JP3238559B2 - センサ付クレーン吊り具 - Google Patents

センサ付クレーン吊り具

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JP3238559B2 JP31769593A JP31769593A JP3238559B2 JP 3238559 B2 JP3238559 B2 JP 3238559B2 JP 31769593 A JP31769593 A JP 31769593A JP 31769593 A JP31769593 A JP 31769593A JP 3238559 B2 JP3238559 B2 JP 3238559B2
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宗吉 林
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Tamagawa Seiki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセンサ付クレーン吊り具
に関し、特に、クレーンのフック部をセンサ付とし、フ
ック部の振れを制振するための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、用いられていたこの種のクレーン
吊り具としては、一般に、接続ワイヤに接続されたフッ
ク部によって構成され、このフック部に物体を吊り下
げ、接続ワイヤをクレーンに接続することにより、フッ
ク部で吊り下げられた物体をクレーンによって任意の位
置に移送するように構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のクレーン吊り具
は、以上のように構成されていたため、次のような課題
が存在していた。すなわち、クレーンに接続されたフッ
ク部により物体を吊り下げる場合、クレーンで移動する
時のフック部の振れを制振することは極めて困難で、ク
レーンの熟練したオペレータの操作によって走行モータ
及び横行モータを作動させて制御していたが、初心者に
は、この操作は極めて困難であった。
【0004】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、クレーンのフックをセンサ
付とし、フックの振れを制振するようにしたセンサ付ク
レーン吊り具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるセンサ付ク
レーン吊り具は、筒体をなす本体と、前記本体内に収容
された複数の加速度計及び複数のジャイロ装置と、前記
本体の先端に設けられたフック部と、前記本体の後端に
設けられた接続ワイヤとを備え、前記フック部により物
体を吊り下げると共に、前記加速度計から加速度検出信
号を得、前記ジャイロ装置からピッチ検出信号、ロール
検出信号及びヨー検出信号を得るようにした構成であ
る。
【0006】さらに詳細には、前記本体内には、前記各
信号を処理するための演算手段が設けられ、前記演算手
段に接続された信号線が前記接続ワイヤ内に設けられて
いる構成である。
【0007】
【作用】本発明によるセンサ付クレーン吊り具において
は、フック部を有する本体内に設けられた複数の加速度
計から得られた加速度検出信号及び複数のジャイロ装置
から得られたピッチ検出信号、ロール検出信号及びヨー
検出信号を演算手段で演算処理して得た走行成分及び横
行成分によって走行モータ及び横行モータを制御するこ
とにより、クレーンの走行によって振れるフック部のピ
ッチ方向、ロール方向及びヨー方向の振れを制御し、フ
ック部の姿勢を安定化することができる。
【0008】
【実施例】以下、図面と共に本発明によるセンサ付クレ
ーン吊り具の好適な実施例について詳細に説明する。図
1において符号1で示されるものは、センサ付クレーン
吊り具1Aを構成するための筒体よりなる本体であり、
この本体1の先端1aにはフック部2が設けられている
と共に、その後端1bには、図3のクレーン10の巻き
上げロール11に巻回された接続ワイヤ12が接続され
ている。
【0009】前記本体1内には、軸方向を互いに90度
異ならせて配設された一対の第1、第2加速度計13,
14が設けられていると共に、各加速度計13,14の
隣接位置には第1、第2、第3ジャイロ装置15,1
6,17が配設されている。
【0010】前記各ジャイロ装置15,16,17は、
本出願人が開発し、周知である機械式の構成を採用して
おり、これらの各ジャイロ装置15,16,17からは
ピッチ検出信号15a、ロール検出信号16a、ヨー検
出信号17aが出力されると共に、周知の前記各加速度
計13,14からは第1加速度検出信号13a及び第2
加速度検出信号14aが得られるように構成されてい
る。
【0011】前記本体1内には、前記各信号13a,1
4a,15a,16a,17aを処理し、走行成分信号
20a及び横行成分信号20bを出力するための演算手
段20が設けられており、この各信号20a,20b
は、前記接続ワイヤ12内に設けられた信号線12aに
より走行モータ制御回路30及び横行モータ制御回路3
1に接続されている。
【0012】前記クレーン10は、走行レール40上に
走行車輪41を介して走行可能な台車42と、この台車
42上の横行レール43上に横行車輪44を介して横行
可能な横行台45と、この横行台45上に設けられ前記
巻き上げロール11を有する巻き上げモータ46とから
構成され、前記走行車輪41は走行モータ50により、
前記横行台45は横行モータ51により各々駆動される
ように構成されている。
【0013】前記巻き上げロール11に巻回された接続
ワイヤ12には前記本体1が接続されていると共に、前
記走行モータ制御回路30の走行制御信号30aは走行
モータ50に入力され、前記横行モータ制御回路31の
横行制御信号31aは横行モータ51に入力されてい
る。
【0014】次に、前述の構成において、実際にフック
部2の振れを制振する場合について述べる。まず、フッ
ク部2が振れている状態における2軸方向の加速度は、
各加速度計13,14の各加速度検出信号13a,14
aとして得られ、演算手段20に入力される。また、各
ジャイロ装置15,16,17からのピッチ検出信号1
5a、ロール検出信号16a、ヨー検出信号17aは演
算手段20に入力される。
【0015】この演算手段20から得られた各信号20
a,20bにより各制御回路30,31から出力される
各制御信号30a,31aによって各モータ50,51
の作動が制御され、台車42及び横行台45がX,Yの
方向に移動制御され、フック部2のヨー方向、ロール方
向及びピッチ方向の制御による制振が達成される。
【0016】
【発明の効果】本発明によるセンサ付クレーン吊り具
は、以上のように構成されているため、次のような効果
を得ることができる。すなわち、クレーン吊り具の本体
内に設けられた複数の加速度計及びジャイロ装置から得
られた加速度検出信号及びピッチ、ロール、ヨー検出信
号に基づく制振制御が可能であり、クレーン吊り具の制
振をオペレータに頼ることなく容易にできるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるセンサ付クレーン吊り具を示す構
成図である。
【図2】図1の内部を示す構成図である。
【図3】制御系を示す構成図である。
【符号の説明】
1 本体 2 フック部 1a 先端 1b 後端 13,14 加速度計 15,16,17 ジャイロ装置 12 接続ワイヤ 13a,14a 加速度検出信号 15a ピッチ検出信号 16a ロール検出信号 17a ヨー検出信号

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒体をなす本体(1)と、前記本体(1)内に
    収容された複数の加速度計(13,14)及び複数のジャイロ
    装置(15,16,17)と、前記本体(1)の先端(1a)に設けられ
    たフック部(2)と、前記本体(1)の後端(1b)に設けられた
    接続ワイヤ(12)とを備え、前記フック部(2)により物体
    を吊り下げると共に、前記加速度計(13,14)から加速度
    検出信号(13a,14a)を得、前記ジャイロ装置(15,16,17)
    からピッチ検出信号(15a)、ロール検出信号(16a)及びヨ
    ー検出信号(17a)を得る構成としたことを特徴とするセ
    ンサ付クレーン吊り具。
  2. 【請求項2】 前記本体(1)内には、前記各信号(13a,14
    a,15a,16a,17a)を処理するための演算手段(20)が設けら
    れ、前記演算手段(20)に接続された信号線(12a)が前記
    接続ワイヤ(12)内に設けられている構成よりなることを
    特徴とする請求項1記載のセンサ付クレーン吊り具。
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