JP3242994B2 - Dc−52誘導体 - Google Patents

Dc−52誘導体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗腫瘍活性を有する新規
なDC−52誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】DC−52は特開昭57−170189
号に開示されている下式で示される抗生物質である。
【0003】
【化2】
【0004】DC−52は各種細菌に抗菌活性を持つほ
か、リンホサイティック・リューケミアP−388など
に抗腫瘍活性を有する物質である。
【0005】一方、抗腫瘍活性を有するDC−52の誘
導体として下式で示されるDX−52−1(特開昭59
−210086号)、
【0006】
【化3】
【0007】あるいは下式で示されるDC−52誘導体
(特開昭63−183583号)が知られている。
【0008】
【化4】 (式中、R1は水素、アルカノイルオキシ等を表し、R2
はシアノまたはヒドロキシを表す)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】他の抗腫瘍抗生物質と
同様、さらに優れた抗腫瘍活性を有するDC−52誘導
体の出現が望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は優れた抗腫瘍活
性を有するDC−52誘導体またはその薬理上許容され
る塩を提供する。
【0011】本発明のDC−52誘導体は以下の式
(I)で表される。
【化5】 (式中、Xはヒドロキシメチル、アルカノイルオキシメ
チルまたはホルミルを表し、Yはシアノまたはヒドロキ
シを表す)(以下、化合物(I)といい、他の式番号に
ついても同様)
【0012】式(I)のXの定義中、アルカノイルオキ
シメチルにおけるアルカノイルは炭素数1〜18の直鎖
状または分岐鎖状のものをいい、例えば、ホルミル、ア
セチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレ
リル、n−ヘキサノイル、n−ヘプタノイル、n−オク
タノイル、n−ノナノイル、n−デカノイル、n−ウン
デカノイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイ
ル、ステアロイルなどを包含する。
【0013】化合物(I)の薬理上許容される塩も化合
物(I)と同様に優れた抗腫瘍活性を有する。かかる塩
は薬理上許容される酸付加塩を包含する。薬理上許容さ
れる酸付加塩は薬理上許容される無機酸付加塩、例え
ば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、
リン酸塩、硝酸塩など、および薬理上許容される有機酸
付加塩、例えば、酢酸塩、安息香酸塩、マレイン酸塩、
フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、シュ
ウ酸塩、グリオキシル酸塩、アスパラギン酸塩、メタン
スルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、プロパンスルホン
酸塩、メタンジスルホン酸塩、α,β−エタンジスルホ
ン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩などを包含する。
【0014】次に、化合物(I)の製法について説明す
る。 (工程1)
【化6】
【0015】まず、DX−52−1をメタノール中、酸
触媒の存在下でエステル化することにより化合物(II)
が得られる。酸触媒は塩酸、硫酸などの鉱酸、BF3
O(C252などのルイス酸などを包含し、通常、D
X−52−1の2〜20当量使用する。反応は通常20
〜60℃で行い、3時間〜1日で終了する。化合物(I
I)は、また、DX−52−1を含む不活性溶媒、例え
ば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ク
ロロホルム、塩化メチレンなどの単独もしくは組合せか
らなる溶液にジアゾメタンのエチルエーテル溶液を滴下
することによっても得られる。反応は0〜40℃で窒素
ガスが発生しなくなるまで(通常、30分〜3時間)行
う(なお、化合物(II)は特開昭59−210086号
に開示されている)。
【0016】(工程2)
【化7】
【0017】次に、化合物(II)を不活性溶媒中、還元
剤、例えばリチウムアルミニウムハイドライドなどで処
理することにより、化合物(I)−aが得られる。通
常、還元剤は化合物(II)に対して2当量〜大過剰使用
する。不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジメ
トキシエタン、ジエチルエーテル、塩化メチレンなどが
用いられる。反応は通常0〜20℃で行い、10分〜2
時間で終了する。
【0018】(工程3)
【化8】
【0019】化合物(II)を不活性溶媒中、イミダゾー
ル等の塩基の存在下、シリル化剤、例えばtert−ブチル
ジメチルシリルクロライドなどと反応させることによ
り、化合物(III)が得られる。不活性溶媒としては、
N,N'−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどが用い
られる。通常、シリル化剤は、化合物(II)に対して1
〜10当量使用する。反応は通常0〜30℃で行い、3
0分〜4時間で終了する。
【0020】(工程4)
