JP3243411B2 - 走行用油圧モータの制御回路 - Google Patents

走行用油圧モータの制御回路

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JP3243411B2 JP03807596A JP3807596A JP3243411B2 JP 3243411 B2 JP3243411 B2 JP 3243411B2 JP 03807596 A JP03807596 A JP 03807596A JP 3807596 A JP3807596 A JP 3807596A JP 3243411 B2 JP3243411 B2 JP 3243411B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、ブルドーザなどのクローラ式車両、アスファルトフ
ィニッシャなどのホイール式車両の走行系に使用される
走行用油圧モータの制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図2に、従来の油圧ショベルに用いられ
ている走行用油圧モータ(以下、単に走行モータとい
う)のブレーキ制御回路を示す。
【0003】この図2において、11は油圧ショベルの下
部走行体と上部旋回体との間に設けられたロータリジョ
イント(またはスイベルジョイント)である。このロー
タリジョイント11より下側の油圧回路は上部旋回体に搭
載されており、また、上側の走行モータ駆動回路は下部
走行体に装着されている。
【0004】下側の油圧回路は、車載エンジン12により
メインポンプ13,14およびパイロットポンプ15を駆動
し、オペレータが操作ペダルまたはレバーによりパイロ
ット圧リモートコントロールバルブ(以下、リモコン弁
16,17と略称する)を操作すると、このリモコン弁16,
17から吐出されたパイロット圧油により左右の走行用コ
ントロールバルブ18,19を制御し、このコントロールバ
ルブ18,19によりメインポンプ13,14から吐出されたモ
ータ作動油を方向および流量制御する。
【0005】パイロットポンプ15から吐出されたパイロ
ット圧油は、自動二速切換弁21にも供給される。この自
動二速切換弁21は、パイロットライン22により後述する
走行モータの速度切換手段に速度切換用パイロット圧を
供給するものであり、メインポンプ13,14の吐出ライン
からシャトル弁23および検出ライン24により取出された
高圧側の負荷検出圧により切換作動される。
【0006】上側の走行モータ駆動回路は、左右の走行
モータ31,32に至るそれぞれのモータ作動油ライン33
に、負荷の慣性運動を中立位置で防止するためのカウン
タバランスバルブ34、モータ作動油回路の圧力を設定す
るためのリリーフ弁35などがそれぞれ設けられている。
【0007】各カウンタバランスバルブ34の中央ポート
からブレーキ解除圧供給ライン41が引出され、このブレ
ーキ解除圧供給ライン41は、絞りを内蔵したブレーキ作
動遅延弁42およびブレーキ解除圧給排ライン43を経て、
左右の走行モータ31,32のハウジング内にそれぞれ内蔵
された走行モータ制動用のブレーキ機構40のシリンダ44
に連通されている。
【0008】この左右の走行モータ制動用のブレーキ機
構40は、ブレーキ作動スプリング45により付勢されたブ
レーキピストン46が、ハウジング側の摩擦板とモータ軸
側の摩擦板とを挟圧することにより、走行モータ31,32
をそれぞれ制動する。ブレーキ作動遅延弁42のブレーキ
解除圧排出ライン47はドレンライン48に接続されてい
る。
【0009】各走行モータ31,32は、ピストン51により
カムプレート52の傾転角を変えることにより容量を変更
することができ、ピストン51は、モータ作動油ライン33
間の一対のチェックバルブ53間から引出したモータ作動
油の一部をモータ二速切換弁(容量変更弁)54により方
向制御することにより、進退作動する。
【0010】このモータ二速切換弁54は、前記自動二速
切換弁21から前記パイロットライン22を経た速度切換用
パイロット圧により切換作動される。
【0011】次に、このブレーキ用回路の機能を説明す
ると、走行モータ31,32を始動するリモコン弁16,17の
操作により、走行用コントロールバルブ18,19からカウ
ンタバランスバルブ34に作動油を供給すると、このカウ
ンタバランスバルブ34の中央ポートからブレーキ解除圧
供給ライン41を経てブレーキ作動遅延弁42に供給された
