JP3241430B2 - 半導体ウエハのバンプ電極めっき装置およびバンプ電極めっき方法 - Google Patents

半導体ウエハのバンプ電極めっき装置およびバンプ電極めっき方法

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JP3241430B2
JP3241430B2 JP12944992A JP12944992A JP3241430B2 JP 3241430 B2 JP3241430 B2 JP 3241430B2 JP 12944992 A JP12944992 A JP 12944992A JP 12944992 A JP12944992 A JP 12944992A JP 3241430 B2 JP3241430 B2 JP 3241430B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエハのバンプ
電極の形成に適用される半導体ウエハのバンプ電極めっ
き装置およびバンプ電極めっき方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図8は、例えば半導体ウエハのバンプ電
極を形成する際等に用いられる電気分解法に基づく一般
的なめっきの原理を示す図である。このめっき処理で
は、めっき槽102内に対向して配置されている陰極1
03と陽極104との間に直流電源101より電圧を印
加すると、めっき液108中の金属イオンが陰極103
の表面で電子を受け取って放電し、陰極103で金属が
析出する。一方、陽極104では、陽極104の表面で
電子を放出し、陽極104の構成材が金属イオンとなっ
てめっき液108中に溶け込む。
【0003】このとき、電極表面で行われる反応は、金
属イオンをM+n、電子を(−)で表すと、陰極103で
はM+n+n(−)=Mとなり物質Mが作られ、陽極10
4ではM=M+n+n(−)となる。またその際、陰極1
03では水素(H)の放出が、また陽極104では気泡
となる酸素(O)の放出が同時に起きる。そして、この
ような電気分解法に基づくめっき処理を、半導体ウエハ
の被めっき面に施すと、陽極104から放出された酸素
(気泡)がめっき液の流れとともに被めっき面に流れて
付着することが知られている。なお、図8において、1
05は電流計、106は電圧計、107は抵抗である。
【0004】従来、電気分解法に基づくめっき処理を半
導体ウエハのバンプ電極を形成するための装置に適用し
たものとしては、例えば特公昭56−5318号公報に
見ることができる。図9は、その公報に開示されている
従来のめっき装置を備えためっきシステムの概略図であ
る。また、図10は図9におけるめっき装置の縦断面図
であり、図11は図10のめっき装置におけるめっき槽
の上面図である。
【0005】図9に示すように従来のめっきシステム
は、めっき液のタンク1、めっき液を循環させるための
ポンプ2、めっき槽3、めっき槽3を収める容器4、め
っき液の貯溜槽5および樋部7を備えて構成されてい
る。容器4内には、通常複数個のめっき槽3が同一の高
さで収納されている。また貯溜槽5は、めっき槽3より
高い位置に設けられており、貯溜槽5の底部と各めっき
槽3の底部とが管6によって接続されている。また、容
器4の底部および貯溜槽5の樋部7はそれぞれ、管8、
管9によってタンク1に接続され、タンク1と貯溜槽5
とは途中に上記ポンプ2を配した管10を介して接続さ
れている。
【0006】上記のようなシステムにおける各めっき槽
3は、図10および図11に示すように、陽極13や陰
極22等とともにめっき装置を構成している。すなわ
ち、めっき槽3には、その底部にめっき槽3内と連通す
る管部11が垂設されている。管部11の下端は上記シ
ステムにおける管6に接続する各めっき槽3共通の導管
12に接続されており、めっき槽3内の管部11の上端
位置にはメッシュ状の陽極13が設けられている。めっ
き槽3の上端縁には、上方に突出した突出部14が間隔
をあけて設けられ、これら突出部14の内周面に同一高
