JP3242280U - 吸収性物品の包装構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】しわが発生しやすい領域の剛性を高くすることで表面にしわを生じさせず、高い自立性を有する吸収性物品の包装構造体を提供すること。【解決手段】吸収性物品の包装構造体101は、パッケージ10の内部に、吸収性物品100が、複数積層された状態で収納されている。パッケージは、複数の面を備えており且つ、合成樹脂製の可撓性シートからなる包装基材11と、該包装基材の外表面若しくは内表面又はその両方に部分的に形成された被覆層とを備えている。被覆層は、パッケージの各面が接する角部に配され、該パッケージにおける該被覆層を有する部分が、他の領域よりも剛性値が高い領域となっている。被覆層は、マット印刷により形成されたマット印刷層13である。【選択図】図1

Description

本考案は、吸収性物品の包装構造体に関する。
吸収性物品は、通常、複数の吸収性物品を袋状の収納部材(以下「パッケージ」とする)内に収納された状態で商品として店舗等に陳列され、商品を購入した者は、パッケージに収納された状態で吸収性物品を店舗等から自宅に運んでいる。また自宅等においては、パッケージ内に収納された状態で吸収性物品を保管し、パッケージから順次取り出して使用するようにしている。
パッケージは、多くの場合、合成樹脂製のフィルム状部材から構成され、吸収性物品は、袋状に形成されたパッケージの内部に上下方向に複数段に積み重ねて収納されている。
特開2011-111165号公報
吸収性物品がパッケージの内部に上下方向に複数段に積み重ねて収納されていると、積層されている吸収性物品の段と段の間にあたる部分のパッケージにしわが入ってしまうことがある。
パッケージにしわが生じると見栄えが低下して、商品の品質感の低下をもたらしたり、パッケージに印刷されている情報が見にくくなるなど、視認性が低下してしまうおそれがある。又、商品を店舗等に並べたとき、パッケージが段と段の間にあたる部分で折れ曲がり、きれいに陳列できなくなることが考えられる。
これらに対して、パッケージ全体の剛性を高めることが考えられるが、パッケージ全体の剛性を高めると、使用中に内容量が減少してもパッケージがそのままの大きさで嵩張ったり、使用後廃棄するときパッケージを小さく折り畳めなくなるなどの不具合が生じるおそれがある。
本考案は、上記課題を解決し、店舗等での陳列、運搬や保管、更に吸収性物品の取り出し等において、使い勝手がよい、吸収性物品の包装構造体に関する。
本考案は、袋状のパッケージの内部に、吸収性物品が複数積層された状態で収納されている、吸収性物品の包装構造体を提供するものである。
前記パッケージは、複数の面を備えている。
前記パッケージは、合成樹脂製の可撓性シートからなる包装基材と、該包装基材の外表面若しくは内表面又はその両方に部分的に形成された被覆層とを備えている。
前記被覆層は、前記パッケージの各面が接する角部に配され、該パッケージにおける該被覆層を有する部分が、他の領域よりも剛性値が高い領域となっている。
前記被覆層は、マット印刷により形成されたマット印刷層である。
本考案の吸収性物品の包装構造体によれば、パッケージの一部の領域の剛性値が他の領域の剛性値より高いことから、その領域での形状の保持能力が高められる。これにより、例えば、しわが発生しやすい領域の剛性を高くすることで表面にしわを生じさせず、高い自立性を有する吸収性物品の包装構造体を提供できる。
またパッケージに他の領域より剛性が低い領域が形成されることにより、その剛性の低い領域を用いてパッケージを容易に折り畳むことができ、使用途中に内容量の変化に応じて所望の位置で、きれいに規則的に折り畳んだり、使用後に小さく折り畳み廃棄することができる。
本考案にかかる一実施形態のパッケージを用いた商品を示す斜視図である。 パッケージの断面図である。 他の実施形態のパッケージの斜視図である。 他の実施形態のパッケージの斜視図である。 他の実施形態のパッケージの斜視図である。 他の実施形態のパッケージの斜視図である。 他の実施形態のパッケージの斜視図である。 他の実施形態のパッケージの斜視図である。
(第1実施形態)
