JP3236068B2 - 射出成形用金型の流動解析評価システム - Google Patents
射出成形用金型の流動解析評価システムInfo
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Landscapes
- Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形時に発生する
外観不良であるヤケを防止するために、多点ゲート型の
射出成形機の各ゲート寸法を評価する射出成形用金型の
流動解析評価システムに関する。
外観不良であるヤケを防止するために、多点ゲート型の
射出成形機の各ゲート寸法を評価する射出成形用金型の
流動解析評価システムに関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形の分野では、新たな製品の金型
を起こす場合、その金型の設計に当たり、設計者の経験
的ノウハウに頼って行われていた。
を起こす場合、その金型の設計に当たり、設計者の経験
的ノウハウに頼って行われていた。
【0003】すなわち、充填時の樹脂流量やゲート点数
に関係なくゲート径を経験則によって決定していた。そ
のため、設計された金型によって仮打ちを行い、その時
点でヤケや変形等の問題が発生したときに、初めてゲー
ト径等を再検討し、金型を再加工して再び仮打ちを行う
といった過程を経て、1つの新たな製品開発が行われて
いた。
に関係なくゲート径を経験則によって決定していた。そ
のため、設計された金型によって仮打ちを行い、その時
点でヤケや変形等の問題が発生したときに、初めてゲー
ト径等を再検討し、金型を再加工して再び仮打ちを行う
といった過程を経て、1つの新たな製品開発が行われて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の金
型設計では、設計者の経験によって設計される金型にバ
ラツキを生じるだけでなく、科学的計算に基づいた定量
的な評価が行えないため、決定された数値の適用範囲も
限られたものとなり、これを新しい分野に応用しようと
してもほとんど適用できないといった問題があった。ま
た、多点ゲート型の射出成形機では、流動の面からバラ
ンスをとることは行われているものの、樹脂が充填時に
金型表面から受ける温度については、そのバランスを考
慮することは行われていなかった。そのため、同時充填
であっても、各ゲートにおいて温度的にバラツキを生じ
ることがあった。
型設計では、設計者の経験によって設計される金型にバ
ラツキを生じるだけでなく、科学的計算に基づいた定量
的な評価が行えないため、決定された数値の適用範囲も
限られたものとなり、これを新しい分野に応用しようと
してもほとんど適用できないといった問題があった。ま
た、多点ゲート型の射出成形機では、流動の面からバラ
ンスをとることは行われているものの、樹脂が充填時に
金型表面から受ける温度については、そのバランスを考
慮することは行われていなかった。そのため、同時充填
であっても、各ゲートにおいて温度的にバラツキを生じ
ることがあった。
【0005】本発明はかかる実情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、多点ゲート型の射出成形機の各ゲート
寸法を、樹脂が受ける温度の面から科学的計算に基づい
て定量的に評価を行う射出成形用金型の流動解析評価シ
ステムを提供することにある。
で、その目的は、多点ゲート型の射出成形機の各ゲート
寸法を、樹脂が受ける温度の面から科学的計算に基づい
て定量的に評価を行う射出成形用金型の流動解析評価シ
ステムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係わる射出成形用金型の流動解析評価シス
テムは、射出成形時に発生する外観不良であるヤケを防
止するために、多点ゲート型の射出成形機の各ゲート寸
法を評価するシステムであって、ゲート径をパラメータ
として樹脂充填解析を行うことにより、圧力、温度の分
布を算出する充填解析部と、この充填解析部での解析結
果に基づいて、前記各ゲート径の初期条件下での指標値
の算出を行う指標算出部と、この指標算出部による初期
解析結果に基づき、各指標値のいずれかがヤケ発生限界
