JP3240026B2 - 帯電装置 - Google Patents

帯電装置

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JP3240026B2
JP3240026B2 JP2325094A JP2325094A JP3240026B2 JP 3240026 B2 JP3240026 B2 JP 3240026B2 JP 2325094 A JP2325094 A JP 2325094A JP 2325094 A JP2325094 A JP 2325094A JP 3240026 B2 JP3240026 B2 JP 3240026B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はいわゆるカールソンプロ
セスに基づく電子写真装置、例えば複写機、プリンタ、
ファクシミリ内に組込まれるか、若しくはこれらの機器
のプロセスカートリッジに組込まれる帯電装置として適
用される発明に係り、特に粒子帯電によりベルト状若し
くはドラム状感光体を帯電させる電子写真装置に於ける
帯電装置として適用される発明に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より感光体ドラム外周面上に、露
光、現像、転写、クリーニング(残留トナー除去)、除
電、及び帯電の各プロセス手段を配置し、所定の電子写
真プロセスにより画像形成を行なう、いわゆるカールソ
ンプロセスに基づく電子写真装置は周知である。
【0003】この種の装置に用いる帯電手段は一般に細
いタングステン線に高電圧を印加してコロナ放電を行な
うコロトロン方式、又導電ローラに数百ボルトの電圧を
かけて感光体ドラムと接触帯電させるもの、又導電性ブ
ラシに電圧を印加して感光体ドラムに接触させながら帯
電を行なうもの等が存在する。しかしながらコロトロン
方式は高電圧を使用し、又オゾンを発生する等安全上、
環境上の問題が多い。又帯電ローラは感光体ドラムとの
接触が線接触であるために帯電が不安定である。更にブ
ラシ帯電方式はドラムとブラシが接触して帯電を行なう
為に、ブラシの帯電劣化が生じやすい。
【0004】かかる欠点を解消するために、感光体ドラ
ムに磁性粒子群を摺擦させた状態で帯電バイアスを磁性
粒子群に印加させて帯電を行なう、いわゆる粒子帯電法
が提案されている。(特開昭59−133569号、特
開昭63−187267号他)
【0005】かかる帯電法の一例として図3に示すよう
に、帯電バイアス電源101を接続した電極102を被
覆した固定磁石体103を感光体ドラム104に対向配
置すると共に、該固定磁石体103と対向させて、感光
体ドラム104の背面側に逆極性の磁石体105を配
し、該磁石体105と固定磁石体103間に形成される
磁場により前記磁性粒子群107を帯電領域に保持させ
ながら感光体の帯電を行なうように構成した技術が開示
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる帯電法の欠点
は、磁性粒子群の帯電領域からの離脱である。即ち前記
磁性粒子群107は前記帯電領域内で粒子相互に若しく
は感光体ドラム1との間で摺擦し、帯電して電荷を持
つ。従ってこの状態で感光体ドラム101を回転させる
と、該ドラム表面との摩擦力及び静電気力により感光体
ドラム101に付着している磁性粒子107は固定磁石
体103よりの磁気保持力(磁界)に抗して前記帯電領
域から離脱する方向に力が働き、該感光体ドラムに付着
した粒子104が次工程の露光及び現像等に悪影響を及
ぼす。この為、前記装置においては固定磁石体103の
側面に絶縁性シート109を感光体ドラム側に垂下さ
せ、磁性粒子の飛散を防止している。
【0007】しかしながら前記のように絶縁シートをド
ラムに接触する構成では、摩耗等により長期使用に耐え
られない。又前記静電的な電荷帯電を防止するために、
磁性粒子を良導電性の材料にすると帯電バイアスにより
感光体ドラム側にピンホール等が発生してしまう。
【0008】本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、前
記帯電粒子の漏洩を感光体ドラムと接触する絶縁シート
等の機械的手段により阻止するのではなく、感光体ドラ
ムと非接触の磁気的にシールし、これにより長期使用に
よっても帯電剤が劣化する事なく長期に亙って安定した
帯電能を確保し得る帯電装置として適用される発明を提
供する事を目的とする。本発明の他の目的は、製造上か
らも、使用者側からも、更に環境にも十分配慮すること