本考案にかかる一実施形態のパッケージ10について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、パッケージ10を用いた商品101を示す斜視図である。図2は、パッケージ10の一部断面図である。商品101は、本考案の吸収性物品の包装構造体の一実施形態であり、パッケージ10の内部に、吸収性物品が複数積層された状態で収納されている。より具体的には、パッケージ10の内部に、吸収性物品が、複数積層されてなる段が上下方向に複数段形成された状態に収納されている。吸収性物品が複数積層されてなる段が、上下方向に積層されている段数は、図2に示す2段に代えて3段又は4段等とすることもできる。
パッケージ10は、パッケージ10の内部に複数のおむつ100(吸収性物品)を図1に示すように収納して商品101を形成している。尚、パッケージ10に収納する吸収性物品は、おむつ100を想定しているが、ナプキン等の他の吸収性物品でもよい。
パッケージ10は、所定量のおむつ100を収納するよう袋状の包装基材11で形成されている。包装基材11は、合成樹脂製の可撓性シート、より具体的には、合成樹脂製の薄膜部材(フィルム)から形成され、上面11aと底面11bと正面11cと後面11dと左右の側面11e、11fとを有し、内部に吸収性物品が収容されて拡げられたときほぼ直方体の袋状に形成される。上面11aは、底面11bと対向しており、正面11c及び後面11dは、左右の側面11e、11fとともに、底面11bと上面11aとの間を連結する4側面を形成している。
包装基材11を形成する合成樹脂の可撓性シートは、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート又はポリエチレンテレフタレート等からなる。合成樹脂製の可撓性シートは、単層構造でも多層構造でも良い。また層間に遮光性や防湿性を高めるアルミ蒸着層を備えていても良い。
包装基材11には、被覆層が部分的に施されて、パッケージ10に、剛性値が相互に異なる複数の領域が形成されている。被覆層は、例えば、パッケージ10の剛性を高めたい領域における、包装基材11の内表面若しくは外表面又はそれらの両面に設けられる。
本実施形態のパッケージ10においては、図2に示すように、包装基材11に、被覆層(印刷層12及び第1マット印刷層13)が施されており、被覆層により、パッケージ10は、場所(領域)によって剛性が異なっている。被覆層については後述する。
剛性値の高い領域を形成するには、印刷層12及び第1マット印刷層13を有する被覆層を、剛性を高めたい部位の包装基材11の外表面に設けても良いし、印刷層12を、包装基材11の全域に施す一方、剛性を高めたい部位における印刷層12上に、第1マット印刷層13からなる被覆層を設けることもできる。
パッケージ10の上面11aには、把持部14と開口用切断線16が設けられている。
パッケージ10の正面11cや後面11d、又左右側面11eや11fには、商品名や商品の種類等を示す表示や写真等が、印刷層12や第1マット印刷層13により設けられている。
把持部14は、上面11aの前後方向のほぼ中央に、上面11aの横幅方向に沿って取り付けられている。開口用切断線16は、パッケージ10の上面11aを破断しやすく加工された弱化線で、把持部14の下部に形成されている。尚、開口用切断線16の位置は把持部14の下部に限定するものではない。
おむつ100は、パッケージ10の内部に、おむつ100を縦にした状態で複数並べて収納され、更にその上に、おむつ100を縦に収納し、上下2段でパッケージ10内に収納されている。尚、おむつ100等のパッケージ10内に収納する商品の種類、大きさ等に応じて、パッケージ10内での収納状態は適宜変更してもよい。
次に、本実施形態における被覆層について詳細に説明する。
本実施形態における被覆層は、図2に示すように、包装基材11の内側から外側に向かって、印刷層12及び第1マット印刷層13が、この順で積層されている。又、包装基材11の内側には、第2マット印刷層15が適宜設けられている。
印刷層12は、包装基材11の外表面側に設けられた、インクによって印刷された層で、おむつ100に関する情報、その他が表示されている。具体的には、例えば、パッケージ10に包装されているおむつ100のサイズや枚数等の各種情報や、図柄等である。
印刷層12は、例えば、カーボンブラック、ジアミン、ポリオール、硬化剤及び有機溶媒等を含有してなるインク組成物が、グラビア印刷法等によって、包装基材11の外表面側に部分的に塗布されて形成されている。有機溶媒は、例えば、トルエン等からなり、印刷後に揮発する。硬化剤は、例えば、イソシアネート等からなる。
