JP3238417B2 - 感光性材料およびマイクロカプセルの製造方法 - Google Patents
感光性材料およびマイクロカプセルの製造方法Info
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- B01J13/00—Colloid chemistry, e.g. the production of colloidal materials or their solutions, not otherwise provided for; Making microcapsules or microballoons
- B01J13/02—Making microcapsules or microballoons
- B01J13/06—Making microcapsules or microballoons by phase separation
- B01J13/14—Polymerisation; cross-linking
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロカプセルの製
造方法の改良に係わり、特に、ホルムアルデヒド縮合生
成物からなるカプセル壁を持つマイクロカプセルの製造
方法に関する。また、本発明は上記製造方法に従って製
造されたマイクロカプセルの層を有する画像形成の感光
性材料に関する。本発明の方法はマイクロカプセルを製
造する際に有用であり、本発明に従って製造されたマイ
クロカプセルは、放射線感光性組成物を含むマイクロカ
プセルの層を有する画像形成用感光性材料に用いて好適
である。
造方法の改良に係わり、特に、ホルムアルデヒド縮合生
成物からなるカプセル壁を持つマイクロカプセルの製造
方法に関する。また、本発明は上記製造方法に従って製
造されたマイクロカプセルの層を有する画像形成の感光
性材料に関する。本発明の方法はマイクロカプセルを製
造する際に有用であり、本発明に従って製造されたマイ
クロカプセルは、放射線感光性組成物を含むマイクロカ
プセルの層を有する画像形成用感光性材料に用いて好適
である。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4,399,209号および
第4,440,836号(譲受人は本願出願人と同じ)
には、感光性マイクロカプセルの層を有する画像形成用
感光性材料が開示されている。これら米国特許において
は、感光性マイクロカプセルの層が画像情報に従って、
化学線作用を持つ放射線に露光され、しかる後に、前記
マイクロカプセルが、例えば一対の加圧ローラ間に通さ
れることにより破壊され、しかして画像が形成される。
前記放射線感受性組成物は露光によりその粘度を変化さ
せる光硬化性または光軟化性物質を含んでいる。例え
ば、最も典型的な実施例においては、放射線感受性組成
物は露光時に重合するポリエチレン性不飽和結合を持つ
モノマーを含んでおり、その重合反応によりマイクロカ
プセルの内相が硬化する。露光領域のマイクロカプセル
と非露光領域のマイクロカプセルの硬度差に起因して特
定のマイクロカプセルのみが圧力等の付与により破裂
し、破裂したマイクロカプセルの内相が放出される。マ
イクロカプセルの内相が色素前躯体を含む場合は、色素
前躯体が画像情報に従って放出され、次いでこの色素前
躯体が現像剤の層へ移動することによりカラー画像が形
成される。前記特許の記載によれば、現像剤の層はマイ
クロカプセルの層を有する基体の上に設けられてもよい
し、マイクロカプセルの層が設けられる基体とは別の基
体の上に設けられても良い。
第4,440,836号(譲受人は本願出願人と同じ)
には、感光性マイクロカプセルの層を有する画像形成用
感光性材料が開示されている。これら米国特許において
は、感光性マイクロカプセルの層が画像情報に従って、
化学線作用を持つ放射線に露光され、しかる後に、前記
マイクロカプセルが、例えば一対の加圧ローラ間に通さ
れることにより破壊され、しかして画像が形成される。
前記放射線感受性組成物は露光によりその粘度を変化さ
せる光硬化性または光軟化性物質を含んでいる。例え
ば、最も典型的な実施例においては、放射線感受性組成
物は露光時に重合するポリエチレン性不飽和結合を持つ
モノマーを含んでおり、その重合反応によりマイクロカ
プセルの内相が硬化する。露光領域のマイクロカプセル
と非露光領域のマイクロカプセルの硬度差に起因して特
定のマイクロカプセルのみが圧力等の付与により破裂
し、破裂したマイクロカプセルの内相が放出される。マ
イクロカプセルの内相が色素前躯体を含む場合は、色素
前躯体が画像情報に従って放出され、次いでこの色素前
躯体が現像剤の層へ移動することによりカラー画像が形
成される。前記特許の記載によれば、現像剤の層はマイ
クロカプセルの層を有する基体の上に設けられてもよい
し、マイクロカプセルの層が設けられる基体とは別の基
体の上に設けられても良い。
【0003】カプセル壁形成物質としては、アミン−ホ
ルムアルデヒドポリマーが、さらに具体的にはメラミン
−ホルムアルデヒドポリマーが使用され、そのカプセル
壁の内側に感光性の内相が封入される。例えば米国特許
第4,608,330号には、前述した種類の放射線感
受性組成物をメラミン−ホルムアルデヒドカプセルに封
入する方法が開示されている。このマイクロカプセルの
形成方法は、例えば水性連続相中に油性の内相組成物を
分散させたエマルジョンを生成する工程と、メラミンと
ホルムアルデヒドのインシトゥ(in situ)縮合
により生成したホルムアルデヒド縮合生成物に前記内相
組成物の粒子を包み込む工程とを有するものである。前
記特許は、また、多価イソシアネートを油性内相組成物
に添加する技術をも開示している。油性内相組成物を水
性連続相に添加した際に、多価イソシアネートが内相組
成物粒子の周囲にポリマーからなるの壁前躯体を形成す
る。
ルムアルデヒドポリマーが、さらに具体的にはメラミン
−ホルムアルデヒドポリマーが使用され、そのカプセル
壁の内側に感光性の内相が封入される。例えば米国特許
第4,608,330号には、前述した種類の放射線感
受性組成物をメラミン−ホルムアルデヒドカプセルに封
入する方法が開示されている。このマイクロカプセルの
形成方法は、例えば水性連続相中に油性の内相組成物を
分散させたエマルジョンを生成する工程と、メラミンと
ホルムアルデヒドのインシトゥ(in situ)縮合
により生成したホルムアルデヒド縮合生成物に前記内相
組成物の粒子を包み込む工程とを有するものである。前
記特許は、また、多価イソシアネートを油性内相組成物
に添加する技術をも開示している。油性内相組成物を水
性連続相に添加した際に、多価イソシアネートが内相組
成物粒子の周囲にポリマーからなるの壁前躯体を形成す
る。
【0004】米国特許第4,353,809号も上記特
許と同様にメラミン−ホルムアルデヒドまたは尿素−ホ
ルムアルデヒドのカプセル壁を有するマイクロカプセル
を開示している。また、この特許は、壁前躯体形成のた
めに内相組成物を連続相に加える前に、多価イソシアネ
ートまたは多価イソチオシアネートまたはそのいずれか
の中間体(付加化合物)を内相組成物に添加する技術を
開示している。イソシアネート、イソチオシアネート、
またはそれらいずれかの中間体の存在によりエマルジョ
ンが安定化し、粒径の小さいマイクロカプセルの形成を
可能にする。
許と同様にメラミン−ホルムアルデヒドまたは尿素−ホ
ルムアルデヒドのカプセル壁を有するマイクロカプセル
を開示している。また、この特許は、壁前躯体形成のた
めに内相組成物を連続相に加える前に、多価イソシアネ
ートまたは多価イソチオシアネートまたはそのいずれか
の中間体(付加化合物)を内相組成物に添加する技術を
開示している。イソシアネート、イソチオシアネート、
またはそれらいずれかの中間体の存在によりエマルジョ
ンが安定化し、粒径の小さいマイクロカプセルの形成を
可能にする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したマイクロカプ
セルの形成方法は非常に有用であることがこれまでに証
明されているが、これらの方法はさらに幾つかの課題を
内包している。例えば、ポリ尿素壁前躯体の形成におけ
るイソシアネートの重縮合は比較的長時間を要し、か
つ、その反応は油−水界面において起きるのみに止ま
る。これは、壁前躯体の薄膜が形成された直後に壁前躯
体の形成反応が停止してしまうためであると考えられ
る。特に、感光性材料のマイクロカプセルを形成する際
には、壁前躯体の形成反応は、壁前躯体がさらに厚くな
るまで継続されるのが望ましい。マイクロカプセルの内
相が放射線感受性組成物を含む場合には他の問題をも考
慮する必要がある。フリーラジカルにより開始される反
応は、一般に、マイクロカプセルの物理的特性を変化さ
せ、これにより画像が形成されるものと考えられてい
る。このような反応は酸素によって阻害される。カプセ
ル壁は酸素が放射線感受性組成物の中へ浸透するのを防
げる隔壁として機能する。感光性材料を放射線に露光す
るとフリーラジカルは放射線感受性組成物中に存在する
酸素を消費しながら反応が進行する。従って、酸素が放
射線感受性組成物中に浸透し得る場合には、感光性材料
のフィルムスピードは非常に遅くなる。カプセル壁は防
水性であるべきことがわかっている。水はカプセル壁を
可塑化し、カプセル壁の隔壁としての機能を損なう。カ
プセル壁の隔壁機能が損なわれると、酸素の浸透量が増
大し、その結果、内相のフィルムスピードが著しく低下
する。従来のマイクロカプセルは一般的には有用である
が、高温、高湿条件の下に保存されるとそのフィルムス
ピードが低下する傾向がある。つまり、必要とされてい
