JP3246046U - 空調マット - Google Patents
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Abstract
【課題】スペーサを取り外すことを可能とした空調マットを提供する。【解決手段】空調マット1は、空気流通路を確保するスペーサ2と、スペーサ2を覆うシート部3とを備え、シート部3は、ファンが着脱可能に取り付けられる取付部30cと、通気性を有した通気部30bと、スペーサ2の上側を覆う、空気が漏れ難く、透湿性を有する上シート30と、スペーサ2の着脱が可能な開口部32と、開口部32を開閉可能な線ファスナ33とを備える。【選択図】図3C
Description
本考案は、例えば就寝者の下に空気が流通する空気流通路を確保するための空調マットに関する。
従来から、夏の暑い時期に就寝者を冷したり、冬の寒い時期に就寝者を温めたりするための各種のマットが提案されている。本考案者も、周囲の空気を身体と平行に流通させることにより、身体を冷却するマットを案出している(例えば、特許文献1参照)。
空調マットは、空気流通路を確保するため、シート部の中にスペーサが入れられている。シート部は、上シートと下シートの4辺が、縫製などにより一体とされた袋状である。このため、スペーサをシート部から取り外すことが考慮されていない。
スペーサは、空調マットを丸められる程度の可撓性は有している。しかし、家庭用の洗濯機などに入れられる大きさにまで空調マットを畳むことはできなかった。
本考案は、このような課題を解決するためなされたもので、スペーサを取り外すことを可能とした空調マットを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、請求項1に記載の考案は、空気流通路を確保するスペーサと、スペーサを覆うシート部とを備え、シート部は、ファンが着脱可能に取り付けられる取付部と、通気性を有した通気部と、スペーサの上側を覆う、空気が漏れ難く、透湿性を有する上シートと、スペーサの下側を覆う、空気が漏れ難い下シートと、上シートと下シートの間からスペーサの着脱が可能な開口部と、開口部を開閉可能な開閉部とを備えた空調マットである。
請求項2に記載の考案は、上シートは、空気が漏れ難い難通気部と、通気部と、取付部とを備え、通気部は、上シートの一方の端部側に設けられ、取付部は、上シートの他方の端部側で難通気部に設けられる請求項1に記載の空調マットである。
請求項3に記載の考案は、上シートと下シートは四角形で、4辺のうちの少なくとも一部に開口部が設けられる請求項1に記載の空調マットである。
請求項4に記載の考案は、上シートと下シートは、少なくとも、取付部が設けられる側の辺に開口部が設けられる請求項2に記載の空調マットである。
請求項5に記載の考案は、下シートは、空気が漏れ難い難通気部と、通気部とを備え、通気部は、下シートの一方の端部側に設けられる請求項2に記載の空調マットである。
本考案によれば、開閉部を開けることで、開口部を通して上シートと下シートの間からスペーサを取り外すことができる。また、取付部からファンを取り外すことができる。これにより、シート部の洗濯などが可能である。
以下、図面を参照して、本考案の空調マットの実施の形態について説明する。
<本実施の形態の空調マットの構成例>
図1A、図1Bは、本実施の形態の空調マットの一例を示す平面図で、図1Aは、空調マット1を上側から見た平面図、図1Bは、空調マット1を下側から見た平面図である。また、図2は、本実施の形態の空調マットの一例を示す側断面図である。図2では、上下方向の寸法を誇張している。さらに、図3Aは、本実施の形態の空調マットの使用形態の一例を示す平面図、図3Bは、本実施の形態の空調マットの使用形態の一例を示す後面図、図3Cは、本実施の形態の空調マットの使用形態の一例を示す平面図である。
図1A、図1Bは、本実施の形態の空調マットの一例を示す平面図で、図1Aは、空調マット1を上側から見た平面図、図1Bは、空調マット1を下側から見た平面図である。また、図2は、本実施の形態の空調マットの一例を示す側断面図である。図2では、上下方向の寸法を誇張している。さらに、図3Aは、本実施の形態の空調マットの使用形態の一例を示す平面図、図3Bは、本実施の形態の空調マットの使用形態の一例を示す後面図、図3Cは、本実施の形態の空調マットの使用形態の一例を示す平面図である。
空調マット1は、空気流通路を確保するスペーサ2と、スペーサ2を覆うシート部3を備える。
シート部3は、スペーサ2の上側を覆う上シート30と、スペーサ2の下側を覆う下シート31と、上シート30と下シート31の間からスペーサ2の着脱が可能な開口部32と、開口部32を開閉可能な線ファスナ33を備える。
