JP3246093B2 - 電源装置 - Google Patents
電源装置Info
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- JP3246093B2 JP3246093B2 JP16368793A JP16368793A JP3246093B2 JP 3246093 B2 JP3246093 B2 JP 3246093B2 JP 16368793 A JP16368793 A JP 16368793A JP 16368793 A JP16368793 A JP 16368793A JP 3246093 B2 JP3246093 B2 JP 3246093B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スイッチング素子で
発生する損失を低減するよう改良した電源装置に関す
る。
発生する損失を低減するよう改良した電源装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図12は、よく知られた1石フライバッ
ク形スイッチング電源装置の場合の、従来例の電源装置
の周辺回路を含む回路図である。図12において、6
は、整流回路61と、平滑用のコンデンサ62で構成さ
れた整流装置であり、7は、ダイオード71と、平滑用
のコンデンサ72で構成された整流装置である。また8
は、スイッチング素子としてのMOS電界効果トランジ
スタ(以降、MOSFETと略称することがある。)2
と、一次巻線41と二次巻線42を備えた変圧器4と、
一次巻線41に並列に接続されたスナバダイオード5で
構成された電源装置である。
ク形スイッチング電源装置の場合の、従来例の電源装置
の周辺回路を含む回路図である。図12において、6
は、整流回路61と、平滑用のコンデンサ62で構成さ
れた整流装置であり、7は、ダイオード71と、平滑用
のコンデンサ72で構成された整流装置である。また8
は、スイッチング素子としてのMOS電界効果トランジ
スタ(以降、MOSFETと略称することがある。)2
と、一次巻線41と二次巻線42を備えた変圧器4と、
一次巻線41に並列に接続されたスナバダイオード5で
構成された電源装置である。
【0003】整流装置6は、図示しない交流電源から端
子U,Vに入力された交流電気を、整流回路61によっ
て整流し、かつ、コンデンサ62で脈流分を除去して、
直流電気に変換したうえで電源装置8の入力端子81
a,81bに出力する。電源装置8は、整流装置6から
出力された直流電気を入力し、MOSFET2を断続さ
せて一次巻線41に断続する直流電流I1 を通流させ、
二次巻線42からMOSFET2による断続周期で断続
される直流電流I2 を得て、出力端子82a,82bか
ら出力する。整流装置7は電源装置8が出力した直流電
流I2 を、ダイオード71,コンデンサ72によって脈
動の少ない直流電流I0 としたうえで図示しない負荷装
置に端子P,Nから出力する。
子U,Vに入力された交流電気を、整流回路61によっ
て整流し、かつ、コンデンサ62で脈流分を除去して、
直流電気に変換したうえで電源装置8の入力端子81
a,81bに出力する。電源装置8は、整流装置6から
出力された直流電気を入力し、MOSFET2を断続さ
せて一次巻線41に断続する直流電流I1 を通流させ、
二次巻線42からMOSFET2による断続周期で断続
される直流電流I2 を得て、出力端子82a,82bか
ら出力する。整流装置7は電源装置8が出力した直流電
流I2 を、ダイオード71,コンデンサ72によって脈
動の少ない直流電流I0 としたうえで図示しない負荷装
置に端子P,Nから出力する。
【0004】MOSFET2は、そのゲートにハイレベ
ル(以降、「H」と略称することがある。)とローレベ
ル(以降、「L」と略称することがある。)が繰り返さ
れる矩形波状の信号2aを図示しない駆動手段から入力
し、信号2aが「H」の場合にオンされ、信号2aが
「L」の場合にオフされることで、一次巻線41に断続
する直流電流I1 を通流させるものである。
ル(以降、「H」と略称することがある。)とローレベ
ル(以降、「L」と略称することがある。)が繰り返さ
れる矩形波状の信号2aを図示しない駆動手段から入力
し、信号2aが「H」の場合にオンされ、信号2aが
「L」の場合にオフされることで、一次巻線41に断続
する直流電流I1 を通流させるものである。
【0005】整流装置を含む前記の構成を備えた従来例
の電源装置は、テレヴィジョン受像装置,ブラウン管デ
ィスプレイ装置等の電源用に多用されており、また、M
OSFET2は、電圧駆動タイプのスイッチング素子で
あるために、駆動手段の簡略化およびスイッチング周波
数の高周波化に好適なスイッチング素子として、この種
の電源装置に採用されて、駆動手段,変圧器あるいは整
流装置の平滑用フィルタの小型化などに貢献している。
の電源装置は、テレヴィジョン受像装置,ブラウン管デ
ィスプレイ装置等の電源用に多用されており、また、M
OSFET2は、電圧駆動タイプのスイッチング素子で
あるために、駆動手段の簡略化およびスイッチング周波
数の高周波化に好適なスイッチング素子として、この種
の電源装置に採用されて、駆動手段,変圧器あるいは整
流装置の平滑用フィルタの小型化などに貢献している。
【0006】ところで、この種の電源装置における直流
電流I1 は、図14aに示す信号2aの波形に対応し
て、図14bに示すように、信号2aのオン期間TONに
通流するランプ状を呈する部分と、信号2aのオフ期間
TOFF 時の零電流の部分とからなり、この波形が信号2
aの周期T0 により繰り返される。この直流電流I1 が
MOSFET2中を通流することになる。
電流I1 は、図14aに示す信号2aの波形に対応し
て、図14bに示すように、信号2aのオン期間TONに
通流するランプ状を呈する部分と、信号2aのオフ期間
TOFF 時の零電流の部分とからなり、この波形が信号2
aの周期T0 により繰り返される。この直流電流I1 が
MOSFET2中を通流することになる。
【0007】MOSFET2はユニポーラトランジスタ
としての動作を行う半導体素子であり、バイポーラトラ
ンジスタとは異なり少数キャリアの蓄積効果が存在しな
いために、信号2aが「H」から「L」へ切り換わる時
の、すなわちオン期間TON終了タイミングにおいてのス
イッチング損失は極めて小さい。一方、ランプ状電流が
通流しているオン期間TONにおいては、多数キャリアに
よりその導通が行われるものであり、MOSFETのド
レインとソース間に加わる電界により電流が輸送される
ために、通流する直流電流I1 の電流値,したがってそ
れによる電流密度が大きいほどドレイン・ソース間に大
きい電圧が発生する。この状況も図14b中に示してい
る。
としての動作を行う半導体素子であり、バイポーラトラ
ンジスタとは異なり少数キャリアの蓄積効果が存在しな
いために、信号2aが「H」から「L」へ切り換わる時
の、すなわちオン期間TON終了タイミングにおいてのス
イッチング損失は極めて小さい。一方、ランプ状電流が
通流しているオン期間TONにおいては、多数キャリアに
よりその導通が行われるものであり、MOSFETのド
レインとソース間に加わる電界により電流が輸送される
ために、通流する直流電流I1 の電流値,したがってそ
れによる電流密度が大きいほどドレイン・ソース間に大
きい電圧が発生する。この状況も図14b中に示してい
る。
【0008】オン期間TONにおけるこのMOSFET2
のドレイン・ソース間に生じる電圧の値は、また、MO
SFETの持つ性質として、MOSFET2の温度が高
くなるに従って増大する顕著な温度依存性を示すもので
ある。このため、要求される直流電流I1 の値が大きい
電源装置においては、MOSFET2に通流する電流値
が大きくなるためドレイン・ソース間に加わる電圧が大
きくなる。これにより、MOSFET2に発生する損失
が増大するために、MOSFET2が高温となり、ドレ
イン・ソース間に加わる電圧の値がますます増大するこ
ととなり、この結果、MOSFET2の温度が著しく高
くなってしまうこととなる。
のドレイン・ソース間に生じる電圧の値は、また、MO
SFETの持つ性質として、MOSFET2の温度が高
くなるに従って増大する顕著な温度依存性を示すもので
ある。このため、要求される直流電流I1 の値が大きい
電源装置においては、MOSFET2に通流する電流値
が大きくなるためドレイン・ソース間に加わる電圧が大
きくなる。これにより、MOSFET2に発生する損失
が増大するために、MOSFET2が高温となり、ドレ
イン・ソース間に加わる電圧の値がますます増大するこ
ととなり、この結果、MOSFET2の温度が著しく高
くなってしまうこととなる。
【0009】この対策として、直流電流I1 によりMO
SFET2に生じる電流密度を抑制するために、MOS
FET2としてチップサイズの大きい、したがって、電
流容量の大きいMOSFETを選定することが当然行わ
れるが、しかし、電流容量の大きいMOSFETを採用
する場合には、MOSFET2のチップから、通流する
大きな電流値に対応する大きな損失熱が集中して発生す
るものであるから、大きな放熱能を備える放熱器を用意
しなければならない等の不都合な面が有る。こうした問
題を解決して、MOSFET2の損失熱に対する放熱構
造を合理化することが容易な電源装置が、図13に示し
た従来例の電源装置である。
SFET2に生じる電流密度を抑制するために、MOS
FET2としてチップサイズの大きい、したがって、電
