JP3246854B2 - 定着ローラー用付加硬化型シリコーンゴム組成物及びそれを用いた熱定着用ローラー - Google Patents

定着ローラー用付加硬化型シリコーンゴム組成物及びそれを用いた熱定着用ローラー

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の使用分野】本発明は付加硬化型シリコーンゴ
ム組成物に関し、特に、トナー離型耐久性に優れ、静電
記録用熱定着ローラー用として好適な付加硬化型シリコ
ーンゴム組成物及びそれを用いた熱定着用ローラーに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、PPC等の電子写真装置に用いら
れる定着ローラーは、トナーパターンが付着したPPC
用紙を熱圧着することにより、トナーを紙繊維組織中に
圧入固定するためのヒートロールであり、耐熱性が要求
されるため、耐熱性に優れたシリコーンゴムがその材料
として一般的に使用されていた。しかしながら、そのヒ
ートロールとしての性能は未だ十分ではなく、トナーな
どの粘着性物質がヒートロールに付着する、所謂オフセ
ット現象が生じるという欠点があった。
【0003】この欠点を防止するために、シリコーンゴ
ム組成物中にシリコーンオイルを内添したり、含浸させ
ることにより離型性を付与する方法や、フッ素樹脂層を
ローラー表面に形成させる方法が知られている。特に、
ローラーの寸法安定性やコストの面から、最近では、シ
リコーンオイルを内添する方法が多く採られている。例
えば、離型剤となる内添オイルとして、粘度が10〜
5,000cs(25℃)のジメチルシリコーンオイル
を単一又は二種以上内添する方法(特公昭61−485
5号公報)が提案されている。しかしながら、この程度
の粘度のオイルを添加しても、離型耐久性を充分に持た
すことはできなかった。
【0004】また、粘度が20〜5,000cs(25
℃)のジメチルシリコーンオイルと粘度が5,000〜
6,000cs(25℃)のジメチルシリコーンオイル
を併用する方法(特公平6−46337号公報)も提案
されたが、この場合にも離型耐久性が十分でないと言う
欠点があった。従って、初期離型性に優れると共に離型
耐久性にも優れ、静電記録装置用の熱定着用ローラーに
用いるのに好適な、付加硬化型のシリコーンゴム組成物
の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、初期の離型性及び離型耐久性に優れたシリコーンゴ
ム組成物について鋭意検討した結果、初期の離型性を保
つためには、10〜1,000という比較的平均重合度
の低いジオルガノシリコーンオイルが有効であり、離型
耐久性を向上させる上からは、平均重合度が2,000
〜20,000の生ゴム状の高重合度ジオルガノシリコ
ーンオイルを併用することが有効であることを見い出
し、本発明に到達した。
【0006】従って、本発明の第一の目的は、初期離型
性に優れると共に離型耐久性にも優れた付加硬化型シリ
コーンゴム組成物を提供することにある。本発明の第二
の目的は、離型耐久性に優れた静電記録装置用の熱定着
用ローラーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、(1)分子中に珪素原子と結合する脂肪族不飽和炭
化水素基を少なくとも2個含有するオルガノポリシロキ
サン; (2)分子中に珪素原子と結合する水素原子を少なくと
も2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ン; (3)一般式R SiO (4−f)/2 (但し、fは
2.002〜2.25)で表される平均重合度が10〜
1,000のジオルガノシリコーンオイル、及び、
SiO (4−g)/2 (但し、gは2.0001〜
2.001)で表される平均重合度が3,000〜2
0,000の生ゴム状ジオルガノシリコーンオイルとか
らなるシリコーンオイル;を主成分とする付加硬化型オ
ルガノポリシロキサン組成物であって、上記第3成分の
含有量が組成物に対して1〜30重量%であると共に、
平均重合度の低いシリコーンオイルと平均重合度の高い
生ゴム状シリコーンオイルの配合重量比が、1/10〜
10/1であることを特徴とする、定着ローラー用付加
硬化型シリコーンゴム組成物によって達成された。
【0008】本発明のシリコーンゴム組成物に用いられ
る第1成分である、分子中に珪素原子と結合する脂肪族
不飽和炭化水素基を少なくとも2個含有するオルガノポ
リシロキサンは、本発明の主剤となる成分である。ここ
で、上記オルガノポリシロキサンの具体例としては、下
記の一般組成式(1)で示される化合物を使用すること
ができる。
