JP3241515B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3241515B2 JP32976093A JP32976093A JP3241515B2 JP 3241515 B2 JP3241515 B2 JP 3241515B2 JP 32976093 A JP32976093 A JP 32976093A JP 32976093 A JP32976093 A JP 32976093A JP 3241515 B2 JP3241515 B2 JP 3241515B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集積回路の作製方法に関
する。具体的には、液晶表示装置やダイナミックRAM
(DRAM)のように、マトリクス構造を有し、スイッ
チング素子としてMOS型もしくはMIS(金属−絶縁
体−半導体)型電界効果型素子(以上を、MOS型素子
と総称する)を有し、ダイナミックな動作をおこなうこ
とを特徴とするマトリクス装置(電気光学表示装置、半
導体メモリー装置を含む)、およびそのための駆動回
路、あるいはイメージセンサーのような集積化された駆
動回路を有する半導体回路に関する。特に本発明は、M
OS型素子として絶縁表面上に形成された薄膜半導体ト
ランジスタ等の薄膜半導体素子を使用する装置に関し、
薄膜トランジスタの活性層が結晶性シリコンより形成さ
れた薄膜トランジスタを有する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜状の絶縁ゲイト型電界効果ト
ランジスタ(TFT)等の薄膜デバイスに用いられる結
晶性シリコン半導体薄膜は、プラズマCVD法や熱CV
D法で形成されたアモルファスシリコン膜を電気炉等の
装置の中で600℃以上の温度で24時間以上の長時間
にわたって結晶化させて作製された。特に十分な特性
(高い電界効果移動度や高い信頼性)を得るためにはよ
り長時間の熱処理が求められていた。
【0003】しかしながら、このような従来の方法は多
くの課題を抱えていた。1つはスループットが低く、し
たがって、コストが高くなることである。例えば、この
結晶化工程に24時間の時間を要するものとすると、基
板1枚当たりの処理時間を2分とすれば720枚の基板
を同時に処理しなければならなかった。しかしながら、
例えば、通常使用される管状炉では、1度に処理できる
基板の枚数は50枚がせいぜいで、1つの装置(反応
管)だけを使用した場合には1枚当たり30分も時間が
かかってしまった。すなわち、1枚当たりの処理時間を
2分とするには、反応管を15本も使用しなければなら
なかった。このことは投資規模が拡大することと、その
投資の減価償却が大きく、製品のコストに跳ね返ること
を意味していた。
【0004】もう1つの問題は、熱処理の温度であっ
た。通常、TFTの作製に用いられる基板は石英ガラス
のような純粋な酸化珪素からなるものと、コーニング社
7059番(以下、コーニング7059という)のよう
な無アルカリのホウ珪酸ガラスに大別される。このう
ち、前者は、耐熱性が優れており、通常の半導体集積回
路のウェファープロセスと同じ取扱いができるため、温
度に関しては何ら問題がない。しかしながら、そのコス
トが高く、基板面積の増加と共に指数関数的に急激に増
大する。したがって、現在のところ、比較的小面積のT
FT集積回路にのみ使用されている。
【0005】一方、無アルカリガラスは、石英に比べれ
ばコストは十分に低いが、耐熱性の点で問題があり、一
般に歪み点が550〜650℃程度、特に入手しやすい
材料では600℃以下であるので、600℃の熱処理で
は基板に不可逆的な収縮やソリという問題が生じた。特
に基板が対角10インチを越えるような大きなものでは
顕著であった。以上のような理由から、シリコン半導体
膜の結晶化に関しては、550℃以下、4時間以内とい
う熱処理条件がコスト削減に不可欠とされていた。本発
明はこのような条件をクリアする半導体の作製方法およ
び、そのような半導体を用いた半導体装置の作製方法を
提供することを目的とする。
【0006】最近、絶縁基板上に、薄膜状の活性層(活
性領域ともいう)を有する絶縁ゲイト型の半導体装置の
研究がなされている。特に、薄膜状の絶縁ゲイトトラン
ジスタ、いわゆる薄膜トランジスタ(TFT)が熱心に
研究されている。これらは、透明な絶縁基板上に形成さ
れ、マトリクス構造を有する液晶等の表示装置におい
て、各画素の制御に利用すること、およびそのマトリク
スの駆動に利用すること、あるいは同じく絶縁基板上に
形成されたイメージセンサーの駆動回路に利用すること
が目的であり、利用する半導体の材料・結晶状態によっ
て、アモルファスシリコンTFTや結晶性シリコン(多
結晶シリコンともいう)TFTというように区別されて
いる。
【0007】最近では結晶性シリコンとアモルファスの
中間的な状態を呈する材料も利用する研究がなされてい
る。中間的な状態については議論がなされているが、本
明細書では、何らかの熱的プロセス(例えば、450℃
以上の温度での熱アニールやレーザー光等の強力なエネ
ルギーを照射すること)によって何らかの結晶状態に達
したものを全て結晶性シリコンと称することとする。
【0008】また、単結晶シリコン集積回路において
も、いわゆるSOI技術として結晶性シリコンTFTが
用いられており、これは例えば高集積度SRAMにおい
て、負荷トランジスタとして使用される。但し、この場
合には、アモルファスシリコンTFTはほとんど使用さ
れない。
【0009】さらに、絶縁基板上の半導体回路では、基
板と配線との容量結合がないため、非常な高速動作が可
能であり、超高速マイクロプロセッサーや超高速メモリ
ーとして利用する技術が提案されている。
【0010】一般にアモルファス状態の半導体の電界移
動度は小さく、したがって、高速動作が要求されるTF
Tには利用できない。また、アモルファスシリコンで
は、P型の電界移動度は著しく小さいので、Pチャネル
型のTFT(PMOSのTFT)を作製することができ
ず、したがって、Nチャネル型TFT(NMOSのTF
T)と組み合わせて、相補型のMOS回路(CMOS)
を形成することができない。
【0011】しかしながら、アモルファス半導体によっ
て形成したTFTはOFF電流が小さいという特徴を持
つ。そこで、マトリクス規模の小さい液晶ディスプレー
のアクティブマトリクスのトランジスタのように、それ
ほどの高速動作が要求されず、一つの導電型だけで十分
であり、かつ、電荷保持能力の高いTFTが必要とされ
る用途に利用されている。しかしながら、より高度な応
用、例えば、大規模マトリクスの液晶ディスプレーには
アモルファスシリコンTFTを利用することは困難であ
った。また、当然のことながら、高速動作が要求される
ディスプレーの周辺回路やイメージセンサーの駆動回路
には利用できなかった。また、同じくマトリクス構成で
あるとはいえ、半導体メモリー装置に利用することも困
難であった。
【0012】一方、結晶性半導体は、アモルファス半導
体よりも電界移動度が大きく、したがって、高速動作が
可能である。例えば、レーザーアニールによって再結晶
化させたシリコン膜を用いたTFTでは、電界移動度と
して300cm2 /Vsもの値が得られている。通常の
単結晶シリコン基板上に形成されたMOSトランジスタ
の電界移動度が500cm2 /Vs程度であることから
すると、極めて大きな値であり、単結晶シリコン上のM
OS回路が基板と配線間の寄生容量によって、動作速度
が制限されるのに対して、絶縁基板上であるのでそのよ
うな制約は何ら無く、著しい高速動作が期待されてい
る。
【0013】また、結晶性シリコンでは、NMOSのT
FTだけでなく、PMOSのTFTも同様に得られるの
でCMOS回路を形成することが可能で、例えば、アク
ティブマトリクス方式の液晶表示装置においては、アク
ティブマトリクス部分のみならず、周辺回路(ドライバ
ー等)をもCMOSの結晶性シリコンTFTで構成す
る、いわゆるモノリシック構造を有するものが知られて
いる。前述のSRAMに使用されるTFTもこの点に注
目したものであり、PMOSをTFTで構成し、これを
負荷トランジスタとしている。
【0014】また、通常のアモルファスTFTにおいて
は、単結晶IC技術で使用されるようなセルフアライン
プロセスによってソース/ドレイン領域を形成すること
は困難であり、ゲイト電極とソース/ドレイン領域の幾
何学的な重なりによる寄生容量が問題となるのに対し、
結晶性シリコンTFTはセルフアラインプロセスが採用
できるため、寄生容量が著しく抑えられるという特徴を
持つ。
【0015】しかしながら、結晶性シリコンTFTはゲ
イトに電圧が印加されていないとき(非選択時)のリー
ク電流がアモルファスシリコンTFTに比べて大きく、
液晶ディスプレーで使用するには、このリーク電流を補
うための補助容量を設け、さらにTFTを2段直列にし
てリーク電流を減じるという手段が講じられた。
【0016】例えば、アモルファスシリコンTFTの高
いOFF抵抗を利用し、なおかつ、同一基板上にモノリ
シックに高い移動度を有するポリシリコンTFTの周辺
回路を形成しようとすれば、アモルファスシリコンを形
成して、これに選択的にレーザーを照射して、周辺回路
のみを結晶化せしめるという方法が提案されている。
【0017】しかしながら、現在のところ、レーザー照