が出来、極めて実用性の高い帯電装置が得る事の出来る
発明を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベルト状若し
くはドラム状感光体と、該感光体と対面する非磁性の帯
電スリーブ間に磁性粒子群を担持させ、該粒子群を介し
て感光体を帯電可能に構成したいわゆる粒子帯電装置に
適用されるもので、その特徴とするところは図1に示す
ように、帯電領域上に位置する感光体の背面側に第一の
磁石体(以下対向極B1という)を配した点、前記帯電
スリーブ2と感光体1との最近接位置(以下単に最近接
位置という)より感光体1移動方向下流側における帯電
スリーブ2内に、前記第二の磁石体と同極性の第三の磁
石体(以下シールド補助極A2という)を配した点、前
記シールド補助極A2の帯電スリーブ2上での最大磁束
密度位置Q3が下記1)式の角度範囲に位置するように
前記シールド補助極A2を配設した点、を特徴とするも
のである。60° <θ≦+90° …1) (帯電スリーブ軸心O2を中心として軸心O2から最近接
位置の点を結ぶ線の方向を0°とし、0゜より感光体移
動方向下流側への振れ角θ 4 をプラスに設定する。)
【0010】
【作用】本発明によれば図1に示すように前記シールド
補助極A2の最大磁束密度位置Q360°<θ≦+90
°の範囲に設定しシールド極A2より感光体移動方向上
流側で且つ感光体1の帯電領域上の帯電スリーブ2内
に、前記対向極 1 と逆極性の第一の磁石体(以下主極
1 という)を固定配置する事により、感光体ドラムの
静電気力の作用により生じる漏洩を有効に阻止できる。
つまり図1(B)に示すように感光体1背面側の対向極
1上の点Pに形成される図上上向きの磁気力の合成ベ
クトルFm1(点Pにおける主極A1、対向極B1の磁界
の強さHがHA1>HB1となっているために主極 1 への
吸引力が働く)と感光体背面側への磁気力の合成ベクト
ルFm2との合成ベクトルFmが図上左上の方向へ向
き、感光体移動方向に抗した力が働くため磁性粒子群4
から感光体の非帯電領域への漏洩を阻止し帯電領域側に
該粒子4を維持することが可能となる。この結果、絶縁
シートその他の機械的漏洩阻止手段を用いなくても単に
磁気封止のみで帯電領域からの洩出を有効に阻止し得
る。この帯電スリーブ2は固定スリーブにより構成して
も良いが、固定スリーブで構成すると前記帯電ギャップ
が隘路となって帯電領域上流側よりの背圧により漏洩が
生じる恐れがある。従って前記帯電スリーブ2は感光体
移動方向に対しアゲインスト方向に回転させることによ
り前記漏洩が一層有効に阻止し得る。この際、前述の通
り前記主極A1と対向極B1により磁気力の合成ベクトル
Fm1が形成されるが、該合成ベクトルFm1を下記2)
式の範囲に設定する事により、前記ギャップ5が隘路と
なった磁性粒子4が、感光体1側より帯電スリーブ2側
に円滑に吸上げられ、前記帯電スリーブ2のアゲインス
ト回転とともに、帯電領域内での円滑な循環が可能とな
り、前記漏洩の有効阻止と共に、長期使用によっても該
粒子の劣化が生じることはない。 |Fm2・cosθ3|<|Fm1| …2) (最近接点Pよりスリーブ2側へ向う方向を正、感光体
背面方向を負とする。) Fm2:シールド補助極 2 により形成される磁気力のベ
クトル。
【0011】そして前記効果は帯電ギャップ位置で帯電
スリーブ2側に粒子が移動することにより始めて達成し
得るもので、最近接点P上におけるFmを図上左上方向
に向け有効に磁性粒子の吸上げ、かつ漏洩を防止ができ
る。
【0012】尚条件を最も有効に達成するには夫々の磁
石体の半値幅にもよるが、前記対向極B1の最大磁束密
度位置Q1は最近接点Pより感光体1回転方向上流側の
角度θ1を0°〜−35°の範囲に設定するのが良く、
更に前記主極A1の最大磁束密度位置Q2は最近接点Pを
挟んで−20°〜+5°の範囲に設定するのが良い。
(ただし各軸心O1−O2を結ぶ線のうち、最近接点より
帯電スリーブ軸心O2側の方向を0°とし、感光体回転
方向上流側をマイナス角度、下流側をプラス角度とす
る。)
【0013】そして前記作用は前記磁性粒子4群の体積
固有抵抗を103〜108Ω・cmの範囲に設定すること
により有効に達成できる。けだし103Ω・cm以下で
は感光体1表面上にピンホールが出来るのみならず、帯
電開始時及び停止時の時定数の関係で感光体1の軸端側
における前記磁石体の境界線上でキャリア引きが生じ、
又108Ω・cm以上では円滑な粒子帯電が不可能にな
る。この場合この体積固有抵抗は、底部に電極を有する
