JP3239701B2 - 燃料蒸気処理装置の故障診断装置 - Google Patents

燃料蒸気処理装置の故障診断装置

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JP3239701B2
JP3239701B2 JP19516195A JP19516195A JP3239701B2 JP 3239701 B2 JP3239701 B2 JP 3239701B2 JP 19516195 A JP19516195 A JP 19516195A JP 19516195 A JP19516195 A JP 19516195A JP 3239701 B2 JP3239701 B2 JP 3239701B2
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    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は燃料タンクで発生
する燃料蒸気(fuel vapor)を大気中に放出させることな
く捕集して処理するようにした燃料蒸気処理装置に関す
る。詳しくは、燃料蒸気を捕集するためのキャニスタ
と、そのキャニスタで捕集された燃料をエンジンの吸気
通路へ適宜にパージさせるための手段とを備えた燃料蒸
気処理装置に関し、その装置の気密性に係る故障を診断
するように構成した故障診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両等に搭載される装置の一つと
して、燃料タンクの中で発生する燃料蒸気を大気中に放
出させることなく捕集して処理するようにした燃料蒸気
処理装置がある。図19に示すように、この種の装置は
燃料タンク71で発生する燃料蒸気をベーパライン72
を通じて捕集するキャニスタ73を有する。キャニスタ
73は活性炭等よりなる吸着剤74を内蔵する。キャニ
スタ73から延びるパージライン75はエンジン76の
吸気通路77に連通する。キャニスタ73はベーパライ
ン72より導入された燃料蒸気を吸着剤74に一旦吸着
させる。キャニスタ73は燃料のみを捕集した上で燃料
成分、特に炭化水素(HC)を含まない気体だけを連通
孔78から外部へ排出する。更に、エンジン76の運転
時には、キャニスタ73は一旦捕集した燃料をパージラ
イン75を通じて吸気通路77へパージさせる。パージ
ライン75に設けられたパージ制御弁79はパージライ
ン75を通過する燃料量をエンジン76の必要性に応じ
て調整する。
【0003】ところで、この種の処理装置において、万
が一何らかの理由でベーパライン72が破損したり、そ
の配管の接続が外れたりする等の故障が発生した場合に
は、処理装置内部の気密性が低下するおそれがある。そ
の結果、燃料蒸気を所期の目的通りに適正に処理できな
くなるおそれがある。
【0004】そこで、特開平6−108930号公報は
上記の故障を診断するための装置を開示する。図20に
示すように、この故障診断装置が対象とする燃料蒸気処
理装置は燃料タンク81、キャニスタ82、ベーパライ
ン83及びパージライン84を有する。パージライン8
4の途中に設けられたパージVSV(パージ制御弁)8
5はエンジンの運転時に電子制御装置(ECU)86に
より制御されて開かれる。ベーパライン83の途中に設
けられたベーパ制御弁87は燃料タンク81からキャニ
スタ82へ向かう燃料蒸気の流入を制御する。このベー
パ制御弁87は燃料タンク81の側の内圧とキャニスタ
82の側の内圧との差に基づき開かれる。これにより、
燃料タンク81からキャニスタ82への燃料蒸気の流入
が許容される。診断装置はベーパ制御弁87を境として
タンク側の内圧と、キャニスタ側の内圧とを各々個別に
検出することを可能にした圧力センサ88を有する。即
ち、圧力センサ88に接続された三方切換弁89は他の
二つのポートがベーパ制御弁87を境にして燃料タンク
81の側のベーパライン83と、キャニスタ82の側の
ベーパライン83とにつながる。ECU86がこの三方
切換弁89を必要に応じて切り換えることにより、圧力
センサ88がタンク側内圧とキャニスタ側内圧とをそれ
ぞれ検出する。ECU86は検出されたタンク側内圧の
値とキャニスタ側内圧の値とに基づき、タンク側の故障
とキャニスタ側の故障をそれぞれ個別に判定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報の
診断装置において、パージ制御弁85が万が一何らかの
理由で故障した場合、キャニスタ側内圧の値を正確に検
出することが困難になる。例えば、パージ制御弁85を
構成する弁体が閉じた状態のままケーシング等に固着し
た場合には、弁体が開いた状態を想定して検出されるべ
きキャニスタ側内圧について正確な値が得られない。或
いは、パージ制御弁85の弁体が開いた状態のままでケ
ーシング等に固着した場合には、弁体が閉じた状態を想
定して検出されるべきキャニスタ側内圧について正確な
値が得られない。従って、このようにキャニスタ側内圧
が誤って検出された場合、ECU86はキャニスタ側の
気密性に係る故障を適正に診断することができなくなる
おそれがある。
【0006】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、パージラインを通過する燃
料量をパージ制御弁により調整するようにした燃料蒸気
処理装置において、キャニスタ側の気密性に係る故障を
適正に診断するために、パージ制御弁の故障を適正に診
断することを可能にした燃料蒸気処理装置の故障診断装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の第1の発明によれば、図1に示す
ように、エンジンM1に供給される燃料を収容するため
の燃料タンクM2で発生する燃料蒸気をベーパラインM
3を通じてキャニスタM4に捕集し、エンジンM1の運
転時には、キャニスタM4に捕集された燃料をエンジン
M1の吸気通路M5へパージラインM6を通じてパージ
するようにした燃料蒸気処理装置であり、燃料タンクM
2側の内圧とキャニスタM4側の内圧との差に基づき開
かれて燃料タンクM2からキャニスタM4への燃料蒸気
の流入を許容するベーパ制御弁M7と、パージラインM
6を通過する燃料量を調整するためにデューティ信号に
基づき開度がデューティ制御されるパージ制御弁M8
と、エンジンM1の運転時にパージ制御弁M8を制御す
る所要のデューティ信号を出力するための第1の制御手
段M9とを更に備えた燃料蒸気処理装置における気密性
に係る故障を診断するための故障診断装置において、ベ
ーパ制御弁M7を境としたキャニスタM4側の内圧を検
出するための圧力検出手段M10と、ベーパ制御弁M7
を境としたキャニスタM4側の故障を圧力検出手段M1
0の検出結果に基づき診断するための第1の診断手段M
11と、キャニスタM4から吸気通路M5への燃料パー
ジの実行の有無を判断するための第1の判断手段M12
と、圧力検出手段M10の検出結果が所定の基準値より
も正圧であるか負圧であるかを判断するための第2の判
断手段M13と、圧力検出手段M10の検出結果がパー
ジ制御弁M8のデューティ制御に起因した振動を伴わな
いものであるか否かを判断するための第3の判断手段M
14と、パージ制御弁M8が開かれるべき燃料パージの
実行時であり、且つキャニスタM4側の内圧が基準値よ
りも正圧となり、且つ圧力検出手段M10の検出結果が
振動を伴わないものであると各判断手段M12,M1
3,M14により判断されたときに、パージ制御弁M8
が閉じた状態のまま故障していると診断する第2の診断
手段M15とを備えたことを趣旨とする。
【0008】上記第1の発明の構成において、パージ制
御弁M8が閉じた状態のまま故障したときには、第1の
制御手段M9がパージ制御弁M8の開度をデューティ制
御しても吸気通路M5における吸気負圧がパージライン
M6を通じてキャニスタM4に作用することはない。
【0009】従って、パージ制御弁M8が開かれるべき
燃料パージの実行時には、キャニスタM4側の内圧が基
準値よりも正圧となり、且つ圧力検出手段M10の検出
結果が何ら振動を伴わないものとなる。このため、第2
の診断手段M15はパージ制御弁M8が閉じた状態のま
ま故障していることを診断することになる。
【0010】この診断結果を第1の診断手段M11にお
ける診断に反映させることにより、キャニスタM4側の
気密性に係る故障を適正に診断することが可能となる。
このような診断結果の反映として、例えば、パージ制御
弁M8が故障したときにその旨をエンジンM1の運転者
に報知することが考えられる。或いは、パージ制御弁M
8が故障したときに、第1の診断手段M11における診
断を禁止することが考えられる。
【0011】上記目的を達成するために、請求項2に記
載の第2の発明によれば、図2に示すように、第1の発
明の構成とは異なり、エンジンM1の始動後におけるキ
ャニスタM4から吸気通路M5への燃料パージの実行の
有無を判断するための第4の判断手段M16と、エンジ
ンM1の始動後における圧力検出手段M10の検出結果
が所定の基準値よりも正圧であるか負圧であるかを判断
するための第5の判断手段M17と、エンジンM1の始
動前及び始動後における圧力検出手段M10の検出結果
を比較し、始動後における検出結果が始動前における検
出結果よりも負圧であるか否かを判断するための第6の
判断手段M18と、エンジンM1の始動後にパージ制御
弁M8が閉じられるべき燃料パージの非実行時であり、
且つキャニスタM4側の内圧が基準値よりも負圧であ
り、且つ始動後における圧力検出手段M10の検出結果
が始動前における検出結果よりも負圧であると各判断手
段M16,M17,M18により判断されたときに、パ
ージ制御弁M8が開かれたまま故障していると診断する
第3の診断手段M19とを備えたことを趣旨とする。
【0012】上記第2の発明の構成において、パージ制
御弁M8が開いた状態のまま故障したときには、第1の
制御手段M9がパージ制御弁M8の開度をデューティ制
御しても吸気通路M5における吸気負圧がパージライン
M6を通じてキャニスタM4に断続的に作用することは
ない。
【0013】従って、エンジンM1の始動後において、
パージ制御弁M8が閉じられるべき燃料パージの非実行
時には、キャニスタM4側の内圧が吸気負圧に起因して
基準値よりも負圧となり、且つエンジンM1の始動後に
おける圧力検出手段M10の検出結果がその始動前にお
ける検出結果よりも負圧となる。このため、第3の診断
手段M19はパージ制御弁M8が開いた状態のまま故障
していることを診断することになる。
【0014】この診断結果を第1の診断手段M11にお
ける診断に反映させることにより、キャニスタM4側の
気密性に係る故障を適正に診断することが可能となる。
その反映方法は前記第1の発明の場合と同等である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、第1及び第2の発明に係る
「燃料蒸気処理装置の故障診断装置」を自動車に適用し
て具体化した一つの実施形態を詳細に説明する。
【0016】図3は本実施形態における燃料蒸気処理装
置とその故障診断装置の概略構成図を示す。自動車に搭
載されたガソリンエンジンシステムは燃料を収容するた
めの燃料タンク1を備える。燃料タンク1は内部に燃料
を注入するための、即ち給油を行うためのインレットパ
イプ2を有する。このパイプ2は先端に給油口2aを含
む。燃料タンク1に給油を行う際、給油口2aには給油
ノズル(図示しない)が挿入される。給油口2aを塞ぐ
キャップ3は取り外し可能である。
【0017】燃料タンク1に内蔵されたポンプ4から延
びるメインライン5はデリバリパイプ6につながる。こ
のパイプ6に設けられた複数のインジェクタ7はエンジ
ン8に設けられた複数の気筒(図示しない)に対応して
位置する。デリバリパイプ6から延びるリターンライン
9は燃料タンク1につながる。ポンプ4が作動すること
により、ポンプ4から吐出された燃料はメインライン5
を通ってデリバリパイプ6に至り、各インジェクタ7へ
と分配される。各インジェクタ7が作動することによ
り、燃料が吸気通路10へと噴射される。吸気通路10
はエアクリーナ11及びサージタンク10aを含み、エ
アクリーナ11を通って浄化された空気がその内部に導