【0009】 R1 a 2 b SiO[4-(a+b)]/2 ・・・(1) 但し、上式中のR1 は1価の脂肪族不飽和炭化水素基、
2 は脂肪族不飽和炭化水素基以外の置換または非置換
の1価の炭化水素基であり、また、a,bはそれぞれ0
<a≦1、1≦b<3、1<a+b<3であり、好まし
くは0.0001≦a≦0.5、1.8≦b≦2.2、
1.8≦a+b≦2.25を満たす数である。
【0010】上記したR1 は、炭素原子数2〜10、特
に2〜6の脂肪族不飽和炭化水素基であり、好ましいR
1 としてはビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプ
ロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基等のアルケニ
ル基などをあげることができる。これらの中でも特にビ
ニル基が好ましい。
【0011】また、R2 は炭素原子数1〜12のものが
好ましく、特に炭素原子数1〜8のものが好ましい。R
2 の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t
ert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オ
クチル基のようなアルキル基、フェニル基、トリル基の
ようなアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等の
アラルキル基、及び、これらの有機基の水素原子の一部
若しくは全部をフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子
やシアノ基で置換したものがあり、具体的には、例えば
クロロメチル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル
基、シアノエチル基などが挙げられる。これらの中で
も、特にメチル基、フェニル基、トリフルオロプロピル
基が好ましい。
【0012】更に、前記した一般式(1)において、R
1 及びR2 の置換基は異なっていても、同一であっても
良いが、1分子中には必ず2個以上のアルケニル基など
の脂肪族不飽和炭化水素基を含むことが必要である。こ
の脂肪族不飽和基は、分子鎖末端のケイ素原子、あるい
は分子鎖途中のケイ素原子のいずれにあるいは両方に結
合したものであってもよいが、硬化速度、硬化物の物性
等の点から分子鎖末端のケイ素原子に結合したものであ
ることが好ましい。
【0013】尚、上記オルガノポリシロキサンは、直鎖
状、分岐状又は環状の何れの骨格を有しても良いが、通
常は主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰
り返しから成り、分子鎖末端がトリオルガノシロキシ単
位で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであ
ることが一般的である。またこのオルガノポリシロキサ
ンの重合度(即ち、分子中のケイ素原子の数)は通常5
0〜20,000、好ましくは100〜15,000程
度であればよい。
【0014】本発明のシリコーンゴム組成物に用いられ
る第2成分である、分子中に珪素原子と結合する水素原
子(即ち、SiH基)を少なくとも2個、好ましくは3
個以上含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
は、第1成分のオルガノポリシロキサンの架橋剤となる
成分であり、その具体例としては、下記の一般組成式
(2)で示される化合物を使用することができる。
【0015】 R3 d c SiO[4-(c+d)]/2 ・・・(2) 但し、上式中のR3 は置換又は非置換の1価の炭化水素
基であり、また、c,dはそれぞれ0.002≦c≦
1、0.8≦d≦2.2、0.8<c+d<3であり、
好ましくは0.01≦c≦1 、1≦d≦2.2、1.8
≦c+d≦2.5を満たす数である。
【0016】上記したR3 としては、炭素原子数が1〜
12、特に炭素原子数1〜8の、脂肪族不飽和基を除
く、非置換または置換の1価炭化水素基が好ましく、そ
の具体例として、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブ
チル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基の
ようなアルキル基、フェニル基、トリル基のようなアリ
ール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル
基、ビニル基、リル基、プロペニル基等のアルケニル
基、若しくはこれらの有機基の水素原子の一部若しくは
全部をハロゲン原子やシアノ基で置換したもの、例えば
