JP7349858B2 - テレビ共聴設備とその改修方法 - Google Patents

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Description

本発明は、既設のテレビ共聴設備を改修し4K8K衛星放送の受信が可能なテレビ共聴設備とその改修方法に関する。
既設のテレビ共聴設備は、住戸貫通方式(又は、送り配線方式)と住戸完結方式(又は、分配配線方式)の配線方式に大別することができる。
図1は、既設のテレビ共聴設備の配線系統図であり、(A)は住戸貫通方式の配線系統(以下、「住戸貫通系統」と呼ぶ)、(B)は住戸完結方式の配線系統(以下、「住戸完結系統」と呼ぶ)を示す図である。
この図において、1a,1bは受信アンテナ、2はテレビ電波を増幅する増幅器(以下、「共用増幅器」)、3a,3bはテレビ電波を2以上に分配する分配器(以下、「共用分配器」と「住戸内分配器」)、4は各住戸、5は各住戸内のテレビ端子である。
図1(A)の住戸貫通系統は対応周波数が770MHzまでである。1985年頃までのマンションでは、住戸内のテレビ端子5が1~2箇所程度であるため、工事費用が安価である住戸貫通系統が、主に採用されていた。
対応周波数が770MHzまでのテレビ放送は、例えば、VHF放送(90~222MHz)やUHF放送(470~710MHz)である。
その後、衛星放送の普及やインターネット等の情報通信機器の増大により、住戸内のテレビ端子5は全室設置になり、図1(B)の住戸完結系統(分配配線方式)が採用されるようになり現在に至っている。
なお、テレビ共聴設備に関する発明は、例えば特許文献1,2に提案されている。
特開2001-86021号公報 実開昭59-143157号公報
テレビ共聴設備は、2011年7月の地上デジタル放送への切換えの際に、対応周波数が2150MHzまでの電波伝送が必要になった。しかし、この際は、住戸貫通系統及び住戸完結系統のどちらも、テレビ共聴機器(共用増幅器2や共用分配器3a)を交換又は増設し、一部の配線を交換するだけで対応することができた。
対応周波数が770MHzを超え2150MHzまでのテレビ放送は、BS放送(1032~1489MHz)やCS放送(1532~2150MHz)である。
次いで、2018年12月からの4K8K衛星放送への切換えの際に、対応周波数が3224MHzまでの電波伝送が必要になった。
これに対し、図1(B)の住戸完結系統では、機器交換、共用部配線の組み換えで、3224MHzまでの電波伝送に対応することができた。
しかし、図1(A)の住戸貫通系統の場合、以下の問題があり、4K8K衛星放送への切換えが遅れている。
(1)住戸貫通系統は、共用増幅器2と共用分配器3aからの配線が上層階の住戸内のテレビ端子5まで敷設され、さらに下層階のテレビ端子5に順に配線されている。このため共用分配器3aから最下層階のテレビ端子5までの配線長が非常に長い(例えば、25m以上)。
住戸貫通系統の既設の同軸ケーブル(品番5C-2V)は対応周波数(伝送保証周波数)が770MHzまでであり、4K8K衛星放送の周波数(3224MHz)を伝送すると減衰が大きく、下層階の受信電波が弱くなりすぎ、一部の住戸で正常に受信できなかった。
(2)マンションなどの集合住宅では、居住者が共用する共有部と、各居住者が個別に使用する専有部とに区分されている。
住戸貫通系統において、4K8K衛星放送(3224MHz)の受信電波が弱い場合、系統途中の住戸内に増幅器を設ける必要がある。しかし、従来の増幅器は、大型(例えば、住宅用分電盤相当)であり、系統途中(例えば、住戸内の和室)に設置すると専有部に大型の共用機器を設置することとなり、居室の利便性が損なわれ居住者にとって看過できなかった。また、仮に住戸内に増幅器を設置できても、その電源(電力)を特定の住戸内から取る(供給する)と、居住者同士の電力負担にアンバランスが生じ、共有部と専有部の電源契約範囲に混同が生じてしまう。
