JPH0977791A - ペプチド誘導体及びその用途 - Google Patents

ペプチド誘導体及びその用途

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JPH0977791A
JPH0977791A JP7255843A JP25584395A JPH0977791A JP H0977791 A JPH0977791 A JP H0977791A JP 7255843 A JP7255843 A JP 7255843A JP 25584395 A JP25584395 A JP 25584395A JP H0977791 A JPH0977791 A JP H0977791A
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JP
Japan
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benzene
methanol
showing
solution
mhz
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Application number
JP7255843A
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English (en)
Inventor
Shizuyuki Yamada
靜之 山田
Mutsuko Kimura
睦子 木村
Mineaki Okada
峯明 岡田
Eiko Sugihara
英光 杉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】一般式20のペプチド誘導体であるドラス
タチンH、イソドラスタチンH、エピドラスタチンH、
エピイソドラスタチンH又はその薬学的に許容される
塩。 (Meはメチル基を示し、Xは下記基(X1)又は(X
2)を示す。) 【効果】Hela S3 (ヒト子宮頸癌)細胞に対し
て、強い増殖阻害作用を示し、これらは制癌剤の有効成
分として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗腫瘍活性を有し、
医薬品として期待される新規ペプチド誘導体又はその薬
学的に許容される塩及びその薬学的用途に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、抗腫瘍剤には癌細胞の核酸代謝を
阻害するアルキル化剤(代謝17 1553〜154
4、1980)、拮抗阻害剤(癌と化学療法10 10
29〜1086、1983)、抗生物質および植物アル
カロイド(山村雄一・杉村隆著「ガン」251〜27
0、1979、共立出版)等がある。これらの抗腫瘍剤
は、各々において効果を発揮しているが、なお十分では
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、海洋生物中に構
造ならびに生物活性に興味深い多くの新規物質が含まれ
ることが明らかとなり、これらの中から抗腫瘍活性を示
す新規物質の抗腫瘍剤としての開発が望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、海洋生物
中より新規抗腫瘍物質を見い出すべく鋭意研究の結果、
日本産タツナミガイ(Dolabella auric
ularia)の有機溶媒抽出物から新規物質ドラスタ
チンH、イソドラスタチンHを見いだし、さらにその全
合成に成功し、又、ドラスタチンH、イソドラスタチン
Hの誘導体 エピドラスタチンH、エピイソドラスタチ
ンHの全合成法を見い出し、本発明に到達したものであ
る。
【0005】即ち、本発明は、 (1)式(20)で示されるペプチド誘導体又はその薬
学的に許容される塩、
【0006】
【化3】
【0007】式中、Meはメチル基を示し、Xは下記基
(X1)又は(X2)を示す。)
【0008】
【化4】
【0009】(2)次の物理化学的性質を有するドラス
タチンH又はその薬学的に許容される塩、
【0010】(a)形状は無色無定形粉末で、メタノー
ル、エタノール、アセトン、アセトニトリル、ジメチル
スルホキシド、酢酸エチル、クロロホルム、塩化メチレ
ン、及びベンゼンに可溶であり、
【0011】(b)シリカゲル薄層クロマトグラフィー
〔展開溶媒:CHCl3 CH3 OH(10:1)〕でR
f値0.60を示し、(c)高速液体クロマトグラフィ
ー〔Develosil ODS10(20×250m
m)、CH3 CN−0.01MNH4 OCOCH
3 (7:3)、5mL/min、UV(215nm)検
出〕で保持時間42分を示し
【0012】(d)比旋光度〔α〕28 D −48.0°
(c0.0614,CH3 OH)を有し、(e)低分解
能FAB質量分析法により測定して、746の分子量
(769(MNa+ ,100),657(10),55
9(5),428(12),100(62),を有し、
【0013】(f)3430(br),1730,16
65,1635,1495,1455,1410,12
55,1095,1060cm-1に主なピークを示す赤
外吸収スペクトル(クロロホルム溶液)を有し、(g)
メタノール溶液中で208nm(ε23000)に紫外
吸収極大値を示し、
【0014】(h)0.86(3H,t,J=7.7H
z)、0.88(3H,t,J=7.7 Hz),0.
93(1H,d,J=7.0Hz)、0.96(3H,
d,J=7.0Hz)、1.06(3H,d,J=6.
6Hz)、1.06(1H,m)、1.11(1H,
d,J=7.0Hz)、1.21(1H,m)、1.2
3(1H,m)、1.30(3H,d,J=7.0H
z)、1.41(1H,m)、1.48(1H,m)、
1.57(1H,m)、1.63(1H,m)、1.7
1(1H,m)、1.86(1H,m)、1.90(1
H,m)、1.91(1H,m)、2.02(1H,
m)、2.11(1H,m)、2.19(6H,s)、
2.30(1H,d,J=7.0)、2.57(1H,
dq,J=10.3、7.0Hz)、2.58(1H,
dd,J=13.5,6.6Hz)、2.73(3H,
s)、2.84(1H,dd,J=13.5,6.6H
z)、2.84(1H,m)、3.00(1H,m)、
3.25(3H,s)、3.27(3H,s)、3.7
6(1H,dd,J=11.0,1.9Hz)、4.1
2(1H,m)、4.28(1H,ddd,J=6.
3,4.2,1.5Hz)、4.29(1H,dd,J
=10.3,1.5Hz)、4.35(1H,m)、
4.60(1H,dd,J=11.0,9.5Hz)、
4.99(1H,dd,J=8.8,8.1Hz)、
4.99(1H,m)、5.26(1H,d,J=3.
4Hz)、6.72(1H,d,J=8.8Hz)、
7.07(1H,m)、7.09−7.21(4H,
m)にシグナルを示す重ベンゼン中の600MHzのプ
ロント核磁気共鳴スペクトルを有し、
【0015】(i)11.0(q)、11.0(q)、
14.9(q)、15.6(q)、16.1(q)、1
8.4(q)、20.3(q)、24.3(t)、2
5.0(t)、25.0(t)、26.1(t)、2
7.9(d)、32.0(q)、33.4(d)、3
7.7(d)、38.0(t)、40.1(t)、4
2.7(q)、45.5(d)、47.9(t)、5
3.1(d)、57.0(d)、57.7(q)、6
0.3(d)、61.1(q)、69.5(t)、7
0.2(d)、76.2(d)、78.8(d)、8
1.6(d)、126.4(d)、128.5(d)、
129.8(d)、138.9(s)、170.7
(s)、171.1(s)、173.4(s)、17
4.0(s)にシグナルを示す重ベンゼン中の100M
Hz炭素−13核磁気共鳴スペクトルを有する。
【0016】(3)次の物理化学性質を有するイソドラ
スタチンH又はその薬学的に許容される塩、(a)形状
は無色プリズム状結晶(融点84〜85℃)で、メタノ
ール、エタノール、アセトン、アセトニトリル、ジメチ
ルスルホキシド、酢酸エチル、クロロホルム、塩化メチ
レン、及びベンゼンに可溶であり、
【0017】(b)シリカゲル薄層クロマトグラフィー
〔展開溶媒:CHCl3 −CH3 OH(10:1)〕で
Rf値0.60を示し、(c)高速液状クロマトグラフ
ィー〔Develosil ODS10(20×250
mm)、CH3 CN−0.01MNH4 OCOCH
3 (7:3)、5mL/min、UV(215mm)検
出〕で保持時間46分を示し(d)比旋光度〔α〕28 D
−47.6(c0.0514,CH3 OH)を有し、
【0018】(e)低分解能FAB質量分析法により測
定して、746の分子量(769(MNa+,10
0),657(8),559(6),428(11),
100(50))を有し、
【0019】(f)3430(br),1725,16
65,1635,1495,1455,1410,12
55,1095,1060cm -1 主なピークを示す赤
外吸収スペクトル(クロロホルム溶液)を有し、(g)
メタノール溶液中で208nm(ε23000)に紫外
吸収極大値を示し、
【0020】(h)0.85(3H,t,J=7.3H
z)、0.87(3H,t,J=7.3Hz),0.9
4(1H,d,J=7.0Hz)、0.96(3H,
d,J=7.0Hz)、1.05(3H,d,J=6.
6Hz)、1.07(1H,m)、1.11(1H,
d,J=7.0Hz)、1.20(1H,m)、1.2
2(1H,m)、1.22(3H,d,J=7.0H
z)、1.40(1H,m)、1.47(1H,m)、
1.62(1H,m)、1.63(1H,m)、1.7
0(1H,m)、1.86(1H,m)、1.90(1
H,m)、1.92(1H,m)、2.01(1H,
m)、2.10(1H,m)、2.19(6H,s)、
2.29(1H,d,J=7.0Hz)、2.51(1
H,dq,J=10.6,7.0Hz)、2.73(3
H,s)、2.77(1H,dd,J=14.0,6.
2Hz)、2.83(1H,m)、2.93(1H,d
d,J=14.0,7.5Hz)、3.01(1H,
m)、3.26(3H,s)、3.27(3H,s)、
3.80(1H,ddd,J=13.0,7.0,6.
2Hz)、3.90(1H,ddd,J=13.0,
7.5,2.4Hz)、4.13(1H,m)、4.2
0(1H,m)、4.27(1H,dd,J=10.
6,1.1Hz)、4.98(1H,dd,J=8.
8,7.6Hz)、4.99(1H,m)、5.21
(1H,dd,J=7.5,7.0Hz)、5.54
(1H,m)、6.68(1H,d,J=8.8H
z)、7.03(1H,m)、7.10(2H,m)、
7.12(2H,m)にシグナルを示す重ベンゼン中の
600MHzのプロトン核磁気共鳴スペクトを有し、
【0021】(i)10.9(q)、11.0(q)、
14.8(q)、15.6(q)、16.1(q)、1
8.4(q)、20.3(q)、24.3(t)、2
5.0(t)、25.0(t)、26.1(t)、2
7.9(d)、32.0(q)、33.2(d)、3
7.1(d)、37.1(t)、37.9(t)、4
2.7(q)、46.2(d)、48.0(t)、5
3.1(d)、56.9(d)、57.8(q)、6
0.2(d)、61.2(q)、63.4(t)、7
6.1(d)、76.4(d)、79.0(d)、8
1.8(d)、126.6(d)、128.5(d)、
129.8(d)、137.7(s)、170.7
(s)、171.1(s)、172.9(s)、174
(s)にシグナルを示す重ベンゼン中の100MHz炭
素−13核磁気共鳴スペクトルを有する。
【0022】(4)次の物理化学的性質を有するエピド
ラスタチンH又はその薬学的に許容される塩、(a)形
状は無色無定形粉末で、メタノール、エタノール、アセ
トン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、酢酸エ
チル、クロロホルム、塩化メチレン、及びベンゼンに可
溶であり、
【0023】(b)比旋光度〔α〕26 D −52.1(c
0.0645,CH3 OH)を有し、(c)低分解能F
AB質量分析法により測定して、746の分子量(76
9(MNa+ ,3),747(MH+ ,5),100
(100))を有し、
【0024】(d)3430(b- r),1730,1
665,1635,1495,1455,1410,1
245,1095,1060cm-1に主なピークを示す
赤外吸収スペクトル(クロロホルム溶液)を有し、
【0025】(e)0.86(3H,t,J=7.5H
z),0.89(3H,t,J=7.5Hz),0.9
7(6H,d,J=6.8Hz),1.04(3H,
d,J=6.6Hz),1.06(1H,m),1.1
2(3H,d,J=6.6Hz),1.23(2H,
m),1.34(3H,d,J=7.0Hz),1.4
3(1H,m),1.47(1H,m),1.59(1
H,m),1.66(1H,m),1.71(1H,
m),1.87(2H,m),1.91(1H,m),
2.02(1H,dqq,J=7.0,6.8,6.6
Hz),2.10(1H,m),2.20(6H,
s),2.30(1H,d,J=7.0Hz),2.5
8(1H,dq,J=10.6,7.0Hz),2.7
2(3H,s),2.78(1H,dd,J=13.
7,5.5Hz),2.83(1H,m),3.01
(1H,m),3.03(1H,dd,J=13.7,
8.1Hz),3.26(3H,s),3.29(3
H,s),3.68(1H,dd,J=11.0,6.