るのは、良好な高温高湿特性(例えば30℃/80%R
H)を有するマイクロカプセルである。
セルの形成方法は非常に有用であることがこれまでに証
明されているが、これらの方法はさらに幾つかの課題を
内包している。例えば、ポリ尿素壁前躯体の形成におけ
るイソシアネートの重縮合は比較的長時間を要し、か
つ、その反応は油−水界面において起きるのみに止ま
る。これは、壁前躯体の薄膜が形成された直後に壁前躯
体の形成反応が停止してしまうためであると考えられ
る。特に、感光性材料のマイクロカプセルを形成する際
には、壁前躯体の形成反応は、壁前躯体がさらに厚くな
るまで継続されるのが望ましい。マイクロカプセルの内
相が放射線感受性組成物を含む場合には他の問題をも考
慮する必要がある。フリーラジカルにより開始される反
応は、一般に、マイクロカプセルの物理的特性を変化さ
せ、これにより画像が形成されるものと考えられてい
る。このような反応は酸素によって阻害される。カプセ
ル壁は酸素が放射線感受性組成物の中へ浸透するのを防
げる隔壁として機能する。感光性材料を放射線に露光す
るとフリーラジカルは放射線感受性組成物中に存在する
酸素を消費しながら反応が進行する。従って、酸素が放
射線感受性組成物中に浸透し得る場合には、感光性材料
のフィルムスピードは非常に遅くなる。カプセル壁は防
水性であるべきことがわかっている。水はカプセル壁を
可塑化し、カプセル壁の隔壁としての機能を損なう。カ
プセル壁の隔壁機能が損なわれると、酸素の浸透量が増
大し、その結果、内相のフィルムスピードが著しく低下
する。従来のマイクロカプセルは一般的には有用である
が、高温、高湿条件の下に保存されるとそのフィルムス
ピードが低下する傾向がある。つまり、必要とされてい
るのは、良好な高温高湿特性(例えば30℃/80%R
H)を有するマイクロカプセルである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、マイク
ロカプセルは次のようにして製造される。まず、壁前躯
体形成物質を含む疎水性内相組成物の油状溶液を水性連
続相中に分散させる。次いで、内相組成物の分散相粒子
の周りにポリマー壁を形成する。本発明は内相組成物に
連鎖延長剤を添加する点に特に特徴を有する。連鎖延長
剤は多価イソシアネート(あるいは他の壁前躯体形成物
質)と反応して、厚くかつ浸透性の低い壁前躯体を形成
し、しかして、より良好な耐熱耐湿性を有するマイクロ
カプセルを提供するものと考えられる。連鎖延長剤とし
ては、制御された速度で壁前躯体形成物質と反応するも
のが選択される。なお、連鎖延長剤は内相と反応するも
のであってはならない。特に、内相が放射線感受性組成
物である場合にはモノマーと反応するものであってはな
らない。前記「制御された速度」とは壁前躯体形成物質
との反応が次のような速さで起こることを意味する。す
なわち、内相が形成されて水性連続相中に分散され、し
かる後に壁前躯体が形成されるような速度である。連鎖
延長剤と壁前躯体形成物質との反応が速く進行し過ぎる
と、内相は分散し難く、その結果、性能の悪いカプセル
壁が形成されることがある。本発明はマイクロカプセル
の製造方法を提供する。この方法においては、まず、壁
前躯体形成物質および連鎖延長剤を含む疎水性内相組成
物の油状溶液を水性連続相中に分散させる。前記壁前躯
体形成物質は、多価イソシアネート、多価イソチオシア
ネート、多価イソシアネートの付加化合物、多価イソチ
オシアネートの付加化合物、シアノアクリレート、およ
びイソシアナトアクリレートの中から選択される。前記
連鎖延長剤は、低速度で徐々に壁前躯体形成物質と反応
することができる多価化合物、つまり、前記疎水性内相
組成物の油状溶液を水性連続相に分散する前の段階にお
いては壁前躯体形成物質と実質的に反応しない多価化合
物である。内相組成物の油状溶液を分散させた後、水性
連続相中の内相組成物の分散相粒子の周りにカプセル壁
を形成する。本発明の好ましい実施例においては、壁前
躯体形成物質は、多価イソシアネート、または多価イソ
シアネートと多価イソシアネートのスルホン化付加化合
物である。
ロカプセルは次のようにして製造される。まず、壁前躯
体形成物質を含む疎水性内相組成物の油状溶液を水性連
続相中に分散させる。次いで、内相組成物の分散相粒子
の周りにポリマー壁を形成する。本発明は内相組成物に
連鎖延長剤を添加する点に特に特徴を有する。連鎖延長
剤は多価イソシアネート(あるいは他の壁前躯体形成物
質)と反応して、厚くかつ浸透性の低い壁前躯体を形成
し、しかして、より良好な耐熱耐湿性を有するマイクロ
カプセルを提供するものと考えられる。連鎖延長剤とし
ては、制御された速度で壁前躯体形成物質と反応するも
のが選択される。なお、連鎖延長剤は内相と反応するも
のであってはならない。特に、内相が放射線感受性組成
物である場合にはモノマーと反応するものであってはな
らない。前記「制御された速度」とは壁前躯体形成物質
との反応が次のような速さで起こることを意味する。す
なわち、内相が形成されて水性連続相中に分散され、し
かる後に壁前躯体が形成されるような速度である。連鎖
延長剤と壁前躯体形成物質との反応が速く進行し過ぎる
と、内相は分散し難く、その結果、性能の悪いカプセル
壁が形成されることがある。本発明はマイクロカプセル
の製造方法を提供する。この方法においては、まず、壁
前躯体形成物質および連鎖延長剤を含む疎水性内相組成
物の油状溶液を水性連続相中に分散させる。前記壁前躯
体形成物質は、多価イソシアネート、多価イソチオシア
ネート、多価イソシアネートの付加化合物、多価イソチ
オシアネートの付加化合物、シアノアクリレート、およ
びイソシアナトアクリレートの中から選択される。前記
連鎖延長剤は、低速度で徐々に壁前躯体形成物質と反応
することができる多価化合物、つまり、前記疎水性内相
組成物の油状溶液を水性連続相に分散する前の段階にお
いては壁前躯体形成物質と実質的に反応しない多価化合
物である。内相組成物の油状溶液を分散させた後、水性
連続相中の内相組成物の分散相粒子の周りにカプセル壁
を形成する。本発明の好ましい実施例においては、壁前
躯体形成物質は、多価イソシアネート、または多価イソ
シアネートと多価イソシアネートのスルホン化付加化合
物である。
【0007】
【作用】内相組成物中の連鎖延長剤は多価イソシアネー
ト、あるいは他の壁前躯体形成物質と反応して、厚くか
つ浸透性の低い壁前躯体を形成する。
ト、あるいは他の壁前躯体形成物質と反応して、厚くか
つ浸透性の低い壁前躯体を形成する。
【0008】
【実施例】本発明の実施例は、米国特許第4,353,
809号および第3,897,361号に記載された方
法において、マイクロカプセルの内相または疎水性内相
組成物の油状溶液に連鎖延長剤を添加することにより実
施され得るものである。本発明に有用な多価イソシアネ
ートおよび多価イソチオシアネートの代表例としては、
m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイ
ソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタ
レン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−
4,4′−ビフェニルジイソシアネート、3,3′−ジ
メチルフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、
キシリレン−1,4′−ジイソシアネート、キシリレン
−1,3−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプ
ロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、HD
Iのビウレット反応生成物、プロピレン−1,2−ジイ
ソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、
エチリジンジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,
2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソチオシアネー
ト、キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート、エチ
リジンイソチオシアネート、その他;トリイソシアネー
ト、例えば4,4′,4″−トリフェニルメタントリイ
ソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネ
ート、ポリメチレンポリフェニルトリイソシアネート、
その他;テトライソシアネート、例えば4,4′−ジメ
チルジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライ
ソシアネート、その他が挙げられる。
809号および第3,897,361号に記載された方
法において、マイクロカプセルの内相または疎水性内相
組成物の油状溶液に連鎖延長剤を添加することにより実
施され得るものである。本発明に有用な多価イソシアネ
ートおよび多価イソチオシアネートの代表例としては、
m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイ
ソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタ
レン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−
4,4′−ビフェニルジイソシアネート、3,3′−ジ
メチルフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、