さの段部15が形成されている。半導体ウエハ23は、
その周縁部をこの段部15に載せることでめっき装置に
水平に配置(セット)されるようになっている。
【0007】めっき槽3の上には、上下方向に可動する
押え16が配設され、その下端縁に弾性材18が設けら
れている。また押え16の下端面には、このめっき装置
に配置された半導体ウエハ23を上方から押さえる板バ
ネ19が設けられ、押え16の中央には空気管20,2
1が設けられている。一方、めっき槽3の上端部の複数
箇所には、先端が上向きに鋭く尖った陰極22が設けら
れている。
【0008】このめっき装置を用いて半導体ウエハ23
をめっきする場合には、半導体ウエハ23の裏面(被め
っき面と反対側の面)を上側にして段部15に載置し、
押え16の板バネ19で半導体ウエハ23を押えつけ
て、陰極22の先端を半導体ウエハ23の表面(被めっ
き面)に食い込ませる。そして、陰極22が導通したか
否かを確認した後、めっき装置のめっき電源をオンにす
る。このことにより、めっき処理が開始される。
【0009】なお、めっき処理時には、図9に示すよう
に、タンク1中のめっき液が貯留槽5、管6、導管12
および管部11(図10参照)を介してめっき槽3の底
部よりめっき槽3内に流入し、陽極13を通過して半導
体ウエハ23の表面に当たる。そして、めっき槽3の突
出部14の間の隙間から流出して容器4(図9参照)に
入り、管8を介してタンク1に戻される。また、貯留槽
5で樋部7にオーバーフローしためっき液も管9を介し
てタンク1に戻される。このように、めっき液を半導体
ウエハ23の下方から吹き上げつつ循環させてめっき処
理を行っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の吹き上げ(噴流)式のめっき装置およびめっき
方法では、めっき処理中に発生する陽極13の酸素によ
る気泡や、循環中にポンプ2および配管系(管6,8,
9,10等)に付着している気泡がめっき槽3内のめっ
き液中に混入し、これが半導体ウエハ23の被めっき面
に付着してめっき形状の障害となる問題点がある。
【0011】特に、半導体ウエハ23にバンプ電極形成
のためのめっき処理を施す場合には、半導体ウエハ23
の被めっき面に、バンプ電極を形成する位置が開孔した
ホトレジストのパターンが形成されている。また、半導
体ウエハ23が、その被めっき面を下に向けた状態で水
平に配置される。そのため、半導体ウエハ23の下方か
ら吹き上げられるめっき液中の気泡が、半導体ウエハ2
3の被めっき面に当たった後、めっき液とともにめっき
槽3の外側に流出せずに被めっき面に溜り易く、溜まっ
た気泡がめっき形状の不良を引き起こす原因となってい
る。
【0012】したがって、めっき形状不良により、半導
体ウエハ23を分割して得られるチップ良品率の低下が
著しい。また、めっき形状不良のチップを選別したりす
るのにも手間がかかり、チップの生産性の低下を招いて
いる。さらに、不良チップを全て選別できるとは限ら
ず、この選別ミスが、チップを用いてパッケージを組み
立てる組立工程にて組立不良等の不具合を発生させる等
の問題点も有している。
【0013】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、めっき液中に混入している気泡に起因するめ
っき形状不良の発生を抑え、チップ良品率を向上させる
ことができる半導体ウエハのバンプ電極めっき装置およ
びそのめっき方法を提供すること目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の半導体ウエハのバンプ電極めっき装置は、半導
体ウエハの表面にバンプ電極を形成するために用いられ
るものであって、めっき液を導く流入口を有するめっき
槽と、前記めっき槽内に配置された回転可能な陽極と、
前記半導体ウエハと電気的に接続される陰極と、前記半
導体ウエハの表面を前記陽極に向けて当該半導体ウエハ
を配置するための配置手段とを有しており、さらには、
前記陽極から発生した気泡を前記表面の周縁側に導くよ