4Hz),4.14(2H,m),4.18(1H,
m),4.27(1H,dd,J=10.6,1.1H
z),4.82(1H,dd,J=11.0,2.2H
z),4.98(1H,m),5.00(1H,m),
5.21(1H,d,J=6.2Hz),6.72(1
H,d,J=8.8Hz),7.11(1H,m),
7.20(2H,m),7.31(2H,m)にシグナ
ルを示す重ベンゼン中の600MHzのプロトン核磁気
共鳴スペクトを有し、
【0026】(f)11.0(q),11.1(q),
14.7(q),15.6(q),16.1(q),1
8.3(q),20.4(q),24.3(t),2
4.9(t),25.0(t),26.1(t),2
7.9(d),32.0(q),33.4(q),3
7.7(d),38.0(t),40.3(t),4
2.8(q),45.6(d),47.9(t),5
3.1(d),57.1(d),57.9(d),6
0.2(d),61.1(q),69.1(t),7
0.8(d),76.3(d),78.8(d),8
1.7(d),126.4(d),128.5(d),
129.9(d),139.3(s),170.3
(s),171.1(s),173.4(s),17
3.9(s)にシグナルを示す重ベンゼン中の100M
Hz炭素−13核磁気共鳴スペクトルを有する。
【0027】(5)次の物理化学的性質を有するエピイ
ソドラスタチンH又はその薬学的に許容される塩、
(a)形状は無色無定形粉末で、メタノール、エタノー
ル、アセトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシ
ド、酢酸エチル、クロロホルム、塩化メチレン、及びベ
ンゼンに可溶であり、(b)比旋光度〔α〕26 D −5
3.8°(c0.0520,CH3 OH)を有し、
(c)低分解能FAB質量分析法により測定して、74
6の分子量(747(MH+ ,20),100(10
0))を有し、
【0028】(d)3430(br),1725,16
65,1635,1495,1455,1410,10
95cm-1に主なピークを示す赤外吸収スペクトル(ク
ロロホルム溶液)を有し、
【0029】(e)0.88(6H,t,J=7.3H
z),0.97(3H,d,J=7.0Hz),0.9
8(3H,d,J=6.6Hz),1.07(1H,
m),1.08(3H,d,J=7.0Hz),1.1
2(3H,d,J=6.6Hz),1.25(1H,
m),1.30(3H,d,J=7.0Hz),1.3
7(1H,m),1.43(1H,m),1.57(1
H,m),1.60(1H,m),1.74(1H,
m),1.77(1H,m),1.89(1H,m),
1.91(1H,m),2.04(1H,dqq,J=
7.0,7.0,7.0Hz),2.21(6H,
s),2.22(2H,m),2.33(1H,d,J
=7.0Hz),2.56(1H,dq,J=8.6,
7.0Hz),2.78(3H,s),2.92(1
H,m),3.01(1H,dd,J=13.5,7.
7Hz),3.07(1H,dd,J=13.5,6.
6Hz),3.10(1H,m),3.20(3H,
s),3.30(3H,s),3.64(1H,dd,
J=12.6,4.9Hz),3.92(1H,dd,
J=12.6,2.4Hz),4.10(1H,dd,
J=8.6,2.0Hz),4.16(1H,m),
4.57(1H,ddd,J=8.6,4.0,2.0
Hz),5.00(1H,m),5.02(1H,
m),5.24(1H,m),6.79(1H,d,J
=9.2Hz),7.04(1H,m),7.12(2
H,m),7.22(2H,m)にシグナルを示す重ベ
ンゼン中の600MHzのプロトン核磁気共鳴スペクト
ルを有し、
【0030】(f)11.0(q)11.1(q),1
3.1(q),15.7(q),16.2(q),1
8.4(q),20.3(q),24.7(t),2
5.1(t),24.9(t),26.1(t),2
7.9(d),31.8(q),33.2(d),3
6.6(t),37.6(d),38.1(t),4
2.7(q),43.4(d),47.8(t),5
3.1(d),57.4(d),57.9(q),6
0.6(d),60.8(q),62.5(t),7
6.3(d),77.2(d),79.2(d),8
2.0(d),126.7(d),128.7(d),
129.9(d),137.9(s),170.3
(s),171.1(s),173.8(s)174.
09(s)にシグナルを示す重ベンゼン中の100MH
z炭素−13核磁気共鳴スペクトルを有する。
【0031】(6)上記(1),(2),(3),
(4)又は(5)記載の物質を有効成分とする。抗腫瘍
剤等として使用することができる医薬、に関する。
【0032】
【発明の実施の形態】上記物理化学的性質を有するドラ
スタチンHは後記式(22)の構造を有し、イソドラス
タチンHは後記式(21)の構造を有し、エピドラスタ
チンHは後記式(23)の構造を有し、エピイソドラス
タチンHは後記式(24)の構造を有する。
【0033】ドラスタチンH及びイソドラスタチンH
は、例えば、実施例1に詳述するように、日本産タツナ
ミガイ(Dolabella auricurali
a)をメタノールと共に粉砕し、3カ月間室温にて放置
した後、混合物をろ過し、ろ液を濃縮し、この濃縮液を
酢酸エチルで抽出した後、減圧濃縮し、得られた油状物
を脱脂、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー、中圧液体クロマトグラフィー、HPLC、TLC
で精製することにより得ることができる。
【0034】又、上記のドラスタチンH、イソドラスタ
チンHに限らず、エピドラスタチンH、エピイソドラス
タチンHも含め前記式(20)で示されるペプチド誘導
体は、後記の反応式に従って、具体的には実施例に示し
た方法に従って合成することができる。
【0035】本発明の式(20)で示されるペプチド誘
導体(当然、ドラスタチンH、イソドラスタチンH、エ
ピドラスタチンH、エピイソドラスタチンHが含まれ
る)は酸又はアルカリと塩を作るが、本発明においては
これら塩は薬学的に許容される塩であればよく、かかる
塩としては、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸;p−トル
エンスルホン酸、クエン酸、コハク酸などの有機酸等と
の酸付加塩やナトリウム、カリウムなどのアルカリ金
属;カルシウムなどのアルカリ土類金属等との塩があげ
られる。
【0036】本発明のペプチド誘導体又はその薬学的に
許容される塩を医薬(抗腫瘍剤等)として用いる場合、
製剤形態で経口的または非経口的(例えば、静脈もしく
は筋肉内に注射)に投与することができる。経口投与用
製剤としては、固体または液体の剤型、具体的には、例
えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含
む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセ
ル剤を含む)、シロップ剤、エリキシル、乳剤、懸濁剤
等が用いられる。この経口投与用製剤は本発明のペプチ
ド誘導体又はその薬学的に許容される塩を、製剤分野に
おいて通常用いられる担体もしくは賦形剤と混合し、自
体公知の方法に従い製造することができる。
【0037】このような担体、賦形剤としては、例えば
シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、ト
ラガントゴム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、ラク
トース、糖類、とうもろこし澱粉、リン酸カルシウム、
グリシン等の充填剤、ステアリン酸マグネシウム、タル
ク、ポリエチレングリコール、シリカ等の滑沢剤、馬鈴
薯澱粉等の崩壊剤、ナトリウムラウリルサルフェート等
の浸潤剤等が用いられる。
【0038】非経口投与用製剤としては、例えば注射剤
(例えば皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤等)、坐
薬等が用いられる。
【0039】このような注射剤は自体公知の方法、例え
は本発明のペプチド誘導体又はその薬学的に許容される
塩を通常注射剤に用いられる無菌の水性もしくは油性液
に懸濁または乳化することによって製造される。注射剤
用の水性液としては生理食塩水、等張液等があげられ、
必要により適当な懸濁化剤、例えばカルボキシメチルセ
ルロースナトリウム、非イオン性界面活性剤等を併用し
てもよい。油性液としてはゴマ油、大豆油等が用いら
れ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアル
コール等を併用してもよい。調製された注射液は通常適
当なアンプルに充填される。
【0040】製剤中において、本発明のペプチド誘導体
またはその薬学的に許容される塩の含量は製剤形態等に
より広範囲に変えることが可能であり、一般には本発明
のペプチド誘導体またはその薬学的に許容される塩を
0.01〜100%(重量)、好ましくは0.1〜70
%(重量)含有し、残りは通常医薬用に使用される担
体、賦形剤、その他の補助剤からなる。
【0041】上記製剤を治療に用いる場合、1日当たり
の投与量は、患者(特に癌患者)の状態や体重、投与の
方法等により異なるが、成人(体重50kg)一人当た
り活性成分(本発明のペプチド誘導体又はその薬学的に
許容される塩)として0.1〜10mgであり、通常1
日当たり1から3回にわけて投与する。次に本発明の薬
理作用を実験例により示す。
【0042】実験例 癌細胞に対する増殖阻害作用 培養プレートに1well当たり2000個の癌細胞を
播き、24時間培養後、被験薬(表1の化合物)をDM
SOで溶解し、生理食塩水を希釈したものを種々の濃度
で添加した。その後、37℃、5%CO2 インキュベー
ターで72時間培養した。培養後、細胞を0.05%メ
チレンブルー水溶液で染色した後、3%塩酸で溶出した
メチレンブルーを660nmで測定し、その吸光度から
コントロールに対する50%増殖阻害濃度(IC50)を
求めた。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】 表1 癌細胞(He1a S3 (ヒト子宮頸癌))に対する増殖阻害作用 化合物名 IC50(ng/ml) ─────────────────────────────────── 実施例22の合成ドラスタチンH 2.2 実施例20の合成イソドラスタチンH 1.6 実施例23の合成エピドラスタチンH 20 実施例21の合成エピイソドラスタチンH 29 ───────────────────────────────────
【0044】表1に示すように、本発明の化合物はHe
la S3 細胞に対して、強い増殖阻害作用を示した。
なお、BALB−Cヌードマウス(雌性、8週令)に本
発明化合物(ドラスタチンH)を1.25mg/kgの
投与量で4日間隔3回静脈内投与(q4d×3)した
が、毒性死はなかった。
【0045】
【実施例】次に実施例として、ドラスタチンH、イソド
ラスタチンH、エピドラスタチンH、エピイソドラスタ
チンHの精製法、全合成法及び製剤例を示し、本発明を
更に詳細に説明する。なお、実施例における反応と実施
例において用いる化合物番号に対応する化合物の構造に
ついては、以下の反応式に示したとおりである。
【0046】
【化5】
【0047】
【化6】
【0048】
【化7】
【0049】
【化8】
【0050】
【化9】
【0051】
【化10】
【0052】
【化11】
【0053】
【化12】
【0054】
【化13】
【0055】上記反応式において、各略号は次のとおり
の意味を有する。 DIBAL 水素化ジイソブチルアルミニウム TBDPSCI 塩化tert−ブチルジフェニルシリル ImH イミダゾール TBDPS tert−ブチルジフェニルシリル基 Bn ベンジル基 LHMDS リチウムヘキサメチルジシラジド Boc tert−ブトキシカルボニル基 Me メチル基 DCC ジクロロヘキシルカルボジイミド DMAP 4−ジメチルアミノピリジン CSA (±)−10−カンファースルホン酸 Z ベンジルオキシカルボニル基 But tert−ブチル基 DEPC ジエチルリン酸シアニド Et エチル基 i−Pr イソプロピル
【0056】実施例1 ドラスタチンH及びイソドラスタチンHの精製法 三重県志摩郡志摩町越賀あずり浜にて1993年4月に
採集したタツナミガイ(Dolabella auri
cularia)(33kg)の内臓(20kg)をメ
タノール(40L)と共に粉砕し、3ケ月間室温にて放
置した。
【0057】混合物をろ過してろ液を2Lまで濃縮し
た。得られた水混合物を酢酸エチル(2L)で3回抽出
した後、有機層を合わせて減圧濃縮すると油状物(9
1.4g)が得られた。この油状物をメタノール水
(9:1)(1L)に溶かしヘキサン(1L)で2度脱
脂を行った後、メタノール水層を減圧濃縮すると油状物
(30.8g)が得られた。
【0058】この油状物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより分離した。溶出溶媒にはベンゼンー酢酸
エチル(1:1)、酢酸エチル、酢酸エチル−メタノー
ル(95:5、9:1、4:1)、メタノールを順次用
いた。酢酸エチル、メタノール(9:1)で溶出する画
分(1.46g)をHPLC(高速液体クロマトグラフ
ィー)により分離した。条件:Fuji Silysi
a Micro Bead Silica Gel4
B、ベンゼン−酢酸エチル−メタノール(80:16:
4)から(0:80:20)(直線グラジェント)、6
mL/min。
【0059】ベンゼン、酢酸エチル−メタノール(2
8:58:14)から(18:66:16)で溶出する
画分(371mg)をODS(Nacalai Tes
queCosmosil 75C18 −OPN)カラム
クロマトグラフィーにより分離した。溶出溶媒にはメタ
ノール−水(4:1)、メタノールを順次用いた。メタ
ノール−水(4:1)で溶出する画分(300mg)を
MPLCにより分離した。条件:Nomura Che
mical Develosil ODS30/60、
70%から100%MeOH(直線グラジェント)、5
mL/min。メタノール−水(92:8)からメタノ
ールで溶出する画分(46mg)をHPLCにより分離
した。条件:Develosil ODS10/20
(20×250mm)、50%から60%CH3 CN
(直線グラジェント)、5mL/min、UV(215
nm)検出。
【0060】ドラスタチンHおよびイソドラスタチンH
を含む画分(16mg)をシリカゲル分取TLC(薄層
クロマトグラフィー)により分離した。展開溶媒にはク
ロロホルム−アセトン−メタノール(20:7:3)を
用いた。ドラスタチンHおよびイソドラスタチンHを含
む画分(4mg)をシリカゲル分取TLC〔CHCl3
−CH3 OH(12:1)で分離した後、HPLC〔D
evelosil ODS10(20×250mm)、
CH3 CN−0.01MNH4 OCOCH3 (7:
3)、5mL/min、UV(215nm)検出〕によ
り精製し、純粋なドラスタチンH(0.3mg)および
イソドラスタチンH(0.3mg)を得た。得られたド
ラスタチンHおよびイソドラスタチンHの性状および物
性は以下のようであった。
【0061】形状: 無色無定形粉末 溶解性:メタノール、エタノール、アセトン、アセトニ
トリル、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、クロロホ
ルム、塩化メチレン、ベンゼンに可溶、水に難溶。クロ
マトグラフィーにおける挙動:シリカゲルTLC〔展開
溶媒:CHCl3 CH3 OH(10:1)〕で共にRf
値0.60、HPLC〔Develosil ODS1
0(20×250mm)、CH3 CN−0.01MNH
4 OCOCH3 (7:3)、5mL/min:UV(2
15nm)検出〕で保持時間42分(ドラスタチンH)
および46分(イソドラスタチンH)を示す。
【0062】物理定数及びスペクトルデータ: ドラスタチンH 分子式:C41714 8.〔α〕25 D −56°(c0.