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、共有部と専有部とに区分され配線方式が住戸貫通方式の既設のテレビ共聴設備を、共有部と専有部の電源契約範囲に混同が生じることなく、4K8K衛星放送を受信可能に改修したテレビ共聴設備とその改修方法を提供することにある。
本発明によれば、既設のテレビ共聴設備を改修したテレビ共聴設備であって、
既設の前記テレビ共聴設備は、共有部と専有部とに区分された集合住宅において、配線方式が複数の前記専有部のテレビ端子が同軸ケーブルを介して直列に接続された住戸貫通方式であり、
前記同軸ケーブルの少なくとも1つに設けられ、入力側から電源供給しテレビ電波を増幅する住戸内増幅器と、
前記共有部に設けられ、前記住戸内増幅器に前記同軸ケーブルを介して電源を供給する共用電源装置と、を備え
前記住戸内増幅器は、ラインブースタ、又は、入力側に減衰器を有する前記ラインブースタであり、
前記ラインブースタは、出力側のみに電流阻止フィルタを有する、テレビ共聴設備が提供される。
また、本発明によれば、既設のテレビ共聴設備を改修するテレビ共聴設備改修方法であって、
既設の前記テレビ共聴設備は、共有部と専有部とに区分された集合住宅において、配線方式が複数の前記専有部のテレビ端子が同軸ケーブルを介して直列に接続された住戸貫通方式であり、
前記同軸ケーブルの少なくとも1つに、入力側から電源供給しテレビ電波を増幅する住戸内増幅器を設け、
前記住戸内増幅器は、ラインブースタ、又は、入力側に減衰器を有する前記ラインブースタであり、
前記ラインブースタは、出力側のみに電流阻止フィルタを有し、
前記共有部に、前記住戸内増幅器に前記同軸ケーブルを介して電源を供給する共用電源装置を備える、テレビ共聴設備改修方法が提供される。
上記本発明によれば、同軸ケーブルの少なくとも1つに設けられテレビ電波を増幅する住戸内増幅器を備えるので、この同軸ケーブルを介して直列に接続された下流側のテレビ端子のテレビ電波を増幅することができる。これにより、それぞれのテレビ端子を介して4K8K衛星放送を受信可能にできる。
また、設置する住戸内増幅器は、入力側から電源供給するようになっており、さらに、住戸内増幅器に同軸ケーブルを介して電源を供給する共用電源装置を共有部に備える。
従って、住戸内増幅器の電源を共有部から供給することができ、共有部と専有部の電源契約範囲に混同が生じることなく、住戸貫通方式の既設のテレビ共聴設備を、4K8K衛星放送を受信可能に改修することができる。
既設のテレビ共聴設備の配線系統図である。 既設の配線方式が住戸貫通方式の配線系統図の具体例である。 本発明によるテレビ共聴設備の第1実施形態の住戸貫通系統図である。 本発明によるテレビ共聴設備の第2実施形態の住戸貫通系統図である。 同軸ケーブルの説明図である。 共用電源装置の説明図である。 住戸内増幅器の説明図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図2は、既設の配線方式が住戸貫通方式の配線系統図の具体例である。
この例において、この集合住宅は、共有部Sと専有部Pとに区分された4階建てのマンションであり、共有部Sに共用増幅器2と共用分配器3aが設置され、専有部Pの各住戸では配線を分岐して各住戸の2か所にテレビ端子5を設置している。
なお、本発明は4階建ての集合住宅に限定されず、3階以下でも5階以上でもよい。また、この図において、共用分配器3aは受信電波を2つに分配し、その右側の専有部Pのみを示しているが、左側にも同様の専有部Pがあるものとする。また、共用分配器3aは、受信電波を3以上に分配してもよい。
上述した共用増幅器2と共用分配器3aは、通常、共有部Sに設置されたメーターボックス(MB)内に収容されている。
また、この例でテレビ端子5は上下階住戸の同じ位置(和室柱方等)にあり、上下階のテレビ端子5を連結する同軸ケーブル7は、それを通す金属配管6で保護されている。
