JP3237993B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP3237993B2 JP06379894A JP6379894A JP3237993B2 JP 3237993 B2 JP3237993 B2 JP 3237993B2 JP 06379894 A JP06379894 A JP 06379894A JP 6379894 A JP6379894 A JP 6379894A JP 3237993 B2 JP3237993 B2 JP 3237993B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関するものであり、詳しくは迅速処理性のすぐれた
ハロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年ハロゲン化銀写真感光材料の消費量
は増加の一途をたどっており、これらのハロゲン化銀写
真感光材料の一定時間内での処理量を増加させるため
に、露光工程では自動搬送化による省力化や迅速化が行
われており、現像処理工程でも一層の短時間処理が要求
されている。このような迅速処理に対する要求にこたえ
るため感光材料のゼラチンを低減したり、マット剤を多
量に使用等の方法が取られてきたが、まだ十分ではなか
った。マット剤の添加による搬送性の改良については、
特開昭61−42653号、同平4−362630号に
記載されるような方法があるが、支持体との接着やカー
ル性の問題がありまだ充分ではなかった。
【0003】感光材料の帯電防止については特にフッ素
系界面活性剤や特開昭49−91165号、同49−1
21523号に示される様な導伝性ポリマ−によるよる
導伝性の向上が適用されてきたが、これらの方法では現
像処理において帯電防止性能は大幅に劣化してしまう。
このため現像処理後も帯電防止性能を有し、ゴミの付着
によるピンホ−ルの発生を防止するため、特開昭55−
84658号、同61−174542号の様な導伝性ポ
リマ−を用いることが提案されているが、これらの方法
を用いても現像処理後の帯電防止性能を保持することに
於いてはまだ十分ではなっかた。現像処理後も帯電防止
性能を保持する導伝性ポリマ−については特開平4−1
24646号、同4−124650号、同4−1246
52号に示されるような帯電防止層があるが、これらの
導電性ポリマ−層上にバッキングを塗布すると、導電性
ポリマ−層とバッキング層の湿潤状態での接着が良くな
いことがあり、また特開平4−97340号に帯電防止
層と疎水性ラテックスの組合せによる帯電防止性の改良
があるが、感光材料の搬送性が充分でなく改良が望まれ
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、迅速
処理を行ったときに搬送性、処理性に優れたハロゲン化
銀写真感光材料を提供することにある。本発明のもう一
つの目的は、現像処理後も帯電防止性能に優れたハロゲ
ン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層
を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲ
ン化銀乳剤層中のゼラチンの総量が3.0g/m2 以下
で、疎水性ラテックスをゼラチンの5〜30重量%含有
し、かつ2層以上のバッキング層が塗設され該バッキン
グ層の内最上層に平均粒径5μm以上の実質的に球形の
マット剤を含有し、該バッキング層の支持体側の層に疎
水性ラテックスをゼラチンの50〜150重量%含有す
ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によって
達成された。
【0006】本発明の感光材料においてハロゲン化銀乳
剤層およびバッキング層に用いられる疎水性ラテックス
は同じでも異なっていても良く、その平均分子量は30
00以上であれば良い。使用量はハロゲン化銀乳剤層で
は、該ハロゲン化銀乳剤層中のゼラチンの総量の5〜3
0重量%が好ましく、5〜20重量%が更に好ましい。
疎水性ポリマ−の量がゼラチンの5重量%未満だと感光
材料の塗布乾燥中に乳剤にカブリを生じたり、ハロゲン
化乳剤層が支持体より剥がれたりすることがある。ま
た、疎水性ラテックスの量がゼラチンの30重量%を越
えるとブロッキングをおこしたり、現像処理後の銀画像
にキズがはいり易くなったりすることがある。バッキン