キシリレン−1,4′−ジイソシアネート、キシリレン
−1,3−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプ
ロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、HD
Iのビウレット反応生成物、プロピレン−1,2−ジイ
ソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、
エチリジンジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,
2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソチオシアネー
ト、キシリレン−1,4−ジイソチオシアネート、エチ
リジンイソチオシアネート、その他;トリイソシアネー
ト、例えば4,4′,4″−トリフェニルメタントリイ
ソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネ
ート、ポリメチレンポリフェニルトリイソシアネート、
その他;テトライソシアネート、例えば4,4′−ジメ
チルジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライ
ソシアネート、その他が挙げられる。
【0009】上記化合物の付加化合物は、公知の方法に
より、上記化合物を多価化合物、例えば多価アルコー
ル、多価アミン、または水と反応させることにより生成
することができる。本発明に使用できる好ましい付加化
合物は、アニオン性または酸性原子団を有する。アニオ
ン性原子団の例としてはOSO3 -,OPO3 -2,CO
O-,SO2O-,S2O3 -,POO-,PO3 -2等が挙げら
れる。このような原子団を有する改質イソシアネート
は、通常、側鎖酸基を有する化合物を多価イソシアネー
トまたは多価イソチオシアネートと反応させることによ
り生成される。側鎖酸基を有する化合物の一例は4−ス
ルホフタル酸ナトリウム塩である。この化合物は多価イ
ソシアネート、例えばヘキサメチレンジイソシアネート
あるいは他の多価イソシアネートと反応して複数の反応
性イソシアネート基と一個のスルホナト基とを有する化
合物を生成する。側鎖酸基を有する他の有用な化合物
は、不安定な水素原子を有するスルホン化多価化合物、
例えば、スルホン酸ジカルボン酸、スルホン酸多価アル
コール等である。スルホン化多価イソシアネートの一種
は、モベイ社(Mobay Corp)から商標名デス
モデュア(Desmodur)DAで販売されている。
より、上記化合物を多価化合物、例えば多価アルコー
ル、多価アミン、または水と反応させることにより生成
することができる。本発明に使用できる好ましい付加化
合物は、アニオン性または酸性原子団を有する。アニオ
ン性原子団の例としてはOSO3 -,OPO3 -2,CO
O-,SO2O-,S2O3 -,POO-,PO3 -2等が挙げら
れる。このような原子団を有する改質イソシアネート
は、通常、側鎖酸基を有する化合物を多価イソシアネー
トまたは多価イソチオシアネートと反応させることによ
り生成される。側鎖酸基を有する化合物の一例は4−ス
ルホフタル酸ナトリウム塩である。この化合物は多価イ
ソシアネート、例えばヘキサメチレンジイソシアネート
あるいは他の多価イソシアネートと反応して複数の反応
性イソシアネート基と一個のスルホナト基とを有する化
合物を生成する。側鎖酸基を有する他の有用な化合物
は、不安定な水素原子を有するスルホン化多価化合物、
例えば、スルホン酸ジカルボン酸、スルホン酸多価アル
コール等である。スルホン化多価イソシアネートの一種
は、モベイ社(Mobay Corp)から商標名デス
モデュア(Desmodur)DAで販売されている。
【0010】本発明に有用な他の壁前躯体形成物質はシ
アノアクリレートおよびイソシアナトアクリレートであ
る。シアノアクリレートの場合、下記の式(I)で表さ
れるシアノアクリレートを使用するのが好ましい。 R1 O \ ‖ C=C−C−OR (I) / | R2 CN ただし、Rはアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、また
は下記の式(II)で表される原子団である。 −R3(O−R4)m (II) ただし、R3は1〜10個の炭素原子を有する直鎖型ま
たは分枝型アルキレン基、R4はアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、アク
リロイル基、メタクリロイル基、シアノアクリロイル
基、または2〜4個のイソシアネート基を含む原子団、
R1とR2は同じでも異なっていてもよく、R1とR2の各
々は水素原子、1〜10個の炭素原子を有するアルキル
基、2−フリル基、2−チエニル基、または3−チエニ
ル基、mは1,2または3である。Rによって表される
アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、
その他が、アルケニル基の例としてはブテニル、プロペ
ニル、1,3−ペンタジエニルが、またアルキニル基の
例としてはプロピニルおよびイソブチニルが挙げられ
る。
アノアクリレートおよびイソシアナトアクリレートであ
る。シアノアクリレートの場合、下記の式(I)で表さ
れるシアノアクリレートを使用するのが好ましい。 R1 O \ ‖ C=C−C−OR (I) / | R2 CN ただし、Rはアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、また
は下記の式(II)で表される原子団である。 −R3(O−R4)m (II) ただし、R3は1〜10個の炭素原子を有する直鎖型ま
たは分枝型アルキレン基、R4はアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、アク
リロイル基、メタクリロイル基、シアノアクリロイル
基、または2〜4個のイソシアネート基を含む原子団、
R1とR2は同じでも異なっていてもよく、R1とR2の各
々は水素原子、1〜10個の炭素原子を有するアルキル
基、2−フリル基、2−チエニル基、または3−チエニ
ル基、mは1,2または3である。Rによって表される
アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、
その他が、アルケニル基の例としてはブテニル、プロペ
ニル、1,3−ペンタジエニルが、またアルキニル基の
例としてはプロピニルおよびイソブチニルが挙げられ
る。
【0011】シアノアクリレートは、次のようにして生
成することができる。まず、シアノ酢酸を二価アルコー
ルと反応させることによりヒドロキシエステルを生成す
る。このヒドロキシエステルを硫酸の存在下で酸塩化物
また酸無水物と反応させて次式(III)で表される化合
物を生成する。 O ‖ NCCH2COR3OR4 (III) 式(III)中のR3,R4については既に定義したとおり
である。この化合物を酢酸アンモニウムおよびトルエン
の存在下において下式(IV)で表されるケトンと反応
させ、前記式(I)で表される化合物を生成する。 O ‖ R1CR2 (IV) 式(IV)中のR1,R2については既に定義したとおり
である。ビスシアノアクリレートは、シアノ酢酸と二価
アルコールとから下式(V)で表される化合物を合成
し、この化合物をケトンと反応させることにより生成す
ることができる。 O O ‖ ‖ NCCH2COR3OCCH2CN (V) シアノアクリレートを合成するための他の手順は、例え
ば米国特許第3,850,960号、第4,012,4
02号、第3,975,422号、第4,003,94
2号、第4,013,703号、第4,041,061
号、第4,041,062号、第4,041,063
号、および特開昭55−10035に記載されている。
ビスシアノアクリレートの合成については、ジー・エイ
チ・ミレット(G.H.Millet)著「構造用接着
剤」〔編集者エス・アール・ハートショーン(S.R.
Hartshorn)、1986年プレナムプレス(P
lenum Press)発行〕、第542頁、第6章
に記載されている。
成することができる。まず、シアノ酢酸を二価アルコー
ルと反応させることによりヒドロキシエステルを生成す
る。このヒドロキシエステルを硫酸の存在下で酸塩化物
また酸無水物と反応させて次式(III)で表される化合
物を生成する。 O ‖ NCCH2COR3OR4 (III) 式(III)中のR3,R4については既に定義したとおり
である。この化合物を酢酸アンモニウムおよびトルエン
の存在下において下式(IV)で表されるケトンと反応
させ、前記式(I)で表される化合物を生成する。 O ‖ R1CR2 (IV) 式(IV)中のR1,R2については既に定義したとおり
である。ビスシアノアクリレートは、シアノ酢酸と二価
アルコールとから下式(V)で表される化合物を合成
し、この化合物をケトンと反応させることにより生成す
ることができる。 O O ‖ ‖ NCCH2COR3OCCH2CN (V) シアノアクリレートを合成するための他の手順は、例え
ば米国特許第3,850,960号、第4,012,4
02号、第3,975,422号、第4,003,94
2号、第4,013,703号、第4,041,061
号、第4,041,062号、第4,041,063
号、および特開昭55−10035に記載されている。
ビスシアノアクリレートの合成については、ジー・エイ
チ・ミレット(G.H.Millet)著「構造用接着
剤」〔編集者エス・アール・ハートショーン(S.R.