04,CH3 OH). IR(CHCl3 ):3425,1730,1660,
1635,1495,1455,1260,1095,
1060cm-1. UV(CH3 OH):208nm(ε23000)
【0063】1HNMR(600MHz,C6 6 ):
δ0.86(t,J=7.7Hz,3H),0.88
(t,J=7.7Hz,3H),0.93(d,J=
7.0Hz,3H),0.96(d,J=7.0Hz,
3H),1.06(d,J=6.6Hz,3H),1.
06(m,1H),1.11(d,J=7.0Hz,3
H),1.21(m,1H),1.23(m,1H),
1.30(d,J=7.0Hz,3H),1.41
(m,1H),1.48(m,1H),1.57(m,
1H),1.63(m,1H),1.71(m,1
H),1.86(m,1H),1.90(m,1H),
1.91(m,1H),2.02(m,1H),2.1
1(m,1H),2.19(s,6H),2.30
(d,J=7.0Hz,1H)2.57(dq,J=1
0.3,7.0Hz,1H),2.58(dd,J=1
3.5,6.6Hz,1H),2.73(s,3H),
2.84(dd,J=13.5,6.6Hz,1H),
2.84(m,1H),3.00(m,1H),3.2
5(s,3H),3.27(s,3H),3.76(d
d,J=11.0,1.9Hz,1H),4.12
(m,1H),4.28(ddd,J=6.3,4.
2,1.5Hz,1H),4.29(dd,J=10.
3,1.5Hz,1H),4.35(m,1H),4.
60(dd,J=11.0,9.5Hz,1H),4.
99(dd,J=8.8,8.1Hz,1H),4.9
9(m,1H),5.26(d,J=3.4,Hz,1
H),6.72(d,J=8.8Hz,1H),7.0
5−7.20(m,5H). 高分解能FABMS:測定値 747,5294. C41714 8 (MH+ )としての計算値 747,5272.
【0064】イソドラスタチンH 分子式:C41714 8. 〔α〕24 D −47°(c0.04,CH3 OH). IR(CHCl3 ):3425,1725,1660,
1635,1495,1455,1260,1095,
1060cm-1. UV(CH3 OH):208nm(ε23000)
【0065】1HNMR(600MHz,C6 6 ):
δ0.85(t,J=7.3Hz,3H),0.87
(t,J=7.3Hz,3H),0.94(d,J=
7.0Hz,3H),0.96(d,J=7.0Hz,
3H),1.05(d,J=6.6Hz,3H),1.
07(m,1H),1.11(d,J=7.0Hz,3
H),1.20(m,1H),1.22(m,1H),
1.22(d,J=7.0Hz,3H),1.40
(m,1H),1.47(m,1H),1.62(m,
1H),1.63(m,1H),1.70(m,1
H),1.86(m,1H),1.90(m,1H),
1.92(m,1H),2.01(m,1H),2.1
0(m,1H),2.19(s,6H),2.29
(d,J=7.0Hz,1H),2.51(dq,J=
10.6,7.0Hz,1H),2.73(s,3
H),2.77(dd,J=14.0,6.2Hz,1
H),2.83(m,1H),2.93(dd,J=1
4.0,7.5Hz,1H),3.01(m,1H),
3.26(s,3H),3.27(s,3H),3.8
0(ddd,J=13.0,7.0,6.2Hz,1
H),3.90(ddd,J=13.0,7.5,2.
4Hz,1H),4.13(m,1H),4.20
(m,1H),4.27(dd,J=10.6,1.1
Hz,1H),4.98(dd,J=8.8,7.6H
z,1H),4.99(m,1H),5.21(dd,
J=7.5,7.0Hz,1H),5.54(m,1
H),6.68(d,J=8.8Hz,1H),7.0
7−7.15(m,5H). 高分解能FABMS:測定値 747,5309. C41714 8 (MH+ )としての計算値 747,5272.
【0066】実施例2 化合物2aの合成 200mlのナス型フラスコに化合物(Ia)(Ga
o,Y.:Hanson,R.M.;Klunder,
J.M.;Ko,S.Y.;Masamune,H.;
Sharpless,K.B.J.AmChem.S
oc.1987,109,5765−5780の方法で
合成した。)492mg(3.28ml)を量り取り、
系内を窒素雰囲気下とした後、無水ジクロルメタン7.
0mlに溶解した。0℃に冷却したこの溶液に水素化ジ
イソブチルアルミニウムの1.0Mヘキサン溶液9.8
5ml(9.85mmol)を7分間かけて加え、0℃
にて30分間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル5.0
mlを加えた。氷浴をはずしてエーテル30mlおよび
IM塩酸30mlを加え、室温で30分間攪拌した。反
応混合物を分液し、水層をエーテル(2×50ml)に
て抽出した。有機層を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶
液(20ml)にて洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得
られた油状物をカラムクロマトグラフィー〔シリカゲル
50g、ヘキサン−酢酸エチル(1:1→1:2)〕に
て精製すると目的の化合物(2a)307mg(収率
62%)が無色結晶として得られた。 (Bergstein,W.;Kleemann,
A.;Martens,J.Synthesis 19
81,76−78とCardillo,G.;Oren
a,M.;Romero,M.;Sandri,S.
etrahe−dron 1989,45,1501−
1508の方法)
【0067】無色針状結晶 mp 46−47℃(ヘキサン−CH2 Cl2 ) 〔α〕D 18−35.4°(c1.00、C2 5 OH) 文献値(Bergstein,W.;Kleeman
n,A.;Martens,J.Synthesis
1981,76−78):〔α〕D 20−36°(cl、
2 5 OH)
【0068】実施例3 化合物(2b)の合成 化合物(2a)の合成と同様の操作により、アルコール
(1b)(Gao,Y.;Hanson,R.M.;K
lunder,J.M.;Ko,S.Y.;Masam
une,H.;Sharpless,K.B.
m.Chem.Soc.1987,109,5765−
5780とMilloni,P.:DellaTorr
e,A.;Lazzari,E.;Mazzini,
G.;Meroni,M.Tetrahedron
985,41,1393−1399の方法で合成し
た。)526mg(3.51mmol)より目的の化合
物(2b)326mg(収率62%)が無色結晶として
得られた。
【0069】無色針状結晶 mp45−46℃(ヘキサン−CH2 Cl2 ) 〔α〕D 22−29.9°(c1.05、C2 5 OH) 文献値(Cardillo,G.;Orena,M.;
Romro,M.;Sa−ndri,S.Tetrah
edron 1989,45,1501−1508)
〔α〕D −33.2°(cl、C2 5 OH)
【0070】実施例4 化合物(3a)の合成 10mlのナス型フラスコに化合物(2a)184mg
(1.22mmol)とイミダゾール182mg(2.
68mmol)を量り取り、系内を窒素雰囲気下とした
後、無水ジメチルホルムアミド1.0mlに溶解した。
0℃に冷却したこの溶液に塩化tert−ブチルジフェ
ニルシリル0.35ml(1.3mmol)を加え、室
温にて20分間攪拌した。反応混合物にベンゼン−酢酸
エチル(1:1)50mlを加え、この溶液を10%ク
エン酸水溶液(5ml)、水(5ml)、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液(5ml)、水(5ml)、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液(5ml)に順次洗浄し、乾燥
後、減圧濃縮した。得られた油状物をカラムクロマトグ
ラフィー〔シリカゲル25g、ヘキサン−酢酸エチル
(20:1→10:1)〕にて精製すると、目的の化合
物(3a)368mg(収率78%)が無色油状物とし
て得られた。 〔α〕D 28−0.30°(c1.04,CHCl3 ) IR(CHCl3 ) 3580,1600,1585,1495,1470,
1425,1115,1080,820cm-1
【0071】1HNMR(270MHz,CDCl3) δ1.08(9H,s),2.43(1H,d,J=
4.3Hz),2.77(2H,d,J=6.6H
z),3.57(1H,dd,J=10.0、6.4H
z),3.67(1H,dd,J=10.0,4.0H
z),3.94(1H,m),7.12−7.31(5
H,m),7.32−7.48(6H,m),7.60
−7.75(4H,m) MS(FAB) m/z413(MNa+ ,22),199(46),1
35(100),117(53) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 413.1928(+1.5mmu) C25302 SiNa(MNa+ ) としての計算値 413.1913
【0072】実施例5 化合物(3b)の合成 化合物(3a)の合成と同様の操作により、ジオール
(2b)227mg(1.49mmol)よりシリルエ
ーテル(3b)531mg(収率91%)が無色油状物
として得られた。 〔α〕D 25−0.30°(cl.71、CHCl3
【0073】実施例6 化合物(4a)の合成 200mlのナス型フラスコに化合物(3a)1.88
g(4.82mmol)を量り取り、系内を窒素雰囲気
下とした後、無水ジメチルホルムアミド7.50mlに
溶解した。この溶液に臭化ベンジル2.90ml(2
4.4mmol),ついでリチウムヘキサメチルジシラ
ジドの1.0Mテトラヒドロフラン溶液7.20ml
(7.20mmol)を加え、室温にて1.5時間攪拌
した。反応混合物を0℃に冷却した後、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液30mlを加え、ヘキサン−ベンゼン
(1:1)(200ml,2×100ml)で抽出し
た。有機層を合わせ、水(30ml)、飽和塩化ナトリ
ウム水溶液(30ml)にて順次洗浄し、乾燥後、減圧
濃縮した。得られた油状物をカラムクロマトグラフィー
〔シリカゲル(FL60D)150g、ヘキサン−エー
テル(90:1)を2回行うことにより精製すると目的
の化合物(4a)1.74g(収率75%)が無色油状
物として得られた。 〔α〕D 30−34.1°(cl.19、CHCl3
【0074】IR(CHCl3) 1600,1585,1495,1475,1455,
1425,1115,1080,820cm-1 1 HNMR(270MHz,CDCl3) δ1.09(9H,S),2.81(1H,m),2.