流容量の大きいMOSFETを選定することが当然行わ
れるが、しかし、電流容量の大きいMOSFETを採用
する場合には、MOSFET2のチップから、通流する
大きな電流値に対応する大きな損失熱が集中して発生す
るものであるから、大きな放熱能を備える放熱器を用意
しなければならない等の不都合な面が有る。こうした問
題を解決して、MOSFET2の損失熱に対する放熱構
造を合理化することが容易な電源装置が、図13に示し
た従来例の電源装置である。
【0010】すなわち、図13は、1石フライバック形
スイッチング電源装置の場合の、異なる従来例の電源装
置の周辺回路を含む回路図である。図13において、図
12に示した電源装置と同一部分には同じ符号を付し、
その説明を省略する。図13において、8Aは、図12
中に示した電源装置8に対して、MOSFET2が2個
用いられ、それらが互いに並列に接続されていることが
異なっている電源装置である。2個のMOSFET2
は、信号2aにより同時にオン・オフされるものであ
る。
スイッチング電源装置の場合の、異なる従来例の電源装
置の周辺回路を含む回路図である。図13において、図
12に示した電源装置と同一部分には同じ符号を付し、
その説明を省略する。図13において、8Aは、図12
中に示した電源装置8に対して、MOSFET2が2個
用いられ、それらが互いに並列に接続されていることが
異なっている電源装置である。2個のMOSFET2
は、信号2aにより同時にオン・オフされるものであ
る。
【0011】電源装置8Aにおいては、それぞれのMO
SFET2に通流する直流電流I1の値は、MOSFE
T2が1個の場合に対して当然半減するので、そのドレ
イン・ソース間の電圧も図14cに示すように低減され
る。これにより、1個当たりのMOSFET2から発生
される損失熱が低減されるとともに、電源装置8による
1個のMOSFET2の場合と比較して、その損失熱が
2個のMOSFET2から分散して発生されるために、
その放熱が容易になることで、MOSFET2の温度上
昇を比較的に容易に抑制することが可能となるものであ
る。
SFET2に通流する直流電流I1の値は、MOSFE
T2が1個の場合に対して当然半減するので、そのドレ
イン・ソース間の電圧も図14cに示すように低減され
る。これにより、1個当たりのMOSFET2から発生
される損失熱が低減されるとともに、電源装置8による
1個のMOSFET2の場合と比較して、その損失熱が
2個のMOSFET2から分散して発生されるために、
その放熱が容易になることで、MOSFET2の温度上
昇を比較的に容易に抑制することが可能となるものであ
る。
【0012】また、図12あるいは図13に示した従来
例の電源装置8,8Aにおいては、MOSFET2は、
前記したようにユニポーラトランジスタとしての動作を
行う半導体素子であり少数キャリアの蓄積効果が存在し
ないために、信号2aが「H」から「L」へ切り換わる
時の、すなわちオン期間TON終了タイミングにおいて
の、ドレイン・ソース間の電圧の変化率が極めて大きい
ものとなっている。これにより、直流電流I1 は急速に
遮断されので、直流電流I1 の電流変化率は極めて大き
い値となる。このために、この極めて大きい電流変化に
よりドレイン・ソース間に大きな跳ね上がり電圧が発生
するとともに、振動波が含まれる場合が有る。(図16
b参照.)。また信号2aが「L」から「H」へ切り換
わる時の、すなわちオン期間TON開始タイミングにおい
ては、変圧器4に磁気エネルギーが残存している場合に
は、MOSFET2の電流追従性が優れているために、
直流電流I1 は急速に立ち上がり,振動波が含まれる場
合が有る。
例の電源装置8,8Aにおいては、MOSFET2は、
前記したようにユニポーラトランジスタとしての動作を
行う半導体素子であり少数キャリアの蓄積効果が存在し
ないために、信号2aが「H」から「L」へ切り換わる
時の、すなわちオン期間TON終了タイミングにおいて
の、ドレイン・ソース間の電圧の変化率が極めて大きい
ものとなっている。これにより、直流電流I1 は急速に
遮断されので、直流電流I1 の電流変化率は極めて大き
い値となる。このために、この極めて大きい電流変化に
よりドレイン・ソース間に大きな跳ね上がり電圧が発生
するとともに、振動波が含まれる場合が有る。(図16
b参照.)。また信号2aが「L」から「H」へ切り換
わる時の、すなわちオン期間TON開始タイミングにおい
ては、変圧器4に磁気エネルギーが残存している場合に
は、MOSFET2の電流追従性が優れているために、
直流電流I1 は急速に立ち上がり,振動波が含まれる場
合が有る。
【0013】これらの急激な直流電流I1 値の変化,あ
るいは大きな跳ね上がり電圧等が原因となり、電源装置
8あるいは電源装置8Aが使用されているテレヴィジョ
ン受像装置,ブラウン管ディスプレイ装置等の画面にノ
イズが発生するという不都合な問題を生じることがあ
る。こうした問題を解決した電源装置が、図15に示し
た従来例の電源装置である。
るいは大きな跳ね上がり電圧等が原因となり、電源装置
8あるいは電源装置8Aが使用されているテレヴィジョ
ン受像装置,ブラウン管ディスプレイ装置等の画面にノ
イズが発生するという不都合な問題を生じることがあ
る。こうした問題を解決した電源装置が、図15に示し
た従来例の電源装置である。
【0014】すなわち、図15は、1石フライバック形
スイッチング電源装置の場合の、さらに異なる従来例の
電源装置の周辺回路を含む回路図である。図15におい
て、図13に示した電源装置と同一部分には同じ符号を
付し、その説明を省略する。図15において、8Bは、
図13中に示した電源装置8Aに対して、それぞれのM
OSFET2のドレイン,ソースおよびゲートの各端子
部にノイズ吸収体21を装着していることが異なってい
る電源装置である。ノイズ吸収体21は、磁性体製のリ
ング状をした部品であり、ドレイン,ソースおよびゲー
トの各端子に接続される配線を貫通させて配置される。
スイッチング電源装置の場合の、さらに異なる従来例の
電源装置の周辺回路を含む回路図である。図15におい
て、図13に示した電源装置と同一部分には同じ符号を
付し、その説明を省略する。図15において、8Bは、
図13中に示した電源装置8Aに対して、それぞれのM
OSFET2のドレイン,ソースおよびゲートの各端子
部にノイズ吸収体21を装着していることが異なってい
る電源装置である。ノイズ吸収体21は、磁性体製のリ
ング状をした部品であり、ドレイン,ソースおよびゲー
トの各端子に接続される配線を貫通させて配置される。
【0015】電源装置8Bの場合においては、ドレイン
端子およびソース端子に接続される配線中を流れる直流
電流I1 は、配線がノイズ吸収体21を貫通しており、
配線の持つインダクタンスが増大されることにより、そ
の電流値の急激な変化が抑制されるのである。また、ゲ
ート端子に接続される配線中には、よく知られていると
おり、信号2aが「L」から「H」あるいは「H」から
「L」に切り換えられた直後に大きな波高値を持つ突入
電流が流れようとするので、これをノイズ吸収体21を
設置することにより抑制するものである。これらによ
り、跳ね上がり電圧,それに含まれる振動波,直流電流
I1 に含まれる振動波等が低減される。(図16cを参
照。)こうして、テレヴィジョン受像装置,ブラウン管
ディスプレイ装置等で発生するスイッチングノイズを許
容レベル以下に抑制することを可能としているのであ
る。
端子およびソース端子に接続される配線中を流れる直流
電流I1 は、配線がノイズ吸収体21を貫通しており、
配線の持つインダクタンスが増大されることにより、そ
の電流値の急激な変化が抑制されるのである。また、ゲ
ート端子に接続される配線中には、よく知られていると
おり、信号2aが「L」から「H」あるいは「H」から
「L」に切り換えられた直後に大きな波高値を持つ突入
電流が流れようとするので、これをノイズ吸収体21を
設置することにより抑制するものである。これらによ
り、跳ね上がり電圧,それに含まれる振動波,直流電流
I1 に含まれる振動波等が低減される。(図16cを参
照。)こうして、テレヴィジョン受像装置,ブラウン管
ディスプレイ装置等で発生するスイッチングノイズを許
容レベル以下に抑制することを可能としているのであ
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る電源装置においては、容量の大きな電源装置,あるい
はスイッチングノイズの低い電源装置を容易に提供でき
ているが、テレヴィジョン受像装置,ブラウン管ディス
プレイ装置等の交流電源の適用範囲が、100〔V〕以
外に、200〔V〕,あるいはワールド・ワイドに対応
するための80〔V〕〜264〔V〕へと拡大されてく
るに従い次記する新たな問題が出現している。
る電源装置においては、容量の大きな電源装置,あるい
はスイッチングノイズの低い電源装置を容易に提供でき
ているが、テレヴィジョン受像装置,ブラウン管ディス
プレイ装置等の交流電源の適用範囲が、100〔V〕以
外に、200〔V〕,あるいはワールド・ワイドに対応
するための80〔V〕〜264〔V〕へと拡大されてく
るに従い次記する新たな問題が出現している。
【0017】すなわち、交流電源の電圧値が、200
〔V〕,あるいは200〔V〕を越えて264〔V〕へ
と上昇するのに対応して、電源装置8,8Aおよび8B
に使用されるMOSFET2としては、その素子耐圧値
は、100〔V〕時では500〔V〕程度であったもの
が、900〔V〕あるいはそれ以上のものを使用しなけ