を超えているか否かの判断を行う第1指標判断部と、前
記指標算出部による初期解析結果に基づき、各指標値が
所定範囲内にあるか否かの判断を行う第2指標判断部
と、前記第1指標判断部及び前記第2指標判断部の判断
結果に基づき、各指標値のいずれかがヤケ発生限界を超
えている場合、又は各指標値がヤケ発生限界内であって
も所定範囲内に無い場合には、その超えている指標値又
は所定範囲内に無い指標値に対応するゲート径を変化さ
せて再度充填解析を行わせ、その解析結果を再度前記第
1指標判断部及び前記第2指標判断部により判断させる
制御を行う制御部と、前記各指標判断部により求められ
た最終的な指標値に対応する各ゲート径を数値表示する
表示部とを備えた構成とする。
め、本発明に係わる射出成形用金型の流動解析評価シス
テムは、射出成形時に発生する外観不良であるヤケを防
止するために、多点ゲート型の射出成形機の各ゲート寸
法を評価するシステムであって、ゲート径をパラメータ
として樹脂充填解析を行うことにより、圧力、温度の分
布を算出する充填解析部と、この充填解析部での解析結
果に基づいて、前記各ゲート径の初期条件下での指標値
の算出を行う指標算出部と、この指標算出部による初期
解析結果に基づき、各指標値のいずれかがヤケ発生限界
を超えているか否かの判断を行う第1指標判断部と、前
記指標算出部による初期解析結果に基づき、各指標値が
所定範囲内にあるか否かの判断を行う第2指標判断部
と、前記第1指標判断部及び前記第2指標判断部の判断
結果に基づき、各指標値のいずれかがヤケ発生限界を超
えている場合、又は各指標値がヤケ発生限界内であって
も所定範囲内に無い場合には、その超えている指標値又
は所定範囲内に無い指標値に対応するゲート径を変化さ
せて再度充填解析を行わせ、その解析結果を再度前記第
1指標判断部及び前記第2指標判断部により判断させる
制御を行う制御部と、前記各指標判断部により求められ
た最終的な指標値に対応する各ゲート径を数値表示する
表示部とを備えた構成とする。
【0007】
【作用】外観不良に関する樹脂流量、ゲート径とヤケと
の関係は、一般的には樹脂流量が大きい程ヤケやすく、
ゲート径が大きい程ヤケにくいといわれている。すなわ
ち、原則的には、各ゲートを通過する樹脂流量が一定
で、かつ各ゲート径が等しければ、各ゲートでの温度上
昇も必然的に同一となるはずである。しかしながら、実
際には、ゲート径を厳密に同一とすることは難しく、ま
た樹脂流量も一定とすることは困難である。そこで、こ
のようなバラツキのあるゲート間格差を埋めるため、指
標値の高いゲート径を小さくして樹脂流量を下げたり、
他のゲート径を大きくして指標値の高いゲート径の樹脂
流量を下げたりして、バランスを取るものである。
の関係は、一般的には樹脂流量が大きい程ヤケやすく、
ゲート径が大きい程ヤケにくいといわれている。すなわ
ち、原則的には、各ゲートを通過する樹脂流量が一定
で、かつ各ゲート径が等しければ、各ゲートでの温度上
昇も必然的に同一となるはずである。しかしながら、実
際には、ゲート径を厳密に同一とすることは難しく、ま
た樹脂流量も一定とすることは困難である。そこで、こ
のようなバラツキのあるゲート間格差を埋めるため、指
標値の高いゲート径を小さくして樹脂流量を下げたり、
他のゲート径を大きくして指標値の高いゲート径の樹脂
流量を下げたりして、バランスを取るものである。
【0008】すなわち、充填解析部では、ゲート径をパ
ラメータとして樹脂充填解析を行うことにより、圧力、
温度の分布を算出する。
ラメータとして樹脂充填解析を行うことにより、圧力、
温度の分布を算出する。
【0009】指標算出部では、この充填解析部での解析
結果に基づいて、各ゲート径の初期条件下での指標値
(例えば、最高樹脂温度〔以下、「最大温度」とい
う〕)の算出を行う。
結果に基づいて、各ゲート径の初期条件下での指標値
(例えば、最高樹脂温度〔以下、「最大温度」とい
う〕)の算出を行う。
【0010】この後、第1指標判断部では、この指標算
出部による初期解析結果に基づき、各指標値のいずれか
がヤケ発生限界を超えているか否かの判断を行う。そし
て、いずれかの指標値がヤケ発生限界を超えている場
合、制御部は、その超えている指標値に対応するゲート
径を変化させて、充填解析部により再度充填解析を行わ
せ、その解析結果に基づく新たな指標値を再度第1指標
