JP3237966B2 - 積層型圧電素子 - Google Patents
積層型圧電素子Info
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Landscapes
- Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電材料の薄膜を多数
枚積層し、電圧を印加することにより縦方向の変位を得
る積層型圧電素子に関するものである。
枚積層し、電圧を印加することにより縦方向の変位を得
る積層型圧電素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】積層型の圧電素子を製造する場合、内部
電極を一層おきに接続する必要があるが、従来の積層コ
ンデンサ方式を用いると内部電極面積が素子の断面積よ
り小さいため電界が全面に発生せず変位を阻害するばか
りでなく不均一な部分に応力集中が発生しついには破壊
するという致命的な欠点がある。また、積層時の位置決
めが難しく多くても数十枚程度の積層枚数が限界であ
り、同じ印加電圧の場合素子の変位量は積層枚数に比例
するため、大きな変位量を発生する素子を製造するのは
困難であった。
電極を一層おきに接続する必要があるが、従来の積層コ
ンデンサ方式を用いると内部電極面積が素子の断面積よ
り小さいため電界が全面に発生せず変位を阻害するばか
りでなく不均一な部分に応力集中が発生しついには破壊
するという致命的な欠点がある。また、積層時の位置決
めが難しく多くても数十枚程度の積層枚数が限界であ
り、同じ印加電圧の場合素子の変位量は積層枚数に比例
するため、大きな変位量を発生する素子を製造するのは
困難であった。
【0003】この欠点を解消するために圧電シートの全
面に電極を印刷して積層する方法、すなわち内部電極の
面積と素子の面積を等しくする構造が一般的になってい
る。ただしこの場合内部電極を一層おきに接続するため
には、特公昭63−17354に開示されるような方法
(図8参照)や、特開昭62−211974に開示され
るような方法(図9参照)を用いて絶縁処理しなければ
ならない。すなわち図8に示す積層型圧電素子では一層
おきにガラス等の絶縁物41をスクリーン印刷や電気泳
動法により付着させた後焼き付けて固着し、その上から
銀ペースト42を塗布して内部電極43と一層おきに接
続している。また、図9に示す積層型圧電素子では同じ
くガラス等の絶縁層51を形成し、一層おきに内部電極
53と絶縁層上に形成された外部電極52が電気的に接
続されている。
面に電極を印刷して積層する方法、すなわち内部電極の
面積と素子の面積を等しくする構造が一般的になってい
る。ただしこの場合内部電極を一層おきに接続するため
には、特公昭63−17354に開示されるような方法
(図8参照)や、特開昭62−211974に開示され
るような方法(図9参照)を用いて絶縁処理しなければ
ならない。すなわち図8に示す積層型圧電素子では一層
おきにガラス等の絶縁物41をスクリーン印刷や電気泳
動法により付着させた後焼き付けて固着し、その上から
銀ペースト42を塗布して内部電極43と一層おきに接
続している。また、図9に示す積層型圧電素子では同じ
くガラス等の絶縁層51を形成し、一層おきに内部電極
53と絶縁層上に形成された外部電極52が電気的に接
続されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示す構造の圧電素子の場合、側面に露出する内部電極の
端部に一層おきに絶縁層が形成されているが、その方法
としてスクリーン印刷を用いた場合は印刷が非常に微細
なためカスレ、滲み等で本来接続される部分が導通不良
になったり、絶縁される部分が短絡したりすることがあ
った。また、電気泳動法の場合も素子の駆動電圧に耐え
られるだけの厚さの絶縁層を均一に形成することは難し
く、同じく絶縁破壊による短絡等の問題があった。一
方、図9に示す構造の圧電素子では絶縁層は比較的容易
に形成できるが、絶縁層上の外部電極と内部電極の接続
法が難しく、スクリーン印刷の場合では素子面と絶縁層
の段差があるためその段差部分では導電材ペーストの印
