JP3236595B2 - 被膜形成方法 - Google Patents

被膜形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学的エネルギバン
ド巾が1.0eV 以上特に1.5 〜5.5eV を有する炭素または
炭素を主成とする被膜を電気用部材の被形成面上にコー
ティングすることにより、これら固体の表面の補強材、
または機械ストレスに対する保護材を得ようとする複合
体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭素膜のコーティングに関しては、本発
明人の出願になる特許願「炭素被膜を有する複合体及び
その作製方法」(特願昭56-146930 号昭和56年 9月17日
出願)が知られている。また炭素膜は耐摩耗材であると
同時に高平滑性、高熱伝導性等多くの特性を有してお
り、電気部品その他に応用が期待されている。
【0003】被形成面上にダイヤモンド類似の硬さを有
するアモルファス(非晶質)または5 〜200 Åの大きさ
の微結晶性を有するセミアモルファス( 半非晶質) 構造
を有する炭素または炭素を主成分とする被膜を形成する
場合、被形成面を有する基板を設けた高周波印加電極の
近傍において、プラズマ中の電子が高周波印加電極に蓄
積されることによって生じるセルフバイアスにより加速
された正イオン( 例えばH + ) を、形成中の炭素または
炭素を主成分とする被膜に衝突させることにより、その
炭素または炭素を主成分とする被膜をより硬度の大き
な、ダイヤモンドに近い構造を持った炭素膜を作ること
を行なってきた。これは正イオンを衝突させることでC
=Cのような二重結合を有する炭素の割合を減らしてC
−Cの結合をゆうする炭素を増やしたり、あるいは炭素
原子に結合している水素原子をなくすことにより sp2
成軌道をもついわゆる三方炭素やsp混成軌道をもついわ
ゆる二方炭素を無くし sp3混成軌道をもったいわゆる四
方炭素の割合を増やすことによりダイヤモンド結合を生
じやすくするためである。従ってより硬度の大きい炭素
または炭素を主成分とする被膜を作成しようとするとき
は、電極間に発生するセルフバイアスを大きくして正イ
オンの加速を大きくしなければならない。このセルフバ
イアスを増加させるために行われている方法としては、
先ず第1に反応圧力を減少させる方法がある。これは炭
素または炭素を主成分とする被膜形成に使用する炭化水
素化物気体の圧力を減少させることにより単位体積中に
含まれる炭化水素化物気体分子の個数が減少するため、
相対的に気体を分解するために加えられている高周波エ
ネルギの出力が大きくなりプラズマ中の電子が増大して
高周波印加電極に蓄積されるためセルフバイアスが増大
するということに基づくものである。
【0004】また、高周波エネルギの出力を増大させる
方法があるが、これは上述した如く、気体を分解するエ
ネルギが増大するとプラズマ中の電子が増大するため
に、高周波印加電極への電子の蓄積が増大してセルフバ
イアスが大きくなることによるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法により被形成面上に硬度の大きい炭素または炭
素を主成分とする被膜を形成しようとした場合、セルフ
バイアスを大きくすることにより成膜することになるた
め、大きなセルフバイアスで加速された大きな運動エネ
ルギを持った正イオンが成膜中の炭素または炭素を主成
分とする被膜に衝突すると同時に形成面にも衝突してし
まい被形成面をスパッタしてしまう結果硬度の大きな炭
素または炭素を主成分とする被膜を被形成面に損傷を与
えることなく形成することは困難であった。また硬度の
大きな膜は被形成面や炭素または炭素を主成分とする被
膜自体の膨張、収縮または応力等のために被形成面との
整合性が悪く剥離や脱離をおこしてしまい密着性の悪い
ものであった。
【0006】本発明は上記のような問題点を解決し光学
的エネルギバンド巾(Egという)が1.0eV 以上、好まし
くは1.5 〜5.5eV を有し、硬度がビッカース硬度におい
て2000Kg/mm2 以上、好ましくは4500Kg/mm2以上、理想
的には6500Kg/mm2というダイヤモンドに類似の絶縁性と
硬さを有するアモルファスまたは5 〜200 Åの大きさの
微結晶性を有するアモルファス( 半非晶質) 構造を有す
る炭素またはこの炭素中に水素、ハロゲン元素が25原子