うに前記表面と前記陽極との間に配置された遮蔽板と、
前記陽極から発生した気泡の前記表面への付着を抑制す
るように前記めっき槽の内壁に沿って配置された仕切板
とのいずれか一方または両方を有することを特徴として
いる。
【0015】又、本発明に係る半導体ウエハのバンプ電
極めっき方法は、半導体ウエハの表面にバンプ電極を形
成するために用いられる方法であって、めっき液を導く
流入口を有するめっき槽の内部に配置された回転可能な
陽極に、半導体ウエハの表面を対向させるように前記半
導体ウエハを配置する工程と、前記半導体ウエハを陰極
に電気的に接続する工程と、前記流入口から前記半導体
ウエハに向けてめっき液を流し、前記陽極を回転させ、
前記陽極から発生した気泡を前記表面の周縁側に導くよ
うな前記半導体ウエハと前記陽極との間に配置された遮
蔽板と、前記陽極から発生した気泡の前記表面への付着
を抑制するような前記めっき槽の内壁に沿って配置され
た仕切板とのいずれか一方または両方を用いて、前記表
面に対してめっきを行う工程とを有することを特徴とす
る。
【0016】
【作用】本発明に係るバンプ電極めっき装置では、回転
可能な陽極と、その陽極に向けて配置された半導体ウエ
ハの表面との間に、遮蔽板が設けられていれば、その表
面に向けてめっき液を流しつつめっきを行うに際し、気
泡が混入しためっき液が流入口からめっき槽内に流入し
たり、陽極より発生した酸素(気泡)がめっき液に混入
しても、めっき液中の気泡が半導体ウエハの表面に至る
前に陽極の回転および遮蔽板によってその表面の周縁側
に導かれる。まためっき槽の内壁に沿って配置された仕
切板が設けられていれば、めっき液中の気泡の半導体ウ
エハの表面への付着が、陽極の回転および仕切板によっ
て抑制される。よって、めっき処理に際しては、気泡が
ほぼ除かれためっき液が半導体ウエハの表面に当たるこ
とになり、気泡の付着によるめっき形状不良の発生が抑
えられる。
【0017】また本発明に係るバンプ電極めっき方法で
は、流入口から半導体ウエハに向けてめっき液を流し、
陽極を回転させ、遮蔽板と仕切板のいずれか一方または
両方を用いて、めっき液に混入している気泡を半導体ウ
エハの表面の周縁側に導き、その気泡の半導体ウエハの
表面への付着を抑制しつつ、その半導体ウエハの表面に
対するめっきを行う。そのため、気泡をほぼ除いためっ
き液を半導体ウエハの表面に当てて行うめっき処理とな
る。よって、半導体ウエハの表面は、気泡の付着による
めっき形状不良の発生の少ない状態にめっきされる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本発明に係る半導体ウエハのバン
プ電極を形成するめっき装置を示す縦断面図である。図
1に示すようにこのめっき装置30では、従来と同様に
構成されためっき槽34内にて陽極部31および陰極部
39が上下に対向して配置されている。陰極部39は先
端が上向きに鋭く尖った接触ピンからなるもので、めっ
き槽3の上端部の複数箇所に設けられている。
【0019】また、めっき槽34の陰極部39側には、
半導体ウエハ38をその被めっき面が陽極部31に向く
ように配置するための本発明の配置手段となる段部4
4、押え45、および板バネ41が設けられている。段
部44は、従来と同様にめっき槽34の上端縁に同一高
さに設けられたものである。よって、半導体ウエハ38
の周縁部をこの段部45に載せることで、めっき装置3
0に半導体ウエハ38を水平に配置(セット)できるよ
うになっている。
【0020】押え45は、めっき槽24の上に、めっき
槽34に整合しかつ上下方向に可動するように配設さ
れ、その下端縁に弾性材40が設けられたものである。
押え45の下端面には、段部44に載せた半導体ウエハ
38を上方から押さえる上記した板バネ41が設けられ
ている。なお、押え45の中央には空気管42,43が
設けられている。
【0021】めっき槽34の陽極部31を挟んで陰極部
39と反対側の底部には、陽極部31の略直下に、めっ
き槽34内に流入するめっき液の流入口46が形成され
