JP3247604B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JP3247604B2 JP07030996A JP7030996A JP3247604B2 JP 3247604 B2 JP3247604 B2 JP 3247604B2 JP 07030996 A JP07030996 A JP 07030996A JP 7030996 A JP7030996 A JP 7030996A JP 3247604 B2 JP3247604 B2 JP 3247604B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体である光
ディスクに、情報を記録再生するための光ピックアップ
装置に係り、特に、対物レンズ傾き調整機構にかかる部
分を改良した光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップ装置は、一般に、対物レ
ンズを光ディスクのトラッキング方向やフォーカス方向
に移動させる対物レンズ駆動装置と、取付台上に光源や
受光部等が設けられ、対物レンズを介して、光ディスク
にレーザ光を投射し、その反射光を検出する光学系ブロ
ックとから構成され、前記対物レンズ駆動装置は、光学
系ブロックの取付台上に設置されている。
【0003】ところで、光ディスクに対する情報の記録
再生を正確に行うためには、対物レンズの光軸が、光デ
ィスクのディスク面に対して垂直となるように設定する
必要があり、その設定は、上記対物レンズ駆動装置を光
学系ブロックの取付台上に配置するときの傾きによって
調整している。
【0004】ここで、上記対物レンズの傾きを調整する
部分(以下、対物レンズ傾き調整機構という)は、光学
系ブロックの取付台上の対物レンズ駆動装置を配置する
部分に設けられ、対物レンズ駆動装置は対物レンズ傾き
調整機構を介して取付台上に設置されている。従って、
光ピックアップ装置の薄型化が困難であった。
【0005】この問題を解決したものとしては、図8に
示したように光学系ブロックの取付台に貫通部32又は
凹部を形成し、この部分に対物レンズ駆動装置10の対
物レンズ傾き調整機構30を構成する可動板31の底部
31b(底面側突出部)を臨ませたものがある(特開平
7−121882号公報)。ここでは、対物レンズ駆動
装置10が可動板31上に設けられ、可動板の底部31
bが、光学系ブロックの取付台に設けられた貫通部32
に落とし込まれているため、光ピックアップ装置全体の
厚みを薄くすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、対物レ
ンズの傾きを調整するときに、可動板31を傾斜させる
ための支点となる球体受容穴31d(又は球体凸部)や
傾き調整ネジ36と螺合する雌ネジ穴(又は貫通穴)
が、可動板の曲げ加工部である鍔部31aに設けられる
ため、前記球体受容穴31d等の対物レンズ傾き調整機
構に関する部分を高い位置精度で設けることが困難とな
り、又、組立上の制約が多く組立がしにくいという問題
点があった。
【0007】そこで、本発明は、対物レンズ傾き調整機
構に関する部分を高い位置精度で設けること及び対物レ
ンズ駆動装置の組立が容易で、光ピックアップ装置全体
の厚みを薄くすることが可能な光ピックアップ装置を
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の光ピック
アップ装置は、取付台上に設けられ、対物レンズを備え
た対物レンズ駆動装置と、前記取付台上に設けられ、前
記対物レンズの上方に対向配置される光ディスクに前記
該対物レンズを介して光を投射し、反射光を検出する光
学系ブロックからなり、該光学系ブロックの取付台に設
けられた貫通部に、前記対物レンズ駆動装置の光ディス
クに対して遠い側となる底面側を臨ませた光ピックアッ
プ装置に於いて、前記取付台に取り付けられた対物レン
ズ駆動装置の傾き調整機構の支点が、該取付台の光ディ
スクと対向する面に対して反対側の面に設けられている
ことを特徴とするものである。
【0009】請求項2記載の光ピックアップ装置は、請
求項1記載の光ピックアップ装置に於いて、前記取付台
の対物レンズ駆動装置の傾き調整機構の支点が設けられ
ている部分の面が、前記取付台の前記光ディスクと対向
する面に対して反対側の面よりも光ディスク側に引っ込