入される。各インジェクタ7から噴射された燃料と空気
との混合気はエンジン8の各気筒に供給されて燃焼に供
される。デリバリパイプ6において各インジェクタ7へ
分配されることなく余った燃料はリターンライン9を通
って燃料タンク1に戻る。燃焼後の排気ガスはエンジン
8の各気筒から排気通路12を通って外部へ排出され
る。
【0018】この実施形態における燃料蒸気処理装置は
燃料タンク1で発生する燃料蒸気を大気中に放出させる
ことなく捕集して処理する。この処理装置は燃料タンク
1で発生する燃料蒸気をベーパライン13を通じて捕集
するキャニスタ14を有する。キャニスタ14は活性炭
等よりなる吸着剤15を内蔵する。キャニスタ14の中
は吸着剤15により占められる部分と、その吸着剤15
の上下に位置する空間14a,14bを含む。
【0019】キャニスタ14に設けられた第1の大気制
御弁16は逆止弁よりなる。この制御弁16はキャニス
タ14の内圧が大気圧よりも小さいときに開いてキャニ
スタ14に対する外気(大気圧)の導入を許容し、その
逆方向の気体の流れを阻止する。この制御弁16から延
びるエアパイプ17はエアクリーナ11の近傍につなが
る。従って、キャニスタ14にはエアクリーナ11によ
り浄化された外気が導入される。キャニスタ14に設け
られた第2の大気制御弁18は逆止弁よりなる。この制
御弁18はキャニスタ14の内圧が大気圧よりも大きく
なったときに開いてキャニスタ14からアウトレットパ
イプ19に対する気体(内圧)の導出を許容し、その逆
方向の気体の流れを阻止する。
【0020】キャニスタ14に設けられたベーパ制御弁
20は燃料タンク1からキャニスタ14へ流れる燃料蒸
気を制御する。この制御弁20はベーパライン13を含
む燃料タンク1の側の内圧(以下「タンク側内圧」とい
う)PTと、キャニスタ14の側の内圧(以下「キャニ
スタ側内圧」という)PCとの差に基づいて開かれるこ
とにより、キャニスタ14に対する燃料蒸気の流入を許
容する。即ち、ベーパ制御弁20はキャニスタ側内圧P
Cが大気圧とほぼ同じになり、その内圧PCがタンク側
内圧PTよりも大きいときに開いてキャニスタ14に対
する燃料蒸気の流入を許容する。加えて、ベーパ制御弁
20はキャニスタ側内圧PCがタンク側内圧PTよりも
大きいときに、キャニスタ14から燃料タンク1に対す
る気体の流れを許容する。
【0021】キャニスタ14から延びるパージライン2
1はサージタンク10aに連通する。キャニスタ14は
ベーパライン13を通じて導入された燃料蒸気の中の燃
料成分だけを捕集し、燃料成分を含まない気体だけを大
気制御弁18が開いたときにアウトレットパイプ19を
通じて外部へ排出する。エンジン8の運転時には、吸気
通路10で発生する吸気負圧がパージライン21に作用
し、キャニスタ14に捕集された燃料がそのパージライ
ン21を通じて吸気通路10へとパージされる。パージ
ライン21に設けられたパージ制御弁22はパージライ
ン21を通過する燃料の量をエンジン8の必要性に応じ
て調整する。パージ制御弁22はケーシングと弁体(共
に図示しない)を含み、電気信号の供給を受けて弁体が
移動する電磁弁であり、デューティ信号を受けて開度が
デューティ制御される。
【0022】この処理装置の気密性に係る故障を診断す
るための故障診断装置は本発明の圧力検出手段を構成す
る圧力センサ41を含む。この圧力センサ41はベーパ
制御弁20を境としてタンク側内圧PTとキャニスタ側
内圧PCとを各々個別に検出可能に構成される。即ち、
圧力センサ41に付随して設けられた三方切換弁23は
三つのポートを有する。この三方切換弁23は電気信号
の供給を受けてポート間の連通が切り換えられる電磁弁
である。三方切換弁23の一つのポートは圧力センサ4
1に接続され、他の二つのポートはベーパ制御弁20を
境にして燃料タンク1の側のベーパライン13と、キャ
ニスタ14とに連通可能である。この三方切換弁23が
必要に応じて切り換えられることにより、圧力センサ4
1がベーパライン13又はキャニスタ14に選択的に連
通する。この切換えに応じて、圧力センサ41がタンク
側内圧PTとキャニスタ側内圧PCをそれぞれ選択的に
検出する。この実施形態で、圧力センサ41にタンク側
内圧PTを優先的に検出させるために、三方切換弁23
が電気信号により切り換えられないときには、圧力セン
サ41がベーパライン13に連通するように三方切換弁
23の切換えが設定されている。
【0023】各種センサ42,43,44,45,4
6,47はエンジン8と自動車の運転状態を検出する。
エアクリーナ11の近傍に設けられた吸気温センサ42
は吸気通路10に吸入される空気の温度(吸気温度)T
HAを検出し、その大きさに応じた信号を出力する。エ
アクリーナ11の近傍に設けられた吸気量センサ43は
吸気通路10に吸入される空気量(吸気量)Qを検出
し、その大きさに応じた信号を出力する。エンジン8に
設けられた水温センサ44はエンジンブロック8aの内
部を流れる冷却水の温度(冷却水温度)THWを検出
し、その大きさに応じた信号を出力する。エンジン8に
設けられた回転速度センサ45はエンジン8のクランク
シャフト8bの回転速度(エンジン回転速度)NEを検
出し、その大きさに応じた信号を出力する。排気通路1
2に設けられた酸素センサ46は排気通路12を通過す
る排気ガス中の酸素濃度Oxを検出し、その大きさに応
じた信号を出力する。更に、自動車に設けられた車速セ
ンサ47は車速SPDを検出し、その大きさに応じた信
号を出力する。
【0024】本発明の第1の制御手段、第1〜第3の診
断手段及び第1〜第6の判断手段を構成する電子制御装
置(ECU)51は各種センサ41〜47等から出力さ
れる信号を入力する。ECU51は燃料パージの制御を
実行するために本処理装置を司る。ECU51はエンジ
ン8の運転状態に応じた量の燃料をパージするために、
即ちパージ制御弁22を必要なデューティ比DPGをも
って制御するために、パージ制御弁22に必要なデュー
ティ信号を出力する。ここで、キャニスタ14から吸気
通路10へパージされる燃料はエンジン8の空燃比に影
響を与える。そのため、ECU51はエンジン8の運転
状態に応じてパージ制御弁22の開度を決定する。一般
に、空燃比が濃くなった場合、エンジンの排気ガス中に
含まれるCO濃度等が増加する。そこで、ECU51は
酸素センサ46により検出される排気ガス中の酸素濃度
Oxの値に基づきパージ濃度FGPG(エンジン8のア
イドル時のパージ濃度FGPGI)を算出し、その算出
値に基づきパージ制御弁22の開度に相当するデューテ
ィ比DPGを決定し、そのデューティ比DPGの大きさ
に応じたデューティ信号を出力する。このような処理を
実行するECU51は、本発明の第1の制御手段に相当
する。
【0025】ECU51は故障診断装置を司る。ECU
51は各種センサ41〜47の検出値に基づき三方切換
弁23を必要に応じて切り換え、圧力センサ41により
検出されるタンク側内圧PTの値とキャニスタ側内圧P
Cの値を選択的に入力する。ECU51は入力されたタ
ンク側内圧PT及びキャニスタ側内圧PCの各値に基づ
き、タンク側の気密性に係る故障とキャニスタ側の気密
性に係る故障をそれぞれ別個に診断する。即ち、ECU
51は圧力センサ41がタンク側内圧PTを検出してい
るとき、その検出値がそのときのエンジン8の運転状態
に応じた所定値と等しいか否かを判断する。この検出値
が所定値と等しいときに、ECU51はタンク側が正常
であると判定し、検出値が所定値と等しくないときはタ
ンク側が故障していると判定する。この故障診断を実行
するECU51は、ベーパ制御弁20を境としたタンク
側の故障を圧力センサ41の検出値に基づき診断するた
めの診断手段に相当する。同様に、ECU51は圧力セ
ンサ41がキャニスタ側内圧PCを検出しているとき、
その検出値がそのときのエンジン8の運転状態に応じた
所定値と等しいか否かを判断する。この検出値が所定値
と等しいときに、ECU51はキャニスタ側が正常であ
ると判定し、検出値が所定値と等しくないときにキャニ
スタ側が故障していると判定する。この故障診断を実行
するECU51は、ベーパ制御弁20を境としたキャニ
スタ側の故障を圧力センサ41の検出値に基づき診断す
るための本発明の第1の診断手段に相当する。
【0026】加えて、ECU51は各種センサ41〜4
7の検出値に基づきパージ制御弁22及び三方切換弁2
3の故障を診断する。自動車の運転席に設けられた警告
ランプ24はECU51による診断結果を運転者に報知
するために作動する。ECU51は本処理装置、診断装
置に故障が発生したと診断したときに警告ランプ24を
点灯させ、それ以外の場合に警告ランプ24を消灯させ
る。ECU51は自動車に搭載されたバッテリ25から
電力の供給を受けると共に、そのバッテリ25の電圧状
態を判定する。
【0027】図4のブロック図に示すように、ECU5
1は中央処理装置(CPU)52、読み出し専用メモリ
(ROM)53、ランダムアクセスメモリ(RAM)5
4、バックアップRAM55及びタイマカウンタ56等
を備える。ECU51はこれら各部52〜56と、外部
入力回路57と、外部出力回路58等とをバス59によ
り接続してなる論理演算回路を構成する。ここで、RO
M53は燃料パージ及び故障診断等に関する所定の制御
プログラム等を予め記憶する。RAM54はCPU52
の演算結果等を一時記憶する。バックアップRAM55
は予め記憶したデータを保存する。この実施形態におい
て、バックアップRAM55は燃料蒸気処理装置の故障
に関する診断結果を診断データとして保存するための診
断データ記憶手段を構成する。タイマカウンタ56は同
時に複数の計時動作を行うことができる。外部入力回路
57はバッファ、波形成形回路、ハードフィルタ(電気
抵抗及びコンデンサよりなる回路)及びA/D変換器等
を含む。外部出力回路58は駆動回路等を含む。各種セ
ンサ41〜47及びバッテリ25は外部入力回路57に
つながる。各部材22〜24等は外部出力回路58につ
ながる。
【0028】CPU52は外部入力回路57を介して入
力される各種センサ41〜47の検出信号及びバッテリ
24の電圧値VAE等を入力値として読み込む。CPU
52はそれら入力値に基づき、燃料パージと故障診断を
実行するために各部材22〜24を制御する。
【0029】次に、ECU51が実行する制御の処理内
容について説明する。図5〜15は前述した故障診断を
実行するための「第1の診断ルーチン」を示すフローチ
ャートである。ECU51はこのルーチンを所定時間毎
に周期的に実行する。ECU51のROM53はこれら
各種ルーチン等に関する制御プログラムを予め記憶す
る。尚、本ルーチンにおいて個々のステップ、相互に関
連する複数のステップを実行するECU51は発明の構
成における手段に相当する。
【0030】先ず、図5のステップ100,110にお
いて、ECU51は圧力センサ41の検出値を入力値と
して処理する。即ち、ECU51が三方切換弁23を切
り換えないときには、圧力センサ41はベーパライン1
3に連通してタンク側につながる。従って、ステップ1
00において、ECU51は圧力センサ41により検出
されるタンク側内圧PTの値を入力してハードフィルタ
で処理し、その処理値PTADをRAM54に記憶す
る。タンク側内圧PTをハードフィルタで処理すること
により、圧力センサ41の検出値におけるノイズが除去
される。
【0031】一方、ECU51が三方切換弁23を切り
換えたときには、圧力センサ41はキャニスタ側につな
がる。従って、ステップ100において、ECU51は
圧力センサ41により検出されるキャニスタ側内圧PC
の値を入力してハードフィルタで処理し、その処理値P
TAD(「PTAD」はタンク側内圧PT及びキャニス
タ側内圧PCに共通する。)をRAM54に記憶する。
キャニスタ側内圧PCをハードフィルタで処理すること
により、圧力センサ41の検出値におけるノイズが除去
される。
【0032】ステップ110において、ECU51はそ
の処理値PTADをなまし処理することにより、即ちそ
の処理値PTADをソフトフィルタにより処理すること
により、平均的ななまし値PTSMを得る。ECU51
はそのなまし値PTSMをRAM54に記憶する。この
場合、ECU51はタンク側内圧PTに係るなまし値P
TSM、キャニスタ側内圧PCに係るなまし値PTSM
のそれぞれをRAM54に記憶する。ここで、処理値P
