JP3246978B2 - 抗原または抗体測定用試薬の製造方法 - Google Patents

抗原または抗体測定用試薬の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不溶性担体に抗体また
は抗原を担持させ、抗原抗体反応による該担体の凝集の
程度を検出することにより該抗体または抗原に対応する
抗原または抗体を測定するための試薬の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、血液や尿などの体液中のタンパク
質や脂質等、例えば、B型肝炎ウイルス、癌胎児性抗
原、ヒト免疫不全ウイルス、C−反応性蛋白質、B型肝
炎ウイルス抗体、ヒト免疫不全ウイルス抗体、リウマチ
因子、抗ストレプトリジン−O、など免疫学的に抗原ま
たは抗体に属する物質の測定に、ラテックス担体のよう
な不溶性担体に該抗原または抗体に対応する抗体または
抗原を担持させ、抗原抗体反応による該担体の凝集の程
度を検出することにより該抗原または抗体(以下、被測
定物質という)を測定する試薬が一般的に使用されてい
る。
【0003】従来、このような担体の凝集を検出して被
測定物質を測定する試薬においては、通常、反応液中の
不溶性担体の凝集による吸光度の増加を光学密度(以
下、「OD」という)で測定し、ODと被測定物質量と
の関係を表す検量線を予め作成し、この検量線を用いて
未知量の被測定物質を定量している。この検量線は、O
Dを縦軸に被測定物質の濃度を横軸にとって作成する
と、通常、直線にならず、被測定物質濃度が低い部分で
ODが特に低く、濃度の上昇につれてODの上昇割合が
特に高まり、通常、シグモイド形と呼ばれる免疫反応特
有のS字形の曲線となる。
【0004】このため、精度よく測定するには、検量線
作成に際し、3点以上の異なる既知濃度の被測定物質を
測定するか、または特別の補正をする必要がある。しか
し、3点以上の測定は、操作が複雑になり、費用も高く
なる、特に自動分析装置で測定する場合、装置上に種々
の制約が必要になるという問題点があった。
【0005】そこで、この測定回数を2回にしても、正
確な測定ができるように、検量線を直線に近づけようと
して、2つの異なる量の同一抗原または抗体を担持させ
た、2種類の異なる粒径のラテックス粒子(以下、「ラ
テックス担体」という)を混合して使用する方法(特開
昭55−151264号公報)が提案された。この提案
では、被測定物質に対応する抗原または抗体が担持され
たラテックス担体と被測定物質とが抗原抗体反応する
と、粒径の大きいラテックス担体は早い時期に凝集塊が
成長し、一方、粒径の小さいラテックス担体はやや遅れ
て凝集塊が成長する。従って、検量線の低濃度および高
濃度領域におけるラテックス担体の吸光度または散乱光
強度の増加率が一定に近づき、より広い濃度範囲におい
て正確な測定ができる。
【0006】しかし、この提案でも、測定し得る被測定
物質の濃度範囲に限界があり十分とはいえない。それ
は、試薬自身の吸光度の増加が被測定物質の濃度に対し
て直線的に伸びていても、光学的測定機器の測定上限付
近(一般の光学的測定機器において吸光度の測定上限は
OD=3付近である)になると、被測定物質の濃度が高
くなっても、それに伴った吸光度の増加を光学的測定機
器では検出出来ず、検量線が頭打ちの状態となり、測定
上限以上の吸光度では吸光度変化によって被測定物質の
濃度を測定することは、難しい。すなわち、測定可能吸
光度の最大変化幅は機器の測定上限と試薬のブランク
(被測定物質濃度がゼロの時の吸光度)の吸光度との差
に等しい。
【0007】この吸光度の最大変化幅をひろげて、被測
定物質の濃度範囲を広げようとすると、試薬のブランク
の吸光度を出来るだけ下げることが考えられる。試薬の
ブランクの吸光度を下げるために、反応に使用するラテ
ックス担体の量を下げると遅滞現象が通常の試薬よりも
低濃度で起こり、また、検量線のシグモイドも顕著にな
り、2回測定で検量線を作成すると正確な測定が出来な
い。
【0008】この吸光度の最大変化幅をひろげて、被測
定物質の濃度範囲を広げようとする提案として、抗体測