圧油が、この遅延弁42を切換えた後、さらにブレーキ解
除圧給排ライン43よりシリンダ44のブレーキ解除側に入
り、ブレーキ作動スプリング45に抗してブレーキピスト
ン46を制動解除する。
【0012】一方、走行モータ31,32を停止する操作に
より、走行用コントロールバルブ18,19とともにカウン
タバランスバルブ34を中立状態に戻すと、走行モータ3
1,32が停止すると同時に、圧油供給を断たれたブレー
キ作動遅延弁42が、リターンスプリングにより図示され
た状態に切換わり、シリンダ44内の作動油がブレーキ作
動スプリング45の復元力を受けるブレーキピストン46に
より押出され、ブレーキ作動遅延弁42内の絞りを経てタ
ンクにドレンされ、ブレーキピストン46はブレーキ作動
側にゆっくり動作して、走行モータ31,32を制動する。
【0013】また、モータ容量変更回路の機能を説明す
ると、路面抵抗の増加などにより走行負荷が高いとき
は、メインポンプ13,14の吐出圧も高く、シャトル弁23
から検出ライン24を経て取出された高負荷圧により自動
二速切換弁21が図示する位置に切換わり、パイロットラ
イン22の圧油はドレンされて、モータ二速切換弁54はリ
ターンスプリングにより図示された低速側に切換わるた
め、一対のチェックバルブ53間からモータ二速切換弁54
に供給された圧油によりピストン51はカムプレート52を
大容量(大傾転角)側に固定し、走行モータ31,32の1
回転当りの油量を増加させることにより、走行モータ3
1,32の回転数は減少し、走行モータ31,32は低速で回
転する。
【0014】一方、走行負荷が低いときは、メインポン
プ13,14の吐出圧も低く、シャトル弁23から検出ライン
24を経て取出された低負荷圧に打ち勝ったリターンスプ
リングにより自動二速切換弁21が反対側に切換わり、パ
イロットポンプ15から吐出されたパイロット圧がパイロ
ットライン22を経てモータ二速切換弁54に供給され、こ
のモータ二速切換弁54を高速側に切換えるため、一対の
チェックバルブ53間からモータ二速切換弁54に供給され
た圧油によりピストン51はカムプレート52を小容量(小
傾転角)側に固定し、走行モータ31,32の1回転当りの
油量を減少させることにより、走行モータ31,32の回転
数は増加し、走行モータ31,32は高速で回転する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のモ
ータ制御回路では、走行モータ31,32のブレーキ解除用
油圧としてカウンタバランスバルブ34の中央ポートから
供給される高圧の走行用自己圧(モータ駆動圧)を使用
するため、走行モータ制動用のブレーキ機構40を高圧に
耐え得る構造としなければならず、このブレーキ機構40
を内蔵した走行モータ31,32の大形化、あるいは高強度
部材の使用などによるコストアップを、不必要であるに
もかかわらず強いられている問題がある。
【0016】また、このような問題点を回避するため
に、自己圧(モータ駆動圧)をモータケース内にブリー
ドオフしながら減圧し、それをブレーキ解除圧とする方
式もあるが、高圧時のモータケース内圧の上昇により、
走行モータ31,32に悪影響を及ぼす問題がある。
【0017】さらに、走行モータ31,32のブレーキ解除
を低圧にて制御するために従来の油圧回路に新しいパイ
ロット圧供給系を追加することも可能であるが、そのよ
うなパイロット系を追加する場合は、ロータリジョイン
ト11の変更や配管の追加などが必要となり、これらがコ
ストアップの要因となる問題がある。
【0018】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、ブレーキ機構の構成部品の小形化および軽量化に
より、走行モータ自体のコンパクト化を可能とするとと
もに、コストダウンを図ることを目的とするものであ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】求項に記載された発
明は、ロータリジョイントを中間部に有するパイロット
ラインにより走行用油圧モータの速度切換手段に速度切
換用パイロット圧を供給する走行用油圧モータの制御回
路において、ロータリジョイントよりも下流側のパイロ
ットラインから、油圧モータ制動用のブレーキ機構に対
し操作油圧を供給するブレーキ用油圧ラインを分岐し
ブレーキ用油圧ラインを分岐した部分よりも上流側のパ
イロットラインに減圧弁を設け、この減圧弁の上流側