んだ位置に設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0010】請求項3記載の光ピックアップ装置は、請
求項1記載の光ピックアップ装置に於いて、前記対物レ
ンズ駆動装置の磁気回路部の一部が、前記取付台に設け
られた貫通部に収容されていることを特徴とするもので
ある。
【0011】請求項4記載の光ピックアップ装置は、請
求項3記載の光ピックアップ装置に於いて、前記対物レ
ンズ駆動装置を、前記光ディスクと対向する面に対して
反対側の面から付勢する付勢部材が、前記磁気回路の前
記収容部を付勢することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の態様】 [本発明にかかる光ピックアップ
装置の構成] 図1は、本発明にかかる光ピックアップ装置における対
物レンズ駆動装置の取付部周辺を示した断面図である。
【0013】光ピックアップ装置は、取付台20上に設
けられた光学系ブロックと、取付台20の貫通部32に
取り付けられた対物レンズ駆動装置10で構成される。
ここで、光学系ブロックは、取付台20上に設けられた
光源や受光部等からなり、対物レンズ11を介して、
方に設けられる光ディスク(図示せず)にレーザ光を投
射し、その反射光を検出する部分である。一方、対物レ
ンズ駆動装置10は、対物レンズ11を光ディスクのト
ラッキング方向やフォーカス方向に移動させる装置であ
り、その底面(前記光ディスクに対して遠い側の面)側
は取付台20に設けられた貫通部32に落とし込まれ、
対物レンズ駆動装置10の底面側にある可動板31や、
永久磁石13及びヨーク14からなる磁気回路の一部
は、貫通部32内に収容されている。
【0014】対物レンズ駆動装置10の底面側にある可
動板31は、対物レンズ傾き調整機構にかかる部材であ
り、支点部(球状凸部37、受容穴31d)、高さ調整
部(高さ調整ネジ36、雌ネジ部31e)の一部を構成
する部分が設けられている。ここで、高さ調整ネジ36
を調整することにより、可動板31の傾きを調整した場
合、この可動板31上に設けられている対物レンズ駆動
装置10の対物レンズ11の傾きが変化する。
【0015】尚、本発明にかかる光ピックアップ装置に
於いては、傾き調整機構にかかる支点部が、取付台20
の底部22側(光ディスクと対向する面に対して反対側
の面)にあるため、可動板31の曲げ加工が施されてい
ない部分に傾き調整機構にかかる支点部や高さ調整部を
設けることができる。
【0016】従って、可動板31に傾き調整機構にかか
る支点部や高さ調整部を高い位置精度で設けることがで
きる。つまり、従来は、傾き調整機構にかかる支点部や
高さ調整部を可動板31の曲げ加工部に設けていたた
め、高い位置精度でこれらの部分を設けることが困難で
あったが、上記実施形態の光ピックアップ装置に於いて
は、これらの部分を可動板31の曲げ加工が施されてい
ない部分に設けているため、その位置精度が向上する。
又、対物レンズ駆動装置の組立も容易になる。さらにま
た、光ピックアップ装置全体の厚みを薄くすることがで
きる。
【0017】図2は、光学ブロックの取付台20を、
その底部22側から見た斜視図であり、傾き調整機構に
かかる部分のみを示し、その他の部分は省略している。
【0018】同図に於いては、可動板31は、取付台2
0の底部22側から取り付けられ、取付台20の底部2
2側に設けられた球状凸部37と可動板31に設けられ
た受容穴31dとが当接する。同図に於いては、球状凸
部を取付台側に、受容穴を可動板側に設けているが、球
状凸部を可動板側に、受容穴を取付台側に設けてもよ
い。
【0019】又、可動板31は付勢部材35により上方
に付勢されているため、球状凸部37と受容穴31dと
は、常に接触した状態が保たれる。一方、可動板31の
雌ネジ部31eについては、可動板20を付勢部材35
が付勢する位置(可動板20に付勢部材35が接する位
置)により、取付台に近づく力、又は、取付台から離れ
る力が働く。ここで、付勢部材35が付勢する箇所は、
対物レンズ駆動装置の磁気回路(永久磁石及びヨークか
らなる磁気回路)の底面側であれば、対物レンズ駆動時
の動作がより安定する。
【0020】図2に示した傾き調整機構は、高さ調整部
に取付台に近づく力が働く場合を示したものであり、高
さ調整ネジ36は可動板31に設けられた雌ネジ部31
eを貫通し取付台にその先端が当接するため、高さ調整
ネジ36の突き出る量を調整することにより、可動板3
1上に設けられている対物レンズ駆動装置の対物レンズ