判断部により判断させる。このような判断を、各指標値
がヤケ発生限界内となるまで繰り返し行う。
出部による初期解析結果に基づき、各指標値のいずれか
がヤケ発生限界を超えているか否かの判断を行う。そし
て、いずれかの指標値がヤケ発生限界を超えている場
合、制御部は、その超えている指標値に対応するゲート
径を変化させて、充填解析部により再度充填解析を行わ
せ、その解析結果に基づく新たな指標値を再度第1指標
判断部により判断させる。このような判断を、各指標値
がヤケ発生限界内となるまで繰り返し行う。
【0011】ヤケ発生限界内になると、次に第2指標判
断部は、各指標値が所定範囲内であるか否かの判断を行
う。そして、いずれかの指標値が所定範囲内でない場
合、制御部は、その所定範囲内でない指標値に対応する
ゲート径を変化させて、充填解析部により再度充填解析
を行わせ、その解析結果に基づく新たな指標値を再度第
1指標判断部及び第2指標判断部により判断させる。こ
のような判断を、各指標値がヤケ発生限界内でかつ所定
範囲内となるまで繰り返し行う。
断部は、各指標値が所定範囲内であるか否かの判断を行
う。そして、いずれかの指標値が所定範囲内でない場
合、制御部は、その所定範囲内でない指標値に対応する
ゲート径を変化させて、充填解析部により再度充填解析
を行わせ、その解析結果に基づく新たな指標値を再度第
1指標判断部及び第2指標判断部により判断させる。こ
のような判断を、各指標値がヤケ発生限界内でかつ所定
範囲内となるまで繰り返し行う。
【0012】そして、このようにして第1指標判断部及
び第2指標判断部での判断をクリアした最終的な各指標
値に対応する各ゲート径を、表示部において数値表示す
る。
び第2指標判断部での判断をクリアした最終的な各指標
値に対応する各ゲート径を、表示部において数値表示す
る。
【0013】これにより、ヤケの発生もなく、かつバラ
ンスのとれた各ゲート径の組み合わせを算出することが
できる。
ンスのとれた各ゲート径の組み合わせを算出することが
できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
明する。
【0015】図1は、本発明に係わる射出成形用金型の
流動解析評価システムの電気的構成を示すブロック図で
ある。
流動解析評価システムの電気的構成を示すブロック図で
ある。
【0016】同図において、ゲート径をパラメータとし
て樹脂充填解析を行う充填解析部11の出力は、充填解
析部11での解析結果に基づいて、各ゲート径の初期条
件下での指標値の算出を行う指標算出部12に導かれて
いる。また、指標算出部12の出力は、各指標値のいず
れかがヤケ発生限界を超えているか否かの判断を行う第
1指標判断部13に導かれており、第1指標判断部13
の出力は、各指標値が所定範囲内にあるか否かの判断を
行う第2指標判断部14に導かれている。そして、各指
標判断部13,14の出力は、充填解析部11に導かれ
るとともに、第2指標判断部14の出力は、最終的に得
られた指標値に対応する各ゲート径の組み合わせを数値
表示する表示部15に導かれている。また、本システム
全体の動作制御を行う制御部16は、充填解析部11、
指標算出部12、第1指標判断部13及び第2指標判断
部14とそれぞれ双方向性の接続となっている。
て樹脂充填解析を行う充填解析部11の出力は、充填解
析部11での解析結果に基づいて、各ゲート径の初期条
件下での指標値の算出を行う指標算出部12に導かれて
いる。また、指標算出部12の出力は、各指標値のいず
れかがヤケ発生限界を超えているか否かの判断を行う第
1指標判断部13に導かれており、第1指標判断部13
の出力は、各指標値が所定範囲内にあるか否かの判断を
行う第2指標判断部14に導かれている。そして、各指
標判断部13,14の出力は、充填解析部11に導かれ
るとともに、第2指標判断部14の出力は、最終的に得
られた指標値に対応する各ゲート径の組み合わせを数値
表示する表示部15に導かれている。また、本システム
全体の動作制御を行う制御部16は、充填解析部11、
指標算出部12、第1指標判断部13及び第2指標判断
部14とそれぞれ双方向性の接続となっている。
【0017】充填解析部11には、入力データとして、
成形条件データと製品形状データと樹脂物性データとが