第1マット印刷層13は、マット印刷によって形成された層である。第1マット印刷層13は、包装基材11の外表面全面に、所定の箇所を除いてほぼ均一な厚みで形成されている。第1マット印刷層13が施されている領域は、高剛性の領域として形成される。例えば、包装基材11と印刷層12から構成された剛性が242cNのフィルムに、第1マット印刷層13を施すと、包装基材11、印刷層12及び第1マット印刷層13を備えた剛性が262cNのフィルムとなる。かかる剛性は、リングクラッシュ法により求められた値である。
第1マット印刷層13は、図2に示すように、樹脂13mに粒状のマット剤13nが含有されて構成されている。樹脂13mは、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂又はフェノキシ系樹脂等からなる。
マット剤13nとしては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、カーボンブラックが挙げられる。これらは一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
第1マット印刷層13及び第2マット印刷層15は、図1に示すAの領域とBの領域には施されていない。Aの領域は、例えば正面11cにおいて、パッケージ10の縦方向の長さを3等分する各位置に形成され、2本形成されている。Aの領域は、縦方向の幅は、数mmから数十mm程度の長さで、横方向には、パッケージ10の横幅全体にほぼ近い長さを有している。Aの領域は、パッケージ10の後面11d及び左右側面11eや11fにも、正面11cと同様に形成されている。
Bの領域は、上面11aの前後方向のほぼ中央、すなわち把持部14の下部に相当する位置に、長方形の形状に設けられている。Bの領域のほぼ中央に、開口用切断線16が設けられている。A及びBの領域は、包装基材11の外表面側に印刷層12が施されているのみである。A及びBの領域は、低剛性の領域に相当する。
第2マット印刷層15は、第1マット印刷層13と同様樹脂13mに粒状のマット剤13nが含有され、包装基材11の内面に形成されている。尚、第2マット印刷層15は、パッケージ10に形成しなくともよい。第1マット印刷層13と第2マット印刷層15とが表裏面に形成された領域は、包装基材11の剛性が第1マット印刷層13と第2マット印刷層15のどちらか一方が形成された領域よりパッケージ10の剛性が高く形成される。
〔剛性の測定方法〕
パッケージ10の剛性の測定方法について説明する。まず、測定用サンプルを以下の方法で切り出す。把持部14が上側に来るようにパッケージ10を置き、パッケージ10から垂直方向に30mm、水平方向に150mmの矩形状のサンプルを5枚切り出す。
各サンプルを、その長さ方向が周方向となるようにして、長さ方向両端を5mm重ねて、概ね直径45mmの円筒を作り、両端の重ねた部分の上端(円筒軸方向の上端)及び下端の2箇所をステープル〔例えばマックス(株)製No.10-1Mの針〕を用いて止着して、円筒形状の測定サンプルを得る。針の向きは周方向と平行とする。
得られた測定サンプル(初期サンプル幅;30mm)を、テンシロン圧縮試験機(株式会社オリエンテック社製「RTA-100」)にセットし、直径70mm以上の円形圧縮プレートにより、円筒の軸方向(サンプルの幅方向)に、10mm/分の圧縮速度で圧縮したときに示す最大荷重を測定する。5つの全サンプルについて同様の測定を行い、それらの平均値を算出する。
パッケージ10の高剛性領域の剛性は、パッケージの柔らかな風合い(硬くなりすぎない)と自立性を両立させる観点から、200cN以上であることが好ましく、250cN以上であることがより好ましく、また、500cN以下であることが好ましく、400cN以下であることがより好ましく、そして、200~500cNであることが好ましく、250~400cNであることがより好ましい。
パッケージ10の低剛性領域の剛性は、パッカー時の折り曲げやすさとしわの発生を防止する観点から、100cN以上であることが好ましく、150cN以上であることがより好ましく、また300cN以下であることが好ましく、250cN以下であることが好ましく、そして、100cN以上300cN以下であることが好ましく、150cN以上250cN以下であることがより好ましい。