クロロメチル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル
基、シアノエチル基などが挙げられるが、特に、炭素原
子数が1〜4のものが好ましい。
【0017】第2成分のオルガノポリシロキサンは、第
1成分と同様に、直鎖状、分岐状又は環状の何れの骨格
を有していても良く、またヒドロジオルガノシロキシ単
位とSiO2 単位を含有し、任意にトリオルガノシロキ
シ単位及び/又はジオルガノシロキサン単位を含有し得
る、三次元網状構造の樹脂状物であってもよい。このオ
ルガノハイドロジェンポリシロキサンにおけるケイ素原
子に結合した水素原子(SiH基)は、分子鎖末端ある
いは分子鎖途中のいずれにあるいは両方に位置するもの
であってもよく、また分子中に少なくとも2個、好まし
くは3個以上含有されるものである。
【0018】また、重合度(即ち、分子中のケイ素原子
の数)は3〜400、特に4〜300の範囲であること
が好ましく、その配合量は、本成分における珪素原子と
結合する水素原子(即ち、SiH基)と、第一成分にお
ける珪素原子と結合する不飽和炭化水素基のモル比が、
10:1〜1:10となる量であり、特に、3:1〜
1:3となる量であることが好ましい。
【0019】本発明のシリコーンゴム組成物に用いられ
る第3成分である、異なる重合度(即ち、分子中のケイ
素原子の数)を有する2種類のジオルガノシリコーンオ
イルは、硬化後のシリコーンゴムにおいてトナー等に対
する離型性を発現させるために重要な成分であり、2種
類の異なる平均重合度のジオルガノシリコーンオイル同
志を予め混合した後、他の第1成分、第2成分と配合し
てもよく、また、低重合度あるいは高重合度のジオルガ
ノシリコーンオイルをそれぞれ別々に他の第1、第2成
分と配合してもよい。
【0020】この2種類のジオルガノシリコーンオイル
の混合物としては、例えば下記の一般組成式(3)で示
される混合物を使用することができる。 R3 e SiO(4-e)/2 ・・・(3) 但し、上式中のR3 は前記一般式(2)におけるR3
同じである。また、eは1<e≦3であり、好ましくは
1.95≦e≦2.2を満たす数である。
【0021】この第3成分のジオルガノシリコーンオイ
ルは、通常、主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン
単位の繰り返しから成り、分子鎖両末端がトリオルガノ
シロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキ
サンであることが一般的であるが、これは又、分子鎖中
の一部にモノオルガノシロキサン単位などの分岐状構造
を含むものであってもよく、又、ジオルガノシロキサン
単位からなる環状のジオルガノシクロポリシロキサンで
あってもよい。
【0022】この第3成分のジオルガノシリコーンオイ
ルは平均重合度が10〜1,000、好ましくは、50
〜700のジオルガノシリコーンオイル及び、平均重合
度が2,000〜20,000、好ましくは3,000
〜12,000の生ゴム状ジオルガノシリコーンオイ
ル、あるいはこれら両者の混合物である。前者は、初期
に素早くゴム硬化物表面に浸出して離型性を発現すると
いう役割を果たすのに対し、後者は、浸出速度がかなり
遅いため経時で徐々に浸出してきて、長期にわたる離型
耐久性を向上させる役割を果たす。
【0023】上記平均重合度が10〜1,000のジオ
ルガノシリコーオイル(低重合度シリコーンオイル)
は、下記の一般組成式(4)で示されるジオルガノポリ
シロキサンである。 RfSiO (4-f)/2・・・(4) 但し、上式中のRは前記一般式(2)におけるR
同じであり、fは2.002≦f≦2.25であり、好
ましくは2.002≦f≦2.05の正数である。
【0024】又、平均重合度が2,000〜20,00
0のジオルガノシリコーンオイル(高重合度シリコーン
オイル)は、下記の一般組成式(5)で示されるジオル
ガノポリシロキサンである。 R SiO(4-g)/2 ・・・(5) 但し、上式中のRは前記一般式(2)におけるR
同じであり、gは2.0001<g<2.002であ
り、好ましくは2.0001≦g≦2.001の正数で
ある。
【0025】また、前記低重合度あるいは高重合度のジ
オルガノポリシロキサンは、いずれもケイ素原子に結合
する置換基(例えば、上記それぞれの一般組成式におけ
るR3)が本質的にアルキル基のみ、特にメチル基のみ
からなるジオルガノポリシロキサン、即ちジアルキルポ
リシロキサン、特にジメチルポリシロキサンであるシリ
コーンオイルであることが、浸出性、耐熱性、離型性、
離型耐久性の点で好適であり、また分子中にアルケニル
基等の脂肪族不飽和基や、シラノール基などの官能性基