図2において、金属配管6を通して同軸ケーブル7で連結された4つのテレビ端子5を親端子5Aと呼び、1階から4階までの親端子5Aを順に、1F親端子5A1,2F親端子5A2,3F親端子5A3,及び、4F親端子5A4と呼ぶ。
また、各住戸内(専有部P)において、親端子5Aから分岐された4つのテレビ端子5を分岐端子5Bと呼び、1階から4階までの分岐端子5Bを順に1F分岐端子5B1,2F分岐端子5B2,3F分岐端子5B3,及び、4F分岐端子5B4と呼ぶ。
上述したテレビ端子5(親端子5Aと分岐端子5B)は、集合住宅の専有部Pに設置されている。
図2において、テレビ電波は、図示しないアンテナから共用増幅器2に入力されて増幅され、共用分配器3aで複数(この例では2つ)に分配されている。
共用分配器3aと4階の4F親端子5A4の間は、破線で示す既設の同軸ケーブル7(以下、「4F親ケーブル7A4」)で連結されている。この4F親ケーブル7A4は、複数の曲がり部を有する躯体内配管を通って配線されているため、同軸ケーブル7を引き抜き交換することはできない。
同様に破線で示す各階の親端子5Aと分岐端子5Bの間は、既設の同軸ケーブル7(以下、「分岐ケーブル7B」)で連結されている。1階から4階までの分岐ケーブル7Bを順に、1F分岐ケーブル7B1,2F分岐ケーブル7B2,3F分岐ケーブル7B3,及び、4F分岐ケーブル7B4と呼ぶ。
破線で示したこれらの分岐ケーブル7Bも、専有部Pの造作内天井裏等で固定された住戸内装隠ぺい配線であり交換はできない。
破線で示したこれらの同軸ケーブル7には、対応周波数が770MHzである品番5C-2Vの同軸ケーブル(以下、「5C-2Vケーブル」)が主として用いられている。
図5は、同軸ケーブル7の説明図である。この図において、7aは芯線、7bは内部絶縁体、7cは編組(外部導体)、7dは外被である。
「同軸ケーブル」とは、軟銅線の中心導体(芯線7a)の外側に内部絶縁体7bがあり、その周りに外部導体7cのアルミ箔や編組が同心円状に配置されその外側にシースと呼ばれる外被7dがある構造のアンテナケーブルである。
図2において、実線で示す金属配管6を通して配線された1階から3階までの同軸ケーブル7(親ケーブル7A)を順に、1F親ケーブル7A1,2F親ケーブル7A2,及び、3F親ケーブル7A3と呼ぶ。
これら3本の親ケーブル7Aは、上下階住戸に作業員が同時に入ることで、配管内の配線交換が可能である。
実線で示したこれらの同軸ケーブル7にも、既設の住戸貫通系統では、対応周波数が770MHzである5C-2Vケーブルが主として用いられている。
上述したように、既設の同軸ケーブル7(5C-2Vケーブル)の対応周波数(伝送保証周波数)が770MHzまでである。そのため、図2に示した既設の住戸貫通系統では、4K8K衛星放送の周波数(3224MHz)を伝送すると減衰が大きく、下層階の受信電波が弱くなりすぎ、一部の住戸で正常に受信できなかった。
図3は、本発明によるテレビ共聴設備100の第1実施形態の住戸貫通系統図である。
この図において、本発明によるテレビ共聴設備100は、図2と同様に、共有部Sと専有部Pとに区分された集合住宅において、複数の専有部Pにそれぞれ設けられたテレビ端子5に、同軸ケーブル7を介して直列にテレビ電波を送信する。
図3において、本発明のテレビ共聴設備100は、テレビ電波を増幅する住戸内増幅器10と、共用電源装置20を備える。
住戸内増幅器10は、同軸ケーブル7の少なくとも1つに設けられている。なお、「同軸ケーブル7に設ける」とは、同軸ケーブル7の中間、上端、又は下端に挿入することを意味する。
この例で、住戸内増幅器10は、増幅レベルが1000MHzで3~4dBμV、3224MHzで13~14dBμVのラインブースタ10a(以下、「低利得ラインブースタ10a」)であるのがよい。
なお、この増幅レベルを以下、3~4/13~14dBμV(1000/3224MHz)と表示する。その他の増幅レベルも同様である。