の傾きが変化する。上記傾き調整機構にかかる高さ調整
ネジ36及び雌ネジ部31eは、2箇所に設けられてい
るので、これら2つの高さ調整ネジ36を調整すること
により、トラッキング方向(図4に示したY軸方向)及
びジッター方向(図4に示したX軸方向)の傾きを調整
することができる。
【0021】一方、高さ調整部に取付台から離れる力が
働く場合には、可動板側の高さ調整部(図2で雌ネジ部
31eを設けた部分)に貫通穴を、取付台側の高さ調整
部(図2で高さ調整ネジの先端が当接する部分)に雌ネ
ジ部を設け、可動板の貫通穴を通り取付台の雌ネジ部と
螺合する高さ調整ネジを調整することにより、可動板の
高さ調整部に取付台に近づく力を与え対物レンズ駆動装
置の対物レンズの傾きを調整することができる。
【0022】尚、取付台側の支点部や高さ調整部の周辺
を、取付台のその他の底部よりも上方に引っ込んだ位置
(光ディスクに対向する面に対して反対側の面よりも光
ディスク対向面側に近付く位置)に設けてもよく、この
様にすることにより対物レンズ駆動装置の底面側が取付
台の底部側から突出するのを避けること、又は突出する
量を減らすことができる。この場合、取付台側の支点部
や高さ調整部の周辺面は、取付台の厚み方向断面の両端
縁(底部側とその反対側)の内側に位置する。
【0023】図3は、支点部を拡大した断面図である。
かかる支点部は、球状凸部と受容穴31dが接触し、摺
動する部分であり、可動板つまり対物レンズ駆動装置
は、支点33を中心として傾きが変化する。ここで、支
点部を構成する凸部とこれと接する受容穴(又は凹部)
の形状は、特にこだわらないが、同図に示したような半
球状の球状凸部37とデーパ部31cを有する受容穴3
1dとで支点部を構成すれば、傾きの設定(位置決め)
の安定度が良好となる。
【0024】図4は、対物レンズ駆動装置全体を示した
斜視図である。同図に於いては、可動板31はヨーク1
4も兼ねており、このヨーク14と永久磁石13とで磁
気回路を構成している。この磁気回路により駆動力が生
じるトラッキングコイル及びフォーカシングコイルを有
するレンズホルダー12が導電性弾性部材15によって
支持されている。
【0025】又、光学系ブロックの光源から出たレーザ
光は、折り返しミラー40により、レンズホルダー12
が具備する対物レンズ11の方向に向けられる。従っ
て、光学系ブロックの光源から出たレーザ光は、対物レ
ンズ11を介して、光ディスクに投射され、その反射光
は、対物レンズ11を介して、光学系ブロックの受光部
検出される。
【0026】ここで、折り返しミラー40は、対物レン
ズ11の下方(図4のZ軸方向の対物レンズ11より取
付台側)に配置する必要がある。一方、対物レンズ11
を具備した対物レンズ駆動装置における傾き調整機構に
かかる支点部は、取付台の対物レンズ11と反対側の面
にある。従って、取付台に対物レンズ駆動装置を取り付
ける場合に、例えば、取付台の底部側から取り付ける場
合には、対物レンズ駆動装置の対物レンズを取付台の貫
通部を介してその上面側(底部と反対の側)に配置しな
ければならない。一方、取付台の上面側から取り付ける
場合には、対物レンズ駆動装置の可動板に設けられた支
点部や高さ調整部を取付台の貫通部を介してその底部側
に配置しなければならない。
【0027】上記2通りの取付方法を考えた場合、取付
台の底部側から取り付ける方法の方が容易であり、更
に、図4に示したように対物レンズ駆動装置の傾き調整
機構にかかる支点部(同図に於いては受容穴31dが設
けられた部分)を対物レンズ11よりもX軸の+方向に
配置すれば、より容易に対物レンズ駆動装置の取付を行
うことができる。
【0028】[本発明にかかる光ピックアップ装置の組
立方法] 次に、対物レンズ駆動装置を取付台の底部側から取り付
ける方法について、図5を参照して説明する。同図に於
いては、レンズホルダー12の対物レンズ11が搭載さ
れた部分を、取付台20の貫通部32に底部側から進入
させ、対物レンズ駆動装置10を取付台20に取り付け
る具体例を示している。
【0029】まず、レンズホルダー12の対物レンズ1
1が搭載された部分を、取付台20の貫通部32に底部
22側から進入させ、続いて可動板20の受容穴31d
を取付台に設けられた球状凸部37に当接させ、その
後、接触状態を保持したまま支点部(受容穴31dと球
状凸部37を当接させた部分)を中心に可動板31の高
さ調整部側(雌ネジ部31eが設けられている側)を、
取付台20の底部22側に回転させ、対物レンズ駆動装