グ層では、該バッキング層中のゼラチンの総量の50〜
150重量%が好ましく、70〜120重量%が更に好
ましい。バッキング層においては、疎水性ラテックスが
ゼラチンの50重量%未満だと現像処理中や減力処理中
の湿潤状態で塗布膜が剥がれることがあり、150重量
%以上だとブロッキングをおこしたりすることがある。
【0007】本発明の感光材料において用いられる疎水
性ラテックスの具体例を次に示すが、本発明はこれらに
より限定されるものではない。
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】
【化10】
【0018】
【化11】
【0019】
【化12】
【0020】
【化13】
【0021】
【化14】
【0022】
【化15】
【0023】
【化16】
【0024】
【化17】
【0025】
【化18】
【0026】
【化19】
【0027】
【化20】
【0028】
【化21】
【0029】
【化22】
【0030】
【化23】
【0031】
【化24】
【0032】
【化25】
【0033】
【化26】
【0034】本発明ではバッキングの最上層に実質的に
球形のマット剤が添加される。下層に添加された場合充
分なマット剤の突出が得られず搬送性が悪化することが
ある。また単層で添加された場合、同時に添加される疎
水性ラッテクスのため感材のブロッキングをおこしたり
する場合がある。更に中間層を設けることもできるが、
迅速処理のため、バッキング側の総ゼラチン量は4.5
g/m2 以下が好ましく、最上層のゼラチン量は充分な
マット性を得るため1.5g/m2 以下が好ましい。
【0035】本発明に用いられる実質的に球形のマット
剤は平均粒径5μm以上が好ましく、5〜10μmが更
に好ましく、添加量は10〜200mg/m2 が好まし
く、15〜50mg/m2 が更に好ましい。この様なマ
ット剤には有機系、無機系の物があるが、有機マット剤
としては、例えば水分散性ビニル重合体では、ポリメチ
ルアクリレ−ト、ポリアクリロニトリル、ポリスチレ
ン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリビニル
アセテ−トなど、無機マット剤としては、二酸化チタ
ン、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどを好ましく用い
ることができる。
【0036】本発明に用いられる導電性ポリマ−は、導
電性ポリマ−がN−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド
とスチレンスルホン酸の共重合体であり、N−メチロ−
ル(メタ)アクリルアミドの共重合比率が10重量%以
上60重量%以下である。10重量%未満の比率では加
熱により充分な架橋をせず、アルカリ性や酸性の写真処
理に耐えられない。また、60重量%を越える比率では
帯電防止性に関わるスチレンスルホン酸またはアルカリ
金属塩の割合が相対的に低下するために、充分な帯電防
止性が得られない。この帯電防止ポリマ−を用いた場
合、帯電防止層とバッキング層との接着が悪化したり、
バッキング層中のマット剤が帯電防止層まで落ち込むこ
とによる搬送性の悪化があったが、本発明は接着および
搬送性の改良に有効である。
【0037】本発明において、Dry to Dryと
は感光材料の先端を自動現像機に挿入し現像、定着、水
洗、乾燥を経て該先端が自動現像機から出てくるまでの
時間をいう。本発明において現像時間、定着時間とは各
々、処理する感光材料が自現機の現像タンク液に浸透し
てから次の定着液に浸漬するまでの時間、定着タンク液
に浸透してから次の水洗タンク液に浸漬するまでの時間
をいう。また、水洗時間は水洗タンク液に浸透している
時間をいう。乾燥時間とは通常35℃〜100℃で好ま
しくは40℃〜80℃の熱風が吹き付けられる乾燥ゾ−
ンが自現機に設置されているが、その乾燥ゾ−ンに入っ
ている時間をいう。現像温度は約25℃〜50℃である
が30〜40℃が好ましく、現像時間は20秒以下であ
るが好ましくは8〜15秒である。本発明において感光
材料の現像性や乾燥性を向上させるために乳剤側のゼラ
チン量を少なくすることは効果的であり、特に現像時間
が15秒以下であるような超迅速処理において有効であ
る。
【0038】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