ればならなくなるのである。ところで、MOSFETに
はユニポーラトランジスタとして動作することから、前
述したオン期間TONにおけるMOSFETのドレイン・
ソース間に加わるオン電圧の値は、その素子の設計耐圧
値が大きくなるに従いその素子に用いるシリコン基板が
厚くなるので、増大するという性質が有る。特に、素子
耐圧値が500〔V〕を越えるとその増加度が顕著にな
るものである。
〔V〕,あるいは200〔V〕を越えて264〔V〕へ
と上昇するのに対応して、電源装置8,8Aおよび8B
に使用されるMOSFET2としては、その素子耐圧値
は、100〔V〕時では500〔V〕程度であったもの
が、900〔V〕あるいはそれ以上のものを使用しなけ
ればならなくなるのである。ところで、MOSFETに
はユニポーラトランジスタとして動作することから、前
述したオン期間TONにおけるMOSFETのドレイン・
ソース間に加わるオン電圧の値は、その素子の設計耐圧
値が大きくなるに従いその素子に用いるシリコン基板が
厚くなるので、増大するという性質が有る。特に、素子
耐圧値が500〔V〕を越えるとその増加度が顕著にな
るものである。
【0018】これにより、200〔V〕、あるいはワー
ルド・ワイド用の80〔V〕〜264〔V〕に適用され
る容量の大きな電源装置においては、MOSFET2に
発生する損失量の増大による効率の低下、あるいは、そ
の損失熱の放熱等の解決が重要な課題となってきてい
る。また、低スイッチングノイズ化を図った大きな容量
の電源装置においては、MOSFET2の並列接続に加
えてそれぞれのMOSFET2の端子部にノイズ吸収体
21を配置していることから、装置が大型化するという
問題が有る。このために、この電源装置においては前記
の課題に加えて、装置の小型化も重要な課題となってき
ている。
ルド・ワイド用の80〔V〕〜264〔V〕に適用され
る容量の大きな電源装置においては、MOSFET2に
発生する損失量の増大による効率の低下、あるいは、そ
の損失熱の放熱等の解決が重要な課題となってきてい
る。また、低スイッチングノイズ化を図った大きな容量
の電源装置においては、MOSFET2の並列接続に加
えてそれぞれのMOSFET2の端子部にノイズ吸収体
21を配置していることから、装置が大型化するという
問題が有る。このために、この電源装置においては前記
の課題に加えて、装置の小型化も重要な課題となってき
ている。
【0019】この発明は、前述の従来技術の問題点に鑑
みなされたものであり、その第一の目的は、スイッチン
グ素子に発生する損失量を低減することが可能な電源装
置を提供することであり、その第二の目的は、スイッチ
ング素子に発生する損失量を低減するとともに,装置の
小型化を図ることが可能な電源装置を提供することにあ
る。
みなされたものであり、その第一の目的は、スイッチン
グ素子に発生する損失量を低減することが可能な電源装
置を提供することであり、その第二の目的は、スイッチ
ング素子に発生する損失量を低減するとともに,装置の
小型化を図ることが可能な電源装置を提供することにあ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明では前述の目的
は、一次巻線と二次巻線を有する変圧器と、直流電源か
ら供給されて一次巻線に通流する電流を断続するスイッ
チング素子を備え、二次巻線からスイッチング素子によ
る断続周期で断続される電流を得るようにした電源装置
において、スイッチング素子は、多数の微細な単位セル
からなる半導体素体と、この半導体素体の有するチャネ
ル領域の上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電
極と、半導体素体の第四領域表面および第五領域表面に
共通に接触するエミッタ電極と、半導体素体の第一領域
である半導体素体表面に接触するコレクタ電極とを備え
た電圧駆動型のバイポーラトランジスタであり、前記の
半導体素体を形成するそれぞれの単位セルは、第一導電
型を有する高不純物濃度の第一領域と、この第一領域上
の,第一導電型とは異なる導電型である第二導電型を有
する高不純物濃度の第二領域と、この第二領域上の第二
導電型を有する低不純物濃度の第三領域と、その第三領
域表面層に選択的に形成された第一導電型を有する第四
領域と、その第四領域表面層に選択的に形成された第二
導電型を有する高不純物濃度の第五領域とを有し、第四
領域表面部の第三領域および第五領域により挟まれた部
分をチャネル領域として用いるものであり、しかも前記
の半導体素体は、第二領域の抵抗率が0.1〔Ω・c
m〕以下,その厚さが10〔μm〕以下であり、第三領
域の抵抗率が60〔Ω・cm〕以上,その厚さが80
〔μm〕以下であり、また単位セルのゲート幅寸法とエ
ミッタコンタクト幅寸法との総和の寸法が100〔μ
m〕以下である構成とすること、により達成される。
は、一次巻線と二次巻線を有する変圧器と、直流電源か
ら供給されて一次巻線に通流する電流を断続するスイッ
チング素子を備え、二次巻線からスイッチング素子によ
る断続周期で断続される電流を得るようにした電源装置
において、スイッチング素子は、多数の微細な単位セル
からなる半導体素体と、この半導体素体の有するチャネ
ル領域の上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電
極と、半導体素体の第四領域表面および第五領域表面に
共通に接触するエミッタ電極と、半導体素体の第一領域
である半導体素体表面に接触するコレクタ電極とを備え
た電圧駆動型のバイポーラトランジスタであり、前記の
半導体素体を形成するそれぞれの単位セルは、第一導電
型を有する高不純物濃度の第一領域と、この第一領域上
の,第一導電型とは異なる導電型である第二導電型を有
する高不純物濃度の第二領域と、この第二領域上の第二
導電型を有する低不純物濃度の第三領域と、その第三領
域表面層に選択的に形成された第一導電型を有する第四
領域と、その第四領域表面層に選択的に形成された第二
導電型を有する高不純物濃度の第五領域とを有し、第四
領域表面部の第三領域および第五領域により挟まれた部
分をチャネル領域として用いるものであり、しかも前記
の半導体素体は、第二領域の抵抗率が0.1〔Ω・c
m〕以下,その厚さが10〔μm〕以下であり、第三領
域の抵抗率が60〔Ω・cm〕以上,その厚さが80
〔μm〕以下であり、また単位セルのゲート幅寸法とエ
ミッタコンタクト幅寸法との総和の寸法が100〔μ
m〕以下である構成とすること、により達成される。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【作用】一般のIGBTにおいては、少数キャリアによ
る伝導度変調を利用しいる半導体素子であるので、伝導
度変調が確立するまでにはある時間が必要であること
と、ターンオフ時には、少数キャリアが消滅するまで
に、ある時間が必要であることにより、MOSFETと
比較して大きな損失が発生するものである。これに対処
するためにこの発明では、イッチング素子を、多数の微
細構造を持つ単位セルからなる半導体素体と、この半導
体素体のチャネル領域の上にゲート絶縁膜を介して形成
されたゲート電極と、半導体素体の第四領域表面および
第五領域表面に共通に接触するエミッタ電極と、半導体
素体の第一領域である半導体素体表面に接触するコレク
タ電極とを備えた電圧駆動型バイポーラトランジスタ
(IGBT)であり、前記の半導体素体を形成するそれ
ぞれの単位セルは、第一導電型を有する高不純物濃度の
第一領域と、この第一領域上の,第一導電型とは異なる
導電型である第二導電型を有する高不純物濃度の第二領
域と、この第二領域上の第二導電型を有する低不純物濃
度の第三領域と、この第三領域表面層に選択的に形成さ
れた第一導電型を有する第四領域と、この第四領域表面
層に選択的に形成された第二導電型を有する高不純物濃
度の第五領域とを有し、第四領域表面部の第三領域およ
び第五領域により挟まれた部分をチャネル領域として用
いるものであり、また前記の半導体素体は、第二領域
の抵抗率が0.1〔Ω・cm〕以下,その厚さが10
〔μm〕以下であり、第三領域の抵抗率が60〔Ω・
cm〕以上,その厚さが80〔μm〕以下であり、ま
た単位セルのゲート幅寸法とエミッタコンタクト幅寸法
との総和の寸法が100〔μm〕以下である構成とする
ことにより、このIGBTでは、第二領域は、低抵抗
率化したために従来のIGBTの場合よりも高い不純物
濃度に設定される。このことにより、オン期間TON終了
タイミング(ターンオフ時)における電子と正孔(この
場合における少数キャリアである。)とが再結合して,
正孔が消滅するのに要する再結合時間が短くなる。この
結果、ターンオフ時に電流が短時間でオフされるので、
ターンオフの際にIGBTに発生するスイッチング損失
が低減される。
る伝導度変調を利用しいる半導体素子であるので、伝導
度変調が確立するまでにはある時間が必要であること
と、ターンオフ時には、少数キャリアが消滅するまで
に、ある時間が必要であることにより、MOSFETと
比較して大きな損失が発生するものである。これに対処
するためにこの発明では、イッチング素子を、多数の微
細構造を持つ単位セルからなる半導体素体と、この半導
体素体のチャネル領域の上にゲート絶縁膜を介して形成
されたゲート電極と、半導体素体の第四領域表面および
第五領域表面に共通に接触するエミッタ電極と、半導体
素体の第一領域である半導体素体表面に接触するコレク
タ電極とを備えた電圧駆動型バイポーラトランジスタ