%以下またはIII 価またはV価の不純物が5原子%以
下、また窒素がN/C ≦0.05の濃度に添加されたいわゆる
炭素を主成分とする炭素を被形成面上に、密着性良くま
た被形成面に対して整合性良く設けることを目的として
成されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために第1の電極と被形成面を有する基板に接し
て設けられた第2の電極との間に直流または高周波エネ
ルギを加えて、発生させたプラズマにより炭化水素化物
気体とまたはこれに加えて添加物気体とを分解反応せし
めて上記被形成面上に炭素または炭素を主成分とする被
膜を形成する方法において、炭素または炭素を主成分と
する被膜形成の際、反応圧力を減少させるあるいは高周
波エネルギを増加させるまたは添加物気体の添加量を変
化させる若しくはそれらの条件を複数併用することによ
り形成される炭素または炭素を主成分とする被膜の硬度
を被形成面側より表面に向かって増加させることとした
ものである。
【0008】即ち本発明は被形成面上に炭素または炭素
を主成分とする被膜をコーティングし、その表面での耐
摩耗性等の機械的強度を補強しようというものであり、
そのためのダイヤモンド類似の硬さを有した炭素または
炭素を主成分とする被膜を被形成面上に直接形成させる
のではなく、被形成面に密接する部分から徐々に硬度を
上げてゆき、所望の膜厚のときに所望の硬度の炭素また
は炭素を主成分とする被膜が得られるように反応圧力を
減少あるいは高周波エネルギを増加または添加物気体の
添加量を変化させることに特徴を有する。
【0009】被形成面上に直接ダイヤモンド類似の硬さ
を有した膜を形成させようとするとセルフバイアスを大
きくして炭素または炭素を主成分とする被膜を形成させ
ることを行わなければならず、被形成面へのスパッタは
避けることはできないが、被形成面上に密接した炭素ま
たは炭素を主成分とする被膜は、被形成面に損傷を与え
ない程度のセルフバイアスで作り得る硬さの炭素または
炭素を主成分とする被膜にしておき、徐々に硬度を上げ
た膜を積層させて、表面には所望の硬度を有した炭素ま
たは炭素を主成分とする被膜を形成すれば、被形成面と
の密接性も良くしかも大きな硬度を有した炭素または炭
素を主成分とする被膜を形成することができる。
【0010】この場合、図6(A) に示すように硬度の小
さい膜から硬度の大きい膜を何層かに別けて積層する方
法と、図6(B) に示すように硬度を連続的に変えて、単
層の中で硬度が連続的に変化した炭素または炭素を主成
分とする被膜を形成させる方法とがある。また本発明に
おいてセルフバイアスを大きくする方法としては反応圧
力を減少させる方法、高周波エネルギを増加させる方
法、添加物気体の添加量を変化させる方法及び上記3つ
の方法を2つまたは3つ組あわせる方法がある。
【0011】本発明に用いられる被形成面としては、P
ET(ポリエチレンテレフタレート)、PES、PMM
A、テフロン、エポキシ、ポリイミド等の有機樹脂基体
または金属メッシュ状キャリア、紙等テープ状キャリ
ア、ガラス、金属、セラミック、半導体、磁気ヘッド用
部材、磁気ディスク等がある。以下に実施例と共に本発
明を具体的に説明する。
【0012】
【実施例】図1は本発明の炭素または炭素を主成分とす
る被膜を形成するためのプラズマCVD装置の概要を示
す。図面において、ドーピング系(1) において、キャリ
アガスである水素を(2) より、反応性気体である炭化水
素気体例えばメタン、エチレンを(3) より、III 価不純
物のジボラン(水素希釈)(4) 、V価不純物のアンモニ
アまたはフォスヒンを(5) よりバルブ(6) 、流量計(7)
をへて反応系(8) 中にノズル(9) より導入される。この
ノズルに至る前に、反応性気体の励起用にマイクロ波エ
ネルギを(10)で加えて予め活性化させることは有効であ
る。
【0013】反応系(8) には第1の電極(11)、第2の電
極(12)を設けた。この場合(第1の電極面積/第2の電
極面積)<1の条件を満たすようにした。一対の電極(1
1)、(12)間には高周波電源(13)、マッチングトランス(1
4)、直流バイアス電源(15)より電気エネルギが加えら
れ、プラズマが発生する。排気系(16)は圧力調整バルブ
(17)、ターボ分子ポンプ(18)、ロータリーポンプ(19)を
へて不要気体を排気する。 反応性気体には、反応空間
(20)における圧力が0.001 〜10torr代表的には0.01〜0.