TADをソフトフィルタで処理することにより、圧力セ
ンサ41の検出値における経時的な脈動が除去される。
【0033】ステップ200において、ECU51は三
方切換弁23を制御することにより圧力センサ41の接
続先を処理する。即ち、圧力センサ41が接続される先
をタンク側にすべきか、キャニスタ側にすべきかの選択
を処理する。その処理内容を図13,14に従って説明
する。
【0034】ステップ201において、ECU51は圧
力センサ41がタンク側へ接続されてからの継続時間C
TPCの値をタイマカウンタ56により加算する。ステ
ップ202において、ECU51は圧力センサ41の接
続先がタンク側からキャニスタ側へ切り換わってからの
継続時間CPCTの値が「0.13秒」未満であるか否
かを判断する。ECU51はこの継続時間CPCTの値
を後述する処理により加算する。「0.13秒」という
値は一例に過ぎない。ここで、継続時間CPCTの値が
「0.13秒」以上である場合、ECU51は圧力セン
サ41をキャニスタ側へ接続するために処理をステップ
217,218へ移す。
【0035】ステップ217において、ECU51は三
方切換弁23を通電により切り換えて圧力センサ41を
キャニスタ側へ接続し、そのことを示すために切換フラ
グXTPCを「0」に設定する。ステップ218におい
て、ECU51は継続時間CTPCを「0」にリセット
する。
【0036】一方、ステップ202において、継続時間
CPCTの値が「0.13秒」未満である場合、ステッ
プ203において、ECU51は始動後時間CASTの
値が「5分」未満であるか否かを判断する。ECU51
はこの始動後時間CASTの値を、エンジン1の始動完
了後からタイマカウンタ56により加算する。「5分」
という値は一例に過ぎない。ここで、始動後時間CAS
Tの値が「5分」未満である場合、ECU51は処理を
ステップ204へ移す。
【0037】ステップ204において、ECU51は始
動後時間CASTの値が「0.13秒」以上で且つ
「3.76秒」未満であるか否かを判断する。「0.1
3秒,3.76秒」という値は一例に過ぎない。ここ
で、始動後時間CASTの値が上記範囲にある場合、E
CU51は圧力センサ41をタンク側へ接続するために
処理をステップ216へ移す。
【0038】ステップ216において、ECU51は三
方切換弁23への通電を停止して圧力センサ41をタン
ク側へ接続し、そのことを示すために切換フラグXTP
Cを「1」に設定する。
【0039】ステップ204において、始動後時間CA
STの値が上記の範囲にない場合、ステップ205にお
いて、ECU51は始動後時間CASTの値が「8.5
秒」以上であるか否かを判断する。「8.5秒」という
値は一例に過ぎない。ここで、始動後時間CASTの値
が「8.5秒」以上である場合、ECU51は圧力セン
サ41をタンク側へ接続するために処理をステップ21
6へ移す。始動後時間CASTの値が「8.5秒」未満
である場合、ECU51は圧力センサ41をキャニスタ
側へ接続するために処理をステップ217へ移す。
【0040】一方、ステップ203において、始動後時
間CASTの値が「5分」以上である場合、ECU51
は処理をステップ206へ移す。ステップ206におい
て、ECU51は前提フラグXZEが「0」であるか否
か、即ち故障診断を実行するための前提条件が不成立で
あるか否かを判断する。ECU51はこの前提フラグX
ZEを後述する処理により設定する。ここで、前提フラ
グXZEが「0」である場合、上記前提条件が不成立で
あることから、ECU51は圧力センサ41をタンク側
へ接続するために処理をステップ216へ移す。前提フ
ラグXZEが「1」である場合、上記前提条件が成立し
ていることから、ECU51は処理をステップ207へ
移す。
【0041】ステップ207において、ECU51は各
種故障診断を全て終了したか否かを判断する。即ち、E
CU51はキャニスタ側の気密性に係る故障診断、パー
ジ制御弁22の故障診断及び三方切換弁23の故障診断
を全て終了したか否かを判断する。ここで、上記各種故
障診断を全て終了した場合、ECU51は圧力センサ4
1をタンク側へ接続するために処理をステップ216へ
移す。上記各種故障診断を全て終了していない場合、E
CU51は処理をステップ208へ移す。
【0042】ステップ208において、ECU51はあ
る種の条件が成立しているか否かを判断する。この条件
とは、キャニスタ側に気密性に係る故障が発生しておら
ず、且つ、後述する履歴フラグXJC,XJ3がそれぞ
れ「0」に設定され、且つ、車速SPDの値が「7km
/h」未満であるか、又はキャニスタ側の故障診断を終
えてからの経過時間CPGCFが「5秒」以上であるこ
とである。ここで、履歴フラグXJCとは、パージ制御
弁22の弁体が閉じたままの状態でケーシング等に固着
するような閉じ故障に係る履歴を示すものである。履歴
フラグXJ3とは、三方切換弁23の切換え不能な故障
に係る履歴を示すものである。この条件が成立した場
合、ECU51は圧力センサ41をタンク側へ接続する
ために処理をステップ216へ移す。この条件が成立し
ていない場合、ECU51は処理をステップ209へ移
す。
【0043】ステップ209において、ECU51はあ
る種の条件が成立しているか否かを判断する。この条件
とは、キャニスタ側に気密性に係る故障が発生してお
り、且つ、履歴フラグXJC,XJ3の少なくとも一方
が「1」であり、且つ車速SPDの値が「3km/h」
以上であることである。この条件が成立している場合、
ECU51は圧力センサ41をタンク側へ接続するため
に処理をステップ216へ移す。この条件が成立してい
ない場合、ECU51は処理をステップ210へ移す。
【0044】ステップ210において、ECU51はキ
ャニスタ14から吸気通路10へ燃料パージが行われて
いるときに検出されるべきパージ中のタンク側内圧PT
PNの値を過去に算出した履歴がないか否かを判断す
る。この算出履歴がない場合、ECU51は圧力センサ
41をタンク側へ接続するために処理をステップ216
へ移す。算出履歴がある場合、ECU51は処理をステ
ップ211へ移す。
【0045】ステップ211において、ECU51は経
過時間CDPTSの値が「5秒」未満であり、且つ故障
フラグXV3が「0」であるか否かを判断する。ここ
で、経過時間CDPTSとは、タンク側内圧PTの値が
経時的に脈動する場合、その脈動値DPTASMの算出
が開始されてからの時間を意味する。故障フラグXV3
とは、三方切換弁23の故障診断結果を示すものであ
る。即ち、ECU51はタンク側内圧PTの脈動値DP
TASMに関する算出を完了しておらず、且つ三方切換
弁23が正常であることの判定が未完了であるか否かを
判断する。この脈動値DPTASMは圧力センサ41の
出力が経時的な矩形波を伴う場合に得られる。ここで、
上記条件が成立している場合、ECU51は圧力センサ
41をタンク側へ接続するために処理をステップ216
へ移す。上記条件が成立していない場合、ECU51は
処理をステップ212へ移す。
【0046】ステップ212において、ECU51は酸
素センサ46の検出値に基づき算出されるパージ濃度F
GPGの値が「0.95」以上であり、且つエンジン8
のアイドル時にパージされたパージ濃度FGPGIの値
が「0.90」以上であるか否かを判断する。この
「0.95,0.90」という各値は一つの例に過ぎ
ず、各濃度FGPG,FGPGIとして薄いことを示
す。ここで、上記条件が成立しない場合、ECU51は
処理を図5のステップ300へ移す。上記条件が成立し
た場合、ECU51は処理をステップ213へ移す。
【0047】ステップ213において、ECU51はパ
ージ制御弁22の開度に相関するデューティ比DPGの
値が「18%」以上であるか否かを判断する。この「1
8%」という値は一つの例に過ぎない。デューティ比D
PGの値が「18%」未満である場合、ECU51は処
理をステップ300へ移す。デューティ比DPGが「1
8%」以上である場合、ECU51は処理をステップ2
14へ移す。
【0048】ステップ214において、ECU51はエ
ンジン負荷GNの値が所定の基準値c未満であるか否か
を判断する。ECU51はこのエンジン負荷GNの値を
吸気量センサ43により検出される吸気量Qの値と、回
転速度センサ45により検出されるエンジン回転速度N
Eの値とに基づき別途のルーチンに従い算出する。ここ
で、エンジン負荷GNの値が基準値c以上である場合、
ある程度大きなエンジン負荷GNがあることから、EC
U51は処理をステップ300へ移す。エンジン負荷G
Nの値が基準値c未満である場合、ECU51は処理を
ステップ215へ移す。
【0049】ステップ215において、ECU51は圧
力センサ41がタンク側へ接続されてからの継続時間C
TPCの値が「5秒」以上であるか否かを判断する。こ
の「5秒」という値は一例に過ぎない。継続時間CTP
Cの値が「5秒」未満である場合、ECU51は処理を
ステップ300へ移す。継続時間CTPCの値が「5
秒」以上である場合、ECU51は圧力センサ41をキ
ャニスタ側へ接続するために処理をステップ217へ移
す。
【0050】上記一連の処理によれば、エンジン8の始
動開始時には圧力センサ41がキャニスタ側に接続さ
れ、始動開始後「0.13〜3.76秒」の間には、圧
力センサ41がタンク側に接続される。更に、始動開始
後「3.76〜8.5秒」の間には、圧力センサ41が
キャニスタ側に接続され、始動開始後「8.5秒」を過
ぎると圧力センサ41がタンク側に接続される。
【0051】説明を図5に戻し、ステップ300,31
0において、ECU51はエンジン8の始動完了前後に
対応して終了フラグXJE3を操作する。このフラグX
JE3は三方切換弁23の故障診断を終了したか否かを
示す。
【0052】即ち、ステップ300において、ECU5
1はエンジン8の始動完了前であるか否かを判断する。
ECU51はこの判断を回転速度センサ45の検出値に
基づき、エンジン回転速度NEが所定値(例えば「45
0rpm」)未満であるか否かにより判定する。ここ
で、エンジン8の始動完了前である場合、ステップ31
0において、ECU51は終了フラグXJE3を「1」
に設定し、処理をステップ400へ移す。エンジン8の
始動完了後である場合、ECU51は処理をステップ4
30へ移す。
【0053】ステップ400〜490において、ECU
51はエンジン8の始動完了前後における圧力センサ4
1の検出値を処理する。即ち、ステップ400におい
て、ECU51はバッテリ25の電圧値VAEが「6
V」以下であるか否かを判断する。バッテリ電圧が「6
V」以下である場合、圧力センサ41の入力値を所定値
と比較するための基準電圧が得られず、圧力センサ41
の入力値に充分な精度が得られない。そこで、ステップ
410において、ECU51は前回得られた始動時のキ
ャニスタ側内圧PCSTOの値が、今回得られたタンク
側内圧PTのなまし値PTSM以下であるか否かを判断
する。ここで、キャニスタ側内圧PCSTOの値がなま
し値PTSM以上である場合、ECU51は処理をステ
ップ450へ移す。キャニスタ側内圧PCSTの値がな
まし値PTSMよりも大きい場合、ステップ420にお
いて、ECU51は圧力センサ41の検出値に基づき今
回の始動時のキャニスタ側内圧PCSTの値(=タンク
側内圧PTのなまし値PTSM)を算出し、その算出結
果をRAM54に記憶する。
【0054】一方、ステップ300から処理をステップ
430へ移し、ECU51は始動時のキャニスタ側内圧
PCSTの算出に関する履歴がないか否かを判断する。
この算出履歴がある場合、ECU51は処理をステップ
450へ移す。算出履歴がない場合、ステップ440に
おいて、ECU51はエンジン8の始動完了後に、圧力
センサ41の検出値に基づき始動時のキャニスタ側内圧
PCSTの値(=タンク側内圧PTのなまし値PTS
M)を算出する。ECU51はその算出結果をRAM5
4に記憶する。
【0055】ステップ450において、ECU51は始
動後時間CASTの値が「3.37秒」未満であるか否
かを判断する。この「3.37秒」という値は一つの例
に過ぎない。始動後時間CASTの値が「3.37秒」
未満である場合、ステップ460において、ECU51
は圧力センサ41の検出値に基づき始動時のタンク側内