【化9】
【0021】化合物(III)を不活性溶媒中、還元剤、
例えばリチウムアルミニウムハイドライドなどで処理す
ることにより、化合物(IV)が得られる。通常、還元剤
は化合物(III)に対して2当量〜大過剰使用する。不
活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジメトキシエ
タン、ジエチルエーテル、塩化メチレンなどが用いられ
る。反応は通常0〜20℃で行い、10分〜2時間で終
了する。
【0022】(工程5)
【化10】 (式中、Rはアルカノイルを表す)
【0023】化合物(IV)と式(VI): ROH (VI) (式中、Rは前記定義に同じ)で表されるカルボン酸の
反応性誘導体とを、不活性溶媒中、塩基の存在下で反応
させることにより化合物(V)が得られる。
【0024】反応性誘導体は酸クロライド、酸無水物
(N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド等により生
成される酸無水物、市販の酸無水物等)、活性エステル
(p−ニトロフェニルエステル、N−オキシコハク酸イ
ミドエステル等)、混合酸無水物(炭酸モノエチルエス
テル、炭酸モノイソブチルエステル等との混合酸無水
物)等を包含する。
【0025】反応性誘導体の使用量は化合物(IV)の1
〜2当量が適当である。塩基はピリジン、トリエチルア
ミン、ジメチルアミノピリジン等を包含し、通常、化合
物(IV)の1〜2当量使用する。不活性溶媒としては、
塩化メチレン、クロロホルム、トルエン、テトラヒドロ
フラン、ピリジン、アセトニトリル等が、単独あるいは
混合して用いられる。反応は通常0〜50℃で行い、3
0分〜1日で終了する。
【0026】(工程6)
【化11】
【0027】化合物(IV)を不活性溶媒中、適当な酸化
剤で処理することにより化合物(VII)が得られる。酸
化剤としては、例えば、ジメチルスルホキシド−オキザ
リルクロライド活性体が挙げられる。通常、酸化剤は化
合物(IV)に対して1.2〜5当量用いられる。不活性
溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム、トルエ
ン、アセトニトリルなどが用いられる。反応は通常−7
0〜0℃で行い、30分〜1時間で終了する。
【0028】(工程7)
【化12】 (式中、Rは前記定義に同じ)
【0029】化合物(V)を不活性溶媒中、脱シリル化
剤、例えば、テトラブチルアンモニウムフルオライドな
どで処理することにより化合物(I)−bが得られる。
不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエ
ーテルなどが用いられる。通常、脱シリル化剤は化合物
(V)に対して1〜10当量用いられる。反応は通常0
〜50℃で行い、30分〜5時間で終了する。
【0030】(工程8)
【化13】
【0031】化合物(VII)を不活性溶媒中、脱シリル
化剤、例えば、テトラブチルアンモニウムフルオライド
などで処理することにより化合物(I)−cが得られ
る。不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジエチ
ルエーテルなどが用いられる。通常、脱シリル化剤は化
合物(VII)に対して1〜10当量用いられる。反応は
通常0〜50℃で行い、30分〜5時間で終了する。
【0032】Yがヒドロキシである化合物(I)[以
下、化合物(I)−dという]は、Yがシアノである化
合物(I)を、水または有機溶媒中、銀塩の存在下に保
持し、その後必要に応じ反応液を水または塩酸で処理す
ることにより得られる。有機溶媒はアセトニトリル、メ
タノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等を包含し、これらは単独あるいは混合して用いられ
る。銀塩は硝酸銀、塩素酸銀、過塩素酸銀、フッ化銀等
を包含する。銀塩の使用量は、通常、Yがシアノである
化合物(I)に対して1当量でよいが、反応時間の短
縮、化合物(I)−dの収率向上のために、3当量くら
いまで過剰に用いることができる。反応は通常0〜50
℃で行い、30分〜数時間で終了する。
【0033】また、化合物(I)−dは、Yがシアノで
ある化合物(I)を、水または含水の親水性溶媒中、塩
化水素の存在下に保持することによっても得られる。塩
酸は、通常、0.1〜12規定で用いる。親水性溶媒は
メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン等を包含
する。反応は通常室温〜100℃で行い、1時間〜1日
で終了する。
【0034】前記各反応において、目的生成物は反応液
を直接減圧濃縮するか、酢酸エチル、塩化メチレン、ク
ロロホルム、n−ヘキサン、トルエン等の有機溶媒を単
独または混合した溶液による抽出後、抽出液を減圧濃縮
し、残渣をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィ
ーに付して精製することができる。
【0035】化合物(I)およびその薬理上許容される
塩は、ヒト子宮頸癌ヘラ(HeLa)細胞に対して顕著
な細胞生育阻害活性を示し、ヒトを含めた哺乳動物の抗
腫瘍剤として有用である。
【0036】次に、化合物(I)の薬理活性を実験例に
より説明する。実験例 HeLaS3細胞生育阻害試験: 10%牛胎児血清、2mMグルタミンを含むMEM培地
で3×104個/mlに調製したHeLaS3細胞を0.
