JP3240424B2 - カルボン酸の製造方法 - Google Patents

カルボン酸の製造方法

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカルボン酸の製造方法、
更に詳しくは各種脂肪酸エステルの製造原料及び抗炎症
剤、鎮痛剤等の医薬品として広い用途を有するカルボン
酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一級アルコールをカルボン酸に変換する
に当り、過マンガン酸塩、重クロム酸塩等の重金属系酸
化剤がしばしば使用される。しかしながらこれらの酸化
剤を用いる方法は、目的化合物の収率や選択性が充分高
くないことに加えて、高価で有害な試薬を化学量論量必
要とするため反応の後処理が繁雑であり、産業廃棄物を
多量に副生する等多くの欠点があった。
【0003】一方前記欠点を解消する技術として芳香族
アルコールを酸化してフェニル酢酸誘導体を得るに当
り、貴金属触媒存在下に含酸素ガスで酸化する方法(特
開昭52−10233号公報)、白金又はパラジウムに
助触媒として鉛又は鉛化合物を添加して含酸素ガスで酸
化する方法(特開昭54−132547号公報)が開示
されている。これらの方法では安価な酸化剤で比較的収
率良くカルボン酸誘導体が生成する点で改善がされてい
るものの、未だ高価な貴金属系触媒を比較的多量に使用
しなければならないことに加えて、触媒の失活が著しい
ために触媒の回収再使用が困難であり、従って触媒金属
単位重量当りのカルボン酸取得量が極めて少ないためコ
スト高となり、未だ工業的に有利な技術となり得ていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、斯か
る従来技術の欠点を解消して一級アルコールを酸化する
に際して貴金属触媒の失活を著しく抑制し、これによっ
て触媒金属単位重量当りの生成物取得量を飛躍的に増大
させ工業的に実施可能なカルボン酸の製造方法を確立す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特開昭5
4−132547号公報に記載の技術を詳細に検討した
結果、触媒の活性が低下することと原料アルコールの転
化率との間に密接な関連性があることを見い出した。即
ち原料アルコールの種類や反応液中の酸素濃度にも依る
が、例えば転化率が95%を越え、酸素濃度に比べて被
酸化物濃度が小さくなると触媒を不活性化させることを
掴んだ。この傾向は原料アルコールを100%生成物に
転化する条件においてとりわけ顕著であり、回収触媒の
再使用が不可能となることを見い出した。更に失活した
触媒を解析することにより、触媒活性低下の原因は触媒
表面が酸素により非可逆的に酸化され、酸化パラジウム
又は酸化白金の層を形成するためであることを突き止め
た。
【0006】これらの知見をもとに本発明者らは、一級
アルコールをパラジウム、白金又はこれらの化合物に助
触媒として鉛又は鉛化合物を添加した触媒の存在下で含
酸素ガスと反応させてカルボン酸を得るに際して、触媒
の長寿命化を達成し、触媒金属単位重量当りの目的物取
得量を著しく増大させる方法を鋭意検討し、ついに本発
明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、一般式 R−CH2 OH (1) 〔式中Rは置換基として水酸基もしくは炭素数1〜5の
アルコキシ基を有していてもよい炭素数1〜19の直鎖
又は分枝鎖状のアルキル基、置換基として水酸基もしく
は炭素数1〜5のアルコキシ基を有していてもよい直鎖
又は環状アルキレン基、或いは芳香核上に水酸基、フッ
素原子、シアノ基、炭素数1〜5のアルキル基及び炭素
数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれた置換基
を有していてもよい炭素数6〜12のアルアルキル基を
示す。〕で表わされる一級アルコールをパラジウム、白
金又はこれらの化合物と助触媒として鉛又は鉛化合物と
を含有する触媒の存在下で酸化する方法において、触媒
を含む反応系に含酸素ガスと共に原料アルコール及びア
ルカリ水溶液を連続的に供給しつつ、反応系から供給量
と同量の反応混合物を取り出すことを特徴とするカルボ
ン酸の製造方法に係る。
【0008】本発明で処理対象となる上記一般式(1)
の一級アルコールとしては、従来公知のものを広く使用
でき、例えば2−フェニルエタノール、2−(2−メト
キシフェニル)エタノール、2−(3−メトキシフェニ
ル)エタノール、2−(4−メトキシフェニル)エタノ
ール、2−(4−メトキシフェニル)−2−メチルエタ
ノール、2−(2−ヒドロキシフェニル)エタノール、
2−(3−ヒドロキシフェニル)エタノール、2−(4
