JP3245607B2 - 積層セラミックグリーンシートの製造方法及び装置 - Google Patents
積層セラミックグリーンシートの製造方法及び装置Info
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Description
ンデンサ,積層セラミックバリスタ等の積層電子部品や
電子部品用の多層セラミック基板(以下、「積層部品」
という。)を構成するのに用いられる積層セラミックグ
リーンシートの製造方法及び装置に関するものである。
ンシートを製造するには、図4で示す如くポリエチレン
テレフタレート等の樹脂フィルムをベースフィルムFと
し、セラミックグリーンペーストをベースフィルムFの
フィルム面に印刷し、所定厚みのセラミックグリーンシ
ートSを形成する。その後に、スルーホールHをセラミ
ックグリーンシートSのシート面よりベースフィルムF
に連続するよう設ける。また、このスルーホールHが設
けられたセラミックグリーンシートSのシート面にはA
g,Pd,Ni等の導電材ペーストPを印刷することが
行なわれている。
部電極を形成するものであり、この印刷を兼ねて電極相
互の接続導体を形成する導電材ペーストPをスルーホー
ルHの穴内に充填するようにされている。
ペーストの印刷後乾燥処理を施し、ベースフィルムを剥
ぎ取った後に複数枚積層させてプレス処理し、積層部品
単位に切断してから焼成処理することにより積層セラミ
ック素体として形成されている。また、この積層セラミ
ック素体はスルーホールの穴内に充填した導電材ペース
トを接続導体とし、内部電極相互また内部電極と外部電
極とを接続導体で電気的に導通させて形成することによ
り積層部品として製造されている。
は、図4で示すように凹凸が表面に存在し、この凹凸に
よる内部歪みがセラミックグリーンシートSの積層時に
生ずることにより特性のバラ付きを来し易い。また、そ
の導電材ペーストPを唯単に印刷しただけではスルーホ
ールHの穴内を完全に埋める程確実に充填するのが難し
い。このため、導電材ペーストPで形成される接続導体
が他の接続導体乃至は電極面と接触しないことによる導
通不良等も生じ易い。
るべく、導電材ペーストを厚く印刷するとデラミネーシ
ョンやクラックが発生し、また、貴金属の導電材ペース
トを多量に用いることによるコスト高を招く。これとは
逆に、導電材ペーストを薄く印刷するときには導電材ペ
ーストをスルーホールの穴内に更に充填し難くなるか
ら、導電材ペーストの印刷厚みをいずれに調整しても不
具合が生ずる。
ストから均一な膜厚の内部電極を形成すると共に、スル
ーホールの穴内を導電性ペーストで完全に埋めて電極相
互の接続導体を形成可能な積層セラミックグリーンシー
トの製造方法及び装置を提供することを目的とする。
積層セラミックグリーンシートの製造方法においては、
セラミックグリーンシートのスルーホールが設けられた
シート面に、所定パターンの内部電極を形成する導電材
ペーストを印刷した後、この導電材ペーストを表面側よ
り加圧処理して表面をならすと共に、その導電材ペース
トが印刷されたセラミックグリーンシートの反対面側よ
り減圧作用をスルーホールの穴内に加え、該導電材ペー
ストを電極相互の接続導体としてスールホールの穴内に
圧入充填するようにされている。
リーンシートの製造方法においては、導電材ペーストの
加圧処理時に加温処理を施するようにされている。
リーンシートの製造装置においては、セラミックグリー
ンシートのスルーホールが設けられたシート面に、所定
パターンの内部電極を形成する導電材ペーストを印刷
し、且つ、その導電材ペーストをスルーホールの穴内に
充填することにより電極相互の接続導体を形成するべ
く、上記導電材ペーストを表面側より加圧処理する加圧
装置と、その導電材ペーストの加圧処理と同調し、該導
電材ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートの
反対面側より減圧作用をスルーホールの穴内に加える減
圧装置とをセラミックグリーンシートの搬送路中に装備
することにより構成されている。
ンシートの製造方法では、所定のパターンに印刷した導
電材ペーストを表面側より加圧処理することから、その
導電材ペーストの表面をならすと共に、減圧作用をスル
ーホールの穴内に加えて導電材ペーストをスルーホール
の穴内に圧入充填することにより、全厚み均一な膜厚の
内部電極を形成できることは勿論、導電材ペーストをス
ルーホールの穴内に確実に引き込めてスルーホールの穴
内を導電材ペーストで完全に埋め込めるため、充填密度
の高い接続導体を形成することができる。
リーンシートの製造方法では、導電材ペーストを加温処
理で軟化し、これと共に加圧処理を施し、また、その加
圧処理と共に減圧作用をスルーホールの穴内に加えるこ
とから、導電材ペーストを表面ならしし、且つ、この導
電材ペーストのスルーホールに対する圧入充填をより確
実に行うことができる。
リーンシートの製造装置では、導電材ペーストを表面側
より加圧処理する加圧装置と、その導電材ペーストの加
圧処理と同調し、該導電材ペーストが印刷されたセラミ