高剛性領域と低剛性領域の剛性の差としては、パッケージの自立性と折り曲げやすさを両立する観点から、10cN以上であることが好ましく、20cN以上であることがより好ましく、また、150cN以下であることが好ましく、100cN以下であることがより好ましく、50cN以下であることが更に好ましい。そして、10~150cNであることが好ましく、20~100cNであることがより好ましく、20~50cNであることが更に好ましい。
尚、パッケージ10の剛性は、マット材の量や印刷版の線数の調整により濃度を調整して変更することが可能である。更に、包装基材11の厚みを一部変更することにより高剛性領域と低剛性領域をパッケージ10に形成してもよい。パッケージ10の剛性は、例えば、マット印刷層13のマット濃度及び/又は印刷線数を変更し、表面に形成される凹凸の密度を調整することにより、調節することができる。マット濃度とは、マット印刷層13の樹脂13m中のマット剤13nの濃度である。この濃度を高めることにより剛性は高くなり得る。印刷線数とは、マット印刷層13を印刷層12の上に印刷する密度である。印刷線数を増加させることにより剛性は高くなり得る。
パッケージ10は、第1マット印刷層13が、A及びBの領域を除きパッケージ10のほぼ全面に形成されていることにより、包装基材11全体の剛性が高くなっている。Aの領域は、おむつ100の上下の段の境から離れた位置、すなわち、パッケージ10の縦方向の1/3の位置にそれぞれ設けられているので、おむつ100の上下の段の境の位置、すなわちパッケージ10の縦方向の中央の位置での剛性は高く保持されている。
これにより、おむつ100をパッケージ10に収納した商品101は、おむつ100の上下の段の境の表面にしわが発生しにくくなっている。又、商品101は、商品101が自立しやすくなることから、商品101を段ボールに詰めたりする作業や店舗等において展示したりすること等が容易となる。又、パッケージ10の外形形状が保持されることから持ち運びしやすくなり、購入者が自宅まで持ち帰る際の運搬が容易となる。更に、パッケージ10の縦方向の中央の位置等、所望の位置に第2マット印刷層15をパッケージ10の内側に設けてもよい。すると、パッケージ10の縦方向の中央の位置の剛性が、第1マット印刷層13のみを施したときより大きくなり、中央の位置等でのしわの発生をより防ぐことができる。
又、パッケージ10は、Aの領域で包装基材11の剛性が低くなっているので、Aの領域に沿って折りたたみ易く形成されており、使用後にパッケージ10を容易に折り畳むことができ、パッケージ10を容易に廃棄することができる。
更に、パッケージ10は、パッケージ10の開口用切断線16の周辺が、Bの領域により低剛性に形成されているので、開口用切断線16でパッケージ10を破断し、開封しやすくなっている。開口用切断線16の周辺とは、開口用切断線16を中心として一定範囲内の領域である。
又、開口用切断線16でパッケージ10を破断した後、開口用切断線16の周辺は、低剛性に形成されているので、おむつ100を取り出すとき、開口用切断線16が柔らかい感触となり、使用感が高められる。
(第2実施形態)
次に、パッケージ10の他の実施形態を、図3を参照して説明する。尚、パッケージ10bの構成において、前述したパッケージ10と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。後述する各実施形態についても同様である。
パッケージ10bは、図3に示すように包装基材11の表面に第1マット印刷層13が、包装基材11の角部、つまり正面11c等の平面どうしが交差した部分に沿って形成されている。したがって、パッケージ10bは、パッケージ10bの四隅の縦方向に延びる角部と、上面11aと底面11bの四角形の縁部全体に、第1マット印刷層13が形成されている。
このようにパッケージ10bの各角部に第1マット印刷層13を形成すると、パッケージ10bは、直方体の形状を保持しやすくなり、かつパッケージ10bの表面でのしわの発生を抑制できる。
更にこのパッケージ10bの場合、商品101を購入し、パッケージ10bの上面を開封した後は、パッケージ10bの四隅の角部が第1マット印刷層13により支持されることから、開封後も自立しやすくなり、開封したパッケージ10bからのおむつ100の取り出しが容易になる。
