JP3242433B2 - 住戸内情報通信線の配線方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、住戸内の変化する情
報通信設備への対応をしやすくした住戸内情報通信線の
配線方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、テレビ受像機、電話機、住宅情報
盤、衛星放送受信機等の情報通信機器の情報通信線は、
第２図に示すように集合住宅における住戸１１の廊下１
１ａ側の壁に設置してある共用幹線１２からそれぞれ独
立して、住戸内に引込まれて、各室へ配線されていた。
なお、図示の例は、一点鎖線で示す配線１３はテレビ用
のもの、破線で示す配線１４は電話用のもの、二点鎖線
で示す配線１５は家庭情報盤用のものである。１３ｂ〜
１３ｅ，１４ｂ〜１４ｅ，１５ｂ，１５ｃは各室に設け
られている端末である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
によると、第１に、配線が住戸内の配置等によってそれ
ぞれ異なることになるために、配線に手間がかかるこ
と、第２に、住戸の改装によって間取りが変更した場合
には、配線を大幅に新たな配線にし直す面倒があるこ
と、第３に情報通信機器の新設、増設、変更に対して、
モデム、アンプ等の付属機器の取付け、取外しを必要と
することがあり、また、テレビ、電話、インターホン等
の相互の情報交換を行う場合、新たな工事が必要で、そ
のための配線の作業が煩雑となっていた。

【０００４】この発明の目的は集合住宅の住戸の改装に
際して配線の対応をしやすくすることであり、他の目的
は、情報機器の新設、変更等に対して配線の繁雑さを解
消するとともに、各情報通信機器の相互の情報交換を容
易に行える様にすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明に係る住戸内情
報通信線の配線方法の第１の特徴は、中央部に水回りが
配置してある集合住宅における住戸において、住戸外の
共用部に面する壁に共用幹線を設置し、上記共用幹線か
ら情報通信線を住戸内の水回りまたはその近傍に配置し
てある中継部に接続し、この中継部から上記情報通信線
の枝線を各室に分配してあり、上記中継部は、各情報通
信線のジョイントボックス及び附属機器収納スペースに
より構成されているところにある。この発明の第２の特
徴は上記中継部には信号変換機が収納してあるところに
ある。

【０００６】

【実施例】以下この発明の一実施例を図１を参照して説
明する。集合住宅の住戸１内には、その中央部に洗面所
１ｂ、浴室１ｄ、台所１ｆ、便所１ｉなどの水回りが配
置してあり、この水回り近傍には物入れスペース１ｃ、
押入１ｅが配置してある。また、住戸外の共用部である
廊下１ａに面する壁には共用幹線２を設置してあり、こ
の共用幹線から情報通信線としてテレビ用配線３、電話
用配線４、家庭情報盤用配線５を室内にそれぞれ引き込
み、洗面所１ｂに設けてある中継部６に接続する。中継
部６の設置位置は、住戸の増築、改築に際し、水回りや
その近傍は排水管などの関係で間取りが変わりにくく、
このように位置の変更の少ないところに設けることが重
要である。そして、中継部６は各情報通信線のジョイッ
トボックス（テレビ用配線３の分配器を含む）及び付属
機器収納スペースにより構成されている。そして中継部
６からテレビ、電話、家庭情報盤用の各配線３〜５を各
室に枝線３ａ，４ａ，５ａを分配して、各室のテレビ用
端末３ｂ，３ｃ，３ｄ，３ｅ、電話用端末４ｂ，４ｃ，
４ｄ，４ｅ、家庭情報盤用端末５ｂ，５ｃにそれぞれ接
続する。これらの端末において、３ｂ〜３ｅはテレビ用
のアウトレットで、４ｂは電話機で、４ｃ〜４ｅは電話
機用のアウトレットである。端末の家庭情報盤用端末５
ｂは、インターホン、火災、ガス、防犯等の完全管理の
機能を備えている。端末５ｃはインターホンの子機であ
る。また中継部６には、必要に応じてモデム、アンプ等
のような情報通信設備機器の付属装置を設けておく。中
継部６は、分電盤の収納部やユニットバスに設けられた
天井点検口近くに設けておくと、メンテナンスがしやす
い。なお、電源供給線に関しては、図示してないが、分
電盤を中継部６に収納し、各室に電源供給するようにし
ておくと良い。