に、走行用油圧モータの負荷状態により減圧弁の一次側
を二次側に直通させる切換弁を設けたものである。
【0020】請求項2に記載された発明は、請求項1記
載の走行用油圧モータの制御回路において、速度切換用
パイロット圧のパイロットラインから、一対の走行用油
圧モータの各ブレーキ機構に対しブレーキ解除圧をそれ
ぞれ供給する一対のブレーキ用油圧ラインを分岐し、こ
のブレーキ用油圧ラインを分岐した部分よりも上流側の
パイロットラインに、ブレーキ作動を遅らせる遅延弁を
設けたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図
1を参照しながら説明する。なお、図1において図2と
同様の部分には同一符号を付して、その説明を省略す
る。
【0022】図2に示された従来のカウンタバランスバ
ルブ34の中央ポートから引出されたブレーキ解除圧供給
ライン41を廃止する。
【0023】次に、図1に示されるように、オペレータ
が操作ペダルまたはレバーなどの操作器16a ,17a によ
って操作するパイロット圧リモートコントロールバルブ
(以下、リモコン弁16,17と略称する)の一次側に、パ
イロットポンプ15の吐出側を接続する。
【0024】さらに、リモコン弁16,17のいずれか一つ
より走行用コントロールバルブ18,19に二次圧(パイロ
ット圧)が出力された場合に、どのリモコン弁16,17か
ら二次圧が出力されてもそれを取出すことができるよう
に、三つのシャトル弁61を組合せて接続することによ
り、4本のリモコン弁二次圧ラインを1本のリモコン弁
二次圧ライン62に集約する。
【0025】このリモコン弁二次圧ライン62には、リモ
コン弁16,17の操作状態に応じて発生した、例えば0〜
40kg/cm2 のリモコン弁二次圧が取出される。
【0026】また、図1の上半部に示された下部走行体
の油圧回路には、左右の履帯またはホイールをそれぞれ
駆動するための一対の走行用油圧モータ(以下、単に走
行モータという)31,32と、これらの走行モータ31,32
の容量を切換えることによりモータ速度を切換える速度
切換手段としてのモータ二速切換弁54とが設けられてい
るが、前記リモコン弁二次圧ライン62からこのモータ二
速切換弁54に対し、速度切換用パイロット圧を供給する
ためのパイロットライン22を設ける。
【0027】このパイロットライン22中には、下部走行
体に対し上部旋回体を旋回させるためのロータリジョイ
ント(スイベルジョイントともいう)11が設けられてい
るが、このロータリジョイント11よりも下流側(すなわ
ち下部走行体側)のパイロットライン22に管路分岐部63
を設け、この管路分岐部63から、一対の走行モータ31,
32の各制動用ブレーキ機構40に対し操作油圧(ブレーキ
解除圧)をそれぞれ供給するブレーキ用油圧ラインとし
てのブレーキ解除圧供給ライン64を分岐し、これらの各
ブレーキ解除圧供給ライン64を走行モータ制動用ブレー
キ機構40のシリンダ44に接続する。
【0028】一方、ロータリジョイント11よりも上流側
(すなわち上部旋回体側)のパイロットライン22に、左
右走行系の各ブレーキ機構40におけるブレーキ作動を遅
らせる遅延弁としての一つのブレーキ作動遅延弁65を設
ける。すなわち、この遅延弁65は、ブレーキ作動を遅ら
せるための絞りをスプリングリターン位置に有する。
【0029】このブレーキ作動遅延弁65により、従来の
左右各モータ内に設けられていたブレーキ作動遅延弁42
(図2)を廃止して、一つに集約することが可能とな
る。
【0030】このブレーキ作動遅延弁65よりもさらに上
流側に減圧弁66を設ける。この減圧弁66は、その一次圧
を減圧して、ブレーキ作動遅延弁側の二次圧を設定され
た一定の低圧に保つように機能する。
【0031】さらに、この減圧弁66の上流側に、走行モ
ータ31,32の負荷状態により減圧弁66の一次側を二次側
に直通させる切換弁としての自動二速切換弁67を設け
る。すなわち、この自動二速切換弁67は、減圧弁66の一
次側を減圧弁66を通さずに二次側に直通させるバイパス
ライン68を有する。
【0032】この自動二速切換弁67が第1速位置(低速
位置)aにあるときは減圧弁66の機能が働いて、パイロ
ットライン22のパイロット圧を減圧弁66により制限され
た低圧に設定し、また自動二速切換弁67が第2速位置
(高速位置)bにあるときは、バイパスライン68により
減圧弁66の一次側と二次側とを直通するから、リモコン