定時に試薬中に過剰量の抗原を添加して担体に吸着して
いない遊離の抗原を存在させることによって、より高い
濃度の抗体量まで測定するものがある(特開昭57−9
723号公報)。しかし、この方法は被測定物質濃度が
低いところで吸光度が低くなりすぎ、検量線がシグモイ
ド形を呈する。従って、2回測定で検量線を作成すると
正確な測定が出来ないという問題点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、被測定物質
の濃度に対する不溶性担体凝集による吸光度もしくは散
乱光強度の増加率を一定に保ったまま、より広い測定範
囲を持った抗原または抗体測定用試薬の製造方法を提供
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明で使用される不溶
性担体としては、従来、抗体または抗原が担持された不
溶性担体の凝集により抗原または抗体測定を行うために
使用される物質はいずれも使用可能であり、例えば、無
機物質粉末、有機高分子物質粉末、微生物、血球、細胞
膜片などが挙げられる。無機物質としては、金、チタ
ン、鉄、ニッケル等の金属;アルミナ、チタニア等の金
属酸化物;シリカ等が挙げられる。有機高分子として
は、特に限定されないが、例えば、スチレン重合体、ス
チレン−スチレンスルホン酸塩共重合体、メタクリル酸
重合体、アクリル酸重合体、アクリルニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エス
テル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合
体等が挙げられる。特に、これらの重合体粉末を水に均
一に懸濁させたラテックス粒子が好ましい。該ラテック
ス粒子の平均粒径は、0.05〜1.0μmが好ましく
特に0.05〜0.5μmが好ましい。
【0011】本発明で使用される非イオン性界面活性剤
としては、例えば、ポリオキシエチレン−ソルビタン−
モノラウレート(例えば、商品名Tween20;At
las Powder Co.社製)、ポリオキシエチ
レン−ソルビタン−モノオレエート(例えば、商品名T
ween80;Atlas Powder Co.社
製)、アルキルポリエーテル−アルコール混合物(例え
ば、商品名Triton;Rohm and Haas
Co.社製)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル
(例えば、商品名Brij35;Atlas Powd
er Co.社製)、ポリオキシエチレン−オクチルフ
ェノールエーテル(例えば、商品名Non−IdetP
−40)、ポリエチレンオキシド−アルキルエーテル付
加物(例えば、商品名Lubrol PX;I.C.
I.社製)、オキシエチレン単位10個を有するC−1
6,C−18脂肪族アルコール(例えば、商品名、Be
rolEMU 043)等が挙げられ、陰イオン性界面
活性剤としては、例えば、ナトリウムドデシルサルフエ
ートが挙げられる。
【0012】本発明の製造方法においては、まず、不溶
性担体が分散された懸濁液中で該不溶性担体に抗体また
は抗原を担持させる。この担持には、公知の物理的吸着
法または化学的結合法が使用される。抗体を担持させる
場合、抗体としては、モノクローナル抗体またはポリク
ローナル抗体が好適に使用される。これらの抗体は、通
常、硫安沈殿、ゲルクロマトグラフィー、イオン交換ク
ロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー
などの公知の抗体精製手段を適宜組み合わせて精製され
る。抗体の種類としては、例えば、IgGやIgM等の
免疫グロブリンが挙げられ、必要に応じてF(ab’)
2 、Fabとなされてもよい。抗原を担持させる場合、
抗原の種類としては、特に限定されず、例えば、タンパ
ク質、ポリペプチド、ステロイド、多糖類、脂質等が測
定目的に応じて使用される。
【0013】本発明においては、上記の抗体または抗原
の担持工程に引き続いて、担持された担体を非イオン性