包装基材11に形成する第1マット印刷層13の横幅は、形成された第1マット印刷層13によりパッケージ10bが適度な自立性を保持できる値とする。又、この値は、パッケージ10b全体で同一の値でなく、異なっていてもよい。例えば、パッケージ10bの下部で第1マット印刷層13の横幅の値を大きくし、上方ほど小さくするなどしてもよい。すると、パッケージ10bの剛性を下部で大きくして、パッケージ10bの安定性を向上させることができる。
(第3実施形態)
次に、パッケージ10の他の実施形態を、図4を参照して説明する。このパッケージ10cは、第2実施形態のパッケージ10bと同様に包装基材11の各角部に第1マット印刷層13を有するのに加え、図4に示すように、パッケージ10cの縦方向の中央の位置、すなわちパッケージ10cの内部に上下2段に収納したおむつ100の段の間にあたる位置に、第1マット印刷層13が設けられている。この中間部分の第1マット印刷層13は、パッケージ10cの横方向に、パッケージ10cの外周に沿って線状に形成されている。
このパッケージ10cによれば、中間部分の第1マット印刷層13により剛性が高く形成され、上下2段に収納したおむつ100の段の間でしわが生じにくくなっている。又、おむつ100を使用し、上段のおむつ100がパッケージ10cから取り出されたとき、第1マット印刷層13を外れた低剛性の領域でパッケージ10cを折り畳むことができる。
これにより、パッケージ10cは、しわが生じにくく、かつ使用途中でパッケージ10cを下段のおむつ100の上面できれいに折りたたむことができ、使用途中においても商品101の収納や保管が快適に行える。
(第4実施形態)
次に、パッケージ10の他の実施形態を、図5を参照して説明する。このパッケージ10dは、図5に示すようにパッケージ10dの縦方向のほぼ中央のCの領域、つまり上下のおむつ100の段の間のパッケージ10dの全周を除いて、包装基材11のほぼ全面に第1マット印刷層13が形成されている。この例によれば、使用途中においてパッケージ10dを、第1マット印刷層13が設けられていないCの領域を境にしてきれいに折りたたむことができる。
(第5実施形態)
次に、パッケージ10の他の実施形態を、図6を参照して説明する。このパッケージ10eは、Dの領域を除き基本的に包装基材11のほぼ全面に第1マット印刷層13が施されている。Dの領域は、包装基材11や印刷層12のみの領域であり、パッケージ10eの正面11cと後面11dと左右の側面11e、11fの4面に設けられている。
Dの領域は、直線状で、縦方向とそれに直交する横方向にそれぞれ形成されている。正面11cと後面11dには、縦方向及び横方向にそれぞれ2本設けられている。それぞれのDの領域は、縦方向には、パッケージ10eの横方向の1/3の位置に、横方向には、パッケージ10eの縦方向の1/3の位置にそれぞれ設けられている。
又、左右の側面11e、11fには、縦方向に1本、横方向に2本それぞれ設けられている。縦方向には、側面11eと11fのそれぞれパッケージ10eの横方向の中央に、横方向には、パッケージ10eの縦方向の1/3の位置にそれぞれ設けられている。
このパッケージ10eによれば、上下2段に収納したおむつ100の段の間は剛性が高くなっているので、しわが生じにくくなっている。又、おむつ100を使用し、上段のおむつ100がパッケージ10eから取り出されたときや使用後、低剛性であるDの領域でパッケージ10eを縦横に容易に折り畳むことができる。
(第6実施形態)
次に、パッケージ10の他の実施形態を、図7を参照して説明する。このパッケージ10fは、Eの領域を除き基本的に包装基材11のほぼ全面に第1マット印刷層13が施されている。Eの領域は、包装基材11のみの領域であり、パッケージ10fの正面11cと後面11dと左右の側面11e、11fの4面に設けられている。
正面11cと後面11dでのEの領域は、直線状で、図7に示すように互いに交わることなく、縦方向とそれに直交する横方向のそれぞれに、縦方向に1列、横方向に2列設けられている。正面11cと後面11dのEの領域は、縦方向には、パッケージ10fの横方向の中央の位置に3本、横方向には、パッケージ10fの縦方向の1/3の位置にそれぞれ2本ずつ設けられている。
又、左右の側面11e、11fには、横方向に2本、パッケージ10fの縦方向の1/3の位置にそれぞれ設けられている。