98(1H,m),3.63−3.80(3H,m),
4.36(1H,d,J=11.6Hz),4.52
(1H,d,J=11.6Hz),7.10−7.45
(16H,m),7.63−7.73(4H,m) MS(FAB) m/z503(MNa+ ,54),197(57),1
35(100),105(45) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 503.2410(+2.7mmu) C32362 SiNa(MNa+ ) としての計算値 503.2383
【0075】実施例7 化合物(4b)の合成 化合物(4a)の合成と同様の操作により、化合物(3
b)203mg(0.521mmol)より化合物(4
b)149mg(収率60%)が無色油状物として得ら
れた。(ただし塩基としてLHMDSのかわりにNaO
H)を使用した。) 〔α〕D 25−34.8°(c0.742、CHCl3
【0076】実施例8 化合物(5a)の合成 500mlのポリプロピレン製容器に化合物(4a)
1.73g(3.60mmol)を量り取り、アセトニ
トリル60mlに溶解した。0℃に冷却したこの溶液に
47%フッ化水素酸30ml(810mmol)を加
え、0℃にて30分間、室温にて2時間、激しく攪拌し
た。氷−飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1:1)混合
物2Lに、反応混合物をゆっくりと加えた後、エーテル
(800ml、2×400ml)にて抽出した。有機層
を合わせ飽和塩化ナトリウム水溶液(200ml)にて
洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた油状物をカラ
ムクロマトグラフィー〔シリカゲル100g、ヘキサン
−酢酸エチル(3:1)〕にて精製すると、化合物(5
a)848mg(収率97%)が無色油状物として得ら
れた。
【0077】〔α〕D 29−14.5°(c1.77、C
HCl3 ) IR(CHCl3) 3580,3460(br),1600,1585,1
495,1455,1395,1350,1100,1
085,1070,1040,1030,915cm-1 1 HNMR(270MHz,CDCl3) δ2.08(1H,brt,J=4.6Hz),2.8
1(1H,dd,J=13.5,6.9Hz),2.9
4(1H,dd,J=13.5,6.3Hz),3.4
9(1H,m),3.58−3.76(2H,m),
4.49(1H,d,J=11.6Hz),4.55
(1H,d,J=11.6Hz),7.16−7.38
(10H,m) MS(FAB) m/z265(MNa+ ,100) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 265.1208(+0.3mmu) C16182 Na(MNa+ ) としての計算値 265.1205
【0078】実施例9 化合物(5b)の合成 化合物(5a)の合成と同様の操作により,化合物(4
b)83mg、(0.17mmol)より目的の化合物
(5b)35mg(収率84%)が無色油状物として得
られた。 〔α〕D 25−13.5°(c0.646、CHCl3
【0079】実施例10 化合物(7a)の合成 20mlの枝付きフラスコにカルボン酸(6)(Shi
ori,T.;Hayashi,K.;Hamada,
Y.Tetrahedron 1993,49,191
3−1924の方法で合成した)72.7mg(0.2
53mmol),化合物(3a)67.2mg(0.1
72mmol),4−ジメチルアミノピリジン21.0
mg(0.172mmol),および(±)−10−カ
ンファースルホン酸20.0mg(0.086mmo
l)を量り取り、系内を窒素雰囲気下とした後、無水ジ
クロロメタン2.0mlに溶解した。0℃に冷却したこ
の溶液にジクロロヘキシルカルボジイミド96.4mg
(0.467mmol)を加え、0℃にて6時間攪拌し
た。反応混合物を綿栓ろ過し、不溶物をヘキサン−ベン
ゼン(1:1)10mlにて洗浄した。ろ液と洗液を合
わせ、減圧濃縮した後、さらに綿栓ろ過し、不溶物をヘ
キサン−ベンゼン(1:1)5mlにて洗浄した。ろ液
と洗液を合わせ、減圧濃縮した。得られた油状物をカラ
ムクロマトグラフィー〔シリカゲル10g、ヘキサン−
酢酸エチル(15;1→10:1)〕にて精製すると、
目的の化合物(7a)84.3mg(収率74%)が無
色油状物として得られた。
【0080】〔α〕D 30−41.9°(c1.26、C
HCl3 ) IR(CHCl3) 1725,1680,1600,1590,1500,
1475,1455,1430,1400,1395,
1365,1255,1160,1115,820cm
-1 1 HNMR(270MHz,CDCl3) δ1.07(9H,s),1.13−1.22(3H,
m),1.47(9H,s),1.55−1.74(2
H,m),1.74−1.97(2H,m),2.30
−2.54(1H,m),2.82−2.9(1H,
m),3.05(1H,dd,J=13.9,5.9H
z),3.12−3.26(1H,m),3.30(3
H,s),3.34−3.90(5H,m),5.16
−5.32(1H,m),7.13−7.30(6H,
m),7.61−7.76(4H,m) MS(FAB) m/z682(MNa+ ,16),660(MH+
4)560(49),239(15),197(3
7),170(36),135(100),114(4
0) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 682.3519(−2.0mmu) C39536 SiNa(MNa+ )としての計算値 682.3539
【0081】実施例11 化合物(7b)の合成 20mlのナス型フラスコにカルボン酸(6)(Shi
ori,T.;Ha−yashi,K.;Hamad
a,Y.Tetrahedron 1993,49,1
913−1924の方法で合成した)84.5mg
(0.294mmol),化合物(3b)77.6mg
(0.1999mmol),4−ジメチルアミノピリジ
ン24.3mg(0.199mmol),および(±)
−10−カンファースルホン酸23.1mg(0.10
0mmol)を量り取り、系内を窒素雰囲気下とした
後、無水ジクロロメタン2.5mlに溶解した。0℃に
冷却したこの溶液にジクロヘキシルカルボジイミド10
0mg(0.485mmol)を加え、0℃にて6時間
攪拌した。反応混合物を綿栓ろ過し、不溶物をヘキサン
−ベンゼン(1:1)10mlにて洗浄した。ろ液と洗
液を合わせ、減圧濃縮した後、さらに綿栓ろ過し、不溶
物をヘキサン−ベンゼン(1:1)7mlにて洗浄し
た。ろ液と洗液を合わせ、減圧濃縮した。得られた油状
物をカラムクロマトグラフィー〔シリカゲル10g,ヘ
キサン−酢酸エチル(15:1→10:1)〕にて精製
すると、目的の化合物(7b)101mg(収率77
%)が無色油状物として得られた。
【0082】〔α〕D 26−8.71°(c1.01、C
HCl3 ) IR(CHCl3) 1725,1680,1600,1590,1500,
1475,1455,1430,1400,1395,
1365,1255,1160,1115,820cm
-1 1 HNMR(270MHz,CDCl3) δ1.06(9H,s),1.07−1.15(3H,
m),1.46(9H,s),1.53−1.96(4
H,m),2.34−2.52(1H,m),2.85
−3.05(2H,m),3.13−3.25(1H,
m),3.34(3H、s),3.46−3.95(5
H,m),5.14−5.25(1H,m),7.12
−7.48(11H,m),7.55−7.74(4
H.m) MS(FAB) m/z660(MH+ ,11),560(93),23
9(17),199(39),170(65),135
(100),114(70) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 660.3741(+2.1mmu) C3954NO6 Si(MH+ )としての計算値 660.3720
【0083】実施例12 化合物(8a)の合成 100mlのナス型フラスコにカルボン酸(6)(Sh
iori,T.;Hayashi,K.;Hamad
a,Y.Tetrahedron 1993,49,1
913−1924の方法で合成した)32mg(2.5
5mmol),化合物(5a)515mg(2.13m
mol),4−ジメチルアミノピリジン62.8mg
(0.514mmol),および(±)−10−カンフ
ァースルホン酸60.2mg(0.259mmol)を
量り取り、系内を窒素雰囲気下とした後、無水ジクロロ
メタン15.0mlに溶解した。0℃に冷却したこの溶
液にジクロヘキシルカルボジイミド639mg(3.1
0mmol)を加え、0℃にて12時間攪拌した。反応
混合物を綿栓ろ過し、不溶物をヘキサン−ベンゼン
(1:1)10mlにて洗浄した。ろ液と洗液を合わ
せ、減圧濃縮した。得られた油状物をカラムクロマトグ
ラフィー〔シリカゲル120g、ヘキサン−酢酸エチル
(10:1)〕にて精製すると、目的の化合物(8a)
940mg(収率86%)が無色油状物として得られ
た。
【0084】〔α〕D 30−40.0°(c1.34、C
HCl3 ) IR(CHC3) 1730,1680,1600,1495,1475,
1455,1400,1365,1245,1160,
1095,1025,900,865cm-11HNMR
(270MHz,CDCl3) δ1.27(3H,d,J=6.9Hz),1.47
(9H,s),1.55−1.74(1H,m),1.
74−2.05(3H,m),2.47−2.63(1
H,m),2.79−2.99(2H,m),3.13
−3.29(1H,m),3.32−3.62(1H,
m),3.41(3H、s),3.65−4.18(5
H,m),4.45(1H,d,J=11.6Hz),
4.56(1H,brd,J=11.6Hz),7.1
6−7.33(10H,m) MS(FAB) m/z534(MNa+ ,100),512(MH+
8),478(18),456(6),412(9
9),170(69),138(44),114(8
9) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 534.2853(+2.2mmu) C3954NO6 Si(MH+ )としての計算値 534.2831
【0085】実施例13 化合物(8b)の合成 20mlのナス型フラスコにカルボン酸(6)43mg
(0.15mmol),化合物(5b)29mg(0.
12mmol),および4−ジメチルアミノピリジン
8.3mg(0.068mmol)を量り取り、系内を
窒素雰囲気下とした後、無水ジクロロメタン1.3ml
に溶解した。0℃に冷却したこの溶液にジシクロヘキシ
ルカルボジイミド40mg(0.20mmol)を加
え、0℃にて4時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し
た。得られた油状物をカラムクロマトグラフィー〔シリ
カゲル9g,ヘキサン−酢酸エチル(7:1→6:
1)〕にて精製すると目的の化合物(8b)46mg
(収率75%)が無色油状物として得られた。
【0086】〔α〕D 27−20.9°(c0.864、
CHCl3 ) IR(CHCl3) 1730,1680,1495,1475,1455,
1400,1365,1245,1160,1095,
1025,900,865cm-1 1 HNMR(270MHz,CDCl3) δ1.25(3H,d,J=6.3Hz),1.46
(9H,s),1.56−2.04(4H,m),2.
46−2.66(1H,m),2.76−2.98(2
H,m),3.14−3.29(1H,m),3.40
−3.62(1H,m),3.41(3H,s),3.
65−4.36(5H,m),4.41−4.66(2
H,m),7.16−7.34(10H,m) MS(FAB) m/z534(MNa+ ,6),512(MH+
9),456(7),412(100),170(7
0),138(26),114(86) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 534.2838(+0.7mmu) C3041NO6 Na(MNa+ )としての計算値 534.2831
【0087】実施例14 化合物(10)の合成 100mlのナス型フラスコにエステル(9)(Tom
ioka,K.;Kanai,M.;Koga,K.
etrahedron Lett.1991,32,2
395−2398の方法で合成した)518mg(1.