射プロセスの信頼性の問題(例えば、照射エネルギーの
面内均一性が悪い等)から歩留りが低く、結局のとこ
ろ、マトリクスをアモルファスシリコンTFTで構成
し、駆動回路は単結晶集積回路をTAB法等によって接
続するという方法が採用されている。しかし、この方法
では、接続の物理的な制約から画素ピッチが0.1mm
以上必要であり、コストもかかった。
【0018】本発明はこのような困難な課題に対して解
答を与えんとするものであるが、そのためにプロセスが
複雑化し、歩留り低下やコスト上昇を招くことは望まし
くない。本発明の主旨とするところは、高移動度が要求
されるTFTと低リーク電流が要求されるTFTという
2種類のTFTを最小限のプロセスの変更によって、量
産性を維持しつつ、容易に作り分けることにある。
【0019】また、本発明では、CMOS回路におい
て、NMOSとPMOSの移動度の違いを減らすことも
解決すべき課題とする。NMOSとPMOSの移動度の
差が小さくなることによって回路設計の自由度を増やす
ことができる。
【0020】本発明の適用される半導体回路は普遍的な
ものではない。本発明は、特に液晶表示装置等の電界の
効果によって光の透過性や反射性が変化する材料を利用
し、対向する電極の間にこれらの材料をはさみ、対向電
極の間に電界をかけて、画像表示をおこなうためのアク
ティブマトリクス回路や、DRAMのようなキャパシタ
に電荷を蓄積することによって記憶を保持するメモリー
装置や、同じくMOSトランジスタのMOS構造部をキ
ャパシタとして、あるいはその他のキャパシタによっ
て、次段の回路を駆動するダイナミックシフトレジスタ
のようなダイナミック回路を有する回路、さらには、イ
メージセンサーの駆動回路のようなデジタル回路とアナ
ログ的な信号出力を制御する回路とを有する回路等に適
している。特に、ダイナミック回路とスタテッィク回路
の混載された回路に適した発明である。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、アモルファス
状態、もしくは実質的にアモルファス状態と言えるよう
な乱雑な結晶状態(例えば、結晶性のよい部分とアモル
ファスの部分が混在しているような状態)にあるシリコ
ン膜の上もしくは下にニッケル、鉄、コバルト、ルテニ
ウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウ
ム、白金、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロ
ム、マンガン、銅、亜鉛、金、銀を含有する島状の膜や
ドット、粒子、クラスター、線等を形成し、これを通常
のアモルファスシリコンの単なる熱処理による結晶化温
度よりも低い温度で、また、より短時間のアニールをす
ることによって結晶性シリコン膜を得ることを特徴とす
る。このアニールは、水素または酸素または窒素雰囲気
中で行うことができる。このアニールは、(1)A時間
酸素を含む雰囲気中で加熱を行いその後B時間水素を含
む雰囲気中で加熱を行なう。(2)C時間酸素を含む雰
囲気中で加熱を行いその後D時間窒素を含む雰囲気中で
加熱を行なう。(3)E時間水素を含む雰囲気中で加熱
を行いその後F時間酸素を含む雰囲気中で加熱を行な
う。(4)G時間水素を含む雰囲気中で加熱を行いその
後H時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行なう。(5)I
時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行いその後J時間酸素
を含む雰囲気中で加熱を行なう。(6)K時間窒素を含
む雰囲気中で加熱を行いその後L時間水素を含む雰囲気
中で加熱を行なう。(7)M時間酸素を含む雰囲気中で
加熱を行いその後N時間水素を含む雰囲気中で加熱を行
ないその後P時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行なう。
(8)Q時間酸素を含む雰囲気中で加熱を行いその後R
時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行ないその後S時間水
素を含む雰囲気中で加熱を行なう。(9)T時間水素を
含む雰囲気中で加熱を行いその後U時間酸素を含む雰囲
気中で加熱を行ないその後V時間窒素を含む雰囲気中で
加熱を行なう。(10)W時間水素を含む雰囲気中で加
熱を行いその後X時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行な
いその後Y時間酸素を含む雰囲気中で加熱を行なう。
(11)Z時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行いその後
A’時間酸素を含む雰囲気中で加熱を行ないその後B’
時間水素を含む雰囲気中で加熱を行なう。または、(1
2)C’時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行いその後
D’時間水素を含む雰囲気中で加熱を行ないその後E’
時間酸素を含む雰囲気中で加熱を行なう。前記アニール
の後、結晶性シリコン膜をパターニングして、島状結晶
性シリコン領域を形成し、この島状領域を用いてTF
T、ダイオードまたは抵抗を形成することができる。
【0022】従来のシリコン膜の結晶化に関しては、結
晶性の島状の膜を核として、これを種結晶として固相エ
ピタキシャル成長させる方法(例えば、特開平1−21
4110等)が提案されている。しかしながら、このよ
うな方法では、600℃以下の温度ではほとんど結晶成
長が進行しなかった。シリコン系においては、一般にア
モルファス状態から結晶状態に移行するには、アモルフ
ァス状態にある分子鎖を分断し、しかもその分断された
分子が、再び他の分子と結合しないような状態としたう
えで、何らかの結晶性の分子に合わせて、分子を結晶の
一部に組み換えるという過程を経る。しかしながら、こ
の過程のなかで、最初の分子鎖を分断して、他の分子と
結合しない状態に保持するためのエネルギーが大きく、
結晶化反応においてはここが障壁となっている。このエ
ネルギーを与えるには、1000℃程度の温度で数分、
もしくは600℃程度の温度では数10時間が必要であ
り、時間は温度(=エネルギー)に指数関数的に依存す
るので、600℃以下、例えば、550℃では、結晶化
反応が進行することはほとんど観測できなかった。従来
の固相エピタキシャル結晶化の考えも、この問題に対す
る解答を与えたものではなかった。
【0023】本発明人は、従来の固相結晶化の考えとは
全く別に、何らかの触媒作用によって、前記の過程の障
壁エネルギーを低下させることを考えた。本発明人はニ
ッケル(元素記号Ni)、鉄(Fe)、コバルト(C
o)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジ
ウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(I
r)、白金(Pt)、スカンジウム(Sc)、チタン
(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガ
ン(Mn)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、金(Au)、
銀(Ag)がシリコンと結合しやすい。
【0024】例えば、ニッケルの場合、容易に珪化ニッ
ケル(化学式NiSix 、0.4≦x≦2.5)とな
り、かつ、珪化ニッケルの格子定数がシリコン結晶のも
のに近いことに着目した。そこで、結晶シリコン−珪化
ニッケル−アモルファスシリコンという3元系のエネル
ギー等をシミュレーションした結果、アモルファスシリ
コンは珪化ニッケルとの界面で容易に反応して、 アモルファスシリコン(シリコンA)+珪化ニッケル
(シリコンB)→珪化ニッケル(シリコンA)+結晶シ
リコン(シリコンB) (シリコンA、Bはシリコンの位置を示す) という反応が生じることが明らかになった。この反応の
ポテンシャル障壁は十分に低く、反応の温度も低い。こ
の反応式は、ニッケルがアモルファスシリコンを結晶シ
リコンに造り変えながら進行してゆくことを示してい
る。実際には、580℃以下で、反応が開始され、45
0℃でも反応が観測されることが明らかになった。当然
のことであるが、温度が高いほど反応の進行する速度が
速い。また、同様な効果は、上記に示した他の金属元素
でも認められた。
【0025】本発明では、島状、ストライプ状、線状、
ドット状、膜状のニッケルを始めとする上記金属単体や
それらの珪化物など、Ni、Fe、Co、Ru、Rh、
Pd、Os、Ir、Pt、Sc、Ti、V、Cr、M
n、Cu、Zn、Au、Agの少なくとも1つを含有す
る膜、粒子、クラスター等を出発点として、ここからこ
れらの金属元素が上記の反応を伴って周囲に展開してゆ
くことによって、結晶シリコンの領域を拡げてゆく。な
お、これらの金属元素を含有する材料としては、酸化物
は好ましくない。これは、酸化物は安定な化合物で、上
記反応を開始することができないからである。
【0026】このように特定の場所から拡がった結晶シ
リコンは、従来の固相エピタキシャル成長とは異なる
が、結晶性の連続性のよい、単結晶に近い構造を有する
ものであるので、TFT、ダイオード、抵抗等の半導体