1mlずつ96穴マイクロタイタープレートの各ウエル
に分注する。
【0037】炭酸ガスインキュベーター内で37℃にて
一晩培養後、培養液により適宜希釈した被験サンプルを
0.05mlずつ加える。
【0038】炭酸ガスインキュベーター内で細胞を培養
後、培養上清を除去し、PBS(−)(組成:NaCl
8g/l、KCl 0.2g/l、Na2HPO4 1.
15g/l、KH2PO4 0.2g/l)で一回洗浄
後、新鮮な培地を0.1mlずつ各ウエルに加え、炭酸
ガスインキュベーター内で37℃にて72時間培養す
る。培養上清を除去後、0.02%ニュートラルレッド
を含む培養液を0.1mlずつ各ウエルに加え、37℃
にて1時間炭酸ガスインキュベーター内で培養して細胞
を染色する。培養上清を除去後、生理食塩水で1回洗浄
し、0.001N HCl/30%エタノールで色素を
抽出後、マイクロプレートリーダーにより抽出液の55
0nmの吸収を測定する。無処理細胞と既知濃度の薬剤
で処理した細胞の吸収を比較することにより、細胞の増
殖を50%阻害する薬剤濃度を算出し、それをIC50
する。
【0039】代表的化合物(I)のHeLaS3細胞に
対する生育阻害活性を表1に示す。
【表1】
【0040】化合物(I)またはその薬理上許容される
塩は単独でまたは通常少なくとも1種の製剤上許容され
る補助剤と共に抗腫瘍組成物として用いることができ
る。例えば、化合物(I)またはその塩を生理食塩水や
グルコース、ラクトース、マンニトールなどの水溶液に
溶解して注射剤に適する医薬組成物とする。あるいは、
化合物(I)またはその塩を常法に従って凍結乾燥し、
これに塩化ナトリウムを加えることによって粉末注射剤
を調製する。本医薬組成物は必要に応じ、製剤分野で周
知の添加剤、例えば製剤上許容される塩などを含有させ
ることができる。
【0041】本組成物の投与量は患者の年令、症状など
によって異なるが、ヒトを含めた哺乳動物に対し化合物
(I)として0.003〜1mg/kg/日投与する。
投与は、例えば1日1回(単回投与または連日投与)ま
たは間欠的に1週間に1〜3回、2、3週間に1回静脈
注射により投与する。望まれる場合は、同様の投与量、
投与方法による経口投与も可能である。経口投与形態は
錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、アンプル剤などを
包含し、これらは製剤分野で周知の医薬補助剤を含む。
また、望まれる場合は、同様の投与量、投与形態による
動脈内投与、腹腔内投与、胸腔内投与なども可能であ
る。
【0042】本抗腫瘍組成物はヒトを含めた哺乳動物の
白血病、胃癌、大腸癌、肺癌、乳癌、子宮癌などに効果
があると期待される。
【0043】
【実施例】以下に参考例および実施例を挙げて本発明を
さらに詳しく説明する。なお、実施例1および2で合成
した代表的な本発明化合物(I)の構造および化合物番
号を表2に示す。
【表2】
【0044】参考例1 化合物IIの合成 DX−52−1 5.00gを無水メタノール100m
lに懸濁させ、三フッ化ホウ素エーテル錯体10.4m
lを加え、50℃にて14時間加熱撹拌した。反応混合
物を酢酸エチル500mlで希釈し、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液250mlで洗浄した。有機層を乾燥後、
減圧濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をクロロホ
ルム−ヘキサンにより結晶化して化合物IIの無色結晶
4.66gを得た。1 H−NMR(CDCl3;ppm) 7.15(1H,
m)、6.72(2H,d)、4.29(1H,dd)、
4.05(1H,d)、3.79(3H,s)、3.73
(3H,s)、3.8−3.6(2H,m)、3.5−3.