ックグリーンシートの反対面側より減圧作用をスルーホ
ールの穴内に加える減圧装置とをセラミックグリーンシ
ートの搬送路中に装備することから、セラミックグリー
ンシートの成形工程を大幅に変えないで均一厚みの内部
電極は勿論、導電材ペーストをスルーホールの穴内に確
実に引き込めて充填密度のより高い接続導体を一連のセ
ラミックグリーンシートの成形工程中で形成することが
できる。
ると、図1,図2は別の実施の形態に係るセラミックグ
リーンシートの製造方法を示す。但し、いずれも内部電
極を形成する導電材ペーストを所定のパターンに印刷し
た後の導電材ペーストの表面ならし並びにスルーホール
に対する充填処理工程を示す。各図中、符号1はポリエ
チレンテレフタレート等のベースフィルム、2はセラミ
ックグリーンシート、3はスルーホール、4は導電材ペ
ーストを示す。
ルーホールの充填処理工程に先立って、セラミックグリ
ーンシートの成形工程,スルーホールの加工工程を経
る。この各工程はベースフィルム1をキャリアテープと
し、そのフィルム面に形成されたセラミックグリーンシ
ート2をベースフィイルム1で支持搬送することにより
連続的に処理できる。これに代えて、ベースフィルム1
を各工程毎に巻き取って次工程に搬送し、次工程ではベ
ースフィルム1を繰り出し搬送することにより所定の加
工処理を行なうようにもできる。
れる積層部品の機能に応じて磁性材または誘電材のセラ
ミックグリーンペーストを選択し、それをベースフィル
ム1のフィルム面にスクリーン印刷機で印刷することに
より形成できる。また、セラミックグリーンペーストを
吐出ノズルでベースフィルム1のフィルム面に塗布する
ことによっても形成できる。
G等のレーザ照射で穿孔処理することから形成できる。
そのスルーホール3は、通常例と同様にセラミックグリ
ーンシート2のシート面からベースフィルム1のフィル
ム面に連続させて設ける。
ル3を含むセラミックグリーンシート2のシート面には
導電材ペースト4を印刷する。この導電材ペースト4は
Ag,Pd,Ni等の金属材料から積層部品の内部電極
を形成するものとし、セラミックグリーンシート2のシ
ート面にスクリーン印刷等で所定のパターンに印刷形成
する。その導電材ペースト4の印刷状態では凹凸が表面
に存在し、また、スルーホール3の穴内に完全に充填さ
れていない。
材ペースト4には加圧処理を表面側より加える。この加
圧処理はカレンダーロール5aまたは金型プレスを用い
て行え、加圧力は導電材ペーストの種類に応じて数10
0Kg〜1000Kg程度に設定すればよい。その導電
材ペースト4の加圧処理と共に、導電材ペースト4が印
刷されたセラミックグリーンシート2の反対面側より減
圧作用をスルーホール3の穴内に加える。
刷時に生じた表面の凹凸を平坦にならすと共に、導電材
ペースト4を減圧作用によりスルーホール3の穴内まで
圧入充填できる。従って、この導電材ペースト4からは
均一な厚みの内部電極を形成できるばかりでなく、スル
ーホール3の穴内を導電材ペースト4で完全に埋めて高
密度な接続導体を形成できる。
に応じて加温処理を施しながら行うとよい。この加温処
理によって導電材ペースト4が軟化することから、導電
材ペースト4の表面ならしと共にスルーホール3に対す
る圧入充填をより確実に行うことができる。
ロール5aが導電材ペーストの加圧装置として備えられ
ている。図2の実施の形態においては、金型プレス5b
が導電材ペーストの加圧装置として備えられている。こ
のいずれの加圧装置5a,5bにおいても、上述した如
く導電材ペースト4の種類に応じて加圧力を数100K
g〜最大1000Kg程度に設定すればよい。
相対する減圧作用面60を開放した減圧ボックス61を
備え、減圧ボックス61の吸引口62にはバキューム等
が連結装備されている。その減圧装置6は減圧作用面6
0をベースフィルム1のフィルム面に摺接位置し、セラ
ミックグリーンシート2のシート面に穿孔されたスルー
ホール3のホール部分3aに対して減圧作用をベースフ
ィルム1のフィルム面に穿孔されたスルーホール3のホ
ール部分3bより加えるよう配置されている。この減圧
力は、導電材ペースト4の種類に応じて数100Tor
r〜数10Torr程度に設定すればよい。
スト4に対してカレンダーロール5aまたは金型プレス
5bで加圧処理すると共に施す。この減圧処理に伴っ
て、スルーホール3の開孔個所ではカレンダーロール5
a乃至は金型プレス5bによる加圧処理と共に、導電材
ペースト4をベースフィルム1の開孔側よりスルーホー
ル3の穴内に引き込む減圧力が作用する。
ラミックグリーンシート2のホール部分3aよりベース
フィルム1のホール部分3bまで引き込めるため、スル
ーホール3の穴内は導電材ペースト4で確実に埋めるこ
とができる。従って、この導電材ペースト4による接続
導体4bは充填密度の高いものに形成できる。
て、導電材ペースト4をセラミックグリーンシート2の
ホール部分3aからスルーホール3の穴内に移行させて
も、スルーホール3が位置する内部電極4aの膜厚部分
も表面側より加圧処理でならすから、一般面個所と同様
に高密度で均一な膜厚を呈する内部電極4aとして形成