内径20mmのテフロン製筒体に、前記粒子を1.5g
入れ、上部より外径20mmφの電極を挿入した後、該
電極上面に1Kgの荷重を印加して測定した値である。
【0014】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示
的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図2
に基づいて本発明の実施例に係る帯電装置の構成につい
て説明する。帯電装置は前記したように図上右方向に回
転する感光体ドラム1に対し0.5mm程度の帯電ギャ
ップ5(最近接間隔)を介して帯電領域位置で前記感光
体ドラム1と互いに反対方向、即ちアゲインスト方向
(図上左方向、尚回転軸から見た場合はいずれも同一回
転方向となる。)に回転可能により非磁性の帯電スリー
ブ2を配設すると共に、該スリーブ2の背面側の帯電領
域下流側に固定配置した磁石集成体3を配設する。尚、
7は不図示の導電ブレード若しくは非磁性スリーブ2を
介して導電性磁性粒子群4に現像バイアスを印加させる
バイアス電源である。
【0015】次に本発明の要旨たる帯電スリーブ2と感
光体ドラム1の夫々の磁極配置について説明する。先ず
前記磁石集成体3には、前記帯電ギャップ5上若しくは
該帯電ギャップ5より僅かに帯電スリーブ2回転方向上
流側に後記する感光体ドラム1背面側の対向磁極B1
の間で主として磁性粒子4の漏洩を防止するために磁気
シールを行うN極の主極A1、更に主極A1の帯電スリー
ブ2回転方向上流側に前記磁気シールの補助を行うS極
の磁石体(以下シールド補助極A2という)、又主極A1
の帯電スリーブ2回転方向下流側にはスリーブ2上に約
50ガウス以下の小さな磁力しか持たない無磁力帯域A
4を形成し、スリーブ2のアゲインスト回転によりスリ
ーブ2表面に担持されながら搬送されるS極の磁石体A
3で搬送して磁性粒子4を無磁力体域A4にきたときに帯
電領域上流側の感光体ドラム1側に落下させる構成とす
る。
【0016】又前記帯電スリーブ2と感光体ドラム1に
挟まれる帯電領域上には導電性磁性粒子群4を介在させ
る。前記磁性粒子4は、好ましくは体積固有抵抗を10
3〜108Ω・cmの範囲に設定するのがよく、より好ま
しくは、104〜108Ω・cmに設定する。又、粒子径
は平均粒径が10〜30μmの範囲でよく、より好まし
くは10μm〜25μmの範囲で任意に設定される。
【0017】一方、感光体ドラム1の背面側には、前記
主極A1の対向位置より僅かに感光体ドラム1回転方向
上流側の帯電領域下流部にS極の磁石体(以下対向極B
1という)と、前記対向極B1に隣接させて帯電領域上流
側に感光体ドラム1の面と水平な磁場(以下「水平磁
場」という)を形成するためのN極の磁石体(以下隣接
極B2という)とを隣接配置し、前記主極A1と対向極B
1との間で感光体ドラム面に垂直な磁場(以下「垂直磁
場」という)を、又対向極B1と隣接極B2との間で感光
体ドラム1上に水平磁場を形成する。
【0018】即ち、前記対向配置される主極A1と対向
極B1を感光体ドラム1回転方向における帯電領域下流
側に配し、両磁石体A1、B1間に形成される垂直磁場に
より前記磁性粒子群4を磁気保持させ、又隣接極B2
対向極B1に隣接させて帯電領域上流側に配置させ、両
磁石体B2、B1間に主として形成される感光体ドラム1
上の水平磁場により前記磁性粒子群4を感光体ドラム1
上に密着させる。
【0019】更に具体的に前記夫々の磁極の磁極配置に
ついて図1(A)を用いて詳細に説明する。シールド補
助極A2は主極A1に対し帯電スリーブ回転方向上流側に
して、該シールド補助極A2の帯電スリーブ上での最大
磁束密度位置Q3が前記1)式の範囲(60°〜90
°)に設定するのが良い。(帯電スリーブ軸心O2を中
心として、軸心O2から最近接点Pへ結ぶ線の方向を0
°とし、0°より感光体移動方向下流側への振れ角θ4
をプラスに設定する。) 主極A1は、主極A1の帯電スリーブ上における最大磁束
密度位置Q2が、又前記対向極B1の感光体ドラム上にお
ける最大磁束密度位置Q1より感光体ドラム回転方向下
流側に位置するように構成すると共に、具体的には、Q
2が最近接点Pを挟んで−20°〜+5°の範囲で、よ
り好ましくは−10°〜+5°の範囲に設定するのが良
い。又対向極B1は、最大磁束密度位置Q1を最近接点P
より感光体ドラム回転方向上流側で且つ0°〜−30°
の範囲に前記主極A1の前記最近接点P上における磁束
密度が、前記対向極B1の前記最近接点P上における磁
束密度より大になる如く配設する。なお角度の定義につ