上シート30は、難通気部30aと、通気部30bと、ファン5が着脱可能に取り付けられる取付部30cを備える。
難通気部30aは、空気が漏れ難く、透湿性及び可撓性を有した生地で構成される。通気部30bは、通気性及び可撓性を有した生地で構成される。通気部30bは、メッシュ状の生地や多数の穴が開いた生地など、空気流通性の良い生地なので構成されることが好ましい。
取付部30cは、難通気部30aに、ファン5の外形状に合わせた例えば円形の開口を設けて構成される。取付部30cは、難通気部30aに別の生地を重ねて縫い合わせた二重構造として、開口を補強してもよい。ファン5は、羽根車の軸方向が、スペーサ2及びシート部3の面に対して交差する向きで、取付部30cに取り付けられる。なお、空調マット1は、ファン5を駆動するための図示しない制御部、電源部が取り付けられる収納部が、シート部3の内部または外部に設けられてもよい。また、図示しない制御部、電源部が空調マット1とは独立して設けられ、ケーブルで接続される構成でもよい。
上シート30は、長手方向の一方の端部が通気部30bで構成され、残部が難通気部30aで構成される。上シート30は、難通気部30aと通気部30bが縫製などにより一体とされ、長手方向の一方の端部において、短手方向の全体が通気部30bで構成される。また、上シート30は、長手方向の一方の端部において、短手方向の所定の範囲、位置が通気部30bで構成されてもよい。
上シート30は、長手方向の他方の端部側に取付部30cが設けられる。上シート30は、長手方向の一方の端部において、少なくとも1か所に取付部30cが設けられる。上シート30は、長手方向の一方の端部において、短手方向の両側に1か所ずつ、計2か所に取付部30cが設けられることが好ましい。
下シート31は、難通気部31aと、通気部31bを備える。難通気部31aは、空気が漏れ難い可撓性を有した繊維で構成される。下シート31は、透湿性を有しても有さなくてもよい。通気部31bは、通気性及び可撓性を有した生地で構成される。通気部30bは、メッシュ状の生地や多数の穴が開いた生地など、空気流通性の良い生地なので構成されることが好ましい。下シート31は、通気部31bを有しても有さなくてもよい。なお、通気部30bと通気部31bは、空気流通性の良い生地などで構成されるので、同じ生地で構成するようにしても良い。
上シート30と下シート31は四角形で、4辺のうちの少なくとも一部に開口部32が設けられ、残りの辺が、縫製などによりつながる。好ましくは、上シート30と下シート31は、少なくとも、取付部30cが設けられる側の短辺32aに開口部32が設けられる。より好ましくは、上シート30と下シート31は、短辺32aと、一方の長辺32bがつながる形態で開口部32が設けられ、通気部30bが設けられている側の短辺32dと、他方の長辺32cが、縫製などによりつながる。
線ファスナ33は開閉部の一例で、本例では、短辺32aと長辺32bに沿って設けられる。線ファスナ33は、開閉部材33aを移動させることで開閉する。
シート部3は、開閉部材33aを所定の方向に移動させて線ファスナ33を閉めることで、短辺32aと長辺32bがつながる開口部32が閉じられる。また、シート部3は、開閉部材33aを閉じる場合と逆の方向に移動させて線ファスナ33を開けることで、短辺32aと長辺32bがつながる形態で、上シート30と下シート31が開いて開口部32が形成される。上シート30と下シート31は、線ファスナ33を開けた状態で短辺32dと長辺32cがつながっており、線ファスナ33を開けても、一体物として扱うことができる。
シート部3は、スペーサ2の位置を固定する固定部材34を備える。固定部材34は、例えばスペーサ2に結ぶことが可能な紐などで構成される。固定部材34は、例えば下シート31の四隅に設けられる。また、固定部材34は、下シート31の四隅に加え、短辺32a、32d、長辺32b、32cの間の部位にも設けられてもよい。固定部材34をスペーサ2に結ぶことで、シート部3内でスペーサ2が不用意に動くことが抑制される。
図4Aは、スペーサの一例を示す平面図、図4Bは、スペーサの一例を示す要部斜視図である。図4Aは、スペーサ2を下側から見た平面図、図4Bは、スペーサ2の上下を反転させた斜視図である。
スペーサ2は、多数の凸部20と、隣り合う凸部20の枠状部21を連結する可撓連結部26とを備えている。凸部20は、空調マット1を使用する際に就寝者の身体に当接する側に形成された多数の枠状部21と、一端が枠状部21に連なり枠状部21から起立するように形成された2つの壁部からなる起立部22と、起立部22の他端を連結する起立連結部23とを有する。
