JP3246637U - ローラーハースキルン用セラミックスローラー - Google Patents

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Abstract

【課題】タイル等の表面に釉薬が塗布され高温で溶けて表面にガラス質の皮膜を形成するような被焼成物が、固着し難く、被焼成物を安定して搬送できるローラーハースキルン用セラミックスローラーを提供する。【解決手段】表面に縞状の凹凸が設けられていることを特徴とするローラーハースキルン用セラミックスローラーであって、縞状の凹凸は、凹凸の長手方向に対して垂直方向に測定した表面粗さRaが40~400μmであり、凹凸における凸部の一方の側の凹部の最深部と他方の側の凹部の最深部との間の距離が500~3000μmである。【選択図】図1

Description

本考案は、ローラーハースキルンに用いるためのセラミックスローラーであるローラーハースキルン用セラミックスローラーに関する。
陶磁器製品の焼成は、高速で連続的に焼成が可能なローラーハースキルン(ローラーハース炉)が利用されることが一般的であり、このローラーにはチューブ形状のものが使用される。この焼成方法の場合、被焼成物は板状の焼成用治具に載せ運搬されるが、この手法では被焼成物と焼成用治具との反応を抑制するために敷き板が必要であることや、被処理物に加わる温度分布にバラツキが生じ安定した品質の製品が得られないといった問題がある。この手法に対し、被焼成物を運搬用ローラーに直接載せる手法が採用される場合が多々ある。しかしながら、例えばタイル、衛生陶器のような、表面に釉薬が塗布され、高温で溶けて表面にガラス質の皮膜を形成するものを焼成した場合、ローラー表面に溶けた皮膜の固着が生じ、被焼成物との固着や規則的な搬送が困難になるといった問題があった。また、このような固着が発生した場合は、ローラーハース炉からローラーを取り外し、固着物を除去する作業が必要となり、これら固着物は強固なことから除去の際にローラー表面の剥離やローラー自体の破損に繋がるといった問題があった。溶射皮膜を表面に設け、溶射皮膜の粗さパラメータRaを5μm程度にしたローラーが提案されているが(特許文献1参照)、鋼板の通板時のスリップ、蛇行、ゴミ付き、ビルドアップを解決しようとするものであり、タイル等の表面に釉薬が塗布され高温で溶けて表面にガラス質の皮膜を形成する陶磁器製品などにおける上記問題を解決できるものではなかった。
特開2005-105338号公報
本発明の課題は、タイル等の表面に釉薬が塗布され高温で溶けて表面にガラス質の皮膜を形成するような被焼成物が溶けた皮膜を介して固着し難く、被焼成物を安定して搬送できるローラーハースキルン用セラミックスローラーを提供することである。
従来のセラミックスローラーは表面が平滑なために焼成時に高温で溶けたガラス質の皮膜とローラー表面との接触面積が大きいことから、溶けた皮膜の固着が発生し易い状態であった。この固着は被焼成物の破損や搬送状態の悪化に繋がることから、これらを防止するための手法を鋭意検討した結果、考案者らはローラー表面に規則的な凹凸を設けることにより溶けた皮膜とローラー表面との接触面積を低減することでローラーへの固着の抑制が図れ、固着した場合にもローラー表面と固着物との固着面積が低減されることで固着の強度が小さくなることから、固着物の除去が容易となるセラミックスローラーを実現できることを見いだした。この規則的凹凸は、縞状の凹凸であり、特定の表面粗さを有するものであった。こうして見いだしたセラミックスローラーは、ローラーハースキルンに用いて、被焼成物を安定して焼成できるものであった。
すなわち、本考案は、以下に示す事項により特定されるものである。
(1)表面に縞状の凹凸が設けられていることを特徴とするローラーハースキルン用セラミックスローラー。
(2)縞状の凹凸は、前記縞状の凹凸の長手方向に対して垂直方向に測定した表面粗さRaが40~400μmであり、前記縞状の凹凸における凸部の一方の側の凹部の最深部と他方の側の凹部の最深部との間の距離が500~3000μmである凹凸であることを特徴とする上記(1)のローラーハースキルン用セラミックスローラー。
(3)縞状の凹凸が、セラミックスローラーの円周方向に平行、セラミックスローラーの長手方向に平行、又はセラミックスローラーの長手方向に対して斜めに設けられていることを特徴とする上記(1)又は(2)のローラーハースキルン用セラミックスローラー。
本発明のローラーハースキルン用セラミックスローラーは、タイル等の表面に釉薬が塗布され高温で溶けて表面にガラス質の皮膜を形成するような被焼成物が固着し難く、被焼成物を安定して搬送できる。