ている。このめっき槽34の底部には、流入口46を介
してめっき槽34内と連通する管部36が垂設され、管
部36の下端には、例えば図9に示したようなめっき液
を循環させるめっきシステムの管6に接続する導管37
が接続されている。
【0022】一方、陽極部31は、その略真下にめっき
液の流入口46が形成されていることにより、めっき槽
34内において、ここに形成されるめっき液の流れの下
流側に配置されたものとなっている。この陽極部31
は、めっき液に混入している気泡を、段部44や押え4
5等によってめっき装置30に半導体ウエハ38が配置
された際のその被めっき面の周縁側に導く本発明の気泡
付着抑制手段を兼ねて構成されたものである。
【0023】例えば図2の拡大側面図および図3の上面
図に示すように、複数枚の羽根が設けられた回転するプ
ロペラ型の陽極Aと不導体材料で形成された回転する遮
蔽板Bとからなる。これらは、めっき槽34に支持され
て陽極Aを回転駆動するための駆動電動機部32から鉛
直方向に延びた同じ回転軸Cによって支持されている。
なお、図1において矢印33は、陽極部31が回転する
ことによってめっき液中の気泡が流れる方向を示してい
る。
【0024】遮蔽板Bは、流入口46からめっき槽34
内に流入して形成されるめっき液の流れに対向してこの
流れを遮る遮蔽面bを有している。遮蔽面bは、めっき
液に混入している気泡をめっき装置30に半導体ウエハ
38が配置された際のその被めっき面の周縁側に導くよ
うに傾斜した状態に形成されている。この第1の実施例
では遮蔽板Bは、図3に示すように円形枠状の本体B1
と、本体B1 から回転軸Cに向かって延びる複数(本実
施例では3つ)の支持部B2 とからなっている。そし
て、全体として回転軸Cから周縁側に向けて角度θで上
がる勾配を有して形成され、本体B1 と支持部B2 との
陽極A側の面(下面)が遮蔽面bを構成している。
【0025】さらにめっき装置30には、めっき槽34
内にて、陽極部31と段部44や押え45等との間に、
めっき装置30に半導体ウエハ38が配置された際のそ
の被めっき面の周縁側にこの周縁全体に亘って第1間仕
切板35が設けられている。このとき第1間仕切板35
は、気泡付着抑制手段である陽極部31によって被めっ
き面の周縁側に導かれた気泡を被めっき面の中心側から
隔離するための隔離部47を、めっき槽34の内面との
間で形成した状態に設けられている。
【0026】このように構成された第1の実施例のめっ
き装置30では、半導体ウエハ38にバンプ電極を形成
するためのめっき処理を施す場合、半導体ウエハ38の
被めっき面を下にして周縁部を段部44に載置し、板バ
ネ41および押え45で半導体ウエハ38を押えつけて
水平にセットするとともに、陰極部39の上向きに尖っ
た先端を被めっき面に食い込ませる。なお、被めっき面
には予め、バンプ電極を形成する位置に開孔を有したホ
トレジストのパターンが形成されている。よって、陰極
部39の先端は被めっき面のホトレジストを突き破り、
これにより導通が取られる。
【0027】次いで、陰極部39が導通したか否かを確
認後、めっき液を循環させるための図示せぬ循環ポンプ
電源と駆動電動機部32の電源をオンにする。すると、
循環ポンプの駆動が開始するとともに陽極部31が回転
し、めっき液はポンプの循環作用により、導管37から
管部36を通って流入口46よりめっき槽34内に流入
し、さらに半導体ウエハ38の被めっき面に向かって噴
流する状態で流れる。また、陽極部31と、陰極部39
の接触ピンを介して半導体ウエハ38との間に電圧が印
加されると電気めっきが始まる。
【0028】このようにして電気めっきが始まってめっ
きが進むと、めっき液中や陽極部31の陽極Aに気泡が
発生する。しかし、陽極部31が回転しているので、こ
の陽極Aに発生した気泡は陽極Aの回転で振り切られ
る。また、この振り切られためっき液中の気泡や流入口
46に至るまでに混入しためっき液中の気泡は、陽極A
上方の遮蔽板Bで受けられ、遮蔽板Bの遮蔽面bの勾配