素子に利用するうえでは都合がよい。しかし、基板上に
均一にニッケル等の結晶化を促進する上記金属を含む材
料を設けた場合には、結晶化の出発点が無数に存在し
て、そのため結晶性の良好な膜を得ることは難しかっ
た。
【0027】また、この結晶化の出発材料としてのアモ
ルファスシリコン膜は水素濃度が少ないほど良好な結果
が得られた。ただし、結晶化の進行にしたがって、水素
が放出されるので、得られたシリコン膜中の水素濃度
は、出発材料のアモルファスシリコン膜の水素濃度とは
それほど明確な相関は見られなかった。本発明による結
晶シリコン中の水素濃度は、典型的には0.01原子%
以上5原子%以下であった。
【0028】本発明ではNi、Fe、Co、Ru、R
h、Pd、Os、Ir、Pt、Sc、Ti、V、Cr、
Mn、Cu、Zn、Au、Agを用いるが、一般にこれ
らの材料は半導体材料としてのシリコンにとっては好ま
しくない。そこで、これを除去することが必要である
が、ニッケルに関しては、上記の反応の結果、結晶化の
終端に達した珪化ニッケルはフッ酸もしくは塩酸または
これらの希釈液に容易に溶解するので、これらの酸によ
る処理によって基板からニッケルを減らすことができ
る。さらに、積極的にこれらの金属元素を減らすには、
結晶化工程の終了した後、塩化水素、各種塩化メタン
(CH3 Cl、CH2 Cl2 、CHCl3 )、各種塩化
エタン(C2 5 Cl、C2 4 Cl2 、C2 3 Cl
3 、C2 2 Cl4 、C2 HCl5 )あるいは各種塩化
エチレン(C2 3 Cl、C2 2 Cl2、C2 HCl
3 )等の塩素を含む雰囲気中で、400〜600℃で処
理すればよい。特に、トリクロロエチレン(C2 HCl
3 )は使用しやすい材料である。本発明によるシリコン
膜中のNi、Fe、Co、Ru、Rh、Pd、Os、I
r、Pt、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、
Au、Agの濃度は、典型的には0.005原子%以上
1原子%以下であった。
【0029】本発明によって作製した結晶シリコン膜を
TFT、ダイオード、抵抗等の半導体素子に利用する上
で、上記の説明から明らかなように、結晶化の終端(こ
こは、複数の出発点から開始された結晶化がぶつかる部
分であるが)では、大きな粒界(結晶性の不連続な部
分)が存在し、また、ニッケル等の結晶化を促進する金
属元素の濃度が高いので、半導体素子を設けることは好
ましくない。したがって、本発明を利用して半導体素子
を形成するにあたっては、結晶化の出発点となるニッケ
ル等の結晶化を促進する金属元素含有物被膜のパターン
と半導体素子のパターンとを最適化しなければならな
い。
【0030】本発明において、結晶化を促進する金属元
素のパターニングには、大きく分けて2つの方法があ
る。第1の方法はアモルファスシリコン膜の成膜の前に
これらの金属膜等を選択的に形成する方法である。第2
の方法は、アモルファスシリコン膜成膜後にこれらの金
属膜等を選択的に形成する方法である。
【0031】第1の方法においては、通常のフォトリソ
グラフィーの手段あるいはリフトオフの手段を用いれば
よい。第2の方法はやや複雑である。この場合、アモル
ファスシリコン膜に密着して結晶化促進の金属膜等を形
成するとその成膜時に金属とアモルファスシリコンが一
部反応して、珪化物が形成されてしまう。したがって、
金属膜等を形成した後にパターニングをおこなう場合に
は、このような珪化物層も十分にエッチングすることが
必要である。
【0032】第2の方法において、リフトオフ的な手法
は比較的容易である。この場合、マスク材としてフォト
レジスト等の有機材料や酸化珪素、窒化珪素等の無機材
料を用いればよい。マスク材料の選択にはプロセス温度
を考慮しなければならない。また、マスク作用は材料に
よって異なるので、十分に注意しなければならない。特
に各種CVD法によって形成される酸化珪素、窒化珪素
等の膜はピンホールが多く、膜厚が十分でないと、意図
しない部分から結晶化が進行することがある。一般的に
はこれらのマスク材料を用いて、被膜を形成した後、パ
ターニングを施して、選択的にアモルファスシリコンの
表面を露出させる。そして、結晶化を促進する金属膜等
を成膜する。
【0033】本発明において、注意しなければならない
ことはシリコン膜中の金属元素の濃度である。量が少な
いことに越したことはないが、それ以上に、常に量が一
定に保たれることも重要である。すなわち、金属元素の
量の変動が多ければ、製造現場でロットごとに結晶化の
度合いに大きな変動が生じるからである。特に、金属元
素の量が少ないことが要求されると、量の変動を小さく
することはますます困難となる。
【0034】第1の方法においては、選択的に形成され
た金属膜等はアモルファスシリコン膜に覆われているの
で、後で、それを取り出して量を加減することはできな
い。特に、本発明で必要とされる金属元素の量から換算
すると、金属膜等の厚さは数〜数10Åという小さなも
ので、再現性良く成膜することは難しい。
【0035】第2の方法においても同様である。しか
し、第2の方法においては結晶化を促進する金属膜等は
表面に存在するので、第1の方法に比べればまだ、改善
の余地はある。すなわち、十分に厚い金属膜を成膜し、
アニールの前にアニール温度よりも低い温度で熱処理
(プレアニール)をおこなうことによってアモルファス
シリコン膜の一部と金属膜を反応させて珪化物を形成す
る。その後、反応しなかった金属膜をエッチングする。
用いる金属の種類によるが、特にNi、Fe、Co、T
i、Crは金属膜と珪化物のエッチングレートが十分に
大きいエッチャントがあるので、問題はない。
【0036】この場合には、熱処理(プレアニール)の
温度と時間によって、得られる珪化物層の厚さが決定さ
れる。金属膜の厚さはほとんど関係ない。このため、ア
モルファスシリコン膜中に導入される非常に微量な金属
元素の量を制御することができる。
【0037】また本発明は、結晶性シリコンTFTを4
50〜1000℃、好ましくは500〜800℃の温度
によって酸素または水素または窒素を含む雰囲気中で結
晶化せしめる際に、半導体表面が酸化珪素や窒化珪素等
の被膜(カバー膜)によって覆われている場合と覆われ
ていない場合で、結晶化の程度に違いがあることを利用
する。前記雰囲気は酸素を含む雰囲気、水素を含む雰囲
気、窒素を含む雰囲気、酸素と水素を含む雰囲気、酸素
と窒素を含む雰囲気、水素と窒素を含む雰囲気、また
は、酸素と水素と窒素を含む雰囲気である。前記結晶化
は、(1)A時間酸素を含む雰囲気中で加熱を行いその
後B時間水素を含む雰囲気中で加熱を行なう。(2)C
時間酸素を含む雰囲気中で加熱を行いその後D時間窒素
を含む雰囲気中で加熱を行なう。(3)E時間水素を含
む雰囲気中で加熱を行いその後F時間酸素を含む雰囲気
中で加熱を行なう。(4)G時間水素を含む雰囲気中で
加熱を行いその後H時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行
なう。(5)I時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行いそ
の後J時間酸素を含む雰囲気中で加熱を行なう。(6)
K時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行いその後L時間水
素を含む雰囲気中で加熱を行なう。(7)M時間酸素を
含む雰囲気中で加熱を行いその後N時間水素を含む雰囲
気中で加熱を行ないその後P時間窒素を含む雰囲気中で
加熱を行なう。(8)Q時間酸素を含む雰囲気中で加熱
を行いその後R時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行ない
その後S時間水素を含む雰囲気中で加熱を行なう。
(9)T時間水素を含む雰囲気中で加熱を行いその後U
時間酸素を含む雰囲気中で加熱を行ないその後V時間窒
素を含む雰囲気中で加熱を行なう。(10)W時間水素
を含む雰囲気中で加熱を行いその後X時間窒素を含む雰
囲気中で加熱を行ないその後Y時間酸素を含む雰囲気中
で加熱を行なう。(11)Z時間窒素を含む雰囲気中で
加熱を行いその後A’時間酸素を含む雰囲気中で加熱を
行ないその後B’時間水素を含む雰囲気中で加熱を行な
う。または、(12)C’時間窒素を含む雰囲気中で加
熱を行いその後D’時間水素を含む雰囲気中で加熱を行
ないその後E’時間酸素を含む雰囲気中で加熱を行な
う。特に、(4)G時間水素を含む雰囲気中で加熱を行
いその後H時間窒素を含む雰囲気中で加熱を行なう。
(5)I時間(例えば4時間)窒素を含む雰囲気中で加
熱を行いその後J時間(例えば1時間)酸素を含む雰囲
気中で加熱を行なう。または、(6)K時間(例えば4
時間)窒素を含む雰囲気中で加熱を行いその後L時間
(例えば1時間)水素を含む雰囲気中で加熱を行なう。
のが好ましい。一般にカバー膜が存在する場合には、結
晶性が良好で、当然の帰結として移動度の高いTFTが
得られる。その代わり、一般的にはリーク電流が大きく
なる。一方、カバー膜の無いものでは、結晶性は良くな
く、温度によってはアモルファス状態となるので、移動
度が低いが、リーク電流も低いという特徴を持つ。
【0038】この特性は熱結晶化の際に、雰囲気中の水
素または酸素または窒素が活性層中に侵入することの有
無によって支配されているものと考えられる。この結晶