置10を所望の位置に仮配置する。次に、付勢部材をネ
ジ止めし、高さ調整ネジを取り付けることにより、対物
レンズ駆動装置の取付を完了する。
【0030】ここでは、傾き調整機構の支点部である可
動板31の受容穴31dが対物レンズ11よりもX軸の
+方向にあるため、レンズホルダー12の対物レンズ1
1が搭載された部分を、先に取付台20の貫通部32に
底部22側から進入させることや、支点部を中心に可動
板31を回転させることができる。又、容易に対物レン
ズ11を、折り返しミラー40の上方に配置することが
できる。
【0031】図5に示したように、レンズホルダー12
の対物レンズ11が搭載された部分を、先に取付台20
の貫通部32に底部22側から進入させ、その後、支点
部を中心に可動板31を回転させることにより、図6の
斜視図に示した取付前の対物レンズ駆動装置と取付台
を、図7の斜視図に示したように組み立てることがで
き、又、対物レンズ11を、折り返しミラー40の上方
に配置することもできる。
【0032】
【発明の効果】以上、説明したように本発明にかかるピ
ックアップ装置によれば、対物レンズの傾きを調整する
ときに、可動板31を傾斜させるための支点部や高さ調
整部を、可動板の曲げ加工部である鍔部に設ける必要が
ない(可動板に鍔部を設ける曲げ加工を施す必要もな
い)ため、対物レンズ傾き調整機構に関する部分を高い
位置精度で設けることが可能となり、又、対物レンズ駆
動装置の組立も容易になる。又、光ピックアップ装置
体の厚みも薄くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるピックアップ装置の対物レンズ
傾き調整機構の周辺を示した断面図である。
【図2】対物レンズ傾き調整機構にかかる可動板と取付
台との関係を示した斜視図である。
【図3】対物レンズ傾き調整機構にかかる支点部を拡大
した断面図である。
【図4】対物レンズ駆動装置を示した斜視図である。
【図5】取付台に対物レンズ駆動装置を取り付ける工程
を示した断面図である。
【図6】対物レンズ駆動装置と取付台との関係を示した
斜視図(取付前)である。
【図7】対物レンズ駆動装置と取付台との関係を示した
斜視図(取付後)である。
【図8】従来のピックアップ装置の対物レンズ傾き調整
機構の周辺を示した断面図である。
【符号の説明】
10 対物レンズ駆動装置 11 対物レンズ 20 取付台 31 可動板 32 貫通部 35 付勢部材

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付台上に設けられ、対物レンズを備え
    た対物レンズ駆動装置と、前記取付台上に設けられ、前
    記対物レンズの上方に対向配置される光ディスクに前記
    対物レンズを介して光を投射し、反射光を検出する光学
    系ブロックからなり、該光学系ブロックの取付台に設け
    られた貫通部に、前記対物レンズ駆動装置の光ディスク
    に対して遠い側となる底面側を臨ませた光ピックアップ
    装置に於いて、前記 取付台に取り付けられた対物レンズ駆動装置の傾き
    調整機構の支点が、該取付台の光ディスクと対向する面
    に対して反対側の面に設けられていることを特徴とする
    光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ピックアップ装置に於
    いて、 前記取付台の対物レンズ駆動装置の傾き調整機構の支点
    が設けられている部分の面が、前記取付台の前記光ディ
    スクと対向する面に対して反対側の面よりも光ディスク
    側に引っ込んだ位置に設けられていることを特徴とする
    光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光ピックアップ装置に於
    いて、 前記対物レンズ駆動装置の磁気回路部の一部が、記取
    付台に設けられた貫通部に収容されていることを特徴と
    する光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の光ピックアップ装置に於
    いて、 前記対物レンズ駆動装置を、前記光ディスクと対向する
    面に対して反対側の面から付勢する付勢部材が、 前記磁気回路の前記収容部を付勢することを特徴とする
    光ピックアップ装置。
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