−ヒドロキシフェニル)エタノール、2−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−メチルエタノール、2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−2−エチルエタノール、2−(4
−ヒドロキシフェニル)−2−イソプロピルエタノー
ル、2−(4−イソブチルフェニル)−2−メチルエタ
ノール、2−(4−シアノフェニル)エタノール、2−
(4−フルオロフェニル)エタノール、2−(2−フル
オロフェニル)エタノール、2−メチル−2−フェニル
エタノール、3−フェニルプロパノール、3−(2−メ
トキシフェニル)プロパノール、3−(4−メトキシフ
ェニル)プロパノール、3−(2−ヒドロキシフェニ
ル)プロパノール、3−(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパノール、3−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メ
チルプロパノール、2−(3,4−メチレンジオキシフ
ェニル)エタノール、2−(4−ヒドロキシ−3,5−
ジメトキシフェニル)エタノール、2−(3,4−ジメ
トキシフェニル)エタノール、4−フェニルブタノー
ル、4−(4−メトキシフェニル)ブタノール、4−
(4−ヒドロキシフェニル)ブタノール、5−フェニル
ペンタノール、5−(4−メトキシフェニル)ペンタノ
ール、5−(4−ヒドロキシフェニル)ペンタノール、
ベンジルアルコール、4−メトキシベンジルアルコー
ル、ケイヒアルコール、4−メトキシケイヒアルコー
ル、2−(2−ナフチル)エタノール、2−メチル−2
−(6−メトキシ−2−ナフチル)エタノール、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、シクロペンチルメタ
ノール、ヘキサノール、2−シクロヘキシルエタノー
ル、オクタノール、デカノール、ラウリルアルコール、
ドデセノール、オクタデシルアルコール、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、プロビレングリコー
ルモノメチルエーテル、6−メトキシヘキサノール、1
0−メトキシデカノール等を例示できる。
【0009】本発明の方法で使用する触媒はパラジウ
ム、白金又はこれらの化合物に助触媒として鉛又は鉛化
合物を含有するものである。これらの触媒は通常、適当
な担体に担持させて用いるのが効果的である場合が多
い。担体としては、活性炭、シリカ、アルミナ、マグネ
シア等が好適であるが、これらの限定されず一般に使用
されるものが利用できる。担体へのパラジウム、白金又
はこれらの化合物の担持量は0.1〜20重量%、特に
0.5〜10重量%の範囲が好ましい。助触媒は鉛又は
鉛化合物であり、金属鉛、酢酸鉛、硝酸鉛、硫酸鉛、水
酸化鉛、酸化鉛等を用いることができる。これらの鉛又
は鉛化合物の担体上への担持量は0.01〜10重量
%、特に0.05〜5重量%が好ましい。
【0010】上記触媒は、例えば塩化パラジウム等のパ
ラジウム化合物又は塩化白金酸塩等の白金化合物と酢酸
鉛等の鉛化合物を含む水溶液中に上記した担体を浸漬さ
せ塩基性条件下で水素ガス、ヒドラジン等の還元剤を作
用させて処理した後、水洗及び乾燥する通常の方法で調
製できる。またパラジウム又は白金を担持した市販の触
媒を鉛化合物を含む水溶液に浸漬し、次いで水溶液を塩
基性にして単離した後水洗及び乾燥したものも本発明の
方法に使用できる。
【0011】本発明の方法は、水又は水を主成分として
含有する混合溶媒中で実施することが好ましい。水と混
合して用いる溶媒としては水に可溶でしかも本発明の方
法の条件下で安定なものであれば特に制限されないが、
例えばアセトン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド等
が適している。
【0012】本発明の方法は、反応選択性と反応速度を
共に高く保つため通常塩基性条件下で実施するのが望ま
しい。使用する塩基としては、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等
が好適である。使用する塩基の量は、通常原料アルコー
ルに対して等モル〜3倍モルの範囲でよい。
【0013】本発明の方法は室温〜150℃で実施でき
るが、特に40〜100℃が好ましい。酸化剤は含酸素
ガスであり、殊に空気又は酸素が好適に使用できる。反
応圧力は常圧〜10kg/cm2 で実施できるが、5kg/cm
2 以下で反応させるのが有利である。
【0014】本発明の方法は、触媒を含む反応系(触媒
床)に酸化剤と共に原料アルコール及びアルカリ水溶液
を連続的に供給しつつ、反応系から供給量と同量の反応