化は例えば窒素中で結晶化を行いその後水素または酸素
中で結晶化を行なってもよい。このように、異なった特
性のTFTを同一プロセスで同一基板上に同時に形成で
き、例えば、前者の高移動度TFTをマトリクスの駆動
回路に、後者の低リーク電流のTFTをマトリクス部の
TFTとして利用できる。
【0039】あるいは、CMOS回路において、NMO
S領域にはカバー膜を設けず、PMOS領域にはカバー
膜を設けることによって、NMOSの移動度をPMOS
の移動度に比べて、相対的に減らし、最適な条件では両
者の差をほとんどなくすことができる。
【0040】本発明において、熱結晶化の温度は重要な
パラメータであり、この温度によって、TFTの結晶性
は決定される。一般に、熱アニールの温度は、基板やそ
の他の材料によって制約を受ける。基板材料の制約に関
しては、シリコンや石英を基板として使用した場合に
は、最高1100℃の熱アニールまで可能である。しか
し、典型的な無アルカリガラスであるコーニング社の7
059ガラスの場合には、650℃以下の温度でのアニ
ールが望ましい。ただし、前述の理由から、本発明で
は、基板以外に、各TFTにおいて必要とされる特性を
考慮して設定されなければならない。一般に、アニール
温度が高ければTFTの結晶成長が進み、移動度が高く
なるとともに、リーク電流が増大する。したがって、本
発明のごとき、同一基板上に異なる特性のTFTを得る
には、アニールの温度は、450〜1000℃、好まし
くは500〜800℃とすべきである。
【0041】本発明の1つの例は、液晶等の電気光学装
置のアクティブマトリクス回路の表示部分において、ポ
リシリコンTFTをスイッチングトランジスタとして用
い、活性層の結晶化の際にアクティブマトリクス領域に
はカバー膜を設けず、一方、周辺回路領域にはカバー膜
を設けることによって、前者を低リーク電流TFT、後
者を高移動度TFTとするものである。
【0042】前記のような表示回路部(アクティブマト
リクス)とその駆動回路(周辺回路)とを有する装置の
概念図を図8(A)に示した。図には絶縁基板107上
にデータドライバー101とゲイトドライバー102が
構成され、また、中央部にTFTを有するアクティブマ
トリクス103が構成され、これらのドライバー部とア
クティブマトリクスとがゲイト線105、データ線10
6によって接続された表示装置が示されている。アクテ
ィブマトリクス103はNMOSあるいはPMOSのT
FT(図面ではPMOS)を有する画素セル104の集
合体である。
【0043】ドライバー部のCMOS回路に関しては、
高移動度を得るために活性層における酸素や窒素、炭素
等の不純物の濃度は1018cm-3以下、好ましくは10
17cm-3以下とすることが望まれる。その結果、例え
ば、TFTのしきい値電圧は、NMOSでは0.5〜2
V、PMOSでは−0.5〜−3V、さらに移動度は、
NMOSでは30〜150cm2 /Vs、PMOSでは
20〜100cm2 /Vsであった。
【0044】一方、アクティブマトリクス部において
は、リーク電流が、ドレイン電圧1Vで1pA程度の小
さな素子を単独もしくは複数直列にして用いることによ
って、補助容量を小さくすることができ、さらには全く
不必要とすることができた。
【0045】本発明の2つめの例はDRAMのような半
導体メモリーに関するものである。半導体メモリー装置
は、単結晶ICでは既に速度の限界に達している。これ
以上の高速動作をおこなわせるには、トランジスタの電
流容量をより大きくすることが必要であるが、それは消
費電流の一段の増加の原因になるばかりではなく、特に
キャパシタに電荷を蓄えることによって記憶動作をおこ
なうDRAMに関しては、キャパシタの容量をこれ以
上、拡大できない以上、駆動電圧を上げることによって
対応するしか方法がない。
【0046】単結晶ICが速度の限界に達したといわれ
るのは、一つには基板と配線の容量によって、大きな損
失が生じているからである。もし、基板に絶縁物を使用
すれば、消費電流をあげなくとも十分に高速な駆動が可
能である。このような理由からSOI(絶縁物上の半導
体)構造のICが提案されている。
【0047】DRAMにおいても、1Tr/セル構造の
場合には、先の液晶表示装置と回路構成がほとんど同じ
であり、それ以外の構造のDRAM(例えば、3Tr/
セル構造)でも、活性層の結晶化の際に、記憶ビット部
にはカバー膜を設けず、一方、その駆動回路は十分な高
速動作を必要とされるので、前記の液晶表示装置と同様
に、その領域にはカバー膜を設けることによって、前者
を低リーク電流TFTとし、また、後者を高リーク電流
TFTとするものである。
【0048】このような半導体メモリー装置において
も、基本的なブロック構成は図8(A)のものと同じで
ある。例えば、DRAMにおいては、101がコラムデ
コーダー、102がローデコーダー、103が記憶素子
部、104が単位記憶ビット、105がビット線、10
6がワード線、107が(絶縁)基板である。
【0049】本発明の第3の応用例は、イメージセンサ
ー等の駆動回路である。図8(B)には、イメージセン
サーの1ビットの回路例を示したが、図中のフリップ・
フロップ回路108およびバッファー回路109は、通
常、CMOS回路によって構成され、走査線に印加され
る高速パルスに追随できるだけの高速の応答が要求され
る。一方、その信号出力段のTFT110は、フォトダ
イオードによってキャパシターに蓄積された電荷をシフ
トレジスタ部108、109からの信号によって、デー
タ線に放出するダムの役目を負っている。
【0050】このようなTFT110には、高速応答も
さることながら、リーク電流の少ないことも要求され
る。したがって、このような回路において、回路10
8、109のTFTの領域にはカバー膜を設けて結晶化
することによって高移動度TFTとし、一方のTFT1
10においては、その領域にはカバー膜を設けずに結晶
化をおこなうことによって、低リーク電流TFTとする
ものである。
【0051】本発明において、カバー膜としては酸化珪
素、窒化珪素、あるいは酸化窒化珪素(SiNx y
を使用できる。カバー膜は厚ければ厚いほどカバー能力
がよいが、厚い膜を成膜するには時間がかかるので、厚
さは量産性とカバー能力を考慮して決定されなければな
らない。カバー能力は膜質によって異なるが、典型的に
は酸化珪素膜で20nm以上、窒化珪素膜で10nm以
上が必要である。量産性と信頼性を考慮すると、いずれ
も20〜200nmが適当である。
【0052】
【実施例】
〔実施例1〕 本実施例は、コーニング7059ガラス
基板上の島状の複数のニッケル膜を形成し、これらを出
発点としてアモルファスシリコン膜の結晶化をおこな
い、得られた結晶シリコン膜を用いてTFTを作製する
方法について記述する。島状のニッケル膜を形成する方
法には、それをアモルファスシリコン膜の上に設ける
か、下に設けるかという点で2つの方法がある。図2
(A−1)は下に設ける方法であり、図2(A−2)は
上に設ける方法である。特に後者について注意しなけれ
ばならないことは、アモルファスシリコン膜の全面にニ
ッケルが形成された後にこれを選択的にエッチングする
という工程となるので、ニッケルとアモルファスシリコ
ンが少量ではあるが反応して、珪化ニッケルが形成され
てしまう。これを残存させたままでは、本発明が目的と
するような良好な結晶性のシリコン膜は得られないの
で、塩酸やフッ酸等で、この珪化ニッケルを十分に除去
してしまうことが求められる。また、そのため、アモル
ファスシリコンは初期より薄くなる。
【0053】一方、前者についてはそのような問題は生
じないが、この場合もエッチングによって、島状部分2
以外のニッケル膜は完全に除去されることが望まれる。
さらに、残存ニッケルの影響を抑えるためには、基板を
酸素プラズマやオゾン等によって処理して、島状領域以
外のニッケルを酸化させてしまえばよい。
【0054】いずれの場合も、基板(コーニング705
9)1A上には、厚さ2000Åの下地酸化珪素膜1B
をプラズマCVD法によって形成した。また、アモルフ
ァスシリコン膜1は厚さ200〜3000Å、好ましく
は500〜1500Åとし、プラズマCVD法もしくは
減圧CVD法によって作製した。アモルファスシリコン
膜は350〜450℃で0.1〜2時間アニールするこ
とによって水素出しをおこなって、膜中の水素濃度を5
原子%以下にしておくと結晶化しやすかった。図2(A
−1)の場合には、アモルファスシリコン膜1の形成の
前にスパッタ法によってニッケル膜を厚さ50〜100
0Å、好ましくは100〜500Å堆積し、これをパタ
ーニングして島状ニッケル領域2を形成した。
【0055】一方、図2(A−2)の場合には、アモル
ファスシリコン膜1の形成の後にスパッタ法によってニ
ッケル膜を厚さ50〜1000Å、好ましくは100〜
500Å堆積し、これをパターニングして島状ニッケル
領域2を形成した。この様子を上方から見た図面を図1
(A)に示す。
【0056】島状ニッケルは一辺2μmの正方形で、そ
の間隔は、5〜50μm、例えば20μmとした。ニッ
ケルの代わりに珪化ニッケルを用いても同様な効果が得
られる。また、ニッケルの成膜時には基板を100〜5
00℃、好ましくは180〜250℃に加熱しておくと
良好な結果が得られた。これは下地の酸化珪素膜とニッ
ケル膜とも密着性が向上することと、酸化珪素とニッケ
