作できるようにしてもよい。ま
た、シャフト7はその両端側を軸受で支持するように構
成することも可能である。
【0044】また、この角度センサAでは半円状の可動
電極3を用いた場合について説明したが、可動電極3の
形状は、必ずしも完全な半円状である必要はなく、角度
の変化による静電容量の変化に悪影響を及ぼさない範囲
において、図4(a),(b)に示すような、中心角が
180°より大きいか、または180°より小さい形状
(略半円状)とすることが可能である。
【0045】また、この角度センサAでは、固定電極を
構成する第1の分割電極及び固定電極を構成する第2の
分割電極のそれぞれの中心角が180°であり、その中
心角の合計が360°の場合について説明したが、この
発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1及
び第2の分割電極の中心角を相違させることや、例え
ば、それらの中心角の合計を360℃未満とすることな
どの種々の変更を加えることが可能である。また、可動
電極の中心角との組合せも種々の組合せとすることが可
能である。
【0046】[実施例] 図5,図6は、それぞれ、この発明の実施例にかかる角
度センサの要部(固定電極と可動電極の構造)を示す図
である。
【0047】図5の実施例においては、可動電極3は、
導電性の材料からなり、略半円状で、平面形状(寸法)
は同じであるが、厚みの異なる2つの分割電極3a,3
bから構成されており、2つの分割電極3a,3bの重
量は互に異なっている。すなわち、可動電極3は、重力
により角度センサ本体の回転位置いかんにかかわらず一
定の位置に保たれるような重量と重心の偏りを有してい
る。
【0048】また、図6の実施例においては、可動電極
3は、導電性の材料からなり、略半円状で、厚みは同じ
であるが、平面形状(寸法)の異なる2つの分割電極3
a,3bから形成されており、2つの分割電極3a,3
bの重量は互に異なっている。すなわち、可動電極3
は、重力により角度センサ本体の回転位置いかんにかか
わらず一定の位置に保たれるような重量と重心の偏りを
有している。
【0049】図5,図6に示す実施例の角度センサにお
いては、可動電極3が角度センサ本体の回転位置にかか
わらず一定の位置に保たれるため、上記前提技術の角度
センサAの場合と同様の効果を得ることができるととも
に、可動電極3が2つの分割電極3a,3bから構成さ
れているため、静電容量の角度当たりの変化量が大きく
なり、感度をさらに向上させることが可能になる。
【0050】なお、可動電極を構成する一対の分割電極
の重量を異ならせる(重量差を付与する)方法として
は、上記実施例の方法に限られるものではなく、材料の
種類を異ならせて比重差により重量差を生じさせる方法
や、一方の分割電極に重りを取り付ける方法などの種々
の方法を用いることが可能である。
【0051】なお、この発明は、その他の点においても
上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範
囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能で
ある。
【0052】
【発明の効果】上述のように、この発明の角度センサ
は、固定電極を、それぞれ、互に導通しない第1及び第
2の分割電極から構成し、かつ、各固定電極を構成する
第1の分割電極、及び各固定電極を構成する第2の分割
電極をそれぞれ電気的に接続するとともに、可動電極
に、重力により角度センサ本体の回転位置いかんにかか
わらず一定の位置に保たれるような重量と重心の偏りを
付与しているので、可動電極と固定電極の位置関係が角
度に対応して連続的に変化する。したがって、分解能が
向上し、微小な角度の変化を精度よく検出することが可
能になる。
【0053】また、この発明の角度センサは、無接触式
で、コンタクト部(耗部)が不要になるため、信頼性
及び耐久性を向上させることができる。また、空気層を
利用した静電容量式の角度センサであるため、周囲の温
度の影響を受けにくく安定した特性を得ることが可能に
なる。さらに、角度を検出する機構と容量変化を発生さ
せる機構が一つの機構であるため、感度及び再現性を向
上させることができる。また、構造が簡単で生産性にも
優れている。
【0054】さらに、可動電極を、第1及び第2の分割
電極から構成し、2つの分割電極の重量または形状の少
なくとも一方を異ならせるようにしているので、可動電
極を、角度センサ本体の回転位置いかんにかかわらず、
確実に一定の位置に保つことが可能になる。
【0055】また、可動電極を互に導通しない第1及び
第2の2つの分割電極から構成することにより、静電容
量の角度当たりの変化量を大きくして、感度をさらに向
上させることが可能になる。
【0056】また、請求項2の角度センサのように、
準状態(例えば傾斜のない水平状態)における可動電極
の位置を、該基準状態から所定の傾斜が生じた場合に形
成される静電容量の大きさが、正負いずれの傾斜が生じ
た場合にも静電容量が略直線的に変化する範囲の略中央
の大きさとなる位置に設定することにより、傾斜の方向
が、正負のいずれの方向である場合にも、その角度を確
実に精度よく検出することが可能になるとともに、傾斜
の方向が正負のいずれの方向であるか検出することが可
能になる。
【0057】また、請求項3の角度センサのように、可
動電極として、その平面形状が略半円状のものを用いる