図7は、住戸内増幅器10の説明図であり、(A)は住戸内増幅器10が低利得ラインブースタ10aの場合を示している。
この図において、テレビ端子5は、住戸貫通方式用の直列ユニット(中継端子)であり、入力端子5-1、出力端子5-2、室内端子5-3の3つの端子を有する。
この例で、住戸内増幅器10(ラインブースタ10a)は、2階のテレビ端子5(2F親端子5A2)の入力側(入力端子5-1と同軸ケーブル7の下端の間)に設けられている。
なお、住戸内増幅器10の設置位置は、この例に限定されず、その他の位置でもよい。
また、ラインブースタ10aは小型(例えば、最大径3cm以内、全長10cm以内)であり、これを収容可能な端子箱8に収容し、その端子箱8を既設の端子箱の代わりに、住戸内の壁面に固定するのがよい。
この場合、ラインブースタ10aは、端子箱8から壁面内に突出してもよい。
後述するラインブースタ10bも同様である。
また、ラインブースタ10aの構成素子(トランジスタ、抵抗、コンデンサ、等)をテレビ端子5と共に端子箱8に内蔵したブースタ付端子箱を準備し、これを既設の端子箱と交換してもよい。
上述した構成により、端子箱8(又はブースタ付端子箱)を従来のインターホン設備や自動火災報知設備、等と同様に、専用部に設置された共用設備とみなすことができる。また、住戸内の壁面に露出するのは、既設の端子箱と同等の大きさの端子箱8のみであるので、居室の利便性を維持することができ、居住者にとって違和感なく許容されることが期待できる。
また、上述した住戸内増幅器10は、入力側端子10-1から電源供給し、テレビ電波を増幅するようになっている。
従来のラインブースタ(例えば、日本アンテナ株式会社製の型式CSBE24)は、直流電源(例えばDC15V電源)を要する。従来のラインブースタはテレビ側(ラインブースタ出力側)から電源を取っており、系統側(ラインブースタ入力側)には電流阻止フィルタを設けている。そのため、従来のラインブースタは、入力側端子10-1から電源供給し、テレビ電波を増幅することはできない。
これに対し、本発明のラインブースタ10aは、出力側のみに電流阻止フィルタ11を有し、出力側からの電源を遮断し、入力側に電源供給を行うようになっている。電流阻止フィルタ11は、例えばコンデンサからなる。
この構成により、住戸内増幅器10の入力側端子10-1から電源供給し、テレビ電波を増幅することができる。
後述するラインブースタ10bも同様である。
なお、住戸内増幅器10を、直列に接続された2以上の同軸ケーブル7に設置してもよい。
この場合、上述した電流阻止フィルタ11を住戸貫通方式用の直列ユニット(中継端子)の室内端子5-3に挿入し、ラインブースタ10aには電流阻止フィルタ11を内蔵しないことが好ましい。
この構成により、入力端子5-1と出力端子5-2を介して、上部から下部に2以上の住戸内増幅器10に電源供給することができる。
共用電源装置20は、共有部Sに設けられている。また、共用電源装置20は、住戸内増幅器10に同軸ケーブル7を介して電源を供給する。
この場合の同軸ケーブル7は、住戸内増幅器10の上流側に位置する親ケーブル7A(図3において、2F親ケーブル7A2,3F親ケーブル7A3,及び、4F親ケーブル7A4)である。
図6は、共用電源装置20の説明図である。この図において、22は定電圧装置、23はアースである。
定電圧装置22は、ラインブースタ10aに必要な直流電圧(例えばDC15V)を出力する。定電圧装置22の正極(+端子)は、同軸ケーブル7の芯線7aに接続され、負極(-端子)は、アース23又は同軸ケーブル7の外部導体7cに接続されている。
この構成により、芯線7aを流れるテレビ電波の電圧を定電圧装置22の出力電圧分(例えばDC15V)だけ上昇させて、同軸ケーブル7を介して住戸内増幅器10に電源(電力)を供給することができる。