圧PTSTの値(=タンク側内圧PTのなまし値PTS
M)を算出する。ECU51はその算出結果をRAM5
4に記憶する。始動後時間CASTの値が「3.37
秒」以上である場合、ECU51は処理をステップ47
0へ移す。つまり、ECU51はエンジン8の始動が完
了する前に、始動時のキャニスタ側内圧PCSTの値を
RAM54に記憶し続け、始動が完了して「3.37
秒」が経過するまで、始動時のタンク側内圧PTSTの
値をRAM54に記憶し続ける。
【0056】ステップ470において、ECU51は始
動後時間CASTの値が「5秒」未満であるか否かを判
断する。この「5秒」という値は一つの例に過ぎない。
始動後時間CASTの値が「5秒」以上である場合、E
CU51は処理をステップ500へ移す。始動後時間C
ASTの値が「5秒」未満である場合、ステップ480
において、ECU51は水温センサ44の検出値に基づ
き、始動時水温THWSTの値(=冷却水温THWの値
をなまし処理した値)を算出する。ECU51はその算
出値をRAM54に記憶する。更、ステップ490にお
いて、ECU51は吸気温センサ42の検出値に基づ
き、始動時吸気温THASTの値(=吸気温THAの値
をなまし処理した値)を算出し、その算出値をRAM5
4に記憶する。つまり、ECU51はエンジン8の始動
が完了して「5秒」が経過するまでは、始動時水温TH
WSTと始動時吸気温THASTの値をそれぞれRAM
54に記憶し続ける。
【0057】図6のステップ500において、ECU5
1は本処理装置の故障診断のための前提条件を処理す
る。その処理内容を図15に示す。ステップ501にお
いて、ECU51は本処理装置の故障診断に先立ち、同
装置以外のエンジン8等に係る故障が判定されていない
か否かを判断する。ECU51はこの故障について各種
センサ42〜47等の検出信号に基づき判定する。この
故障が判定されている場合、ステップ507において、
ECU51は上記前提条件が不成立であることを示すた
めに、前提フラグXZEを「0」に設定する。上記故障
が判定されていない場合、ECU51は処理をステップ
502へ移す。
【0058】ステップ502において、ECU51はエ
ンジン8の始動時における始動水温THWSTの値が所
定値a〜bの範囲にあるか否かを判断する。ここで、所
定値a〜bの範囲とは、燃料タンク1で燃料蒸気が発生
する程度の値である。始動時水温THWSTの値が所定
値a〜bの範囲にない場合、上記前提条件が成立してい
ないことから、ECU51は処理をステップ507へ移
す。始動時水温THWSTの値が所定値a〜bの範囲に
ある場合、ECU51は処理をステップ503へ移す。
【0059】ステップ503において、ECU51は同
じくエンジン8の始動時における始動時吸気温THAS
Tの値が所定値a〜bの範囲にあるか否かを判断する。
始動時吸気温THASTの値が所定値a〜bの範囲にな
い場合、上記前提条件が成立していないことから、EC
U51は処理をステップ507へ移す。始動時吸気温T
HASTの値が所定値a〜bの範囲にある場合、ECU
51は処理をステップ504へ移す。
【0060】ステップ504において、ECU51は始
動時水温THWSTの値と始動時吸気温THASTの値
に差がないか否かを判断する。二つの値に差がある場
合、上記前提条件が成立していないことから、ECU5
1は処理をステップ507へ移す。二つの値に差がない
場合、ECU51は処理をステップ505へ移す。
【0061】ステップ505において、ECU51は圧
力センサ41それ自体が故障していないか否かを判断す
る。ECU51はこの故障の診断を別途の処理ルーチン
に従い実行する。圧力センサ41が故障している場合、
上記前提条件が成立していないことから、ECU51は
処理をステップ507へ移す。圧力センサ41が故障し
ていない場合、ステップ506において、ECU51は
上記前提条件が成立していることを示すために前提フラ
グXZEを「1」に設定する。
【0062】上記のように前提条件を処理した後、EC
U51は処理を図6のステップ600へ移す。ステップ
600〜670において、ECU51は燃料パージ中の
タンク側内圧PTPNの値を算出する。
【0063】即ち、ステップ600において、ECU5
1は圧力センサ41がタンク側へ接続しているか否かを
判断する。ECU51はこの判断を三方切換弁23の制
御の履歴に基づき判断する。圧力センサ41がキャニス
タ側へ接続している場合、ECU51は処理をステップ
800へ移す。圧力センサ41がタンク側へ接続してい
る場合、ECU51は処理をステップ610へ移す。
【0064】ステップ610において、ECU51はパ
ージ制御弁22のデューティ比DPGの値が「18%」
以上〜「50%」未満の範囲にあるか否かを判断する。
ここで、エンジン8の運転時にパージ制御弁22がデュ
ーティ制御されることにより、吸気通路10からパージ
ライン21に作用する吸気負圧が経時的に脈動を伴って
変化する。上記値の範囲はこの脈動を発生し易くするも
のであり、「18〜50%」という値は一つの例に過ぎ
ない。デューティ比DPGが上記値の範囲にない場合、
脈動が発生し難いことから、ECU51は処理をテップ
700へ移す。デューティ比DPGが上記値の範囲にあ
る場合、脈動が発生し易いことから、ECU51は処理
をステップ620へ移す。
【0065】ステップ620において、ECU51は燃
料パージ開始後の遅延時間CDPGの値が「3秒」以上
であるか否かを判断する。ECU51はこの遅延時間C
DPGの計時を燃料パージが開始されたときに始める。
燃料パージが開始されたときに、パージライン21にお
ける圧力変化が圧力センサ41に伝わるまでには少しの
時間がかかる。このステップ620の判断はパージ開始
後の圧力伝搬の遅れを補うものである。ここで、「3
秒」という値は一つの例に過ぎない。遅延時間CDPG
の値が「3秒」未満である場合、ECU51は処理をス
テップ700へ移す。遅延時間CDPGの値が「3秒」
以上である場合、燃料パージが確実に開始されたことか
ら、ステップ630において、ECU51は燃料パージ
の開始フラグXJPGを「1」に設定する。
【0066】続いて、ステップ640において、その開
始フラグXJPGを「1」に設定した履歴がないか否か
を判断する。この設定の履歴がない場合、開始フラグX
JPGが初めて「1」に設定されたことになる。従っ
て、ステップ650において、ECU51は三方切換弁
23の故障診断を終了したことを示す終了フラグXJE
3を「0」にクリアする。設定の履歴がある場合、EC
U51は処理をステップ660へ移す。
【0067】ステップ660において、ECU51はエ
ンジン負荷GNの値が所定の基準値d未満であるか否か
を判断する。エンジン負荷GNの値が基準値d以上であ
る場合、ECU51は処理をステップ700へ移す。エ
ンジン負荷GNの値が基準値d未満である場合、エンジ
ン負荷GNがある程度小さいことから、ECU51は処
理をステップ670へ移す。ステップ670において、
ECU51は燃料パージ中のタンク側内圧PTPNの値
(=タンク側内圧PTのなまし値PTSM)を算出し、
その算出値をRAM54に記憶する。その後、ECU5
1は処理をステップ700へ移す。
【0068】図7のステップ700〜790において、
ECU51はタンク側内圧PTが脈動を伴うか否かを判
定するのに使用されるタンク側内圧PTの脈動値DPT
ASMを算出する。又、ECU51はその算出に使用さ
れるタンク側内圧PTのなまし値PTSMに関する微分
値(微分なまし値)DPTSMを算出する。
【0069】即ち、ステップ700において、ECU5
1は自動車が停止中であり、且つエンジン8がアイドル
状態であるか否かをエンジン回転速度NE及び車速SP
Dの値に基づき判断する。走行中の自動車に振動が加わ
ると、その振動に起因してベーパ制御弁20が瞬間的に
開いてタンク側内圧PTが変化するおそれがある。この
圧力変化を避けて安定した値を算出するために、ECU
51はこの判断を実行する。停車中且つアイドル状態で
ない場合、微分なまし値DPTSMの算出を行わないも
のとして、ECU51は処理をステップ800へ移す。
停車中且つアイドル状態である場合、ECU51は処理
をステップ710へ移す。
【0070】ステップ710において、ECU51はデ
ューティ比DPGの値が「18%」以上で「50%」未
満の範囲にあるか否かを判断する。デューティ比DPG
が上記の範囲にない場合、圧力の脈動が発生しにくいこ
とから、ECU51は処理をステップ800へ移す。デ
ューティ比DPGが上記の範囲にある場合、圧力の脈動
が発生し易いことから、ECU51は処理をステップ7
20へ移す。
【0071】ステップ720において、ECU51は燃
料パージ開始後の遅延時間CDPGの値が「0.26
秒」以上であるか否かを判断する。この「0.26秒」
という値は一つの例に過ぎない。遅延時間CDPGの値
が「0.26秒」未満である場合、ECU51は処理を
ステップ800へ移す。遅延時間CDPGの値が「0.
26秒」以上である場合、燃料パージが確実に始まりパ
ージライン21における圧力の脈動が圧力センサ41に
確実に伝わったものとして、ECU51は処理をステッ
プ730へ移す。
【0072】ステップ730において、ECU51は微
分なまし値DPTSMの計算が未完了であるか否かを判
断する。ここでは、ECU51は微分なまし値DPTS
Mの計算を開始した後の経過時間が所定値未満であるか
否かによって計算の未完了を判断する。この計算が完了
した場合、ECU51は処理をステップ800へ移す。
この計算が未完了である場合、ECU51は処理をステ
ップ740へ移す。
【0073】ステップ740において、ECU51は圧
力センサ41の検出値が同センサ41の出力レンジを超
えたか否かを判断する。検出値が出力レンジを超えた場
合、圧力センサ41に作用する負圧が過剰となり、パー
ジライン21に圧力の脈動が発生しにくいことから、E
CU51は処理をステップ750へ移す。ステップ75
0において、ECU51は圧力センサ41の検出値をそ
の出力レンジの範囲内に抑えるために、デューティ比D
PGの上限値を下げ、処理をステップ760へ移す。例
えば、ECU51はデューティ比DPGの上限値である
「50%」の値を「30%」に下げる。このようにデュ
ーティ比DPGの上限値を下げることにより、パージラ
イン21に圧力の脈動が発生し易くなる。上記検出値が
出力レンジを超えない場合、ECU51は処理をステッ
プ740からステップ760へ移す。
【0074】ステップ760において、ECU51はな
まし値PTSMが急変していないか否かを判断する。な
まし値PTSMが急変した場合、ECU51は脈動値D
PTASMの算出を禁止するために、処理をステップ8
00へ移す。なまし値PTSMが急変していない場合、
ECU51は脈動値DPTASMの算出を許容するため
に、処理をステップ770へ移す。
【0075】ステップ770において、ECU51はな
まし値PTSMが所定の上限値及び下限値を外れていな
いか否かを判断する。なまし値PTSMが上限値及び下
限値を外れた場合、ECU51はタンク側の脈動値DP
TASMの算出を禁止するために、処理をステップ80
0へ移す。なまし値PTSMが上限値及び下限値を外れ
ていない場合、ECU51は脈動値DPTASMの算出
を許容するために、処理をステップ780へ移す。
【0076】ステップ780において、ECU51はタ
ンク側の脈動値DPTASMを算出し、その算出値をR
AM54に記憶する。ECU51はタンク側の脈動値D
PTASMを以下の計算式(1)に従って算出する。
【0077】 DPTASM=DPTASMO+(|PTAD−PTSM|) …(1) ここで、DPTASMOは前回求められた脈動値を意味
する。即ち、ECU51はハードフィルタで処理された
後の処理値PTADと、ハードフィルタ及びソフトフィ
ルタで処理されたなまし値PTSMとの差の絶対値を積
算することにより圧力の脈動を反映したタンク側の脈動
値DPTASMを算出する。ここで、両者PTAD,P
TSMの差の絶対値がある下限値より小さい場合、その
差がノイズであることも考えられる。従って、この場
合、ECU51は両者PTAD,PTSMの差を「0」
として計算に反映させる。この処理により、信頼性の低
いデータが脈動値DPTASMAの計算から除かれる。