刷が難しいため同じく導通不良や短絡不良が問題になっ
ていた。また、いずれの方法を用いても、絶縁層や外部
電極を高温で焼成する工程が入るため製造コストに影響
するとともに、圧電材料膜の厚さが100μm以下にな
ると接続が非常に困難になるという問題点があった。
示す構造の圧電素子の場合、側面に露出する内部電極の
端部に一層おきに絶縁層が形成されているが、その方法
としてスクリーン印刷を用いた場合は印刷が非常に微細
なためカスレ、滲み等で本来接続される部分が導通不良
になったり、絶縁される部分が短絡したりすることがあ
った。また、電気泳動法の場合も素子の駆動電圧に耐え
られるだけの厚さの絶縁層を均一に形成することは難し
く、同じく絶縁破壊による短絡等の問題があった。一
方、図9に示す構造の圧電素子では絶縁層は比較的容易
に形成できるが、絶縁層上の外部電極と内部電極の接続
法が難しく、スクリーン印刷の場合では素子面と絶縁層
の段差があるためその段差部分では導電材ペーストの印
刷が難しいため同じく導通不良や短絡不良が問題になっ
ていた。また、いずれの方法を用いても、絶縁層や外部
電極を高温で焼成する工程が入るため製造コストに影響
するとともに、圧電材料膜の厚さが100μm以下にな
ると接続が非常に困難になるという問題点があった。
【0005】そこで、発明者らはこれらの問題点を解決
するため、図10に示すような分散粒子タイプの異方性
導電膜を用いて素子の製作を試みた。この異方性導電膜
は、100μm程度の厚さを持つ絶縁物の接着シート6
1中に、粒径十μmの導電性粒子62が互いに接触しな
いように分散された状態で含有されており、膜の厚み方
向に部分的に加圧することにより粒子同士が接触して、
厚み方向のみ導電性を持たせることができる。
するため、図10に示すような分散粒子タイプの異方性
導電膜を用いて素子の製作を試みた。この異方性導電膜
は、100μm程度の厚さを持つ絶縁物の接着シート6
1中に、粒径十μmの導電性粒子62が互いに接触しな
いように分散された状態で含有されており、膜の厚み方
向に部分的に加圧することにより粒子同士が接触して、
厚み方向のみ導電性を持たせることができる。
【0006】これによって、絶縁層を形成する工程が省
略され、高温での焼成工程もないため大幅に工程を削減
でき、素子の製造コストを抑えることができる。また、
外部電極の形成工程において、導電材または絶縁材のぺ
ーストをもちいていないため、滲みやカスレによる接続
不良が皆無となった。
略され、高温での焼成工程もないため大幅に工程を削減
でき、素子の製造コストを抑えることができる。また、
外部電極の形成工程において、導電材または絶縁材のぺ
ーストをもちいていないため、滲みやカスレによる接続
不良が皆無となった。
【0007】ところが、図10に示すような分散粒子タ
イプの異方性導電膜を用いた場合、導電粒子62間の距
離が狭いと、粒子同士の接触により膜の厚み方向に対し
て垂直方向にも導電性が得られてしまうため、内部電極
を含めた圧電膜の一層分の厚さが、たとえば100μm
以下になると、一層おきの接続が困難になるという問題
点が残った。
イプの異方性導電膜を用いた場合、導電粒子62間の距
離が狭いと、粒子同士の接触により膜の厚み方向に対し
て垂直方向にも導電性が得られてしまうため、内部電極
を含めた圧電膜の一層分の厚さが、たとえば100μm
以下になると、一層おきの接続が困難になるという問題
点が残った。
【0008】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、薄膜の圧電素子の接続にも対応
できるとともに、絶縁層の形成という概念を排除し工程
を簡略化し、外部電極と内部電極を確実に接続し導通不
良や絶縁不良を防止することのできる積層型圧電素子を
提供することを目的としている。
になされたものであり、薄膜の圧電素子の接続にも対応
できるとともに、絶縁層の形成という概念を排除し工程
を簡略化し、外部電極と内部電極を確実に接続し導通不
良や絶縁不良を防止することのできる積層型圧電素子を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の積層型圧電素子は、積層型圧電素子の側面に