θに沿って、半導体ウエハ38の被めっき面の周縁側に
矢印33で示すように導かれる。
【0029】さらに、遮蔽板Bの作用で被めっき面の周
縁側に導かれた気泡は、めっき槽34内に設けた第1間
仕切板35とめっき槽34との間の隔離部47に流れて
半導体ウエハ38の被めっき面の中心側から隔離され、
これによって気泡の被めっき面への付着がほぼ抑制され
る。つまり、このめっき処理では、陽極部31の下方か
ら半導体ウエハ38の被めっき面に向けてめっき液を噴
流させつつ、かつこのめっき液の流れの下流側にてめっ
き液に混入している気泡を被めっき面の周縁側に導きつ
つ被めっき面のめっきを行っている。
【0030】ここで、このバンプ電極を形成する電気め
っきでは、バンプ電極の形成でめっきのむらができない
ようにするため、めっき電流を図4に示すようにステッ
プ的に増加させるようにする。すなわち、図4では3つ
のステップに分けてめっき電流を増加させる状態を示し
ており、縦軸に電流密度(σ)、横軸に時間(T)をそ
れぞれ示している。そして、(1)ステップ1では初期
電流密度σを0.2[A/dm2 ]として、これを30
分間流し、(2)ステップ2ではめっき電流の増加分を
1分間当り0.4[A/dm2 ]として、これを50分
間流し、(3)ステップ3ではめっき電流の増加分を
0.8[A/dm2 ]として、これを45分間流す。
【0031】また、めっき液の噴流スピードは、循環用
のポンプの回転数で定めるが、これをむやみに速くした
り遅くしたりすると、バンプ電極のめっき形状を阻害す
る恐れがある。このため本実施例では、陽極Aを通常、
1分間に20〜30回転させて、めっき液の噴流を和ら
げる働きをさせるようにする。加えて、めっき処理中で
は間欠的に回転数を増加させて気泡を外側に振り切り、
遮蔽板Bによりさらに被めっき面の周縁の外側に気泡を
流す。なお、この間欠的に回転数を増加させるタイミン
グは、5分間毎に10秒間で、その回転数は1分間に1
00〜150回程度で十分である。
【0032】したがって、この実施例によれば、陽極部
31の陽極Aで発生してめっき液に混入した気泡や、め
っき液の循環中にめっき液に混入した気泡を、陽極部3
1によって、半導体ウエハ38の被めっき面より下流側
で被めっき面の周縁側に導き、さらに隔離部47で隔離
して半導体ウエハ38の被めっき面の中心側に流れない
ようにしてめっきを行うので、めっき処理中に気泡が半
導体ウエハ38に付着するのを抑制することができる。
【0033】したがって、気泡に起因するめっき形状不
良の発生を減らすことができ、これによりチップ良品率
を向上させることができる。また、めっき形状不良のチ
ップが混在していることにより、このチップを用いてパ
ッケージを組み立てる組立工程で発生していた組立不良
の発生も減少させることができる。さらに、場合によっ
てはめっき工程の終了後、外観検査を全チップ、全バン
プ電極に対して行わなくても済むことになるので、外観
検査の手間も省けることになる。
【0034】図5および図6は陽極部31の一変形例を
示すもので、図5はその側面図、図6はその上面図であ
る。ここで、図5および図6に示す陽極部31と、図2
および図3に示した陽極部31との違いは、図5および
図6に示す陽極部31における遮蔽板Bの本体B1下
面、つまり本体B1 の遮蔽面bに、遮蔽面bよりプロペ
ラ型の陽極Aに向かって突出した状態で、翼片2bを複
数枚(本例では4枚)略等間隔に設けた点、および遮蔽
板Bを駆動電動機32に対して回転自在に設けた点にあ
り、その他の構造は同じである。
【0035】この変形例による陽極部31を使用した場
合では、遮蔽板Bは駆動電動機部32の駆動力で直接回
転されず、めっき槽34内におけるめっき液の噴流と駆
動電動機部32で回転される陽極Aの回転によって作ら
れるめっき液の流れによって回転が起こされ、これによ
り気泡を半導体ウエハ38の被めっき面の外周部にある
隔離部47へと導く構造になる。
【0036】図7は本発明に係るめっき装置の第2の実
施例を示す縦断面図であり、第1の実施例と同様に、半