【0078】更に、ステップ790において、ECU5
1はタンク側の脈動値DPTASMの算出を開始してか
らの経過時間CDPTSをタイマカウンタ56により加
算し、処理をステップ800へ移す。
【0079】図8のステップ800〜890において、
ECU51はキャニスタ側内圧PCのチェックを行うた
めにタイマカウンタ56を操作すると共に、キャニスタ
側内圧PCに係る脈動値DPCASMを算出する。
【0080】即ち、ステップ800において、ECU5
1はキャニスタ側内圧PCのチェックを開始してからの
経過時間CPGCをタイマカウンタ56により加算す
る。ステップ810において、ECU51はその経過時
間CPGCの値が「3秒」未満であるか否かを判断す
る。この「3秒」という値は一つの例に過ぎない。経過
時間CPGCの値が「3秒」以上である場合、ECU5
1は処理をステップ840へ移す。経過時間CPGCの
値が「3秒」未満である場合、ECU51は処理をステ
ップ820へ移す。
【0081】ステップ820において、ECU51はパ
ージ制御弁22のデューティ比DPGの値が「18%」
未満であるか否かを判断する。デューティ比DPGの値
が「18%」未満である場合、脈動値DPCASMを求
めるにはパージ制御弁22の開度が小さすぎることか
ら、ECU51は処理をステップ870へ移す。ステッ
プ870において、ECU51は経過時間CPGCの値
を「0」にクリアして処理をステップ900へ移す。デ
ューティ比DPGの値が「18%」以上である場合、E
CU51は処理をステップ830へ移す。
【0082】ステップ830において、ECU51はエ
ンジン負荷GNの値が所定の基準値c以上であるか否か
を判断する。エンジン負荷GNの値が基準値c以上であ
る場合、パージライン21に充分な吸気負圧が得られな
いことから、ECU51は処理をステップ870へ移
す。エンジン負荷GNが基準値c未満である場合、EC
U51は処理をステップ840へ移す。
【0083】ステップ840において、ECU51は圧
力センサ41の接続先を示す切換フラグXTPCが
「1」であるか否かを判断する。この切換フラグXTP
Cが「1」である場合、圧力センサ41がタンク側に接
続されていることから、キャニスタ側の脈動値DPCA
SMを求めることができない。従って、ECU51は処
理をステップ870へ移す。この切換フラグXTPCが
「0」である場合、圧力センサ41がキャニスタ側に接
続されていることから、ECU51は処理をステップ8
50へ移す。
【0084】ステップ850において、エンジン8の始
動後時間CASTの値が「11秒」未満であるか否かを
判断する。始動後時間CASTの値が「11秒」未満で
ある場合、エンジン8が始動してから充分な時間が経過
していないことから、ECU51は処理をステップ87
0へ移す。始動後時間CASTの値が「11秒」以上で
ある場合、始動後に充分な時間が経過していることか
ら、ECU51は処理をステップ860へ移す。
【0085】ステップ860において、ECU51は圧
力センサ41の接続先がタンク側からキャニスタ側へ切
り換わった後の継続時間CPCTの値が「0.13秒」
以上であるか否かを判断する。この継続時間CPCTの
値が「0.13秒」以上である場合、ECU51は処理
をステップ870へ移す。継続時間CPCTの値が
「0.13秒」未満である場合、ECU51は処理をス
テップ880へ移す。ECU51が処理をステップ88
0へ移すとき、パージライン21にはパージ制御弁22
の制御に伴い圧力の脈動が適度に発生している。
【0086】ここで、この経過時間CPGCが「3秒」
以上のときにその値が「0」にクリアされて加算が再開
されるのは、エンジン8の始動後に「11秒」が経過し
た後は、圧力センサ41の接続先がキャニスタ側へ切り
換わってから「0.13秒」が経過したとき以外に、切
換フラグXTPCが「1」になったとき、即ち圧力セン
サ41がタンク側に接続されたときである。そして、自
動車が走行した後に圧力センサ41の接続先がタンク側
へ切り換えられるのは、自動車が停止したときである。
【0087】ステップ880において、ECU51はキ
ャニスタ側内圧PCのチェックを開始してからの経過時
間CPGCの値が「1秒」以上で且つ「3秒」未満の範
囲にあるか否かを判断する。経過時間CPGCの値が上
記範囲にない場合、ECU51は処理をステップ900
へ移す。経過時間CPGCの値が上記範囲にある場合、
圧力センサ41がキャニスタ側につながっていることか
ら、ECU51は処理をステップ885,890へ移
す。ここでは、ステップ885,890における処理の
実行に際して、その実行タイミングに上限と下限が与え
られる。
【0088】ステップ885において、ECU51は今
回のタイミングにおけるキャニスタ側内圧の基準値PC
BSを算出し、その算出値をRAM54に記憶する。ス
テップ890において、ECU51はキャニスタ側の脈
動値DPCASMを算出し、その算出値をRAM54に
記憶する。ECU51はこの脈動値DPCASMを以下
の計算式(2)に従って算出する。
【0089】 DPCASM=DPCASMO+(|PTAD−PTSM|) …(2) ここで、DPCASMOは前回求められた脈動値を意味
する。即ち、ECU51はハードフィルタで処理された
後の処理値PTADと、ハードフィルタ及びソフトフィ
ルタで処理されたなまし値PTSMとの差の絶対値を積
算することにより、圧力の脈動を反映した脈動値DPC
ASMを算出する。ここでも、両者PTAD,PTSM
の差の絶対値がある下限値より小さい場合、その差がノ
イズであることが考えられる。従って、ECU51は両
者PTAD,PTSMの差を「0」として計算に反映さ
せる。これにより、信頼性の低いデータが脈動値DPC
ASMの計算から除かれる。
【0090】ステップ880,890において、ECU
51はキャニスタ側内圧PCのチェックを開始してから
「1秒」以上〜「3秒」未満の範囲でキャニスタ側の脈
動値DPCASMを算出する。この算出のタイミングは
ECU51がキャニスタ側の気密性に係る故障を判定す
るためのタイミングに合致する。
【0091】続いて、ステップ900〜920におい
て、ECU51は三方切換弁23に関する処理を行う。
即ち、ステップ900において、ECU51は冷却水温
THWの値が燃料パージを開始すべき所定値に初めて達
したか否かを判断する。ここで、冷却水温THWに関す
る所定値とは、エンジン8が暖機状態にあるときの値に
相当し、燃料パージを開始するための条件である。冷却
水温THWの値が初めて所定値に達した場合、燃料パー
ジが初めて開始されることから、ステップ910におい
て、ECU51は燃料パージの開始フラグXJTHを
「1」に設定する。更に、ステップ920において、E
CU51は三方切換弁23の故障診断を終了したことを
示す終了フラグXJE3を「0」にクリアし、処理をス
テップ1000へ移す。
【0092】更に、図9のステップ1000〜1080
において、ECU51は圧力センサ41の接続先がタン
ク側からキャニスタ側へ切り変わった後の継続時間CP
CTを操作する。
【0093】即ち、ステップ1000において、ECU
51は継続時間CPCTの値が「0.13秒」以上であ
るか否かを判断する。ここで、継続時間CPCTの値が
「0.13秒」未満である場合、ステップ1010にお
いて、ECU51は圧力センサ41がタンク側へ接続さ
れてからの継続時間CTPCの値が「2.5秒」未満で
あるか否かを判断する。この「2.5秒」という値は一
例に過ぎない。ここで、継続時間CTPCの値が「2.
5秒」以上の場合、ステップ1080において、ECU
51はこの継続時間CPCTの値を「0」にクリアす
る。その後、ECU51は処理をステップ1200へ移
す。継続時間CTPCの値が「2.5秒」未満の場合、
ECU51は処理をステップ1020へ移す。即ち、こ
のステップ1010において、ECU51は圧力センサ
41の接続先をタンク側からキャニスタ側へ切り換える
に先立ち、タンク側内圧PTを「2.5秒」という充分
な時間をもって検出する。一方、ステップ1000にお
いて、継続時間CPCTの値が「0.13秒」以上であ
る場合、ECU51は処理をステップ1020へ移す。
【0094】ステップ1020において、ECU51は
終了フラグXJE3が「0」であるか否かを判断する。
ここで、終了フラグXJE3が「1」である場合、三方
切換弁23の故障診断が終了していることから、ECU
51は処理をステップ1080へ移す。終了フラグXJ
E3が「0」である場合、三方切換弁23の故障診断が
終了していないことから、ECU51は処理をステップ
1030へ移す。
【0095】ステップ1030において、ECU51は
パージ制御弁22のデューティ比DPGの値が急変して
いないか否かを判断する。このデューティ比DPGの値
が急変するときには、キャニスタ側内圧PCも急変す
る。そのため、圧力センサ41の検出値の挙動がキャニ
スタ側内圧PCの急変によるものか、圧力センサ41の
接続先を切り換えたことによるものかの判断が紛らわし
い。従って、その紛らわしさを避けるために、ECU5
1はこのステップ1030の処理を実行する。デューテ
ィDPGの値が急変した場合、ECU51は処理をステ
ップ1080へ移す。デューティDPGの値が急変して
いない場合、ECU51は処理をステップ1040へ移
す。
【0096】ステップ1040において、ECU51は
継続時間CPCTの値が上限値としての「1.5秒」以
上になった過去の履歴がないか否かを判断する。この履
歴がある場合、ECU51はステップ1050におい
て、停車中で且つエンジン8がアイドル運転状態にある
か否かを判断する。この条件が成立しない場合、ECU
51は処理をステップ1080へ移す。この条件が成立
した場合、ECU51は処理をステップ1060へ移
す。一方、ステップ1040において、継続時間CPC
Tの値が「1.5秒」以上になった過去の履歴がない場
合、ECU51は同じく処理をステップ1060へ移
す。即ち、ECU51は圧力センサ41の接続先がタン
ク側からキャニスタ側へ切り換わる直前(圧力センサ4
1の検出値に充分なS/Nが得られるとき)か、切り換
わって「1.5秒」経過して(圧力センサ41の検出値
に充分なS/Nが得られるとき)、自動車が停止してい
る振動の少ないときに、処理をステップ1060へ移
す。
【0097】ステップ1060において、ECU51は
前提フラグXZEが「1」であるか否かを判断する。前
提フラグXZEが「0」である場合、三方切換弁23の
故障診断を行う前提条件が成立していないことから、E
CU51は処理をステップ1080へ移す。前提フラグ
XZEが「1」である場合、三方切換弁23の故障診断
を行う前提条件が成立していることから、ステップ10
70において、ECU51はタイマカウンタ56により
継続時間CPCTの値を加算する。その後、ECU51
は処理をステップ1100へ移す。
【0098】上記のようにしてECU51は継続時間C
PCTの値を操作する。この継続時間CPCTの値が加
算されている間、圧力センサ41の接続先はタンク側か
らキャニスタ側へ切り換わることになる。
【0099】ステップ1100〜1120において、E
CU51は終了フラグXJE3を操作する。即ち、ステ
ップ1100において、ECU51はパージの開始フラ
グXJTHが「1」であるか否かを判断する。この開始
フラグXJTHが「0」である場合、燃料パージが開始
されていないことから、ECU51は処理をステップ1
200へ移す。開始フラグXJTHが「1」である場
合、燃料パージが既に開始されていることから、ECU
51は処理をステップ1110へ移す。
【0100】ステップ1110において、ECU51は
継続時間CPCTが上限値の「1.5秒」以上であるか
否かを判断する。この継続時間CPCTが「1.5秒」
未満である場合、ECU51は処理をステップ1200
へ移す。継続時間CPCTが「1.5秒」以上である場
合、三方切換弁23の故障診断が終了していることか
ら、ECU51はステップ1120において、終了フラ
グXJE3を「1」に設定し、処理をステップ1200
へ移す。
【0101】図10のステップ1200において、EC
U51は継続時間CPCTの値が「0.13秒」以下で
あるか否かを判断する。継続時間CPCTの値が「0.
