JP3242517B2 - 軸受用密封板およびその製造方法 - Google Patents

軸受用密封板およびその製造方法

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JP3242517B2
JP3242517B2 JP35219093A JP35219093A JP3242517B2 JP 3242517 B2 JP3242517 B2 JP 3242517B2 JP 35219093 A JP35219093 A JP 35219093A JP 35219093 A JP35219093 A JP 35219093A JP 3242517 B2 JP3242517 B2 JP 3242517B2
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重治 三枝
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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/784Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
    • F16C33/7843Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc

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  • Sealing Of Bearings (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、軸受用密封板(以下
単に密封板という)およびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、密封板には、金属のみからなり、
軸受の外輪または内輪にカシメて装着するものがある。
【0003】また、従来の密封板の金属製補強板の周囲
を成形ゴムで包んだものや、図19(C)に示すよう
に、成形ゴム3が補強板2の上面およびそれに連続して
両端を成形ゴム3が巻き込んだ形状の密封板1で、一方
の端部を外軸または内輪の溝に嵌入して端部の成形ゴム
の弾力で溝を圧してシールするものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記金属製の密封板
は、安価に製造できるが、カシメにより軸受外輪または
内輪が変形して精度が悪くなるおそれがあり、水の浸入
やグリスもれのおそれがある。従って高級な軸受には使
用できない。
【0005】上記補強板2と成形ゴム3よりなる密封板
1は、図19に示すように、上金型4と下金型5とを用
い、上金型4および下金型5の対向面にリング状の凹部
および段差を設けて、両金型の対向面を当接させたとき
に、密封板1の外形の空洞6を形成し、上金型4に空洞
6の外周とリング内側縁に、空洞6に連続してバリ用の
凹部7および8を設けている。
【0006】密封板1を製造するためには、下金型5に
先ず補強板2を挿入し、その上に成形ゴム3の量の数倍
の量の成形ゴム板を載置し、上金型4を下金型5方向に
加圧、加熱し加硫する。その際成形ゴム3は軟化し、余
分のものは空洞6よりはみ出てバリ用の凹部7および8
を充たし、バリ9、10となり、更に余分なゴムは上金
型4と下金型5との間から金型外へ流出する。次いで上
金型4を上げ、プレス加工したものを取り出し、バリ9
および10を取り除いている。
【0007】上記補強板2とゴム3よりなる密封板1の
製造のためには、上下二個の金型を必要とし、金型にコ
ストがかかり、成形ゴム量は完成品の成形ゴム量の数倍
の量を必要とし、バリ取りの作業を必要とし、取り除か
れたバリは産業廃棄物となる。また、その製造に、バン
バリーミキサー、ニーダー、ロール等の混練機、カレン
ダーロール、押出機等の予備成形機、電熱油圧プレス等
の加硫成形機を必要とし、非常にコストがかかる欠点が
ある。
【0008】この発明は、下金型だけを用いるか、また
は、金型を全く用いないで、また、従来のような上記各
種の機械を用いないで、密封板を、厚みが薄く、安価、
容易に製造できて、かつ、従来の補強板と成形ゴムとよ
りなる精度の高い密封板と同様のシール効果のあるとと
もに、従来のゴム付密封板では高価であるがために使用
できなかった金属密封板の使用分野でも使用できる密封
板を製造する方法およびその方法で製造された密封板を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】金属または合成樹脂より