与えられている。ここで、成形条件データとは、充填時
間(射出率)、保圧圧力、保圧時間、金型温度分布、注
入樹脂温度等のデータのことであり、樹脂物性データと
は、粘度、密度、熱特性(熱伝導率、比熱、固化温度、
結晶化熱等)のことである。
成形条件データと製品形状データと樹脂物性データとが
与えられている。ここで、成形条件データとは、充填時
間(射出率)、保圧圧力、保圧時間、金型温度分布、注
入樹脂温度等のデータのことであり、樹脂物性データと
は、粘度、密度、熱特性(熱伝導率、比熱、固化温度、
結晶化熱等)のことである。
【0018】次に、上記構成の流動解析評価システムの
動作を説明する。
動作を説明する。
【0019】図2は多点ゲート型の射出成形機の各ゲー
ト寸法を評価する場合の動作フローチャートを示してお
り、以下このフローチャートを参照して説明を行うもの
とする。
ト寸法を評価する場合の動作フローチャートを示してお
り、以下このフローチャートを参照して説明を行うもの
とする。
【0020】まず、設計者は、充填解析部11に樹脂流
量(流速)Q、ゲート径R、ゲート点数nの各値を設定
する(ステップS1)。この後、充填解析部11は、与
えられた成形条件データ、製品形状データ、樹脂物性デ
ータ等の各入力データに基づいて、充填解析を行う(ス
テップS2,S3)。例えば、成形品の形状モデルを図
3に示す形状のものとし、ゲート数は6点(G1〜G
6)とする。また、使用樹脂として塩化ビニル樹脂を使
用する。また、成形条件として注入流量62cm3/sec 、
射出時間14sec 、注入樹脂温度205度、金型温度5
5度、最大射出時間18sec 、限界射出圧力1400kg
/cm2等の各データを入力する。また、各ゲートの寸法
(直径)の初期値を1.8mmとする。
量(流速)Q、ゲート径R、ゲート点数nの各値を設定
する(ステップS1)。この後、充填解析部11は、与
えられた成形条件データ、製品形状データ、樹脂物性デ
ータ等の各入力データに基づいて、充填解析を行う(ス
テップS2,S3)。例えば、成形品の形状モデルを図
3に示す形状のものとし、ゲート数は6点(G1〜G
6)とする。また、使用樹脂として塩化ビニル樹脂を使
用する。また、成形条件として注入流量62cm3/sec 、
射出時間14sec 、注入樹脂温度205度、金型温度5
5度、最大射出時間18sec 、限界射出圧力1400kg
/cm2等の各データを入力する。また、各ゲートの寸法
(直径)の初期値を1.8mmとする。
【0021】ここでの充填解析では、各状態における流
れ場をHell−Shaw流れと仮定して、有限要素法
を用いて解き、圧力、温度の分布を算出する。この算出
方法は、従来のものと同様であるので、ここでは詳細な
説明を省略する。
れ場をHell−Shaw流れと仮定して、有限要素法
を用いて解き、圧力、温度の分布を算出する。この算出
方法は、従来のものと同様であるので、ここでは詳細な
説明を省略する。
【0022】指標算出部12では、充填解析部11にお
いて得られた解析結果を加工することにより、射出成形
時の外観不良であるヤケを表す指標値(例えば、最大温
度)を求める(ステップS4)。この指標値としては、
最大温度の他に、下式によって求めることもできる。
いて得られた解析結果を加工することにより、射出成形
時の外観不良であるヤケを表す指標値(例えば、最大温
度)を求める(ステップS4)。この指標値としては、
最大温度の他に、下式によって求めることもできる。
【0023】
【数1】
【0024】 ただし、A,B:常数、T:温度、t:時間ステップS4で求められた 指標値に基づき、現在の入力
条件におけるヤケの発生状態が予測される。この指標値
は、第1指標判断部13及び第2指標判断部14を介し
て表示部15に表示される。
条件におけるヤケの発生状態が予測される。この指標値
は、第1指標判断部13及び第2指標判断部14を介し
て表示部15に表示される。
【0025】図4は、各ゲートの初期条件での解析結果
の一例を示しており、縦軸に指標値である最大温度を、
横軸にゲート番号をそれぞれ取っている。図において、
最大温度350度のところがヤケ発生限界温度であり、
この温度は樹脂により既に周知の値である。この初期解
析結果では、ゲート番号2(G2)のゲートでヤケ発生
限界の350度を超えている。