また、図3において、実線で示す金属配管6を通して配線された1階から3階までの同軸ケーブル7(1F親ケーブル7A1,2F親ケーブル7A2,及び、3F親ケーブル7A3)は、衛星放送対応ケーブルであることが好ましい。
衛星放送対応ケーブルは、4K8K衛星放送の周波数(3224MHz)に対応可能であり、例えば、品番S-5C-FBの同軸ケーブルである。
本発明のテレビ共聴設備改修方法の第1実施形態は、図2に示した住戸貫通方式の既設のテレビ共聴設備50を改修する方法である。
この方法では、上述した住戸内増幅器10を、テレビ電波の出力レベルが所定の閾値以下となるテレビ端子5の端子箱8に設ける。所定の閾値は、例えば60~70dBμVである。
この例では、上述した住戸内増幅器10(ラインブースタ10a)を2階のテレビ端子5(2F親端子5A2)の端子箱8に設ける。
住戸内増幅器10は、増幅後のテレビ電波の出力レベルとC/N比を、1000MHz以上、3224MHz以下の範囲で所定範囲になるように調整することが好ましい。
また、同軸ケーブル7を、4K8K衛星放送の周波数(3224MHz)に対応可能な衛星放送対応ケーブルに交換することが好ましい。
図3の例では、実線で示す金属配管6を通して配線された1階から3階までの同軸ケーブル7(1F親ケーブル7A1,2F親ケーブル7A2,及び、3F親ケーブル7A3)を衛星放送対応ケーブルに交換している。
さらに、共有部Sに、住戸内増幅器10(ラインブースタ10a)に同軸ケーブル7を介して電源を供給する共用電源装置20を備える。
図4は、本発明によるテレビ共聴設備100の第2実施形態の住戸貫通系統図である。
この図において、本発明のテレビ共聴設備100は、図2と同様に、共有部Sと専有部Pとに区分された集合住宅において、複数の専有部Pにそれぞれ設けられたテレビ端子5に、同軸ケーブル7を介して直列にテレビ電波を送信する。
図4において、本発明のテレビ共聴設備100は、テレビ電波を増幅する住戸内増幅器10と、共用電源装置20を備える。
図7(B)は、住戸内増幅器10が標準ラインブースタ10bの場合の説明図である。
図4において、住戸内増幅器10は、入力側に減衰器12を有するラインブースタ10bである。
減衰器12は、-10dBの抵抗(アッテネータ)であるのがよい。
また、ラインブースタ10bは、増幅レベルが14/24dBμV(1000/3224MHz)の標準ラインブースタであるのがよい。
この場合、減衰器12とラインブースタ10bの組合せによる増幅レベルは、4/14dBμV(1000/3224MHz)である。
その他の構成は、図3及び図7(A)と同様である。
本発明のテレビ共聴設備改修方法の第2実施形態は、図2に示した住戸貫通方式の既設のテレビ共聴設備50を改修する方法である。
この方法では、第1実施形態の低利得ラインブースタ10aの代わりに、上述した入力側に減衰器12を有するラインブースタ10bを設置する。
その他の方法は、第1実施形態と同様である。
図2~図4に示したテレビ共聴設備を製造し試験した。
(同軸ケーブル)
図2の4F親ケーブル7A4の長さを18mとした。
金属配管6を通して配線された同軸ケーブル7(1F親ケーブル7A1,2F親ケーブル7A2,及び、3F親ケーブル7A3)の長さを3mとした。また、この3本は、4K8K衛星放送の周波数(3224MHz)に対応可能な衛星放送対応ケーブル(品番S-5C-FB)に交換した。
分岐ケーブル7B(1F分岐ケーブル7B1,2F分岐ケーブル7B2,3F分岐ケーブル7B3,及び、4F分岐ケーブル7B4)の長さを12mとした。
(入力信号)
共用増幅器2への入力信号として、BS-1(1049MHz)、BS-23(1471.44MHz)、ND-24(2053MHz)、ND-23(3206MHz)の4種を用いた。また各テレビ放送電波の信号レベルを101/113dBμV(1000/3224MHz)とした。
(判定基準)
判定基準は、以下のように設定した。
出力レベル:54dBμV以上
C/N比:BS放送は17dB以上、ND-23,24は14dB以上
(試験結果1)