(IGBT)であり、前記の半導体素体を形成するそれ
ぞれの単位セルは、第一導電型を有する高不純物濃度の
第一領域と、この第一領域上の,第一導電型とは異なる
導電型である第二導電型を有する高不純物濃度の第二領
域と、この第二領域上の第二導電型を有する低不純物濃
度の第三領域と、この第三領域表面層に選択的に形成さ
れた第一導電型を有する第四領域と、この第四領域表面
層に選択的に形成された第二導電型を有する高不純物濃
度の第五領域とを有し、第四領域表面部の第三領域およ
び第五領域により挟まれた部分をチャネル領域として用
いるものであり、また前記の半導体素体は、第二領域
の抵抗率が0.1〔Ω・cm〕以下,その厚さが10
〔μm〕以下であり、第三領域の抵抗率が60〔Ω・
cm〕以上,その厚さが80〔μm〕以下であり、ま
た単位セルのゲート幅寸法とエミッタコンタクト幅寸法
との総和の寸法が100〔μm〕以下である構成とする
ことにより、このIGBTでは、第二領域は、低抵抗
率化したために従来のIGBTの場合よりも高い不純物
濃度に設定される。このことにより、オン期間TON終了
タイミング(ターンオフ時)における電子と正孔(この
場合における少数キャリアである。)とが再結合して,
正孔が消滅するのに要する再結合時間が短くなる。この
結果、ターンオフ時に電流が短時間でオフされるので、
ターンオフの際にIGBTに発生するスイッチング損失
が低減される。
【0026】また、第二領域を低抵抗率化するとともに
薄膜化することにより、この領域内におけるキャリアが
高密度化されるので、ターンオフ時にこれらのキャリア
はいわゆるプラズマ状態となり、その結果コレクタとエ
ミッタ間に発生する電圧が低下されることで、ターンオ
フ時にIGBTに発生するスイッチング損失が低減され
る。
薄膜化することにより、この領域内におけるキャリアが
高密度化されるので、ターンオフ時にこれらのキャリア
はいわゆるプラズマ状態となり、その結果コレクタとエ
ミッタ間に発生する電圧が低下されることで、ターンオ
フ時にIGBTに発生するスイッチング損失が低減され
る。
【0027】このIGBTでは、第三領域を高抵抗率
化することにより、その不純物濃度は従来のIGBTの
場合よりも低い濃度に設定されることになり、そのター
ンオフ時に、第四領域と第三領域との間にまず形成さ
れ,続いて第二領域に広がって行く空乏層の、その広が
る速さが速くなる。したがって、第三領域を高抵抗率化
すると共に,薄膜化することにより、空乏層が短時間で
第二領域に到達することとなり、ターンオフに要する時
間が短縮される。
化することにより、その不純物濃度は従来のIGBTの
場合よりも低い濃度に設定されることになり、そのター
ンオフ時に、第四領域と第三領域との間にまず形成さ
れ,続いて第二領域に広がって行く空乏層の、その広が
る速さが速くなる。したがって、第三領域を高抵抗率化
すると共に,薄膜化することにより、空乏層が短時間で
第二領域に到達することとなり、ターンオフに要する時
間が短縮される。
【0028】また、第三領域が薄膜化されて電子ならび
に正孔の移動距離が短縮されることにより、その飽和電
圧が低減されて、オン期間TON時においてこのIGBT
に発生する損失が低減される。 単位セルが微細化されることで、このIGBTを構成
する単位セルの総数が増大されるので、1個の単位セル
が分担する電流の値が低減されることから、その飽和電
圧の値が低減されて、オン期間TON時においてこのIG
BTに発生する損失が低減される。また、単位セルの総
数が増大されて、その単位セル総数にほぼ比例する関係
で電子電流(電子が移動することによる電流である。)
の増大が促進される。電子電流の増大は、全電流〔電子
電流と正孔電流(正孔が移動することによる電流であ
る。)の和の電流である。〕の内に占める正孔電流の割
合が小さくなることであり、正孔電流の割合が小さくな
ることは、とりも直さず正孔の濃度が低くなることであ
り、このことで、正孔がターンオフ時に第三領域から短
時間で流れ出すことを可能とするものである。このため
に、ターンオフに要する時間が短縮されて、ターンオフ
の際にIGBTに発生するスイッチング損失が低減され
るのである。
に正孔の移動距離が短縮されることにより、その飽和電
圧が低減されて、オン期間TON時においてこのIGBT
に発生する損失が低減される。 単位セルが微細化されることで、このIGBTを構成
する単位セルの総数が増大されるので、1個の単位セル
が分担する電流の値が低減されることから、その飽和電
圧の値が低減されて、オン期間TON時においてこのIG
BTに発生する損失が低減される。また、単位セルの総
数が増大されて、その単位セル総数にほぼ比例する関係
で電子電流(電子が移動することによる電流である。)
の増大が促進される。電子電流の増大は、全電流〔電子
電流と正孔電流(正孔が移動することによる電流であ
る。)の和の電流である。〕の内に占める正孔電流の割
合が小さくなることであり、正孔電流の割合が小さくな
ることは、とりも直さず正孔の濃度が低くなることであ
り、このことで、正孔がターンオフ時に第三領域から短
時間で流れ出すことを可能とするものである。このため
に、ターンオフに要する時間が短縮されて、ターンオフ
の際にIGBTに発生するスイッチング損失が低減され
るのである。
【0029】さらに、単位セルが微細化されて、チャネ
ル領域である第三領域と第五領域との間の寸法が短縮さ
れることにより、このチャネル領域における抵抗値が低
減されるために、オン期間TON時において、その飽和電
圧が低減されて、オン期間TON時においてこのIGBT
に発生する損失が低減される。ところで、前記したこの
発明によるIGBTでは、ターンオフ時には上記した理
由で直流電流I1 は従来例のIGBTよりも短時間で遮
断されるが、少数キャリアによる伝導度変調が働く素子
であることから、MOSFETほどには急速に遮断され
ることはない。このために、直流電流I1 の電流変化率
がMOSFETの場合に対して低減され、このことに伴
い跳ね上がり電圧も低減されるのである。
ル領域である第三領域と第五領域との間の寸法が短縮さ
れることにより、このチャネル領域における抵抗値が低
減されるために、オン期間TON時において、その飽和電
圧が低減されて、オン期間TON時においてこのIGBT
に発生する損失が低減される。ところで、前記したこの
発明によるIGBTでは、ターンオフ時には上記した理
由で直流電流I1 は従来例のIGBTよりも短時間で遮
断されるが、少数キャリアによる伝導度変調が働く素子
であることから、MOSFETほどには急速に遮断され
ることはない。このために、直流電流I1 の電流変化率
がMOSFETの場合に対して低減され、このことに伴
い跳ね上がり電圧も低減されるのである。
【0030】
【実施例】以下この発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。参考 例1;図1は、1石フライバック形スイッチング電
源装置の場合の、この発明の一参考例による電源装置の
周辺回路を含む回路図であり、図2は、図1に示した電
源装置の、(a)はユニポーラトランジスタに与える駆
動信号、(b)はバイポーラトランジスタに与える駆動
信号、(c)は総合されたスイッチング素子の電流,電
圧波形である。図1において、図12,図13に示した
従来例の周辺回路を含む電源装置と同一部分には同じ符
号を付し、その説明を省略する。
に説明する。参考 例1;図1は、1石フライバック形スイッチング電
源装置の場合の、この発明の一参考例による電源装置の
周辺回路を含む回路図であり、図2は、図1に示した電
源装置の、(a)はユニポーラトランジスタに与える駆
動信号、(b)はバイポーラトランジスタに与える駆動
信号、(c)は総合されたスイッチング素子の電流,電
圧波形である。図1において、図12,図13に示した
従来例の周辺回路を含む電源装置と同一部分には同じ符
号を付し、その説明を省略する。
【0031】図1において、1は、図13に示した従来
例の電源装置8Aに対して、一方のMOSFET2に替
えて、IGBT3を用いるようにした電源装置である。
IGBT3のゲートには、矩形波状の信号2aと同様に
「H」と「L」が繰り返される矩形波状の信号3aを、
矩形波状の信号2a用の駆動手段とは異なる図示しない
駆動手段から入力される。
例の電源装置8Aに対して、一方のMOSFET2に替
えて、IGBT3を用いるようにした電源装置である。
IGBT3のゲートには、矩形波状の信号2aと同様に
「H」と「L」が繰り返される矩形波状の信号3aを、
矩形波状の信号2a用の駆動手段とは異なる図示しない
駆動手段から入力される。
【0032】ところで、矩形波状の信号2aと矩形波状
の信号3aとの関係は、それぞれ図2aと図2bに例示
するとおり、両信号2a,3aは同一の周期TO でオン
・オフを繰り返し、しかも、オン期間の終了タイミング
を、IGBT3のゲートに与えられる信号3aの方が、
MOSFET2のゲートにに与えられる矩形波状の信号
2aよりも、時間差ΔTONだけ先になるよう設定されて
いる。したがって、信号3aのオン期間の時間は、信号
2aのオン期間TONに対してΔTONだけ短いTON3 であ
り、また、信号3aのオフ期間の時間は、信号2aのオ
フ期間TOFF に対してΔTONだけ長いTOFF3となってい
る。
の信号3aとの関係は、それぞれ図2aと図2bに例示
するとおり、両信号2a,3aは同一の周期TO でオン
・オフを繰り返し、しかも、オン期間の終了タイミング
を、IGBT3のゲートに与えられる信号3aの方が、