13秒」より大きい場合、三方切換弁23の切り換えに
より圧力センサ41がキャニスタ側につながる。従っ
て、ECU51は処理をステップ1300へ移す。継続
時間CPCTの値が「0.13秒」以下である場合、三
方切換弁23により圧力センサ41がタンク側につなが
る。従って、ECU51はステップ1210において、
タンク側内圧PTの基準値PTBSを算出し、その算出
値をRAM54に記憶する。ここでは、ECU51はタ
ンク側内圧PTのなまし値PTSMを基準値PTBSと
して設定する。更に、ステップ1220において、EC
U51はデューティ比DPGの急変を監視するために使
用される基準値DPGOEを算出し、処理をステップ1
300へ移す。
【0102】図10,11のステップ1300〜131
9において、ECU51はパージ制御弁22の故障診断
を行う。即ち、ステップ1300において、ECU51
は始動後時間CASTの値が「6.5秒」未満であるか
否かを判断する。「6.5秒」という値は一つの例に過
ぎないが、この値はエンジン8の始動後に吸気通路10
に吸気負圧が発生することを予測可能な値である。ここ
で、始動後時間CASTの値が「6.5秒」以上である
場合、吸気通路10に吸気負圧が発生するであろうこと
から、燃料パージの実行の可能性がある。従って、EC
U51は処理をステップ1305へ移す。始動後時間C
ASTの値が「6.5秒」未満である場合、吸気通路1
0に吸気負圧が発生していないであろうことから、燃料
パージの実行の可能性がない。従って、ECU51は処
理をステップ1301へ移す。このステップ1300の
処理を実行するECU51は、エンジン8の始動後にお
ける燃料パージの実行の有無を判断するための本発明の
第4の判断手段に相当する。
【0103】ステップ1301において、ECU51は
始動後のキャニスタ側内圧PCSTの値と、始動後のタ
ンク側内圧PTSTの値との差の絶対値が「15mmH
g」以上であるか否かを判断する。この「15mmH
g」という値は一つの例に過ぎない。ここで、パージ制
御弁22の弁体が開いたままの状態でケーシング等に固
着して故障したとする。この開き故障の場合、エンジン
8の始動が完了する前に圧力センサ41で検出されるべ
き値は大気圧を示し、始動完了後に圧力センサ41で検
出されるべき値は負圧を示す。そこで、ECU51はこ
のステップ1301において、両者PCST,PTST
の値の差の絶対値が基準値を上回ったと判断することに
より、エンジン8の始動完了前後で圧力センサ41によ
り検出される値に圧力差があることを判断する。両者P
CST,PTSTの値の差の絶対値が「15mmHg」
未満である場合、ECU51は処理をステップ1305
へ移す。両者PCST,PTSTの値の差の絶対値が
「15mmHg」以上である場合、ECU51は処理を
ステップ1302へ移す。このステップ1301の処理
を実行するECU51は、始動後における圧力センサ4
1の検出値が始動前における圧力センサ41の検出値よ
りも負圧であるか否かを判断するための本発明の第6の
判断手段に相当する。
【0104】ステップ1302において、ECU51は
始動時のタンク側内圧PTSTの値(絶対値)が負圧に
相当する「−20mmHg」未満であるか否かを判断す
る。即ち、パージ制御弁22が開き故障している場合、
エンジン8の始動完了後に圧力センサ41では負圧が検
出される。そこで、ECU51はこのステップ1302
で始動時のタンク側内圧PTSTの値を判断するのであ
る。このタンク側内圧PTSTの値が「−20mmH
g」以上である場合、ECU51は処理をステップ13
05へ移す。タンク側内圧PTSTの値が「−20mm
Hg」未満である場合、ECU51は処理をステップ1
303へ移す。このステップ1302の処理を実行する
ECU51は、エンジン8の始動後における圧力センサ
41の検出値が所定の基準値より正圧であるか負圧であ
るかを判断するための本発明の第5の判断手段に相当す
る。
【0105】ステップ1303において、ECU51は
始動後時間CASTの値が「6〜6.5秒」の範囲にあ
るか否かを判断する。始動後時間CASTの値がこの範
囲にない場合、ECU51は処理をステップ1307へ
移す。始動後時間CASTの値がこの範囲にある場合、
パージ制御弁22が開き故障している可能性があること
から、ステップ1304において、ECU51は開き故
障の可能性に係る履歴を示す履歴フラグXJOを「1」
に設定し、同フラグXJOの値をRAM54に記憶す
る。その後、ECU51は処理をステップ1307へ移
す。
【0106】一方、ステップ1300〜1302から処
理を移してステップ1305において、ECU51は始
動後時間CASTの値が「6〜6.9秒」の範囲にある
か否かを判断する。始動後時間CASTの値がこの範囲
にある場合、ステップ1306において、ECU51は
履歴フラグXJOを「0」に設定し、同フラグXJOの
値をRAM54に記憶し、処理をステップ1307へ移
す。始動後時間CASTの値がこの範囲にない場合、E
CU51は処理をステップ1307へ移す。
【0107】図11のステップ1307において、EC
U51はパージ制御弁22の故障診断を行うための前提
条件が成立しているか否かを判断する。この前提条件と
は、前提フラグXZEが「1」で、且つパージ制御弁2
2の開き故障が判定されていないことである。この前提
条件が成立していない場合、ECU51は処理をステッ
プ1400へ移す。この前提条件が成立している場合、
ECU51は処理をステップ1308へ移す。
【0108】ステップ1308において、ECU51は
圧力センサ41の故障診断が終了したか否かを判断す
る。ECU51は圧力センサ41に係る故障診断を別途
の処理ルーチンに従い実行する。ここで、ECU51は
始動後時間CASTの値が所定値(例えば「12秒」)
以上であるか否かによってステップ1308の判断を実
行する。圧力センサ41の故障診断を終了していない場
合、ECU51は処理をステップ1311へ移す。圧力
センサ41の故障診断を終了している場合、ECU51
は処理をステップ1309へ移す。
【0109】ステップ1309において、ECU51は
履歴フラグXJOが「1」であるか否かを判断する。履
歴フラグXJOが「1」である場合、パージ制御弁22
が今回以前に開き故障した履歴があることになる。従っ
て、ステップ1310において、ECU51はパージ制
御弁22が確かに開き故障しているものと判定し、その
ことを示す故障フラグXPVFOを「1」に設定する。
ECU51はこの故障フラグXPVFOの値を故障診断
データとしてバックアップRAM55に記憶する。EC
U51は運転者に故障の発生を報知するために、警告ラ
ンプ24を点灯させる。その後、ECU51は処理をス
テップ1311へ移す。履歴フラグXJOが「0」であ
る場合、パージ制御弁22が過去に開き故障した履歴が
ないことから、ECU51は処理をステップ1311へ
移す。
【0110】ここで、ステップ1310において、パー
ジ制御弁22の開き故障が判定されて故障フラグXPV
FOが「1」に設定されるのは、以下の条件が設立する
ときである。即ち、エンジン8の始動後にパージ制御弁
22が閉じられるべき燃料パージの非実行時であり、且
つキャニスタ側内圧PCが所定の基準値よりも負圧であ
り、且つ始動後における圧力センサ41の検出値が始動
前における検出値よりも負圧となるときである。従っ
て、このステップ1310の処理を実行するECU51
は、本発明の第3の診断手段に相当する。併せて、この
ステップ1310の処理を実行するECU51は、パー
ジ制御弁22の開き故障を報知するための報知手段に相
当する。
【0111】ステップ1311において、ECU51は
キャニスタ側内圧PCのチェックを開始してからの経過
時間CPGCの値が「2.9秒」であるか否かを判断す
る。この「2.9秒」という値は燃料パージが確実に実
行されていることを示す目安であり、一つの例に過ぎな
い。ここで、経過時間CPGCの値が「2.9秒」でな
い場合、ECU51は燃料パージが実行されていないも
のとして、処理をステップ1400へ移す。経過時間C
PGCの値が「2.9秒」である場合、ECU51は燃
料パージが実行されているものとして、処理をステップ
1312へ移す。このステップ1311の処理を実行す
るECU51は、燃料パージの実行の有無を判断するた
めの本発明の第1の判断手段に相当する。
【0112】ステップ1312において、ECU51は
キャニスタ側内圧PCの値が負圧として小さいか否かを
判断する。ECU51はこの判断をタンク側のなまし値
PTSMが基準値としての「−13mmHg」以上であ
るか否かを判断することにより行う。このステップ13
12の処理を実行するECU51は、圧力センサ41の
検出値が所定の基準値よりも正圧であるか負圧であるか
を判断するための本発明の第2の判断手段に相当する。
ここで、キャニスタ側内圧PCの値が負圧として小さい
場合、ステップ1313において、ECU51はキャニ
スタ側の脈動値DPCASMが所定の基準値k未満であ
るか否かを判断する。即ち、ECU51はパージ制御弁
22が所定のデューティ比DPGをもって作動している
ときに、キャニスタ側内圧PCが脈動を伴わないか否か
を判断する。このステップ1313の処理を実行するE
CU51は、圧力センサ41の検出値がパージ制御弁2
2のデューティ制御に起因した振動を伴わないものであ
るか否かを判断するための本発明の第3の判断手段に相
当する。ここで、脈動値DPCASMが基準値k未満で
ある場合、キャニスタ側内圧PCの値に脈動がない。従
って、ステップ1314において、ECU51はパージ
制御弁22の弁体が閉じたままの状態でケーシング等に
固着して故障しているものとし、その故障の履歴を示す
ために履歴フラグXJCを「1」に設定する。
【0113】更に、ステップ1315において、ECU
51は前回の履歴フラグXJCOが「1」であるか否か
を判断する。前回の履歴フラグXJCOが「0」である
場合、今回初めて履歴フラグXJCが「1」になったこ
とから、故障の確実性は高くない。従って、ECU51
は処理をステップ1400へ移す。前回の履歴フラグX
JCOが「1」である場合、前回に続いて履歴フラグX
JCが「1」であることから、故障の確実性が高い。従
って、ステップ1316において、ECU51はパージ
制御弁22が確かに閉じ故障しているものと判定し、そ
のことを示すために故障フラグXPVFCを「1」に設
定する。ECU51はこの故障フラグXPVFCの値を
故障診断データとしてバックアップRAM55に記憶す
る。ECU51は故障の発生を運転者に報知するために
警告ランプ24を点灯させる。その後、ECU51は処
理をステップ1400へ移す。
【0114】ここで、パージ制御弁22が閉じ故障して
いると判定され故障フラグXPVFCが「1」に設定さ
れるのは、以下のような条件が設立するときである。即
ち、パージ制御弁22が開かれるべき燃料パージの実行
時であり、且つキャニスタ側内圧PCが所定の基準値よ
りも正圧であり、且つ圧力センサ41の検出値が振動を
伴わないときである。併せて、上記の条件が続けて2回
成立したときである。従って、このステップ1316の
処理を実行するECU51は、本発明の第2の診断手段
に相当する。併せて、このステップ1316の処理を実
行するECU51は、パージ制御弁22の閉じ故障を報
知するための報知手段に相当する。
【0115】更に、ステップ1311において、ECU
51が経過時間CPGCを一旦「2.9秒」と判断して
から再び「2.9秒」と判断するのは、走行中の自動車
が一旦停止しているときである。このため、ステップ1
314において、ECU51が、最初に履歴フラグXJ
Cを「1」に設定してから、再び履歴フラグXJCを
「1」に設定するのは、自動車が停止しているときであ
る。従って、ステップ1316において、ECU51が
故障フラグXPVFCを「1」に設定するのは、自動車
の走行中に履歴フラグXJCが「1」に設定されてか
ら、停車中に履歴フラグXJCが「1」に設定されたと
きである。従って、この実施形態において、一連のステ
ップ1311〜1316の処理を実行するECU51
は、走行中の自動車が一旦停止したときに、パージ制御
弁22の閉じ故障を診断するための停止後診断手段に相
当する。
【0116】一方、ステップ1312において、キャニ
スタ側内圧PCの負圧が大きい場合、パージ制御弁22
が開いていることから、ECU51は処理をステップ1