公知の種々の方法によって調整することができる。
【0039】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
いわゆるシングルジェット方式あるいはダブルジェット
方式といわれる混合法のいずれを用いて調整されてもよ
いが、好ましくは後者を用いて調整された単分散乳剤を
用いるのがよい。また、本発明に、用いられるハロゲン
化銀結晶の晶癖は、立方体、八面体、十四面体、平板状
結晶のいずれでもよく、粒子径も特に制限はないが、好
ましくは0.1μm〜2.0μmの平均粒径のものが良
い。
【0040】本発明のハロゲン化銀乳剤は硫黄プラス金
増感により化学増感されることができる。本発明に用い
られる硫黄増感剤としては、ゼラチン中に含まれる硫黄
化合物の他、種々の硫黄化合物、例えばチオ硫酸塩、チ
オ尿素類、チアゾ−ル類、ロ−ダニン類等を用いること
ができる。本発明に用いられる金増感剤は種々の金塩で
あり、例えば塩化金酸、三塩化金酸、チオシアナト金酸
などである。
【0041】本発明に用いられる乳剤はハロゲン化銀の
物理熟成中あるいは化学熟成中に、ロジウム、イリジウ
ム等の金属塩を用いることができる。本発明に用いられ
る写真乳剤は、第4級アンモニュウム塩、チオエ−テル
化合物、ポリエチレンオキサイド誘導体、ジケトン類な
どを用いて増感することもできる。これらの方法は米国
特許第2、708、162号、同3、046、132
号、同3、046、133号、同3、046、134
号、同3、046、135号、英国特許第939、35
7号等に記載されている。
【0042】本発明の写真乳剤には種々の親水性コロイ
ドが用いられ、写真乳剤用および/または他の写真構成
層用のベクヒルとして使用する親水性コロイドには例え
ばゼラチン、コロイド性アルブミン、カゼイン、カルボ
キシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−ス等
のセルロ−ス誘導体、寒天、アルギン酸ソ−ダ、澱粉誘
導体などの糖誘導体、合成親水性コロイド、例えばポリ
ビニルアルコ−ル、ポリN−ビニルピロリドン、ポリア
クリルアミドまたはこれらの誘導体、部分加水分解物等
があげられる。必要に応じて、これらのコロイドの二つ
以上の相溶性混合物を使用する。この中で最も一般的に
用いられるのはゼラチンであるが、ゼラチンは一部また
は全部を合成高分子物質で置き換えることができるほ
か、いわゆるゼラチン誘導体すなわち分子中に含まれる
官能基としてのアミノ基、イミノ基、ヒドロオキシ基、
カルボキシル基をそれらと反応し得る基を一個持った試
薬で処理、改質した物は他の高分子物質の分子鎖を結合
させたグラフトポリマ−で置き換えて使用してもよい。
【0043】本発明の乳剤を用いた写真感光材料には、
写真乳剤層その他の親水性コロイド層に無機または有機
の硬膜剤を含有してよい。例えばクロル酸(クロム明ば
ん、酢酸クロムなど)、アルデヒト類(ホルムアルデヒ
ト、グリオキサ−ル、グルタ−ルアルデヒトなど)、N
−メチロ−ル化合物(ジメチロ−ル尿素、メチロ−ルジ
メチルヒダントインなど)、ジオキサン誘導体(2,3
−ジヒドロキシジオキサンなど)、活性ビニル化合物
(1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−
トリアジン、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノ
−ルなど)、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−
6−ヒロキシ−S−トリアジンなど)ムコハロゲン酸類
(ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸など)、など
を単独または組み合わせて用いることができる。
【0044】本発明の感光材料の写真乳剤層または他の
親水性コロイド層には塗布助剤、帯電防止、スベリ性改
良、乳化分散、接着防止など種々の目的で界面活性剤を
含んでもよい。
【0045】例えばサポニン(ステロイド系)、アルキ
レンオキサイド誘導体(例えばポリエチレングリコ−
ル、ポリエチレングリコ−ル/ポリプロピレングリコ−
ル縮合物、ポリエチレングリコ−ルアルキルエ−テル類
またはポリエチレングリコ−ルアルキルアリ−ルエ−テ
ル類、ポリエチレングリコ−ルエステル類、ポリエチレ
ングリコ−ルソルビタンエステル類、ポリアルキレング
リコ−ルアルキルアミンまたはアミド類、シリコ−ンの