なる補強板(以下単に補強板という)の端縁部の何れか
一方または双方、または、端縁部と、いずれかの片方表
面または両面とに、弾性体のための液状材料を付着さ
せ、その液状材料を乾燥または架橋により固化させ、補
強板の端縁、または、端縁と片方表面または両面に、液
状材料の固化した弾性体を固着してなる密封板を形成す
る。
【0010】その製造方法として、環状の凹部(以下単
に凹部という)を設けた1つの金型のみを用い、その凹
部に液状材料を注入し、補強板を金型上に載置して、そ
の液状材料を補強板の縁部または縁部と表面に接触さ
せ、その状態で液状材料を乾燥または架橋により固化さ
せ、全体を金型より取り出す。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】本願において、弾性体のための液状材料
(以下たんに液状材料という)とは、弾性体の原料とし
て用いる液状のゴム材料または液状の合成樹脂材料をい
う。液状のゴム材料には次のものを含む。 ラテックス:ゴム原料−乳化−重合−塩析−水洗−
乾燥のドライゴム製造過程の途中の重合した段階の流動
性のある状態のものである。これには、架橋しないも
の、自己架橋したもの、後添架橋したものがある。 液状ゴム:前記ドライゴム製造過程の途中の重合す
る段階で重合度合いの低い流動性のあるである。これに
も、架橋しないもの、自己架橋したもの、後添架橋した
ものがある。 ドライゴムを溶剤で溶かした流動性のあるもの。液
状の合成樹脂材料は、合成樹脂材料を用い、上記液状の
ゴム材料と同様の状態のものである。これにも、架橋し
ないもの、自己架橋したもの、後添架橋したものがあ
る。本願において、弾性体とは、液状材料が乾燥または
架橋により固化したものをいう。
【0015】
【作用】金型は補強板を載置させ、その凹部は、液状材
料を収納し、その液状材料を載置した補強板に接触する
ことを可能とし、かつ、液状材料を乾燥または架橋によ
り固化させてその凹部の形状の弾性体の形成を可能とす
る。液状材料は、金型に載置した補強板の縁部または縁
部と表面に接触・付着し、乾燥または架橋により固化さ
れて金型の凹部形状の弾性体となり補強板に固着する。
金型より取り出した密封板は、軸受用の密封板とし
て、それに固着した弾性体が軸受の密封を確実にする。
【0016】
【実施例】この発明の実施例を図面により説明する。図
1(A)(C)は、この発明に係る金型11の平面図で
あり、(B)はその断面図である。図2は、この発明に
係る密封板の製造方法の工程の説明図である。金型11
の表面に環状の凹部12を設ける。図2中(A)は、上
面に凹部12を設けた金型11の断面の左半分を示す。
【0017】補強板13は外周縁部に屈折縁部13a設
けたもので、補強板13を金型11の凹部12の環状内
の上面に載置し、屈折縁部13aを凹部12内に挿入す
る。
【0018】次いで液状材料14を吐出機15で凹部1
2に注入し、屈折縁部13aに液状材料14を接触させ
る。
【0019】次いで、蒸発等の方法で水分または溶剤を
取り除いて液状材料14を乾燥または架橋させると、屈
折縁部13aに、凹部12の形状の成形ゴム14aが固
着する。(D)は金型11から取り出した完成した密封
板である。屈折縁部13aの表面に凹部12に挿入する
前に接着剤を塗付しておくのが好ましい。
【0020】図2(B)において、凹部12内に挿入し
た屈折縁部13aの内面が、凹部12の内方側壁に当接
させているが、挿入した屈折縁部13aが、凹部12の
側壁に当接しないように設計してもよい。図3(A)
は、屈折縁部13aを凹部12の側壁に当接しないよう
金型11の凹部12に挿入し、液状材料14を凹部12
に注入した状態を示し、(B)は金型11から取り出し
た密封板16aを示す。
【0021】図4は、屈折縁部3aと、補強板13の内
円の縁部13bにそれぞれ環状の弾性体14aと14b
を固着させたものの製造工程途中の説明図である。金型
11aには、屈折縁部13a用の凹部12と補強板13
の内円の縁部13b側に凹部17を設ける。凹部17の
側壁は、凹部12側は凹部12の内周側壁の高さと同じ
とし、その反対側の側壁の高さは補強板13の内円の縁
部の厚味だけ高くするか、またはそれ以上の高さとす
る。凹部12と17の距離は、補強板13の屈折縁部1
3aを凹部12に挿入した際に、内縁の縁部13bが、
凹部17の凹部12側の側壁より凹部17の中心方向に
突き出るように設計する。
【0022】補強板13を、屈折縁部13aを凹部12
内に挿入して、補強板13のフラット面を金型11aの
凹部12、17間の上面に当接させ、内円の縁部13b