いては作用の欄で示した通りである。又前記主極A1
対向極B1との関係は、帯電スリーブ軸心O2と前記主極
1の最大磁束密度位置Q2を結ぶ線と、前記感光体ドラ
ム軸心O1と対向極B1の最大磁束密度位置Q1を結ぶ線
の狭角を0〜50°に設定する。
【0020】次にかかる実施例の作用を図1(B)、図
2を用いて簡単に説明すると、前記帯電領域に位置する
磁性粒子群4は、対向極B1と隣接極B2間の水平磁場4
A上で感光体ドラム1上に密着して付着され、この状態
で感光体ドラム1が時計周りに回転すると、水平磁場4
A上で感光体ドラム1への帯電を行ない帯電ギャップ5
に近づくにつれて急速に帯電電位を上げ帯電ギャップ5
側へ移動する。該帯電ギャップ5位置では磁性粒子群4
はシールド補助極A2により対向極B1との間で反発磁界
が生成され図1(B)に示す磁気力のベクトルFm2
発生する。この場合、点Pにおける各対向極B1、シー
ル補助極A2の磁界の強さHがHA2<HB1となるように
設定されている。しかしながら、これらに限定されず、
HA2>HB1となっても良い。この場合は主極A1のHA1
他の極に比べて十分大きく設定されることが条件であ
る。更に前記感光体ドラムのスリーブ最近接点Pの法線
方向における、主極A1と対向極B1により形成される磁
気力の合成ベクトルFm1を帯電スリーブ2側に設定す
る。この場合、点Pにおける各主極A1、対向極B1の磁
界の強さHがHA1>HB1となるように設定される。HA1
<HB1となるとFm1が逆方向を向くため感光体からス
リーブへ磁性粒子4が移動しなくなる。これにより、F
1とFm2で作る合成ベクトルFmが感光体ドラムの静
電気力の作用により生じる漏洩を防止できる方向にベク
トルが作用することとなる。即ち具体的にはFm1>|
Fm2・cosθ3|に設定する。この結果、前記帯電ギ
ャップ上の磁性粒子は帯電スリーブ2側に移動し且つ吸
着する。
【0021】そして帯電スリーブ2側に吸着した磁性粒
子4Bは、スリーブ2の回転に従って帯電領域上流側に
戻された後、前記磁石体A4の下流側に設けた無着磁帯
A4が帯電領域上流側に位置するようにレイアウトされ
ている為に、帯電領域上流側に搬送された前記磁性粒子
群4Cを磁気的に開放し、感光体ドラム1側に落下し、
磁性粒子4の循環が行なわれる。
【0022】次にかかる装置を用いた帯電ギャップ5よ
りの磁性粒子4の漏洩を実験により確認する。先ず本実
験条件について説明する。感光体ドラム1はOPCドラ
ムを用い、その直径を30mmφ、その線速を25m/
secに設定する。帯電スリーブ2はアルミ管を用い、
その直径を16mmφ若しくは12mmφ、その線速を
8m/secに設定する。磁性粒子4はその平均粒径が
18.0μm、体積固有抵抗が5×106・Ω・cmの
フェライトコア粒子を用い、1kOeの磁場での最大磁
化を60emu/g、比誘電率Σrを18に設定する。
そして帯電バイアス電源7に400Vを印加し、感光体
表面電位が350Vに設定する。
【0023】又前記夫々の磁極の磁束密度は、対向極B
1と隣接極B2の夫々の感光体ドラム1上での最大磁束密
度を夫々S630G、N730G、更に主極A1とシー
ルド極A2の夫々の帯電スリーブ2上での最大磁束密度
を夫々N900G又はS770Gに夫々設定する。そし
て、帯電スリーブ2に12mmφのアルミ管を用い、主
極A1を0°(最大磁束密度をN900G)、対向極B1
を−20°及びシールド極A2を90°に夫々設定した
場合、シールド極A2と対向極B1により形成される最近
接点P上における磁気力の合成ベクトルFm2とその強
さをシミュレーションにより確認したところ、図1
(B)に示すように感光体ドラム側に向け軸心に対する
振れ角θ3は、74°にて矢印方向に形成すると共に、
その磁気強度が−3.82×10-5(dyn)であった。
(最近接点Pにおける法線方向を正とする。)
【0024】一方最近接点P上における、主極A1と対
向極B1により形成される法線方向の磁気力の合成ベク
トルFm1は5.62×10-4(dyn)であり、従って前記
2)式を満足する。
【0025】この状態で、感光体ドラム1と帯電スリー
ブ2を前記線速で回し、磁性粒子4の漏洩状態を調べた
所、全く漏洩がなく円滑な循環が行なわれてた事が確認
された。
【0026】次に帯電スリーブ2に16mmφのアルミ
管を用い、主極A1を0°(最大磁束密度をN1100
G)、対向極B1を−20°及びシールド極A2を60°
に夫々設定した場合、シールド極A2と対向極B1により
形成される最近接点P上における磁気力の合成ベクトル