図1は、実施例1のセラミックスローラーの表面の凹凸部の拡大写真と表目粗さの測定方向を示す図である。 図2は、実施例1のセラミックスローラーの表面の凹凸部の拡大写真と表目粗さの測定方向を示す図である。 図3は、実施例1のセラミックスローラーの表面の凹凸部の拡大写真と表目粗さの測定方向を示す図である。 図4は、縞状の凹凸における凸部の一方の側の凹部の最深部と他方の側の凹部の最深部との間の距離(凸部の幅)と凸部の高さを示す図である。図4(a)は、セラミックスローラーの円周方向に対して平行な縞状となるように形成した凹凸の断面の模式図であり、図4(b)は、セラミックスローラーの長さ方向に対して平行な縞状となるように形成した凹凸の断面の模式図である。
本考案のローラーハース炉用セラミックスローラーは、表面に縞状の凹凸が設けられているセラミックスローラーである。本考案における縞状の凹凸は、縞状の凹凸の長手方向に対して垂直方向に測定した表面粗さRaが40~400μmであることが好ましく、縞状の凹凸における凸部の一方の側の凹部の最深部と他方の側の凹部の最深部との間の距離が500~3000μmであることが好ましい。縞状の凹凸は、セラミックスローラーの円周方向に平行に設けられていてもよく、セラミックスローラーの長手方向に平行に設けられていてもよく、セラミックスローラーの長手方向に対して斜めに設けられていてもよい。縞状の凹凸の向きは被焼成物の大きさや形状に適したものを選定することができる。表面粗さRa(算術平均粗さ)は、JIS B 0601:2013に準拠して求めることができる。本発明における縞状の凹凸における凸部の一方の側の凹部の最深部と他方の側の凹部の最深部との間の距離(以下、凸部の幅とも表現する)とは、表面粗さRaを測定した輪郭曲線(粗さ曲線)の一つの山をはさむ谷の最深部間の距離、すなわち一つの山の一方の側の谷の最深部と他方の側の谷の最深部との間の距離をいう。図4に凸部の幅を図示する。Raと凸部の幅は複数個所で測定し、その平均を求めることが好ましい。
本考案のセラミックスローラーは、セラミックス製のローラーであり、チューブ形状をしている。チューブ形状とは、内部が空洞の円筒又は管のことをいう。その径及び長さは使用されるローラーハースキルンに応じて適宜決定することができる。本発明においては、凹凸を縞状とすることにより焼成時に溶けた皮膜とローラー表面との接触面積の制御が容易となることから、固着の抑制と被焼成物の安定した運搬が両立できるという効果がある。これらの効果をより発揮させる観点から、縞状の凹凸の長手方向に対して垂直方向に測定した表面粗さRaが40~400μmであることが好ましい。セラミックスローラーの表面粗さRaが40μmより小さい場合は、溶けた皮膜の固着に対する抑制効果が低くなり、一方、表面粗さRaが400μmより大きい場合は、ローラーの凹凸加工部が肉薄になることで強度が低下し破損に繋がるおそれがある。Raのより好ましい範囲としては、40~300μm、40~200μm、40~150μm、40~100μm等を挙げることができる。凸部の幅のより好ましい範囲としては、500~2000μm、1000~2000μm等を挙げることができる。また、輪郭曲線の高さ(以下、凸部の高さとも表現する)の好ましい範囲としては、100~500μm、100~400μm、100~300μm等を挙げることができる。
本考案のセラミックスローラーは、例えば、セラミックスのロール状成形体又は焼結体に対して凹凸加工を行い製造することができる。凹凸加工の方法としては特に制限されず、例えば、成形体又は焼結体をブラスト処理する、突起状の治具により削る、成形体の成形時の金型に凹凸を形成する等の方法を挙げることができ、これら等の方法により縞状の凹凸を形成することができる。成形体の段階で凹凸加工する方が焼成後の凹凸部分のエッジが滑らかになり被焼成物との抵抗が低くなり運搬が円滑に行われることから成形体での加工が好ましい。例えば、成形体の段階でRaを50~500μmとし、焼成後の焼結体でRaを40~400μmとすることができる。本考案のセラミックスローラーの材質はセラミック製であれば特に制限されず、例えば、アルミナ、ムライト、ジルコニア等を挙げることができる。
以下、本考案の実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[実施例1]