露出する前記内部電極の端部に一体的に形成された導電
性凸部と、前記積層型圧電素子の側面上に前記導電性凸
部を覆うようにして連続的に形成されるとともに、導電
性粒子を含有する層と含有しない層の少なくとも2層構
造をなす導電膜と、その導電膜上に連続して形成される
とともに、圧縮することにより前記導電性凸部および導
電膜の前記導電性粒子を介して選択的に前記内部電極と
接続された外部電極とを備えている。
に本発明の積層型圧電素子は、積層型圧電素子の側面に
露出する前記内部電極の端部に一体的に形成された導電
性凸部と、前記積層型圧電素子の側面上に前記導電性凸
部を覆うようにして連続的に形成されるとともに、導電
性粒子を含有する層と含有しない層の少なくとも2層構
造をなす導電膜と、その導電膜上に連続して形成される
とともに、圧縮することにより前記導電性凸部および導
電膜の前記導電性粒子を介して選択的に前記内部電極と
接続された外部電極とを備えている。
【0010】また、前記導電膜は、導電性粒子を含有す
る樹脂接着剤からなる層と、樹脂接着剤のみからなる層
との、2層構造であってもよい。
る樹脂接着剤からなる層と、樹脂接着剤のみからなる層
との、2層構造であってもよい。
【0011】また、前記導電性凸部は前記内部電極の端
部に金属メッキを施すことにより形成されていてもよ
い。
部に金属メッキを施すことにより形成されていてもよ
い。
【0012】
【作用】上記の構成を有する本発明の積層型圧電素子で
は、圧電素子の側面に対して導電膜および外部電極を均
等に加圧すると、素子の側面に形成された導電性凸部の
存在によりその部分のみが局部的に圧力が高くなり、導
電膜の導電性粒子がそれを含まない層を突き破るので、
外部電極と内部電極とは導電性凸部及び導電性粒子を介
して接続される。
は、圧電素子の側面に対して導電膜および外部電極を均
等に加圧すると、素子の側面に形成された導電性凸部の
存在によりその部分のみが局部的に圧力が高くなり、導
電膜の導電性粒子がそれを含まない層を突き破るので、
外部電極と内部電極とは導電性凸部及び導電性粒子を介
して接続される。
【0013】また、導電性凸部が形成されていない部分
では圧力が小さく、導電性粒子を含まない層により外部
電極と内部電極との絶縁が確保されるため、導電性粒子
が一定の距離だけ離れるように分散されていなければな
らないといった制限はなく、層全体に粒子を含有させる
ことができるので、圧電膜が非常に薄く形成された圧電
素子であっても、外部電極と内部電極とを確実に接続し
て導通不良や絶縁不良が起きるのを確実に防止できる。
では圧力が小さく、導電性粒子を含まない層により外部
電極と内部電極との絶縁が確保されるため、導電性粒子
が一定の距離だけ離れるように分散されていなければな
らないといった制限はなく、層全体に粒子を含有させる
ことができるので、圧電膜が非常に薄く形成された圧電
素子であっても、外部電極と内部電極とを確実に接続し
て導通不良や絶縁不良が起きるのを確実に防止できる。
【0014】また、導電膜を樹脂接着剤からなる層によ
って構成しているため、高温で焼き付けたりするなどの
工程が必要でなく、素子の製造コストを抑えることがで
きる
って構成しているため、高温で焼き付けたりするなどの
工程が必要でなく、素子の製造コストを抑えることがで
きる
【0015】。
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
参照して説明する。
【0016】図1に本発明による積層型圧電素子の断面
図を示す。圧電材料膜11と内部電極12とが交互に重
なる積層体の側面において、素子の積層方向に全ての圧
電材料膜11にかかるように導電膜13が形成され、一
層おきに導電性凸部16を持っている。さらにその上に
は外部電極としての銅箔15が形成され、導電性凸部1
6を介して内部電極12と電気的に接続されている。導
電膜13は導電粒子を含有する層13aと含有しない層
13bからなっている。
図を示す。圧電材料膜11と内部電極12とが交互に重
なる積層体の側面において、素子の積層方向に全ての圧
電材料膜11にかかるように導電膜13が形成され、一
層おきに導電性凸部16を持っている。さらにその上に