Fm2方向とその強さをシミュレーションにより確認し
たところ、図2に示すように感光体ドラム側に向け軸心
に対する振れ角θ3は、44.6°にて矢印方向に形成
すると共に、その磁気強度が−2.62×10-5(dyn)
であった。(最近接点Pにおける法線方向を正とす
る。)
【0027】一方最近接点P上における、主極A1と対
向極B1及びシールド極A2により形成される法線方向の
磁気力の合成ベクトルFm1は7.15×10-4(dyn)で
あり、従ってこの場合も前記2)式を満足する。この状
態で感光体ドラム1と帯電スリーブ2を前記線速で回
し、磁性粒子4の漏洩状態を調べた所、全く漏洩がなく
円滑な循環が行なわれ、これにより本発明の作用が確認
された。
【0028】
【効果】以上記載のごとく本発明によれば、粒子帯電に
おける磁性粒子4の漏洩等が生じることなく又長期使用
によっても帯電剤が劣化する事なく長期に亙って安定し
た帯電能を確保し得る。又本発明によれば、磁性粒子の
循環を良好に確保出来る帯電装置として適用される。更
に本発明によれば、製造上からも、使用者側からも、更
に環境にも十分配慮することが出来、極めて実用性の高
い帯電装置が得る事の出来る。等の種々の著効を有す。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の基本構成図と、(B)は各磁
極の感光体ドラム上の最近接点における磁気力の合成ベ
クトルを示す説明図である。
【図2】本発明の実施例に係る帯電装置を示す。
【図3】従来技術に係る帯電装置を示す表図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 帯電スリーブ 3 前記磁石集成体 4 磁性粒子 5 帯電ギャップ P 最近接点 A1 主極 B1 対向極 A2 シールド補助極

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体の帯電領域上に、該感光体に向け
    て固定配置した第一の磁石体(以下主極A1という)を
    内包する非磁性帯電スリーブを、又前記帯電領域上に位
    置する感光体の背面側に第二の磁石体(以下対向極B1
    という)を配し、前記両磁石体により形成した磁場の作
    用により前記帯電スリーブ上に担持された磁性粒子群を
    介して感光体を帯電可能に構成した帯電装置において、 前記帯電スリーブと感光体の最近接位置における最近接
    点Pより感光体移動方向下流側における帯電スリーブ内
    に、前記第二の磁石体と同極性の第三の磁石体(以下シ
    ールド補助極A2という)を配置するとともに、 該シールド補助極A2の帯電スリーブ上での最大磁束密
    度位置Q3が下記1)式の角度範囲に位置するように前
    記シールド補助極A2を配設したことを特徴とする帯電
    装置。 +60°<θ≦+90° …1) (帯電スリーブ軸心O2を中心として、軸心O2から最近
    接点Pへ結ぶ線の方向を0°とし、0゜より感光体移動
    方向下流側への振れ角θ4をプラスに設定する。)
  2. 【請求項2】 前記帯電スリーブを感光体移動方向に対
    しアゲインスト方向に回転させるように構成したことを
    特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 感光体の帯電領域上に、該感光体に向け
    て固定配置した第一の磁石体(以下主極A1という)を
    内包する非磁性帯電スリーブを、又前記帯電領域上に位
    置する感光体の背面側に第二の磁石体(以下対向極B1
    という)を配し、前記両磁石体により形成した磁場の作
    用により前記帯電スリーブ上に担持された磁性粒子群を
    介して感光体を帯電可能に構成した帯電装置において、 前記帯電スリーブと感光体の最近接位置における最近接
    点Pより感光体移動方向下流側における帯電スリーブ内
    に、前記第二の磁石体と同極性の第三の磁石体(以下シ
    ールド補助極A2という)を配置するとともに、 前記感光体上のスリーブ最近接点Pにおける法線方向
    に、前記主極A1と対向極B1により形成される磁気力の
    合成ベクトル長さFm1を下記2)式の範囲に設定した
    事を特徴とする帯電装置。|Fm2・cosθ3|<|F
    1| …2) Fm2:シールド補助極A2により形成される磁気力のベ
    クトル
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