を含有しない、いわゆる無官能性のジオルガノポリシロ
キサンから成るシリコーンオイルであることが好適であ
る。尚、本発明においてジオルガノシリコーンオイルの
平均重合度とは、通常、重量平均重合度を意味するもの
であるが、これはまたジオルガノポリシロキサン1分子
中のケイ素原子の平均数を意味するものであってもよ
い。
【0026】このように、浸出速度が大きく異なる内添
オイルを特定の比率で添加することによって、初期離型
性と共に離型耐久性を同時に満足させることができる。
上記混合シリコーンオイルにおける前者と後者の添加比
率は重量比で1/10〜10/1の範囲であり、特に、
2/8〜8/2の範囲であることが好ましい。前者の比
が1/10よりも小さいと、初期における離型性が不十
分となり、10/1より大きいと離型耐久性に支障を来
たす。
【0027】即ち、本発明においては、長期に渡って離
型性を有するシリコーンオイルが浸出してくるようにそ
の比率を決めると共に、その浸出速度をコントロールす
ることが重要なのである。また、上記内添シリコーンオ
イルの組成物中における含有量は、1〜30重量%、特
に4〜15重量%であることが好ましい。添加量が1重
量%より少ないと充分な離型性を発現させることができ
ず、30重量%より多いと、ローラーとしての使用中に
径の細りが大きくなるので、ローラーの寿命が短くな
る。
【0028】本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物
は、ヒドロシリル化反応(付加反応)によって架橋が進
行してゴム硬化物となるため、組成物中には、その他の
成分として、反応に必要な白金系の化合物、例えば、白
金、塩化第1白金、塩化白金酸、これらのビニルシロキ
サン錯体やアルコール変性溶液などの白金族金属化合
物、あるいは、ロジウム系化合物やパラジウム系化合物
等の(付加反応)触媒を通常の触媒量、例えば第1成分
のオルガノポリシロキサンに対して、白金、パラジウ
ム、又はロジウム金属として0.1〜1,000pp
m、特に1〜500ppm程度の範囲で添加することが
できる。又、アセチレン化合物、リン化合物、ニトリル
化合物、カルボキシレート、錫化合物、水銀化合物、硫
黄化合物等の反応制御剤等を本願の組成物に悪影響を与
えない範囲で添加することができる。
【0029】更に、必要に応じて、シリカ微粒子、炭酸
カルシウム等の充填剤、シリコーン系のレジン、カーボ
ンブラック、導電性亜鉛華、金属粉等の導電剤、窒素含
有化合物等の補強材、酸化鉄、及び、酸化セリウム等の
耐熱剤、接着性付与剤及びチクソ性付与剤等を適宜配合
することもできる。本発明の付加硬化型シリコーンゴム
組成物を、PPCやファクシミリ等に使用する静電記録
装置用定着ローラーの芯金上に被覆し、加熱硬化して固
定することによって、トナーの離型耐久性に極めて優れ
た静電記録装置用の熱定着ローラーを得ることができ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成
物を硬化させてなるシリコーンゴムは、耐熱性に優れる
のみならず、その中に、平均重合度が10〜1,000
のジメチルシリコーンオイルなどのジオルガノシリコー
ンオイルと、平均重合度が2,000〜20,000の
高重合度の生ゴム状のジメチルシリコーンオイルなどの
ジオルガノシリコーンオイルを併用して、離型剤として
有効なシリコーンオイルの浸出速度をコントロールして
いるので、初期離型性のみならず離型耐久性が良好であ
り、PPCやファクシミリ等静電記録装置の定着ローラ
ー等の被覆材料として極めて有用である。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
尚、下記「%」、「重合度」及び「部」は、特に記載が
ない限り「重量%」、「重量平均重合度」及び「重量
部」とする。
【0032】実施例1.両末端ビニルジメチルシロキシ
基封鎖のジメチルポリシロキサン(重合度500、ビニ
ル価0.0053モル/100g)100部、結晶性シ
リカ(平均粒径5μ)35部、オルガノハイドロジェン
ポリシロキサン(重合度17、Si−H当量0.005
28モル/g)3.1部、白金触媒(Pt濃度1%)
0.2部、及び反応制御剤として1−エチニル−1−シ
クロヘキサノール0.1部を混合し、次いで内添シリコ
ーンオイルとして、平均重合度が500のジメチルシリ
コーンオイル(両末端トリメチルシロキシ基封鎖のジメ
チルポリシロキサン)11部と平均重合度が8,000
の生ゴム状ジメチルシリコーンオイル(両末端トリメチ
ルシロキシ基封鎖のジメチルポリシロキサン)4部を添
加して、組成物を調製した。
【0033】アルコキシシラン系のプライマーを塗布し
たロール芯金を挿入した、内面鏡面仕上げの円筒状金型