317へ移す。ステップ1313において、脈動値DP
CASMが基準値k以上である場合、キャニスタ側内圧
PCに脈動があることから、ECU51は処理をステッ
プ1317へ移す。ステップ1317において、ECU
51は履歴フラグXJCを「0」にクリアする。ステッ
プ1318において、ECU51はパージ制御弁22が
開き故障していることを示す履歴フラグXJOが「0」
であるか否かを判断する。ここで、履歴フラグXJOが
「0」である場合、ECU51はパージ制御弁22が正
常であると判定し、ステップ1319において、二つの
故障フラグXPVFO,XPVFCを共に「0」に設定
すると共に、警告ランプ24を消灯させ、処理をステッ
プ1400へ移す。履歴フラグXJOが「1」である場
合、パージ制御弁22が故障していることから、ECU
51は処理をステップ1400へ移す。
【0117】図12のステップ1400〜1414にお
いて、ECU51は三方切換弁23の故障診断を行う。
即ち、ステップ1400において、ECU51は三方切
換弁23の故障診断のための前提条件が成立しているか
否かを判断する。この前提条件とは、前提フラグXZE
が「1」で、後述する履歴フラグXJ3が「0」で、且
つ始動後時間CASTが「11秒」であることである。
前提フラグXZEが「1」でるということは、圧力セン
サ41が正常であることを意味する。始動後時間CAS
Tが「11秒」であるということは、エンジン8の始動
が確実に完了していることを意味する。この前提条件が
成立していない場合、ECU51は三方切換弁23の故
障を診断しないものとして、その後の処理を一旦終了す
る。この前提条件が成立している場合、ECU51は三
方切換弁23の故障を診断するために処理をステップ1
401へ移す。
【0118】ステップ1401において、ECU51は
始動時のキャニスタ側内圧PCSTの値と、始動時のタ
ンク側内圧PTSTの値との差の絶対値が「0.73m
mHg」未満であるか否かを判断する。この「0.73
mmHg」という値は一つの例に過ぎない。ここで、三
方切換弁23がタンク側又はキャニスタ側に固定された
状態で故障したとする。この場合、始動時のタンク側内
圧PTST及びキャニスタ側内圧PCSTの一方を選択
的に検出しようとしても、圧力センサ41で検出される
値は、それらの一方の値だけとなる。そこで、上記絶対
値が「0.73mmHg」未満である場合、即ちほぼ
「0mmHg」に等しい場合、三方切換弁23に故障の
可能性があるものとして、ECU51は処理をステップ
1402へ移す。上記絶対値が「0.73mmHg」以
上である場合、ECU51は三方切換弁23が正常であ
るものと判定する。そして、ステップ1414におい
て、ECU51は三方切換弁23が正常であることを示
すためにその故障フラグXV3を「0」に設定し、その
後の処理を一旦終了する。
【0119】ステップ1402において、ECU51は
圧力センサ41の接続先がタンク側からキャニスタ側へ
切り換わった後の継続時間CPCTの値が「0.13
秒」以下であるか否かを判断する。継続時間CPCTの
値が「0.13秒」以下である場合、ECU51は処理
をステップ1404へ移す。継続時間CPCTの値が
「0.13秒」よりも大きいある場合、ECU51はス
テップ1403において、タンク側内圧の基準値PTB
Sとタンク側内圧のなまし値PTSMとの差の絶対値が
「2.9mmHg」未満であるか否かを判断する。即
ち、ECU51は圧力センサ41の接続先がタンク側か
らキャニスタ側へ切り換わった直後に両者PTBS,P
TSMの差の大きさを判断する。この「2.9mmH
g」という値は一つの例に過ぎない。上記絶対値が
「2.9mmHg」以上である場合、両者PTBS,P
TSMの差が大きいことから三方切換弁23が正常であ
るものと判定し、ECU51はステップ1414の処理
を実行する。上記絶対値が「2.9mmHg」未満であ
る場合、両者PTBS,PTSMの差が小さいことか
ら、三方切換弁23に故障があるものと仮定し、ECU
51は処理をステップ1404へ移す。
【0120】ステップ1404において、ECU51は
キャニスタ側内圧PCのチェックを開始してからの経過
時間CPGCの値が「4.4秒」であるか否かを判断す
る。この「4.4秒」という値は一つの例に過ぎない。
ここで、経過時間CPGCの値が「4.4秒」でない場
合、ECU51はその後の処理を一旦終了する。経過時
間CPGCの値が「4.4秒」である場合、ECU51
は処理をステップ1405へ移す。
【0121】ステップ1405において、ECU51は
キャニスタ側内圧の基準値PCBSと燃料パージ中のタ
ンク側内圧PTPNの値との差の絶対値が「0.4mm
Hg」未満であるか否かを判断する。この「0.4mm
Hg」という値は一つの例に過ぎない。上記絶対値が
「0.4mmHg」以上である場合、キャニスタ側とタ
ンク側との間に差圧があることから、ECU51は処理
をステップ1414へ移す。上記絶対値が「0.4mm
Hg」未満である場合、キャニスタ側とタンク側との間
に差圧が殆どないことから、ECU51は処理をステッ
プ1406へ移す。
【0122】ステップ1406において、ECU51は
キャニスタ側の脈動値DPCASMが基準値k未満であ
るか否か、即ちキャニスタ側内圧PCの値に脈動がない
か否かを判断する。ここで、脈動値DPCASMが基準
値k未満である場合、キャニスタ側内圧PCに脈動がな
いことから、ステップ1409において、ECU51は
三方切換弁23が故障したものと仮定し、その故障の履
歴を示す履歴フラグXJ3を「1」に設定する。脈動値
DPCASMが基準値k以上である場合、キャニスタ側
内圧PCに脈動があることから、ECU51は処理をス
テップ1407へ移す。
【0123】ステップ1407において、ECU51は
タンク側の脈動値DPTASMが基準値k以上であるか
否か、即ちタンク側内圧PTの値に脈動があるか否かを
判断する。ここで、脈動値DPTASMが基準値k以上
である場合、タンク側内圧PTの値に脈動があることか
ら、ECU51は処理をステップ1409へ移す。脈動
値DPTASMが基準値k未満である場合、タンク側内
圧PCの値に脈動がないことから、ステップ1408に
おいて、ECU51は履歴フラグXJ3を「0」に設定
し、更に処理をステップ1414へ移す。
【0124】ステップ1409から処理を移してステッ
プ1410において、ECU51は履歴フラグXJ3が
「0」から「1」に切り換わったか否かを判断する。切
り換わっていない場合、ECU51は処理をステップ1
412へ移す。切り換わった場合、ステップ1411に
おいて、ECU51は脈動値DPTSMを再計算させる
ために、前述した経過時間CDPTSの値及びタンク側
の脈動値DPTSMをそれぞれ「0」にクリアする。こ
のように、ECU51が脈動値DPTSMを再計算する
のは、自動車の走行時に振動に起因してベーパ制御弁2
0が開いて圧力センサ41が狙いの値と異なる誤った値
を検出するおそれがあるためである。この不具合を回避
するために、ECU51はステップ1410,1411
の処理を実行する。
【0125】ステップ1412において、ECU51は
前回の履歴フラグXJ3Oが「1」であるか否かを判断
する。前回の履歴フラグXJ3Oが「0」である場合、
今回初めて履歴フラグXJ3が「1」になったことか
ら、三方切換弁23が故障した確実性が高くないことか
ら、ECU51はその後の処理を一旦終了する。前回の
履歴フラグXJ3Oが「1」である場合、前回に続いて
履歴フラグXJ3が「1」であることになる。従って、
ステップ1413において、ECU51は三方切換弁2
3が切換え不能な状態で確かに故障しているものと判定
し、そのことを示すために故障フラグXV3を「1」に
設定する。ECU51はそのフラグXV3の値を故障診
断データとしてバックアップRAM55に記憶する。E
CU51は故障の発生を運転者に報知するために警告ラ
ンプ24を点灯させる。そして、ECU51はその後の
処理を一旦終了し、次の制御周期の到来を待ってステッ
プ100からの処理を再開する。このステップ1413
の処理を実行するECU51は、三方切換弁23の故障
を診断するための診断手段に相当する。併せて、このス
テップ1413の処理を実行するECU51は、三方切
換弁23の故障を報知するための報知手段に相当する。
以上が「第1の診断ルーチン」の処理内容である。
【0126】ここで、上記ルーチンにおける各種パラメ
ータの挙動を図16,17のタイミングチャートに従っ
て説明する。図16はパージ制御弁22が閉じ故障した
ときにおける各種パラメータの挙動を示す。ここで、パ
ージ制御弁22以外に本処理装置に特に故障はない。パ
ージ制御弁22が閉じた状態のままで故障したとき、E
CU51がエンジン8の運転中にパージ制御弁22を所
要のデューティ比DPGをもって制御したとしても、吸
気通路10で発生する吸気負圧がパージライン21を通
じてキャニスタ14に作用しない。このため、同図に示
すように、キャニスタ側内圧PCの挙動を示すなまし値
PTSMは殆ど変化することはなく、その値は時間経過
に伴い緩やかに負の値へ変化するだけである。ここで、
パージカットフラグXCPCは燃料パージの実行の有無
を示す。
【0127】時刻t1においては、故障診断の前提条件
が成立し(前提フラグXZE=1)、エンジン8の始動
が完了して自動車が走行している。又、燃料パージの実
行条件が成立し(パージカットフラグXCPC=0)、
デューティ比DPGが「50%」を下回る。このとき、
切換フラグXTPCは「0」に変わり、キャニスタ側内
圧PCのチェックが開始され、そのチェック開始後の経
過時間CPGCの計時が開始される。
【0128】その後、経過時間CPGCが「1〜3秒」
となる時刻t2〜t3の間で、キャニスタ側の脈動値D
PCASMが計算される。しかし、パージ制御弁22が
閉じていることから、脈動値DPCASMは「0」に等
しい。この間、なまし値PTSMは基準値である「−1
3mmHg」よりも正圧となる。即ち、パージ制御弁2
2が開かれるべき燃料パージの実行時に、キャニスタ側
内圧PCが所定の基準値よりも正圧となり、圧力センサ
41の検出値が何ら脈動を伴わないものとなる。従っ
て、時刻t3に閉じ故障の可能性を示す履歴フラグXJ
Cは「1」になる。
【0129】その後、時刻t4〜t5の間で、停車中の
条件下で上記と同様の結果が再び得られると、時刻t5
に閉じ故障が初めて判定され、そのことを示す故障フラ
グXPVFCが「1」になる。このように、仮判定後の
2回目の判定により最終的に閉じ故障が判定されること
から、閉じ故障の診断精度が高くなる。しかも、この実
施形態では、走行中に閉じ故障の仮判定が行われた後、
2回目の判定は停車中に行われる。悪路を走行中の自動
車に大きな振動が発生し、その振動に起因してベーパ制
御弁20が不用意に開いてキャニスタ14の内部が大気
圧になるおそれがある。更に、そのときの条件を反映し
て、閉じ故障の仮判定が行われるおそれがある。しか
し、この実施形態では、走行中に閉じ故障の仮判定が行
われた後、2回目の判定が停車中に行われる。従って、
停車中の安定した条件下でパージ制御弁22の閉じ故障
を適正に診断することができる。その意味でも、閉じ故
障の診断精度が高くなる。
【0130】図17はパージ制御弁22が開き故障した
ときにおける各種パラメータの挙動を示す。ここでもパ
ージ制御弁22以外に本処理装置には特に故障はない。
パージ制御弁22が開いた状態のままで故障したときに
は、ECU51がエンジン8の運転中にパージ制御弁2
2が所要のデューティ比DPGをもって制御したとして
も、吸気通路10で発生する吸気負圧がパージライン2
1を通じてキャニスタ14に断続的に作用することはな
い。更に、吸気負圧はエンジン8の始動前には発生せ
ず、始動後に発生する。このため、同図に示すように、
キャニスタ側内圧PCの挙動を示すなまし値PTSMは
エンジン8の始動前後で大きく変化することになる。
【0131】エンジン8の始動直前の時刻t1〜t2
に、故障診断の前提条件が成立し(前提フラグXZE=
1)、切換フラグXTPCが「1」となり、キャニスタ
側内圧PCがチェックされる。この間に、始動時のキャ
ニスタ側内圧PCSTが算出される。そして、時刻t2
にエンジン8の始動が完了すると、キャニスタ側内圧P
Cの挙動を示すなまし値PTSMが急激に負の値へと低
下する。
【0132】その後、始動後時間CASTが「0〜6.