ルが反応して、珪化ニッケルが生成するためである。酸
化珪素のかわりに窒化珪素、炭化珪素、珪素を用いても
同様な効果が得られる。
【0057】次に、これを450〜580℃、例えば5
50℃で8時間窒素雰囲気中でアニールした。このアニ
ールは窒素と水素の混合雰囲気中でおこなってもよい。
また、このアニールは、X1 時間水素雰囲気中で行な
い、その後X2 時間窒素雰囲気中でおこなってもよい。
図2(B)は、その中間状態で、図2(A)において、
端のほうにあった島状ニッケル膜からニッケルが珪化ニ
ッケル3Aとして中央部に進行し、また、ニッケルが通
過した部分3は結晶シリコンとなっている。やがて、図
2(C)に示すように2つの島状ニッケル膜から出発し
た結晶化がぶつかって、中間に珪化ニッケル3Aが残っ
て、結晶化が終了する。
【0058】図1(B)は、この状態の基板を上方から
見た様子を示したもので、図2(C)の珪化ニッケル3
Aとは、粒界4のことである。さらにアニールを続けれ
ば、ニッケルは粒界4に沿って移動して、これらの島状
ニッケル領域(この段階では原形を留めていることはな
いが)の中間領域5に集まる。
【0059】以上の工程で結晶シリコンを得ることがで
きるが、このときに生じる珪化ニッケル3Aからニッケ
ルが半導体被膜中に拡散することは好ましくない。した
がって、フッ酸もしくは塩酸でニッケルの集中している
高濃度領域をエッチング除去することが望まれる。な
お、フッ酸、塩酸によるエッチングでは、ニッケルおよ
び珪化ニッケルのエッチングレートは十分に大きいの
で、シリコン膜には影響を与えない。同時にニッケルの
成長点があった領域をも合わせて除去した。エッチング
した様子を図2(D)に示す。粒界のあった部分は溝4
Aとなる。この溝を挟むようにTFTの半導体領域(活
性層等)を形成することは好ましくない。TFTの配置
に関しては、その例を図1(C)に示すが、半導体領域
6は粒界4を横切らないように配置した。すなわち、ニ
ッケルの左右により、被膜の厚さ方向ではなく、基板に
平行な方向に横方向の結晶成長の領域にTFTを形成す
ることである。すると、結晶の成長方向も一様に揃い、
また、残存ニッケルも極めて少なくできる。結果として
高いTFT特性を得ることができる。一方、ゲイト配線
7は粒界4を横切ってもよい。
【0060】以上の工程で得られた結晶シリコンを用い
てTFTを作製する例を図3および図4に示す。図3
(A)において、中央部のXは、図2の溝4Aのあった
場所を意味する。図面に示すように、このXの部分には
TFTの半導体領域が横切らないように配置した。すな
わち、図2に示した工程で得られた結晶シリコン膜3を
パターニングして、島状半導体領域11a、11bを形
成した。そして、RFプラズマCVD法、ECRプラズ
マCVD法、スパッタリング法等の方法によってゲイト
絶縁膜として機能する酸化珪素膜12を形成した。
【0061】さらに、減圧CVD法によって、燐が1×
1020〜5×1020cm-3ドープされた厚さ3000〜
6000Åの多結晶シリコン膜を形成し、これをパター
ニングして、ゲイト電極13a、13bを形成した。
(図3(A))
【0062】次に、プラズマドーピング法によって不純
物ドープをおこなった。ドーピングガスとしては、例え
ば、N型にはフォスフィン(PH3 )を、P型にはジボ
ラン(B2 6 )を用いた。図ではN型TFTを示す。
加速電圧は、フォスフィンは80keV、ジボランは6
5keVとした。さらに550℃で4時間アニールする
ことによって、不純物の活性化をおこない、不純物領域
14a〜14dを形成した。活性化にはレーザーアニー
ルもしくはフラッシュランプアニールのような光エネル
ギーを使用する方法も用いることができる。(図3
(B))
【0063】最後に、通常のTFT作製と同様に層間絶
縁物15として、厚さ5000Åの酸化珪素膜を堆積
し、これにコンタクトホールを形成してソース領域、ド
レイン領域に配線・電極16a〜16dを形成した。
(図3(C)) 以上の工程によってTFT(図ではNチャネル型)が作
製された。得られたTFTの電界効果移動度はNチャネ
ル型で40〜60cm2 /Vs、Pチャネル型で30〜
50cm2 /Vsであった。
【0064】図4には、アルミニウムゲイトのTFT作
製をおこなった場合を示す。図4(A)において、中央
部のXは、図2の溝4Aのあった場所を意味する。図面
に示すように、このXの部分にはTFTの半導体領域が
横切らないように配置した。すなわち、図2に示した工
程で得られた結晶シリコン膜3をパターニングして、島
状半導体領域21a、21bを形成した。そして、RF
プラズマCVD法、ECRプラズマCVD法、スパッタ
リング法等の方法によってゲイト絶縁膜として機能する
酸化珪素膜22を形成した。プラズマCVD法を採用す
る場合には、原料ガスはTEOS(テトラ・エトキシ・
シラン)と酸素を用いると好ましい結果が得られた。そ
して、1%のシリコンを含むアルミニウム膜(厚さ50
00Å)をスパッタ法によって堆積し、これをパターニ
ングしてゲイト配線・電極23a、23bを形成した。
【0065】次に、基板を3%の酒石酸のエチレングリ
コール溶液に浸し、白金を陰極として、アルミニウム配
線を陽極とし、これに電流を流して陽極酸化をおこなっ
た。電流は最初は、2V/分で電圧が上昇するように印
加し、220Vに達したところで電圧を一定とし、電流
が10μA/m2 以下になったところで電流を停止し
た。この結果、厚さ2000Åの陽極酸化物24a、2
4bが形成された。(図4(A))
【0066】次に、プラズマドーピング法によって不純
物ドープをおこなった。ドーピングガスとしては、N型
にはフォスフィン(PH3 )を、P型にはジボラン(B
2 6 )を用いた。図にはNチャネル型TFTを示す。
加速電圧は、フォスフィンは80keV、ジボランは6
5keVとした。さらにこれをレーザーアニールするこ
とによって、不純物の活性化をおこない、不純物領域2
5a〜25dを形成した。使用したレーザーは、KrF
レーザー(波長248nm)で、250〜300mJ/
cm2 のエネルギー密度のレーザー光を5ショット照射
した。(図4(B))
【0067】最後に、通常のTFT作製と同様に層間絶
縁物26として、厚さ5000Åの酸化珪素膜を堆積
し、これにコンタクトホールを形成してソース領域、ド
レイン領域に配線・電極27a〜27dを形成した。
(図4(C)) 得られたTFTの電界効果移動度はNチャネル型で60
〜120cm2 /Vs、Pチャネル型で50〜90cm
2 /Vsであった。また、このTFTを用いて作製され
たシフトレジスタではドレイン電圧17Vで6MHz、
20Vで11MHzでの動作が確認された。
【0068】〔実施例2〕 図5には、図4と同様にア
ルミニウムゲイトのTFT作製をおこなった場合を示
す。ただし、ここではアモルファスシリコンを活性層と
して用いた。図5(A)に示すように、基板31上に下
地酸化珪素膜32を堆積し、さらに厚さ2000〜30
00Åのアモルファスシリコン膜33を堆積した。アモ
ルファスシリコン膜には適当な量のP型もしくはN型不
純物を混入させておいてもよい。そして、上記に示した
ように島状のニッケルもしくは珪化ニッケル被膜34
A、34Bを形成し、この状態で550℃、8時間また
は600℃、4時間アニールすることによってアモルフ
ァスシリコン膜を横成長により結晶化させた。
【0069】次に、このようにして得られた結晶シリコ
ン膜を図5(B)に示すようにパターニングした。この
とき、図の中央部(ニッケルもしくは珪化ニッケル被膜
34A、34Bの中間部)のシリコン膜にはニッケルが
多量に含まれているので、これを除くようにパターニン
グして、島状シリコン領域35A、35Bを形成した。
さらに、その上に実質真性なアモルファスシリコン膜3
6を堆積した。その後、図5(C)に示すようにゲイト
絶縁膜37として窒化珪素、酸化珪素等の材料で被膜を
形成し、ゲイト電極38をアルミニウムによって形成
し、図4の場合と同様に陽極酸化をおこない、イオンド
ーピング法によって不純物を拡散させて不純物領域39
A、39Bを形成する。さらに、層間絶縁物40を堆積
し、コンタクトホールを形成し、金属電極41A、41
Bをソース、ドレインに形成してTFTが完成する。こ
のTFTでは活性層の厚さに比べて、ソース、ドレイン
の部分の半導体膜が厚く、また、抵抗率が小さいことが
特徴で、この結果、ソース、ドレイン領域の抵抗が減少
し、TFTの特性が向上する。また、コンタクトの形成
も容易である。
【0070】〔実施例3〕 図6には、CMOS型のT
FT作製をおこなった場合を示す。図6(A)に示すよ
うに、基板51上に下地酸化珪素膜52を堆積し、さら
に厚さ1000〜1500Åのアモルファスシリコン膜
53を堆積した。そして、上記に示したように島状のニ
ッケルもしくは珪化ニッケル被膜54を形成し、この状
態で550℃でアニールする。この工程によって、珪化
シリコン領域55が被膜の厚さ方向ではなく、平面方向
に移動し、結晶化が進行する。4時間のアニールによっ
て、図6(B)に示すように、アモルファスシリコン膜
は結晶シリコンに変化する。また、結晶化の進行によっ
て珪化シリコン59A、59Bは端に追いやられる。
【0071】次に、このようにして得られた結晶シリコ
ン膜を図6(B)に示すようにパターニングして島状シ
リコン領域56を形成した。このとき、島状領域の両端