混合物を取り出すことを特徴とする。
【0015】触媒床の形式は懸濁床でも固定床でもよ
い。これに供給する原料アルコールは前記した水溶性溶
媒に溶解させることもできるし、アルカリ水溶液に溶解
又は分散させて供給することもできる。
【0016】本発明において触媒の長寿命化を達成し、
触媒金属単位重量当りの目的物取得量を飛躍的に増大さ
せるためには触媒床に単位時間当り供給する原料アルコ
ールの量(モル/hr)を反応で生成するカルボン酸の
量(モル/hr)より過剰にすることが重要である。供
給する原料アルコールの量は、アルコールの種類、反応
温度、反応時の圧力等により異なり一概には言えない
が、通常触媒貴金属1g当り0.01〜10モル/hr
がよく、0.1〜3モル/hrがより好適である。
【0017】本発明の方法は触媒床に単位時間当りに生
成するカルボン酸の量(モル/hr)より過剰量のアル
コールを供給しそれと等しい量のアルコールと生成物の
混合物を触媒床から抜き出しながら反応を連続的に進め
る。触媒床から抜き出す反応液の変換率(原料アルコー
ルと生成物の混合物中に占める生成物のモル分率)は、
好ましくは50〜95%であり、より好ましくは70〜
90%である。
【0018】このようにして得た本発明の反応液からの
原料アルコールと生成物との分離は容易に実施できる。
即ち、生成物はアルカリ塩として反応液中に均一溶解し
ており、一方原料アルコールは通常アルカリ水溶液に不
溶であるので、デカンテーション又は溶媒抽出により一
旦アルコールを分離する。分離したアルコールは再度反
応に供することができる。一方生成物を含むアルカリ水
溶液は中和処理を施すことにより結晶を析出させるか、
適当な溶媒で抽出することにより簡単に単離できる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば一級アルコールを酸化す
るに際して貴金属触媒の活性を充分長期間維持し、これ
により触媒金属単位重量当りの生成物取得量を飛躍的に
増大させることが可能となり、工業的に実施できるカル
ボン酸の製造方法が提供できる。
【0020】
【実施例】
実施例1 触媒は、市販の5%パラジウム活性炭粉末6.6gを水
300mlに分散させ、これに酢酸鉛三水塩0.5gを水
50mlに溶解した液を撹拌下で加えた。次にこの液に1
0%苛性ソーダ水溶液20mlを撹拌下で加え、15分間
撹拌した後濾過して単離し、水洗することにより調製し
た。
【0021】酸素導入管、原料導入管、先端に濾布を装
着した反応液を抜き出し管、温度計及び撹拌器を装着し
た500mlのステンレス製オートクレーブに、先に調製
した触媒全量、水酸化ナトリウム8.2gを水200ml
に溶解した液及び4−メトキシフェネチルアルコール1
5.4g(0.101モル)を仕込み、気相を酸素で置
換した。次に混合物を撹拌器で充分掻き混ぜながら昇温
し、90℃で酸素ガスを導入しながら内圧を3kg/cm2
に保って反応した。反応の進行に合せて連続的に4−メ
トキシフェネチルアルコール15.4g、水酸化ナトリ
ウム8.2g及び水200mlの組成からなる混合液を導
入し、それと同液量の反応液を連続的に抜き出した。こ
の時変換率が80〜90%となるように原料液の導入量
と反応液の抜き出し量を調整した。反応を82時間継続
して、合計1016gの原料アルコールを供給した。抜
き出した反応液をデカンテーションすることにより油層
として4−メトキシフェネチルアルコールを151g回
収した。一方水層を10%硫酸水溶液で中和し、生じた
白色沈殿を濾過して単離し、水洗と乾燥を行なって白色
結晶を930g得た。このもののNMR及びGCスペク
トルは標品4−メトキシフェニル酢酸のそれと一致し
た。変換率は85%であり、4−メトキシフェニル酢酸
の選択性は98%であった。使用した金属パラジウム1
g当りの4−メトキシフェニル酢酸取得量は2.82kg
であり、反応は82時間後も更に継続できる状態であっ
た。結果を表1及び表2にまとめて示した。
【0022】実施例2〜9 実施例1と同様にして調製した触媒を用いて各種一級ア
ルコールをカルボン酸に変換した。結果を表1及び表2
にまとめて示した。全ての例において反応は表2中に示
した時間後も更に継続できる状態であった。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】実施例10 5%パラジウム活性炭粉末6.6gを市販の5%白金活
性炭粉末に加えた以外は実施例1と同様にして触媒を調
製した。この触媒を用い、4−メトキシフェネチルアル
コール、水酸化ナトリウム及び水を実施例1と同様にオ
ートクレーブに仕込み、50℃で酸素ガスを導入しなが
ら内圧を2kg/cm2 に保って反応した。反応の進行に合
せて連続的に4−メトキシフェネチルアルコール15.