弁二次圧ライン62のパイロット圧が減圧されることなく
そのまま減圧弁66の二次側に供給される。
【0033】そして、このようなパイロット圧の低圧か
ら高圧への変化により走行モータ31,32のモータ二速切
換弁54が切換作動される。
【0034】以上のように、走行モータ31,32のブレー
キ解除用油圧源として、左右の走行リモコン弁16,17の
二次圧のうち最も高いパイロット圧を取出して使用する
ように、複数のシャトル弁61を設けた。
【0035】さらに、ブレーキ機構40のブレーキ解除用
油圧源とモータ二速切換弁54の切換用油圧源とを共用す
るために減圧弁66を追加し、低速走行を選択したとき
は、規定圧(例えば8kg/cm2 )にセットされた減圧弁
66を通過する回路とした。
【0036】ただし、モータ二速切換弁54は前記規定圧
(8kg/cm2 )では切換作動せず、この規定圧を超える
所定圧で高速側へ切換作動するようにセットしておく。
また、ブレーキ機構40は少なくとも前記規定圧(8kg/
cm2 )で解除されるため、自動二速切換弁67の操作に影
響されない。
【0037】次に、図1に示された実施形態の作用を説
明する。
【0038】路面抵抗が高いときのように高負荷状態で
は、自動二速切換弁67は、リターンスプリングによる第
1速位置(低速位置)aにてリモコン弁二次圧ライン62
を減圧弁66の一次側に連通して、減圧弁66により低圧
(8kg/cm2 )に制御された二次側パイロット圧により
走行モータ31,32を低速(大容量)に制御する。
【0039】一方、路面抵抗が低いときのように低負荷
状態では、自動二速切換弁67は、低負荷状態に連動する
ソレノイドの励磁により第2速位置(高速位置)bに切
換わって、リモコン弁二次圧ライン62をバイパスライン
68により減圧弁66の二次側に直通させ、減圧弁66の減圧
機能を解除することにより、比較的高圧のパイロット圧
を左右走行系のモータ二速切換弁54に作用させ、これら
のモータ二速切換弁54をそれぞれ高速側へ切換えて各走
行モータ31,32を高速(小容量)に制御する。
【0040】また、いずれの負荷状態でも、リモコン弁
二次圧ライン62に規定のパイロット圧が発生したとき
は、速度切換用パイロットライン22から分岐したブレー
キ解除圧供給ライン64を経てブレーキ機構40のシリンダ
44に、モータ作動油ライン33の自己圧(モータ駆動圧)
よりも低圧であるがブレーキ解除には十分なブレーキ解
除圧を供給し、ブレーキ機構40のブレーキピストン46を
摩擦板から解放する。
【0041】さらに、一つのブレーキ作動遅延弁65によ
り左右ブレーキ機構40の各ブレーキ作動を共に遅らせ
る。これにより、車体が完全に停止した後にブレーキを
作動させて、急停止によるショックを防ぐようにする。
【0042】その上、ロータリジョイント11よりも下流
側の速度切換用パイロットライン22からブレーキ解除圧
供給ライン64を分岐したから、ロータリジョイント11の
構造および配管などを変更する必要がない。
【0043】以上のように、本発明は、走行モータ31,
32のブレーキ解除に走行リモコン弁16,17の二次圧(例
えば40kg/cm2 以下)を使用することにより、ブレー
キピストンおよびハウジングなどの小形化および軽量化
を図れるとともに、走行モータ31,32自体のコンパクト
化が可能となる。あるいは当該ブレーキ部品に対し高強
度部材を使用する必要がなくなり、コストダウンが可能
となる。
【0044】また、走行モータ31,32のブレーキ解除を
低圧にて制御するために従来の回路に新しいパイロット
圧系を追加する場合は、ロータリジョイントの変更や配
管の追加などが必要となり、コストアップの要因となる
が、本発明では、減圧弁66を追加することにより、モー
タ二速切換弁54のパイロット圧系と走行モータ31,32の
ブレーキ解除用パイロット圧系とを共用する回路とし、
低圧による制御を行い、走行モータ31,32のコンパクト
化あるいはコストダウンが可能となる。
【0045】さらに、ブレーキ作動遅延弁65は、本来は
その構造上、左右の走行モータ31,32のブレーキ機構40
に各々装備すべきものであるが、上記回路においては、
ブレーキ解除圧供給ライン64を分岐した管路分岐部63よ
りも上流側のパイロットライン22にブレーキ作動遅延弁
65を設けたから、一つのブレーキ作動遅延弁65により各
ブレーキ機構40に対するブレーキ作動遅延機構を集約す
ることができる。
【0046】なお、このブレーキ作動遅延弁65の設置場