ポリエチレンオキサイド付加物類)、グリオキシド−リ
ル誘導体(たとえばアルケニルコハク酸ポリグリセリ
ド、アルキルソエノ−ルポリグリセリド)、多価アルコ
−ルの脂肪酸エステル類、糖のアルキルエステル類など
の非イオン性界面活性剤、アルキルカルボン酸塩、アル
キルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸
塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキル硫酸
エステル類、アルキルリン酸エステル類、N−アシル−
N−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エステル類、
アルキルリン酸エステル類などのような、カルボキシ
基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エステル基、燐酸エステ
ル基等の酸性基を含むアニオン界面活性剤:アミノ酸
類、アミノアルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸
または燐酸エステル類、アルキルベタイン類、アミンオ
キシド類などの両性界面活性剤:アルキルアミン塩類、
脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニュウム塩類、ピリ
ジウム、イミダゾリウムなどの複素環第4級アンモニュ
ウム塩類、および脂肪族または複素環を含むホスホニウ
ムまたはスルホニウム塩類などのカチオン界面活性剤を
用いることができる。
【0046】本発明の感光材料の写真乳剤層または他の
親水性コロイド層には、感光材料の製造工程、保存中あ
るい写真処理中のカブリを防止し、あるいは写真性能を
安定化させる目的で、種々の化合物を含有させることが
できる。すなわちアゾ−ル類たとえばベンゾチアゾリウ
ム塩、ニトロインダゾ−ル類、トリアゾ−ル類、ベンゾ
トリアゾ−ル類、ベンズイミダゾ−ル類(特にニトロ−
またはハロゲン置換体):ヘテロ環メルカプト化合物
類、たとえばメルカプトチアゾ−ル類、メルカプトベン
ズチアゾ−ル類、メルカプトベンズイミダゾ−ル類、メ
ルカプトチアジアゾ−ル類、メルカプトテトラゾ−ル類
(特に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾ−ル)、
メルカプトピリミジン類:カルボキシル基やスルホン基
などの水溶性基を有する上記のヘテロ環メルカプト化合
物類:チオケト化合物、たとえばオキサゾリンチオン:
アザインデン類、たとえばテトラアザインデン類(特に
4−ヒドロキシ置換(1、3、3a、7)テトラアザイ
ンデン類):ベンゼンチオスルホン酸類:ベンゼンスル
フィン酸:などのようなカブリ防止剤または安定剤とし
て知られた多くの化合物を加えることができる。
【0047】本発明の感光材料は、前記以外の種々の化
合物、たとえばハレ−ション防止染料、可塑剤、現像主
役、紫外線吸収剤、蛍光染料、現像促進剤、カプラ−等
を使用することができる。
【0048】本発明の写真感光材料においては、通常写
真感光材料の支持体として用いられるものがすべてもち
いられる。たとえばセルロ−スナイトレ−トフィルム、
セルロ−スアセテ−トフィルム、セルロ−スアセテ−ト
ブチレ−トフィルム、セルロ−スアセテ−トプロピオネ
−トフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレンテ
レフタレ−トフィルム、ポリカ−ボネ−トフィルム、そ
の他これらの積層物、紙などがある。バライタまたはα
−オレフィンポリマ−、特にポリエチレン、ポリプロピ
レンなど炭素原子2〜10のα−オレフィンのポリマ−
を塗布またはラミネ−トした紙、特公昭47−1906
8号に示されているような表面を粗面化することによっ
て、他の高分子物質との密着性をよくするプラスチック
フィルム等の支持体なども好適である。
【0049】また、本発明の親水性コロイド層の塗布方
法としては、エア−ドクタ−、ブレ−ドコ−ト、スクイ
ズコ−ト、エア−ナイフコ−ト、リバ−スロ−ルコ−
ト、キャストコ−ト、エクストル−ジョンコ−ト等の方
法が用いられる。そして塗布量は1〜15μm、より好
ましくは2〜10μmとすることがこのましい。
【0050】
【実施例】
【0051】以下、本発明をさらに具体的に説明するた