AlとSiOの質量の合計を100としたときに、AlとSiOの質量比Al:SiOが66.7:33.3であるムライト材質のセラミックスローラー成形体を作製し、成形体にローラーの円周方向に対して平行な縞状となるように凹凸を形成した。その後、焼成して本発明のセラミックスローラーを得た。得られた焼成後のセラミックスローラーの寸法は、外径が35.5mm、内径が28mm、長さが2,220mmであり、中空円柱状であった。焼成後のセラミックスローラーの凹凸の様子を図1に示す。焼成後のセラミックスローラーの表面をオリンパス株式会社製レーザー顕微鏡OLS-5100を用いて、JIS B 0601:2013に準拠して測定した。測定条件は、縞状の凹凸の長手方向に対して垂直方向に測定長さ10000μm(10mm)で行い、使用レンズを20倍長作動とし、データ処理はスパイク除去あり、カットオフ値5000μmで行った。この測定を10箇所で行い、得られたRa及び凸部の幅のそれぞれの平均を実施例1で得られたセラミックスローラーのRa及び凸部の幅とした。その結果、Raは55μmであり、凸部の幅は1378μmであった。
[実施例2]
実施例1と同様にセラミックスローラーを作製した。ただし、ローラーの長さ方向に対して平行な縞状となるように凹凸を形成した。凹凸の様子を図2に示す。実施例1と同様にRa及び凸部の幅を測定したところ、Raは63μmであり、凸部の幅は1301μmであった。
[実施例3]
実施例1と同様にセラミックスローラーを作製した。ただし、ローラーの長さ方向に対して斜め方向の縞状となるように凹凸を形成した。凹凸の様子を図3に示す。実施例1と同様にRa及び凸部の幅を測定したところ、Raは45μmであり、凸部の幅は1378μmであった。
[比較例1]
AlとSiOの質量の合計を100としたときに、AlとSiOの質量比Al:SiOが66.7:33.3であるムライト材質のセラミックスローラー成形体を実施例1と同様に作製し、凹凸を形成することなく焼成して比較例1のセラミックスローラーを作製した。焼成後のセラミックスローラーの寸法は、外径が35.5mm、内径が28mm、長さが2,220mmであり、中空円柱状であった。このセラミックスローラーには縞状の凹凸は形成されておらず、実施例1と同様にRaを測定したところ、Raは1.6μmであった。
[比較例2]
実施例1と同様にセラミックスローラーを作製した。縞状の凹凸は形成されたが、実施例1と同様にRaを測定したところ、Raは20μmであった。
[比較例3]
実施例1と同様にセラミックスローラーを作製した。縞状の凹凸は形成されたが、実施例1と同様にRaを測定したところ、Raは500μmであった。
(ローラーハースキルンによる評価)
実施例1~3で作製したセラミックスローラーをローラーハース炉のローラーに使用して、施釉した陶磁器の焼成を行った。その結果、ローラーへの釉薬の付着や固着はわずかであり、ローラーハース炉内での製品の運搬をスムーズに行え、2週間の連続使用後も安定した製品の焼成が可能であった。
比較例1~3のセラミックスローラーをローラーハース炉のローラーに使用して、施釉した陶磁器の焼成を行った。その結果、比較例1のローラーでは釉薬の付着や固着が確認され、製品の運搬時に振動が発生し製品の割れやその一部が欠けるといった不具合が生じた。また、2週間の連続使用において固着物が堆積し安定した製品の運搬が困難となった。そのため、固着物が堆積したローラーをローラーハース炉より取り出し固着物の除去を試みたが、その除去には大きな力が必要であり除去作業でローラーの破損が発生した。比較例2のローラーでは2週間の連続使用により固着物の形成が認められ、安定した製品の運搬が困難となった。比較例3のローラーではローラーハース炉へ組み込む前の取り扱いにてローラーに破損が生じた。
本発明のローラーハースキルン用セラミックスローラーは、ローラーハースキルン用のローラーとして好適に使用することができ、特にタイル等の焼成時に溶けて表面にガラス質の皮膜を形成するような被焼成物をローラーハースキルンで焼成するときのローラーとして好適に使用することができる。

Claims (3)

  1. 表面に縞状の凹凸が設けられていることを特徴とするローラーハースキルン用セラミックスローラー。
  2. 縞状の凹凸は、前記縞状の凹凸の長手方向に対して垂直方向に測定した表面粗さRaが40~400μmであり、前記縞状の凹凸における凸部の一方の側の凹部の最深部と他方の側の凹部の最深部との間の距離が500~3000μmである凹凸であることを特徴とする請求項1記載のローラーハースキルン用セラミックスローラー。
  3. 縞状の凹凸が、セラミックスローラーの円周方向に平行、セラミックスローラーの長手方向に平行、又はセラミックスローラーの長手方向に対して斜めに設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のローラーハースキルン用セラミックスローラー。
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