32mmol)を量り取り、メタノール6.6mlに溶
解した。この溶液へ10%パラジウム−炭素134mg
を加え、系内を水素雰囲気下とした後、室温にて70分
間激しく攪拌した。ろ液と洗液を合わせて減圧濃縮した
後、ベンゼン10mlを加え減圧濃縮する操作を3回行
った。得られた粗アミンは、精製することなく次の反応
に用いた。
【0088】100mlのナス型フラスコに上記の反応
生成物とz−L−イソイシン525mg(1.98mm
ol)を入れ、系内を窒素雰囲気下とした後、無水ジク
ロロメタン5.0mlに溶解した。0℃に冷却したこの
溶液にbenzotri−azol−1−yloxyt
ripyrrolidinophosphoni−um
hexafluorophosphate(PyBO
P)1.04g(2.01mmol),について無水エ
チルジイソプロピルアミン0.70ml(4.0mmo
l)を加えた後、0℃から徐々に室温まで昇温しつつ1
7.5時間攪拌した。反応混合物にベンゼン−酢酸エチ
ル(1:3)200mlを加え、得られた溶液を10%
クエン酸溶液(20ml)、水(20ml),飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液(20ml),水(20ml),
飽和塩化ナトリウム水溶液(20ml)にて順次洗浄
し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた油状物をカラムク
ロマトグラフィー〔シリカゲル120g,ヘキサン−
酢酸エチル(9:1→8:1)シリタゲル(FL60
D)100g,ヘキサン−酢酸エチル(20:1→1
5:1→10:1)ODS100G,メタノール−水
(85:15→90:10)ODS10G,メタノー
ル−水(80:20)シリカゲル40g,ヘキサン−
酢酸エチル(3:1)〕にて順次精製すると、目的の化
合物(10)550mg(収率83%)が無色油状物と
して得られた。
【0089】〔α〕30 D −8.75°(c1.29,C
HCl3 ) IR(CHCl3) 3430,1715,1640,1505,1455,
1410,1365,1295,1235,1155,
1095,1040,1025,840cm-11HNM
R(270MHz,CDCl3)(rotamer ra
tio5:1)δ0.83(3H,t,J=7.3H
z),0.88(3H,t,J=7.4Hz),0.9
5−1.17(2H,m),0.96(3H,d,J=
6.9Hz),0.98(3H,d,J=7.6H
z),1.26−1.82(4H,m),1.44
(1.5H,s),1.45(7.5H,s),2.3
0(1H,dd,J=15.5,8.9Hz),2.4
1(0.17H,dd,J=15.8,3.0Hz),
2.44(0.83H,dd,J=15.5,2.6H
z),2.76(0.5Hz,s),2.97(2.5
H,s),3.33(0.5H,s),3.34(2.
5H,s),3.68(0.17H,dd,J=9.
2,5.0Hz),3.88(0.83H,m),3.
98(0.17H,m),4.57−4.84(1H,
m),5.09(2H,s),5.44(0.83H,
d,J=9.2Hz),5.60(0.17Hz,d,
J=9.2Hz),7.28−7.40(5H,m) MS(FAB) m/z529(MNa+ ,100),473(60) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 529.3275(+2.1mmu) C28462 6 Na(MNa+ )としての計算値 529.3254
【0090】実施例15 化合物(12)の合成 50mlナス型フラスコに化合物(10)354mg
(0.700mmol)を量り取り、メタノール3.5
mlに溶解した。この溶液へ10%パラジウム−炭素7
0mgを加え、系内を水素雰囲気下とした後、室温にて
30分間激しく攪拌した。メンブランフィルターにて反
応混合物をろ過し、残渣をメタノール8mlにて洗浄し
た。ろ液と洗液を合わせ減圧濃縮した後、ベンゼン10
mlを加え減圧濃縮する操作を3回行った。得られた粗
アミンは精製することなく次の反応に用いた。30ml
のナス型フラスコに上記の反応生成物とN,N−ジメチ
ル−L−バリン(11)(Bowman,R.E.;S
t−roud,H.H,J.Chem,Soc.195
0,1342−1345の方法で合成した)125mg
(0.866mmol)を入れ、系内を窒素雰囲気下と
した後、無水ジメチルホルムアミド2.0mlに溶解し
た。
【0091】0℃に冷却したこの溶液にジエチルリン酸
シアニド0.13ml(0.86mmol),ついで無
水トリエチルアミン0.12ml(0.86mmol)
を加えた後、0℃にて2時間攪拌した。反応混合物をベ
ンゼン−酢酸エチル(1:2)100mlと105クエ
ン酸水溶液10mlとで分配し、得られる水層に炭酸水
素ナトリウムを加えてpH9とした後、クロロホルム
(3×80ml)にて抽出した。有機層を合わせ飽和塩
化ナトリウム水溶液(20ml)にて洗浄し、乾燥後、
減圧濃縮した。得られた油状物をカラムクロマトグラフ
ィー〔ODS 20g,メタノールー水(80:2
0)〕にて精製すると、目的化合物(12)331mg
(収率95%)が無色結晶として得られた。 無色プリズム状結晶 mp 58−59℃(ペンタン) 〔α〕27 D −43.4°(c0.579,CH3 OH)
【0091】IR(CHCl3) 3430,3370,1720,1660,1635,
1500,1460,1410,1370,1300,
1240,1150,1095,1035,840cm
-1 1 HNMR(270MHz,CDCl3)(rotame
r ratio15:1)δ0.80(3H,t,J=
7.4Hz),0.89(3H,t,J=6.9H
z),0.95−1.42(3H,m),0.99(3
H,d,J=6.6Hz),1.00(3H,d,J=
6.6Hz),1.44(0.56H,s),1.46
(8.44H,s),1.52−1.85(3H,
m),2.07(1H,dqq,J=6.6,6.6,
6.6Hz)octet,2.24(5.63H,
s),2.20−2.37(1H,m):major
rotamerδ2.29(0.94H,dd,J=1
5.5,9.6Hz),2.27(0.37H,s),
2.38−2.51(1H,m):major rot
amerδ2.45(0.94H,dd,J=15.
5,2.3Hz),2.42(1H,d,J=6.6H
z),2.75(0.19H,s)3.01(2.81
H,s),3.34(2.81H,s),3.35
(0.19H,s),3.68(0.06H,dd,J
=10.1,5.0Hz),3.88(0.94H,
m),3.96(0.06H,m),4.75(0.9
4H,m),4.81(0.94H,dd,J=9.
2,7.3Hz),5.09(0.06H,dd,J=
9.2,3.7Hz),6.81(0.94H,d,J
=9.2Hz),7.04(0.06H,d,J=9.
2Hz) MS(FAB) m/z522(MNa+ ,100),466(76),
100(52) 高分解能質量(元素分析) 測定値 C,64.72;H,10.67;N,8.36 計算値 C27533 5 :C,64.89;H,10,69;N,8.41
【0092】実施例16 化合物(13a)の合成 20mlの枝付きフラスコに化合物(12)16.5m
g(0.0331mmol)および化合物(7a)2
1.7mg(0.0329mmol)を量り取り、系内
を窒素雰囲気下とした後、無水ジクロロメタン0.20
mlに溶解した。0℃に冷却したこの溶液にトリフルオ
ロ酢酸0.20mlを加えた後、0℃にて1時間、室温
にて1時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、ベ
ンゼン5mlを加え減圧濃縮する操作を5回行った。得
られた粗アミンのトリフルオロ酢酸塩と粗カルボン酸
は、精製することなく次の反応に用いられた。
【0093】20mlの枝付きフラスコに上記の反応混
合物を入れ、系内を窒素雰囲気下とした後、無水ジメチ
ルホルムアミド0.30mlに溶解した。0℃に冷却し
たこの溶液にジエチルリン酸シアニド0.010ml
(0.061mmol),ついで無水トリエチルアミン
0.025ml(0.18mmol)を加えた後、0℃
にて1時間攪拌した。反応混合物をヘキサン−エーテル
(1:1)10mlと10%クエン酸水溶液(5ml)
にて洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた油状物を
分取薄層クロマトグラフィー〔シリカゲル、100×2
00×0.25mm×4枚、クロロホルムーメタノール
(10:1)〕、次にカラムクロマトグラフィー〔OD
S3g,メタノール−水(80:20→90:10)〕
にて精製すると目的の化合物(13a)15mg)収率
46%)が無色油状物として得られた。 〔α〕28 D −45.9°(c0.320,CH3 OH) IR(CHCl3) 3430,3360,1725,1655,1635,
1500,1455,1415,1260,1165,
1095cm-1
【0094】1HNMR(270MHz,CDCl3
(rotamer ratio3:1) δ0.77−1.33(20H,m),1.06(6.
8H,s),1.08(2.2H,s),1.19
(0.7H,d,J=6.9Hz),1.20(2.3
H,d,J=6.9Hz),1.27−1.47(1
H,m),1.50−2.17(8H,m),2.20
−2.54(4H,m),2.25(4.5H,s),
2.27(1.5H,s),2.82−3.14(2
H,m),3.02(2.3H,s),3.08(0.
7H,s),3.19−3.50(2H,m),3.2
9(4H,s),3.32(0.7H,s),3.35
(0.7H,s),3.63−4.30(5H,m),
4.64−5.11(2H,m),5.13−5.34
(1H,m),6.87(1H,d,J=9.2H
z),7.12−7.30(5H,m),7.31−
7.49(6H,m),7.60−7.72(4H,
m) MS(FAB) m/z1007(MNa+ ,100),666(1
2),559(10),135(26),100(7
8) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 1007.6300(+3.0mmu) C57884 8 SiNa(MNa+ )としての計算値 1007.6270
【0095】実施例17 化合物(13b)の合成 20mlの枝付きフラスコに化合物(12)40.1m
g(0.0804mmol)を量り取り、系内を窒素雰
囲気下とした後、無水ジクロロメタン0.50mlに溶
解した。0℃に冷却したこの溶液にトリフルオロ酢酸
0.50mlを加えた後、室温にて1時間攪拌して混合
物3を得た。20mlのナス型フラスコに化合物(7
b)53.2mg(0.0807mmol)を量り取
り、系内を窒素雰囲気下とした後、無水ジクロロメタン
0.50mlに溶解した。0℃に冷却したこの溶液にト
リフルオロ酢酸0.50mlを加えた後、0℃にて1時
間攪拌して混合物4を得た。
【0096】20mlのナス型フラスコに上記の混合物
3と混合物4を合わせ減圧濃縮した後、ベンゼン5ml
を加え、減圧濃縮する操作を3回行った。得られた粗カ
ルボン酸および粗アミンのトリフルオロ酢酸塩は、精製
することなく次の反応に用いた。10mlのナス型フラ
スコに上記の生成物を入れ、系内を窒素雰囲気下とした
後、無水ジメチルホルムアミド0.80mlに溶解し
た。0℃に冷却したこの溶液にジエチルリン酸ジアニド
0.020ml(0.12mmol)、ついで無水トリ
エチルアミン0.050ml(0.36mmol)を加
えた後、0℃にて2時間攪拌した。反応混合物にベンゼ
ン30mlおよび水10mlを加えた。pH10になる
まで炭酸ナトリウムを加えた後、分液し、水層をベンゼ
ン(2×30ml)にて抽出した。有機層を合わせ水
(10ml),飽和塩化ナトリウム水溶液(10ml)
にて順次洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた油状
物をカラムクロマトグラフィー〔塩基性アルミナ1g、
ヘキサン−酢酸エチル(2:1→1:1→0:1)〕に
て精製すると目的の化合物(13b)70.6mg(収
率89%)が無色油状物として得られた。
【0097】〔α〕27 D −29.9°(c0.910,
CH3 OH) IR(CHCl3) 3430,3360(br),1725,1655,1
635,1500,1455,1415,1260,1
165,1095cm-1 1 HNMR(270MHz,CDCl3 ) δ0.75−1.24(20H,m),1.05(6.
8H,s),1.07(2.2H,s),1.19(3
H,d,J=6.9Hz),1.26−1.44(1
H,m),1.48−2.16(8H,m),2.20
−2.63(4H,m),2.24(4.5H,s),
2.26(1.5H,s),2.80−3.08(2
H,m),3.02(2.3H,s),3.10(0.
7H,s),3.24−3.48(2H,m),3.2
8(2.3H,m),3.31(2.3H,s),3.
32(0.7H,s),3.33(0.7H,s),
3.60−4.22(5H,m),4.62−4.96
(2H,m),5.11−5.26(1H,m),6.