導体ウエハ38のバンプ電極の形成に適用した例を示し
た図である。図7において図1と同一符号を付したも
は、図1と同一の構成要素を示している。図7に示す第
2の実施例のめっき装置50が、図1に示した第1の実
施例のめっき装置30と異なる点は、真空ポンプ等を設
け、めっき液に混入している気泡を後述の空間に逃が
し、さらにこの空間から外部へ脱泡する機能を有した排
気手段を備えた点にある。
【0037】すなわち、図7に示す第2の実施例におけ
るめっき装置50では、その排気手段として、第1間仕
切板35とめっき槽34の内面との間の隔離部47に流
されてきた気泡をめっき槽34の外側へ逃がす貫通孔5
6がめっき槽34の上端側に設けられている。これとと
もに、めっき槽34の外周部に、貫通孔56を介して隔
離部47と連通する空間57をめっき槽34の外面との
間で形成した状態で第2間仕切板58が設けられてい
る。さらにめっき槽34の外側に、空間57に連通する
配管51、配管51に接続された真空ポンプ52よりな
る排気機構、真空ポンプ52から延びた排気管53、配
管51に接続されたこの内部の圧力調整等を行う圧力調
整・大気開放弁54、フィルター55等が配設された構
造になっている。
【0038】このように構成された第2の実施例に示す
めっき装置50では、半導体ウエハ38にバンプ電極を
形成するためのめっき処理を施すにあたり、めっき液を
循環させるための図示せぬ循環ポンプ電源と駆動電動機
部32の電源をオンにし、陽極部31と陰極部39の接
触ピンを介して半導体ウエハ38との間に電圧を印加す
ると、第1の実施例の場合と同様に、めっき液内に混入
された気泡等は、陽極部31による陽極A,遮蔽板B等
によって半導体ウエハ38の被めっき面の周縁側にある
隔離部47へ導かれる。また、この気泡はめっき槽34
の上部に至ると、貫通孔56を通ってめっき槽34の外
側に流出し、めっき槽34の外面と第2間仕切板58と
の間の空間57に溜る。
【0039】一方、めっき処理と同時に真空ポンプ52
も駆動すると、真空ポンプ52によって空間57が減圧
されて空気が吸い出され、排気管53より大気中へ排出
される。この真空ポンプ52による減圧量は、圧力調整
・大気開放弁54によって調整することができ、一般的
にはめっき槽34内の圧力が300〜500Torrま
で減圧された状態で保持される。
【0040】したがって、この第2の実施例によれば、
第1の実施例の場合と同様に、めっき処理中に、陽極部
31の陽極Aで発生してめっき液に混入した気泡や、め
っき液の循環中にめっき液に混入した気泡を、陽極部3
1および第1間仕切板35によって半導体ウエハ38の
被めっき面の中心側に流れないようにしているのに加え
て、第1間仕切板35とめっき槽34の内面との間の隔
離部47へ導かれた気泡を貫通孔56を通してめっき槽
34の外側の空間57に流出させ、さらに真空ポンプ5
2によって空間57から積極的に排出しているので、効
率良くめっき液中の気泡を取り除くことができる。よっ
て、めっき時間の経過とともにめっき液中に混入してい
る気泡を減少させることができる。
【0041】したがって、めっき処理中に半導体ウエハ
38の被めっき面に付着する気泡をさらに低減できて、
さらに良好なめっき形状が得られるめっき処理を行うこ
とができので、チップ良品率を一層向上させることがで
きる。また、めっき形状不良のチップが混在しているこ
とに起因するパッケージの組立工程での組立不良もより
減少させることができる効果が得られる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明に係る半導体
ウエハのバンプ電極めっき装置によれば、半導体ウエハ
の表面に向けてめっき液を流しつつめっきを行うに際
めっき液が半導体ウエハの表面に至る前にめっき液
中から気泡を除く構成としたので、半導体ウエハの表面
への気泡の付着を抑えることができる。
【0043】また本発明に係る半導体ウエハのバンプ電
極めっき方法によればめっき液に混入している気泡を
半導体ウエハの表面の周縁側に導きつつめっきを行うの