【０００７】電話線により送信された信号をテレビの信
号へ変換する場合において、従来例の配線方法では、テ
レビ端末１３ｂと電話端末１４ｂとの間に新たな配線
（図示せず。）を行って接続しなければ、電話の信号を
テレビへ送ることができない。また配線後に、間取変更
等でテレビ端末１３ｃに接続されるテレビへ信号を送り
たい場合は、また新たに配線し直さなければならない。

【０００８】本発明の場合には、このように電話線によ
り送信された信号をテレビの信号に変換するには、電話
機４ｂで受信する信号を中継部６においてテレビが接続
される端末３ｃへ連絡する配線３ａに切り換えれば良
く、間取変更によりテレビ用の端末３ｃへ接続したい場
合は、中継部６において端末３ｃへ連絡する配線３ａに
接続すれば良い。

【０００９】また、電話の信号をテレビの信号へ変換す
るための信号変換機は、中継部６に収納しておけば良
く、中継部を利用できるから、特別に変換機用の設置ス
ペースを必要としない。

【００１０】その他、電話とテレビの組合せのみなら
ず、インターホンとテレビ、電話とインターホン等の組
合わせでも同様であり、また、ＣＡＴＶ、キャプテンシ
ステム、セキュリティ監視等の機能増設に対しても、共
用幹線２から中継部６までの配線を行えば自由に活用で
きる。

【００１１】中継部６は、図１では洗面所１ｂ部分にそ
の設置スペースを設けているが、浴室１ｄの天井部分等
空きスペースに設けてもよい。浴室の天井部分に設ける
場合は、浴室の天井点検口を兼用して点検できるように
しておくのがよい。

【００１２】また、図１では、中継部６より各分枝線を
スター型配線としたが、必要に応じてリング型、トリー
型等の配線方式としても良い。

【００１３】

【発明の効果】この発明によれば、中央部に水回りが配
置してある集合住宅における住戸において、住戸外の共
用部に面する壁に設置してある共用幹線から情報通信線
を住戸内の水回りまたはその近傍に配置してある中継部
に接続してあり、この中継部を各情報通信線のジョイン
トボックス及び附属機器収納スペースにより構成したの
で、情報通信線を中継部において集約でき、そのため、
設備機器の増設、新設に対しても、配線がしやすくな
り、さらに、中継部に付属装置を設置することによって
機器の設置の配線の煩雑さを解消することができ、情報
通信線相互の情報交換等も容易に行うことができる。さ
らに、中継部の附属機器収納スペースに信号変換機を収
納できるので電話線により送信された信号をテレビの信
号に変換するなどの変更が容易にできる。また、集合住
宅の各住戸の改装において住戸内の水回り、またはその
近傍は間取りが変わりにくいため、従来のように共用幹
線から全長にわたって配線をし直さなくてもすみ、配線
が面倒とならず、配線がしやすい。

【図面の簡単な説明】

【第１図】本発明の実施例における配線状態を示す平面
図である。

【第２図】従来例における配線状態を示す平面図であ
る。

【符号の説明】 １ 住戸 １ａ 共用部（廊下） １ｂ 水回り（洗面所） １ｃ 水回り（物入れスペース） １ｄ 水回り（浴室） １ｅ 水回り（押入れ） １ｆ 水回り（台所） １ｉ 水回り（便所） ２ 共用幹線 ３ 通信配線 ４ 通信配線 ５ 通信配線 ３ａ 通信配線の枝線 ４ａ 通信配線の枝線 ５ａ 通信配線の枝線 ６ 中継部

フロントページの続き (72)発明者 秋山 哲男 埼玉県新座市野火止７−18−13−419 (56)参考文献 特開 昭62−152314（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−265040（ＪＰ，Ａ) 特開 昭47−24586（ＪＰ，Ａ) 特公 昭59−15449（ＪＰ，Ｂ２) 実公 平３−4116（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) H02G 3/00

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中央部に水回りが配置してある集合住宅
   における住戸において、住戸外の共用部に面する壁に共用幹線を設置し、 上記 共用幹線から情報通信線を住戸内の水回りまたはそ
   の近傍に配置してある中継部に接続し、 この中継部から上記情報通信線の枝線を各室に分配して
   あり、 上記中継部は、各情報通信線のジョイントボックス及び
   附属機器収納スペースにより構成されている ことを特徴
   とする住戸内情報通信線の配線方法。
2. 【請求項２】 上記中継部には信号変換機が収納してあ
   ることを特徴とする住戸内情報通信線の配線方法。