74−6.92(1H,m),7.12−7.47(1
1H,m),7.56−7.70(4H,m) MS(FAB) m/z985(MH+ ,8),100(100) 高分解能質量スペトクル分析(FAB) 測定値 985.6468(+1.8mmu) C57894 8 Si(MH+ )としての計算値 985.6450
【0098】実施例18 化合物(14a)の合成 200mlのナス型フラスコに化合物(12)607m
g(1.22mmol)を量り取り、系内を窒素雰囲気
下とした後、無水ジクロロメタン3.0mlに溶解し
た。0℃に冷却したこの溶液にトリフルオロ酢酸3.0
mlを加えた後、室温にて1.5時間攪拌して混合物1
を得た。50mlのナス型フラスコに化合物(8a)6
50mg(1.27mmol)を量り取り、系内を窒素
雰囲気下とした後、無水ジクロロメタン3.0mlに溶
解した。0℃に冷却したこの溶液にトリフルオロ酢酸
3.0mlを加えた後、0℃にて40分間攪拌して混合
物2を得た。
【0099】200mlのナス型フラスコに上記の混合
物1及び混合物2を入れ、系内を窒素雰囲気下とした
後、無水ジメチルホルムアミド5.0mlに溶解した。
0℃に冷却したこの溶液にジエチルリン酸シアニド0.
25ml(1.5mmol),ついで無水トリエチルア
ミン0.95ml(6.8mmol)を加えた後、0℃
にて2時間攪拌した。反応混合物にベンゼン20mlお
よび水50mlを加えた。pH11になるまで炭酸ナト
リウムを加えた後、分液し、水層をベンゼン(2×10
0ml)にて抽出した。有機層を合わせ水(50m
l),飽和塩化ナトリウム水溶液(50ml)にて順次
洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた油状物をカラ
ムクロマトグラフィー〔シリカゲル(FL60D)2
50g,ベンゼン−酢酸エチル(2:0→1:1→0:
1)塩基性アルミナ60g,ヘキサン−酢酸エチル
(3:1→2:1→1:1→0:1)〕にて順次精製す
ると目的の化合物(14a)888mg(収率87%)
が無色油状物として得られた。 〔α〕28 D −49.5°(c0.789,CH3 OH) IR(CHCl3) 3430,3370(br),1730,1655,1
635,1495,1455,1425,1415,1
240,1165,1095cm-1
【0100】1HNMR(270MHz,CDCl3
(rotamer ratio4:1) δ0.81(3H,t,J=7.3Hz),0.86
(3H,t,J=7.3Hz),0.90(3H,d,
J=6.9Hz),0.90−1.23(2H,m),
0.96(3H,d,J=6.3Hz),0.99(3
H,d,J=6.3Hz),1.00(3H,d,J=
6.9Hz),1.23−1.44(1H,m),1.
29(2.4H,d,J=6.9Hz),1.30
(0.6H,d,J=6.9Hz),1.50−1.8
8(5H,m),1.89−2.16(3H,m),
2.24(4.8H,s),2.25(1.2H,
s),2.90(2H,d,J=6.6Hz),3.0
2(2.4H,s),3.09(0.6H,s),3.
26−3.52(2H,m),3.29(2.4H,
s),3.32(0.6H,s),3.39(2.4
H,s),3.40(0.6H,s),3.68−5.
08(10H,m),6.84(1H,d,J=9.2
Hz),7.15−7.34(10H,m)
【0101】MS(FAB) m/z859(MNa+ ,100),518(15),
100(58) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 859.5569(+0.8mmu) C48764 8 Na(MNa+ )としての計算値 859.5561
【0102】実施例19 化合物(14b)の合成 10mlのナス型フラスコに化合物(12)29mg
(0.059mmol)および化合物(8b)30mg
(0.059mmol)を量り取り、系内を窒素雰囲気
下とした後、無水ジクロロメタン0.50mlに溶解し
た。0℃に冷却したこの溶液にトリフルオロ酢酸0.5
0mlを加えた後、室温にて1時間攪拌した。反応混合
物を減圧濃縮した後、ベンゼン2mlを加え減圧濃縮す
る操作を5回行った。得られた粗アミンのトリフルオロ
酢酸塩と粗カルボン酸は、精製することなく次の反応に
用いた。10mlのナス型フラスコに上記の反応生成物
を入れ、系内を窒素雰囲気下とした後、無水ジメチルホ
ルムアミド0.50mlに溶解した。0℃に冷却したこ
の溶液にジエチルリン酸シアニド0.015ml(0.
088mmol),ついで無水トリエチルアミン0.0
40ml(0.29mmol)を加えた後、0℃にて1
時間攪拌した。反応混合物に炭酸カリウム溶液(pH1
1)10mlを加え、得られた溶液をベンゼン(2×1
0ml)にて抽出した。有機層を合わせ、水(5m
l),飽和塩化ナトリウム水溶液(5ml)にて順次洗
浄し、乾燥後、減圧濃縮した。得られた油状物をカラム
クロマトグラフィー〔塩基性アルミナ6g,ヘキサン−
酢酸エチル(2:1→3:2)〕、ついでカラムクロマ
トグラフィー〔シリカゲル3g,ベンゼン−アセトン
(10:1→4:1)〕にて精製すると、目的の化合物
(14b)44mg(収率89%)が無色油状物として
得られた。
【0103】〔α〕26 D −39.8°(c0.904,
CH3 OH) IR(CHCl3) 3430,3370(br),1730,1655,1
635,1495,1455,1425,1415,1
240,1165,1095cm-1 1 HNMR(270MHz,CDCl3 )(rotam
er ratio4:1) δ0.76−1.22(20H,m),1.24−1.
43(1H,m),1.27(0.6H,d,J=6.
9Hz),1.28(2.4H,d,J=6.9H
z),1.50−1.85(5H,m),1.85−
2.68(7H,m),2.24(4.8H,s),
2.25(1.2H,s),2.68−2.97(2
H,m),3.02(2.4H,s),3.08(0.
6H,s),3.23−3.52(2H,m),3.2
9(2.4H,s),3.32(0.6H,s),3.
39(2.4H,s),3.41(0.6H,s),
3.60−5.09(10H,m),6.86(1H,
d,J=9.2Hz),7.15−7.34(10H,
m) MS(FAB) m/z837(MH+ ,5),100(100) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 859.5549(−1.2mmu) C48764 8 Na(MNa+ )としての計算値 859.5561
【0104】実施例20 イソドラスタチンH(21)の合成 15mlのポリプロピレン製試験管に化合物(13a)
7.4mg(0.0075mmol)を量り取り、アセ
トニトリル0.10mlに溶解した。0℃に冷却したこ
の溶液に47%フッ化水素酸0.20ml(5.4mm
ol)を加えた後、0℃にて30分間攪拌した。氷−飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液(1:1)混合物5mlに
反応混合物をゆっくりと加えた。pH10になるまで炭
酸ナトリウムを加えた後、クロロホルム(3×10m
l)にて抽出した。有機層を合わせ飽和塩化ナトリウム
水溶液(5ml)にて洗浄し、乾燥後、減圧濃縮した。
得られた油状物を分取薄層クロマトグラフィー〔シリカ
ゲル、100×200×0.25mm×1枚、クロロホ
ルム−メタノール(10:1)〕るて精製すると、イソ
ドラスタチンH(21)5.1mg(収率91%)が無
色無定形粉末として得られた。
【0105】無色プリズム状結晶 mp 84−85℃(ヘキサン−CH2 Cl2) 〔α〕28 D −47.6°(c0.0514,CH3
H) IR(CHCl3) 3430(br),1725,1665,1635,1
495,1455,1410,1255,1095,1
060cm-1 1 HNMR(600MHz,C6 6) 0.85(3H,t,J=7.3Hz),0.87(3
H,t,J=7.3Hz),0.94(1H,d,J=
7.0Hz),0.96(3H,d,J=7.0H
z),1.05(3H,d,J=6.6Hz),1.0
7(1H,m),1.11(1H,d,J=7.0H
z),1.20(1H,m),1.22(1H,m),
1.22(3H,d,J=7.0Hz),1.40(1
H,m),1.47(1H,m),1.62(1H,
m),1.63(1H,m)、1.70(1H,m),
1.86(1H,m),1.90(1H,m),1.9
2(1H,m),2.01(1H,m),2.10(1
H,m),2.19(6H,s),2.29(1H,
d,J=7.0Hz),2.51(1H,dq,J=1
0.6,7.01Hz),2.73(3H,s),2.
77(1H,dd,J=14.0,6.2Hz),2.
83(1H,m),2.93(1H,dd,J=14.
0,7.5Hz),3.01(1H,m),3.26
(3H,s),3.27(3H,s),3.80(1
H,ddd,J=13.0,7.0,6.2Hz),
3.90(1H,ddd,J=13.0,7.5,2.
4Hz),4.13(1H,m)、4.20(1H,
m),4.27(1H,dd,J=10.6,1.1H
z),4.98(1H,dd,J=8.8,7.6H
z),4.99(1H,m),5.21(1H,dd,
J=7.5,7.0Hz),5.54(1H,m),
6.68(1H,d,J=8.8Hz),7.03(1
H,m),7.10(2H,m),7.12(2H,
m)
【0106】13C NMR(100MHz,C
6 6 ) 10.9(q),11.0(q),14.8(q),1
5.6(q),16.1(q),18.4(q),2
0.3(q),24.3(t),25.0(t),2
5.0(t),26.1(t),27.9(d),3
2.0(q),33.2(d),37.1(d),3
7.1(t),37.9(t),42.7(q),4
6.2(d),48.0(t),53.1(d),5
6.9(d),57.8(q),60.2(d),6
1.2(q),63.4(t),76.1(d),7
6.4(d),79.0(d),81.8(d),12
6.6(d),128.5(d),129.8(d),
137.7(s),170.7(s),171.1
(s),172.9(s),174(s)
【0107】MS(FAB) m/z769(MNa+ ,100),657(8),5
59(6),428(11),100(50) 高分解能質量分析(元素分析) 測定値 C,65.71;H,9.43;N,7.45 計算値 C41704 8 C,65.92;H,9.44;N,7.50
【0108】実施例21 エピイソドラスタチンH(24)の合成 15mlのポリプロピレン製試験管に化合物(13b)
36.3mg(0.0369mmol)を量り取り、ア
セトニトリル0.30mlに溶解した。0℃に冷却した
この溶液に47%フッ化水素酸0.80ml(22mm
ol)を加えた後、0℃にて1時間攪拌した。氷−飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液(1:1)混合物30mlに
反応混合物をゆっくりと加えた。pH10になるまで炭
酸ナトリウムを加えた後、クロロホルム(3×30m
l)にで抽出した。有機層と合わせ飽和塩化ナトリウム
水溶液(20ml)にて洗浄し、乾燥後、減圧濃縮し
た。得られた油状物を分取薄層クロマトグラフィー〔シ
リカゲル、100×200×0.25mm×4枚、クロ
ロホルム−メタノール(30:1)〕にて精製すると、
エピイソドラスタチンH(24)26.2mg(収率9
5%)が無色無定形粉末として得られた。
【0109】〔α〕26 D −53.8°(c0.052
0,CH3 OH) IR(CHCl3) 3430(br),1725,1665,1635,1
495,1455,1410,1095cm-1 1 HNMR(600MHz,CH3 OH) δ0.88(6H,t,J=7.3Hz),0.97
(3H,d,J=7.0Hz),0.98(3H,d,
J=6.6Hz),1.07(1H,m),1.08
(3H,d,J=7.0Hz),1.12(3H,d,
J=6.6Hz),1.25(1H,m),1.30
(3H,d,J=7.0Hz),1.37(1H,
m),1.43(1H,m),1.57(1H,m),
1.60(1H,m),1.74(1H,m),1.7
7(1H,m),1.89(1H,m),1.91(1
H,m),2.04(1H,dqq,J=7.0,7.
0,7.0Hz),2.21(6H,s),2.22
(2H,m),2.33(1H,d,J=7.0H
z),2.56(1H,dq,J=8.6,7.0H
z),2.78(3H,s),2.92(1H,m),
3.01(1H,dd,J=13.5,7.7Hz),
3.07(1H,dd,J=13.5,6.6Hz),
3.10(1H,m),3.20(3H,s),3.3
0(3H,s),3.64(1H,dd,J=12.
6,4.9Hz),3.92(1H,dd,J=12.
6,2.4Hz),4.10(1H,dd,J=8.