ことにより、可動電極を、角度センサ本体の回転位置い
かんにかかわらず、確実に一定の位置に保つことが可能
になる。
【0058】また、請求項4の角度センサのように、
定電極と可動電極の間隔を調整する固定電極位置調整機
構を設けることにより、固定電極と可動電極の間隔を微
調整することが可能になり、形成される静電容量の精度
を容易に高めることができるとともに、耐圧異常などの
問題の発生を防止することが可能になる。
【0059】さらに、請求項5の角度センサのように、
固定電極及び可動電極を複数組積み重ねるための積重ね
機構を設けることにより、必要に応じて固定電極及び可
動電極を増やすことが可能になり、所望の静電容量を得
ることができるようになる。したがって、設計の自由度
を向上させることができる。また、固定電極及び可動電
極を縦に複数組積み重ねることにより、わずかに厚み方
向の寸法を増加させるだけで静電容量を増やすことが可
能になり、角度センサ全体としての小型化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の前提技術となる角度センサを示す分
解斜視図である。
【図2】この発明の前提技術となる角度センサを示す図
であり、(a)は正面断面図、(b)は側面図である。
【図3】この発明の前提技術となる角度センサにおける
回転角と形成される静電容量の大きさの関係を示す図で
ある。
【図4】この発明の前提技術となる角度センサにおける
略半円状の可動電極の変形例を示す図であり、(a)は
中心角が180°より大きい可動電極、(b)は中心角
が180°より小さい可動電極を示す図である。
【図5】この発明の実施例にかかる角度センサの要部を
示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図であ
る。
【図6】この発明の他の実施例にかかる角度センサの要
部を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図で
ある。
【符号の説明】
1,2 第1及び第2の固定電極 1a,2a 固定電極を構成する第1の分割電極 1b,2b 固定電極を構成する第2の分割電極 1c,2c 固定電極のギャップ部分 3 可動電極 3a 可動電極を構成する第1の分割電極 3b 可動電極を構成する第2の分割電極 4 ベース 5 ベアリング(軸受) 6a シャフト本体 6b 可動電極固定部材 6c 溝 7 シャフト 8 取付ねじ 9 ブッシュ 10 ねじ穴 11 穴 12 スペーサ 13 ベーススペーサ 14 切欠き部 21 ケース A 角度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥西 弘武 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社 村田製作所内 (72)発明者 山内 公則 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株 式会社 村田製作所内 (56)参考文献 実公 昭44−15398(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/00 - 7/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互に対向するように配設された固定電極
    と、接触することなく前記固定電極間に挿入され、シャ
    フトにより回転可能に支持された可動電極とを具備し、
    前記固定電極と前記可動電極との間に形成される静電容
    量の変化量を測定することにより角度を検出する無接触
    静電容量式の角度センサにおいて、 前記固定電極を、それぞれ、互に導通しない第1及び第
    2の分割電極から構成し、かつ、各固定電極を構成する
    第1の分割電極、及び各固定電極を構成する第2の分割
    電極をそれぞれ電気的に接続するとともに、前記可動電極を、それぞれ、互に導通しない第1及び第
    2の2つの分割電極から構成し、かつ、2つの分割電極
    の重量及び形状の少なくとも一方を異ならせることによ
    り、 前記可動電極に、重力により角度センサ本体の回転
    位置いかんにかかわらず一定の位置に保たれるような重
    量と重心の偏りを付与したことを特徴とする角度セン
    サ。
  2. 【請求項2】基準状態における可動電極の位置を、該基
    準状態から所定の傾斜が生じた場合に形成される静電容
    量の大きさが、正負いずれの傾斜が生じた場合にも静電
    容量が略直線的に変化する範囲の略中央の大きさとなる
    位置に設定したことを特徴とする請求項1記載の角度セ
    ンサ。
  3. 【請求項3】前記可動電極は、その平面形状が略半円状
    に形成されていることを特徴とする請求項1記載の角度
    センサ。
  4. 【請求項4】前記固定電極と前記可動電極の間隔を調整
    するための固定電極位置調整機構を備えたことを特徴と
    する請求項1記載の角度センサ。
  5. 【請求項5】前記固定電極及び可動電極を複数組積み重
    ねるための積重ね機構を有していることを特徴とする請
    求項1記載の角度センサ。
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