Hartshorn)、1986年プレナムプレス(P
lenum Press)発行〕、第542頁、第6章
に記載されている。
【0012】本発明に使用できる他のシアノアクリレー
トの例は米国特許第2,721,858号、第2,79
4,788号、第2,763,585号、第3,22
1,745号、および第2,753,251号に記載さ
れている。本発明にはシアノ基が他の反応性原子団、例
えばトリフルオロメチル基、アルデヒド基、ケトン基、
エステル基、カルボキシル基、ニトロメチル基、フェニ
ル基等と置き換えられた活性シアノアクリル酸エステル
を使用することもできる。一方、壁前躯体形成物質(反
応物)としてイソシアナトアクリレートを使用する場合
は、次式(VI)で表されるイソシアノアクリレートが
好ましい。 O ‖ (C=C−C−O)m−R1−(NCO)n (VI) ただし、R1はアルキレン基、アリールレン基、アリー
ルレンアルキレン基、またはポリエーテル基、mおよび
nは各々1,2,または3である。式(VI)で表され
る適当なイソシアナトアクリレートの例としてはイソシ
アナトエチルアクリレート、イソシアナトエチルメタア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
トと多価イソシアネートとの縮合物が挙げられる。前記
シアノアクリレートあるいはイソシアナトアクリレート
の壁前躯体形成物質に加え、前記内相組成物はジイソシ
アネート化合物または多価イソシアネート化合物を含む
のが好ましい。前述の多価イソシアネート、多価イソチ
オシアネート、シアノアクリレート、その他は、100
重量部の疎水性内相組成物溶液に対し約0.005〜1
0重量部の、好ましくは約0.01〜7重量部の割合で
添加される。改質イソシアネート、すなわち多価イソシ
アネートの付加化合物あるいは多価イソチオシアネート
の付加化合物は、単独で使用しても良いし、あるいは前
述した改質されないイソシアネートと組み合わせて使用
してもよい。非改質イソシアネートに対する改質イソシ
アネートの割合は、10〜100重量%であるのが望ま
しい。
トの例は米国特許第2,721,858号、第2,79
4,788号、第2,763,585号、第3,22
1,745号、および第2,753,251号に記載さ
れている。本発明にはシアノ基が他の反応性原子団、例
えばトリフルオロメチル基、アルデヒド基、ケトン基、
エステル基、カルボキシル基、ニトロメチル基、フェニ
ル基等と置き換えられた活性シアノアクリル酸エステル
を使用することもできる。一方、壁前躯体形成物質(反
応物)としてイソシアナトアクリレートを使用する場合
は、次式(VI)で表されるイソシアノアクリレートが
好ましい。 O ‖ (C=C−C−O)m−R1−(NCO)n (VI) ただし、R1はアルキレン基、アリールレン基、アリー
ルレンアルキレン基、またはポリエーテル基、mおよび
nは各々1,2,または3である。式(VI)で表され
る適当なイソシアナトアクリレートの例としてはイソシ
アナトエチルアクリレート、イソシアナトエチルメタア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
トと多価イソシアネートとの縮合物が挙げられる。前記
シアノアクリレートあるいはイソシアナトアクリレート
の壁前躯体形成物質に加え、前記内相組成物はジイソシ
アネート化合物または多価イソシアネート化合物を含む
のが好ましい。前述の多価イソシアネート、多価イソチ
オシアネート、シアノアクリレート、その他は、100
重量部の疎水性内相組成物溶液に対し約0.005〜1
0重量部の、好ましくは約0.01〜7重量部の割合で
添加される。改質イソシアネート、すなわち多価イソシ
アネートの付加化合物あるいは多価イソチオシアネート
の付加化合物は、単独で使用しても良いし、あるいは前
述した改質されないイソシアネートと組み合わせて使用
してもよい。非改質イソシアネートに対する改質イソシ
アネートの割合は、10〜100重量%であるのが望ま
しい。
【0013】本発明に有用な連鎖延長剤は油相に可溶性
であり、かつ、前述したように制御された速度で壁前躯
体形成物質と反応できるものであり、さらに内相組成物
の他の成分(壁前躯体形成物質以外の成分)に対して実
質的に無反応性でなければならない。好ましい連鎖延長
剤は両親媒性(ただし、水性連続相側よりむしろ油性分
散相側でよく溶けるもの)であり、かつ分散相−連続相
間を仕切ることができるものである。このような連続延
長剤により、連鎖の延びた多価イソシアネートが油/水
界面へ引き寄せられやすくなり、かつ、分散相粒子を包
囲する壁前躯体を形成しやすくなる。複数の連鎖延長剤
の組み合わせを使用することにより、相乗効果が得られ
る場合もある。また、クアドロール(Quadrol)
の如き高反応性の連鎖延長剤とTMPの如き低反応性の
連鎖延長剤の組み合わせを用いるのが好ましい場合もあ
る。有用な連鎖延長剤の例としては、ジエチレントリア
ミン、トリメチロールプロパン(TMP)、トリエタノ
ールアミン、N,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒ
ドロキシプロピル)エチレンジアミン(BASFから商
標名クアドロールで入手可能)、N,N,N′,N′−
テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン
(BASFから商標名EDA−160で入手可能)が挙
げられる。通常、前記連鎖延長剤は前記油相中に、化学
量論的な量でほんの僅かだけ、あるいは化学量論的な量
において多価イソシアネートの1.5倍の量まで添加さ
れる。
であり、かつ、前述したように制御された速度で壁前躯
体形成物質と反応できるものであり、さらに内相組成物
の他の成分(壁前躯体形成物質以外の成分)に対して実
質的に無反応性でなければならない。好ましい連鎖延長
剤は両親媒性(ただし、水性連続相側よりむしろ油性分
散相側でよく溶けるもの)であり、かつ分散相−連続相
間を仕切ることができるものである。このような連続延
長剤により、連鎖の延びた多価イソシアネートが油/水
界面へ引き寄せられやすくなり、かつ、分散相粒子を包
囲する壁前躯体を形成しやすくなる。複数の連鎖延長剤
の組み合わせを使用することにより、相乗効果が得られ
る場合もある。また、クアドロール(Quadrol)
の如き高反応性の連鎖延長剤とTMPの如き低反応性の
連鎖延長剤の組み合わせを用いるのが好ましい場合もあ
る。有用な連鎖延長剤の例としては、ジエチレントリア
ミン、トリメチロールプロパン(TMP)、トリエタノ
ールアミン、N,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒ
ドロキシプロピル)エチレンジアミン(BASFから商
標名クアドロールで入手可能)、N,N,N′,N′−
テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン
(BASFから商標名EDA−160で入手可能)が挙
げられる。通常、前記連鎖延長剤は前記油相中に、化学
量論的な量でほんの僅かだけ、あるいは化学量論的な量
において多価イソシアネートの1.5倍の量まで添加さ
れる。
【0014】前記疎水性内相組成物を乳化および分散す
る場合、アニオン性、カチオン性、またはノニオン性界
面活性剤を水性連続相に添加するのが好ましい。なぜな
ら、このような界面活性剤は、乳化を促進し凝析を防止
するからである。通常、界面活性剤は疎水性内相組成物
に対し、おおよそ0.03〜5重量%、好ましくはおお
よそ0.1〜2重量%の割合で使用される。使用される
界面活性剤は、好ましくは水溶性アニオン性ポリマー、
水溶性ノニオン性ポリマー、または水溶性両性ポリマー
である。この方法に通常使用される界面活性剤の溶液
は、疎水性内相組成物に対しに約0.5〜20重量%の
割合で存在する。疎水性内相組成物は、水性連続相中に
約1〜60重量%の量で分散され、また、疎水性内相組
成物中に対する尿素、メラミンおよび/またはホルムア
ルデヒド水溶液の濃度は約0.2〜40重量%、好まし
くは1〜20重量%である。
る場合、アニオン性、カチオン性、またはノニオン性界
面活性剤を水性連続相に添加するのが好ましい。なぜな
ら、このような界面活性剤は、乳化を促進し凝析を防止
するからである。通常、界面活性剤は疎水性内相組成物
に対し、おおよそ0.03〜5重量%、好ましくはおお
よそ0.1〜2重量%の割合で使用される。使用される
界面活性剤は、好ましくは水溶性アニオン性ポリマー、
水溶性ノニオン性ポリマー、または水溶性両性ポリマー
である。この方法に通常使用される界面活性剤の溶液
は、疎水性内相組成物に対しに約0.5〜20重量%の
割合で存在する。疎水性内相組成物は、水性連続相中に
約1〜60重量%の量で分散され、また、疎水性内相組
成物中に対する尿素、メラミンおよび/またはホルムア
ルデヒド水溶液の濃度は約0.2〜40重量%、好まし
くは1〜20重量%である。
【0015】天然の、もしくは合成のアニオン性ポリマ
ー、例えば−COO-基、−SO3-基等を含むポリマー
は、どのようなものでも界面活性剤として使用すること
が可能である。天然のアニオン性ポリマーの例としては
アラビアゴムおよびアルギン酸が挙げられる。半合成ア
ニオン性ポリマーの例としては、カルボキシメチルセル
ロース、フタル酸ゼラチン、硫酸スターチ、硫酸セルロ
ース、リグニンスルホン酸が挙げられる。本発明に使用
される合成アニオン性ポリマーの例としては、無水マレ
イン酸共重合体(加水分解された共重合体も含む)、ア
クリル酸単独重合体および共重合体(メタクリル酸単独
重合体および共重合体を含む)、ビニルベンゼンスルホ
ン酸単独重合体および共重合体、カルボキシ変性ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルスルホン酸およびその共重
合体等が挙げられる。本発明の好ましい実施例では、内
相組成物はペクチンとポリスチレンスルホン酸の溶液に
分散される。本発明に有用なポリスチレンスルホン酸の
好ましい例はナショナルスターチ社(National
StarchCo.)のバーサ(Versa)TL5