または陰イオン性界面活性剤に接触させる。前記の担持
工程終了後、上記の界面活性剤に接触させるまでの時間
は、長くなると担体の凝集が進行するので、担持工程終
了直後から5時間以内が好ましく、より好ましくは1時
間以内である。なお、抗体または抗原の担持工程の前
に、該担体を該界面活性剤に接触させると、抗体または
抗原の担体への担持が妨げられる。
【0014】本発明において、抗体または抗原が担持さ
れた担体と、非イオン性または陰イオン性界面活性剤と
を接触させる方法としては、例えば、下記の方法が挙げ
られる。 担持工程で使用した抗体または抗原液を含む溶液
から、担体のみを遠心分離や濾過等の手段によって分離
し、分離された担体を界面活性剤を含む緩衝液に懸濁す
る方法。 担持工程で使用した抗体または抗原液を含む溶液か
ら、担体を分離せずに、担体を含む溶液に界面活性剤の
み、または界面活性剤を含む緩衝液を添加する方法。な
お、上記およびの方法において、界面活性剤を緩衝
液に溶解する場合、緩衝液としては、通常、pH5〜1
0の緩衝液が好ましく、例えば、リン酸緩衝液、トリス
緩衝液、グリシン緩衝液などが挙げられる。 抗体または抗原の担持工程終了後、不溶性担体の表
面の抗体または抗原付着可能部位がまだ残っている場
合、該担体使用時に非特異的吸着反応が起こらないよう
に、通常、牛血清アルブミンのようなタンパク質でその
不溶性担体上の活性点を飽和させる操作(通常、この操
作はブロッキングと呼ばれている)が行われるが、この
操作に使用する溶液に界面活性剤を添加することによ
り、該担体を界面活性剤溶液に懸濁する方法。なお、上
記のようにブロッキングをする場合には、上記のよう
にブロッキングと同時に該担体を界面活性剤溶液に懸濁
する方法だけでなく、ブロッキングの前または後に、該
担体を界面活性剤溶液に懸濁してもよい。
【0015】本発明の製造方法においては、最終的に得
られる抗原または抗体測定用試薬は、前記非イオン性ま
たは陰イオン性界面活性剤を含有した前記不溶性担体の
懸濁液である。本発明において、上記界面活性剤の濃度
は、上記懸濁液中0.005〜1mg/mlとされる。
該界面活性剤の濃度が低くなると、測定範囲の拡大効果
が小さくなり、高くなると、上記試薬の使用時に抗原抗
体反応を阻害する。
【0016】なお、上記の界面活性剤は、該担体が抗原
抗体反応に使用される際に、該担体と共存していてもよ
いし、または、抗原抗体反応に使用される以前に該担体
から分離されていてもよい。
【0017】また、最終的に得られる試薬中に存在す
る、抗体または抗原が担持された不溶性担体の濃度は、
上記懸濁液中0.2〜10mg/mlが好ましく、より
好ましくは1〜5mg/mlである。該不溶性担体の濃
度が低くなると、測定範囲の拡大効果が小さくなり、高
くなると凝集して抗原抗体反応を阻害する。
【0018】本発明により製造された抗原または抗体測
定試薬によって検体中の被測定物質を測定するには、光
学的に測定する方法または肉眼で測定する方法のいずれ
でもよい。光学的に測定するには、例えば、まず、検体
を反応容器に分注し、これに、該抗原または抗体測定用
試薬を分注混合し反応させる。この工程において検体お
よび試薬の分注順序は、上記方法の逆でも同時でもよ
い。反応におけるpHは、5〜10が好ましく、より好
ましくは6〜8である。使用される緩衝液としては、例
えば、リン酸緩衝液、トリス緩衝液、グリシン緩衝液な
どが挙げられる。反応温度は、0〜50℃が好ましく、
より好ましくは20〜40℃である。凝集反応時間は、
20秒〜30分が好ましく、より好ましくは1〜15分
である。
【0019】このようにして得られる凝集物の生成量ま
たは生成速度を吸光度等を測定することによって、検体
中の被測定物質の濃度を算出する。これには、例えば、
吸光度を1回測定する方法、吸光度を2回測定する方法
などがある。吸光度を測定する代わりに散乱光を測定す
る方法も用い得る。測定は300〜1000nmの適当
な波長で行うことができるが、ラテックスの粒径に対し
て十分長い波長を用いることが好ましい。このような光
学的測定の装置は既知のものを使用できる。例えば、吸