は外部電極としての銅箔15が形成され、導電性凸部1
6を介して内部電極12と電気的に接続されている。導
電膜13は導電粒子を含有する層13aと含有しない層
13bからなっている。
【0017】次に、上記構成の積層型圧電素子の製造方
法について、図面を参照して説明する。
法について、図面を参照して説明する。
【0018】まず、PZTを主成分とする圧電材料を所
望の組成に混合した後、850℃で仮焼成した粉末に5
重量部のバインダーと微量の可塑材および消泡剤を添加
し、有機溶媒中に分散させスラリー状にする。このスラ
リーをドクターブレード法により所定の厚さに成形しグ
リーンシートとする。このグリーンシート上に内部電極
としてPdペーストをスクリーン印刷し、所定寸法に打
ち抜いたものを所定枚数積層し熱プレスにより一体化す
る。脱脂後、約1200℃で焼結を行い、図2に示すよ
うに示すよに、内部電極12が一層おきに露出するよう
な位置で切断した焼結体21に、仮の外部電極22,2
3を塗布焼き付けし、さらに別の一対の側面24,25
が露出するように切断する。
望の組成に混合した後、850℃で仮焼成した粉末に5
重量部のバインダーと微量の可塑材および消泡剤を添加
し、有機溶媒中に分散させスラリー状にする。このスラ
リーをドクターブレード法により所定の厚さに成形しグ
リーンシートとする。このグリーンシート上に内部電極
としてPdペーストをスクリーン印刷し、所定寸法に打
ち抜いたものを所定枚数積層し熱プレスにより一体化す
る。脱脂後、約1200℃で焼結を行い、図2に示すよ
うに示すよに、内部電極12が一層おきに露出するよう
な位置で切断した焼結体21に、仮の外部電極22,2
3を塗布焼き付けし、さらに別の一対の側面24,25
が露出するように切断する。
【0019】そして、図3に示すように、焼結体21の
一方側面24において、導電性凸部を形成する以外の部
分をテープ26でマスキングし、かつ他方の側面25の
全面をテープでマスキングした状態で、直流電源の負極
に仮の外部電極22を接続してニッケルメッキ浴中に沈
める。この状態で50mAの電流を約5分間流すと、仮
の外部電極22と接触する内部電極12の端面にニッケ
ルメッキの導電性凸部16が一層おきに形成された状態
となる(図4参照)。次に、反対側の側面25にも層を
ずらして導電性凸部16を形成するべく、すでに導電性
凸部16が形成された側面24の全面と、側面25の一
部分とをテープでマスキングして保護した後、負極を仮
の外部電極23に接続してニッケルメッキを成長させ
る。これにより、図4に示すように、側面25において
も側面24における導電性凸部16の形成位置と一層ず
つずれた状態で導電性凸部16が形成される。
一方側面24において、導電性凸部を形成する以外の部
分をテープ26でマスキングし、かつ他方の側面25の
全面をテープでマスキングした状態で、直流電源の負極
に仮の外部電極22を接続してニッケルメッキ浴中に沈
める。この状態で50mAの電流を約5分間流すと、仮
の外部電極22と接触する内部電極12の端面にニッケ
ルメッキの導電性凸部16が一層おきに形成された状態
となる(図4参照)。次に、反対側の側面25にも層を
ずらして導電性凸部16を形成するべく、すでに導電性
凸部16が形成された側面24の全面と、側面25の一
部分とをテープでマスキングして保護した後、負極を仮
の外部電極23に接続してニッケルメッキを成長させ
る。これにより、図4に示すように、側面25において
も側面24における導電性凸部16の形成位置と一層ず
つずれた状態で導電性凸部16が形成される。
【0020】一方、上記焼結体21とは別に導電膜を形
成する必要がある。この導電膜の製造方法について、以
下に説明する。
成する必要がある。この導電膜の製造方法について、以
下に説明する。
【0021】図5に示すように銅箔15上に平均粒径2
0〜30μmの銅粉末(導電性粒子)31を含有させた
樹脂接着剤、たとえば、熱硬化性のエポキシ系接着剤を
50μm程度の厚さに均一に塗布し、そのエポキシ系接
着剤に固有の硬化温度よりも低い温度で加熱して半硬化
の状態にし、さらに、その上に同じエポキシ系接着剤の
みを同様に均一に塗布、加熱して半硬化させる。これに