3(2H,m)、3.3−2.9(2H,m)、2.8−
2.4(3H,m)、2.33(3H,s)、2.00
(1H,dd) IR(CHCl3;cm-1) 3500−3200、3
030、2960、2340、1735、1595、1
478、1462、1439、1270、1210、1
079
【0045】参考例2 化合物IIIの合成 化合物II 1gを無水N,N'−ジメチルホルムアミド4
mlに溶解し、室温で撹拌下、イミダゾール982m
g、tert−ブチルジメチルシリルクロライド1082m
gを添加した。室温で2時間撹拌した後、反応液にクロ
ロホルム−水を加え、2度抽出を行った。有機層を2度
水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で
留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1、シリカゲル200
ml)により精製し、化合物IIIを1182mg得た。 IR(KBr;cm-1) 2860、2820、172
0、1590、1470、1430、1380、125
5、1090、1040、940、830、770
【0046】参考例3 化合物IVの合成 化合物III 256mgを無水テトラヒドロフラン6.8
mlに溶解し、氷冷撹拌下、リチウムアルミニウムハイ
ドライド34mgを添加した。同温度で30分撹拌後、
氷を加え、反応混合物をクロロホルムで2度抽出した。
クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(クロロホルム:メタノール=50:1、シリカゲル
30ml)により精製し、化合物IVを170mg得
た。1 H−NMR(CDCl3−CD3OD;ppm) 0.8
7(9H,s)、1.73−3.93(12H,m)、
2.53(3H,s)、3.83(3H,s)、4.17
−4.43(2H,m)、6.63−7.26(3H,
m) IR(KBr;cm-1) 3430、1590、147
0、1255、1095、1070、830、770
【0047】参考例4 化合物VIIの合成 無水塩化メチレン850μlにオキザリルクロライド3
5μlを溶解後、−60℃に冷却し、無水塩化メチレン
550μlおよびジメチルスルホキシド225μlから
なる溶液を、撹拌下に滴下した。10分撹拌後、無水塩
化メチレン1.7mlに溶解させた化合物IV110m
gを加えた。−48℃で15分撹拌後、トリエチルアミ
ン240μlを加え、その後室温に戻して、反応液に水
1mlを加えた。反応混合物をクロロホルムで抽出後、
クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を
留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1、シリカゲル20m
l)により精製し、化合物VIIを93mg得た。 IR(KBr;cm-1) 2880、2870、282
0、1710、1590、1470、1260、109
0、830、810、780
【0048】実施例1 化合物1の合成 参考例1で得られた化合物II 223mgを無水テトラ
ヒドロフラン6mlに溶解し、氷冷撹拌下、リチウムア
ルミニウムハイドライド46mgを添加した。同温度で
1時間撹拌後、氷を加え、反応混合物をクロロホルムで
2度抽出した。クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=20:
1、シリカゲル50ml)により精製し、化合物1を1
29mg得た。1 H−NMR(CDCl3−CD3OD;ppm) 1.7
3−3.80(12H,m)、2.53(3H,s)、
4.12−4.30(2H,m)、3.83(3H,
s)、6.66−7.26(3H,m) IR(KBr;cm-1) 3450、1585、147
0、1460、1260、1070
【0049】実施例2 化合物2の合成 参考例4で得られた化合物VII 132mgを無水テ
トラヒドロフラン2.6mlに溶解し、室温で撹拌下、
1Mテトラブチルアンモニウムフルオライドのテトラヒ
ドロフラン溶液0.3mlを加えた。1時間30分撹拌
後、反応混合物をクロロホルムで抽出した。クロロホル
ム層を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留
去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=1:1、シリカゲル20m
l)により精製し、化合物2を75mg得た。1 H−NMR(CDCl3;ppm) 1.67−2.10
(1H,m)、2.16(3H,s)、2.30−3.5
3(7H,m)、3.56−3.73(2H,m)、3.
80(3H,s)、4.05(1H,d)、4.26(1
H,t)、6.60−7.20(3H,m)、9.80
(1H,s) IR(KBr;cm-1) 3420、1715、159
0、1470、1260、1070
【0050】
【発明の効果】本発明により、優れた抗腫瘍活性を有す
るDC−52誘導体が提供される。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 (式中、Xはヒドロキシメチルまたはホルミルを表し、
    Yはシアノまたはヒドロキシを表す) で表されるDC−52誘導体またはその薬理上許容され
    る塩。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のDC−52誘導体または
    その薬理上許容される塩を含有する医薬。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のDC−52誘導体または
    その薬理上許容される塩を含有する抗腫瘍剤。
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