内に、得られた組成物を真空脱泡した後射出成形機を用
いて注入し、150℃で10分間加熱硬化させ、その後
200℃で4時間二次加硫を行って、加熱定着用のゴム
ローラーを得た。得られたゴムローラーの硬度(JIS
K 6301のAに基準)、引張り強度(kg/cm
2 )、伸び率(%)及びオフセットするまでの枚数を測
定した結果は、表1に示した通りである。
【0034】
【表1】
【0035】実施例2.実施例1で使用した内添シルコ
ーンオイルの代わりに、平均重合度が200のジメチル
シリコーンオイル(両末端トリメチルシロキシ基封鎖の
ジメチルポリシロキサン)8部と平均重合度が6,00
0の生ゴム状ジメチルシリコーンオイル(両末端トリメ
チルシロキシ基封鎖のジメチルポリシロキサン)7部を
使用した他は、実施例1と全く同様にして組成物を調製
し、同様にして加熱定着用ゴムローラーを得、そして同
様にして測定を行った結果は表1に示した通りである。
【0036】比較例1.実施例1で使用した内添シルコ
ーンオイルを添加しない他は、実施例1と全く同様にし
て得た加熱定着用ゴムローラーについて、実施例1と全
く同様にして測定を行った結果は表1に示した通りであ
る。
【0037】比較例2.実施例1で使用した内添シリコ
ーンオイルの代わりに、平均重合度が300のジメチル
シリコーンオイル(両末端トリメチルシロキシ基封鎖の
ジメチルポリシロキサン)8部を使用した他は、実施例
1と全く同様にして組成物を調製し、同様にして加熱定
着用ゴムローラーを得、次いで測定を行った結果は、表
1に示した通りである。
【0038】比較例3.実施例1で使用した内添シルコ
ーンオイルの代わりに、平均重合度が70のジメチルシ
リコーンオイル(両末端トリメチルシロキシ基封鎖のジ
メチルポリシロキサン)8部と平均重合度が500のジ
メチルシリコーンオイル(両末端トリメチルシロキシ基
封鎖のジメチルポリシロキサン)7部を使用した他は、
実施例1と全く同様して組成物を調製し、同様にして加
熱定着用ゴムローラーを得、次いで測定を行った結果
は、表1に示した通りである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮越 雅信 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所 内 (56)参考文献 特公 平6−46337(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)分子中に珪素原子と結合する脂肪
    族不飽和炭化水素基を少なくとも2個以上含有するオル
    ガノポリシロキサン; (2)分子中に珪素原子と結合する水素原子を少なくと
    も2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサ
    ン; (3)一般式R SiO (4−f)/2 (但し、fは
    2.002〜2.25)で表される平均重合度が10〜
    1,000のジオルガノシリコーンオイル、及び、
    SiO (4−g)/2 (但し、gは2.0001〜
    2.001)で表される平均重合度が3,000〜2
    0,000の生ゴム状ジオルガノシリコーンオイルとか
    らなるシリコーンオイル; を主成分とする付加硬化型オルガノポリシロキサン組成
    物であって、上記第3成分の含有量が該組成物に対して
    1〜30重量%であると共に、前記平均重合度の低いシ
    リコーンオイルと平均重合度の高い生ゴム状シリコーン
    オイルの配合重量比が、1/10〜10/1であること
    を特徴とする、定着ローラー用付加硬化型シリコーンゴ
    ム組成物。
  2. 【請求項2】 第2成分における珪素原子と結合する水
    素原子と、第1成分における珪素原子と結合する脂肪族
    不飽和炭化水素基のモル比が、10:1〜1:10であ
    る、請求項1に記載された定着ローラー用付加硬化型シ
    リコーンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 ローラー芯金上にシリコーンゴムを被覆
    してなる静電記録装置用の熱定着用ローラーであって、
    前記シリコーンゴムが、請求項1に記載された付加硬化
    型シリコーンゴム組成物を硬化させてなるものであるこ
    とを特徴とする熱定着用ローラー。
JP15082395A 1995-05-24 1995-05-24 定着ローラー用付加硬化型シリコーンゴム組成物及びそれを用いた熱定着用ローラー Expired - Fee Related JP3246854B2 (ja)

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