よって、銅粉末(導電性粒子)31を含有したエポキシ
系接着剤からなる層13aと、エポキシ系接着剤のみか
らなる層13bとの、2層構造の導電膜13を形成す
る。
0〜30μmの銅粉末(導電性粒子)31を含有させた
樹脂接着剤、たとえば、熱硬化性のエポキシ系接着剤を
50μm程度の厚さに均一に塗布し、そのエポキシ系接
着剤に固有の硬化温度よりも低い温度で加熱して半硬化
の状態にし、さらに、その上に同じエポキシ系接着剤の
みを同様に均一に塗布、加熱して半硬化させる。これに
よって、銅粉末(導電性粒子)31を含有したエポキシ
系接着剤からなる層13aと、エポキシ系接着剤のみか
らなる層13bとの、2層構造の導電膜13を形成す
る。
【0022】次に、この導電膜13を素子一個分の必要
寸法に切断して、焼結体21の面24,25に全ての圧
電材料膜の大きさに相当する大きさで、層13bと面2
4,25とが向かい合うように仮止めする(図6参
照)。そして、平板を銅箔15に当接させて均一に荷重
をかけながら全体を150℃で30分間加熱すると、図
7に示すように導電性凸部16の存在によりその部分の
みが圧力が高くなり、導電性粒子31が粒子を含有しな
い層13bを突き破って導電性凸部16に接触し、さら
に外部電極である銅箔15とも接触する。従って、内部
電極12と外部電極である銅箔15とは、導電性粒子3
1及び導電性凸部16を介して電気的に接続され、導通
可能な状態となる。この後、銅箔15の一部に電力供給
用のリード線(図示せず)を取り付け、外装および分極
を施して完成品となる。
寸法に切断して、焼結体21の面24,25に全ての圧
電材料膜の大きさに相当する大きさで、層13bと面2
4,25とが向かい合うように仮止めする(図6参
照)。そして、平板を銅箔15に当接させて均一に荷重
をかけながら全体を150℃で30分間加熱すると、図
7に示すように導電性凸部16の存在によりその部分の
みが圧力が高くなり、導電性粒子31が粒子を含有しな
い層13bを突き破って導電性凸部16に接触し、さら
に外部電極である銅箔15とも接触する。従って、内部
電極12と外部電極である銅箔15とは、導電性粒子3
1及び導電性凸部16を介して電気的に接続され、導通
可能な状態となる。この後、銅箔15の一部に電力供給
用のリード線(図示せず)を取り付け、外装および分極
を施して完成品となる。
【0023】尚、本発明は上述した実施例に限定される
ものではなく、その主旨を逸脱しない限り種々の変更を
加えることができる。たとえば導電性粒子31として銅
粉末の代わりにニッケル粉末やアルミ、インバー合金、
カーボン、銀粉末等を用いてもよい。また、上記の各導
電性粒子を混合して用いてもよい。また、外部電極とし
て使用する銅箔15の一方をそのまま延ばせばリード線
の代わりをすることもできる。
ものではなく、その主旨を逸脱しない限り種々の変更を
加えることができる。たとえば導電性粒子31として銅
粉末の代わりにニッケル粉末やアルミ、インバー合金、
カーボン、銀粉末等を用いてもよい。また、上記の各導
電性粒子を混合して用いてもよい。また、外部電極とし
て使用する銅箔15の一方をそのまま延ばせばリード線
の代わりをすることもできる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の積層型圧電素子は圧電材料膜が薄くなっても充分
に対応できるとともに、高温での焼成工程もないため大
幅に工程を削減でき素子の製造コストを押さえることが
できる。
発明の積層型圧電素子は圧電材料膜が薄くなっても充分
に対応できるとともに、高温での焼成工程もないため大
幅に工程を削減でき素子の製造コストを押さえることが
できる。
【図1】図1は本発明の実施例の圧電素子の断面図であ
る。
る。
【図2】図2は切断された積層焼結体の斜視図である。
【図3】図3は積層焼結体をテープでマスキングした状
態の斜視図である。
態の斜視図である。
【図4】図4は導電性凸部が形成された状態の積層焼結
体の斜視図である。
体の斜視図である。
【図5】図5は銅箔と2層構造の銅電膜とを示す断面図
である。。
である。。
【図6】図6は導電膜および銅箔が形成された状態の積
層焼結体の斜視図である。
層焼結体の斜視図である。