を凹部17上に突出させる。この際、内円の縁部13b
の先端面と、凹部17の、凹部12よりも遠い方の側壁
との間に間隔18を設ける。この間隔18を設けない
で、先端面を遠い方の側壁に当接させてもよい。
【0023】次いで、凹部12と17とに液状材料14
を注入し、液状材料14を補強板13の屈折縁部13a
および内縁の端部13bに接触させ、液状材料を乾燥ま
たは架橋させ、補強板13の外周の屈折縁部3aと、内
円の縁部13bに弾性体14aと14bとを固着させ
る。図4(B)は完成品の断面図である。
【0024】図5は、屈折縁部13aを有しないフラッ
トな補強板13の外周縁に環状に弾性体14aを固着さ
せた密封板とその製造方法の工程の説明図である。金型
11bは、底の深い環状の凹部19と、その中心方向側
に、凹部19に連通した底浅の平坦な底の凹部20を設
けた凹部12aを有する。そして凹部20の平坦な底面
の幅は、補強板13の内円の縁部13bの端面を凹部2
0の円心側の側壁に当接させたときに、補強板13の外
周縁部が凹部19の上方に突出するように設計する。ま
た、底浅の平坦な凹部20の深さは、補強板13の厚み
よりも浅くしてもよいが、厚みに等しいか、または、厚
みよりも少し深くするのが好ましい。
【0025】この金型11bを用い、補強板13の内円
の縁部13bの端面を凹部20の円心側の側壁に当接さ
せて、補強板13を凹部20の底面に載置し、凹部19
に液状材料14を注入し、液状材料14を補強板の外周
縁部に接触させる。液状材料14は補強板3の上面とほ
ぼ同一かまたはそれ以下の水準とする。次いで液状材料
14を乾燥または架橋させた後、金型11bより取り出
すと、(B)に示すとおり、平坦な補強板13の外周縁
に環状の弾性体14aが固着した密封板が完成する。補
強板13の縁部13bの端面を凹部20の円心側の側壁
に当接させないで間隔をおいてもよい。
【0026】金型11bにおいて、凹部12aの凹部1
9と20を反対に、すなわち、凹部20を外周側に、凹
部19を円心側に設けて、補強板13の外周縁面を凹部
20の外周側の壁面に当接させ、補強板13の内円の縁
部13aの先端を凹部19の底面上に突出させて、凹部
19に前記と同様に液状材料14を注入し、液状材料1
4を補強板13の外周縁部に接触させ、液状材料14を
乾燥または架橋させれば、補強板13の内円の縁部13
bに弾性体14aが固着した密封板が得られる。
【0027】金型11bにおいて、凹部19を外周側と
内周側の2ケ所に設け、その二個の凹部19の間を浅底
の凹部20とすれば,補強板13の外周側および内周側
の縁部に弾性体14aを固着した密封板を製造すること
ができる。
【0028】図6は、金型11bを用い、補強板13の
上面を弾性体14aが覆う密封板の製造方法の説明図で
ある。(A)においては、平坦な補強板13の外周縁部
を凹部19の底面上に突出させ、内円の縁部13bを凹
部20の円心側の壁面と間隔をあけて補強板13を凹部
20の平坦な底面上に載置し、凹部12aに液状材料1
4を補強板13の表面よりも高い水準まで注入し、乾燥
または架橋させて、取り出し、弾性体14aが補強板1
3の外周端部をかかえ込み、補強板13の表面を覆い、
内円の縁部13bの端面を覆う密封板を製造する。
【0029】図6(B)においては、屈折縁部13aを
設けた補強板13を用い、その屈折縁部13aを凹部1
9に下向きに挿入させ、その他は(A)に示す方法と同
様に製造して、屈折縁部13aの端面、外面および補強
板13の上面および内円の縁部13bの端面を連続して
弾性体14aで覆う密封板を製造する。
【0030】図6(A)(B)いずれの製造中において
も、補強板13の内円の縁部13bの端面を凹部20の
側壁に当接させて、内円の縁部端面を弾性体14aが覆
わない密封板を作ってもよい。
【0031】図6(A)(B)のいずれの場合において
も、凹部12aにおいて、凹部19を外周側と内周側と
に間隔をおいて設け、その間隔を浅底の凹部20とすれ
ば、上記と同様の手順で、弾性体14aが平坦な補強板
13の上面を覆い、外周および内周縁を巻き込んだ密封
板や、弾性体14aが、補強板13の表面、屈折縁部1
3aの外面および端面を覆い、内円の縁部13bを巻き
込んだ密封板を製造することができる。
【0032】図2乃至6に示す製造方法においては、注
入した液状材料14が、補強板13の底面と凹部20の
底面との隙間、および補強板13の内円の縁部13bの
端面と凹部19の側壁の隙間に多少浸入し、乾燥した場
合に薄い膜として固着する場合もあるかも知れないが、
密封板の使用上支障はない。