5torr の下で高周波もしくは直流によるエネルギにより
0.1 〜5KW のエネルギが加えられる。特に励起源が 1GH
Z 以上、例えば2.45GHZ の周波数にあっては、C-H 結合
より水素を分離し、さらに周波数源が0.1 〜50MHZ 例え
ば13.56MHzの周波数にあってはC-C 結合、C=C 結合を分
解し、-C-C- 結合を作り、炭素の不対結合手同志を互い
に衝突させて共有結合させ、安定なダイヤモンド構造を
局部的に有した構造とさせ得る。
【0014】直流バイアスは-200〜600V( 実質的には-4
00〜+400V)を加える。なぜなら、直流バイアスが零のと
きは自己バイアスが-200V(第2の電極を接地レベルとし
て)を有しているためである。反応性気体は、水素で一
部を希釈した。例えばメタン:水素=1:1とした。第
1の電極は冷却手段を有しており、被形成面上の温度を
250 〜-100℃に保持させた。
【0015】本発明では被形成面をカソード電極に置い
た。これは被形成面をアノード側に置いたときとカソー
ド側に置いたときとの形成された炭素膜の膜質を比較し
た場合図2に示すようにカソード側に被形成面を置いた
ときの方が硬度の大きな炭素膜が速い成膜速度で得られ
るからである。尚、図2中の○は触針式表面粗さ計、◇
はエリプソメーターで測定した膜厚、△はエリプソメー
ターによる膜の屈折率を示す。また実験条件は、高周波
エネルギー60W、圧力0.015torr メタンの流量 100S
CCM 、基板温度を室温、成膜時間 180分で行った。
【0016】以上のようにしてプラズマにより被形成面
上にビッカース硬度2000Kg/mm2以上を有するとともに、
熱伝導度2.5W/cm deg 以上のC-C 結合を多数形成したア
モルファス構造または微結晶構造を有するアモルファス
構造の炭素を生成させた。さらにこの電磁エネルギは50
W 〜1KW を供給し、単位面積あたり0.03〜3W/cm2のプラ
ズマエネルギを加えた。
【0017】図3には本発明に用いる装置において加え
る高周波エネルギーを変えて炭素膜を形成させたときの
成膜速度と膜のビッカース硬度を示した。加える高周波
エネルギーが大きい程、硬い膜が形成される。図4に
は、反応圧力を変化させて炭素膜を形成させたときの成
膜速度と膜のビッカース硬度とを示した。反応圧力が小
さい程、硬い膜が形成されている。図5は加える高周波
エネルギーと反応圧力及びセルフバイアスとの関係を示
したものである。高周波エネルギーが大きい程セルフバ
イアスが大きくなり、また反応圧力は小さい方がセルフ
バイアスが大きくなる。この図5と図3及び図4とによ
りセルフバイアスが大きい程形成された炭素膜も硬いも
のが得られることがわかる。
【0018】〔実施例1〕図1に示した装置において、
被形成面を有した基板上に本発明方法により炭素膜を形
成しした。 先ず反応系にノズルより水素の添加された
メタンを100SCCMの流量で導入し、圧力を0.03torrに
保持し、メタンに対し50Wの高周波エネルギを加え、
セルフバイアス−150Vの条件で室温に保持されたSi
基板上に150分間膜形成を行い、第1の層を形成し
た。次にノズルより水素の添加されたメタンを100SC
CMの流量で導入し、圧力を0.015 torrに保持してメタン
に対し100Wの高周波エネルギを加え、セルフバイア
ス−200Vの条件で被形成面を150℃に保持して1
50分間膜形成を行い第2の層とした。そして第2の層
上にノズルより水素の添加されたメタンを100SCCMの
流量で導入し、反応系を0/015 torrに保持してメタンに
対し200Wの高周波エネルギを加え、セルフバイアス
−280Vの条件で被形成面を室温に保持して60分間
膜形成を行い第3の層とした。これら3つの層のビッカ
ース硬度を測定したところ第1の層は2200Kg/mm2
第2の層は3500Kg/mm2、第3の層は4200Kg/m
m2、でありダイヤモンド類似の硬さを表面に有した炭素
膜を被形成面との密着性を良く形成させることができ
た。
【0019】〔実施例2〕被形成面を有する基板の置か
れた反応系に水素の添加されたメタンを100SCCMの流