スペーサ2は、枠状部21が形成されている側が身体に当接する側となり、起立連結部23が形成されている側がベッドに当接する側となる。
枠状部21は、正面形状が略正方形の枠状に形成されている。その枠状部21の対向する2辺の各辺から起立するようにして形成された壁部が起立部22である。この壁部は、枠状部21の内側に傾斜するように、かつ先端部近づくにつれて幅が狭くなるようにテーパ状に形成されている。また、枠状部21の各辺の中央には可撓連結部26が形成されている。多数の凸部20と可撓連結部26とは、樹脂、例えばプラスチックで一体的に形成される。
可撓連結部26は、隣り合う凸部20の枠状部21と枠状部21とを連結するためのものであり、帯状部材によって形成されている。このように、可撓連結部26を帯状に形成することにより、可撓連結部26に可撓性を持たせることができる。また、可撓連結部の可撓性は帯状に形成するときの帯の幅や厚みで調整することができる。さらに、可撓連結部26は、起立連結部23の側に突き出るように撓んで形成されている。これは、可撓連結部26の可撓性を高め、スペーサ2全体の柔軟性を更に向上させるためである。
スペーサ2は、空気流通路を確保するために、人体の重みが加わっても凸部20が潰れることがでないように形成する必要がある。スペーサ2では、凸部20には人体の重みが加わっても潰れないような強度を持たせ、他方、可撓連結部26は容易に変形するように、帯状部材を用いて予め撓ませてある。可撓連結部26で連結された凸部20は、1つ1つがほぼ独立して動くことができ、したがってスペーサ2全体として、柔軟性に富むものとなる。
可撓連結部26は、凸部20の変形をともなうことなく、枠状部21の側に約180度位、曲がるように形成することが望ましい。これにより、身体の形状に沿ってスペーサが自在に変形し、必要な空間を容易に確保することができる。
また、スペーサ2の凸部20の枠状部21は、約縦10mm×横10mm×厚さ0.6mm、凸部20の高さは約10mmで、隣り合う凸部20の間隔は約16.5mmである。また、可撓連結部26は約長さ5mm×幅3mm×厚さ0.6mmであり、起立連結部23は約縦8mm×横8mm×厚さ0.6mmである。スペーサ2は、これに限定されるものではなく、例えばスペーサ2の凸部20は、1m2当たり少なくとも100個位を形成できれば、どのような大きさのものであってもよい。凸部20の数がこれより少ないと、凸部20の大きさが大きくなって、柔軟性がなくなるか、或いは凸部20の大きさを上記大きさと同じ位にすると、凸部20の間隔が大きくなり空気が流通する空間を確保することが難しくなるという問題が生じるからである。
また、枠状部21は4角形に限らず円形でも多角形でも良く、また起立部22は壁部に限られるものではなく、枠状部21と起立連結部23との間に3mm~50mmの間隔を保つことができれば、柱状の柱部であってもよいし、あるいは柱部と壁部とを組み合わせたものであってもよい。凸部20の高さが3mmより低いと、空気流通路が小さくなってファンの負荷が大きくなり、一方、50mmより高くしても、スペーサ2が大きくなるだけで、スペーサ2による効果は変わらないからである。さらに起立連結部23は、平面に限らず半円球状にもり上がっていても良いし、起立部22が4本の柱の場合は、柱と柱をクロスして連結するX字状に形成しても良い。
スペーサ2は、長手方向の長さが、上シート30及び下シート31の長手方向の長さと同等以下、短手方向の長さが、上シート30及び下シート31の短手方向の長さと同等以下で、上シート30と下シート31との間に入れることが可能な大きさである。
これにより、通気部30bの下側にスペーサ2が設けられると共に、取付部30cに取り付けられたファン5の下側に、スペーサ2が設けられることで、図2に示すように、通気部30bとファン5が、スペーサ2により構成される空気流通路27を介してつながる。
<本実施の形態の空調マットの作用効果例>
次に、空調マット1の作用・効果について説明する。空調マット1は、上シート30と下シート31の間にスペーサ2が入れられ、取付部30cにファン5が取り付けられ、線ファスナ33が閉められた形態で使用される。空調マット1は、図示しないベッドに対して、ファン5が取り付けられた部位が、ベッドから外に突出する方向に突出する大きさである。このため、空調マット1が図示しないベッドに乗せられると、図3A、図3Bに示すように、ファン5が設けられた部位が、ベッドから垂れ下がる形態となる。