【0033】図7は、密封板製造の他の実施例を説明す
るためのものである。金型11Cには、凹部12を設
け、その円心方向すなわち凹部12の環状内に凹部12
と間隔をおいて中心を同じくして凹部21を設ける。凹
部21は、外周側を深底の凹部21aとし、それに連通
して、内周側を浅底の凹部21bとする。
【0034】補強板13は、外周縁に屈折縁部13aを
有し、内周縁部には屈折縁部13aと同方向に傾斜した
傾斜縁部13cを有する。
【0035】金型11Cと上記補強板13とを用いて密
封板を製造するには、補強板13の裏面を凹部12およ
び21間の上面に当接させ、屈折縁部13aを凹部12
に挿入し、傾斜縁13cを凹部21に挿入させた後、凹
部12と21とに液状材料14を注入し、屈折縁部13
aと傾斜縁部13cとに液状材料14を接触させ、次い
でその液状材料を乾燥または架橋により固化させた後、
補強板13とそれに付着固化した弾性体14bとよりな
る密封板を金型11Cより取り出す。 取り出した密封
板は図7(B)に示すとおり、屈折縁部13aと傾斜縁
部13cとに環状の弾性体14aが固着しており、傾斜
縁部13cに固着した弾性体14aには凹部21bの形
状の環状のリップ22が形成されている。
【0036】図7の金型11Cにおいて、凹部12と2
1とを逆の位置に設け、凹部21の浅底の凹部21bを
凹部21の外周側に設け、上記の手順で製造すれば、完
成した密封板の外周縁にリップのある密封板が出来る。
【0037】上記図2乃至図7の実施例において、補強
板13の形状は、円形、楕円、多角形またはそれらの中
心に孔を設けた環状のいずれでもよい。また、図2乃至
図6の実施例において、補強板13の形状は、円形、楕
円、多角形で中央に孔のない形状のいずれでもよい。図
2、図3、図7の実施例の金型においては、液状材料1
4の凹部への注入は、補強板を金型上に載置する前後の
いずれでもよい。この場合に、液状材料14の水位を、
金型の凹部の内円側の表面より少し高くすると、補強板
13の裏面に液状材料14が接触し、固化した弾性体1
4aが裏面を覆う密封板が形成される。
【0038】図8および9は、一般に用いられている主
な補強板13の両端部に弾性体14aを固着させる製造
方法の工程途中の説明図である。
【0039】この発明により製造された密封板は、ベア
リングの軸受用の密封板として従来の密封板と同様に、
すなわち、金属製密封板およびゴム付密封板の使用分野
で、内輪、外輪の形状を変更することなく使用すること
ができる。例えば図2(D)に示す密封板の、軸受密封
板として使用した状態を図10(A)に示す。すなわ
ち、軸受の外輪23のシール溝23aに密封板の外周縁
部の弾性体14aを圧入し、内円の縁部13bを内輪2
4の傾斜面に対向させる。この際弾性体14aの先端が
シール溝23aの壁面を強く押し、弾性体14aの底面
がシール溝23aの底面に密接してシールする。(B)
は図4の(B)に示す密封板の、軸受密封板として使用
した状態の説明図である。
【0040】また、図11(A)は、金型に同心の2個
の凹部を設け、その凹部を浅くして、リング状の補強板
13の外周縁部および内円の縁部に薄い弾性体14aを
固着させた密封板を軸受に装着させた状態を示す。これ
によれば、この密封板は薄いので、軸受を薄く小形にで
きる。(B)は、環状でないフラットの補強板13の外
周に弾性体14aを固着した密封板を外輪に接着して使
用した状態を示す。
【0041】図5(A)および図6(A)において凹部
19の窪みを浅くすれば、より厚みの薄い密封板を製造
することができる。
【0042】図12乃至14は、本発明に係る一部実施
例の密封板の軸受への装着状態の説明図である。図中3
2はボールであり、33はボール保持器である。この発
明に係る密封板は薄くできるので、ボールほじき33と
の間隔を充分とれて、軸受を小形にすることができる。
【0043】以下金型を使用しない密封板の製造方法を
図15により説明する。先ず、モーター25により回転
する回転体26に弾力のある鋼線等による支持棒27を
少なくとも三本立設させ、それら棒体27を垂直にした
環状の補強板13の内孔に挿入し、棒体27を補強板1
3の外周方向に付勢して棒体27で補強板13を支持
し、容器28内の液状材料14に補強板13の下方外周
縁部を漬けてモーター25で回転体26を回転させるこ
とにより補強板13を回転させ、補強板13の外周縁部
全周に液状材料14を付着させ、回転体26およびモー
ター25を移行させて、液状材料14を付着した補強板
13を容器28外へ移し、補強板13を回転させなが
ら、または、回転させないで、赤外線ランプその他の乾