量で導入し、圧力を0.03torrに保持し、メタンに対し5
0Wの高周波エネルギを加え、150分間膜形成を行
い、第1の層を形成した。次に第1の層の上に、メタン
に対する高周波エネルギが150Wである以外は第1の
層と同じ条件で実施し第2の層を形成した。そして第2
の層上に、高周波エネルギを300Wにして60分間成
膜する以外は第1の層と同一条件で実施した。その結
果、2200Kg/mm2、3800Kg/mm2、5000Kg/m
m2、のビッカース硬度を有する第1の層、第2の層、第
3の層からなる炭素膜を形成させることができた。この
炭素膜は表面の硬度が5000Kg/mm2とダイヤモンド類
似の硬さを有し、耐摩耗性、高熱伝導性、高平滑性に優
れたものであった。
【0020】本実施例においては高周波エネルギの出力
のみを増加させることにより炭素膜の硬度を大きくした
が、反応圧力のみを減少させても同様な効果が得られる
ことは前述した通りである。また本実施例では各炭素膜
の層を一つの反応室を用いて作成したが、反応室を複数
接続させることにより各層をそれぞれ異なる反応室で形
成させても良い。
【0021】〔実施例3〕本実施例においては、被形成
面上に硬度の異なる層を積層させるのではなく、高周波
エネルギを連続的に増加させることにより硬度が連続的
に変化している炭素膜を形成させた。先ず、実施例1の
第1の層を形成させるのと同一の条件で膜形成を開始
し、その後高周波エネルギを0.7〜2W/min の上昇率で
300Wになるまで増加させることにより被形成面上に
炭素膜を形成させた。形成させた炭素膜は、表面におい
て4000Kg/mm2のビッカース硬度を有する、耐摩耗
性、高熱伝導性、高平滑性に優れたものであった。
【0022】本実施例では高周波エネルギのみを連続的
に大きくさせたが、反応圧力のみを連続的に減少させて
も良く、また高周波エネルギを連続的に大きくさせると
共に反応圧力を連続的に減少させても良い。また反応性
気体に添加する添加物の量を連続的に変化させても良
く、添加物の変化と高周波エネルギの増加若しくは反応
圧力の減少とを組み合わせても本発明の方法を実施する
ことはできる。
【0023】〔実施例4〕本実施例は、被形成面上に炭
素膜を形成する前に、プラズマ活性にした不活性気体ま
たは水素の雰囲気に被形成面を配設することにより被形
成面の酸化物、炭化物または窒化物等の汚染物または異
物を除去した後に炭素膜を形成させた。不活性気体また
は水素をプラズマ化するための手段は、0.1 〜100MHZ
の高周波や1 〜10GHZ のマイクロ波を用い、加えるエネ
ルギーは10〜1000W で十分である。プラズマ化に際して
の反応系の圧力は10-3torr以上、代表的には0.01〜200t
orr 好ましくは1 〜10torrである。以上のような条件の
下で不活性気体または水素をプラズマ活性にし、その活
性化した水素または不活性気体により被形成面上の酸化
物、汚物、水酸化物、さらにまたはこれらの局部性によ
る表面張力、物理吸着力を除去した。このような処理を
した後被形成面上に実施例1、実施例2若しくは実施例
3に従って炭素膜を形成した。得られた炭素膜は被形成
面との密着性に優れたものであった。
【0024】
【発明の効果】以上の如く本発明の方法により作製した
炭素または炭素を主成分とする被膜は被形成面上に密接
した炭素または炭素を主成分とする被膜は、被形成面に
損傷を与えない程度のセルフバイアスで作り得る硬さの
炭素または炭素を主成分とする被膜にしておき、徐々に
硬度を上げた膜を積層させて、表面には所望の硬度を有
した炭素または炭素を主成分とする被膜を形成している
ため、被形成面との密着性に優れたダイヤモンドに類似
の硬さを有するものであり、磁気ヘッドや磁気ディスク
等一部に異種材料がその表面を摺動する電気用部材にき
わめて有効であった。
【0025】特に得られる炭素または炭素を主成分とす
る被膜は熱伝導率が2.5W/cm deg 以上、代表的には4.0
〜6.0W/cm deg とダイヤモンドの60W/cm deg に近いた
め摩擦によって生じる熱を全体に均一に逃すことが可能