次に、空調マット1の作用・効果について説明する。空調マット1は、上シート30と下シート31の間にスペーサ2が入れられ、取付部30cにファン5が取り付けられ、線ファスナ33が閉められた形態で使用される。空調マット1は、図示しないベッドに対して、ファン5が取り付けられた部位が、ベッドから外に突出する方向に突出する大きさである。このため、空調マット1が図示しないベッドに乗せられると、図3A、図3Bに示すように、ファン5が設けられた部位が、ベッドから垂れ下がる形態となる。
空調マット1は、図示しない操作部が操作されてファン5が駆動されると、ファン5によって、通気部30b、31bからシート部3内に外気が吸引される。吸引された外気は、シート部3とスペーサ2とにより形成された空気流通路27を就寝者Hの頭部から足部方向に流れて、ファン5から外部に排出される。空調マット1を使用している就寝者Hは、空気流通路27に流れる空気により、冷却され、また就寝者Hの汗腺から出た汗は透湿性を有する上シート30を透過し、空気流通路27を流れる空気により外部に放出される。すなわち汗腺から出た汗はすぐに気化し外部に放出され、就寝者Hはその際の気化熱で冷却されるので、快適な睡眠をとることができる。
また、空調マット1は、スペーサ2の凸部20を内側にして、空調マット1を容易に巻いて収納したり、運搬したりすることができる。また、空調マット1は、スペーサ2の重量が軽いので、空調マット1も軽量であり、取り扱いが容易となる。さらに、スペーサ2は、一つ一つの凸部20が独立して動き、空調マット1をベッドの上に敷いても、ベッドの柔らかさは殆ど変わらず、ベッドの機能を損なうことはない。
なお、ファン5は、外気をシート部3内の空気流通路27に流通させるものであり、以上の例では、通気部30b、31bからシート部3内に外気を取り入れて、ファン5から外部に空気を排出する。この場合、シート部3内は陰圧となる。これに対し、吸引した外気をシート部3内の空気流通路27に流し、上シート30の通気部30bから外部に排出するようにしてもよい。この場合、シート部3内は陽圧となる。
空調マット1は、開閉部材33aを移動させて線ファスナ33を開けることで、開口部32から上シート30と下シート31との間に手を入れることができる。開口部32は、ファン5の取付部30cが設けられる側の短辺32aを含む範囲に形成されている。これにより、取付部30cの側の開口部32から、上シート30と下シート31との間に手を入れることができ、ファン5を操作して、ファン5を取付部30cから取り外すことができる。
また、開口部32全体を開くように線ファスナ33を開けることで、短辺32aと長辺32bがつながる形態で上シート30と下シート31との間が開き、上シート30と下シート31との間からスペーサ2を容易に取り外すことができる。このように、ファン5及びスペーサ2が取り外されたシート部3は、家庭用の洗濯機などで洗濯することが可能である。
そして、洗濯が終了し、乾燥させたシート部3に対して、スペーサ2を入れること、ファン5を取り付けることも容易に可能である。
1・・・空調マット、2・・・スペーサ、20・・・凸部、21・・・枠状部、22・・・起立部、23・・・起立連結部、26・・・可撓連結部、27・・・空気流通路、3・・・シート部、30・・・上シート、30a・・・難通気部、30b・・・通気部、30c・・・取付部、31・・・下シート、31a・・・難通気部、31b・・・通気部、32・・・開口部、32a・・・短辺、32b、32c・・・長辺、32d・・・短辺、33・・・線ファスナ(開閉部)、33a・・・開閉部材、5・・・ファン
Claims (5)
- 空気流通路を確保するスペーサと、前記スペーサを覆うシート部とを備え、
前記シート部は、
ファンが着脱可能に取り付けられる取付部と、
通気性を有した通気部と、
前記スペーサの上側を覆う、空気が漏れ難く、透湿性を有する上シートと、
前記スペーサの下側を覆う、空気が漏れ難い下シートと、
前記上シートと前記下シートの間から前記スペーサの着脱が可能な開口部と、
前記開口部を開閉可能な開閉部とを備えた
空調マット。 - 前記上シートは、
空気が漏れ難い難通気部と、
前記通気部と、
前記取付部とを備え、
前記通気部は、前記上シートの一方の端部側に設けられ、前記取付部は、前記上シートの他方の端部側で前記難通気部に設けられる
請求項1に記載の空調マット。 - 前記上シートと前記下シートは四角形で、4辺のうちの少なくとも一部に前記開口部が設けられる
請求項1に記載の空調マット。 - 前記上シートと前記下シートは、少なくとも、前記取付部が設けられる側の辺に前記開口部が設けられる
請求項2に記載の空調マット。 - 前記下シートは、
空気が漏れ難い難通気部と、
通気部とを備え、
前記通気部は、前記下シートの一方の端部側に設けられる
請求項2に記載の空調マット。
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