4g及び4%水酸化ナトリウム水溶液200mlの組成か
らなる混合液を供給し、それと同液量の反応液を連続的
に抜き出した。この間変換率が80〜90%となるよう
に原料液の供給量と反応液の抜き出し量を調整した。反
応を78時間行なって合計694gの原料を供給した。
実施例1と同様に後処理をして4−メトキシフェニル酢
酸559gと4−メトキシフェネチルアルコール125
gを回収した。変換率82%、4−メトキシフェニル酢
酸の選択性は90%であった。金属白金1g当りの4−
メトキシフェニル酢酸取得量は1.69kgであり、反応
は78時間後も更に継続できる状態であった。
【0026】比較例 実施例1と同様にして調製した触媒、水酸化ナトリウム
8.2gを水200mlに溶解した液及び4−メトキシフ
ェネチルアルコール15.4g(0.101モル)を5
00mlのステンレス製オートクレーブに仕込み、気相を
酸素で置換した。内容物を撹拌器で充分掻き混ぜ、酸素
ガスを導入しながら内圧を3kg/cm2 に保って90℃で
2時間反応した(この反応を1バッチ目とする)。反応
液を冷却し濾過して触媒と反応液を分離した。反応液は
10%硫酸水で中和後エーテル抽出し、抽出液をガスク
ロマトグラフィー(GC)で定量することにより4−メ
トキシフェニル酢酸が15.4g(0.093モル)生
成し、原料アルコールが0.11g回収された。変換率
99.3%、収率91.7%であった。ここで回収した
触媒を再び同じ反応器に仕込み1バッチ目と同様にして
原料、水酸化ナトリウム及び水を仕込んで反応及び後処
理を行なった(2バッチ目)。4−メトキシフェニル酢
酸が14.9g生成し、原料が0.95g回収された。
変換率93.8%、収率89.1%であった。同様にし
て5バッチ目まで触媒を繰返し使用して得た結果を表3
に示した。
【0027】
【表3】
【0028】表3から明らかなように3バッチまでに触
媒の活性低下が徐々に現われ、4バッチ目で一挙に失活
した。これ以降繰返し使用しても触媒能が回復すること
はなかった。3バッチ目までで4−メトキシフェニル酢
酸を43.5g得た。金属パラジウム1g当りの取得量
は0.13kgであった。
【0029】実施例2〜9で使用した原料をそれぞれ用
いて上記と同様に反応と触媒の回収使用を繰返した結
果、パラジウム1g当りのカルボン酸取得量は0.06
〜0.15kgであった。
【0030】また実施例10と同様にして調製した触媒
を用いて4−メトキシフェネチルアルコールの酸化と触
媒の回収使用を繰返した結果、白金1g当りの4−メト
キシフェニル酢酸取得量は0.08kgであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 53/132 C07C 53/132 57/03 57/03 57/30 57/30 57/58 57/58 59/01 59/01 59/125 59/125 A 59/52 59/52 59/68 59/68 253/30 253/30 255/57 255/57 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 諸岡 良彦 神奈川県横浜市緑区藤が丘2−41−21− 404 (56)参考文献 特開 昭54−132547(JP,A) 特開 昭62−198641(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 51/235 B01J 23/62 C07C 53/122 C07C 53/124 C07C 53/126 C07C 53/132 C07C 57/03 C07C 57/30 C07C 57/58 C07C 59/01 C07C 59/125 C07C 59/52 C07C 59/68 C07C 253/30 C07C 255/57

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 R−CH2OH 〔式中Rは置換基として水酸基もしくは炭素数1〜5の
    アルコキシ基を有していてもよい炭素数1〜19の直鎖
    又は分枝鎖状のアルキル基、置換基として水酸基もしく
    は炭素数1〜5のアルコキシ基を有していてもよい直鎖
    又は環状アルキレン基、或いは芳香核上に水酸基、フッ
    素原子、シアノ基、炭素数1〜5のアルキル基及び炭素
    数1〜5のアルコキシ基からなる群より選ばれた置換基
    をを有していてもよい炭素数6〜12のアルアルキル基
    を示す。〕で表わされる一級アルコールをパラジウム、
    白金又はこれらの化合物と助触媒として鉛又は鉛化合物
    とを含有する触媒の存在下で酸化する方法において、触
    媒を含む反応系に含酸素ガスと共に原料アルコール及び
    アルカリ水溶液を、反応系内の原料アルコール転化率が
    95%以下に維持されるように、連続的に供給しつつ、
    反応系から供給量と同量の反応混合物を取り出すことを
    特徴とするカルボン酸の製造方法。
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