光度を測定する通常の分光光度計、光の散乱強度を測定
する装置、粒子数および/または粒子径を測定するため
の装置などが用いられる。上記凝集反応を測定するため
の専用装置としては、分光光度計を組み込んだ生化学自
動分析装置、免疫比濁法による凝集反応を測定するため
の専用装置、フローインジェクションを利用して凝集反
応を測定するための専用装置、ラテックス凝集反応を測
定するための専用装置などがある。
【0020】本発明により得られた試薬によって測定す
ることのできる検体は、抗原や抗体などの免疫学的に活
性な物質を含有する試料、特に生体試料(例えば、血
液、胸水、腹水、リンパ液などの体液、尿、便、汗など
の排泄物、又は組織の抽出物など)である。本発明で得
られた試薬によって、測定できる抗原または抗体は、通
常、免疫学的に抗原または抗体に属するあらゆる物質が
包含される。例えば、アンチトロンビンIII(AT III)
、アルファフェトプロティン(AFP)、リウマチ因
子(RF)、抗ストレプトリジン−O(ASO)、C−
反応性蛋白質(CRP)、フィブリノーゲン−フィブリ
ン分解物(FDP)、ヒト絨毛膜ゴナドトロピン(HC
G)、癌胎児性抗原(CEA)などのタンパク質または
ポリペプチド、ステロイド、多糖類、脂質等が挙げられ
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するために、そ
の実施例を示す。なお、以下の実施例および比較例にお
いては、アンチトロンビンIII(以下、「AT III」とい
う)を測定するための試薬を製造し、得られた試薬を用
いて検量線を作成した。
【0022】実施例1 (1)抗AT III抗体担持ラテックス試薬の調製抗体の不溶性担体への担持工程 抗ヒトAT III山羊産生抗体(ATAB社製)を2mg
/mlの濃度で0.02Mリン酸緩衝液(pH6.5)
に溶解した液5mlに、平均粒径が0.1μmのポリス
チレン系ラテックス(固形分10%、積水化学工業社
製)500μlを添加し18℃にて2.5時間攪拌し
た。担持担体の界面活性剤溶液への懸濁工程 次に、牛血清アルブミンを2重量%濃度で含有し、界面
活性剤としてTween20を0.0126mg/ml
溶解するリン酸緩衝液(pH6.5、0.35M)5m
lを、上記の抗ヒトAT III山羊産生抗体担持ラテック
ス懸濁液に加え(混合後、Tween20の最終濃度は
0.006mg/mlとなる)、室温で一晩混合、攪拌
を続けAT III測定用試薬を製造した。その後4℃で保
存した。
【0023】(2)AT IIIの光学的測定 上記ラテックス試薬200μlを、牛血清アルブミンを
1重量%、ポリエチレングリコール(ポリエチレングリ
コール6000、平均分子量7500、和光純薬社製)
を4重量%の濃度で溶解するリン酸緩衝液(pH6.
5、0.35M)350μlにて希釈し、検体(スタン
ダードヒューマンプラズマ(ベーリンガーマンハイム社
製、凍結乾燥品)を純水で復元したものを、5重量%牛
血清アルブミン水溶液で希釈し、または復元時純水の添
加量を減じることにより濃縮して0、25、50、7
5、100、150、200%の濃度系列を調製したも
の。ここで、100%とは正常人血清中のAT III標準
含有濃度である。)を3μl添加し、攪拌し4分後の波
長570nmの吸光度を測定した。なお、それぞれの希
釈系列について、繰り返し測定回数は5回とした。得ら
れた吸光度(5回測定の平均値)とAT III濃度との関
係を図1に示した。図1において、吸光度は実測値を1
0000倍した値で示した。なお、図1において、点線
で示したものは機器の吸光度測定の上限値である。
【0024】実施例2〜5 実施例1における、担持担体の界面活性剤溶液への懸濁
工程において、Tween20を0.0126mg/m
l溶解するリン酸緩衝液を使用する代わりに、Twee
n20をそれぞれ0.105mg/ml(実施例2)、
1.05mg/ml(実施例3)、1.68mg/ml
(実施例4)、2.1mg/ml(実施例5)溶解する
リン酸緩衝液を使用したこと(Tween20の最終濃
度は、実施例2が0.05mg/ml、実施例3が0.