00、バーサTL502Bおよびバーサ503である。
有用なポリスチレンスルホン酸は通常、85%、好まし
くは95%を越えるスルホン化度を有する点に特徴があ
る。このようなポリスチレンスルホン酸の分子量は好ま
しくは100,000以上、さらに好ましくは約50
0,000である。しかしながら、100,000以下
の分子量のものであっても使用可能である。このような
ポリスチレンスルホン酸は通常、約1〜6重量%の割合
で水性連続相に添加される。このポリスチレンスルホン
酸の質は、これが生成される方法に左右されることが分
かっている。例えば、あるポリスチレンスルホン酸は他
のポリスチレンスルホン酸よりも好ましい。
ー、例えば−COO-基、−SO3-基等を含むポリマー
は、どのようなものでも界面活性剤として使用すること
が可能である。天然のアニオン性ポリマーの例としては
アラビアゴムおよびアルギン酸が挙げられる。半合成ア
ニオン性ポリマーの例としては、カルボキシメチルセル
ロース、フタル酸ゼラチン、硫酸スターチ、硫酸セルロ
ース、リグニンスルホン酸が挙げられる。本発明に使用
される合成アニオン性ポリマーの例としては、無水マレ
イン酸共重合体(加水分解された共重合体も含む)、ア
クリル酸単独重合体および共重合体(メタクリル酸単独
重合体および共重合体を含む)、ビニルベンゼンスルホ
ン酸単独重合体および共重合体、カルボキシ変性ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルスルホン酸およびその共重
合体等が挙げられる。本発明の好ましい実施例では、内
相組成物はペクチンとポリスチレンスルホン酸の溶液に
分散される。本発明に有用なポリスチレンスルホン酸の
好ましい例はナショナルスターチ社(National
StarchCo.)のバーサ(Versa)TL5
00、バーサTL502Bおよびバーサ503である。
有用なポリスチレンスルホン酸は通常、85%、好まし
くは95%を越えるスルホン化度を有する点に特徴があ
る。このようなポリスチレンスルホン酸の分子量は好ま
しくは100,000以上、さらに好ましくは約50
0,000である。しかしながら、100,000以下
の分子量のものであっても使用可能である。このような
ポリスチレンスルホン酸は通常、約1〜6重量%の割合
で水性連続相に添加される。このポリスチレンスルホン
酸の質は、これが生成される方法に左右されることが分
かっている。例えば、あるポリスチレンスルホン酸は他
のポリスチレンスルホン酸よりも好ましい。
【0016】乳化は分散相の粒径が2.5〜5ミクロン
の範囲にあるようなエマルジョンが生成されるような条
件下で行われる。エマルジョン中の分散相の観察された
粒径は、最終的に形成されるマイクロカプセルの粒径よ
りやや小さ目である。一般的にエマルジョンの生成は、
ペクチンおよびポリスチレンスルホン酸を含む水性連続
相を所望の粒径の分散相粒子が得られるように攪拌しな
がら、カプセル封入される内相組成物を前記水性連続相
に添加することにより行われる。前記水性連続相は、さ
らに公知のカプセル壁形成物質を含んでいても良い。カ
プセル壁は多くの公知の壁形成物技術を利用して、エマ
ルジョン中の油滴(分散相粒子)の周囲に形成すること
ができる。本発明は、疎水性内相組成物がアミン−ホル
ムアルデヒド縮合生成物に包まれてなるマイクロカプセ
ルの形成に特に関係するものである。このようなマイク
ロカプセルは、ホルムアルデヒドと、アミン(例えば、
尿素、メラミン、ジメチロール尿素、その他)のインシ
トゥ縮合(insitu condensatio
n)、あるいはそれらの中間縮合物により形成される。
このような縮合生成物は、所望であれば、多価フェノー
ル(例えばレゾシノール)の共縮合により変性させるこ
ともできる。
の範囲にあるようなエマルジョンが生成されるような条
件下で行われる。エマルジョン中の分散相の観察された
粒径は、最終的に形成されるマイクロカプセルの粒径よ
りやや小さ目である。一般的にエマルジョンの生成は、
ペクチンおよびポリスチレンスルホン酸を含む水性連続
相を所望の粒径の分散相粒子が得られるように攪拌しな
がら、カプセル封入される内相組成物を前記水性連続相
に添加することにより行われる。前記水性連続相は、さ
らに公知のカプセル壁形成物質を含んでいても良い。カ
プセル壁は多くの公知の壁形成物技術を利用して、エマ
ルジョン中の油滴(分散相粒子)の周囲に形成すること
ができる。本発明は、疎水性内相組成物がアミン−ホル
ムアルデヒド縮合生成物に包まれてなるマイクロカプセ
ルの形成に特に関係するものである。このようなマイク
ロカプセルは、ホルムアルデヒドと、アミン(例えば、
尿素、メラミン、ジメチロール尿素、その他)のインシ
トゥ縮合(insitu condensatio
n)、あるいはそれらの中間縮合物により形成される。
このような縮合生成物は、所望であれば、多価フェノー
ル(例えばレゾシノール)の共縮合により変性させるこ
ともできる。
【0017】マイクロカプセルは、次のようにして形成
することができる。まず、ペクチンとバーサTL502
Bとを含む水性連続相を生成し、この水性連続相のpH
をその後の縮合反応に適するように調整する。しかる後
に、この水性連続相に疎水性内相組成物を添加する。尿
素−ホルムアルデヒドマイクロカプセルの形成時には、
通常pH=約4.0が採用され、メラミン−ホルムアル
デヒドマイクロカプセルの形成時にはpH=約6.0が
採用される。ペクチンの溶解を補助するには少量の炭酸
水素ナトリウムをペクチンに加えても良い。炭酸水素ナ
トリウムは、緩衝液としても作用して水性連続相のイオ
ン強度を向上させる。これにより壁形成特性も向上す
る。炭酸水素ナトリウムの溶解時には二酸化炭素が発生
し、その気泡がペクチンの溶解を補助する。内相組成物
の添加後、平均分散相粒子径が約3.5ミクロンになる
まで攪拌を続け、しかる後にアミンとホルムアルデヒド
の溶液またはアミンとホルムアルデヒドの中間縮合物の
溶液を攪拌後のエマルジョンに添加する。これによりカ
プセル壁が徐々に形成される。
することができる。まず、ペクチンとバーサTL502
Bとを含む水性連続相を生成し、この水性連続相のpH
をその後の縮合反応に適するように調整する。しかる後
に、この水性連続相に疎水性内相組成物を添加する。尿
素−ホルムアルデヒドマイクロカプセルの形成時には、
通常pH=約4.0が採用され、メラミン−ホルムアル
デヒドマイクロカプセルの形成時にはpH=約6.0が
採用される。ペクチンの溶解を補助するには少量の炭酸
水素ナトリウムをペクチンに加えても良い。炭酸水素ナ
トリウムは、緩衝液としても作用して水性連続相のイオ
ン強度を向上させる。これにより壁形成特性も向上す
る。炭酸水素ナトリウムの溶解時には二酸化炭素が発生
し、その気泡がペクチンの溶解を補助する。内相組成物
の添加後、平均分散相粒子径が約3.5ミクロンになる
まで攪拌を続け、しかる後にアミンとホルムアルデヒド
の溶液またはアミンとホルムアルデヒドの中間縮合物の
溶液を攪拌後のエマルジョンに添加する。これによりカ
プセル壁が徐々に形成される。
【0018】多くのマイクロカプセル形成技術のうち、
本発明に適用できる技術は、キリタニ等の米国特許第
3,796,669号に記載された尿素−レゾシノール
−ホルムアルデヒドカプセル形成技術、フォリス(Fo
rris)等の米国特許第4,001,140号、第
4,087,376号、第4,089,802号に記載
されたメラミン−ホルムアルデヒドカプセル形成技術で
ある。これらの技術は、油相の乳化に先立ってペクチン
とポリスチレンスルホン酸とを連続相に添加することに
より改良することができる。本発明の方法の一例は、基
本的には次の工程を有するものである。 (1) 水溶性ポリマーの水溶液を用意する。尿素−ホ
ルムアルデヒドカプセル壁を形成する場合は、この段階
で尿素を水溶液に添加する。 (2) カプセル封入すべき疎水性内相組成物の油状溶
液(すなわち、多価イソシアネート、多価イソチオシア
ネート、それらの付加化合物、シアノアクリレート、ま
たは、その他の壁前躯体形成物質、および連鎖延長剤が
既に添加されたもの)を工程(1)で生成した水溶液中
に乳化、分散する。 (3) メラミン−ホルムアルデヒドカプセル壁を形成
する場合には、メラミンとホルムアルデヒド、またはそ
れらの中間縮合物の水溶液を工程(2)で生成したエマ
ルジョンに添加し、尿素−ホルムアルデヒドカプセル壁
を形成する場合には、ホルムアルデヒドと、任意量の尿
素を工程(2)のエマルジョンに添加する。 (4) 工程(3)の反応溶液のpHを調整しかつ反応
溶液を攪拌しながら、溶液の温度を上げてカプセル壁を
形成する。これによりメラミンとホルムアルデヒド、ま
たは尿素とホルムアルデヒドが重縮合する。
本発明に適用できる技術は、キリタニ等の米国特許第
3,796,669号に記載された尿素−レゾシノール
−ホルムアルデヒドカプセル形成技術、フォリス(Fo
rris)等の米国特許第4,001,140号、第
4,087,376号、第4,089,802号に記載
されたメラミン−ホルムアルデヒドカプセル形成技術で
ある。これらの技術は、油相の乳化に先立ってペクチン
とポリスチレンスルホン酸とを連続相に添加することに
より改良することができる。本発明の方法の一例は、基
本的には次の工程を有するものである。 (1) 水溶性ポリマーの水溶液を用意する。尿素−ホ
ルムアルデヒドカプセル壁を形成する場合は、この段階
で尿素を水溶液に添加する。 (2) カプセル封入すべき疎水性内相組成物の油状溶
液(すなわち、多価イソシアネート、多価イソチオシア
ネート、それらの付加化合物、シアノアクリレート、ま
たは、その他の壁前躯体形成物質、および連鎖延長剤が
既に添加されたもの)を工程(1)で生成した水溶液中
に乳化、分散する。 (3) メラミン−ホルムアルデヒドカプセル壁を形成
する場合には、メラミンとホルムアルデヒド、またはそ
れらの中間縮合物の水溶液を工程(2)で生成したエマ
ルジョンに添加し、尿素−ホルムアルデヒドカプセル壁
を形成する場合には、ホルムアルデヒドと、任意量の尿
素を工程(2)のエマルジョンに添加する。 (4) 工程(3)の反応溶液のpHを調整しかつ反応