はニッケルの濃度が大きいことに注意すべきである。島
状シリコン領域形成後、ゲイト絶縁膜57、ゲイト電極
58A、58Bを形成した。
【0072】その後、図5(C)に示すように、イオン
ドーピング法によって不純物を拡散させてN型の不純物
領域60AとP型の不純物領域60Bを形成する。この
際には、例えば、N型不純物として燐(ドーピングガス
はフォスフィンPH3 )を用い、60〜110kVの加
速電圧で全面にドーピングをおこない、次に、フォトレ
ジストでNチャネル型TFTの領域を覆って、P型不純
物、例えばホウ素(ドーピングガスはジボランB
2 6 )を用い、40〜80kVの加速電圧でドーピン
グすればよい。
【0073】ドーピング終了後、図4の場合と同様にレ
ーザー光の照射によって、ソース、ドレインの活性化を
おこない、さらに、層間絶縁物61を堆積し、コンタク
トホールを形成し、金属電極62A、62B、62Cを
ソース、ドレインに形成してTFTが完成する。
【0074】〔実施例4〕 図7に本実施例を示す。本
実施例は、ニッケル膜とアモルファスシリコン膜の一部
を最初の熱処理(プレアニール)によって反応させて珪
化物を得て、さらに未反応のニッケル膜を除去してか
ら、アニールをおこなって、結晶化させる方法に関する
ものである。
【0075】基板(コーニング7059番)701上
に、下地の酸化珪素膜(厚さ2000Å)をスパッタ法
によって形成した。そして、プラズマCVD法によっ
て、厚さ300〜800Å、例えば500Åのシリコン
膜703を成膜した。さらに、プラズマCVD法によっ
て酸化珪素膜704を形成した。この酸化珪素膜704
はマスク材となる。厚さは500〜2000Åが好まし
かった。あまりに薄いとピンホールによって意図しない
箇所から結晶化が進行し、また、厚すぎると成膜に時間
がかかり、量産に適さない。ここでは1000Åとし
た。
【0076】その後、公知のフォトリソグラフィー工程
によって酸化珪素膜704をパターニングした。そし
て、スパッタ法によってニッケル膜(厚さ500Å)7
05を形成した。ニッケル膜の厚さは100Å以上が好
ましかった。(図7(A)) そして、窒素雰囲気中で250〜450℃で10〜60
分アニールした(プレアニール工程)。例えば、450
℃で20分アニールした。この結果、アモルファスシリ
コン中に珪化ニッケル層706が形成された。この層の
厚さは、プレアニールの温度と時間によって決定され、
ニッケル膜705の厚さはほとんど関与しなかった。
(図7(B))
【0077】その後、ニッケル膜をエッチングした。エ
ッチングには硝酸系もしくは塩酸系の溶液が適してい
た。これらのエッチャントでは、ニッケル膜のエッチン
グ中には、珪化ニッケル層はほとんどエッチングされな
かった。本実施例では硝酸に緩衝剤として酢酸を加えた
エッチャントを用いた。比率は硝酸:酢酸:水=1:1
0:10とした。ニッケル膜を除去した後、550℃、
4〜8時間アニールした(結晶化アニール工程)。
【0078】結晶化アニール工程においてはいくつかの
方法を試みた。第1の方法は、図7(C)のようにマス
ク材704を残したままおこなう方法である。結晶化は
図7(C)の矢印のように進行する。第2は、マスク材
を全て除去して、シリコン膜を露出させてアニールをお
こなう方法である。第3は、図7(D)のようにマスク
材を除去したのち、新たに酸化珪素や窒化珪素の被膜7
07を保護膜としてシリコン膜表面に形成したのちアニ
ールをおこなう方法である。
【0079】第1の方法は簡単な方法であるが、プレア
ニールの段階でマスク材704の表面がニッケルと反応
しており、これがより高温の結晶化アニール工程で珪酸
塩となり、エッチングがしづらくなる。すなわち、シリ
コン膜とマスク材704のエッチングレートがほぼ同じ
程度になるため後のマスク材の除去の際に、シリコン膜
の露出された部分も大きくエッチングされ、基板上に段
差が生じる。
【0080】第2の方法は極めて簡単であり、結晶化ア
ニール工程前であれば、ニッケルとマスク材の反応が緩
やかであるのでエッチングも容易である。しかし、結晶
化アニールの際にシリコン表面が全面的に露出されてい
るので、後にTFT等を作製した場合の特性が悪化し
た。
【0081】第3の工程は確実に良質の結晶シリコン膜
が得られるであるが、工程が増えて複雑であった。第3
の方法の改良した第4の方法として、シリコン表面を露
出した状態で炉に投入し、最初に500〜550℃で1
時間程度、酸素気流中で加熱することによって表面に2
0〜60Åの薄い酸化珪素膜を形成し、そのまま、窒素
気流に切り換えて結晶化アニール条件とする方法を検討
した。この方法では、結晶化の初期段階に酸化膜が形成
され、しかも、この酸化の段階では珪化ニッケル層のご
く近傍が結晶化されているだけで、後にTFTに使用す
る領域(図の右の部分)では結晶化が起こっていなかっ
た。このため、特に珪化ニッケル層706から遠い領域
ではシリコン膜の表面が非常に平坦であった。特性は、
第2の方法よりも向上し、ほぼ第3の方法と同じであっ
た。
【0082】このようにして結晶シリコン膜を得た。そ
の後、シリコン膜703をパターニングした。かくし
て、ニッケルの高濃度の値の部分(成長元のある領
域)、および成長点(図の矢印の先端の斜線部)を除去
して、ニッケルの低濃度領域のみを残存させた。かくし
て、TFTの活性層に用いる島状のシリコン領域708
を形成した。そして、これを覆って、厚さ1200Åの
酸化珪素のゲイト絶縁膜709をプラズマCVD法によ
って形成した。さらに、燐ドープシリコン膜(厚さ60
00Å)によってゲイト電極710と第1層の配線71
1を形成し、ゲイト電極710をマスクとして自己整合
的に不純物を活性層708に注入し、ソース/ドレイン
領域712を形成した。この後、可視・近赤外の強光を
照射し、さらに結晶性を高めることは有効である。さら
に、酸化珪素膜(厚さ6000Å)をプラズマCVD法
によって形成し、層間絶縁物713とした。最後に、こ
の層間絶縁物にコンタクトホールを形成し、アルミニウ
ム膜(厚さ6000Å)によって第2層配線714、ソ
ース/ドレイン電極・配線715を形成した。以上の工
程によって、TFTが完成された。(図7(E))
【0083】〔実施例5〕 図9に本実施例を示す。本
実施例は、TFT型液晶電気光学表示装置の周辺回路お
よびアクティブマトリクス領域にポリシリコンTFTを
形成したものである。
【0084】まず、石英基板等の耐熱性のあるガラス基
板120上に、スパッタ法によって下地酸化膜121を
厚さ20〜200nm堆積した。さらに、その上にモノ
シランもしくはジシランを原料とするプラズマCVD法
もしくは減圧CVD法によって、アモルファスシリコン
膜を厚さ30〜50nm堆積した。このときには、アモ
ルファスシリコン膜中の酸素および窒素の濃度は1018
cm-2以下、好ましくは1017cm-2以下とする。この
目的には減圧CVD法が適している。本実施例では、酸
素濃度は1017cm-2以下とした。このアモルファスシ
リコン膜の上に再びスパッタ法によってカバー膜として
の酸化珪素膜(厚さ100〜150nm)もしくは窒化
珪素膜(30〜100nm)を形成し、これをパターニ
ングして、周辺回路領域にのみカバー膜122を残置せ
しめた。そして、酸素もしくは水素が20〜100体積
%含まれるアルゴンもしくは窒素雰囲気(600℃)中
に4〜100時間放置して結晶化せしめた。この結果、
周辺回路領域のシリコン膜123Aは結晶性が良好であ
り、画素領域のシリコン膜123Bは結晶性が良くなか
った。この様子を図9(A)に示す。
【0085】その後、図9(B)に示すように、シリコ
ン膜を島状にパターニングして、周辺回路TFT領域1
24Aと画素TFT領域124Bを形成した。そして、
スパッタ法等の手段によってゲイト酸化膜125を形成
した。スパッタ法の代わりに、TEOS(テトラ・エト
キシ・シラン)等を使用して、プラズマCVD法によっ
て成膜してもよい。TEOSを使用した成膜には、成膜
時あるいは成膜後に650℃以上の温度で0.5〜3時
間アニールすることが望ましい。
【0086】その後、厚さ200nm〜2μmのN型シ
リコン膜をLPCVD法によって形成して、これをパタ
ーニングし、各島状領域にゲイト電極126A〜126
Cを形成した。N型シリコン膜の代わりに、タンタル、
クロム、チタン、タングステン、モリブテン等の比較的
耐熱性の良好な金属材料を使用してもよい。
【0087】その後、イオンドーピング法によって、各
TFTの島状シリコン膜中に、ゲイト電極部をマスクと
して自己整合的に不純物を注入した。この際には、最初
に全面にフォスフィン(PH3 )をドーピングガスとし
て燐を注入し、その後、図の島状領域124Aの右側お
よびマトリクス領域をフォトレジストで覆って、ジボラ
ン(B2 6 )をドーピングガスとして、島状領域12
4Aの左側に硼素を注入した。ドーズ量は、燐は2〜8
×1015cm-2、硼素は4〜10×1015cm-2とし、
硼素のドーズ量が燐を上回るように設定した。このよう
にして、P型領域127AとN型領域127B、127
Cを形成した。
【0088】さらに、550〜750℃で2〜24時間
アニールすることによって、活性化をおこなった。本実
施例では、600℃で24時間熱アニールをおこなっ
た。このアニール工程によって、イオンの注入された領
域を活性化せしめることができた。