6,2.0Hz),4.16(1H,m),4.57
(1H,ddd,J=8.6,4.0,2.0Hz),
5.00(1H,m),5.02(1H,m),5.2
4(1H,m)6.79(1H,d,J=9.2H
z),7.04(1H,m),7.12(2H,m),
7.22(2H,m)
【0110】13CNMR(100MHz,C6 6) δ11.0(q),11.1(q),13.1(q),
15.7(q),16.2(q),18.4(q),2
0.3(q),24.7(t),25.1(t),2
4.9(t),26.1(t),27.9(d),3
1.8(q),33.2(d),36.6(t),3
7.6(d),38.1(t),42.7(q),4
3.4(d),47.8(t),53.1(d),5
7.4(d),57.9(q),60.6(d),6
0.8(q),62.5(t),76.3(d),7
7.2(d),79.2(d),82.0(d),12
6.7(d),128.7(d),129.9(d),
137.9(s),170.3(s),171.1
(s),173.8(s),174.0(s)MS(F
AB) m/z747(MH+ ,20),100(100) 高分解能質量スペクトル分析(FAB) 測定値 747.5269(−0.3mmu) C41714 8 (MH+)としての計算値 747.5272 高分解能質量分析(元素分析) 測定値 C,65.80;H,9.58;N,7.50 計算値 C41704 8 ;C,65.92;H,9.44;N,7.50
【0111】実施例22 ドラスタチンH(22)の合成 100mlのナス型フラスコに化合物(14a)451
mg (0.540mmol)を量り取り、メタノール12m
l、水5ml、および酢酸3.5mlを加え溶解した。
この溶液へ10%パラジウム−炭素(Pd/C)101
mgを加え、系内を水素雰囲気下とした後、室温にて1
時間激しく攪拌した。メンブランフィルターにて反応混
合物をろ過し、残渣をメタノール5mlにて洗浄した。
100mlのナス型フラスコにろ液と洗液を入れ、この
溶液へ10%Pd/C197mgを加え系内を水素雰囲
気下とした後、室温にて75分間激しく攪拌した。この
溶液に10%Pd/C152mgを加え室温にて17時
間40分激しく攪拌した後、さらに10%Pd/C12
0mgを加え室温にて3時間45分激しく攪拌した。メ
ンブランフィルタルーにて反応混合物をろ過し、残渣を
メタノール20mlにて洗浄した後ろ液と洗液を合わせ
減圧濃縮した。得られた油状物をカラムクロマトグラフ
ィー〔塩基性アルミナ60g、ヘキサン−酢酸エチル
(2:1→1:1→0:1)〕にて精製すると、ドラス
タチンH(22)308mg(収率77%)が無色無定
形粉末として得られた。
【0112】〔α〕28 D −48.0°(c0.061
4,CH3 OH) IR(CHCl3) 3430(br),1730,1665,1635,1
495,1455,1410,1255,1095,1
060cm-1 1 HNMR(600MHz,C6 6)(rotamer
ratio18:1,major rotamerの
み記載) δ0.86(3H,t,J=7.7Hz),0.88
(3H,t,J=7.7Hz),0.93(1H,d,
J=7.0Hz),0.96(3H,d,J=7.0H
z),1.06(3H,d,J=6.6Hz),1.0
6(1H,m),1.11(1H,d,J=7.0H
z),1.21(1H,m),1.23(1H,m),
1.30(3H,d,J=7.0Hz),1.41(1
H,m),1.48(1H,m),1.57(1H,
m),1.63(1H,m),1.71(1H,m),
1.86(1H,m),1.90(1H,m),1.9
1(1H,m),2.02(1H,m),2.11(1
H,m),2.19(6H,s),2.30(1H,
d,J=7.0),2.57 (1H,dq,J=1
0.3,7.0Hz),2.58(1H,dd,J=1
3.5,6.6Hz),2.73(3H,s),2.8
4(1H,dd,J=13.5,6.6Hz),2.8
4(1H,m),3.00(1H,m),3.25(3
H,s),3.27(3H,s),3.76(1H,d
d,J=11.0,1.9Hz),4.12(1H,
m),4.28(1H,ddd,J=6.3,4.2,
1.5Hz),4.29(1H,dd,J=10.3,
1.5Hz),4.35(1H,m),4.60(1
H,dd,J=11.0,9.5Hz),4.99(1
H,dd,J=8.8,8.1Hz),4.99(1
H,m),5.26(1H,d,J=3.4Hz),
6.72(1H,d,J=8.8Hz),7.07(1
H,m),7.09−7.21(4H,m)
【0113】13CNMR(100MHz,C6 6)(r
otamer ratio18:1)11.0(q),
11.0(q),14.9(q),15.6(q),1
6.1(q),18.4(q),20.3(q),2
4.3(t),25.0(t),25.0(t),2
6.1(t),27.9(d),32.0(q),3
3.4(d),37.7(d),38.0(t),4
0.1(t),42.7(q),45.5(d),4
7.9(t),53.1(d),57.0(d),5
7.7(q),60.3(d),61.1(q),6
9.5(t),70.2(d),76.2(d),7
8.8(d),81.6(d),126.4(d),1
285.(d),129.8(d),138.9
(s),170.7(s),171.1(s),17
3.4(s),174.0(s), MS(FAB) m/z769(MNa+ ,100),657(10),
559(5),428(12),100(62) 高分解能質量スペトクル分析(FAB) 測定値 769.5079(−1.2mmu) C41704 8 Na(MNa+ )としての計算値 769.5091 高分解能質量分析(元素分析) 計算値 C,65.80;H,9.59;N,7.45 計算値 C41704 8 :C,65.92;H,9.44;N,7.50
【0114】実施例23 エピドラスタチンH(23)の合成 30mlのナス型フラスコに化合物(14b)17mg
(0.020mmol)を量り取り、メタノール1.0
mlおよび酢酸0.25mlを加え溶解した。この溶液
へ10%パラジウム−炭素42mgを加え、系内を水素
雰囲気下とした後、室温にて38時間激しく攪拌した。
メンブランフィルターにて反応混合物をろ過し、残渣を
メタノール10mlにて洗浄した。ろ液と洗液を合わせ
減圧濃縮した。得られた油状物をカラムクロマトグラフ
ィー〔シリカゲル1.3g、ヘキサン−酢酸エチル−メ
タノール(20:20:1→10:10:1)〕ついで
カラムクロマトグラフィー〔セファデクスLH−20
1.5g、ジクロロメタン−メタノール(1:1)〕に
て精製すると、エピドラスタチンH(23)11mg
(収率73%)
【0115】〔α〕26 D −52.1°(c0.064
5,CH3 OH) IR(CHCl3) 3430(br),1730,1665,1635,1
495,1455,1410,1245,1095,1
060cm-1 1 HNMR(600MHz,C6 6) δ0.86(3H,t,J=7.5Hz),0.89
(3H,t,J=7.5Hz),0.97(6H,d,
J=6.8Hz),1.04(3H,d,J=6.6H
z),1.06(1H,m),1.12(3H,d,J
=6.6Hz),1.23(2H,m),1.34(3
H,d,J=7.0Hz),1.43(1H,m),
1.47(1H,m),1.59(1H,m),1.6
6(1H,m),1.71(1H,m),1.87(2
H,m),1.91(1H,m),2.02(1H,d
qq,J=7.0,6.8,6.6Hz),2.10
(1H,m),2.20(6H,s),2.30(1
H,d,J=7.0Hz),2.58(1H,dq,J
=10.6,7.0Hz),2.72(3H,s),
2.78(1H,dd,J=13.7,5.5Hz),
2.83(1H,m),3.01(1H,m),3.0
3(1H,dd,J=13.7,8.1Hz),3.2
6(3H,s),3.29(3H,s),3.68(1
H,dd,J=11.0,6.4Hz),4.14(2
H,m),4.18(1H,m),4.27(1H,d
d,J=10.6,1.1Hz),4.82(1H,d
d,J=11.0,2.2Hz),4.98(1H,
m),5.00(1H,m),5.21(1H,d,J
=6.2Hz),6.72(1H,d,J=8.8H
z),7.11(1H,m),7.20(2H,m),
7.31(2H,m)
【0116】13CNMR(100MHz,C6 6) δ11.0(q),11.1(q),14.7(q),
15.6(q),16.1(q),18.3(q),2
0.4(q),24.3(t),24.9(t)25.
0(t),26.1(t),27.9(d),32.0
(q),33.4(d),37.7(d),38.0
(t),40.3(t),42.8(q),45.6
(d),47.9(t),53.1(d),57.1
(d),57.9(d),60.2(d),61.1
(q),69.1(t),70.8(d),76.3
(d),78.8(d),81.7(d),126.4
(d),128.5(d),129.9(d),13
9.3(s),170.3(s),171.1(s),
173.4(s),173.9(s)
【0117】MS(FAB) m/z769(MNa+ , 3) ,747(MH+
5),100(100) 高分解能質量スクトル分析(FAB) 測定値 769.5086(−0.5mmu) C41704 8 Na(MNa+ )としての計算値 769.5091 高分解能質量分析(元素分析) 測定値 C,65.79;H,9.70;N,7.56 計算値 C41704 8 :C,65.92:H,9.44;N,7.50
【0118】実施例24 製剤例 ドラスタチンH、イソドラスタチンH、エピイソドラス
タチンHもしくはエピイソドラスタチンH1武、ポリソ
ルベート80を1部及びD−マンニトール20部を注射
用蒸留水2000部に溶解し、メンブランフィルターで
ろ過し後バイアルに分注して、常法により凍結乾燥しゴ
ム栓で密封して注射用製剤を得た。
【0119】
【発明の効果】本発明の式(20)で表わされる化合物
又はその薬学的に許容される塩は特に抗腫瘍活性を有
し、この化合物を含む医薬は特に抗腫瘍剤として有用で
ある。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(20) 【化1】 (式中、Me はメチル基を示し、Xは下記基(X1)又
    は(X2)を示す。) 【化2】 で示されるペプチド誘導体又はその薬学的に許容される
    塩。
  2. 【請求項2】XがX1を示す請求項1項記載のペプチド
    誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  3. 【請求項3】XがX2を示す請求項1項記載のペプチド
    誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  4. 【請求項4】次の物理化学的性質を有するドラスタチン
    H又はその薬学的に許容される塩。 (a)形状は無色無定形粉末で、メタノール、エタノー
    ル、アセトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシ
    ド、酢酸エチル、クロロホルム、塩化メチレン、及びベ
    ンゼンに可溶であり、(b)シリカゲル薄層クロマトグ
    ラフィー〔展開溶媒:CHCl3 −CH3 OH(10:
    1)〕でRf値0.60を示し、(c)高速液状クロマ
    トグラフィー〔Develosil ODS10(20
    ×250mm)、CH3 CN−0.01MNH4 OCO
    CH3 (7:3)、5mL/min、UV(215n
    m)検出〕で保持時間42分を示し(d)比旋光度
    〔α〕28 D - 48.0°(c0.0614,CH3
    H)を有し(e)低分解能FAB質量分析法により測定
    して、746の分子量(769(MNa+ ,100),
    657(10),559(5),428(12),10
    0(62))を有し、(f)3430(br),173
    0,1665,1635,1495,1455,141
    0,1255,1095,1060cm-1に主なピーク
    を示す赤外吸収スペクトル(クロロホルム溶液)を有
    し、(g)メタノール溶液中で208nm(ε2300
    0)に紫外吸収極大値を示し、(h)0.86(3H,
    t,J=7.7Hz)、0.88(3H,t,J=7.
    7Hz)、0.93(1H,d,J=7.0Hz)、
    0.96(3H,d,J=7.0Hz)、1.06(3
    H,d,J=6.6Hz)、1.06(1H,m)、
    1.11(1H,d,J=7.0Hz)、1.21(1
    H,m)、1.23(1H,m)、1.30(3H,
    d,J=7.0Hz)、1.41(1H,m)、1.4
    8(1H,m)、1.57(1H,m)、1.63(1
    H,m)、1.71(1H,m)、1.86(1H,
    m)1.90(1H,m)、1.91(1H,m)、
    2.02(1H,m)、2.11(1H,m)、2.1
    9(6H,s)、2.30(1H,d,J=7.0)、
    2.57(1H,dq,J=10.3,7.0Hz)、
    2.58(1H,dd,J=13.5,6.6Hz)、
    2.73(3H,s)、2.84(1H,dd,J=1
    3.5,6.6Hz)、2.84(1H,m)、3.0
    0(1H,m)、3.25(3H,s)、3.27(3
    H,s)、3.76(1H,dd,J=11.0,1.