できる。なお、ベースフィルム1のホール部分3bに移
行した導電材ペースト4はベースフィルム1をセラミッ
クグリーンシート2から剥ぎ取ることにより除去するよ
うにできる。
成した後、通常の工程通り複数枚のセラミックグリーン
シートを積層し、プレス処理後部品単位に切断し、焼成
処理することにより製品化される。この製品において
は、上述した如く導電材ペーストをスルーホール3の穴
内に完全に充填できるから、導電材ペーストとしては通
常厚みに印刷すればよく、印刷厚の厚いことによるデラ
ミネーションや外観上のクラック等が生ずるのを抑えら
れる。
処理で平坦に形成できるから、セラミックグリーンシー
トを積層することによる内部歪みの発生を減少でき、製
品としては破壊強度,Q値、その他の特性を向上でき
る。これと共に、接続導体4bを充填密度の高いものに
形成できて電極相互の接続不良等を防げるから、内部抵
抗値に関する諸特性も向上できる。
クグリーンシートの製造方法及び装置に依れば、内部電
極を高密度な均一の膜厚のものに形成できるばかりでな
く、導電材ペーストをスルーホールの穴内に完全に充填
できることにより電極相互を電気的に確実に導通する接
続導体として形成できるから、信頼性が高く特性の良好
な積層電子部品や多層基板の如き各種の積層部品を構成
可能なセラミックグリーンシートを得ることができる。
リーンシートの製造装置を示す説明図である。
グリーンシートの製造装置を示す説明図である。
リーンシートによる積層電子部品の内部構造を示す説明
図である。
の問題点を示す説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 セラミックグリーンシートのスルーホー
ルが設けられたシート面に、所定パターンの内部電極を
形成する導電材ペーストを印刷した後、この導電材ペー
ストを表面側より加圧処理して表面をならすと共に、そ
の導電材ペーストが印刷されたセラミックグリーンシー
トの反対面側より減圧作用をスルーホールの穴内に加
え、該導電材ペーストを電極相互の接続導体としてスー
ルホールの穴内に圧入充填するようにしたことを特徴と
する積層セラミックグリーンシートの製造方法。 - 【請求項2】 上記導電材ペーストの加圧処理時に加温
処理を施するようにしたことを特徴とする請求項1また
は2記載の積層セラミックグリーンシートの製造方法。 - 【請求項3】 セラミックグリーンシートのスルーホー
ルが設けられたシート面に、所定パターンの内部電極を
形成する導電材ペーストを印刷し、且つ、その導電材ペ
ーストをスルーホールの穴内に充填することにより電極
相互の接続導体を形成する積層セラミックグリーンシー
トの製造装置において、 上記導電材ペーストを表面側より加圧処理する加圧装置
と、その導電材ペーストの加圧処理と同調し、該導電材
ペーストが印刷されたセラミックグリーンシートの反対
面側より減圧作用をスルーホールの穴内に加える減圧装
置とをセラミックグリーンシートの搬送路中に装備した
ことを特徴とする積層セラミックグリーンシートの製造
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8880695A JP3245607B2 (ja) | 1995-03-22 | 1995-03-22 | 積層セラミックグリーンシートの製造方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8880695A JP3245607B2 (ja) | 1995-03-22 | 1995-03-22 | 積層セラミックグリーンシートの製造方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08264373A JPH08264373A (ja) | 1996-10-11 |
JP3245607B2 true JP3245607B2 (ja) | 2002-01-15 |
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ID=13953135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP8880695A Expired - Fee Related JP3245607B2 (ja) | 1995-03-22 | 1995-03-22 | 積層セラミックグリーンシートの製造方法及び装置 |
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KR101532119B1 (ko) * | 2012-02-16 | 2015-06-26 | 삼성전기주식회사 | 적층 세라믹 전자 부품의 제조 방법 및 이에 의하여 제조된 적층 세라믹 전자 부품 |
-
1995
- 1995-03-22 JP JP8880695A patent/JP3245607B2/ja not_active Expired - Fee Related
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