めに実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるもの
ではなく、特許請求の範囲において各種の応用ができる
のもである。
【0052】実施例1 (乳剤の調製)水600ml中に塩化ナトリウム5g、ゼ
ラチン40gを含む水溶液に40℃でpAg8.6にコ
ントロ−ルしたダブルジェット法で硝酸銀水溶液と、水
溶性イリジウム塩(銀1モルに対し3.25×10ー6
ル)と水溶性ロジウム塩(銀1モルに対し1.8×10
ー7モル)を含むハロゲン溶液を混合して平均粒径0.2
5μmの塩臭化銀(臭化銀30モル%)乳剤を調製し、
銀1モルに対し0.2モル%となるようヨウ化カリウム
水溶液を添加した後、沈澱水洗再溶解した。こうして得
られた乳剤のpAgを7.5に調整し、55℃で硫黄+
金増感を施した。その後4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラアザインデンを添加し、界面
活性剤および化27の増感色素を加え、さらに2,4−
ジクロル−6−ヒドロキシトリアジンを添加し、乳剤を
分割し化21の疎水性ラテックスをそれぞれ表1に示す
量加え仕上がり乳剤とした。
【0053】(乳剤保護膜塗布液の調整)ゼラチン60
gに対して水850mlを加え 、膨潤後40℃で溶解し
た。ついでエチレンジアミン4酢酸を2g と塗布助剤と
してポリオキシエチレン系の界面活性剤を添加した。更
にマット剤として平均粒径3.5μmのポリエチレン微
粒子を添加し水酸化ナトリウムを用いてpH5.5に調
整し仕上がりの乳剤保護膜塗布液とした。
【0054】(バッキング層塗布液の調整)ゼラチン2
00gを水で膨潤し 、40℃で溶解した後フィルタ−染
料として下記化合物化28及び化29を添加した後、塗
布助剤としてポリオキシエチレン系の界面活性剤を添加
した。こうして得られた溶液を硫酸を用いてpH5.5
に調整した後分割し表1に示すように化21の疎水性ラ
テックスを添加し仕上がりのバッキング層塗布液とし
た。
【0055】(バッキング保護膜塗布液の調整)ゼラチ
ン80gに対して水850mlを加え 、膨潤後40℃で溶
解した。ついで塗布助剤としてポリオキシエチレン系の
界面活性剤を添加した。更にマット剤として平均粒径6
μmの球状ポリスチレン微粒子を添加し硫酸を用いてp
H5.5に調整し仕上がりのバッキング保護膜塗布液と
した。
【0056】(評価試料の作成)これらの塗布液はポリ
エステル支持体上にバッキング塗布液とバッキング保護
膜塗布液を重層塗布した後 、それぞれの支持体の反対
側に銀3.8g/m2、ゼラチン1.8g/m2のハロゲン化
銀乳剤層とゼラチン1.2g/m2にした乳剤保護層を重
層塗布した。
【0057】これらの試料を782nmの干渉フィルタ−
を通して10ー4秒間のセンシトメトリ−露光を施し、大
日本スクリ−ン製自動現像機LD−221を用いて、三
菱製紙製のMRA−CD231現像液で現像(38℃、
20秒)し、定着、水洗、乾燥して特性をもとめた。結
果を表1に示す。
【0058】搬送性は搬送不良発生率で評価した。この
値が1%を越えると実用上問題となる。接着は試料表面
に5mm間隔で傷をつけ、30℃で水中に30秒間浸し
た後に、ティッシュ−でその表面をこすり、5段階で評
価した。5は全く剥がれないもの、1はかなり剥がれる
ものであり、この値が3以下のときは現像処理や減力処
理中に膜面が剥がれる可能性が高くなる。この試験はバ
ッキング面、乳剤面の双方で行い、悪い方の評価結果を
表中に示した。
【0059】
【化27】
【0060】
【化28】
【0061】
【化29】
【0062】
【表1】
【0063】表1より明らかなように、本発明により、
高感度で迅速処理性の優れた写真感材が得られることが
わかる。
【0064】実施例2 実施例1と同様の方法で以下の様な塗布液を調整した。
【0065】(乳剤の調製)水600ml中に塩化ナトリ
ウム5g、ゼラチン40gを含む水溶液に40℃でpAg
8.6にコントロ−ルしたダブルジェット法で硝酸銀水
溶液と、水溶性イリジウム塩(銀1モルに対し3.25
×10ー6モル)と水溶性ロジウム塩(銀1モルに対し
1.8×10ー7モル)を含むハロゲン溶液を混合して平
均粒径0.25μmの塩臭化銀(臭化銀30モル%)乳
剤を調製し、銀1モルに対し0.2モル%となるようヨ
ウ化カリウム水溶液を添加した後、沈澱水洗再溶解し
た。こうして得られた乳剤のpAgを7.5に調整し、
55℃で硫黄+金増感を施した。その後4−ヒドロキシ