【図7】図7は導電膜が加圧により導電性を持つ状態を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図8】図8は従来の積層型圧電素子の断面図である。
【図9】図9は従来の他の積層型圧電素子を示すもの
で、(a)は側面図、(b)は(a)のB−B線断面図
である。
で、(a)は側面図、(b)は(a)のB−B線断面図
である。
【図10】図10は先に提案された異方性導電膜の断面
図である。
図である。
11 圧電材料膜 12 内部電極 13 導電膜 13a 導電粒子を含む層 13b 導電粒子を含まない層 14 導電部 15 銅箔 16 導電性凸部
Claims (3)
- 【請求項1】 圧電材料と内部電極が交互に積層されて
なる積層型圧電素子であって、 その積層型圧電素子の側面に露出する前記内部電極の端
部に一体的に形成された導電性凸部と、 前記積層型圧電素子の側面上に前記導電性凸部を覆うよ
うにして連続的に形成されるとともに、導電性粒子を含
有する層と含有しない層の少なくとも2層構造をなす導
電膜と、 その導電膜上に連続して形成されるとともに、圧縮する
ことにより前記導電性凸部および導電膜の前記導電性粒
子を介して選択的に前記内部電極と接続された外部電極
とを備えたことを特徴とする積層型圧電素子。 - 【請求項2】 前記導電膜は、導電性粒子を含有する樹
脂接着剤からなる層と、樹脂接着剤のみからなる層と
の、2層構造であることを特徴とする請求項1記載の積
層型圧電素子。 - 【請求項3】 前記導電性凸部は前記内部電極の端部に
金属メッキを施すことにより形成されることを特徴とす
る請求項1記載の積層型圧電素子。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19638093A JP3237966B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 積層型圧電素子 |
US08/233,254 US5406164A (en) | 1993-06-10 | 1994-04-26 | Multilayer piezoelectric element |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19638093A JP3237966B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 積層型圧電素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0750435A JPH0750435A (ja) | 1995-02-21 |
JP3237966B2 true JP3237966B2 (ja) | 2001-12-10 |
Family
ID=16356912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19638093A Expired - Fee Related JP3237966B2 (ja) | 1993-06-10 | 1993-08-06 | 積層型圧電素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3237966B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2359419B1 (de) | 2008-11-20 | 2013-01-09 | CeramTec GmbH | Vielschichtaktor mit aussenelektroden als metallische, poröse, dehnbare leitschicht |
-
1993
- 1993-08-06 JP JP19638093A patent/JP3237966B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0750435A (ja) | 1995-02-21 |
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