5秒」となる時刻t2〜時刻t3の間で、燃料パージの
実行条件が成立せず(パージカットフラグXCPC=
1)、始動時のキャニスタ側内圧PCSTとなまし値P
TSMとの差が「15mmHg」以上になり、なまし値
PTSMが「−20mmHg」未満となる。即ち、エン
ジン8の始動後のパージ制御弁22が閉じられるべき燃
料パージの非実行時に、キャニスタ側内圧PCが所定の
基準値よりも負圧となり、エンジン8の始動後における
圧力センサ41の検出値が始動前のそれよりも負圧とな
る。従って、時刻t3に開き故障の可能性を示す履歴フ
ラグXJOが「1」となる。
【0133】その後、時刻t4〜t5の間で、前提条件
の成立が続き(前提フラグXZE=1)、履歴フラグX
JOが「1」となり、過去に故障判定の履歴がなく、圧
力センサ41の故障診断が完了すると、時刻t5におい
て開き故障が判定され、故障フラグXPVFOが「1」
となる。このようにして、パージ制御弁22に関する開
き故障を適正に診断することができる。
【0134】この実施形態では、パージ制御弁22が開
き故障、閉じ故障したと診断されたとき、三方切換弁2
3が故障したと診断されたとき、運転席に設けられた警
告ランプ24が点灯される。このため、運転者等がパー
ジ制御弁22及び三方切換弁23の故障を知ることがで
き、その故障に早めに対処することができる。
【0135】この実施形態では、上記各弁22,23の
故障が診断されたときに、各故障フラグXPVFC,X
PVFC,XV3の値が診断データとしてバックアップ
RAM55に記憶される。このため、自動車の点検時等
に作業者が必要に応じてバックアップRAM55の診断
データを読み出すことにより、各弁22,23の故障に
関する履歴を確認することができる。
【0136】ここで、上記したパージ制御弁22に係る
故障フラグXPVFC,XPVFCと三方切換弁23に
係る故障フラグXV3につき、本処理装置の故障診断に
対する反映を簡単に説明する。図18は本処理装置の気
密性に係る故障診断を実行するための「第2の診断ルー
チン」を示すフローチャートである。ECU51はこの
ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。
【0137】ステップ2000において、ECU51は
各故障フラグXPVFC,XPVFC,XV3の値を読
み込む。ステップ2010において、ECU51は各故
障フラグXPVFC,XPVFC,XV3の少なくとも
一つが「1」であるか否かを判断する。ここで、各故障
フラグXPVFC,XPVFC,XV3の全てが「0」
である場合、パージ制御弁22及び三方切換弁23が共
に正常であることから、ECU51は処理をステップ2
020へ移す。
【0138】そして、ステップ2020において、EC
U51はタンク側内圧PT及びキャニスタ側内圧PCの
値に基づき、タンク側及びキャニスタ側の気密性に係る
故障診断を実行し、その後の処理を一旦終了する。この
ステップ2020の処理内容の詳しい説明は省略する。
この実施形態では、ステップ2020の処理を実行する
ECU51は、タンク側及びキャニスタ側の気密性に係
る故障を診断するための本発明の第1の診断手段を含む
故障診断手段に相当する。
【0139】一方、ステップ2010において、各故障
フラグXPVFC,XPVFC,XV3の少なくとも一
つが「1」である場合、パージ制御弁22及び三方切換
弁23の少なくとも一つが故障していることから、EC
U51はタンク側及びキャニスタ側の気密性に係る故障
診断を禁止する。
【0140】この実施形態では、「第2の診断ルーチ
ン」の処理を実行するECU51が、パージ制御弁22
又は三方切換弁23の故障が診断されたときに、タンク
側及びキャニスタ側の気密性に係る故障の診断を禁止す
るための診断禁止手段に相当する。
【0141】この実施形態では、パージ制御弁22が閉
じ故障又は開き故障したとき、或いは三方切換弁23が
切換え不能に故障したとき、本処理装置の気密性に係る
故障診断が行われない。そして、両弁22,23が正常
であるときだけ、本処理装置の気密性に係る故障診断が
行われる。このため、タンク側及びキャニスタ側の気密
性に係る故障について誤った診断を回避することがで
き、本診断装置の信頼性を高めることができる。換言す
れば、パージライン21を通過する燃料量をパージ制御
弁22により調整するようにした本処理装置において、
タンク側及びキャニスタ側の気密性に係る故障を適正に
診断することができる。そして、それを実現するために
パージ制御弁22及び三方切換弁23の故障を適正に診
断することができるのである。
【0142】尚、この発明は次のような別の実施形態に
具体化することもできる。以下の実施形態においても、
前記実施形態と同等の作用及び効果を得ることができ
る。 (1)前記実施形態では、タンク側及びキャニスタ側の
気密性に係る故障を診断するために、一つの圧力センサ
41の接続先を三方切換弁23によりタンク側とキャニ
スタ側に切り換えてタンク側内圧PT及びキャニスタ側
内圧PCの値を検出するように構成した。これに対し、
タンク側及びキャニスタ側の気密性に係る故障を診断す
るために、異なる二つの圧力センサによりタンク側内圧
PT及びキャニスタ側内圧PCの値を個別に検出するよ
うに構成してもよい。
【0143】(2)前記実施形態では、タンク側及びキ
ャニスタ側の気密性に係る故障を診断する診断装置に具
体化した。これに対し、キャニスタ側の気密性に係る故
障だけを診断する診断装置に具体化してもよい。
【0144】(3)前記実施形態では、キャニスタ14
が二つの大気制御弁16,18を含む場合に具体化した
が、これらの制御弁16,18を省略してキャニスタ1
4に大気へ連通する孔だけを設けてもよい。
【0145】更に、上記各実施形態には、特許請求の範
囲に記載した技術的思想に係る次のような各種の実施態
様が含まれることを、以下にその効果と共に記載する。 (イ)請求項1に記載の第1の発明において、前記パー
ジ制御弁が故障したと前記第2の診断手段が診断したと
きに、その旨を報知するための報知手段を設けた燃料蒸
気処理装置の故障診断装置。
【0146】この構成によれば、運転者等がパージ制御
弁の故障を知ることが可能となり、その故障に対処する
ことが可能となる。 (ロ)請求項1に記載の第1の発明において、前記パー
ジ制御弁が故障したと前記第2の診断手段が診断したと
きに、前記第1の診断手段における故障の診断を禁止す
るための診断禁止手段を設けた燃料蒸気処理装置の故障
診断装置。
【0147】この構成によれば、パージ制御弁が閉じた
状態のまま故障したときに、第1の診断手段における診
断が行われないことから、キャニスタ側の気密性に係る
故障について誤診断を回避することが可能となる。
【0148】(ハ)請求項2に記載の第2の発明におい
て、前記パージ制御弁が故障したと前記第3の診断手段
が診断したときに、その旨を報知するための報知手段を
設けた燃料蒸気処理装置の故障診断装置。
【0149】この構成によれば、運転者等がパージ制御
弁の故障を知ることが可能となり、その故障に対処する
ことが可能となる。 (ニ)請求項2に記載の第2の発明において、前記パー
ジ制御弁が故障したと前記第3の診断手段が診断したと
きに、前記第1の診断手段における故障の診断を禁止す
るための診断禁止手段を設けた燃料蒸気処理装置の故障
診断装置。
【0150】この構成によれば、パージ制御弁が開いた
状態のまま故障したときに、第1の診断手段における診
断が行われないことから、キャニスタ側の気密性に係る
故障について誤診断を回避することが可能となる。
【0151】(ホ)請求項1に記載の第1の発明におい
て、前記エンジンを搭載する車両が停止したときに、前
記第2の診断手段と同様に前記パージ制御弁の故障を診
断するための停止後診断手段を設けた燃料蒸気処理装置
の故障診断装置。
【0152】この構成によれば、停車中の安定した条件
下でパージ制御弁の閉じ故障を適正に診断することがで
き、その診断精度を向上させることができる。尚、この
明細書において、発明の構成に係る用語を以下のように
定義する。
【0153】(a)デューティ制御とは、1サイクルの
時間に対する通電時間の割合をデューティ比として、そ
のデューティ比により通電時間を制御する意味で、デジ
タル的に通電・非通電の割合を変えることにより、アナ
ログ的に平均電流を可変制御することである。この発明
では、パージ制御弁を上記デューティ比をもって断続的
に開くことを意味する。
【0154】
【発明の効果】請求項1に記載の第1の発明によれば、
パージ制御弁が開かれるべき燃料パージの実行時であ
り、且つキャニスタ側の内圧が基準値よりも正圧とな
り、且つ圧力検出手段の検出結果が振動を伴わないもの
であると判断したときに、パージ制御弁が閉じた状態の
まま故障していると診断するようにしている。
【0155】ここで、パージ制御弁が閉じた状態で故障
したときには、パージ制御弁をデューティ制御しても吸
気負圧がキャニスタに作用することはない。従って、パ
ージ制御弁が開かれるべき燃料パージの実行時にも、キ
ャニスタ側の内圧が基準値よりも正圧となり、且つ圧力
検出手段の検出結果が何ら振動を伴わないものとなる。
このため、パージ制御弁が閉じた状態のまま故障してい
ることを適正に診断することができ、その診断結果に基
づきキャニスタ側の気密性に係る故障を適正に診断する
ことができるという効果を発揮する。
【0156】請求項2に記載の第2の発明によれば、エ
ンジンの始動後にパージ制御弁が閉じられるべき燃料パ
ージの非実行時であり、且つキャニスタ側の内圧が基準
値よりも負圧であり、且つ始動後における圧力検出手段
の検出結果が始動前におけるそれよりも負圧であると判
断したときに、パージ制御弁が開かれたまま故障してい
ると診断するようにしている。
【0157】ここで、パージ制御弁が開いた状態のまま
故障したときには、パージ制御弁をデューティ制御して
も吸気負圧がキャニスタに断続的に作用することはな
い。従って、エンジン始動後にパージ制御弁が閉じられ
るべき燃料パージの非実行時には、キャニスタ側の内圧
が吸気負圧に起因して基準値よりも負圧となり、且つエ
ンジン始動後における圧力検出手段の検出結果がその始
動前のそれよりも負圧となる。このため、パージ制御弁
が開いた状態のまま故障していることを適正に診断する
ことができ、その診断結果に基づきキャニスタ側の気密
性に係る故障を適正に診断することができるという効果
を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明に係る基本概念構成図。
【図2】 第2の発明に係る基本概念構成図。
【図3】 燃料蒸気処理装置とその故障診断装置を示す
概略構成図。
【図4】 ECU等を示すブロック構成図。
【図5】 「第1の診断ルーチン」の一部を示すフロー
チャート。
【図6】 図5のルーチンの続きを示すフローチャー
ト。
【図7】 図6のルーチンの続きを示すフローチャー
ト。
【図8】 図7のルーチンの続きを示すフローチャー
ト。
【図9】 図8のルーチンの続きを示すフローチャー
ト。
【図10】 図9のルーチンの続きを示すフローチャー
ト。
【図11】 図10のルーチンの続きを示すフローチャ
ート。
【図12】 図11のルーチンの続きを示すフローチャ
ート。
【図13】 図5のルーチンの一部を詳説するフローチ
ャート。
【図14】 図13のルーチンの続きを示すフローチャ
ート。
【図15】 図6のルーチンの一部を詳説するフローチ
ャート。
【図16】 各種パラメータの挙動を示すタイミングチ
ャート。
【図17】 各種パラメータの挙動を示すタイミングチ
ャート。
【図18】 「第2の診断ルーチン」を示すフローチャ
ート。
【図19】 従来の燃料蒸気処理装置を示す概略構成
図。
【図20】 従来の燃料蒸気処理装置の故障診断装置を
示す概略構成図。
【符号の説明】
1…燃料タンク、8…エンジン、10…吸気通路、13
…ベーパライン、14…キャニスタ、20…ベーパ制御
弁、21…パージライン、22…パージ制御弁、41…
圧力検出手段としての圧力センサ、51…ECU(51
は第1の制御手段、第1〜第6の判断手段、第1〜第3
の診断手段を構成する。)。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンに供給される燃料を収容するた
    めの燃料タンクで発生する燃料蒸気をベーパラインを通
    じてキャニスタに捕集し、前記エンジンの運転時には、
    前記キャニスタに捕集された燃料を前記エンジンの吸気
    通路へパージラインを通じてパージするようにした燃料
    蒸気処理装置であり、 前記燃料タンク側の内圧と前記キャニスタ側の内圧との
    差に基づき開かれて前記燃料タンクから前記キャニスタ
    への燃料蒸気の流入を許容するベーパ制御弁と、前記パ
    ージラインを通過する燃料量を調整するためにデューテ
    ィ信号に基づき開度がデューティ制御されるパージ制御
    弁と、前記エンジンの運転時に前記パージ制御弁を制御
    する所要のデューティ信号を出力するための第1の制御
    手段とを更に備えた燃料蒸気処理装置における気密性に
    係る故障を診断するための故障診断装置において、 前記ベーパ制御弁を境とした前記キャニスタ側の内圧を
    検出するための圧力検出手段と、 前記ベーパ制御弁を境とした前記キャニスタ側の故障を
    前記圧力検出手段の検出結果に基づき診断するための第
    1の診断手段と、 前記キャニスタから前記吸気通路への燃料パージの実行
    の有無を判断するための第1の判断手段と、 前記圧力検出手段の検出結果が所定の基準値よりも正圧
    であるか負圧であるかを判断するための第2の判断手段
    と、 前記圧力検出手段の検出結果が前記パージ制御弁のデュ
    ーティ制御に起因した振動を伴わないものであるか否か
    を判断するための第3の判断手段と、 前記パージ制御弁が開かれるべき燃料パージの実行時で
    あり、且つ前記キャニスタ側の内圧が前記基準値よりも
    正圧となり、且つ前記圧力検出手段の検出結果が振動を
    伴わないものであると前記第1、第2及び第3の判断手
    段により判断されたときに、前記パージ制御弁が閉じた
    状態のまま故障していると診断する第2の診断手段とを
    備えたことを特徴とする燃料蒸気処理装置の故障診断装
    置。
  2. 【請求項2】 エンジンに供給される燃料を収容するた
    めの燃料タンクで発生する燃料蒸気をベーパラインを通
    じてキャニスタに捕集し、前記エンジンの運転時には、
    前記キャニスタに捕集された燃料を前記エンジンの吸気
    通路へパージラインを通じてパージするようにした燃料
    蒸気処理装置であり、 前記燃料タンク側の内圧と前記キャニスタ側の内圧との
    差に基づき開かれて前記燃料タンクから前記キャニスタ
    への燃料蒸気の流入を許容するベーパ制御弁と、前記パ
    ージラインを通過する燃料量を調整するためにデューテ
    ィ信号に基づき開度がデューティ制御されるパージ制御
    弁と、前記エンジンの運転時に前記パージ制御弁を制御
    する所要のデューティ信号を出力するための第1の制御
    手段とを更に備えた燃料蒸気処理装置における気密性に
    係る故障を診断するための故障診断装置において、 前記ベーパ制御弁を境とした前記キャニスタ側の内圧を
    検出するための圧力検出手段と、 前記ベーパ制御弁を境とした前記キャニスタ側の故障を
    前記圧力検出手段の検出結果に基づき診断するための第
    1の診断手段と、 前記エンジンの始動後における前記キャニスタから前記
    吸気通路への燃料パージの実行の有無を判断するための
    第4の判断手段と、 前記エンジンの始動後における前記圧力検出手段の検出
    結果が所定の基準値よりも正圧であるか負圧であるかを
    判断するための第5の判断手段と、 前記エンジンの始動前及び始動後における前記圧力検出
    手段の検出結果を比較し、前記始動後における検出結果
    が前記始動前における検出結果よりも負圧であるか否か
    を判断するための第6の判断手段と、 前記エンジンの始動後に前記パージ制御弁が閉じられる
    べき燃料パージの非実行時であり、且つ前記キャニスタ
    側の内圧が前記基準値よりも負圧であり、且つ前記始動
    後における前記圧力検出手段の検出結果が前記始動前に
    おける検出結果よりも負圧であると前記各判断手段によ
    り判断されたときに、前記パージ制御弁が開かれたまま
    故障していると診断する第3の診断手段とを備えたこと
    を特徴とする燃料蒸気処理装置の故障診断装置。
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