このパッケージ10fによれば、上下2段に収納したおむつ100の段の間は剛性が高くなっているので、しわが生じにくくなっている。又、Eの領域は、他の線と連続や交差していないので、パッケージ10fの自立性が高められている。又、おむつ100を使用し、上段のおむつ100がパッケージ10fから取り出されたり、使用が終了したとき、低剛性であるEの領域でパッケージ10fを縦横に容易に折り畳むことができる。
尚、開口用切断線16は、図8に示すパッケージ10gのように、パッケージ10gの上面11aの直下に設けてもよい。この場合開口用切断線16は、パッケージ10gの全周に設けても、全周の一部に設けてもよい。開口用切断線16の周辺は、低剛性領域Bとする。この場合も、第1実施形態のパッケージ10と同様、開口用切断線16の周辺の剛性を低くし、開口を容易にしたり、おむつ100の取り出しを簡易にできる。
本考案の吸収性物品の包装構造体において、パッケージ内部のパック圧は、しわの抑制と折り畳みやすさの観点から、1.2kPa以上であることが好ましく、1.5kPa以上であることがより好ましく、2.5kPa以下であることが好ましく、2.2kPa以下であることがより好ましく、また好ましくは1.2kPa以上2.5kPa以下であり、より好ましくは1.5kPa以上2.2kPa以下である。
パッケージ内部のパック圧は、おむつの厚みに対する圧縮特性を測定し、パッケージ内のおむつ厚みに相当する荷重に換算することで求めた。具体的には、オートグラフ(株式会社島津製作所、型番AG-X)を用い、おむつ5枚を重ねた状態で、50kgfの荷重がかかるまで圧縮し、パッケージ内のおむつ厚み5枚分の厚みと同じ厚みとなった時点の圧縮力(荷重)を、パック圧とした。なお、測定にはパッケージから出し10時間以上放置後のおむつを用いる。パッケージ内のおむつ厚みは、パッケージ寸法と入り枚数からパッケージ内のおむつの厚みを算出した。
尚、本考案は、上記各実施形態に限るものではなく、具体的な態様を種々に変更して実施できる。例えば、パッケージ10の高剛性領域と低剛性領域は、マット印刷層を設ける手段の他にも、包装基材11を構成するフィルムに部分的に延伸加工を施すことにより低坪量部を形成し、低剛性領域を設ける手段や、フィルムに部分的なエンボス加工を施すことによって低剛性領域を形成してもよい。
またパッケージの剛性は、例えば、パッケージの断面の構成が、図2に示す包装基材11のみからなる場合と、包装基材11と印刷層12とからなる場合と、包装基材11と第1マット印刷層13とからなる場合と、包装基材11と印刷層12と第1マット印刷層13からなる場合と、包装基材11と印刷層12と第1マット印刷層13と第2マット印刷層15とからなる場合とで、この順に高くなる。本考案のパッケージには、パッケージの断面の構成が、相互に異なる2つの領域を設けて、部分的に剛性が高い領域、あるいは部分的に剛性が低い領域を設けることができる。パッケージの断面の構成が、相互に異なる3以上の領域を設けて、部分的に剛性が他の領域よりも高い領域、あるいは部分的に剛性が他の領域よりも低い領域を設けることもできる。部分的に剛性が他の領域よりも低い領域は、当該他の領域よりも面積が小さいことが好ましく、部分的に剛性が他の領域よりも高い領域は、当該他の領域よりも面積が小さいことが好ましい。
上述した本考案の実施形態に関し、更に以下のパッケージ及び吸収性物品の包装構造体を開示する。
<1>
吸収性物品を包装する袋状のパッケージであり、
前記パッケージは、一部の領域の剛性値と他の領域の剛性値とが異なっている、パッケージ。
<2>
前記一部の領域又は他の領域のうちの高剛性領域の剛性値が、200~500cN、好ましくは250~400cNである前記<1>に記載のパッケージ。
<3>
前記一部の領域又は他の領域のうちの低剛性領域の剛性値が、100~300cN、好ましくは150~250cNである前記<1>又は<2>に記載のパッケージ。
<4>
前記一部の領域又は他の領域のうちの高剛性領域の剛性と前記一部の領域又は他の領域のうちの低剛性領域の剛性値の差が、10~150cN、好ましくは20~100cNである、前記<1>~<3>のいずれか1に記載のパッケージ。
<5>
前記パッケージは、矩形の底面と、前記底面に対向する上面と、前記底面と前記上面との間に位置する4つの側面とを有する、前記<1>~<4>のいずれか1に記載のパッケージ。
<6>
前記パッケージは、前記パッケージの上下方向、あるいは上下方向と直交する方向に沿って延びる、他の領域と異なる剛性値の領域を備えている、前記<5>に記載のパッケージ。