所は、ロータリジョイント11と減圧弁66との間に限定さ
れるものではなく、自動二速切換弁67より上流側のリモ
コン弁二次圧ライン62中に設置しても良い。
【0047】
【発明の効果】求項記載の発明によれば、ロータリ
ジョイントよりも下流側のパイロットラインから、油圧
モータ制動用のブレーキ機構に対し操作油圧を供給する
ブレーキ用油圧ラインを分岐したから、ロータリジョイ
ントを通るパイロット系統を追加することなく、すなわ
ちロータリジョイントを構造変更したり配管を追加した
りすることなく、ブレーキ機構に対しモータ駆動用の自
己圧よりも低圧の操作油圧を供給できる。よって、ブレ
ーキ機構を高圧に耐え得る構造とする必要がなく、ブレ
ーキ機構の構成部品の小形化および軽量化により走行用
油圧モータ自体のコンパクト化も可能となり、またブレ
ーキ機構の構成部品に高強度部材を使用する必要がなく
なりコストダウンを図ることができる。ブレーキ用油圧
ラインを分岐した部分よりも上流側のパイロットライン
に設けた減圧弁と、この減圧弁の上流側にて走行用油圧
モータの負荷状態により減圧弁の一次側を二次側に直通
させる切換弁とを組合せることにより、切換弁により減
圧弁の一次側と二次側とが非連通状態のときは、減圧弁
により制限された低圧にパイロット圧を設定できるとと
もに、また切換弁により減圧弁の一次側と二次側とを連
通したときは、パイロット圧を減圧することなくそのま
ま使用でき、走行用油圧モータの速度切換を適切に行う
ことができる。
【0048】請求項2記載の発明によれば、一対の走行
用油圧モータの各ブレーキ機構に対しブレーキ解除圧を
それぞれ供給するブレーキ用油圧ラインを分岐した部分
よりも上流側のパイロットラインに、ブレーキ作動を遅
らせる遅延弁を設けたから、一対の走行用油圧モータの
各ブレーキ機構に対しそれぞれ遅延弁を設ける必要がな
く、一つの遅延弁により各ブレーキ機構のブレーキ作動
を遅らせることができる。そして、この遅延弁により車
体が完全に停止した後にブレーキを作動させて、急停止
によるショックを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走行用油圧モータの制御回路の一
実施形態を示す油圧回路図である。
【図2】従来の走行用油圧モータの制御回路を示す油圧
回路図である。
【符号の説明】
11 ロータリジョイント(スイベルジョイント) 22 パイロットライン 31,32 走行用油圧モータ(走行モータ) 40 ブレーキ機構 54 速度切換手段としてのモータ二速切換弁 64 ブレーキ用油圧ラインとしてのブレーキ解除圧供
給ライン 65 遅延弁としてのブレーキ作動遅延弁 66 減圧弁 67 切換弁としての自動二速切換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−81807(JP,A) 実開 昭62−200803(JP,U) 実公 昭60−3365(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 9/22 E01C 19/48 F15B 11/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータリジョイントを中間部に有するパ
    イロットラインにより走行用油圧モータの速度切換手段
    に速度切換用パイロット圧を供給する走行用油圧モータ
    の制御回路において、 ロータリジョイントよりも下流側のパイロットラインか
    ら、油圧モータ制動用のブレーキ機構に対し操作油圧を
    供給するブレーキ用油圧ラインを分岐し、 ブレーキ用油圧ラインを分岐した部分よりも上流側のパ
    イロットラインに減圧弁を設け、 この減圧弁の上流側に、走行用油圧モータの負荷状態に
    より減圧弁の一次側を二次側に直通させる切換弁を設け
    たことを特徴とする走行用油圧モータの制御回路。
  2. 【請求項2】 速度切換用パイロット圧のパイロットラ
    インから、一対の走行用油圧モータの各ブレーキ機構に
    対しブレーキ解除圧をそれぞれ供給する一対のブレーキ
    用油圧ラインを分岐し、このブレーキ用油圧ラインを分
    岐した部分よりも上流側のパイロットラインに、ブレー
    キ作動を遅らせる遅延弁を設けたことを特徴とする請求
    項1記載の走行用油圧モータの制御回路。
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