の一例を示しており、縦軸に指標値である最大温度を、
横軸にゲート番号をそれぞれ取っている。図において、
最大温度350度のところがヤケ発生限界温度であり、
この温度は樹脂により既に周知の値である。この初期解
析結果では、ゲート番号2(G2)のゲートでヤケ発生
限界の350度を超えている。
【0026】第1指標判断部13では、上記の初期解析
結果に基づき、ゲート番号2のゲートの指標値がヤケ発
生限界を超えていることから(ステップS5)、ステッ
プS7,S8へと動作を進め、その超えているゲートの
ゲート径を所定幅(この所定幅は予め設定されており、
例えば0.1mmとしている)小さくし、そのゲート径で
もって上記ステップS2〜S4の処理を行い、各ゲート
部の新たな指標値の算出を行う。第1指標判断部13で
は、このようにして算出した新たな指標値が、ヤケ発生
限界内となるまで上記ステップS2〜S4を繰り返す。
結果に基づき、ゲート番号2のゲートの指標値がヤケ発
生限界を超えていることから(ステップS5)、ステッ
プS7,S8へと動作を進め、その超えているゲートの
ゲート径を所定幅(この所定幅は予め設定されており、
例えば0.1mmとしている)小さくし、そのゲート径で
もって上記ステップS2〜S4の処理を行い、各ゲート
部の新たな指標値の算出を行う。第1指標判断部13で
は、このようにして算出した新たな指標値が、ヤケ発生
限界内となるまで上記ステップS2〜S4を繰り返す。
【0027】このような動作の繰り返し途中において、
ゲート番号2のゲートの径を小さくした結果、ゲート番
号2のゲートの指標値はヤケ発生限界内となったもの
の、例えば図5及び図6に示すように、別のゲート(ゲ
ート番号3(G3)のゲート)の指標値がヤケ発生限界
を超えてしまった場合には(ステップS7)、この時点
で上記の処理を終了し、初期設定された各ゲート径の値
を一定幅(例えば10%程度)だけ均等に大きく設定し
直して(ステップS10)、再びステップS2から動作
を開始する。
ゲート番号2のゲートの径を小さくした結果、ゲート番
号2のゲートの指標値はヤケ発生限界内となったもの
の、例えば図5及び図6に示すように、別のゲート(ゲ
ート番号3(G3)のゲート)の指標値がヤケ発生限界
を超えてしまった場合には(ステップS7)、この時点
で上記の処理を終了し、初期設定された各ゲート径の値
を一定幅(例えば10%程度)だけ均等に大きく設定し
直して(ステップS10)、再びステップS2から動作
を開始する。
【0028】このような動作を繰り返した結果、全ての
指標値がヤケ発生限界内となったとき、そのときの各ゲ
ートの指標値を第2指標判断部14に与える。
指標値がヤケ発生限界内となったとき、そのときの各ゲ
ートの指標値を第2指標判断部14に与える。
【0029】第2指標判断部14では、与えられたデー
タに基づき、各ゲートの指標値が所定範囲(この所定範
囲も予め設定されており、例えば最高温度と最低温度と
の差が10度以内としている)内であるか否かの判断を
行う(ステップS6)。そして、所定範囲を超えている
場合には、ステップS7,S8へと動作を進め、その超
えているゲートのゲート径を所定幅(この所定幅も予め
設定されており、上記と同様に例えば0.1mmとしてい
る)小さくし、そのゲート径でもって上記ステップS2
〜S4の処理を行い、各ゲート部の新たな指標値の算出
を行う。
タに基づき、各ゲートの指標値が所定範囲(この所定範
囲も予め設定されており、例えば最高温度と最低温度と
の差が10度以内としている)内であるか否かの判断を
行う(ステップS6)。そして、所定範囲を超えている
場合には、ステップS7,S8へと動作を進め、その超
えているゲートのゲート径を所定幅(この所定幅も予め
設定されており、上記と同様に例えば0.1mmとしてい
る)小さくし、そのゲート径でもって上記ステップS2
〜S4の処理を行い、各ゲート部の新たな指標値の算出
を行う。
【0030】第2指標判断部14では、このようにして
算出した新たな指標値が、所定範囲内となるまで上記ス
テップS2〜S5を繰り返し、ヤケ発生限界内でかつ所
定範囲内となったときの各ゲートの指標値を表示部15
に送出する(ステップS9)。図7は、このようにして
表示部15に送出され、表示された指標値(最大温度)
とゲート番号との関係を示している。