溶液を攪拌しながら、溶液の温度を上げてカプセル壁を
形成する。これによりメラミンとホルムアルデヒド、ま
たは尿素とホルムアルデヒドが重縮合する。
【0019】この縮合反応は中性また酸性状態、例えば
pH=7あるいはそれ以下で進行する。しかしながら、
この反応はpH=2.5〜6.0の範囲で行われるのが
好ましい。反応溶液の温度は、約10〜95℃、好まし
くは約25〜85℃、さらに好ましくは約45〜75℃
に保たれるべきである。酸性触媒のうち使用できるの
は、低分子量カルボン酸、硫酸、塩酸、リン酸、その
他;酸性または加水分解容易な塩、例えば硫酸アルミニ
ウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アン
モニウム、その他である。アンモニウム塩は、比較的強
度の高い、かつ浸透性の低いカプセルを形成し易くする
点で好ましい。アンモニウム塩は、尿素に対し通常約2
〜20重量%の割合で使用される。アミンとホルムアル
デヒドは、遊離モノマーまたは中間縮合物の形で、反応
溶液中に存在するのが好ましい。この場合のアミンに対
するホルムアルデヒドのモル比は少なくとも1.5、好
ましくは約2.0〜5.0である。悪臭や、皮膚に対す
る刺激性を抑制するには、重合反応が完了する際に、過
剰のホルムアルデヒドを除去することが望ましい。過剰
ホルムアルデヒドの除去は公知技術、例えばリン酸、尿
素、亜硫酸塩、または亜硫酸水素塩を前記反応溶液に添
加することにより達成することができる。これらの物質
はホルムアルデヒドと反応して前記反応溶液から容易に
除去可能な生成物を形成する。ホルムアルデヒドを捕獲
するための尿素または亜硫酸ナトリウムの添加は、好ま
しくはカプセル封入工程の後、かつカプセルの保存に先
立って、一回の操作で行われる。前記反応溶液のpHお
よび温度はこの捕獲反応に適するように調整されるべき
である。亜硫酸塩の場合、好ましくはpH=6〜8、か
つ室温で約2時間反応させられる。尿素の場合、pH=
3〜12、かつ30〜80℃の温度で30分〜4時間反
応させられる。
pH=7あるいはそれ以下で進行する。しかしながら、
この反応はpH=2.5〜6.0の範囲で行われるのが
好ましい。反応溶液の温度は、約10〜95℃、好まし
くは約25〜85℃、さらに好ましくは約45〜75℃
に保たれるべきである。酸性触媒のうち使用できるの
は、低分子量カルボン酸、硫酸、塩酸、リン酸、その
他;酸性または加水分解容易な塩、例えば硫酸アルミニ
ウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アン
モニウム、その他である。アンモニウム塩は、比較的強
度の高い、かつ浸透性の低いカプセルを形成し易くする
点で好ましい。アンモニウム塩は、尿素に対し通常約2
〜20重量%の割合で使用される。アミンとホルムアル
デヒドは、遊離モノマーまたは中間縮合物の形で、反応
溶液中に存在するのが好ましい。この場合のアミンに対
するホルムアルデヒドのモル比は少なくとも1.5、好
ましくは約2.0〜5.0である。悪臭や、皮膚に対す
る刺激性を抑制するには、重合反応が完了する際に、過
剰のホルムアルデヒドを除去することが望ましい。過剰
ホルムアルデヒドの除去は公知技術、例えばリン酸、尿
素、亜硫酸塩、または亜硫酸水素塩を前記反応溶液に添
加することにより達成することができる。これらの物質
はホルムアルデヒドと反応して前記反応溶液から容易に
除去可能な生成物を形成する。ホルムアルデヒドを捕獲
するための尿素または亜硫酸ナトリウムの添加は、好ま
しくはカプセル封入工程の後、かつカプセルの保存に先
立って、一回の操作で行われる。前記反応溶液のpHお
よび温度はこの捕獲反応に適するように調整されるべき
である。亜硫酸塩の場合、好ましくはpH=6〜8、か
つ室温で約2時間反応させられる。尿素の場合、pH=
3〜12、かつ30〜80℃の温度で30分〜4時間反
応させられる。
【0020】非浸透性を向上させるためにアミンとホル
ムアルデヒドの共縮合反応系(反応溶液)に添加するの
に適当な多価フェノールは、レゾシノール、カテコー
ル、没食子酸、その他である。多価フェノールの添加量
は、尿素の量に対して5〜30重量%である。本発明の
方法は、感光性または感圧性記録材料の紙基材またはフ
ィルム基材上に設けられるマイクロカプセルを製造する
のに有利である。感圧性記録シートの場合、内相組成物
は通常、実質的に無色の色素前躯体が溶かされた油相で
ある。感光性記録シートの場合、内相組成物は、通常、
発色剤を含む光硬化性組成物である。米国特許第4,3
99,209号および第4,772,541号は、本発
明を利用して製造できる感光性記録シート、すなわち画
像形成用感光性材料を開示している。
ムアルデヒドの共縮合反応系(反応溶液)に添加するの
に適当な多価フェノールは、レゾシノール、カテコー
ル、没食子酸、その他である。多価フェノールの添加量
は、尿素の量に対して5〜30重量%である。本発明の
方法は、感光性または感圧性記録材料の紙基材またはフ
ィルム基材上に設けられるマイクロカプセルを製造する
のに有利である。感圧性記録シートの場合、内相組成物
は通常、実質的に無色の色素前躯体が溶かされた油相で
ある。感光性記録シートの場合、内相組成物は、通常、
発色剤を含む光硬化性組成物である。米国特許第4,3
99,209号および第4,772,541号は、本発
明を利用して製造できる感光性記録シート、すなわち画
像形成用感光性材料を開示している。
【0021】以下の実験例により本発明をさらに詳細に
説明する。
説明する。
【実験例1】(1)次の成分を有する内相組成物を生成
し、色素前躯体の溶解を促進するために温度を前もって
90℃まで昇温した。連鎖延長剤およびその使用量は表
1に示される。 ・TMPTA(トリメチロールプロパントリアクリレート):120.00g ・DPHPA(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート):30.00g ・光開始剤 : 0.65g ・DIDMA(ジイソプロピルジメチルアニリン) : 0.50g ・マゼンタ色素前躯体 :36.00g ・デスモデュアDA : 表1参照 ・デスモデュアN−100 : 表1参照 ・連鎖延長剤 : 表1参照 (2) 次の手順により大気条件下で連続相を生成し
た。430gの水に8gのバーサTL502Bを添加し
500rmpで15分以上攪拌することにより、これを
溶解させた。12.65gのペクチンを乾燥状態で0.
24gの炭酸水素ナトリウムと混合したのち前記水溶液
に加え、1500rmpで105分間攪拌することによ
り溶解させた。この水溶液の水素イオン指数を水酸化ナ
トリウム(4.8%溶液)を滴下することによりpH=
6.0に調整した。 (3) エマルジョンの生成バーサTL502Bとペク
チンとを含む前記連続相を3000rmpで攪拌しなが
ら、この連続相に前記内相組成物を添加した。内相組成
物を添加した後、3000rmpで15分間攪拌してエ
マルジョンを生成した。 (4) カプセル壁の形成前記エマルジョンに246g
のメラミン−ホルムアルデヒドプレポリマーの水溶液を
添加し、これを1500rmpで攪拌しながらリン酸
(5%溶液)を使用して水素イオン指数をpH=6.0
に調整した。この反応溶液に蓋をして1500rmpで
攪拌しながら1時間の間70℃に保持した。しかる後、
前記反応溶液に尿素46.2gを含む50%尿素水溶液
を添加し、70℃で40分間反応させた。(この工程に
より未反応のホルムアルデヒドが除去される。)攪拌速
度を500rmpに調整した。水酸化ナトリウム(4.
8%溶液)を使用して水素イオン指数を約9.5に調整
し、反応溶液に蓋をして500rmpで攪拌しながら大
気条件下で冷却した。 表 1 試料番号 1 2 3 N−100 10g 10g 10g DA 0g 0g 0g TMP 0g 0g 1g Quadrol 0g 1g 1g Dmax 21°/45% 2.61 2.67 2.67 30°/80% 1.71 2.55 2.53 Dmin 21°/45% 0.24 0.12 0.09 30°/80% 0.36 0.20 0.15 Log E10 21°/45% 3.14 3.15 3.14 30°/80% 3.59 3.45 3.41 Log E90 21°/45% 2.90 2.91 2.90 30°/80% 3.13 3.05 2.99 上記表1は21℃、45%RHで2時間保存したマイク
ロカプセルの写真的特性、すなわちDmax(最高画像
濃度)、Dmin(最低画像濃度)、LogE10(トウ
スピード)、Log E90(ショルダースピード)を3
0℃、80%RHで2時間保存したマイクロカプセルの
それらと比較したものである。表1のデータを参照する
と、本発明に従って製造した試料2および試料3は高温
高湿条件下(30℃/80%RH)において、比較試料
1(制御)より格段優れた写真的特性、すなわち高いD
max、低いDmin、速いトウスピード(数値の低い
Log E10)、速いショルダースピード(数値の低い
Log E90)を示すことがわかる。試料2と試料3
は、環境条件の違い(21℃/45%RHと30℃/8
0%RHの違い)によりDmax、Dmin、LogE
10、Log E90において各々僅かな変化を示す。試料
2と試料3は、21℃/45%RHにおいても試料1と
均等あるいは多少優れた写真的特性を示す。
し、色素前躯体の溶解を促進するために温度を前もって
90℃まで昇温した。連鎖延長剤およびその使用量は表
1に示される。 ・TMPTA(トリメチロールプロパントリアクリレート):120.00g ・DPHPA(ジペンタエリスリトールペンタアクリレート):30.00g ・光開始剤 : 0.65g ・DIDMA(ジイソプロピルジメチルアニリン) : 0.50g ・マゼンタ色素前躯体 :36.00g ・デスモデュアDA : 表1参照 ・デスモデュアN−100 : 表1参照 ・連鎖延長剤 : 表1参照 (2) 次の手順により大気条件下で連続相を生成し
た。430gの水に8gのバーサTL502Bを添加し
500rmpで15分以上攪拌することにより、これを
溶解させた。12.65gのペクチンを乾燥状態で0.