MOSFET2のゲートにに与えられる矩形波状の信号
2aよりも、時間差ΔTONだけ先になるよう設定されて
いる。したがって、信号3aのオン期間の時間は、信号
2aのオン期間TONに対してΔTONだけ短いTON3 であ
り、また、信号3aのオフ期間の時間は、信号2aのオ
フ期間TOFF に対してΔTONだけ長いTOFF3となってい
る。
【0033】この参考例1では前述の構成としたので、
まず、オン期間TON,TON3 の開始タイミング直後にお
いては、IGBTでは、まだそのコレクタ・エミッタ間
に比較的大きな値の電圧が発生しているために、直流電
流I1 のランプ状電流は、トランジスタに生じる電圧が
IGBT3よりも小さく、したがって、そのオン抵抗値
の小さいMOSFET2中を主として通流する。これに
より、スイッチング素子全体の発生する損失としては、
MOSFET2で発生する小さい損失に抑制される。
まず、オン期間TON,TON3 の開始タイミング直後にお
いては、IGBTでは、まだそのコレクタ・エミッタ間
に比較的大きな値の電圧が発生しているために、直流電
流I1 のランプ状電流は、トランジスタに生じる電圧が
IGBT3よりも小さく、したがって、そのオン抵抗値
の小さいMOSFET2中を主として通流する。これに
より、スイッチング素子全体の発生する損失としては、
MOSFET2で発生する小さい損失に抑制される。
【0034】オン期間がある程度経過すると、IGBT
3は伝導度変調の確立を終えるので、そのコレクタ・エ
ミッタ間に発生する電圧がMOSFET2のドレイン・
ソース間に発生する電圧よりも小さくなり、したがっ
て、そのオン抵抗値が小さくなることで、値の大きくな
ったランプ状電流は、IGBT3中を主として通流す
る。これにより、スイッチング素子全体の発生する損失
としては、IGBT3で発生する小さい損失に抑制され
る。
3は伝導度変調の確立を終えるので、そのコレクタ・エ
ミッタ間に発生する電圧がMOSFET2のドレイン・
ソース間に発生する電圧よりも小さくなり、したがっ
て、そのオン抵抗値が小さくなることで、値の大きくな
ったランプ状電流は、IGBT3中を主として通流す
る。これにより、スイッチング素子全体の発生する損失
としては、IGBT3で発生する小さい損失に抑制され
る。
【0035】オン期間が終了される時点の際には、IG
BT3の方をMOSFET2よりも先にオン期間を終了
させて、ランプ状電流を一時的にMOSFET2に強制
的に移行させることで、IGBT3におけるスイッチン
グ損失を低減させることにより、スイッチング素子全体
としての発生損失を低減する。以上を総合すると、スイ
ッチング素子全体として、オン期間TON,TON3 の開始
タイミングから終了タイミングにわたる全期間の、ラン
プ状電流の通流によりスイッチング素子に発生する電圧
が、図2cに示すように低減され、かつそのことによ
り、スイッチング素子の発生損失を低減することが可能
となるのである。
BT3の方をMOSFET2よりも先にオン期間を終了
させて、ランプ状電流を一時的にMOSFET2に強制
的に移行させることで、IGBT3におけるスイッチン
グ損失を低減させることにより、スイッチング素子全体
としての発生損失を低減する。以上を総合すると、スイ
ッチング素子全体として、オン期間TON,TON3 の開始
タイミングから終了タイミングにわたる全期間の、ラン
プ状電流の通流によりスイッチング素子に発生する電圧
が、図2cに示すように低減され、かつそのことによ
り、スイッチング素子の発生損失を低減することが可能
となるのである。
【0036】なお、信号2aと信号3aのオン期間の終
了タイミングの時間差TONの長さは、IGBT3中に残
存している少数キャリアの消失を完了するのに要する時
間とほぼ同等に設定することが好ましいものである。な
おまた、この参考例の場合には、バイポーラトランジス
タとして、MOSFET2と同一の電圧駆動型のトラン
ジスタであるIGBT3を使用していることにより、矩
形波状の信号2a用の駆動手段として、例えば、矩形波
状の信号3a用の駆動手段に、その終了タイミングをT
ON遅延させる手段を追加して設けたものにすることで、
駆動手段の一部共用化を図ることが可能となる利点も有
するものである。
了タイミングの時間差TONの長さは、IGBT3中に残
存している少数キャリアの消失を完了するのに要する時
間とほぼ同等に設定することが好ましいものである。な
おまた、この参考例の場合には、バイポーラトランジス
タとして、MOSFET2と同一の電圧駆動型のトラン
ジスタであるIGBT3を使用していることにより、矩
形波状の信号2a用の駆動手段として、例えば、矩形波
状の信号3a用の駆動手段に、その終了タイミングをT
ON遅延させる手段を追加して設けたものにすることで、
駆動手段の一部共用化を図ることが可能となる利点も有
するものである。
【0037】参考例1における今までの説明では、電源
装置1の備えるバイポーラトランジスタは、IGBTで
あるとしてきたが、これに限定されるものではなく、例
えば、電流駆動型のバイポーラトランジスであっても、
スイッチング素子の発生損失の同様な低減を得ることが
可能である。ただし、この場合には、矩形波状の信号3
aとして、電流信号にする必要が有る。
装置1の備えるバイポーラトランジスタは、IGBTで
あるとしてきたが、これに限定されるものではなく、例
えば、電流駆動型のバイポーラトランジスであっても、
スイッチング素子の発生損失の同様な低減を得ることが
可能である。ただし、この場合には、矩形波状の信号3
aとして、電流信号にする必要が有る。
【0038】実施例1;図3は、1石フライバック形ス
イッチング電源装置の場合の、請求項1に対応するこの
発明の一実施例による電源装置の周辺回路を含む回路図
であり、図4は、図3に示した電源装置の、(a)はI
GBTに与える駆動信号、(b)はIGBTの電流,電
圧波形である。また、図5は、図3中に示したIGBT
の模式的に示した側面断面図である。図3において、図
12に示した従来例の周辺回路を含む電源装置と同一部
分には同じ符号を付し、その説明を省略する。
イッチング電源装置の場合の、請求項1に対応するこの
発明の一実施例による電源装置の周辺回路を含む回路図
であり、図4は、図3に示した電源装置の、(a)はI
GBTに与える駆動信号、(b)はIGBTの電流,電
圧波形である。また、図5は、図3中に示したIGBT
の模式的に示した側面断面図である。図3において、図
12に示した従来例の周辺回路を含む電源装置と同一部
分には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0039】図3において、1Aは、図12に示した従
来例の電源装置8に対して、MOSFET2に替えて、
IGBT3Aを用いるようにした電源装置である。IG
BT3Aのゲートには、電源装置8の場合と同様に、図
4aに示した矩形波状の信号2aが入力される。IGB
T3Aは、図5に示すように、縦型MOSFETのドレ
イン領域の電極側に逆導電型の層を付け加えた構成を有
している。すなわち、図5において、隣接する単位セル
との間を区分する一方の区分線;X1 と,他方の区分
線;X2 との間に構成された1つの単位セルについて示
すように、コレクタ領域である第一導電型であるp型を
有する半導体基板であり,高不純物濃度の低抵抗率のp
+ 基板31(第一領域)と、この基板31上の,第二導
電型であるn型を有する高不純物濃度の低抵抗率のn+
バッファ層32(第二領域)と、このn+ バッファ層3
2上のn型を有する低不純物濃度のn- 層33(第三領
域)と、このn- 層33の表面層に選択的に形成された
p型を有するpベース層34(第四領域)と、さらにこ
のpベース層34の表面層に選択的に形成されたn型を
有する高不純物濃度のn+ エミッタ層35(第五領域)
とで構成された半導体素体を備えている。この半導体素
体は、pベース層34のうちのn- 層33とn+ エミッ
タ層35に挟まれた表面部をチャネル領域とし、このチ
ャネル領域の上に、ゲート絶縁膜36を介してゲート端
子Gに接続されたゲート電極37aが設けられている。
また、pベース層34とn+ エミッタ層35の表面には
ゲート電極37aと絶縁膜38によって絶縁され,エミ
ッタ端子Eに接続されたエミッタ電極37bが、p + 基
板1の表面にはコレクタ端子Cに接続されたコレクタ電
極37cがそれぞれ接触している。
来例の電源装置8に対して、MOSFET2に替えて、
IGBT3Aを用いるようにした電源装置である。IG
BT3Aのゲートには、電源装置8の場合と同様に、図
4aに示した矩形波状の信号2aが入力される。IGB
T3Aは、図5に示すように、縦型MOSFETのドレ
イン領域の電極側に逆導電型の層を付け加えた構成を有
している。すなわち、図5において、隣接する単位セル
との間を区分する一方の区分線;X1 と,他方の区分
線;X2 との間に構成された1つの単位セルについて示
すように、コレクタ領域である第一導電型であるp型を
有する半導体基板であり,高不純物濃度の低抵抗率のp
+ 基板31(第一領域)と、この基板31上の,第二導
電型であるn型を有する高不純物濃度の低抵抗率のn+
バッファ層32(第二領域)と、このn+ バッファ層3
2上のn型を有する低不純物濃度のn- 層33(第三領
域)と、このn- 層33の表面層に選択的に形成された
p型を有するpベース層34(第四領域)と、さらにこ
のpベース層34の表面層に選択的に形成されたn型を
有する高不純物濃度のn+ エミッタ層35(第五領域)