【0089】この工程はレーザーアニールによって実施
することも可能である。特にレーザーアニールをおこな
った場合には基板に対する熱的なダメージが小さいの
で、コーニング7059等の通常の無アルカリガラスを
使用することも可能である。また、その際にはゲイト電
極材料としてアルミニウム等の耐熱性の良くない材料も
使用できる。以上の工程によって、P型の領域127
A、およびN型の領域127B、127Cが形成され
た。これらの領域のシート抵抗は200〜800Ω/□
であった。
【0090】その後、図9(C)に示すように、全面に
層間絶縁物128として、スパッタ法によって酸化珪素
膜を厚さ300〜1000nm形成した。これは、プラ
ズマCVD法による酸化珪素膜であってもよい。特に、
TEOSを原料とするプラズマCVD法ではステップカ
バレージの良好な酸化珪素膜が得られる。
【0091】その後、画素電極129として、スパッタ
法によってITO膜を形成し、これをパターニングし
た。そして、TFTのソース/ドレイン(不純物領域)
にコンタクトホールを形成し、クロムもしくは窒化チタ
ンの配線130A〜130Eを形成した。図9(C)に
は左側のNTFTとPTFTでインバータ回路が形成さ
れていることが示されている。配線130A〜130E
は、シート抵抗を下げるためクロムあるいは窒化チタン
を下地とするアルミニウムとの多層配線であってもよ
い。最後に、水素中で200〜350℃で0.5〜2時
間アニールして、シリコン活性層のダングリングボンド
を減らした。以上の工程によって周辺回路とアクティブ
マトリクス回路を一体化して形成できた。本実施例で
は、典型的な移動度は、周辺回路部のNMOSで80c
2 /Vs、PMOSで50cm2 /Vs、画素TFT
(NMOS)で5〜30cm2 /Vsであった。
【0092】〔実施例6〕 図10に本実施例を示す。
本実施例は、CMOS回路において本発明を利用して、
NMOSとPMOSの移動度の差を減少させたものであ
る。まず、コーニング7059基板131上に、スパッ
タ法によって下地酸化膜132を厚さ20〜200nm
堆積した。さらに、その上にモノシランもしくはジシラ
ンを原料とするプラズマCVD法もしくは減圧CVD法
によって、アモルファスシリコン膜を厚さ50〜250
nm堆積した。このときには、アモルファスシリコン膜
中の酸素および窒素の濃度は1018cm-2以下、好まし
くは1017cm-2以下とする。この目的には減圧CVD
法が適している。本実施例では、酸素濃度は1017cm
-2以下とした。
【0093】そして、PMOSの領域にのみカバー膜1
33(酸化珪素膜、厚さ50〜150nm)を設けた。
そして、酸素もしくは水素を50%以上含むアルゴンも
しくは窒素の雰囲気下で600℃で4〜100時間アニ
ールをおこなって、結晶化させた。この結果、カバー膜
の下の領域134Aは結晶性が良かったが、カバー膜の
無い領域134Bの結晶性はあまり良くなかった。この
様子を図10(A)に示す。
【0094】その後、これらのSi膜を島状にパターニ
ングし、図10(B)のように、PMOS領域135A
とNMOS領域135Bを形成した。さらに、これらの
島状領域を覆って、スパッタ法によって酸化珪素膜(厚
さ50〜150nm)を形成し、これをゲイト絶縁膜1
36とした。その後、厚さ200nm〜2μmのアルミ
ニウム膜をスパッタ法によって形成して、これをパター
ニングし、さらにこれに電解溶液中で通電して、膜の上
面および側面に陽極酸化膜を形成させた。以上の工程に
よって各島状領域にゲイト電極部137A、137Bを
形成した。
【0095】その後、イオンドーピング法によって、各
TFTの島状シリコン膜中に、ゲイト電極部をマスクと
して自己整合的に不純物を注入した。この際には、最初
に全面にフォスフィン(PH3 )をドーピングガスとし
て燐を注入し、その後、図の島状領域135Bのみをフ
ォトレジストで覆って、ジボラン(B2 6 )をドーピ
ングガスとして、島状領域135Aに硼素を注入した。
ドーズ量は、燐は2〜8×1015cm-2、硼素は4〜1
0×1015cm-2とし、硼素のドーズ量が燐を上回るよ
うに設定した。
【0096】ドーピング工程によって、シリコン膜の結
晶性が破壊されるが、そのシート抵抗は1kΩ/□程度
とすることも可能であった。しかし、この程度のシート
抵抗では大きすぎる場合には、さらに、600℃で2〜
24時間アニールすることによって、より、シート抵抗
を低下させることが可能である。また、レーザー光の如
き強光を照射することによっても同様の効果が得られ
る。
【0097】以上の工程によって、P型の領域138
A、およびN型の領域138Bが形成された。これらの
領域のシート抵抗は200〜800Ω/□であった。そ
の後、全面に層間絶縁物139として、スパッタ法によ
って酸化珪素膜を厚さ300〜1000nm形成した。
これは、プラズマCVD法による酸化珪素膜であっても
よい。特に、TEOSを原料とするプラズマCVD法で
はステップカバレージの良好な酸化珪素膜が得られる。
【0098】その後、TFTのソース/ドレイン(不純
物領域)にコンタクトホールを形成し、アルミ配線14
0A〜140Dを形成した。最後に、水素中で250〜
350℃で2時間アニールして、シリコン膜のダングリ
ングボンドを減らした。以上の工程によって得られたT
FTの典型的な移動度はPMOS、NMOSとも60c
2 /Vsであった。また、本実施例の工程を利用して
シフトレジスタを作製したところ、ドレイン電圧20V
で10MHz以上の動作を確認できた。
【0099】実施例6においては、PMOSのみをカバ
ー膜で覆い、NMOSをカバー膜で覆わずに水素、酸素
または窒素雰囲気中で加熱結晶化を行った。これとは逆
に、NMOSのみをカバー膜で覆い、PMOSをカバー
膜で覆わずに水素、酸素または窒素雰囲気中で加熱結晶
化を行ってもよい。これによってより高速動作可能なN
MOSとより低リーク電流のPMOSを得ることができ
る。
【0100】〔実施例7〕 図11に本実施例を示す。
本実施例は、トランジスタとシリコン抵抗を組み合わせ
た回路に関するものである。不純物のドープされたシリ
コンはトランジスタの保護回路として用いることができ
る。まず、コーニング7059基板140上に、スパッ
タ法によって下地酸化膜141を厚さ20〜200nm
堆積した。さらに、その上にモノシランもしくはジシラ
ンを原料とするプラズマCVD法もしくは減圧CVD法
によって、アモルファスシリコン膜142を厚さ100
〜250nm堆積した。このときには、アモルファスシ
リコン膜中の酸素および窒素の濃度は1018cm-2
下、好ましくは1017cm-2以下とする。
【0101】さらに酸化珪素の保護膜143(厚さ20
〜200nm)を堆積して、アルゴンもしくは窒素の雰
囲気下で600℃で4〜100時間アニールをおこなっ
て、結晶化させた。この様子を図11(A)に示す。
【0102】その後、これらのSi膜を島状にパターニ
ングし、図11(B)のように、トランジスタ領域14
4Aと抵抗領域144Bを形成した。さらに、これらの
島状領域を覆って、スパッタ法によって酸化珪素膜(厚
さ50〜150nm)を形成し、これをゲイト絶縁膜1
45とした。その後、厚さ200nm〜2μmのアルミ
ニウム膜をスパッタ法によって形成して、これをパター
ニングし、さらにこれに電解溶液中で通電して、膜の上
面および側面に陽極酸化膜を形成させた。以上の工程に
よって各島状領域にゲイト電極部146を形成した。
【0103】その後、イオンドーピング法によって、各
TFTの島状シリコン膜中に、ゲイト電極部をマスクと
して自己整合的に不純物、例えば燐を注入した。ドーズ
量は、燐は2〜8×1015cm-2とした。
【0104】上記のドーピング工程によって、不純物領
域147Aと147Bが形成された。この2つの不純物
領域は同じだけの不純物が注入されているので、このま
ま熱アニールすると同じ抵抗率を示す。しかしながら、
例えば、前者では常に低抵抗が求められるのに対し、後
者では高抵抗が求められることもある。そこで、図11
(C)に示すようにカバー膜148(酸化珪素膜、厚さ
50〜150nm)をトランジスタ領域にのみ形成す
る。そして、酸素もしくは水素を50体積%以上含むア
ルゴンもしくは窒素雰囲気において、550〜650℃
で4〜20時間アニールした。酸素や水素の代わりにフ
ォスフィン(PH3 )を用いてもよい。ただし、この場
合にはアニールの温度が高すぎるとフォスフィンが熱分
解して半導体中に拡散し、かえって抵抗率を低下させる
ので、アニール温度は800℃以下とすることが望まれ
る。また、抵抗の不純物領域がP型である場合にはジボ
ラン(B2 6 )を使用してもよい。
【0105】以上の工程によって、トランジスタの不純
物領域147Aのシート抵抗は200〜800Ω/□で
あったが、抵抗の不純物領域147Bは2k〜100k
Ω/□であった。その後、全面に層間絶縁物149とし
て、スパッタ法によって酸化珪素膜を厚さ300〜10
00nm形成した。これは、プラズマCVD法による酸
化珪素膜であってもよい。特に、TEOSを原料とする
プラズマCVD法ではステップカバレージの良好な酸化
珪素膜が得られる。
【0106】その後、TFTのソース/ドレイン(不純
物領域)にコンタクトホールを形成し、アルミ配線15
0A〜150Cを形成した。最後に、水素中で250〜