燥手段(図示省略)で液状材料14を乾燥固化させる。
液状材料14の粘度は、補強板13を移動させ乾燥させ
る間たれ流れない程度に調整する。補強板13には予め
接着剤を塗布しておくのが好ましい。支持棒27より外
した完成した密封板は、図(B)に示すように、補強板
13の外周縁に弾性体14aが固着している。
【0044】密封板の他の製造方法を図16により説明
する。(A)に示すとおり、基体29に立設した支持棒
27で図15について説明したとおり、環状の補強板1
3を支持し、補強板13を水平にして、容器28内の液
状材料14に上方から全体を浸漬させて、補強板13の
全面に液状材料を付着させ、基体29を移行させ、乾燥
手段(図示省略)で液状材料14を乾燥固化させる。支
持棒27より外した完成した密封板は(B)に示すよう
に補強板13の全面を弾性体14aが覆い固着してい
る。
【0045】図16においては、支持棒27で支持され
た補強板13全体を液状材料14内に浸漬させたが、補
強板13を水平にして補強板13の表面を浸漬させない
で、液状材料14の水位を補強板13の表面よりやや下
方に位置するようにすると、完成された密封板は、
(C)に示すように、弾性体14aが補強板13の片面
全面と、外周縁および内周縁の一部を覆う。液状材料1
4の水位を補強板13の表面と同一にし、表面だけを液
状材料14に浸漬させないようにしてもよい。
【0046】図15に示す製造方法では、補強板13の
外周縁部が屈折する等いかなる形状のものでもよく、ま
た、図16に示す製造方法では、補強板の外周縁部およ
び内孔の縁部が屈折する等いかなる形状のものでもよ
い。
【0047】密封板の他の製造方法を図17に示す。す
なわち、コンベアの網状のベルト29を容器28の液状
材料14を潜らせ、液状材料14外へ出たベルト29を
赤外線ランプ30等の乾燥手段の所を移行させる。液状
材料14を潜る前のベルト29上に補強板13を順次載
置すると、補強板13はベルト29とともに液状材料1
4の中を潜り、液状材料14を付着した補強板31が赤
外線ランプ30等の乾燥手段の所を通り、液状材料14
が乾燥固化して補強板13に弾性体14aが固着した密
封板31aとなり、ベルト29の端の下に配置した容器
32内に密封板31aが落下する。この製造方法におい
ては補強板13は平板のもの、環状のもの、縁部が屈折
したもの等いかなる形状のもの、または、孔のある環状
のものも使用でき、それら補強板13の表面を弾性体1
4aが覆った密封板を製造することができる。ベルト2
9を磁化させるのが好ましい。
【0048】図18は、金型を用いない他の密封板の製
造方法を示す。平板の補強板13の外周縁、または、補
強板13の外周縁に設けた屈折縁部13aに液状材料1
4の吐出機15の吐出口を対向させ、補強板13または
吐出機15の一方を回転、回動または移動させながら、
吐出機15から液状材料14を吐出させて、補強板13
や屈折縁部13a等縁部に液状材料14を付着させ、そ
の後その液状材料14を乾燥または架橋により固化し、
弾性体14aを形成する。この方法で、環状の補強板1
3の内孔縁にも弾性体を形成することができる。補強板
13も、外周縁および内孔縁の形状は、屈折縁部13a
や傾斜縁13cを形成したり、カール縁部35を設ける
等従来の補強板のいずれの形状をも採用することができ
る。
【0049】
【効果】この発明に係る密封板の製造方法は、金型は上
金型を必要とせず、また、従来のような各種の加工機械
を必要としない。バリ等が生じないで、弾性体は完成密
封板の弾性体の量だけですみ、従来の製造方法のゴム量
に比べて数分の1ですむので製造コストが安い。液状材
料としてラテックスを使用でき、ラテックスはゴム製造
途中の半製品であるので、従来のゴム使用に比べて費用
が安くてすむ。上記のとおりバリが発生しないのでバリ
取りの作業が必要でなく、また産業廃棄物の問題が生じ
ない。従来の製造方法ではバリが生ずるので、補強板を
薄くするとバリ取りの際に変形するおそれがあるので密
封板をあまり薄くできなかったが、この発明に係る製造
方法ではバリが発生しないので、従来のものに比べて相
当薄い密封板を製造することができ、製造された厚みの
薄い密封板は軸受の薄型化に役立つ。
【0050】上記のとおり密封板を従来のものに比べて
相当に安価に製造できるので、この発明に係る密封板
は、従来の高性能のゴム付軸受用密封板の使用分野はも
ちろんのこと、従来ゴム付密封板では高価であるがため
に使用出来なかった金属密封板の使用分野でも精度を上
げて使用することができる。図20は従来の金属密封板
を軸受の溝に装着させた説明図であり、図21は、従来