とで構成された半導体素体を備えている。この半導体素
体は、pベース層34のうちのn- 層33とn+ エミッ
タ層35に挟まれた表面部をチャネル領域とし、このチ
ャネル領域の上に、ゲート絶縁膜36を介してゲート端
子Gに接続されたゲート電極37aが設けられている。
また、pベース層34とn+ エミッタ層35の表面には
ゲート電極37aと絶縁膜38によって絶縁され,エミ
ッタ端子Eに接続されたエミッタ電極37bが、p + 基
板1の表面にはコレクタ端子Cに接続されたコレクタ電
極37cがそれぞれ接触している。
【0040】このIGBT3Aは、エミッタ端子Eを接
地し、ゲート端子Gとコレクタ端子Cに正の電圧を与え
ると、n+ バッファ層32およびn- 層33、pベース
層34、n+ エミッタ層35ならびにゲート電極37a
およびエミッタ電極37bから構成される内蔵MOSF
ETがオンし、前記チャネル領域を介してn- 層33に
電子電流が流れ込むことでn- 層33に電子が注入され
る。n- 層33に注入された電子はn+ バッファ層32
に流入して、このn+ バッファ層32に蓄積される。こ
の蓄積された電子は、n+ バッファ層32とp+ 基板3
1によるn+ /p+ 接合のn+ 側の電位を低くするの
で、p+ 基板31への電子の注入が起こる。
地し、ゲート端子Gとコレクタ端子Cに正の電圧を与え
ると、n+ バッファ層32およびn- 層33、pベース
層34、n+ エミッタ層35ならびにゲート電極37a
およびエミッタ電極37bから構成される内蔵MOSF
ETがオンし、前記チャネル領域を介してn- 層33に
電子電流が流れ込むことでn- 層33に電子が注入され
る。n- 層33に注入された電子はn+ バッファ層32
に流入して、このn+ バッファ層32に蓄積される。こ
の蓄積された電子は、n+ バッファ層32とp+ 基板3
1によるn+ /p+ 接合のn+ 側の電位を低くするの
で、p+ 基板31への電子の注入が起こる。
【0041】n+ バッファ層32を介して注入された前
記電子に対応して、p+ 基板31からn- 層33に向け
て正孔の注入が起こる。この結果、n- 層33では伝導
度変調が生ずることによりこの領域の電気抵抗値が小さ
くなり、エミッタ電極37bとコレクタ電極37c間は
低いオン抵抗で導通するのである。n- 層33に注入さ
れた正孔による正孔電流は、ゲート絶縁膜36の直下の
n- 層33からpベース層34の流入し、pベース層3
4のn+ エミッタ層35の直下の領域を横方向に通流し
てエミッタ電極37bからIGBT3Aの外部に流れ出
る。
記電子に対応して、p+ 基板31からn- 層33に向け
て正孔の注入が起こる。この結果、n- 層33では伝導
度変調が生ずることによりこの領域の電気抵抗値が小さ
くなり、エミッタ電極37bとコレクタ電極37c間は
低いオン抵抗で導通するのである。n- 層33に注入さ
れた正孔による正孔電流は、ゲート絶縁膜36の直下の
n- 層33からpベース層34の流入し、pベース層3
4のn+ エミッタ層35の直下の領域を横方向に通流し
てエミッタ電極37bからIGBT3Aの外部に流れ出
る。
【0042】なお、エミッタ電極37bは、pベース層
34とn+ エミッタ層35との間を電気的に短絡してい
るので、p+ 基板31,n+ バッファ層32,n- 層3
3,pベース層34およびn+ エミッタ層35からなる
4層構成の部分が、いわゆるサイリスタ動作を行うのを
ある程度阻止することができる。その結果、IGBT3
Aは、ターンオフ不能になることをあまりおそれること
なく、ゲート端子Gとエミッタ端子E間の電圧を零にす
ることでターンオフできるようになるのである。
34とn+ エミッタ層35との間を電気的に短絡してい
るので、p+ 基板31,n+ バッファ層32,n- 層3
3,pベース層34およびn+ エミッタ層35からなる
4層構成の部分が、いわゆるサイリスタ動作を行うのを
ある程度阻止することができる。その結果、IGBT3
Aは、ターンオフ不能になることをあまりおそれること
なく、ゲート端子Gとエミッタ端子E間の電圧を零にす
ることでターンオフできるようになるのである。
【0043】このIGBT3Aは次の方法で製造され
る。まず、p+ 基板31の上にエピタキシャル法を用い
てn+ バッファ層32およびn- 層33を順次積層す
る。次にn- 層33の表面上にシリコン酸化膜36を形
成し、その上に多結晶シリコンを堆積し、同一マスクで
パターニングしてゲート電極37aおよびゲート絶縁膜
36を酸化膜として形成する。このゲート電極37aを
マスクとして利用してイオン注入を行い、熱拡散により
pベース層34を形成する。さらに、ゲート電極37a
およびフォトレジスト膜をマスクとしてのイオン注入と
熱拡散によりn+ エミッタ層35を形成する。次に、絶
縁膜38を介してエミッタ電極37bを形成する。続い
て、電子線照射によるライフタイムキラーの処理を行
い、その後に、p+ 基板31の裏面側の表面ににコレク
タ電極37cを形成して素子が完成する。
る。まず、p+ 基板31の上にエピタキシャル法を用い
てn+ バッファ層32およびn- 層33を順次積層す
る。次にn- 層33の表面上にシリコン酸化膜36を形
成し、その上に多結晶シリコンを堆積し、同一マスクで
パターニングしてゲート電極37aおよびゲート絶縁膜
36を酸化膜として形成する。このゲート電極37aを
マスクとして利用してイオン注入を行い、熱拡散により
pベース層34を形成する。さらに、ゲート電極37a
およびフォトレジスト膜をマスクとしてのイオン注入と
熱拡散によりn+ エミッタ層35を形成する。次に、絶
縁膜38を介してエミッタ電極37bを形成する。続い
て、電子線照射によるライフタイムキラーの処理を行
い、その後に、p+ 基板31の裏面側の表面ににコレク
タ電極37cを形成して素子が完成する。
【0044】このような構成とし,しかもその素子耐圧
が900〔V〕であるIGBT3Aにおいて、n- 層3
3を異なる抵抗率の値で製作する場合の、抵抗率の値に
対応して必要となるn- 層33の厚さ寸法との関係を図
6に示す。IGBT3Aでは、n- 層33を高抵抗率化
するためにn- 層33は従来のIGBTの場合よりも低
い不純物濃度に設定され、このことにより、そのターン
オフ時に、pベース層34とn- 層33との間にまず形
成され,n+ バッファ層32に広がって行く空乏層の、
その広がる速さが速くなる。したがって、n- 層33を
高抵抗率化とししかも薄膜化することにより、空乏層が
短時間でn+ バッファ層32に到達するために、ターン
オフに要する時間が短縮される。
が900〔V〕であるIGBT3Aにおいて、n- 層3
3を異なる抵抗率の値で製作する場合の、抵抗率の値に
対応して必要となるn- 層33の厚さ寸法との関係を図
6に示す。IGBT3Aでは、n- 層33を高抵抗率化
するためにn- 層33は従来のIGBTの場合よりも低
い不純物濃度に設定され、このことにより、そのターン
オフ時に、pベース層34とn- 層33との間にまず形
成され,n+ バッファ層32に広がって行く空乏層の、
その広がる速さが速くなる。したがって、n- 層33を
高抵抗率化とししかも薄膜化することにより、空乏層が
短時間でn+ バッファ層32に到達するために、ターン
オフに要する時間が短縮される。
【0045】また、n- 層33が薄膜化されて電子なら
びに正孔の移動距離が短縮されることにより、IGBT
3Aの飽和電圧が低減されて、オン期間TON時において
このIGBT3Aに発生する損失が低減される。図7
に、抵抗率を150〔Ω・cm〕,膜厚を70〔μm〕
としたn- 層33を備えたこの発明によるIGBTの損
失値の例を、抵抗率が60〔Ω・cm〕で膜厚が100
〔μm〕であるn- 層33を備えた従来のIGBTの損
失値に対する比率値として示した。(従来のIGBTの
発生する総合損失値を100〔%〕とした。)IGBT
3Aの発生する損失が低減されていることが確認できて
いる。また、図8に、抵抗率を0.01〔Ω・cm〕,
膜厚を10〔μm〕としたn + バッファ層32を備えた
この発明によるIGBT3Aの損失値の例を、抵抗率が
0.15〔Ω・cm〕で膜厚が20〔μm〕であるn+
バッファ層32を備えた従来例のIGBTの損失値に対
する比率値として示した。(従来のIGBTの発生する
総合損失値を100〔%〕とした。)n+ バッファ層3
2を低抵抗率化することは、従来のIGBTが持つn+
バッファ層の場合よりも高い不純物濃度に設定されるこ
とであり、n+ バッファ層32の不純物濃度が高濃度化
することにより、オン期間TON終了タイミング(ターン
オフ時)における電子と少数キャリアである正孔とが再
結合するのに要する再結合時間が短くなり、これによ
り,ターンオフ時に電流は短時間でオフされるので、タ
ーンオフの際にIGBT3Aに発生するスイッチング損
失が低減されるのである。また、n+ バッファ層32を
低抵抗率化すとともに薄膜化することは、この領域内に
おけるキャリアが高密度化されることであるので、これ
らのキャリアはIGBT3Aのターンオフ後にプラズマ
状態となり、その結果コレクタとエミッタ間に発生する
電圧が低下されることで、ターンオフ時にIGBT3A
に発生するスイッチング損失が低減されるのである。
びに正孔の移動距離が短縮されることにより、IGBT
3Aの飽和電圧が低減されて、オン期間TON時において
このIGBT3Aに発生する損失が低減される。図7
に、抵抗率を150〔Ω・cm〕,膜厚を70〔μm〕
としたn- 層33を備えたこの発明によるIGBTの損