算出した新たな指標値が、所定範囲内となるまで上記ス
テップS2〜S5を繰り返し、ヤケ発生限界内でかつ所
定範囲内となったときの各ゲートの指標値を表示部15
に送出する(ステップS9)。図7は、このようにして
表示部15に送出され、表示された指標値(最大温度)
とゲート番号との関係を示している。
【0031】また、表示部15では、送られてきた各ゲ
ートの指標値に対応する各ゲート径を数値表示する。図
8は、最終的に得られた各ゲート径の組み合わせの一例
を示している。
ートの指標値に対応する各ゲート径を数値表示する。図
8は、最終的に得られた各ゲート径の組み合わせの一例
を示している。
【0032】本実施例では、ゲート番号2のゲート径
(直径)を1.5mmとし、その他のゲート径(直径)を
1.9mmとすることにより、温度的にバランスのとれた
ゲート径となることが判るものである。
(直径)を1.5mmとし、その他のゲート径(直径)を
1.9mmとすることにより、温度的にバランスのとれた
ゲート径となることが判るものである。
【0033】
【発明の効果】本発明に係わる射出成形用金型の流動解
析評価システムは、ゲート径をパラメータとして樹脂充
填解析を行う充填解析部と、この解析結果に基づいて各
ゲート径の初期条件下での指標値の算出を行う指標算出
部と、この指標算出部による初期解析結果に基づき、各
指標値のいずれかがヤケ発生限界を超えているか否かの
判断を行う第1指標判断部及び各指標値が所定範囲内に
あるか否かの判断を行う第2指標判断部と、前記各指標
判断部の判断結果に基づき、各指標値のいずれかがヤケ
発生限界を超えている場合、又は各指標値がヤケ発生限
界内であっても所定範囲内に無い場合には、その超えて
いる指標値又は所定範囲内に無い指標値に対応するゲー
ト径を変化させて再度充填解析を行わせ、その解析結果
を再度前記各指標判断部により判断させる制御を行う制
御部と、前記各指標判断部により求められた最終的な指
標値に対応する各ゲート径を数値表示する表示部とを備
えた構成としたので、ヤケの発生しない各ゲート寸法の
最適な組み合わせが一目でわかることから、製品設計に
おいて常に定量的な評価を行うことができ、従来のよう
な人手による評価のバラツキ、決定法のバラツキ等が防
止される。また、定量的な評価が行えることから、金型
修正回数が削減でき、その結果一つの製品の開発期間を
大幅に短縮することができる。
析評価システムは、ゲート径をパラメータとして樹脂充
填解析を行う充填解析部と、この解析結果に基づいて各
ゲート径の初期条件下での指標値の算出を行う指標算出
部と、この指標算出部による初期解析結果に基づき、各
指標値のいずれかがヤケ発生限界を超えているか否かの
判断を行う第1指標判断部及び各指標値が所定範囲内に
あるか否かの判断を行う第2指標判断部と、前記各指標
判断部の判断結果に基づき、各指標値のいずれかがヤケ
発生限界を超えている場合、又は各指標値がヤケ発生限
界内であっても所定範囲内に無い場合には、その超えて
いる指標値又は所定範囲内に無い指標値に対応するゲー
ト径を変化させて再度充填解析を行わせ、その解析結果
を再度前記各指標判断部により判断させる制御を行う制
御部と、前記各指標判断部により求められた最終的な指
標値に対応する各ゲート径を数値表示する表示部とを備
えた構成としたので、ヤケの発生しない各ゲート寸法の
最適な組み合わせが一目でわかることから、製品設計に
おいて常に定量的な評価を行うことができ、従来のよう
な人手による評価のバラツキ、決定法のバラツキ等が防
止される。また、定量的な評価が行えることから、金型
修正回数が削減でき、その結果一つの製品の開発期間を
大幅に短縮することができる。
【図1】本発明に係わる射出成形用金型の流動解析評価
システムの電気的構成を示すブロック図である。
システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図2】多点ゲート型の射出成形機の各ゲート寸法を評
価する場合の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
価する場合の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図3】成形品形状モデルの一例を示す図である。