24gの炭酸水素ナトリウムと混合したのち前記水溶液
に加え、1500rmpで105分間攪拌することによ
り溶解させた。この水溶液の水素イオン指数を水酸化ナ
トリウム(4.8%溶液)を滴下することによりpH=
6.0に調整した。 (3) エマルジョンの生成バーサTL502Bとペク
チンとを含む前記連続相を3000rmpで攪拌しなが
ら、この連続相に前記内相組成物を添加した。内相組成
物を添加した後、3000rmpで15分間攪拌してエ
マルジョンを生成した。 (4) カプセル壁の形成前記エマルジョンに246g
のメラミン−ホルムアルデヒドプレポリマーの水溶液を
添加し、これを1500rmpで攪拌しながらリン酸
(5%溶液)を使用して水素イオン指数をpH=6.0
に調整した。この反応溶液に蓋をして1500rmpで
攪拌しながら1時間の間70℃に保持した。しかる後、
前記反応溶液に尿素46.2gを含む50%尿素水溶液
を添加し、70℃で40分間反応させた。(この工程に
より未反応のホルムアルデヒドが除去される。)攪拌速
度を500rmpに調整した。水酸化ナトリウム(4.
8%溶液)を使用して水素イオン指数を約9.5に調整
し、反応溶液に蓋をして500rmpで攪拌しながら大
気条件下で冷却した。 表 1 試料番号 1 2 3 N−100 10g 10g 10g DA 0g 0g 0g TMP 0g 0g 1g Quadrol 0g 1g 1g Dmax 21°/45% 2.61 2.67 2.67 30°/80% 1.71 2.55 2.53 Dmin 21°/45% 0.24 0.12 0.09 30°/80% 0.36 0.20 0.15 Log E10 21°/45% 3.14 3.15 3.14 30°/80% 3.59 3.45 3.41 Log E90 21°/45% 2.90 2.91 2.90 30°/80% 3.13 3.05 2.99 上記表1は21℃、45%RHで2時間保存したマイク
ロカプセルの写真的特性、すなわちDmax(最高画像
濃度)、Dmin(最低画像濃度)、LogE10(トウ
スピード)、Log E90(ショルダースピード)を3
0℃、80%RHで2時間保存したマイクロカプセルの
それらと比較したものである。表1のデータを参照する
と、本発明に従って製造した試料2および試料3は高温
高湿条件下(30℃/80%RH)において、比較試料
1(制御)より格段優れた写真的特性、すなわち高いD
max、低いDmin、速いトウスピード(数値の低い
Log E10)、速いショルダースピード(数値の低い
Log E90)を示すことがわかる。試料2と試料3
は、環境条件の違い(21℃/45%RHと30℃/8
0%RHの違い)によりDmax、Dmin、LogE
10、Log E90において各々僅かな変化を示す。試料
2と試料3は、21℃/45%RHにおいても試料1と
均等あるいは多少優れた写真的特性を示す。
【0022】
【実験例2】さらに厳しい条件の下で前記実験例1で用
いて試料と同等の試料を長期間保存した。すなわち、試
料1,2,3を60℃のオーブンの中で10日間保存し
た。その結果を表2に示す。 表 2 試料番号 1 2 3 Dmax 0日 2.62 2.72 2.71 10日 2.60 2.65 2.64 変化 -.02 -.07 -.07 Dmin 0日 0.29 0.09 0.09 10日 0.32 0.10 0.10 変化 .03 .01 .01 Log E10 0日 3.12 3.12 3.12 10日 3.29 3.23 3.23 変化 .17 .11 .11 Log E90 0日 2.88 2.88 2.88 10日 3.03 2.98 2.99 変化 .15 .10 .11 上記表2において「変化」とは10日間、60℃で保存
した試料の数値から保存しない試料の数値を差し引いた
値である。表2から、次のことが言える。つまり、本発
明に従って製造したマイクロカプセルは従来のマイクロ
カプセルとほぼ均等な経時変化を示す。ただし、この実
験例において、マイクロカプセルは高湿条件の下に保存
されていない。
いて試料と同等の試料を長期間保存した。すなわち、試
料1,2,3を60℃のオーブンの中で10日間保存し
た。その結果を表2に示す。 表 2 試料番号 1 2 3 Dmax 0日 2.62 2.72 2.71 10日 2.60 2.65 2.64 変化 -.02 -.07 -.07 Dmin 0日 0.29 0.09 0.09 10日 0.32 0.10 0.10 変化 .03 .01 .01 Log E10 0日 3.12 3.12 3.12 10日 3.29 3.23 3.23 変化 .17 .11 .11 Log E90 0日 2.88 2.88 2.88 10日 3.03 2.98 2.99 変化 .15 .10 .11 上記表2において「変化」とは10日間、60℃で保存
した試料の数値から保存しない試料の数値を差し引いた
値である。表2から、次のことが言える。つまり、本発
明に従って製造したマイクロカプセルは従来のマイクロ
カプセルとほぼ均等な経時変化を示す。ただし、この実
験例において、マイクロカプセルは高湿条件の下に保存
されていない。
【0023】
【実験例3】以下に示す内相組成物を用いた点を除いて
実験例1を繰り返した。 ・TMPTA :105.0g ・DPHPA : 45.0g ・光開始剤 : 2.5g ・DIDMA : 0.5g ・シアン色素前躯体 : 18.0g ・デスモデュアDA : 表3参照 ・デスモデュアN−100 : 表3参照 ・連鎖延長剤 : 表3参照 表 3 試料番号 4 5 6 N−100 10g 10g 10g DA 0g 0g 0g TMP 0g 0g 1g Quadrol 0g 1g 1g Dmax 21°/45% 2.67 2.65 2.75 30°/85% 2.01 2.65 2.60 Dmin 21°/45% 0.08 0.08 0.08 30°/80% 0.15 0.14 0.14 Log E10 21°/45% 3.26 3.27 3.28 30°/80% 3.60 3.42 3.47 Log E90 21°/45% 2.85 2.89 2.87 30°/80% 3.20 3.00 3.06 上記表3は21℃、45%RHで2時間保存した感光性
材料の写真的特性を30℃、80%RHで2時間保存し
た感光性材料のそれと比較したのである。表3のデータ
を参照すると、本発明に従って製造した試料5および試
料6は高温高湿条件下(30℃/80%RH)におい
て、比較試料3(制御)より優れた写真的特性、すなわ
ち高いDmax、低いDmin、低いLog E10、低
いLogE90を示すことがわかる。しかも、試料5と試
料6は、環境条件の違いによりDmax、Dmin、L
og E10、Log E90において各々比較的小さい変
化を示す。
実験例1を繰り返した。 ・TMPTA :105.0g ・DPHPA : 45.0g ・光開始剤 : 2.5g ・DIDMA : 0.5g ・シアン色素前躯体 : 18.0g ・デスモデュアDA : 表3参照 ・デスモデュアN−100 : 表3参照 ・連鎖延長剤 : 表3参照 表 3 試料番号 4 5 6 N−100 10g 10g 10g DA 0g 0g 0g TMP 0g 0g 1g Quadrol 0g 1g 1g Dmax 21°/45% 2.67 2.65 2.75 30°/85% 2.01 2.65 2.60 Dmin 21°/45% 0.08 0.08 0.08 30°/80% 0.15 0.14 0.14 Log E10 21°/45% 3.26 3.27 3.28 30°/80% 3.60 3.42 3.47 Log E90 21°/45% 2.85 2.89 2.87 30°/80% 3.20 3.00 3.06 上記表3は21℃、45%RHで2時間保存した感光性
材料の写真的特性を30℃、80%RHで2時間保存し
た感光性材料のそれと比較したのである。表3のデータ
を参照すると、本発明に従って製造した試料5および試
料6は高温高湿条件下(30℃/80%RH)におい
て、比較試料3(制御)より優れた写真的特性、すなわ
ち高いDmax、低いDmin、低いLog E10、低
いLogE90を示すことがわかる。しかも、試料5と試
料6は、環境条件の違いによりDmax、Dmin、L
og E10、Log E90において各々比較的小さい変
化を示す。
【0024】
【実験例4】さらに厳しい条件の下で前記実験例3で用
いた試料と同等の試料を長期間保存した。すなわち、試
料4,5,6を60℃のオーブンの中で10日間保存し
た。その結果を表4に示す。 表 4 試料番号 1 2 3 Dmax 0日 2.75 2.77 2.74 10日 2.69 2.66 2.70 変化 -.06 -.11 -.04 Dmin 0日 0.08 0.07 0.07 10日 0.09 0.09 0.08 変化 .01 .02 .01 Log E10 0日 3.23 3.24 3.25 10日 3.43 3.43 3.43 変化 .20 .19 .18 Log E90 0日 2.86 2.89 2.88 10日 2.99 3.04 3.01 変化 .13 .15 .13 DR 0日 0.37 0.35 0.37 10日 0.44 0.39 0.42 変化 .07 0.4 .05 上記表4において「変化」とは10日間、60℃で保存