失値の例を、抵抗率が60〔Ω・cm〕で膜厚が100
〔μm〕であるn- 層33を備えた従来のIGBTの損
失値に対する比率値として示した。(従来のIGBTの
発生する総合損失値を100〔%〕とした。)IGBT
3Aの発生する損失が低減されていることが確認できて
いる。また、図8に、抵抗率を0.01〔Ω・cm〕,
膜厚を10〔μm〕としたn + バッファ層32を備えた
この発明によるIGBT3Aの損失値の例を、抵抗率が
0.15〔Ω・cm〕で膜厚が20〔μm〕であるn+
バッファ層32を備えた従来例のIGBTの損失値に対
する比率値として示した。(従来のIGBTの発生する
総合損失値を100〔%〕とした。)n+ バッファ層3
2を低抵抗率化することは、従来のIGBTが持つn+
バッファ層の場合よりも高い不純物濃度に設定されるこ
とであり、n+ バッファ層32の不純物濃度が高濃度化
することにより、オン期間TON終了タイミング(ターン
オフ時)における電子と少数キャリアである正孔とが再
結合するのに要する再結合時間が短くなり、これによ
り,ターンオフ時に電流は短時間でオフされるので、タ
ーンオフの際にIGBT3Aに発生するスイッチング損
失が低減されるのである。また、n+ バッファ層32を
低抵抗率化すとともに薄膜化することは、この領域内に
おけるキャリアが高密度化されることであるので、これ
らのキャリアはIGBT3Aのターンオフ後にプラズマ
状態となり、その結果コレクタとエミッタ間に発生する
電圧が低下されることで、ターンオフ時にIGBT3A
に発生するスイッチング損失が低減されるのである。
【0046】また、図9に、単位セルのゲート幅寸法と
エミッタコンタクト幅寸法との総和の寸法〔図5中に示
した寸法;LS =(LC /2)×2+LG )を80〔μ
m〕とした単位セルを備えたこの発明によるIGBT3
Aの損失値の例を、寸法(L S )を160〔μm〕とし
た単位セルを備えた従来例のIGBTの損失値に対する
比率値として示した。(従来のIGBTの発生する総合
損失値を100〔%〕とした。)単位セルが微細化され
るは、IGBTを構成する単位セルの総数が増大される
ことであるので、通流する電流I1 に対する1個の単位
セルが分担する電流の値が低減されることから、その飽
和電圧が低減されて、オン期間TON時においてこのIG
BTに発生する損失が低減されるのである。
エミッタコンタクト幅寸法との総和の寸法〔図5中に示
した寸法;LS =(LC /2)×2+LG )を80〔μ
m〕とした単位セルを備えたこの発明によるIGBT3
Aの損失値の例を、寸法(L S )を160〔μm〕とし
た単位セルを備えた従来例のIGBTの損失値に対する
比率値として示した。(従来のIGBTの発生する総合
損失値を100〔%〕とした。)単位セルが微細化され
るは、IGBTを構成する単位セルの総数が増大される
ことであるので、通流する電流I1 に対する1個の単位
セルが分担する電流の値が低減されることから、その飽
和電圧が低減されて、オン期間TON時においてこのIG
BTに発生する損失が低減されるのである。
【0047】また、単位セルの総数が増大されること
は、その単位セル総数にほぼ比例する関係で電子電流の
増大が促進されて、全電流内に占める正孔電流の割合が
小さくなることであり、正孔電流の割合が小さくなるこ
とは、とりも直さず正孔の濃度が低くなることであり、
このことで、正孔がターンオフ時にn- 層33から短時
間で流れ出すことを可能とするものである。このため
に、ターンオフに要する時間が短縮されて、ターンオフ
の際にIGBT3Aに発生するスイッチング損失が低減
されるのである。
は、その単位セル総数にほぼ比例する関係で電子電流の
増大が促進されて、全電流内に占める正孔電流の割合が
小さくなることであり、正孔電流の割合が小さくなるこ
とは、とりも直さず正孔の濃度が低くなることであり、
このことで、正孔がターンオフ時にn- 層33から短時
間で流れ出すことを可能とするものである。このため
に、ターンオフに要する時間が短縮されて、ターンオフ
の際にIGBT3Aに発生するスイッチング損失が低減
されるのである。
【0048】さらにまた、IGBT3Aでは前記したと
おり、コレクタ電極37cを形成する前に、電子線照射
によるライフタイムキラーの処理を行っている。図10
に、このライフタイムキラー処理を施したこの発明によ
るIGBT3Aの損失値の例を、ライフタイムキラー処
理を施していないIGBTの損失値に対する比率値とし
て示した。(従来例のライフタイムキラー処理が施され
ていないIGBTの発生する総合損失値を100〔%〕
とした。) 以上の諸条件を総合して実施し,しかも寸
法等を最適化することにより、IGBT3Aは、従来例
のIGBTと比較してその発生損失が大幅に低減される
こととなり、MOSFETの場合のほぼ2倍の電流密度
で使用したとしても、したがって1個のIGBT3Aを
電源装置1Aのスイッチング素子として用いたとして
も、2個のMOSFETを並列接続してスイッチング素
子として用いた場合とほぼ同等の損失値に抑制すること
が可能となる。
おり、コレクタ電極37cを形成する前に、電子線照射
によるライフタイムキラーの処理を行っている。図10
に、このライフタイムキラー処理を施したこの発明によ
るIGBT3Aの損失値の例を、ライフタイムキラー処
理を施していないIGBTの損失値に対する比率値とし
て示した。(従来例のライフタイムキラー処理が施され
ていないIGBTの発生する総合損失値を100〔%〕
とした。) 以上の諸条件を総合して実施し,しかも寸
法等を最適化することにより、IGBT3Aは、従来例
のIGBTと比較してその発生損失が大幅に低減される
こととなり、MOSFETの場合のほぼ2倍の電流密度
で使用したとしても、したがって1個のIGBT3Aを
電源装置1Aのスイッチング素子として用いたとして
も、2個のMOSFETを並列接続してスイッチング素
子として用いた場合とほぼ同等の損失値に抑制すること
が可能となる。
【0049】そうして、上記の構成を備えるIGBT3
Aは、ターンオフ時には上記した理由で直流電流I1 は
従来例のIGBTよりも短時間で遮断されが、少数キャ
リアによる伝導度変調が働く素子であることから、MO
SFETほどには急速に遮断されることはないので、I
GBT3Aのコレクタからエミッタに通流する電流I1
,およびコレクタ・エミッタ間の電圧の波形は、図4
bに示すように、スイッチングオフ時の電流の変化率が
MOSFETの場合よりも低減され、これに伴い電圧の
上昇変化分,跳ね上がり電圧が低減される。この結果、
電源装置1Aから発生するノイズは、図11中に示すよ
うに、ノイズ吸収体を設置しなくても、ノイズ吸収体が
設置されている従来例の電源装置の場合よりも低減され
るのである。
Aは、ターンオフ時には上記した理由で直流電流I1 は
従来例のIGBTよりも短時間で遮断されが、少数キャ
リアによる伝導度変調が働く素子であることから、MO
SFETほどには急速に遮断されることはないので、I
GBT3Aのコレクタからエミッタに通流する電流I1
,およびコレクタ・エミッタ間の電圧の波形は、図4
bに示すように、スイッチングオフ時の電流の変化率が
MOSFETの場合よりも低減され、これに伴い電圧の
上昇変化分,跳ね上がり電圧が低減される。この結果、
電源装置1Aから発生するノイズは、図11中に示すよ
うに、ノイズ吸収体を設置しなくても、ノイズ吸収体が
設置されている従来例の電源装置の場合よりも低減され
るのである。
【0050】今までの実施例1における説明において
は、IGBT3Aの発生する損失の内、導通時ならびに
ターンオフ時における損失が低減される理由を主体に説
明してきた。IGBT3Aの発生する損失には、上記以
外にターンオン時に発生する損失が有る。ところで、一
般にIGBTにおいてターンオン時に発生する損失が大
きい理由は、伝導度変調が確立するためにある時間が必
要なためである。しかし、IGBT3Aでは、ターンオ
フの際に短時間で電流がオフされることと同一の理由に
より、ターンオンの際の伝導度変調を確立するに要する
時間が短縮されるのである。これにより、ターンオンの
際のスイッチング損失も低減されることとなる。
は、IGBT3Aの発生する損失の内、導通時ならびに
ターンオフ時における損失が低減される理由を主体に説
明してきた。IGBT3Aの発生する損失には、上記以
外にターンオン時に発生する損失が有る。ところで、一
般にIGBTにおいてターンオン時に発生する損失が大
きい理由は、伝導度変調が確立するためにある時間が必
要なためである。しかし、IGBT3Aでは、ターンオ
フの際に短時間で電流がオフされることと同一の理由に
より、ターンオンの際の伝導度変調を確立するに要する
時間が短縮されるのである。これにより、ターンオンの
際のスイッチング損失も低減されることとなる。
【0051】
【0052】この発明においては、スイッチング素子
に、前述した特定の構成を備えるIGBTを用いること
により、スイッチング素子の発生する損失熱が大幅に低
減されることによりIGBTを1個だけ用いることで電
源装置を構成することが可能となるとともに、ノイズ吸
収体の配置が不要となる。このことにより、放熱装置が
小型化できることもあって、電源装置を小型化できる。
に、前述した特定の構成を備えるIGBTを用いること
により、スイッチング素子の発生する損失熱が大幅に低
減されることによりIGBTを1個だけ用いることで電
源装置を構成することが可能となるとともに、ノイズ吸
収体の配置が不要となる。このことにより、放熱装置が