【図4】各ゲート径の初期条件での解析結果を示すグラ
フである。
フである。
【図5】第1指標判断部での処理過程を示すグラフであ
る。
る。
【図6】第1指標判断部での処理過程を示すグラフであ
る。
る。
【図7】ヤケ発生限界内でかつ所定範囲内となったとき
の各ゲートの指標値とゲート番号との関係を示すグラフ
である。
の各ゲートの指標値とゲート番号との関係を示すグラフ
である。
【図8】最終ゲート径の最適な組み合わせを示す表であ
る。
る。
11 充填解析部 12 指標算出部 13 第1指標判断部 14 第2指標判断部 15 表示部 16 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/76,45/26 B22D 17/32 G06F 17/50 620 - 628
Claims (1)
- 【請求項1】 射出成形時に発生する外観不良であるヤ
ケを防止するために、多点ゲート型の射出成形機の各ゲ
ート寸法を評価するシステムであって、ゲート径をパ ラメータとして樹脂充填解析を行うことに
より、圧力、温度の分布を算出する充填解析部と、 この充填解析部での解析結果に基づいて、前記各ゲート
径の初期条件下での指標値の算出を行う指標算出部と、 この指標算出部による初期解析結果に基づき、各指標値
のいずれかがヤケ発生限界を超えているか否かの判断を
行う第1指標判断部と、 前記指標算出部による初期解析結果に基づき、各指標値
が所定範囲内にあるか否かの判断を行う第2指標判断部
と、 前記第1指標判断部及び前記第2指標判断部の判断結果
に基づき、各指標値のいずれかがヤケ発生限界を超えて
いる場合、又は各指標値がヤケ発生限界内であっても所
定範囲内に無い場合には、その超えている指標値又は所
定範囲内に無い指標値に対応するゲート径を変化させて
再度充填解析を行わせ、その解析結果を再度前記第1指
標判断部及び前記第2指標判断部により判断させる制御
を行う制御部と、 前記各指標判断部により求められた最終的な指標値に対
応する各ゲート径を数値表示する表示部とを備えたこと
を特徴とする射出成形用金型の流動解析評価システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14066892A JP3236068B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 射出成形用金型の流動解析評価システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14066892A JP3236068B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 射出成形用金型の流動解析評価システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05329903A JPH05329903A (ja) | 1993-12-14 |
JP3236068B2 true JP3236068B2 (ja) | 2001-12-04 |
Family
ID=15273987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14066892A Expired - Fee Related JP3236068B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 射出成形用金型の流動解析評価システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3236068B2 (ja) |
-
1992
- 1992-06-01 JP JP14066892A patent/JP3236068B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05329903A (ja) | 1993-12-14 |
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Date | Code | Title | Description |
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