350℃で0.5〜2時間アニールして、シリコン膜の
ダングリングボンドを減らした。以上の工程によって、
同じ厚さで同じだけの不純物の注入された領域のシート
抵抗を異なるものとすることができた。
【0107】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明はアモルフ
ァスシリコン結晶化の低温化、短時間化を促進するとい
う意味で画期的なものであり、また、そのための設備、
装置、手法は極めて一般的で、かつ量産性に優れたもの
であるので、産業にもたらす利益は図りしえないもので
ある。実施例ではニッケルを中心に説明をおこなった
が、同様な工程は、その他の結晶化促進金属元素、すな
わち、Fe、Co、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、P
t、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Au、
Agのいずれにも適用できるものである。
【0108】例えば、従来の固相成長法においては、少
なくとも24時間のアニールが必要とされたために、1
枚当たりの基板処理時間を2分とすれば、アニール炉は
15本も必要とされたのであるが、本発明によって、4
時間以内に短縮することができたので、アニール炉の数
を1/6以下に削減することができる。このことによる
生産性の向上、設備投資額の削減は、基板処理コストの
低下につながり、ひいてはTFT価格の低下とそれによ
る新規需要の喚起につながるものである。このように本
発明は工業上、有益であり、特許されるにふさわしいも
のである。また、本発明は、従来の結晶性シリコンTF
Tの作製プロセスにおいて、TFTの活性層の結晶化の
条件をカバー膜の有無という最小の変更によって、課題
を解決するものである。
【0109】本発明によって、特にダイナミックな回路
およびそのような回路を有する装置の信頼性と性能を高
めることができた。従来、特に液晶表示装置のアクティ
ブマトリクスのような目的に対しては結晶性シリコンT
FTはON/OFF比が低く、実用化にはさまざまな困
難があったが、本発明によってそのような問題はほぼ解
決されたと思われる。実施例では示さなかったが、単結
晶半導体集積回路の立体化の手段として用いられるTF
Tにおいても本発明を実施することによって効果を挙げ
られることは明白であろう。
【0110】例えば、周辺論理回路を単結晶半導体上の
半導体回路で構成し、その上に層間絶縁物を介してTF
Tを設け、これによってメモリー素子部を構成すること
もできる。この場合には、メモリー素子部を本発明のT
FTを使用したDRAM回路とし、その駆動回路は単結
晶半導体回路にCMOS化されて構成されている。しか
も、このような回路をマイクロプロセッサーに利用した
場合には、メモリー部を2階に上げることになるので、
面積を節約することができる。このように本発明は産業
上、極めて有益な発明であると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の工程の上面図を示す。(結晶化と
TFTの配置)
【図2】 実施例の工程の断面図を示す。(選択的に
結晶化する工程)
【図3】 実施例の工程の断面図を示す。(実施例1
参照)
【図4】 実施例の工程の断面図を示す。(実施例1
参照)
【図5】 実施例の工程の断面図を示す。(実施例2
参照)
【図6】 実施例の工程の断面図を示す。(実施例3
参照)
【図7】 実施例の工程の断面図を示す。(実施例4
参照)
【図8】 (A)本発明をアクティブマトリクス装置に
応用した場合のブロック図を示す。(B)本発明をイメ
ージセンサーの駆動回路に応用した場合の回路例を示
す。
【図9】 実施例の工程を示す。
【図10】 実施例の工程を示す。
【図11】 実施例の工程を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/20 H01L 21/336 H01L 29/786

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、ニッケル、鉄、コバルト、ル
    テニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジ
    ウム、白金、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロ
    ム、マンガン、銅、亜鉛、金および銀から選択された少
    なくとも1つの元素を含有する材料を選択的に形成する
    第1の工程と、 前記第1の工程の後、前記基板上に、実質的にアモルフ
    ァス状態のシリコン膜を形成する第2の工程と、 前記第2の工程の後、酸素、窒素、または水素が含まれ
    る雰囲気中で前記基板をアニールして、前記実質的にア
    モルファス状態のシリコン膜を結晶化させ、結晶性シリ
    コン膜を形成する第3の工程と、 前記材料が選択的に形成された領域の上の前記結晶性シ
    リコン膜を除去する第4の工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上に実質的にアモルファス状態のシ
    リコン膜を形成する第1の工程と、 前記第1の工程の後、前記実質的にアモルファス状態の
    シリコン膜上に、ニッケル、鉄、コバルト、ルテニウ
    ム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、
    白金、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マ
    ンガン、銅、亜鉛、金および銀から選択された少なくと
    も1つの元素を含有する材料を選択的に形成する第2の
    工程と、 前記第2の工程の後、酸素、窒素、または水素が含まれ
    る雰囲気中で前記基板をアニールして、前記実質的にア
    モルファス状態のシリコン膜を結晶化させ、結晶性珪素
    膜を形成する第3の工程と、 前記材料が選択的に形成された領域の下の前記結晶性シ
    リコン膜を除去する第4の工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2の前記第3の工
    程において、前記雰囲気を、酸素、窒素、または水素を
    含む第1の雰囲気から、酸素、窒素、または水素を含む
    第2の雰囲気へ変えることを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2の前記第3の工
    程において、前記雰囲気を、酸素、窒素、または水素を
    含む第1の雰囲気から、酸素、窒素、または水素を含む
    第2の雰囲気へ変えた後、酸素、窒素、または水素を含
    む第3の雰囲気へ変えることを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2において、前記
    第4の工程の前、前記第4の工程と同時、 または前記第4の工程の後に、前記領域を除去すること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 画素領域および駆動回路領域を有するア
    クティブマトリクス型の半導体装置の製造方法におい
    て、 基板上に半導体被膜を形成する工程と、 前記半導体被膜の駆動回路領域に選択的にカバー膜を形
    成する工程と、 酸素、窒素、または水素を含む雰囲気中でアニールし
    て、前記半導体被膜を結晶化させる工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 CMOS型の半導体装置の製造方法にお
    いて、 基板上に半導体被膜を形成する工程と、 前記半導体被膜のPMOS領域に選択的にカバー膜を形
    成する工程と、 酸素、窒素、または水素を含む雰囲気中でアニールし
    て、前記半導体被膜を結晶化させる工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7において、前記
    結晶化させる工程は、 水素と窒素の混合雰囲気中で行う、 または窒素雰囲気中で行った後、酸素または水素雰囲気
    中で行う、 または水素を含む雰囲気中で行った後、窒素を含む雰囲
    気中で行う、 ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項6または請求項7において、前記
    結晶化させる工程は、前記雰囲気を、酸素、窒素、また
    は水素を含む第1の雰囲気から、酸素、窒素、または水
    素を含む第2の雰囲気へ変えることを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項6または請求項7において、前
    記結晶化させる工程は、前記雰囲気を、酸素、窒素、ま
    たは水素を含む第1の雰囲気から、酸素、窒素、または
    水素を含む第2の雰囲気へ変えた後、酸素、窒素、また
    は水素を含む第3の雰囲気へ変えることを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
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