−6−メチル−1,3,3a,7−テトラアザインデン
を添加し、界面活性剤および化27の増感色素を加え、
さらに2,4−ジクロル−6−ヒドロキシトリアジンを
添加し、化19の疎水性ラテックスをゼラチンに対し1
5%加え仕上がり乳剤とした。
【0066】(バッキング層塗布液の調整)ゼラチン2
00gを水で膨潤し 、40℃で溶解した後フィルタ−染
料として下記化合物化28及び化29を添加した後、塗
布助剤としてポリオキシエチレン系の界面活性剤を添加
した。こうして得られた溶液を硫酸を用いてpH5.5
に調整した後、化24の疎水性ラテックスをゼラチンに
対し75%添加しバッキング層塗布液とした。
【0067】(バッキング保護膜塗布液の調整)ゼラチ
ン80gに対して水850mlを加え 、膨潤後40℃で溶
解した。ついで塗布助剤としてポリオキシエチレン系の
界面活性剤を添加した。塗布液を分割した後表2に示す
マット剤をそれぞれ添加し硫酸を用いてpH5.5に調
整し仕上がりのバッキング保護膜塗布液とした。
【0068】乳剤保護膜塗布液は実施例1と同じものを
用い、実施例1と同じ方法で試料を作成した。
【0069】これらの試料を実施例1で用いた処理液を
用い、以下の様な条件で現像処理を行い、同様に評価し
た。
【0070】その結果、実施例1と全く同様の結果を得
た。
【0071】
【表2】
【0072】表2より明らかなように、本発明により、
高感度で迅速処理性の優れた写真感材が得られることが
わかる。
【0073】実施例3 (帯電防止層を有する支持体の作成)蒸留水5000ml
に30重量%のN−メチロ−ルアクリルアミドを持つポ
リスチレンスルホン酸ナトリウムの10%溶液5000
mlを加え、更にポリオキシスルホン酸系の界面活性剤の
10%溶液を100ml加えた。ついでこの溶液にマット
剤として平均粒径3.5μmの不定形シリカを添加し
た。これらの溶液を下引済の100μのポリエチレンテ
レフタレ−ト上に塗布量が20ml/m2 になる様に塗布
した。
【0074】乳剤及び保護膜塗布液、バッキング塗布
液、バッキング保護膜塗布液は実施例2と同じものを用
い、バッキング塗布液は実施例2と同じ方法で調整した
塗布液に表3に示すマット剤を加えて仕上がりのバッキ
ング層塗布液とした。これらの塗布液を実施例2とおな
じ方法で帯電防止層上にバッキング塗布液とバッキング
保護膜塗布液を重層塗布した後 、それぞれの支持体の
反対側に銀3.8g/m2、ゼラチン1.8g/m2のハロゲ
ン化銀乳剤層とゼラチン1.2g/m2にした乳剤保護層
を重層塗布して試料を作成、処理した。結果を表3に示
す。
【0075】
【表3】
【0076】表3より明らかなように、本発明により帯
電防止効果を保持した迅速処理性の優れた写真感材が得
られることがわかる。
【0077】
【発明の効果】実施例から理解されるように本発明によ
り、高い迅速処理性を有するハロゲン化銀写真感光材料
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03C 5/26 G03C 5/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層の感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料にお
    いて、該ハロゲン化銀乳剤層中のゼラチンの総量が3.
    0g/m2 以下で、疎水性ラテックスをゼラチンの5〜
    30重量%含有し、かつ2層以上のバッキング層が塗設
    され該バッキング層の内最上層に平均粒径5μm以上の
    実質的に球形のマット剤を含有し、該バッキング層の支
    持体側の層に疎水性ラテックスをゼラチンの50〜15
    0重量%含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
    光材料。
  2. 【請求項2】 請求項1のハロゲン化銀写真感光材料に
    おいて、ハロゲン化銀乳剤層側のゼラチンの総量が3.
    0g/m2 以下であるハロゲン化銀写真感光材料の処理
    方法で、Dry to Dryの処理時間が60秒以内
    であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処
    理方法。
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