した試料の数値から保存しない試料の数値を差し引いた
値である。また「DR」とはダイナミックレンジを意味
する。表4から、次のことが言える。つまり、本発明に
従って製造したマイクロカプセルは従来のマイクロカプ
セルとほぼ均等な経時変化を示す。以上、本発明を特定
の実施例に基づいて詳細に説明したが、本願の特許請求
の範囲を逸脱しない限り、本願に記載された実施例に対
する多くの変更が可能であることは自明である。
いた試料と同等の試料を長期間保存した。すなわち、試
料4,5,6を60℃のオーブンの中で10日間保存し
た。その結果を表4に示す。 表 4 試料番号 1 2 3 Dmax 0日 2.75 2.77 2.74 10日 2.69 2.66 2.70 変化 -.06 -.11 -.04 Dmin 0日 0.08 0.07 0.07 10日 0.09 0.09 0.08 変化 .01 .02 .01 Log E10 0日 3.23 3.24 3.25 10日 3.43 3.43 3.43 変化 .20 .19 .18 Log E90 0日 2.86 2.89 2.88 10日 2.99 3.04 3.01 変化 .13 .15 .13 DR 0日 0.37 0.35 0.37 10日 0.44 0.39 0.42 変化 .07 0.4 .05 上記表4において「変化」とは10日間、60℃で保存
した試料の数値から保存しない試料の数値を差し引いた
値である。また「DR」とはダイナミックレンジを意味
する。表4から、次のことが言える。つまり、本発明に
従って製造したマイクロカプセルは従来のマイクロカプ
セルとほぼ均等な経時変化を示す。以上、本発明を特定
の実施例に基づいて詳細に説明したが、本願の特許請求
の範囲を逸脱しない限り、本願に記載された実施例に対
する多くの変更が可能であることは自明である。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、疎水性内相組成物に添
加された連鎖延長剤が多価イソシアネートあるいは他の
壁前駆体形成物質と反応して、厚くかつ浸透性の低い壁
前駆体を形成する。これにより、優れた耐熱耐湿性を有
するマイクロカプセルを得ることができる。また、本発
明の感光性材料は優れた高温高湿特性を示す。
加された連鎖延長剤が多価イソシアネートあるいは他の
壁前駆体形成物質と反応して、厚くかつ浸透性の低い壁
前駆体を形成する。これにより、優れた耐熱耐湿性を有
するマイクロカプセルを得ることができる。また、本発
明の感光性材料は優れた高温高湿特性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マーガレット テレサ・トーマス アメリカ合衆国・オハイオ・45341・メ ッドウェイ・メッドウェイ・カーライ ル・ロード・2351 (72)発明者 ロンチャン リャン アメリカ合衆国・オハイオ・45458・セ ンターヴィル・ライトビーム・ドライ ブ・386 (56)参考文献 特開 昭62−129141(JP,A) 特開 昭62−277146(JP,A) 特開 昭62−209438(JP,A) 特開 平3−202144(JP,A) 特開 昭53−70985(JP,A) 特開 昭61−21728(JP,A) 米国特許3454606(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 13/14 B41M 5/165 G03F 7/004
Claims (17)
- 【請求項1】 疎水性油状溶液を水性連続相中に分散さ
せる工程と、前記水性連続相中の疎水性油状溶液の粒子
の周りにカプセル壁を形成する工程とを有し、前記疎水
性油状溶液は、壁前躯体形成物質と連鎖延長剤とを含
み、前記連鎖延長剤は、ある反応速度で前記壁前駆体形
成物質と反応することができる多価化合物であり、前記
壁前駆体形成物質はスルホン化多価イソシアネートまた
は多価イソシアネートのスルホン化付加化合物であるこ
とを特徴とするマイクロカプセルの製造方法。 - 【請求項2】 前記連鎖延長剤は多価アルコールまたは
ポリアミンである請求項1記載のマイクロカプセルの製
造方法。 - 【請求項3】 前記カプセル壁はアミン−ホルムアルデ
ヒド縮合生成物により形成される請求項2記載のマイク
ロカプセルの製造方法。 - 【請求項4】 前記縮合生成物はメラミン−ホルムアル
デヒド縮合生成物である請求項3記載のマイクロカプセ
ルの製造方法。 - 【請求項5】 前記連鎖延長剤は、二官能性またはそれ
以上の官能性を有する請求項2記載のマイクロカプセル
の製造方法。 - 【請求項6】 前記連鎖延長剤は、トリメチロールプロ
パン、ジエチレントリアミン、N,N,N′,N′−テ
トラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミ
ン、N,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシ
エチル)エチレンジアミンのうちのいずれかである請求
項5記載のマイクロカプセルの製造方法。 - 【請求項7】 前記壁前躯体形成物質は、多価イソシア
ネートまたはその付加化合物と、スルホン化多価イソシ
アネートまたは多価イソシアネートのスルホン化付加化
合物との混合物である請求項1記載のマイクロカプセル
の製造方法。 - 【請求項8】 前記水性連続相はこれに溶解した状態の
水溶性アニオン性ポリマーを含む請求項1記載のマイク
ロカプセルの製造方法。 - 【請求項9】 前記水溶性アニオン性ポリマーはビニル
ベンゼンスルホン酸の単独重合体または共重合体である
請求項8記載のマイクロカプセルの製造方法。 - 【請求項10】 疎水性油状溶液を水性連続相中に分散
させる工程と、前記水性連続相中の疎水性油状溶液の粒
子の周りにカプセル壁を形成する工程とを有し、前記疎
水性油状溶液は、壁前躯体形成物質と連鎖延長剤とを含
み、前記連鎖延長剤はある反応速度で前記壁前駆体形成
物質と反応することができる多価化合物であり、前記壁
前駆体形成物質は多価イソシアネートとスルホン化多価
イソシアネートの混合物であることを特徴とするマイク
ロカプセルの製造方法。 - 【請求項11】 壁前躯体形成物質と連鎖延長剤とを含
む疎水性油状溶液を水性連続相に分散させてエマルジョ
ンを生成する工程と、前記水性連続相にメラミンとホル
ムアルデヒドの水溶液またはメラミン−ホルムアルデヒ
ドプレポリマーの水溶液を添加して、前記疎水性油状溶
液の分散相粒子を包み込むメラミン−ホルムアルデヒド
縮合物を生成することによりマイクロカプセルを形成す
る工程とを有し、前記連鎖延長剤は、ある反応速度で前
記壁前躯体形成物質と反応することができる多価化合物
であり、前記壁前躯体形成物質はスルホン化多価イソシ
アネートまたは多価イソシアネートのスルホン化付加化
合物であることを特徴とするメラミン−ホルムアルデヒ
ドマイクロカプセルの製造方法。 - 【請求項12】 前記連鎖延長剤は二官能性またはそれ
以上の官能性を有する請求項11記載のマイクロカプセ
ルの製造方法。 - 【請求項13】 前記連鎖延長剤は、トリメチロールプ
ロパン、ジエチレントリアミン、N,N,N′,N′−
テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミ
ン、N,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシ
エチル)エチレンジアミンのうちのいずれかである請求
項12記載のマイクロカプセルの製造方法。 - 【請求項14】 前記壁前躯体形成物質は、多価イソシ
アネートまたはその付加化合物と、スルホン化多価イソ
シアネートまたは多価イソシアネートのスルホン化付加
化合物との混合物である請求項11記載のマイクロカプ
セルの製造方法。 - 【請求項15】 前記水性連続相はこれに溶解した状態
の水溶性アニオン性ポリマーを含む請求項11記載のマ
イクロカプセルの製造方法。 - 【請求項16】 前記水溶性アニオン性ポリマーはビニ
ルベンゼンスルホン酸の単独重合体または共重合体であ
る請求項15記載のマイクロカプセルの製造方法。 - 【請求項17】 壁前躯体形成物質と連鎖延長剤とを含
む疎水性油状溶液を水性連続相に分散させてエマルジョ
ンを生成する工程と、前記水性連続相にメラミンとホル
ムアルデヒドの水溶液またはメラミン−ホルムアルデヒ
ドプレポリマーの水溶液を添加して、前記疎水性油状溶
液の分散相粒子を包み込むメラミン−ホルムアルデヒド
縮合物を生成することによりマイクロカプセルを形成す
る工程とを有し、前記連鎖延長剤は、ある反応速度で前
記壁前躯体形成物質と反応することができる多価化合物
であり、前記壁前躯体形成物質は多価イソシアネートと
スルホン化多価イソシアネートの混合物であることを特
徴とするメラミン−ホルムアルデヒドマイクロカプセル
の製造方法。
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