図2の既設の住戸貫通系統は、1000~2053MHzの電波は正常に受信可能であるが、3206MHzの電波は、受信できないテレビ端子5があった。
テレビ端子5における3206MHzの電波の受信レベルが、1階の1F親端子5A1で約53dBμV、1F分岐端子5B1で約41dBμV、2階の2F分岐端子5B2で約49dBμVであり、判定基準(54dBμV以上)を満たしていなかった。
また、この3つのテレビ端子5では、C/N比が約4~12であり、判定基準(14dB以上)を満たしていなかった。この理由は、3224MHzの高周波の系統内の減衰が大きいためと考えられる。
以上の結果から、3206MHzに近い、4K8K衛星放送の電波(3224MHz)は、受信できないテレビ端子5があると判断できる。
(試験結果2)
図3の本発明の第1実施形態の住戸貫通系統では、ラインブースタ10aを2階の2F親端子5A2の端子箱8に収容し、共有部Sに共用電源装置20を設置し、同軸ケーブル7を介して住戸内増幅器10に電源(電力)を供給した。
ラインブースタ10aをこの位置(2階)に設置したのは、試験結果1から、1階のテレビ端子5(5A1、5B1)と2階のテレビ端子5(5B2)の3224MHzの電波の受信レベルが、判定基準(54dBμV以上)を満たしていなかったからである。
図3において、最初にラインブースタ10aとして増幅レベルが14/24dBμV(1000/3224MHz)の標準ラインブースタを用いた。
この場合、1階のテレビ端子5(5A1、5B1)と2階のテレビ端子5(5B2)の3206MHzの電波の受信レベルを、約66~74dBμVまで増幅できた。しかし、1階の1F分岐端子5B1のC/N比が約10であり、判定基準(14dB以上)を満たしていなかった。
そこで、ラインブースタ10aとして増幅レベルが3/13dBμV(1000/3224MHz)の低利得ラインブースタを用いた。
その結果、1階のテレビ端子5(5A1、5B1)と2階のテレビ端子5(5B2)の3206MHzの電波の受信レベルが、約55~63dBμVであり、かつこれらのC/N比が約17~29となった。
以上の結果から、すべてのテレビ端子5が、1000MHz以上、3224MHz以下の範囲で判定基準(54dBμV以上、14dB以上)を満たすと判断できる。
(試験結果3)
図4において、図3と同様に、ラインブースタ10bとして増幅レベルが14/24dBμV(1000/3224MHz)の標準ラインブースタを用い、かつラインブースタ10bの入力側に減衰器12を設置した。
減衰器12としては、-10dBの抵抗(アッテネータ)を用いた。
減衰器12とラインブースタ10bの組合せによる増幅レベルは、4/14dBμV(1000/3224MHz)である。
その結果、1階のテレビ端子5(5A1、5B1)と2階のテレビ端子5(5B2)の3206MHzの電波の受信レベルが、約58~68dBμVであり、かつこれらのC/N比が約18~24となった。
以上の結果から、すべてのテレビ端子5が、1000MHz以上、3224MHz以下の範囲で判定基準(54dBμV以上、14dB以上)を満たすと判断できる。
上述した本発明の実施形態によれば、同軸ケーブル7の少なくとも1つに設けられテレビ電波を増幅する住戸内増幅器10を備えるので、この同軸ケーブル7を介して直列に接続された下流側のテレビ端子5のテレビ電波を増幅することができる。これにより、それぞれのテレビ端子5を介して4K8K衛星放送を受信可能にできる。
また、設置する住戸内増幅器10は、入力側から電源供給するようになっており、さらに、住戸内増幅器10に同軸ケーブル7を介して電源を供給する共用電源装置20を共有部Sに備える。
従って、住戸内増幅器10の電源を共有部Sから供給することができ、共有部Sと専有部Pの電源契約範囲に混同が生じることなく、住戸貫通方式の既設のテレビ共聴設備50を、4K8K衛星放送を受信可能に改修することができる。