5mg/ml、実施例4が0.8mg/ml、実施例5
が1.0mg/mlとなる)の他は、実施例1と同様に
してAT III測定用試薬を製造し、実施例1と同様にし
て、吸光度とAT III濃度との関係を求め図1に示し
た。
【0025】比較例1 実施例1における、担持担体の界面活性剤溶液への懸濁
工程において、Tween20を含まないリン酸緩衝液
を使用したことの他は、実施例1と同様にしてAT III
測定用試薬を製造し、実施例1と同様にして、吸光度と
AT III濃度との関係を求め図1に示した。
【0026】比較例2 実施例1における、担持担体の界面活性剤溶液への懸濁
工程において、Tween20を0.0126mg/m
l溶解するリン酸緩衝液を使用する代わりに、Twee
n20を2.52mg/ml溶解するリン酸緩衝液を使
用したこと(Tween20の最終濃度は、1.2mg
/mlとなる)の他は、実施例1と同様にしてAT III
測定用試薬を製造し、実施例1と同様にして、吸光度と
AT III濃度との関係を求め図1に示した。
【0027】比較例3 比較例1で得られたAT III測定用試薬を、牛血清アル
ブミンを2重量%含有し界面活性剤を含有しないリン酸
緩衝液(pH6.5、0.35M)を用いて、1.5倍
に希釈し、抗AT III抗体担持ラテックスの固形分濃度
を下げたAT III測定用試薬を調製し、実施例1と同様
にして、吸光度とAT III濃度との関係を求め図1に示
した。
【0028】評価 図1から判るように、実施例1〜5で得られた試薬は、
従来の方法によって得られた比較例1の試薬に比べて試
薬ブランク(図1におけるAT III濃度0%におけるO
D値)が低く、検量線の直線部分もAT IIIの高濃度領
域にまで伸びている。また、比較例2の検量線から判る
ように、担持された担体をより高濃度の界面活性剤溶液
に懸濁させると、検量線の直線部分は更に伸びるが、試
薬自身の抗原抗体反応そのものが阻害されるため、濃度
変化当たりの吸光度の変化量が小さい。また、比較例3
のように試薬中のラテックス濃度を下げると検量線がS
字形となる。
【0029】次に、比較例2(Tween20最終濃度
1.2mg/ml)と実施例5(Tween20最終濃
度1.0mg/ml)において、AT III濃度0%と2
5%の検体をそれぞれ5回ずつ測定したものの吸光度、
その平均値およびその標準偏差を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1より界面活性剤濃度が1.0mg/m
lを越えると、検体濃度25%における2σと検体濃度
0%における2σの範囲は重なるので、測定を精度よく
行うことが難しくなることが判る。
【0032】
【発明の効果】本発明の抗原または抗体測定用試薬の製
造方法の構成は前記した通りであり、本製造方法による
と、被測定物質の濃度に対する不溶性担体凝集による吸
光度もしくは散乱光強度の増加率を一定に保ったまま、
より広い測定範囲を持った抗原または抗体測定用試薬を
製造できる。吸光度もしくは散乱光強度の増加率が一定
なので、検量線作成のための測定も2回ですむので、本
発明の製造方法で得られる試薬は操作が簡便であるとと
もにコストも安い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1〜5および比較例1〜3で得
られたAT III測定用試薬の検量線である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不溶性担体が分散された懸濁液中で、該
    不溶性担体に抗体または抗原を担持させた後、上記抗体
    または抗原が担持された不溶性担体に、非イオン性また
    は陰イオン性界面活性剤を接触させる抗原または抗体測
    定用試薬の製造方法であって、上記界面活性剤の上記試
    薬中の濃度が0.005〜1mg/mlであることを特
    徴とする抗原または抗体測定用試薬の製造方法。
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