で、気泡をほぼ除いためっき液により、気泡の付着によ
るめっき形状不良の発生が少ないめっき処理を施すこと
ができる。
【0044】しがたって、本発明の半導体ウエハのバン
プ電極めっき装置およびそのめっき方法によれば、気泡
に起因するめっき形状不良の発生を低減でき、チップ良
品率を向上させることができる。また、めっき形状不良
のチップ混在による組立工程での組立不良の発生も減少
させることができる。さらに、場合によってはめっき工
程の終了後、外観検査を全チップ、全バンプ電極に対し
て行わなくても済むことになるので、外観検査の手間も
省ける等の効果を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るめっき装置の第1の実施例を示す
縦断面図である。
【図2】図1に示しためっき装置における陽極部の側面
図である。
【図3】図1に示しためっき装置における陽極部の上面
図である。
【図4】めっき電流を流す方法の一例を説明するための
図である。
【図5】第1の実施例における陽極部の一変形例を示す
側面図である。
【図6】図4に示す陽極部の上面図である。
【図7】本発明に係るめっき装置の第2の実施例を示す
縦断面図である。
【図8】電気分解法によるめっきの原理の説明図であ
る。
【図9】従来のめっき装置を備えためっきシステムの概
略図である。
【図10】従来のめっき装置の縦断面図である。
【図11】従来のめっき装置におけるめっき槽の上面図
である。
【符号の説明】
30,50 めっき装置 31 陽極部 34 めっき槽 35 第1間仕切板 38 半導体ウエハ 39 陰極部 41 板バネ 45 押え 46 流入口 47 隔離部 51 配管 52 真空ポンプ 57 空間 58 第2間仕切板 52 真空ポンプ A 陽極 B 遮蔽板 B3 翼片 b 遮蔽面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−133097(JP,A) 特開 平2−61089(JP,A) 特開 昭62−37390(JP,A) 特開 平4−210492(JP,A) 特開 平4−154989(JP,A) 特開 平4−179234(JP,A) 実開 昭62−74338(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 7/12 H01L 21/288

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエハの表面にバンプ電極を形成
    するために用いられる半導体ウエハのバンプ電極めっき
    装置であって、 めっき液を導く流入口を有するめっき槽と、 前記めっき槽内に配置された回転可能な陽極と、前記 半導体ウエハと電気的に接続される陰極と、 前記半導体ウエハの表面を前記陽極に向けて当該半導体
    ウエハを配置するための配置手段と、 前記陽極から発生した気泡を前記表面の周縁側に導くよ
    うに、前記表面と前記陽極との間に配置された遮蔽板と
    を有することを特徴とする半導体ウエハのバンプ電極
    っき装置。
  2. 【請求項2】 半導体ウエハの表面にバンプ電極を形成
    するために用いられる半導体ウエハのバンプ電極めっき
    装置であって、 めっき液を導く流入口および内壁を有するめっき槽と、 前記めっき槽内に配置された回転可能な陽極と、前記 半導体ウエハと電気的に接続される陰極と、 前記半導体ウエハの表面を前記陽極に向けて当該半導体
    ウエハを配置するための配置手段と、 前記陽極から発生した気泡の前記表面への付着を抑制す
    るように、前記内壁に沿って配置された仕切板とを有す
    ることを特徴とする半導体ウエハのバンプ電極めっき装
    置。
  3. 【請求項3】 半導体ウエハの表面にバンプ電極を形成
    するために用いられる半導体ウエハのバンプ電極めっき
    装置であって、 めっき液を導く流入口および内壁を有するめっき槽と、 前記めっき槽内に配置された回転可能な陽極と、前記 半導体ウエハと電気的に接続される陰極と、 前記半導体ウエハの表面を前記陽極に向けて当該半導体