    9Hz)、4.12(1H,m)、4.28(1H,d
    dd,J=6.3,4.2,1.5Hz)、4.29
    (1H,dd,J=10.3,1.5Hz)、4.35
    (1H,m)、4.60(1H,dd,J=11.0,
    9.5Hz)、4.99(1H,dd,J=8.8,
    8.1Hz)、4.99(1H,m)、5.26(1
    H,d,J=3.4Hz)、6.72(1H,d,J=
    8.8Hz)、7.07(1H,m)、7.09−7.
    21(4H,m)にシグナルを示す重ベンゼン中の60
    0MHzのプロント核磁気共鳴スペクトルを有し、
    (i)11.0(q)、11.0(q)、14.9
    (q)、15.6(q)、16.1(q)、18.4
    (q)、20.3(q)、24.3(t)、25.0
    (t)、25.0(t)、26.1(t)、27.9
    (d)、32.0(q)、33.4(d)、37.7
    (d)、38.0(t)、40.1(t)、42.7
    (q)、45.5(d)、47.9(t)、53.1
    (d)、57.0(d)、57.7(q)、60.3
    (d)、61.1(q)、69.5(t)、70.2
    (d)、76.2(d)、78.8(d)、81.6
    (d)、126.4(d)、128.5(d)、12
    9.8(d)、138.9(s)、170.7(s)、
    171.1(s)、173.4(s)、174.0
    (s)にシグナルを示す重ベンゼン中の100MHz炭
    素−13核磁気共鳴スペクトルを有する。
  5. 【請求項5】次の物理化学的性質を有するイソドラスタ
    チンH又はその薬学的に許容される塩。 (a)形状は無色プリズム状結晶(融点84〜85℃)
    で、メタノール、エタノール、アセトン、アセトニトリ
    ル、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、クロロホル
    ム、塩化メチレン、及びベンゼンに可溶であり、(b)
    シリカゲル薄層クロマトグラフィー〔展開溶媒:CHC
    3 −CH3 OH(10:1)〕でRf値0.60を示
    し、(c)高速液体クロマトグラフィー〔Develo
    sil ODS10(20×250mm)、CH3 CN
    −0.01MNH4 OCOCH3 (7:3)、5mL/
    min、UV(215nm)検出〕で保持時間46分を
    示し(d)比旋光度〔α〕28 D −47.6(c0.05
    14,CH3 OH)を有し、(e)低分解能FAB質量
    分析法により測定して、746の分子量(769(MN
    + ,100),657(8),559(6),428
    (11),100(50))を有し、(f)3430
    (br),1725,1665,1635,1495,
    1455,1410,1255,1095,1060c
    -1に主なピークを示す赤外吸収スペクトル(クロロホ
    ルム溶液)を有し、(g)メタノール溶液中で208n
    m(ε23000)に紫外吸収極大値を示し、(h)
    0.85(3H,t,J=7.3Hz)、0.87(3
    H,t,J=7.3Hz),0.94(1H,d,J=
    7.0Hz),0.96(3H,d,J=7.0H
    z),1.05(3H,d,J=6.6Hz)、1.0
    7(1H,m)、1.11(1H,d,J=7.0H
    z)、1.20(1H,m)、1.22(1H,m)、
    1.22(3H,d,J=7.0Hz)、1.40(1
    H,m)、1.47(1H,m)、1.62(1H,
    m)、1.63(1H,m)、1.70(1H,m)、
    1.86(1H,m)、1.90(1H,m)、1.9
    2(1H,m)、2.01(1H,m)、2.10(1
    H,m)、2.19(6H,s)、2.29(1H,
    d,J=7.0Hz)、2.51(1H,dq,J=1
    0.6,7.0Hz)、2.73(3H,s)、2.7
    7(1H,dd,J=14.0,6.2Hz)、2.8
    3(1H,m)、2.93(1H,dd,J=14.
    0,7.5Hz)、3.01(1H,m)、3.26
    (3H,s)、3.27(3H,s)、3.80(1
    H,ddd,J=13.0,7.0,6.2Hz)、
    3.90(1H,ddd,J=13.0,7.5,2.
    4Hz)、4.13(1H,m)、4.20(1H,
    m)、4.27(1H,dd,J=10.6,1.1H
    z)、4.98(1H,dd,J=8.8,7.6H
    z)、4.99(1H,m)、5.21(1H,dd,
    J=7.5,7.0Hz)、5.54(1H,m)、
    6.68(1H,d,J=8.8Hz)、7.03(1
    H,m)、7.10(2H,m)7.12(2H,m)
    にシグナルを示す重ベンゼン中の600MHzのプロン
    ト核磁気共鳴スペクトルを有し、(i)10.9
    (q),11.0(q)、14.8(q)、15.6
    (q)、16.1(q)、18.4(q)、20.3
    (q)、24.3(t)、25.0(t)、25.0
    (t)、26.1(t)、27.9(d)、32.0
    (q)、33.2(d)、37.1(d)、37.1
    (t)、37.9(t)、42.7(q)、46.2
    (d)、48.0(t)、53.1(d)、56.9
    (d)、57.8(q)、60.2(d)、61.2
    (q)、63.4(t)、76.1(d)、76.4
    (d)、79.0(d)、81.8(d)、126.6
    (d)、128.5(d)、129.8(d)、13
    7.7(s)、170.7(s)、171.1(s)、
    172.9(s)、174(s)にシグナルを示す重ベ
    ンゼン中の100MHz炭素−13核磁気共鳴スペクト
    ルを有する。
  6. 【請求項6】次の物理化学的性質を有するエピドラスタ
    チンH又はその薬学的に許容される塩。 (a)形状は無色無定形粉末で、メタノール、エタノー
    ル、アセトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシ
    ド、酢酸エチル、クロロホルム、塩化メチレン、及びベ
    ンゼンに可溶であり、(b)比旋光度〔α〕26 D - 5
    2.1°(c0.0645,CH3 OH)を有し、
    (c)低分解能FAB分析法により測定して、746の
    分子量(769(MNa+ ,3)、747(MH+
    5),100(100))を有し、(d)3430(b
    r),1730,1665,1635,1495,14
    55,1410,1245,1095,1060cm-1
    に主なピークを示す赤外吸収スペクトル(クロロホルム
    溶液)を有し、(e)0.86(3H,t,J=7.5
    Hz),0.89(3H,t,J=7.5Hz),0.
    97(6H,d,J=6.8Hz),1.04(3H,
    d,J=6.6Hz),1.06(1H,m),1.1
    2(3H,d,J=6.6Hz),1.23(2H,
    m),1.34(3H,d,J=7.0Hz),1.4
    3(1H,m),1.47(1H,m),1.59(1
    H,m),1.66(1H,m),1.71(1H,
    m),1.87(2H,m),1.91(1H,m),
    2.02(1H,dqq,J=7.0,6.8,6.6
    Hz),2.10(1H,m),2.20(6H,
    s),2.30(1H,d,J=7.0Hz),2.5
    8(1H,dq,J=10.6,7.0Hz),2.7
    2(3H,s),2.78(1H,dd,J=13.
    7,5.5Hz),2.83(1H,m),3.01
    (1H,m),3.03(1H,dd,J=13.7,
    8.1Hz),3.26(3H,s),3.29(3
    H,s),3.68(1H,dd,J=11.0,6.
    4Hz),4.14(2H,m),4.18(1H,
    m),4.27(1H,dd,J=10.6,1.1H
    z),4.82(1H,dd,J=11.0,2.2H
    z),4.98(1H,m),5.00(1H,m),
    5.21(1H,d,J=6.2Hz),6.72(1
    H,d,J=8.8Hz),7.11(1H,m),
    7.20(2H,m),7.31(2H,m)にシグナ
    ルを示す重ベンゼン中の600MHzのプロトン核磁気
    共鳴スペクトルを有し、(f)11.0(q),11.
    1(q),14.7(q),15.6(q),16.1
    (q),18.3(q),20.4(q),24.3
    (t),24.9(t),25.0(t),26.1
    (t),27.9(d),32.0(q),33.4
    (d),37.7(d),38.0(t),40.3
    (t),42.8(q),45.6(d),47.9
    (t),53.1(d),57.1(d),57.9
    (d),60.2(d),61.1(q),69.1
    (t),70.8(d),76.3(d),78.8
    (d),81.7(d),126.4(d),128.
    5(d),129.9(d),139.3(s),17
    0.3(s),171.1(s),173.4(s),
    173.9(s)にシグナルを示す重ベンゼン中の10
    0MHz炭素−13核磁気共鳴スペクトルを有する。
  7. 【請求項7】次の物理化学的性質を有するエピイソドラ
    スタチンH又はその薬学的に許容される塩。 (a)形状は無色無定形粉末で、メタノール、エタノー
    ル、アセトン、アセトニトリル,ジメチルスルホキシ
    ド、酢酸エチル、クロロホルム、塩化メチレン、及びベ
    ンゼンに可溶であり、(b)比旋光度〔α〕26 D −5
    3.8°(c0.0520,CH3 OH)を有し、
    (c)低分解能FAB質量分析法により測定して、74
    6の分子量(747(MH+ ,20),100(10
    0))を有し、(d)3430(br),1725,1
    665,1635,1495,1455,1410,1
    095cm-1に主なピークを示す赤外吸収スペクトル
    (クロロホルム溶液)を有し、(e)0.88(6H,
    t,J=7.3Hz),0.97(3H,d,J=7.
    0Hz),0.98(3H,d,J=6.6Hz),
    1.07(1H,m),1.08(3H,d,J=7.
    0Hz),1.12(3H,d,J=6.6Hz),
    1.25(1H,m),1.30(3H,d,J=7.
    0Hz),1.37(1H,m),1.43(1H,
    m),1.57(1H,m),1.60(1H,m),
    1.74(1H,m),1.77(1H,m),1.8
    9(1H,m),1.91(1H,m),2.04(1
    H,dqq,J=7.0,7.0,7.0Hz),2.
    21(6H,s),2.22(2H,m),2.33
    (1H,d,J=7.0Hz),2.56(1H,d
    q,J=8.6,7.0Hz),2.78(3H,
    s),2.92(1H,m),3.01(1H,dd,
    J=13.5,7.7Hz),3.07(1H,dd,
    J=13.5,6.6Hz),3.10(1H,m),
    3.20(3H,s),3.30(3H,s),3.6
    4(1H,dd,J=12.6,4.9Hz),3.9
    2(1H,dd,J=12.6,2.4Hz),4.1
    0(1H,dd,J=8.6,2.0Hz),4.16
    (1H,m),4.57(1H,ddd,J=8.6,
    4.0,2.0Hz),5.00(1H,m),5.0
    2(1H,m),5.24(1H,m),6.79(1
    H,d,J=9.2Hz),7.04(1H,m),
    7.12(2H,m),7.22(2H,m)にシグナ
    ルを示す重ベンゼン中の600MHzのプロトン核磁気
    共鳴スペクトルを有し、(f)11.0(q),11.
    1(q),13.1(q),15.7(q),16.2
    (q),18.4(q),20.3(q),24.7
    (t),25.1(t),24.9(t),26.1
    (t),27.9(d),31.8(d),33.2
    (d),36.6(t),37.6(d),38.1
    (t),42.7(q),43.4(d),47.8
    (t),53.1(d),57.4(d),57.9
    (q),60.6(d),60.8(q),62.5
    (t),76.3(d),77.2(d),79.2
    (d),82.0(d),126.7(d),128.
    7(d),129.9(d),137.9(s),17
    0.3(s),171.1(s),173.8(s),
    174.0(s)にシグナルを示す重ベンゼン中の10
    0MHz炭素−13核磁気共鳴スペクトルを有する。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4,5,6又は7記載
    の物質を有効成分とする医薬。
  9. 【請求項9】請求項1,2,3,4,5,6又は7記載
    の物質を有効成分とする抗腫瘍剤。
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