小型化できることもあって、電源装置を小型化できる。
【図1】この発明の一参考例による電源装置の周辺回路
を含む回路図
を含む回路図
【図2】図1に示した電源装置の、(a)はユニポーラ
トランジスタに与える駆動信号の波形図、(b)はバイ
ポーラトランジスタに与える駆動信号の波形図、(c)
は総合されたスイッチング素子の電流,電圧の波形図
トランジスタに与える駆動信号の波形図、(b)はバイ
ポーラトランジスタに与える駆動信号の波形図、(c)
は総合されたスイッチング素子の電流,電圧の波形図
【図3】この発明の一実施例による電源装置の周辺回路
を含む回路図
を含む回路図
【図4】図3に示した電源装置の、(a)はIGBTに
与える駆動信号の波形図、(b)はIGBTの電流,電
圧の波形図
与える駆動信号の波形図、(b)はIGBTの電流,電
圧の波形図
【図5】図3中に示したIGBTの模式的に示した側面
断面図
断面図
【図6】n- 層の抵抗率の値とこれに対応して必要とな
るn- 層の厚さ寸法との関係線図
るn- 層の厚さ寸法との関係線図
【図7】この発明による抵抗率150〔Ωcm〕,膜厚
70〔μm〕のn- 層を持つ図5に示したIGBTの損
失値例と、抵抗率60〔Ωcm〕,膜厚100〔μm〕
のn- 層の場合の従来例のIGBTの損失値例を比較し
て示した線図
70〔μm〕のn- 層を持つ図5に示したIGBTの損
失値例と、抵抗率60〔Ωcm〕,膜厚100〔μm〕
のn- 層の場合の従来例のIGBTの損失値例を比較し
て示した線図
【図8】この発明による抵抗率0,01〔Ωcm〕,膜
厚10〔μm〕のn+ バッファ層を持つ図5に示したI
GBTの損失値例と、抵抗率0.15〔Ωcm〕,膜厚
20〔μm〕のn+ バッファ層の場合の従来例のIGB
Tの損失値例を比較して示した棒グラフ
厚10〔μm〕のn+ バッファ層を持つ図5に示したI
GBTの損失値例と、抵抗率0.15〔Ωcm〕,膜厚
20〔μm〕のn+ バッファ層の場合の従来例のIGB
Tの損失値例を比較して示した棒グラフ
【図9】この発明によるゲート幅寸法とエミッタコンタ
クト幅寸法との総和の寸法を80〔μm〕とした単位セ
ルを持つ図5に示したIGBTの損失値例と、ゲート幅
寸法とエミッタコンタクト幅寸法との総和の寸法を16
0〔μm〕とした単位セルの場合の従来例のIGBTの
損失値例を比較して示した線図
クト幅寸法との総和の寸法を80〔μm〕とした単位セ
ルを持つ図5に示したIGBTの損失値例と、ゲート幅
寸法とエミッタコンタクト幅寸法との総和の寸法を16
0〔μm〕とした単位セルの場合の従来例のIGBTの
損失値例を比較して示した線図
【図10】ライフタイムキラー処理を施した図5に示し
たIGBTの損失値例と、ライフタイムキラー処理を施
さない場合のIGBTの損失値例を比較して示した棒グ
ラフ
たIGBTの損失値例と、ライフタイムキラー処理を施
さない場合のIGBTの損失値例を比較して示した棒グ
ラフ
【図11】図3に示した電源装置の発生する周波数に対
するノイズレベルを、従来例の電源装置の発生する周波
数に対するノイズレベルと共に示した線図
するノイズレベルを、従来例の電源装置の発生する周波
数に対するノイズレベルと共に示した線図
【図12】従来例の電源装置の周辺回路を含む回路図
【図13】異なる従来例の電源装置の周辺回路を含む回
路図
路図
【図14】(a)は図12、13に示した電源装置のM
OSFETに与える駆動信号の波形図、(b)は図12
に示した電源装置のMOSFETの電流,電圧の波形
図、(c)は図13に示した電源装置のMOSFETの
電流,電圧の波形図
OSFETに与える駆動信号の波形図、(b)は図12
に示した電源装置のMOSFETの電流,電圧の波形
図、(c)は図13に示した電源装置のMOSFETの
電流,電圧の波形図
【図15】さらに異なる従来例の電源装置の周辺回路を
含む回路図
含む回路図
【図16】(a)は図13、15に示した電源装置のM
OSFETに与える駆動信号の波形図、(b)は図13
に示した電源装置のMOSFETの電流,電圧の波形
図、(c)は図15に示した電源装置のMOSFETの
電流,電圧の波形図
OSFETに与える駆動信号の波形図、(b)は図13
に示した電源装置のMOSFETの電流,電圧の波形
図、(c)は図15に示した電源装置のMOSFETの
電流,電圧の波形図
【図17】(a)はスイッチング素子に与える駆動信号
の波形図、(b)はユニポーラトランジスタの電流,電
圧の波形図、(c)はバイポーラトランジスタの電流,
電圧の波形図
の波形図、(b)はユニポーラトランジスタの電流,電
圧の波形図、(c)はバイポーラトランジスタの電流,
電圧の波形図
1 電源装置 1A 電源装置 2 ユニポーラトランジスタ(MOSFET) 2a 信号 3 バイポーラトランジスタ(IGBT) 3a 信号 3A 電圧駆動型バイポーラトランジスタ(IGBT) 4 変圧器 41 一次巻線 42 二次巻線 I1 直流電流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/28 H01L 21/331 H01L 29/73 H03K 17/56
Claims (1)
- 【請求項1】一次巻線と二次巻線を有する変圧器と、直
流電源から供給されて一次巻線に通流する電流を断続す
るスイッチング素子を備え、二次巻線からスイッチング
素子による断続周期で断続される電流を得るようにした
電源装置において、 スイッチング素子は、多数の微細な単位セルからなる半
導体素体と、この半導体素体の有するチャネル領域の上
にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、半導
体素体の第四領域表面および第五領域表面に共通に接触
するエミッタ電極と、半導体素体の第一領域の表面側に
接触するコレクタ電極とを備えた電圧駆動型バイポーラ
トランジスタであり、前記の半導体素体を形成するそれ
ぞれの単位セルは、第一導電型を有する高不純物濃度の
第一領域と、この第一領域上の,第一導電型とは異なる
導電型である第二導電型を有する高不純物濃度の第二領
域と、この第二領域上の第二導電型を有する低不純物濃
度の第三領域と、この第三領域表面層に選択的に形成さ
れた第一導電型を有する第四領域と、この第四領域表面
層に選択的に形成された第二導電型を有する高不純物濃
度の第五領域とを有し、第四領域表面部の第三領域およ
び第五領域により挟まれた部分をチャネル領域として用
いるものであり、しかも前記の半導体素体は、第二領域
の抵抗率が0.1〔Ω・cm〕以下,その厚さが10
〔μm〕以下であり、第三領域の抵抗率が60〔Ω・c
m〕以上,その厚さが80〔μm〕以下であり、また単
位セルのゲート幅寸法とエミッタコンタクト幅寸法との
総和の寸法が100〔μm〕以下である、ことを特徴と
する電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16368793A JP3246093B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-07-02 | 電源装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5-37135 | 1993-02-26 | ||
JP3713593 | 1993-02-26 | ||
JP16368793A JP3246093B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-07-02 | 電源装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06311744A JPH06311744A (ja) | 1994-11-04 |
JP3246093B2 true JP3246093B2 (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=26376224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16368793A Expired - Fee Related JP3246093B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-07-02 | 電源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3246093B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1174542C (zh) * | 1999-09-16 | 2004-11-03 | Tdk股份有限公司 | 电力变换装置的开关电路 |
JP2004040854A (ja) * | 2002-06-28 | 2004-02-05 | Shindengen Electric Mfg Co Ltd | スイッチング電源 |
JP5776843B2 (ja) | 2012-04-06 | 2015-09-09 | 三菱電機株式会社 | 複合半導体スイッチ装置 |
-
1993
- 1993-07-02 JP JP16368793A patent/JP3246093B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH06311744A (ja) | 1994-11-04 |
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