<7>
前記パッケージは、前記パッケージの内部に前記吸収性物品を上下方向に複数段積層して収納し、
上下に積層された前記吸収性物品の間に位置する箇所は、他の領域より剛性値が高く設定されている、前記<5>に記載のパッケージ。
<8>
前記パッケージの各面が接続する角部は、他の領域より剛性値が高く設定されている、前記<5>に記載のパッケージ。
<9>
前記パッケージは、前記パッケージを開口させる開口用切断線を有し、
前記開口用切断線の近傍の領域は、他の領域より剛性値が低く設定されている、前記<5>に記載のパッケージ。
<10>
前記パッケージは、合成樹脂製の可撓性シートからなる包装基材と、該包装基材の外表面若しくは内表面又はその両方に部分的に形成された被覆層とを備え、該被覆層を有する部分が、他の領域よりも剛性値が高い領域となっている、前記<1>~<9>のいずれか1に記載のパッケージ。
<11>
前記被覆層が、マット印刷により形成されたマット印刷層であるか、又は該マット印刷層を含む、前記<10>に記載のパッケージ。
<12>
前記マット印刷によるマット印刷層は、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂又はフェノキシ系樹脂から選択される樹脂に、シリカ、アルミナ、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸カルシウム又はカーボンブラックから選択されるマット剤を含有して構成されている、前記<11>に記載のパッケージ。
<13>
前記包装基材が、ポリアミド、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート又はポリエチレンテレフタレートから選択される合成樹脂を含有する、前記<10>~<12>のいずれか1に記載のパッケージ。
<14>
前記<1>~<13>のいずれか1に記載のパッケージの内部に、吸収性物品が複数積層された状態で収納されている、吸収性物品の包装構造体。
<15>
前記パッケージの内部のパック圧が、1.2kPa以上2.5kPa以下である、前記<14>に記載の吸収性物品の包装構造体。
<15>
前記パッケージの内部に、吸収性物品が、複数積層されてなる段が上下方向に複数段形成された状態に収納されている、前記<14>又は<15>に記載の吸収性物品の包装構造体。
10 パッケージ
11 包装基材
11b 底面
11a 上面
11c~11f 側面
12 印刷層
13 第1マット印刷層(被覆層)
13m 樹脂
13n マット剤
15 第2マット印刷層(被覆層)
16 開口用切断線
100 おむつ(吸収性物品)
101 商品(吸収性物品の包装構造体)

Claims (5)

  1. 袋状のパッケージの内部に、吸収性物品が複数積層された状態で収納されている、吸収性物品の包装構造体であって、
    前記パッケージは、複数の面を備えており且つ、
    合成樹脂製の可撓性シートからなる包装基材と、該包装基材の外表面若しくは内表面又はその両方に部分的に形成された被覆層とを備えており、
    前記被覆層は、前記パッケージの各面が接する角部に配され、該パッケージにおける該被覆層を有する部分が、他の領域よりも剛性値が高い領域となっており、
    前記被覆層は、マット印刷により形成されたマット印刷層である、吸収性物品の包装構造体。
  2. 前記パッケージの内部のパック圧が、1.2kPa以上2.5kPa以下である、請求項1に記載の吸収性物品の包装構造体。
  3. 前記パッケージは、矩形の底面と、前記底面に対向する上面と、前記底面と前記上面との間に位置する4つの側面とを有する、請求項1又は2に記載の吸収性物品の包装構造体。
  4. 前記パッケージの内部に、吸収性物品が、複数積層されてなる段が上下方向に複数段形成された状態に収納されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の吸収性物品の包装構造体。
  5. 前記パッケージにおける、上下に積層された前記吸収性物品の間に位置する箇所及び前記角部が、他の領域より剛性値が高く設定されている、請求項4に記載の吸収性物品の包装構造体。
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