    ウエハを配置するための配置手段と、 前記陽極から発生した気泡を前記表面の周縁側に導くよ
    うに、前記表面と前記陽極との間に配置された遮蔽板
    と、 前記陽極から発生した気泡の前記表面への付着を抑制す
    るように、前記内壁に沿って配置された仕切板とを有す
    ることを特徴とする半導体ウエハのバンプ電極めっき装
    置。
  4. 【請求項4】 前記遮蔽板は、前記陽極と一体であるこ
    とを特徴とする請求項1または3に記載の半導体ウエハ
    バンプ電極めっき装置。
  5. 【請求項5】 前記遮蔽板は、前記陽極から発生する気
    泡を前記表面の周縁側に導くように傾斜した状態で設け
    られていることを特徴とする請求項1または3に記載の
    半導体ウエハのバンプ電極めっき装置。
  6. 【請求項6】 前記遮蔽板は、前記陽極側に向かって突
    出した翼片を有し、前記陽極の回転によって生じる前記
    めっき液の流れによって回転することを特徴とする請求
    項1または3に記載の半導体ウエハのバンプ電極めっき
    装置。
  7. 【請求項7】 前記陽極から発生した気泡を排気するた
    めの排気機構を備えていることを特徴とする請求項1、
    2、3に記載の半導体ウエハのバンプ電極めっき装置。
  8. 【請求項8】 半導体ウエハの表面にバンプ電極を形成
    するために用いられる半導体ウエハのバンプ電極めっき
    方法であって、 めっき液を導く流入口を有するめっき槽の内部に配置さ
    れた回転可能な陽極に、半導体ウエハの表面を対向させ
    るように前記半導体ウエハを配置する工程と、 前記半導体ウエハを陰極に電気的に接続する工程と、 前記流入口から前記半導体ウエハに向けてめっき液を流
    し、前記陽極を回転させ、前記陽極から発生した気泡を
    前記表面の周縁側に導くような、前記半導体ウエハと前
    記陽極との間に配置された遮蔽板を用いて、前記表面
    対してめっきを行う工程とを有することを特徴とする半
    導体ウエハのバンプ電極めっき方法。
  9. 【請求項9】 半導体ウエハの表面にバンプ電極を形成
    するために用いられる半導体ウエハのバンプ電極めっき
    方法であって、 めっき液を導く流入口を有するめっき槽の内部に配置さ
    れた回転可能な陽極に、半導体ウエハの表面を対向させ
    るように前記半導体ウエハを配置する工程と、 前記半導体ウエハを陰極に電気的に接続する工程と、 前記流入口から前記半導体ウエハに向けてめっき液を流
    し、前記陽極を回転させ、前記陽極から発生した気泡の
    前記表面への付着を抑制するような、前記めっき槽の
    壁に沿って配置された仕切板を用いて、前記表面に対し
    てめっきを行う工程とを有することを特徴とする半導体
    ウエハのバンプ電極めっき方法。
  10. 【請求項10】 半導体ウエハの表面にバンプ電極を形
    成するために用いられる半導体ウエハのバンプ電極めっ
    き方法であって、 めっき液を導く流入口を有するめっき槽の内部に配置さ
    れた回転可能な陽極に、半導体ウエハの表面を対向させ
    るように前記半導体ウエハを配置する工程と、前記半導
    体ウエハを陰極に電気的に接続する工程と、 前記流入口から前記半導体ウエハに向けてめっき液を流
    し、前記陽極を回転させ、前記陽極から発生した気泡を
    前記表面の周縁側に導くような、前記半導体ウエハと前
    記陽極との間に配置された遮蔽板と、前記陽極から発生
    した気泡の前記表面への付着を抑制するような、前記
    っき槽の内壁に沿って配置された仕切板を用いて、前記
    表面に対してめっきを行う工程とを有することを特徴と
    する半導体ウエハのバンプ電極めっき方法。
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