さらに、ラインブースタを収容した端子箱8(又はブースタ付端子箱)を既設の端子箱の代わりに、住戸内の壁面に固定する構成により、端子箱8を従来のインターホン設備や自動火災報知設備、等と同様に、専用部に設置された共用設備とみなすことができる。
この構成により、住戸内の壁面に露出するのは、既設の端子箱と同等の大きさの端子箱8のみであるので、居室の利便性を維持することができ、居住者にとって違和感なく許容されることが期待できる。
なお、本発明の範囲は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
S 共有部、P 専有部、1a,1b 受信アンテナ、2 共用増幅器、
3a 共用分配器、3b 住戸内分配器、4 住戸、5 テレビ端子、
5A 親端子、5A1 1F親端子、5A2 2F親端子、5A3 3F親端子、
5A4 4F親端子、5B 分岐端子、5B1 1F分岐端子、
5B2 2F分岐端子、5B3 3F分岐端子、5B4 4F分岐端子、
5-1 入力端子、5-2 出力端子、5-3 室内端子、
6 金属配管、7 同軸ケーブル、7A 親ケーブル、
7A1 1F親ケーブル、7A2 2F親ケーブル、7A3 3F親ケーブル、
7A4 4F親ケーブル、7B 分岐ケーブル、7B1 1F分岐ケーブル、
7B2 2F分岐ケーブル、7B3 3F分岐ケーブル、7B4 4F分岐ケーブル、
7a 芯線、7b 内部絶縁体、7c 編組(外部導体)、7d 外被、
8 端子箱、10 住戸内増幅器、10a ラインブースタ(低利得ラインブースタ)、
10b ラインブースタ(標準ラインブースタ)、10-1 入力側端子、
11 電流阻止フィルタ、12 減衰器、20 共用電源装置、
22 定電圧装置、23 アース、50 既設のテレビ共聴設備、
100 本発明のテレビ共聴設備

Claims (5)

  1. 既設のテレビ共聴設備を改修したテレビ共聴設備であって、
    既設の前記テレビ共聴設備は、共有部と専有部とに区分された集合住宅において、配線方式が複数の前記専有部のテレビ端子が同軸ケーブルを介して直列に接続された住戸貫通方式であり、
    前記同軸ケーブルの少なくとも1つに設けられ、入力側から電源供給しテレビ電波を増幅する住戸内増幅器と、
    前記共有部に設けられ、前記住戸内増幅器に前記同軸ケーブルを介して電源を供給する共用電源装置と、を備え
    前記住戸内増幅器は、ラインブースタ、又は、入力側に減衰器を有する前記ラインブースタであり、
    前記ラインブースタは、出力側のみに電流阻止フィルタを有する、テレビ共聴設備。
  2. 既設のテレビ共聴設備を改修するテレビ共聴設備改修方法であって、
    既設の前記テレビ共聴設備は、共有部と専有部とに区分された集合住宅において、配線方式が複数の前記専有部のテレビ端子が同軸ケーブルを介して直列に接続された住戸貫通方式であり、
    前記同軸ケーブルの少なくとも1つに、入力側から電源供給しテレビ電波を増幅する住戸内増幅器を設け、
    前記住戸内増幅器は、ラインブースタ、又は、入力側に減衰器を有する前記ラインブースタであり、
    前記ラインブースタは、出力側のみに電流阻止フィルタを有し、
    前記共有部に、前記住戸内増幅器に前記同軸ケーブルを介して電源を供給する共用電源装置を備える、テレビ共聴設備改修方法。
  3. 前記住戸内増幅器を、前記テレビ電波の出力レベルが所定の閾値以下となる前記テレビ端子の端子箱に設ける、請求項に記載のテレビ共聴設備改修方法。
  4. 前記同軸ケーブルを、4K8K衛星放送の周波数に対応可能な衛星放送対応ケーブルに交換する、請求項に記載のテレビ共聴設備改修方法。
  5. 増幅後の前記テレビ電波の出力レベルとC/N比を、1000MHz以上、3224MHz以下の範囲で所定範囲になるように調整する、請求項に記載のテレビ共聴設備改修方法。
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