の補強板をそのまま用いた本発明に係る密封板を従来の
軸受の溝を変更することなく装着した説明図である。3
4はリングであり、35は補強板のカール縁部である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)および(C)は金型の平面図、(B)は
金型の断面図である。
【図2】密封板の製造工程の説明図である。
【図3】密封板の製造工程の要部の説明図である。
【図4】密封板の製造工程の要部の説明図である。
【図5】密封板の製造工程の要部の説明図である。
【図6】密封板の製造工程の要部の説明図である。
【図7】密封板の製造工程の要部の説明図である。
【図8】密封板の製造工程の要部の説明図である。
【図9】密封板の製造工程の要部の説明図である。
【図10】密封板の使用説明図である。
【図11】密封板の使用説明図である。
【図12】密封板の使用説明図である。
【図13】密封板の使用説明図である。
【図14】密封板の使用説明図である。
【図15】(A)は金型を使用しない密封板の製造説明
図で、(B)はその製造方法で製造した密封板の断面図
である。
【図16】(A)は金型を使用しない密封板の製造説明
図で、(B)はその製造方法で製造した密封板の断面図
である。
【図17】金型を使用しない密封板の製造説明図であ
る。
【図18】金型を使用しない密封板の製造説明図であ
る。
【図19】従来の密封板の製造工程の要部の説明図であ
る。
【図20】従来の金属密封板の使用説明図である。
【図21】この発明に係る密封板の使用説明図である。
【符号の説明】
1 密封板 2 補強板 3 成形ゴム 4 上金型 5 下金型 6 空洞 6a 凹部 7、8 凹部 9、10 バリ 11、11a 11B、11C 金型 12 凹部 13 補強板 13a 屈折縁部 13b 内円の縁部 13c 傾斜縁部 14 液状材料 14a、14b 弾性体 15 注入機 16 密封板 16a 密封板 17 凹部 18 間隔 19 凹部 20 凹部 21 凹部 21a 凹部 21b 凹部 22 リップ 23 外軸 23a シール溝 24 内輪 25 モーター 26 回転体 27 支持棒 28 容器 29 ベルト 30 赤外線ランプ 31 液状材料の付着した密封板 31a 密封板 32 ボール 33 ボール保持器 34 リング 35 カール縁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29D 31/02 B29C 39/10 F16C 33/78

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型表面に環状の凹部を設け、該凹部の
    内周側の金型表面に補強板を載置し、該補強板の縁部を
    凹部上または凹部内に突出せしめ、前記凹部に弾性体の
    ための液状材料を注入し、該液状材料の水位を補強板の
    表面より高くするか、または、低くし、液状材料を補強
    板に接触させ、液状材料を乾燥または架橋により固化さ
    せて、補強板に弾性体を固着させることを特徴とする軸
    受用密封板の製造方法。
  2. 【請求項2】 金型の表面に環状の凹部を設け、該凹部
    の外周側または内周側の金型表面を高くし、補強板を低
    い方の金型表面に載置し、補強板の一方の先端部の縁を
    前記凹部の高い方の周壁に対向させ、かつ、該先端部を
    凹部上または凹部内に突出せしめ、前記凹部内に弾性体
    のための液状材料を注入し、液状材料の水位を補強板の
    表面より高くするか、または、低くし、液状材料を補強
    板に接触させ、液状材料を乾燥または架橋により固化さ
    せて、補強板に弾性体を固着させることを特徴とする軸
    受用密封板の製造方法。
  3. 【請求項3】 表面に同心の二個の環状の凹部を設け、
    その凹部間の表面を、環状の大きい凹部の外周表面また
    は環状の小さい凹部の内周表面のいずれか、または、双
    方よりも低くした金型の、前記二個の凹部間の表面に、
    補強板を載置し、かつ、補強板の両端の縁部を前記二個
    の凹部上または凹部内に突出せしめ、前記二個の凹部に
    弾性体のための液状材料を注入し、液状材料の水位を補
    強板の表面よりも高くするか、または低くし、液状材料
    を補強板に接触させ、液状材料を乾燥または架橋により
    固化させて、補強板に弾性体を固着させることを特徴と
    する軸受用密封板の製造方法。
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