であり、更に耐摩耗性、高熱伝導性、炭素膜特有の高平
滑性等の特性を有するものであった。
【0026】また本発明の方法は、有機樹脂、ガラス、
磁性体、金属、セラミックまたは半導体等を被形成面と
して実施することができるため、その反応は計り知れな
いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に使用する装置の概要を示す図。
【図2】 炭素膜の膜質を示す図。
【図3】 高周波エネルギの出力と成膜速度及びビッカ
ース硬度を示す図。
【図4】 反応圧力と成膜速度及びビッカース硬度を示
す図。
【図5】 高周波エネルギと反応圧力及びセルフバイア
スとの関係を示した図。
【図6】 炭素膜の膜厚と硬度の関係を示す図。
【符号の説明】
1・・・ドーピング系 6・・・バルブ 7・・・流量計 8・・・反応系 9・・・ノズル 10・・・マイクロ波エネルギ 11・・・第1の電極 12・・・第2の電極 13・・・高周波電源 14・・・マッチングトランス 15・・・直流バイアス電源 16・・・排気系 17・・・圧力調整バルブ 18・・・ターボ分子ポンプ 19・・・ロータリーポンプ 20・・・反応空間
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−157602(JP,A) 特開 昭61−222133(JP,A) 特開 昭60−12734(JP,A) 特開 昭62−73719(JP,A) 特開 昭63−11671(JP,A) 特開 昭63−20742(JP,A) 特開 昭62−180056(JP,A) 特開 昭63−26371(JP,A) 特開 昭62−83471(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 16/27 C01B 31/02 G11B 5/72 G11B 5/84

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アノード電極と、前記アノード電極より
    も面積が小さいカソード電極とが設けられた反応系にお
    いて、プラズマCVD法により、前記カソード電極に置
    かれた基板に炭素膜を形成する方法であって、 前記反応系の圧力を段階的又は連続的に減少させなが
    ら、前記基板に炭素膜を形成することを特徴とする被膜
    形成方法。
  2. 【請求項2】 アノード電極と、前記アノード電極より
    も面積が小さいカソード電極とが設けられた反応系にお
    いて、プラズマCVD法により、前記カソード電極に置
    かれた基板に炭素膜を形成する方法であって、 原料ガスを分解するための高周波のエネルギーを連続的
    又は段階的に増加させながら、前記基板に炭素膜を形成
    することを特徴とする被膜形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 前記基板に直流バイアスがかかる状態で、炭素膜を形成
    することを特徴とする被膜形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項におい
    て、前記基板に形成される炭素膜は、SP 3 混成軌道を有する
    ことを特徴とする被膜形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一項におい
    て、 前記基板の被膜形成面は、PET、PES、PMMA、
    テフロン、エポキシ、ポリイミド等の有機樹脂またはガ
    ラス、金属、セラミック、半導体のいずれかであること
    を特徴とする被膜形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか一項におい
    て、前記基板は、PET、PES、PMMA、テフロ
    ン、エポキシ、ポリイミド等の有機樹脂基体、磁気ヘッ
    ド用部材又は磁気ディスクのいずれかであることを特徴
    とする被膜形成方法。
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